JPH07314269A - 超精密仕上ユニバーサルテーブル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】二次超仕上げ又はリーマー加工を行なう場合前
加工の内径と外径の同一軸心の加工物、外径と内径の軸
心が違っていても高精度に加工できるユニバーサルテー
ブルの提供。 【構成】外周面を球状凸起に形成したスピンドル７７を
軸直角に移動可能に収容したスピンドル収容体７０と、
スピンドル収容体の球状凸起の下半球部に嵌合する第一
弯曲凹部７０ａを形成した第一ボディ７３と、球状凸起
の上半部に嵌合する第二弯曲部７５を形成した第二ボデ
ィ７４と、球状凸起の７１の内側に位置して第一ボール
受７８及び第二ボール受７９を介してつば７７ａを回転
自在に嵌合支持させたスピンドル７７と、スピンドルの
外周面に形成した傘型凸傾斜部８０に隙間を存して対向
する傘型凹傾斜面８１を設けた球状突起７１の内側に可
調節的にねじ付けたラジアル堅さ調製用内側グランド８
２と第二ボディ７４にねじ付けた外側グランド８５と、
内側グランドの外側にねじ結合され、弾性変形可能な０
リング９０及びボール受７８に支持された中間グランド
９１と、スプリング圧調製板８６とよりなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、加工物の内径の二次超
仕上又はリーマー加工に使用される超精密仕上ユニバー
サルテーブル装置に関するもので、前加工の内径と外形
の同一軸心の加工物はもとより、内径と外形の軸心が違
っている加工物であってもこれを高精密度に加工する場
合、又、前加工物の内径と外形の軸心がセンターから外
れ倒れている加工物を加工する場合、又、前加工の基準
面に対する内径が曲がっている場合すなわち心ずれの加
工物を加工する場合等に使用されるユニバーサルテーブ
ルに関する。

【０００２】

【従来の技術】内径を前加工した加工物をチャックに支
持固定させ、前加工した加工物の穴の軸心に刃物の軸心
を合せて穴の二次超仕上げ又はリーマー加工を行なうこ
とは知られている。この場合加工物がテーブルに固定さ
れているために刃物の軸心の位相を変えなければなら
ず、二次超仕上げには適当でない。又、作業性が悪い欠
点がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は特に二次超仕
上げ又はリーマー加工を行なう場合、前加工の内径と外
径の同一軸心の加工物はもとより、外径と内径の軸心が
違っていてもこれを高精度に加工でき、前加工の内径と
外径が倒れている加工物を加工する場合、前加工の基準
面に対する内径が曲がっている場合及び心ずれのある場
合に用いることができるユニバーサルテーブルを提供す
ることを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、外周面を球状
凸起７０に形成しスピンドル７７を軸直角に移動可能に
収容したスピンドル収容体７１と、スピンドル収容体７
１の球状凸起７０の下半球部に嵌合する第一弯曲凹部７
０ａを形成した第一ボディ７３と、球状凸起７０の上半
球部に嵌合する第二弯曲凹部７５を形成した第二ボディ
７４と、球状凸起７１の内側に位置して第一ボール受７
８、第二ボール受７９を介してつば７７ａを回転自在に
嵌合支持させたスピンドル７７と、スピンドル７７の外
周面に形成した傘型凸傾斜部８０に隙間を存して対向す
る傘型凹傾斜面８１を設け球状凸起７１の内側に可調節
的にねじ付けたラジアル堅さ調整用内側グランド８２
と、スピンドル収容体７１の上方延長部７１ａの外周面
に形成した傘型凸傾斜部８３と隙間を存して可調節的に
対向した傘型凹傾斜面８４を設け第二ボディ７４にねじ
付けたスピンドル７７の倒れ角度調整用外側グランド８
５と、スピンドル収容体７１の内側に固設され内側グラ
ンド８２の外側にねじ結合され、弾性変形可能な０リン
グ９０及びボール押え８９を介してボール受７８に支持
された中間グランド９１と、第一ボディ７３の下部にね
じ付けたスピンドル７７の倒れ堅さ調整用スプリング圧
調整板８６と、スプリング圧調整板８６とスピンドル収
容体７１の下面９３との間に弾装したスプリング８７
と、第一ボディ７３の両側に取付けスピンドル収容体７
１の縦溝７２に嵌合した平行ピン８８と、スピンドル７
７の上端部に取付けた治具ベース８９と、よりなり、ス
ピンドル収容体７１を第一ボディ７３と第二ボディ７４
の第一弯曲凹部７０ａと第二弯曲凹部７５の内周面を外
側グランド８５の傘型凹傾斜面８４とスピンドル収容体
７１の傘型凸傾斜部８３との間の隙間の範囲内で揺動さ
せ、スピンドル７７のつば７７ａとスピンドル収容体７
１との間の隙間によりスピンドル７７をその軸心Ｙ″と
軸直角方向に移動し、スプリング圧調整板８６によりス
プリング８７の弾力を調節して治具ベース８９に取付け
た加工物の硬さに適応させ、平行ピン８８によりスピン
ドル７７従って治具ベース８９の方向を規制させて刃物
により加工物を精密二次加工するようにしたことを特徴
とする超精密仕上ユニバーサルテーブル装置。である。

【０００５】

【作用】本発明はシリンダーボディに対して治具ベース
を装置したスピンドルをその軸心と直角方向に自由に位
相をずらし、かつスピンドルの方向を立体的に傾斜させ
て治具ベースに取付けた加工物の下穴を刃物の軸心に一
致させてその下穴を超精密仕上げするようにしたもので
ある。

【０００６】

【実施例】本発明の実施例を図面について説明する。図
１は本発明の実施例を示すものである。治具ベース８９
をスピンドル７７に取付け、この治具ベース８９に治具
により加工物を取付け刃物にて加工物を超精密加工する
例である。

【０００７】すなわち、スピンドル収容体７１は外周面
が球状凸起７０に形成されこの球状凸起７０の下半部を
第一ボディ７３に形成した第一弯曲凹部７０ａに嵌合
し、球状凸起７０の上半部を第二ボディ７４の第二弯曲
凹部７５に嵌合する。７７はスピンドル収容体７１に収
容したスピンドル、７７ａはスピンドル７７の中間部外
周に設けたつば、７８及び７９はつば７７ａの上面と下
面をそれぞれ支承させた第一ボール受及び第二ボール受
であり、第一ボール受７８はボール押え８９及び弾性変
形可能な０リング９０を介して内側グランド８２の下方
段部に支持されている。

【０００８】第二ボール受７９はスピンドル収容体７１
の内側に形成したＬ形段部９１に支持されており、つば
７７ａの外周面とスピンドル収容体７１の内周面９２と
の間に隙間を設けてあり、スピンドル７７はこの隙間の
範囲内でその軸直角方向に移動することができる。スピ
ンドル７７の外周面には、傘型凸傾斜部８０が形成され
ており、この傘型凸傾斜部８０に隙間を存して対向する
傘型凹傾斜面８１がスピンドル７７の外側に位置してス
ピンドル収容体７１に上下方向に摺動調節可能に取付け
た内側グランド８２に形成されている。

【０００９】又、スピンドル収容体７１の上方延長部７
１ａの外周面には傘型凸傾斜部８３が形成され、この傘
型凸傾斜部８３に隙間を存して対向させた傘型凹傾斜面
８４が第二ボディ７４にねじ付けた外側グランド８５に
形成されている。８９はスピンドル７４の上端面にボル
ト９２にて締付け固定された治具ベースであり、９３は
治具ベース８９の一端に取付けられたバランサーを示
す。８８，８８は第一ボディ７３に設けられその前後方
向（又は左右方向）よりスピンドル収容体７１に折込ん
だ縦溝７２，７２に先端部を嵌合したスピンドル収容体
回動防止用平行ピンである。

【００１０】８６は第一ボディの下方部に上下動可能に
ねじ付けたスプリング圧調整板であって、このスプリン
グ圧調整板とスピンドル収容体７１の下方段部９３との
間にスプリング８７，８７を弾装し、第一ボディ７３及
び第二ボディ７４内に収容したスピンドル収容体７１に
加わる加工物加工の際加工物の硬さに応じてスプリング
８７，８７により加工物倒れ堅さ調製を行うものであ
る。

【００１１】

【発明の効果】本発明は、前記の如く構成したことによ
り、回転する刃物は軸方向に往復動するのみであり、前
加工により穴あけされた加工物は、スピンドルに取付け
た治具べースに治具にて取付けられて加工物を水平方向
に揺動して刃物の軸線と加工物の穴の軸線を一致させて
回転する刃物にて加工物の穴を二次超仕上をし又はリー
マー加工を行なうことができると共に、前加工により穴
あけされた加工物の内径と外径の軸心が異心であって
も、又、前加工された加工物の内径の軸心と外径の軸心
が倒れていても、又、前加工により加工された基準面に
対する内径の軸心が曲がってずれている加工物であって
も、スピンドルの軸心を揺動させて刃物の軸心と一致さ
せることができるために±１．５μ程度の超精密加工を
行なうことができて、汎用性があり二次超精密加工分野
での利用度が極めて高い効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の縦断面図である。

【符号の説明】

７０ スピンドル収容体 ７０ａ 第一弯曲部 ７１ スピンドル収容体の球状凸起 ７１ａ スピンドル収容体の上方延長部 ７３ 第一ボディ ７４ 第二ボディ ７７ スピンドル ７８ 第一ボール受 ７９ 第二ボール受 ８０ 傘型凸傾斜部 ８１ 傘型凹傾斜面 ８２ 内側グランド ８３ 傘型凸傾斜部 ８４ 傘型凹傾斜面 ８５ 外側グランド ８６ スプリング圧調製板 ８７ スプリング ８８ 平行ピン ８９ 治具ベース ９０ 弾性変形可能な０リング ９１ 中間グランド Ｙ″ スピンドルの軸心

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周面を球状凸起７０に形成しスピンド
   ル７７を軸直角に移動可能に収容したスピンドル収容体
   ７１と、スピンドル収容体７１の球状凸起７０の下半球
   部に嵌合する第一弯曲凹部７０ａを形成した第一ボディ
   ７３と、球状凸起７０の上半球部に嵌合する第二弯曲凹
   部７５を形成した第二ボディ７４と、球状凸起７１の内
   側に位置して第一ボール受７８、第二ボール受７９を介
   してつば７７ａを回転自在に嵌合支持させたスピンドル
   ７７と、スピンドル７７の外周面に形成した傘型凸傾斜
   部８０に隙間を存して対向する傘型凹傾斜面８１を設け
   球状凸起７１の内側に可調節的にねじ付けたラジアル堅
   さ調整用内側グランド８２と、スピンドル収容体７１の
   上方延長部７１ａの外周面に形成した傘型凸傾斜部８３
   と隙間を存して可調節的に対向した傘型凹傾斜面８４を
   設け第二ボディ７４にねじ付けたスピンドル７７の倒れ
   角度調整用外側グランド８５と、スピンドル収容体７１
   の内側に固設され内側グランド８２の外側にねじ結合さ
   れ、弾性変形可能な０リング９０及びボール押え８９を
   介してボール受７８に支持された中間グランド９１と、
   第一ボディ７３の下部にねじ付けたスピンドル７７の倒
   れ堅さ調整用スプリング圧調整板８６と、スプリング圧
   調整板８６とスピンドル収容体７１の下面９３との間に
   弾装したスプリング８７と、第一ボディ７３の両側に取
   付けスピンドル収容体７１の縦溝７２に嵌合した平行ピ
   ン８８と、スピンドル７７の上端部に取付けた治具ベー
   ス８９と、よりなり、スピンドル収容体７１を第一ボデ
   ィ７３と第二ボディ７４の第一弯曲凹部７０ａと第二弯
   曲凹部７５の内周面を外側グランド８５の傘型凹傾斜面
   ８４とスピンドル収容体７１の傘型凸傾斜部８３との間
   の隙間の範囲内で揺動させ、スピンドル７７のつば７７
   ａとスピンドル収容体７１との間の隙間によりスピンド
   ル７７をその軸心Ｙ″と軸直角方向に移動し、スプリン
   グ圧調整板８６によりスプリング８７の弾力を調節して
   治具ベース８９に取付けた加工物の硬さに適応させ、平
   行ピン８８によりスピンドル７７従って治具ベース８９
   の方向を規制させて刃物により加工物を精密二次加工す
   るようにしたことを特徴とする超精密仕上ユニバーサル
   テーブル装置。