JPH0731038Y2 - ガスボンベの安定載置装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 高圧ガスボンベを保管等のために、ボンベを安定し且つ
運搬を容易にするための装置に関するものである。

（従来の技術） 従来技術としては例えば実開昭61−70700号公報のガス
ボンベ載置台即ち 「台部に適宜高の背板を設け、載置すべきガスボンベの
直径に対応した位置に前板を設けると共に、少なくとも
前板はガスボンベの載置に際し開閉自在であることを特
徴とするガスボンベ載置台。」 或はまた三脚様式の実開昭61−67500号公報のボンベの
転倒防止具即ち「ボンベに捲着固定可能な可撓性バンド
と、該バンドに外嵌する３個以上の脚体取付片と、該取
付片の夫々に突設された軸受部に一端が軸着される伸縮
可能な脚体とよりなり、脚体の軸着部から脚体上端まで
の長さを、脚体取付片から脚体軸着部までの距離より長
くなるように構成し、脚体が一定の開度を保持するよう
にしたことを特徴とするボンベ転倒防止具。」 更にはまたボンベの型式が異なるが、実開昭61−141900
号公報の高圧ガス容器据付台として 「円形又は方形をした据付台の中心部を端部よりやや高
くなるような逆お碗状に形成し、該据付台の表面の中心
部より端部へむけて放射状に複数本の排水溝を設け、該
据付台の底面の縁部に複数個の脚部を設けた高圧ガス容
器据付台。」 その他多数が開発されている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記した従来技術では、重量の大きいしかも底面が小さ
く不安定な高圧ガスボンベをその下部で支えるのみでは
安定性が極めて悪いし、三脚型式のものでは場所を多く
必要とし又脚に物が触れたりすると転倒する危険性もあ
る。更にスカート付きボンベでは単に底面積を増加して
安定性を向上したものに過ぎない。しかしてこれら従来
技術のものではガスボンベを載置台に載せたり、取り出
したりする場合はボンベを床上に降して底をころがして
移動運搬することになり、塵埃がたったり近代工業では
最も嫌われる欠点である。

（問題点を解決するための手段） 前記欠点を解決すべく、本考案のガスボンベの安定載置
装置にあっては、鉛直方向に延びるガスボンベ支持体
と、該ガスボンベ支持体は、該ガスボンベ支持体の両側
の下方に連結され、該ガスボンベ支持体に対して直交す
る方向に延びる接地腕と、該ガスボンベ支持体の両側の
上方で且つ該接地腕の鉛直上方に連結された、ガスボン
ベの胴部を支持するためのガスボンベ胴部支持体とを有
し、該ガスボンベ支持体の両側に設けられた複数の前記
接地腕が、前記ガスボンベ支持体を安定させるためのガ
スボンベ支持体安定手段を形成し、さらに前記接地腕の
それぞれの上部に固定された、ガスボンベの底部を支持
するためのガスボンベ底部支持体を有し、前記ガスボン
ベ底部支持体は、ガスボンベの底部の球面凹みに合致
し、該球面凹面の水平方向の巾より小さい水平方向の巾
の凸面を上面とし、該底部には、下方に臨むフォークの
持ち上げ部が形成される構成としてある。

（作用） ガスボンベの胴部及び底部をそれぞれ、ガスボンベ胴部
支持体及び上面をガスボンベの底部の球面凹みに合致さ
せたガスボンベ底部支持体によって支持し、さらにこれ
らガスボンベ胴部、底部支持体を鉛直方向に延びるガス
ボンベ支持体の上方、及びその鉛直下方に連結し、この
ガスボンベ支持体の両側の下方に連結され、ガスボンベ
支持体に対して直交する方向に延びる複数の接地腕によ
ってガスボンベ支持体を安定保持することにより、ガス
ボンベを直立姿勢にて安定載置することができる。

このとき、ガスボンベ底部支持体を接地腕のそれぞれの
上部に固定し、かつガスボンベの底部の球面凹面の水平
方向の巾より小さい水平方向の巾の凸面を上面とするこ
とにより、地面とガスボンベの底部の間にガスボンベ運
搬具のフォークの挿入空間が形成され、さらにガスボン
ベの底部には、下方に望むフォークの持ち上げ部が形成
されるので、ガスボンベを立てたままで容易に運搬する
ことが可能となる。

（実施例） 次に図面に例示した本考案について詳細に説明する。

第２図に示すように、ガスボンベ安定載置装置は、鉛直
方向に延びるガスボンベ支持体ｂを有し、該ガスボンベ
支持体ｂは、該ガスボンベ支持体ｂの両側の下方に連結
され、該ガスボンベ支持体ｂに対して直交する方向に延
びる接地腕ｃと、該ガスボンベ支持体ｂの両側の上方で
且つ該接地腕ｃの鉛直上方に連結された、ガスボンベａ
の胴部を支持するためのガスボンベ胴部支持体ｄとを有
する。

ガスボンベ支持体ｂの両側に２つずつ設けられた４つの
接地腕ｃが、ガスボンベ支持体ｂを安定させるためのガ
スボンベ支持体安定手段を形成する。

さらにガスボンベ安定載置装置は、接地腕ｃのそれぞれ
の上部に固定された、ガスボンベａの底部を支持するた
めのガスボンベ底部支持体１を有し、このガスボンベ底
部支持体１は、第１図に特に明瞭に示すようにガスボン
ベ支持体ｂに対して直交する方向に延びた翼部３、３′
と、翼部３、３′と平行に翼部３、３′の間に介在し
た、翼部３、３′より長い中間翼部６と、翼部３、３′
と中間翼部６とを連結する連結部４とからなる。ガスボ
ンベ底部支持体１は、第２図に示すように、角翼部３、
３′、６が各接地腕ｃと同方向に延びるように、中間翼
部６の下部が各接地腕ｃに固定されている。翼部３、
３′、中間翼部６及び連結部４とによって形成されるガ
スボンベ底部支持体１の上面２、５は、ガスボンベａの
底部の球面凹みに合致し、該球面凹面の水平方向の幅よ
り小さい水平方向の幅の凸面とされる。従って、ガスボ
ンベａをガスボンベ底部支持体１の上面に載置する場
合、第４図に示すように、翼部３、３′それぞれの両脇
にはスペースが生じ、それによって、ガスボンベａの底
部には、下方に臨むフォークｅの持ち上げ部が形成され
る。

さらに、接地腕ｃはそれぞれ、特に図４に示すように、
接地下方部から上方に向かって先細の三角形の長手方向
直交断面形状を有し、ガスボンベ底部支持体１の下方域
で、且つ前記接地腕ｃの両側に長手方向に沿ってガスボ
ンベ運搬用フォークｅの挿入空間が形成されるように構
成されている。

（考案の効果） ボンベの底面形状の凹球面にほぼ接する凸面より成るの
で、ボンベは極めて安定して載置保管され且つ中間翼部
に接地腕を連結したので、第３図、第４図に示す如く例
えば手押カート式のボンベ移動車におけるフォーク部ｅ
が容易に両側の翼部３、３′より外側のボンベ下部に挿
入されるのでボンベを載置台より移し取ることができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示したもので、第１図はその斜視
図、第２図は本考案を応用したボンベ支持体の１例を示
した斜視図、第３図は要部を示した切断側面図、第４図
は同じく切断正面図である。 １…ガスボンベ底部支持体、２、５…凸面、３、３′…
翼部、４…連結部、６…中間翼部、７…接地腕。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】鉛直方向に延びるガスボンベ支持体と、 該ガスボンベ支持体は、該ガスボンベ支持体の両側の下
   方に連結され、該ガスボンベ支持体に対して直交する方
   向に延びる接地腕と、該ガスボンベ支持体の両側の上方
   で且つ該接地腕の鉛直上方に連結された、ガスボンベの
   胴部を支持するためのガスボンベ胴部支持体とを有し、 該ガスボンベ支持体の両側に設けられた複数の前記接地
   腕が、前記ガスボンベ支持体を安定させるためのガスボ
   ンベ支持体安定手段を形成し、 さらに前記接地腕のそれぞれの上部に固定された、ガス
   ボンベの底部を支持するためのガスボンベ底部支持体を
   有し、 前記ガスボンベ底部支持体は、ガスボンベの底部の球面
   凹みに合致し、該球面凹面の水平方向の巾より小さい水
   平方向の巾の凸面を上面とし、該底部には、下方に臨む
   フォークの持ち上げ部が形成されることを特徴とするガ
   スボンベの安定載置装置。
2. 【請求項２】前記ガスボンベ底部支持体は、前記ガスボ
   ンベ支持体に対して直交する方向に延びた複数の翼部
   と、該翼部を連結する連結部とからなる実用新案登録請
   求の範囲（１）項に記載の装置。
3. 【請求項３】前記接地腕はそれぞれ、接地下方部から上
   方に向かって先細の長手方向直交断面形状を有し、 前記ガスボンベ底部支持体の下方域で、且つ前記接地腕
   の両側に長手方向に沿ってガスボンベ運搬用フォークの
   挿入空間が形成される実用新案登録請求の範囲（２）項
   に記載の装置。