JPH07321035A - スパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング装置

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JPH07321035A
JPH07321035A JP10986094A JP10986094A JPH07321035A JP H07321035 A JPH07321035 A JP H07321035A JP 10986094 A JP10986094 A JP 10986094A JP 10986094 A JP10986094 A JP 10986094A JP H07321035 A JPH07321035 A JP H07321035A
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JP
Japan
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tubular substrate
targets
film
target
probe
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Pending
Application number
JP10986094A
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English (en)
Inventor
Hiroto Itoi
弘人 糸井
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 管状基板内周面を高速成膜するスパッタリン
グ装置を提供する。 【構成】 先端部にターゲットが取り付けられた2本の
陰極プローブを有し、これらの陰極プローブは被成膜管
状基板の両端開口からそれぞれ被成膜管状基板の内空間
に挿入されるとともに、互いのターゲットが所定の間隔
を開けて対向された状態に配設され、被成膜管状基板内
周面と2つのターゲットとの間の空間において放電を閉
じこめてスパッタリングするようにしたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に薄膜を形成す
るスパッタリング装置に関し、更に詳しく述べると、パ
イプなどの管状基板の内周面へのスパッタリング成膜を
行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スパッタリング装置は基板上へ薄膜を形
成する装置のひとつとして普及している。通常のスパッ
タリング装置は、平板上の基板に成膜するためのものが
ほとんどであるが、ときにはパイプのような管状基板の
内周面に成膜することが必要な場合がある。従来、管状
基板内周面にスパッタリング成膜する場合、最も簡単な
方法として、ターゲットを管状基板の管の延長線上に置
いてこの位置でスパッタリングさせ、ターゲットから飛
び出した原子の一部を管の内周面に回り込ませて成膜す
る方法があった。この方法は、比較的管の内径が大き
く、また管長が短いという限られた状況のときにのみに
使用できるものであるが、均一な成膜は不可能である。
そのうえターゲットから飛び出した原子のうち膜に寄与
するものは一部だけであり非常に付着効率が悪いので特
殊な用途以外は利用されなかった。この簡単な方法が使
えないような管状基板の場合には、ターゲット材料を管
状基板の内空間に挿入して管内部でスパッタリングを行
う方法が用いられた。この方法によるスパッタ装置の従
来例として、既に出願済みの特願平4−261776号
に記載のものがある。
【0003】この従来例のものは図2に示すように、成
膜室内には真空容器1壁面に支えられる棒状のプローブ
10が、その一端が真空容器内に、他端が貫通穴を介し
て容器外に突出されるように設けられている。プローブ
10の成膜室側の先端にはプローブ10と同径の円筒形
状のターゲット11がネジ止めされ、プローブ10と電
気的に接続されている。このプローブ10は、真空容器
1とは絶縁体12を介して支えられることにより真空容
器とは電気的に絶縁されている。
【0004】真空容器1内部には、前記プローブ10の
軸線と軸が共通する円筒孔を有した金属性のホルダ20
が設けられる。この円筒孔の内径はプローブ10の外径
より十分大きく、ターゲット11とホルダ20との間で
プラズマが発生するのに必要な間隔以上となっている。
ホルダ20には、ヒータ21が内蔵され、前記ホルダ2
0の円筒孔に内接して保持される管状基板23が加熱で
きるようにしてある。プローブ10にはガス導入孔14
が設けられるとともに、ターゲット11にはこのガス導
入孔14と連通する孔が設けられている。また、プロー
ブ10の中空孔先端付近には放電の回り込み防止用の絶
縁筒15が設けれている。
【0005】ホルダ20と、プローブ10との間には、
プローブ側が負になるようにDC電源30および放電安
定抵抗31が接続され、ホルダ20側は接地電位にして
ある。 以上の構成の装置において、プローブ10に設
けられたガス導入孔14とターゲット11の中空孔とを
介して成膜室内にArガスを導入し、図示しない真空ポ
ンプおよび圧力調整弁にて放電維持可能な圧力に調整す
る。すると、ガス導入穴14内部とターゲット11の中
空穴内部とには配管抵抗によるコンダクタンス作用が生
じ、これら中空穴内部以外の成膜室内よりも低真空状態
に保持される。この状態でプローブ10とホルダ20と
の間に、DC電源30および安定抵抗31からなる電源
回路により適当な値の電力を投入する。すると、通常の
グロー放電に比べて電流密度が高いホローカソード放電
がターゲット11の中空穴内部とターゲット開口部付近
に発生する。すなわち、中空穴を有する特殊な陰極形状
であることと、狭い電極間隔においても放電維持が可能
なほどの比較的低真空の空間内圧力であることとの条件
が満足されると、中空穴から放射状に吹き出すような形
状のプラズマが発生して、ターゲット11の先端部付近
を激しくスパッタリングするようになる。これにより、
ターゲット11から激しくスパッタリングされた原子は
管状基板23に向けて飛び出し、やがて管状基板23に
衝突してこれに付着することにより、成膜が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のスパッタリ
ング装置では、ターゲットは管内に挿入するプローブに
取り付けることから比較的小さいものであるため、放電
を発生させると放電エネルギーが集中することによって
オーバーヒートしてしまうおそれがあった。そのため、
大きな電力を加えれば高速成膜できることがわかってい
ても、オーバーヒートしない範囲の電力しか印加させら
れず、ホローカソード放電を利用したことによるメリッ
トを生かしきれなかった。
【0007】本発明はこのような問題を解決し、さほど
大きな電力を加えずとも管状基板内周面に膜を高速に成
膜することができるスパッタリング装置を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
になされた本発明は、管状基板の内周面を成膜するスパ
ッタリング装置であって、先端部にターゲットが取り付
けられた2本の陰極プローブを有し、これらの陰極プロ
ーブは被成膜管状基板の両端開口からそれぞれ被成膜管
状基板の内空間に挿入されるとともに、互いのターゲッ
トが所定の間隔を開けて対向された状態に配設され、被
成膜管状基板内周面と2つのターゲットとの間の空間に
おいて放電を閉じこめてスパッタリングするようにした
ことを特徴とする。
【0009】以下、この構造のスパッタ装置がどのよう
に作用するかを説明する。
【0010】
【作用】本発明のスパッタリング装置は、2つのターゲ
ットにより発生する放電が、陰極間で相互に作用し、こ
れらのターゲットと管状基板との間の空間内で電子が閉
じこめられることにより、大きな電力を加えなくともプ
ラズマ密度の高い放電がターゲット先端近傍に集中して
発生するので、成膜効率が向上し、高速に成膜が行え
る。
【0011】また、放電により発生した熱を放熱するた
めの熱伝導路が2本になるので(放電中は真空に近い雰
囲気であるため放熱は伝導によるものがほとんどであ
る。従来のものはプローブが1本しかなかったため熱の
伝導路はひとつだけであった。)その分だけ放熱効率が
向上し、印加可能な電力が増大し、成膜の高速化が図ら
れる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。
【0013】図1は本発明によるスパッタリング装置の
一例を示す成膜室断面図である。図において図2の従来
装置と同じ部分は同記号を用いているのでこれら同じ部
分の説明は省略する。このスパッタリング装置では図2
に示した従来装置において、プローブ10A、10Bで
示す2本のプローブと、それぞれの先端に取り付けた中
空筒状ターゲット11A、11Bを具備している。プロ
ーブ10Aは管状基板23の一端から管内に挿入され、
プローブBは管状基板の他端から挿入される。そして、
互いのターゲット11A、11Bどうしが所定の間隔を
開けて対向するように取り付けられる。ここで、所定の
間隔とは、圧力条件やターゲットの内径等の成膜条件に
依存して決められるものであり、実験的に最適な間隔を
決めるのが望ましいが、原則として放電が安定に維持で
きる間隔であればよい。ただ、あまり離れすぎると2つ
のターゲットを対向させたことによる相互作用の効果が
得られなくなる。
【0014】2つのプローブ10A、10Bのプローブ
軸線は膜の均一性を出すために管状基板の中心軸線と合
わせるようにする。また、2つのプローブ10A、10
B、および2つのターゲット11A、11Bは、それぞ
れ同じ形状にしておくほうが、ターゲット交換時期を同
時にできたり、また、上下方向の均一性を向上できる点
で優れるが、このようなことを考慮する必要がないとき
は、同じ形状でなくともよい。
【0015】ホルダ20にはホルダ20自身を軸方向に
移動させるための搬送機構が取り付けてあり、これを駆
動することにより管状基板23をターゲット11A、1
1Bに対して相対移動することで軸方向に膜の均一化を
図れるようにしてある。
【0016】以上の構成の装置において、プローブ10
A、10Bに設けられたガス導入孔14とターゲット1
1A、11Bの中空孔とを介して成膜室内にArガスを
導入し、図示しない真空ポンプおよび圧力調整弁にて放
電維持可能な圧力に調整する。すると、ガス導入穴14
A、14B内部とターゲット11A、11Bの中空孔内
部とには配管抵抗によるコンダクタンス作用が生じ、こ
れら中空孔内部以外の成膜室内よりも低真空状態に保持
される。この状態でプローブ10とホルダ20との間
に、DC電源30および安定抵抗31A、31Bからな
る電源回路により適当な値の電力を投入する。すると、
通常のグロー放電に比べて電流密度が高いホローカソー
ド放電がターゲット開口部付近に発生する。すなわち、
中空孔穴を有する特殊な陰極形状であることと、放電維
持が可能な圧力条件が満足されると、中空孔から放射状
に吹き出すような形状のプラズマが発生して、ターゲッ
ト11の先端部付近を激しくスパッタリングするように
なる。これにより、ターゲット11から激しくスパッタ
リングされた原子は管状基板23に向けて飛び出し、や
がて管状基板23に衝突してこれに付着する。
【0017】このような放射状の放電が2つのターゲッ
トの一方からほぼ同電位である他方のターゲットに向け
られているので、この挟まれた空間に放電のほとんどが
閉じ込められ(相互作用と考えられる)、プラズマ密度
が増加してターゲット外周面側をスパッタリングする効
率が飛躍的に増加する。したがって、ターゲットが2つ
であるから成膜速度が2倍になるというのではなく、成
膜速度は相互作用によってそれ以上に向上させることが
できる。
【0018】ただし、この際にターゲットがオーバーヒ
ートしない大きさの電力でもて放電させることはいうま
でもない。
【0019】次にこのようなオーバーヒートしない範囲
の所定の電力でスパッタした場合の従来装置との比較結
果について説明する。
【0020】図3は、2つのターゲット間の距離を変え
た場合の成膜速度の変化を示す。図において、横軸はタ
ーゲット間距離を、縦軸は成膜速度を表している。縦軸
の単位は、図2で示した従来装置(ターゲットがひと
つ)で成膜したときの成膜速度を単位として表したもの
である。成膜条件のうち供給電力は20Wであり、この
値はオーバーヒートしない範囲の電力である。
【0021】ターゲット間の距離が十分に大きい場合2
つのターゲットそれぞれにオーバーヒート限界内の電力
が供給されているため(すなわち、各ターゲットに対し
て各々20Wずつ供給)、従来のターゲット1つ(20
W供給)のときの成膜速度に対し、成膜速度が約2倍で
あった。これに対し、ターゲット間の距離を近づける
と、相互作用が生じて成膜速度が向上し、ターゲット内
径の3倍程度の距離(約12mm)で最大70%以上効
率(成膜速度)が向上した。さらに近づけると効率が低
下したが、これは互いがスパッタリング原子の飛散を阻
害しているためと考えられる。
【0022】以上のように、2つのターゲットを接近さ
せて対向配置した状態でスパッタリングを行った結果、
成膜速度が飛躍的に向上しており、2つのターゲットを
用いることで単に2倍の成膜速度を得られたというもの
ではなく、2つのターゲットの相互作用による、飛躍的
な向上が得られているといえる。
【0023】本実施例ではプローブにガス導入孔を設け
てここからArガスを導入してホローカソード放電を利
用するようにしたスパッタリング装置を示したが、これ
はホローカソード放電を用いたものが高速成膜に適して
いるからである。
【0024】当然のことながら、真空容器壁からガス導
入を行うとともに、ターゲットに孔を有していない円筒
状ターゲットを対向配置させてホローカソード放電を用
いない通常の放電によるスパッタリングをしたときで
も、ホローカソード放電によるるときほどではないが同
様の効果を得ることができる。
【0025】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
2つのターゲットを対向接近配置してスパッタリング成
膜を行ったことにより、オーバーヒートが起きないよう
な小さい電力にてスパッタリングしたとしても、ターゲ
ット間の相互作用により飛躍的に成膜速度を向上させる
ことができた。
【0026】さらに、2本のプローブが、それぞれター
ゲットの放熱のための伝導路となるので、単独のプロー
ブによる単独の放熱伝導路のときの2倍の放熱ができる
ことからオーバーヒートの限界が上がることとなり、ト
ータル投入電力を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるスパッタリング装置の
成膜室断面図。
【図2】従来のスパッタリング装置の成膜室断面図。
【図3】従来装置と図1の装置との成膜速度の比較を示
す図。
【符号の説明】
1:真空容器 10A、10B:プローブ 11A、11B:ターゲット 14A、14B:ガス導入穴 20:ホルダ 23:管状基板 30:DC電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状基板の内周面を成膜するスパッタリ
    ング装置であって、先端部にターゲットが取り付けられ
    た2本の陰極プローブを有し、これらの陰極プローブは
    被成膜管状基板の両端開口からそれぞれ被成膜管状基板
    の内空間に挿入されるとともに、互いのターゲットが所
    定の間隔を開けて対向された状態に配設され、被成膜管
    状基板内周面と2つのターゲットとの間の空間において
    放電を閉じこめてスパッタリングするようにしたことを
    特徴とするスパッタリング装置。
JP10986094A 1994-05-24 1994-05-24 スパッタリング装置 Pending JPH07321035A (ja)

Priority Applications (1)

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JP10986094A JPH07321035A (ja) 1994-05-24 1994-05-24 スパッタリング装置

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JP10986094A JPH07321035A (ja) 1994-05-24 1994-05-24 スパッタリング装置

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JPH07321035A true JPH07321035A (ja) 1995-12-08

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ID=14521034

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JP10986094A Pending JPH07321035A (ja) 1994-05-24 1994-05-24 スパッタリング装置

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