JPH07323085A - シリンジ外筒 - Google Patents

シリンジ外筒

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JPH07323085A
JPH07323085A JP6119846A JP11984694A JPH07323085A JP H07323085 A JPH07323085 A JP H07323085A JP 6119846 A JP6119846 A JP 6119846A JP 11984694 A JP11984694 A JP 11984694A JP H07323085 A JPH07323085 A JP H07323085A
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JP
Japan
Prior art keywords
outer cylinder
syringe
cylindrical body
syringe outer
tip
Prior art date
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Pending
Application number
JP6119846A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruhiko Nawata
輝彦 縄田
Yasuo Nakamura
靖夫 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シリンジの外観を損なうことなく、且つ、生産
性が非常に優れた熱可塑性樹脂性のシリンジ外筒を得
る。 【構成】筒体部の形状を、先端から底部にかけて、底部
の方に広がったテーパー状とすることにより、射出成形
時の成形品の金型からの抜き取り性を良好とし、生産性
を著しく向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンジ外筒、詳しく
は生産性に優れ、且つ外観の優れた熱可塑性樹脂性シリ
ンジ外筒に関する。
【0002】
【従来の技術】シリンジ外筒としては、図1に示すよう
な筒体部1の先端に、筒体と一体的に成形され、注射針
のハブが嵌着可能なチップ部2を有する構造のものが一
般的である。また、こうしたシリンジ外筒は、通常、そ
の筒体部底部にフランジ3が設けられている。
【0003】ところで、近年、注射器等の用途におい
て、簡便性等の面から使い捨ての、いわゆるディスポー
ザブルシリンジが頻繁に使用されるようになった。こう
したディスポーザブルシリンジの外筒は、ポリプロピレ
ン系等の熱可塑性樹脂を射出成形することにより得られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような熱可塑性樹
脂よりなるシリンジ外筒を射出成形により得る場合、生
産コストを低くするために成形サイクルをできるだけ短
くすることが望ましい。しかし、成形サイクルを短縮す
るために冷却時間を短くした場合や、成形品の離型速度
を上げた場合は、離型時に筒体部内壁面にリング状のス
ジが生じたり、成形品が座屈変形を生じ易くなる。シリ
ンジ外筒は一般的に透明性を有する材料からなるので、
筒体の側面部にリング状のスジが生じた場合、著しく外
観を損ない、その商品価値を低下させていた。
【0005】従って、シリンジの外観を損なうことなく
生産性に優れた熱可塑性樹脂性のシリンジ外筒を得るこ
とが解決すべき課題であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点に鑑み、鋭意研究した結果、シリンジ外筒の筒体
部内壁を、先端から底部にかけて、底部の方に広がった
テーパー状の形状とすることにより、成形品を金型から
取り出す際に発生する外観不良を生ずることなく、成形
サイクルを著しく短縮して、該シリンジ外筒を製造でき
ることを見いだし、本発明を提案するに至った。
【0007】即ち、本発明は、筒体部と該筒体部先端に
突設されるチップ部からなる熱可塑性樹脂性シリンジ外
筒であり、該筒体部内壁が先端から底部にかけて、底部
の方が広がったテーパー状となっていることを特徴とす
るシリンジ外筒である。
【0008】以下、本発明を、本発明のシリンジ外筒を
その軸方向に平行な断面で切断した断面図である図1に
基づいて説明する。図1に示すシリンジ外筒において、
1は筒体部であり、2はチップ部であり、3はフランジ
である。また、ディスポーザブルシリンジの外筒におい
ては、製造時において、金型から取り出しの際、雌金型
に成形品が残らないようにするために、筒体部底部近傍
の内壁にアンダーカットの凸部4等が設けられていても
良い。
【0009】本発明の最大の特徴は、以上のような構造
にあるシリンジ外筒において、その筒体部1の内壁を、
先端5から底部6にかけて、底部の方に広がったテーパ
ー状とした点にある。それにより得られるシリンジ外筒
は、外観を損なうことなく、良好な生産性を有するもの
となる。
【0010】ここで、本発明において、上記シリンジ外
筒の筒体部内壁に設けるテーパーの程度は特に制限され
るものではないが、好ましくはシリンジ外筒筒体部にお
いて、筒体部先端近傍及び底部近傍の内径をそれぞれa
及びbとし、該a及びbを測定した位置における筒体部
側壁間の長さをcとしたときに、下記式を 1/10000≦(b−a)/c≦1/500 を満足するように微小に設けられているのが好適であ
る。即ち、上記(b−a)/cの値を1/10000以
上、好適には3/10000以上とした場合、シリンジ
外筒の成形性はより向上し、成形品を金型から取り出す
際の、筒体部内壁面のリング状のスジの発生抑制効果
や、成形品の座屈変形の抑制効果は一層向上する。
【0011】一方、得られたシリンジ外筒を使用する際
の、該シリンジ外筒の底部近傍と先端近傍等における、
挿通される押し子の押し抵抗力の均一性を勘案すれば、
かかる値は、上記の如く1/500以下、好適には1/
1000以下であるのが最も良好である。この値におい
て、本発明のシリンジ外筒は、押し子を一定の力且つ一
定の速度で、より円滑に押し込むことができ好ましい。
【0012】なお、シリンジ外筒筒体部の底部内壁に
は、前記した成形品の金型からの取り出しを良好とする
ための凸部4等の種々の特別の加工が施されることがあ
るが、本発明において、上記筒体部底部近傍の内径b
は、該筒体部底部近傍におけるこうした特別の加工が施
され、その内径が極端に変化している箇所は避けて測定
されるものとする。
【0013】また、本発明のシリンジ外筒において上記
テーパー形状とする内壁の勾配は、必ずしもその筒体部
の全長に設ける必要はないが、少なくとも該筒体部の長
さの50%以上、好ましくは80%以上の部分に設ける
のが好適である。一方、本発明のシリンジ外筒におい
て、その外壁面の形状は、特に制限されるものではな
く、例えば内壁面のテーパーに対応させて先端から底部
にかけて同様のテーパー状としても良いし、筒体部壁面
の厚みを変化させることでこうしたテーパー等は設けず
完全な円筒型としても良い。
【0014】次に、本発明のシリンジ外筒では、筒体部
内壁が上記式を満足してテーパー状であることに加え
て、さらに、筒体部の全長のうちの筒体部底部方向に向
かって1/4近傍の位置の筒体部の内径をdとし、該d
を測定した位置と前記aを測定した位置間における筒体
部側壁の長さをeとしたときに、下記2式 (d−a)/e>1/10000 a<d<b を満足するように、筒体部の先端に近い部分の内壁のテ
ーパーが選択的に勾配が大きいことが好ましい。それに
より前記シリンジ外筒の成形性の向上効果は、さらに優
れたものとなる。特に、ホットランナー金型等の金型の
構造上、筒体部の先端付近の冷却効率が悪い場合におい
ては、このように筒体部の先端付近における内壁のテー
パーを選択的に大きくすることは有効である。なお、こ
の場合においても(b−a)/cの値は、前記値を満た
すようにテーパーを設定することが好適である。また、
この(d−a)/eの値は、3/10000以上1/5
00以下であるのが特に良好である。
【0015】本発明において、シリンジ外筒の素材とな
る熱可塑性樹脂としては、公知のものを何ら制限なく用
い得る。特に、耐薬品性、耐熱性、透明性、耐放射線等
の物性を勘案すると、ポリオレフィン系樹脂が好適であ
る。例えば、ホモポリエチレン、ホモポリプロピレン、
プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン
−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチ
レン−ブテン共重合体、及び、これらの樹脂のブレンド
物や、これらの樹脂にポリ酢酸ビニルなどの異種樹脂を
ブレンドしたものであっても良い。また本発明で使用す
る熱可塑性樹脂には従来公知の酸化防止剤、光安定剤、
着色剤、帯電防止剤、滑剤、核剤等の添加剤を添加して
も良い。
【0016】
【発明の効果】本発明のシリンジ外筒は、筒体部内壁の
形状が、先端から底部にかけて、底部の方に広がったテ
ーパー状であるため、その製造に際し、成形品を金型か
ら取り出す場合に発生する外観不良が生じ難く、成形サ
イクルを著しく短縮できる。このため、注射器等に使用
されるディスポーザブルシリンジの外筒として極めて有
用である。
【0017】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するために、以下
に実施例及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。
【0018】実施例及び比較例で用いたポリプロピレン
系樹脂は、プロピレン−エチレン共重合体(エチレン含
有量1.8wt%、メルトフローインデックス23g/
10分)である。
【0019】実施例1〜6及び比較例1 (A)成形方法 上記ポリプロピレン系樹脂を用い、日本製鋼所(株)製
150t射出成形機で下記条件にて図2に示されるよう
なシリンジ外筒の射出成形を行った。
【0020】 ・射出成形温度(シリンダー設定温度) 220℃ ・ホットランナーマニホールド温度 260℃ ・金型温度(冷却水設定温度) 25℃ 各寸法は、図1においてc=75.0mm、e=21.0mm、f=11.2mm、
g=84.6mm、h=1.0mmとし、a、b、d、の寸法は表1に示
す値とした。ここで、a、b、dの各寸法は、三点式内
径測定器(商品名「スパーボアー」、ボアーズ社製)に
より測定し、上記値であることを確認した。
【0021】各寸法のシリンジ外筒を連続して射出成形
し、製造されるシリンジ外筒の筒体部側面にリング状の
スジが観察されないものとなる最小の成形サイクルを測
定した。
【0022】次に、得られた各シリンジ外筒について、
これと嵌合する押し子を押し込んだ際の押し具合の円滑
性を測定した。この円滑性は、押し子をオートグラフ
(島津製作所製)を用いて5mm/秒の速度でシリンジ
外筒に押し込み、押し子の先端の位置が、筒体部底部か
ら25mmの距離にあるときに発生する抵抗力(F1)
と筒体部底部から75mmにあるときに発生する抵抗力
(F2)を測定し、これらの抵抗力の比(F2/F1)
をもって、押し子が一定の力により一定の速度で押し込
めるか否かの尺度とし評価した。それぞれの結果を表1
に示した。
【0023】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はシリンジ外筒を軸方向に平行な面で切断
した断面図である。
【符号の説明】
1:筒体部 2:チップ部 3:フランジ 4:凸部 5:筒体部先端 6:筒体部底部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒体部と該筒体部先端に突設されるチップ
    部からなる熱可塑性樹脂性シリンジ外筒であり、該筒体
    部内壁が先端から底部にかけて、底部の方が広がったテ
    ーパー状となっていることを特徴とするシリンジ外筒。
JP6119846A 1994-06-01 1994-06-01 シリンジ外筒 Pending JPH07323085A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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