JPH0730534U - ワイヤハーネス用クランプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻着バンド１の両端に、合体して車体への係
止頭３となるハーフ係止頭２Ａ・２Ｂを有するハーフ係
止頭構造のワイヤハーネス用クランプを、多様径のワイ
ヤハーネス４への装着を可能にし、ワイヤハーネス用ク
ランプの種類点数の少数化とコスト低減を図る。 【構成】 巻着バンド１の一部を、巻着バンド１の長手
方向に波形が連続する波形バンド部５になし、その波形
バンド部５を弾性伸縮自在になした構造が特徴である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車体・機器に配設するワイヤハーネスの外周に取り付けて、突設し た係止頭を、車体・機器側の嵌着孔等に係止して、ワイヤハーネスの配設姿勢を 整えて保持するのに使用するワイヤハーネス用クランプに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

ワイヤハーネス用クランプは、ワイヤハーネスの外周に巻き着け固定する巻着 バンドの端部に、車体・機器の嵌着孔に逆止状に嵌着係止する係止頭を立設した 巻着バンド型のものが多用されている。そして、その巻着バンド型のワイヤハー ネス用クランプとして、実開平４ー３２５８０号公報に示されるものとして、所 要長の巻着バンドの両端に、係止頭を縦中心線から分離したハーフ係止頭を一体 に立設し、その巻着バンドを、ワイヤハーネスの電線束に巻き着けた後、そのハ ーフ係止頭を合体セットして車体の嵌着孔に嵌着係止するハーフ係止頭構造の公 知例がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上の公知例のハーフ係止構造のものは、ワイヤハーネスの外周に巻着バンド を巻き着けるとき、巻着バンドの先端部分をバンド挿通係止孔に通して緊締係止 したり、長すぎて余った巻着バンドの先端部分を切断除去する必要がなく、略円 環形状を呈する巻着バンドを、ワイヤハーネスの外周に嵌めて、ハーフ係止頭を 合体セットするのみで、ワイヤハーネスへの取り付けができる利点を有するもの の、巻着バンドの長さが特定されて巻き着けるべき電線束径の変化に対応できな いので、多様サイズの電線束径に整合するバンド長の異なるものを、多品番に準 備する必要があるので、コスト高になると共に、多品番のクランプの管理が煩雑 になる不具合がある。

【０００４】 本考案は、以上の従来技術の不具合点を解消するハーフ係止頭構造のワイヤハ ーネス用クランプを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の目的を達成決する本考案のワイヤハーネス用クランプは、「ワイヤハー ネスの外周に巻き着ける巻着バンドの両端に、ハーフ係止頭を立設し、該ハーフ 係止頭を合体セットして車体・機器の係止部に係止するワイヤハーネス用クラン プにおいて、前記巻着バンドの一部を、該巻着バンドの長手方向に波形が連続す る波形バンド部になし、該波形バンド部を弾性伸縮自在に形成した構造」になっ ている。

【０００６】

【作用】

以上の構成の本考案のワイヤハーネス用クランプは、巻着バンドの一部が、弾 性伸縮自在の波形バンド部をなしているので、その波形バンド部の伸縮によって 、巻着バンドがなす環径を大小に変動させることができるので、多様な径サイズ の電線束に共用できる。そして、その波形バンド部の伸縮弾性力を所要弾性力に 設定しておくと、その弾性力によって、巻着バンドは電線束に係止するので、ワ イヤハーネス用クランプとしての電線束係止力は確保できる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を示す図１を参照して詳しく説明する。即ち、ワイヤ ハーネスの電線束の外周に巻き着ける巻着バンド１の両端に、ハーフ係止頭２Ａ ・２Ｂを一体に立設し、そのハーフ係止頭２Ａ・２Ｂを接合一体化してセットす ると、車体の嵌着孔（図示しない）に逆止状に嵌着係止する係止頭３となるハー フ係止頭構造のワイヤハーネス用クランプにおいて、切欠状の略円環をなす巻着 バンド１の中間部分を、巻着バンド１の長手方向に波形が連続する（図示のもの は３個の波形連続）波形バンド部５に形成され、この波形バンド５は、巻着バン ド１に張力を加えると弾性伸縮すると共に、巻き着けたワイヤハーネス４の外周 に、所要の弾性力によって弾着係止する構造になっている。

【０００８】 なお、ハーフ係止頭２Ａ・２Ｂは、合体状態の係止頭３の縦中心線から左右に 分割した対称一対の形状からなり、その合体姿勢をロックする係止爪９と係止孔 １０が、ハーフ係止頭２Ａ・２Ｂの接合部分に設けられている。そして、この実 施例のハーフ係止頭２Ａ・２Ｂは、係止柱７の上端から羽根状に垂設した係止片 ８を有する公知形状のものになっている。

【０００９】 以上の実施例のワイヤハーネス用クランプは、図１の（Ｂ）のように、ワイヤ ハーネス４の外周に巻着バンド１を巻き着けセットしてハーフ係止頭２Ａ・２Ｂ を合体セットして係止頭３となし、この係止頭３を車体の嵌着孔に係止して使用 される。この実施例のものによると、図１の（Ｃ）（Ｄ）のように、波形バンド 部５の弾性伸縮によって、大径のワイヤハーネス４Ａ・小径のワイヤハーネス４ Ｂと、その大径・小径の中間径のワイヤハーネスの広い径領域のものに共用でき る。

【００１０】

【考案の効果】

以上の説明のとおり、本考案のワイヤハーネス用クランプは、単一のワイヤハ ーネス用クランプが、広い径領域のワイヤハーネスに共用できるので、ワイヤハ ーネス用クランプの種類点数を少数化してワイヤハーネス用付属品の管理性を向 上すると共に、種類点数の少数化に伴う量産によって、コスト低減を促進する効 果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一実施例のワイヤハーネス用クランプを
示し、図中の（Ａ）はその斜視図、図中の（Ｂ）はその
使用状態の斜視図、図中の（Ｃ）はその使用状態の側面
図

【符号の説明】

１ 巻着バンド ２Ａ・２Ｂ ハーフ係止頭 ３ 係止頭 ４ ワイヤハーネス ５ 波形バンド部 ９ 係止爪 １０ 係止孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワイヤハーネスの外周に巻き着ける巻着
   バンドの両端に、ハーフ係止頭を立設し、該ハーフ係止
   頭を合体セットして車体・機器の係止部に係止するワイ
   ヤハーネス用クランプにおいて、前記巻着バンドの一部
   を、該巻着バンドの長手方向に波形が連続する波形バン
   ド部になし、該波形バンド部を弾性伸縮自在に形成した
   構造を特徴とするワイヤハーネス用クランプ。