JPH07291868A - 湿疹・皮膚炎群治療剤 - Google Patents

湿疹・皮膚炎群治療剤

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JPH07291868A
JPH07291868A JP4298495A JP4298495A JPH07291868A JP H07291868 A JPH07291868 A JP H07291868A JP 4298495 A JP4298495 A JP 4298495A JP 4298495 A JP4298495 A JP 4298495A JP H07291868 A JPH07291868 A JP H07291868A
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eczema
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Hiroaki Sato
裕明 佐藤
Mineo Uozumi
峰男 魚住
Yukihiro Tadaki
行啓 只木
Ichiro Katayama
一朗 片山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規な湿疹・皮膚炎群治療剤を提供する。 【構成】 1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシ
フェロールをールを有効成分とする湿疹・皮膚炎群治療
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な湿疹・皮膚炎群治
療剤に関する。更に詳しくは、本発明は1α,24
(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールを有効成分
として含有する新規な湿疹・皮膚炎群治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】湿疹・
皮膚炎群は、湿疹・皮膚炎型反応(eczematou
s dermatitic reactions)を示
す炎症性皮膚症(inflammatory derm
atoses)であり、表皮に海綿状態(spongi
osis)化、(表皮)肥厚不全角化、(表皮内)炎症
細胞の浸潤等が認められる皮膚疾患を一括した呼称であ
る。臨床的には、紅斑、丘疹、水疱、膿疱、結痂、鱗屑
などの新旧の小病巣が混在し、掻痒を呈し、急性・亜急
性・慢性の経過をとり、慢性化すると苔癬化を示すこと
が多い。
【0003】湿疹・皮膚炎群の分類については、普遍的
な病理形態学的統一性はなく、因襲的概念が色濃いとさ
れており、(斉藤脩「臨床医と病理医のための皮膚病理
学」シュプリンガー.フェアラーク東京刊.1992
年、94頁〜)、若干の概念の重複を避けられないが、
通常使用されているものを列挙すると急性、亜急性、又
は慢性の湿疹、接触性皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性
皮膚炎、アトピー性皮膚炎、ビダール苔癬、異汗症性皮
膚炎、剥離性皮膚炎、日光皮膚炎、口囲皮膚炎、おむつ
皮膚炎、神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、主婦湿疹、皮脂欠
乏性湿疹等があげられる。
【0004】これらの疾患の発症は例えばアトピー性皮
膚炎の如く近年増加しつつあるが、その原因については
多くの物理的・化学的因子やアレルギー機序が考えられ
ているものの明らかでないものが多い。
【0005】これらの疾患の薬物療法には炎症性疾患で
あるため従来抗炎症剤が使用されており、例えばプロピ
オン酸クロベタゾール、酢酸ジフロラゾンジフルプレド
ナート、プロピオン酸デキサメタゾン等の副腎皮質ホル
モン(ステロイド)剤や、イブプロフェンピコノール、
ウフェナアート、グルチルレチン酸、クロタミトン、ス
ピロフェン等の非ステロイド系薬剤が主に外用剤として
使用されている。
【0006】しかし、これらの薬物療法が十分なもので
はないのが現状である。即ち、ステロイド系薬剤につい
ては、その対症療法的な有効性は認められているもの
の、副作用あるいは一時休止後の再発時の症状悪化など
(リバウンド現象)が広く知られている。
【0007】上記の副作用としては皮膚の感染症、過敏
症、下垂体・副腎皮質系機能の抑制、ステロイド褥瘡、
眼瞼皮膚への使用による眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障
等があげられ、眼科については使用が禁じられているも
のが多い。叉、顔面、首等の疾患部位は該部位の皮膚の
薬物の吸収性が高いためステロイド系薬剤の全身的副作
用が発症しやすく、該部位へのステロイド系薬剤の塗布
は極力避けられている。一方非ステロイド系薬剤につい
ては、ステロイド系薬剤と比較して有効性が低い、塗布
部位にかぶれが生じやすい、眼科には使用できないもの
が多い等の欠点があり、治療薬としては不十分といえよ
う。
【0008】上記のような副作用、使用上の懸念等があ
る上に湿疹・皮膚炎群疾患が特に乳児、幼児、小児や女
性あるいは他疾患併発者等の比較的皮膚が敏感な患者に
多いことがこのような薬剤を一層使用しにくくしてい
る。従って、湿疹・皮膚炎群患者に対し有効で安全であ
り、前述の湿疹・皮膚炎群疾患の複数が複合的に発症し
ているか、併発的に発症している湿疹・皮膚炎群患者
や、他疾患併発の湿疹・皮膚炎群患者に対しても有効で
安全であり、例えば顔面などの薬物吸収性の高い部位に
も使用できる、使用しやすい薬剤が強く望まれている。
【0009】ところで、1α,24(R)−ジヒドロキ
シコレカルシフェロールは活性型ビタミンD3 類に属す
る化合物である。1α−ヒドロキシコレカルシフェロー
ル、1α,24−ジヒドロキシコレカルシフェロール、
1α,25−ジヒドロキシコレカルシフェロールなどの
活性型ビタミンD3 類は、生体内のカルシウムレベルを
調節する作用を有し、骨粗鬆症、骨軟化症などのいわゆ
る骨減少症に有用であることが知られている〔ベイシッ
ク・リサーチ・アンド・イッツ・クリニカル・アプリケ
ーション(Basic Research and i
ts clinical Application
s)、1099〜1106(1979)〕。
【0010】一方、近年において活性型ビタミンD3
の新たな薬理作用、例えば増殖抑制作用、分化誘導作用
等が見いだされ、骨減少症以外の他の患者の治療剤とし
ての可能性が検討されている。例えば、関節リウマチ治
療剤(特開昭56−26820号公報)、癌細胞の分化
誘導剤(特開昭57−149224号公報)等への活性
型ビタミンD3 類の適用が検討されている。
【0011】本発明者らは既に、上記状況に鑑み、活性
型ビタミンD3 類の新たな治療剤としての可能性につい
て研究した結果、1α,24(R)−ジヒドロキシコレ
カルシフェロールが皮膚疾患の一種である乾癬の治療剤
として有効であること、更には1α,24(R)−ジヒ
ドロキシコレカルシフェロールを乾癬治療剤として使用
する場合には、特定の溶剤と特定の親油性基剤からなる
軟膏剤が特に好適であること等を見い出し、既に、1
α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールを
有効成分として含有し、剤形が1α,24(R)−ジヒ
ドロキシコレカルシフェロールを溶解する脂肪酸エステ
ル類、高級アルコール類及び炭酸プロピレンからなる群
から選ばれる一種あるいは二種以上の混合物である疎水
性または無水性の溶剤と、白色ワセリン、黄色ワセリ
ン、流動パラフィン及び流動パラフィンのポリエチレン
ゲルから選ばれる一種あるいは二種以上の混合物である
親油性基剤とからなる軟膏剤であって、該疎水性または
無水性の溶剤の量が、該軟膏剤の0.01〜25.0重
量%である乾癬治療剤を提案した。(特公平3−680
09号公報参照)。
【0012】上記の乾癬は組織学的には表皮層で表皮細
胞の浸潤が認められるが、真皮層には異常な変化はない
とされている。一方、湿疹・皮膚炎群疾患は表皮層では
上記乾癬と同じ変化が認められる他に、真皮層でも好中
球、リンパ球、単球等の浸潤、血管拡張浮腫、血管新
生、弾性線維の消失、抗原呈示細胞の増加が認められ、
その点で乾癬とは異なる病態である。
【0013】湿疹・皮膚炎群への活性型ビタミンD3
の適用については従来報告はほとんどなく、唯一EP―
A―0129003号明細書で1α−ヒドロキシコレカ
ルシフェロールあるいは1α,25−ジヒドロキシコレ
カルシフェロールを含有する外用剤が開示され、湿疹、
乾癬、皮膚炎、乾皮症等への効果が示されている。
【0014】しかしながら、EP―A―0129003
号に開示されている1α−ヒドロキシコレカルシフェロ
ールは、活性型である1α,25−ジヒドロキシコレカ
ルシフェロールの前駆体であり、そのためその活性型ビ
タミンD3 作用(分化誘導、増殖抑制作用等)は弱く、
皮膚局所疾患の湿疹・皮膚炎群の治療には実際には適当
ではないと考えられるのである。即ち、1α−ヒドロキ
シコレカルシフェロールを疾患部位の皮膚局所に塗布し
ても、皮膚中には活性型ビタミンD3 である1α,25
−ジヒドロキシコレカルシフェロールへの転換酵素であ
る25−ヒドロキシラーゼが少なく、局所で薬効を呈す
る活性型ビタミンD3 への転換は望めない。叉、経口投
与等により1α−ヒドロキシコレカルシフェロールを全
身的に投与し、肝臓で活性型である1α,25−ジヒド
ロキシコレカルシフェロールに転換させることが出来る
が、その場合疾患部位の皮膚局所に分布される1α,2
5−ジヒドロキシコレカルシフェロール量は極めて少な
く、その薬効は多くは期待出来ないと考えられる。
【0015】また、EPA0129003号に開示され
ている1α,25−ジヒドロキシコレカルシフェロール
は、その後の研究によって、その局所投与(外用)によ
り高Ca尿症が発生することが報告されている(例えば
第7回ビタミンDワークショッププロシーデイング、W
alter de Gruyter社、ベルリン、ニュ
ーヨーク、1988年刊、A.Langner らの報
告)。すなわち、同剤の安全性に疑問が投げかけられて
いるのが現状である。
【0016】すなわち本発明の目的は、新規な1α,2
4(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールを有効成
分として湿疹・皮膚炎群治療剤を提供することにある。
【0017】また、本発明の目的は、その有効性、安全
性に優れた新規な湿疹・皮膚炎群治療剤を提供すること
にある。
【0018】更に本発明の目的は、その有効性、安全性
に優れ、かつ副作用又はリバウンド現象等の低減化され
た、新規な湿疹・皮膚炎群治療剤を提供することにあ
る。
【0019】また更に、本発明の目的は、その有効性、
安全性に優れ、また副作用又はリバウンド現象等が低減
化され、かつ、顔面等にも使用できる使用し易い剤形で
ある、新規な湿疹・皮膚炎群治療剤を提供することにあ
る。
【0020】本発明者らはこのような従来技術及び湿疹
・皮膚炎群への活性型ビタミンD3類の薬理効果、臨床
効果及び安全性を鋭意検討した結果、1α,24(R)
−ジヒドロキシコレカルシフェロールが湿疹・皮膚炎群
に対して優れた薬理作用及び治療効果等を有することを
初めて見い出し、且つ1α−ヒドロキシコレカルシフェ
ロール、1α,25−ジヒドロキシコレカルシフェロー
ル等の活性型ビタミンD3 類と比べて1α,24(R)
−ジヒドロキシコレカルシフェロールが、有効性、安全
性等の点でより優れていることを見い出して本発明に至
った。
【0021】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明は1
α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールを
有効成分として含有する湿疹・皮膚炎群治療剤である。
【0022】1α,24(R)−ジヒドロキシコレカル
シフェロールは公知の化合物であり、例えばジャーナル
・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー
(J.Amer.Chem.Soc),95,2748
(1973);ケミカル・ファーマコロジカル・ブレテ
イン(Chem.Pharm.Bull.)、21,2
568(1978);米国特許第4022891号明細
書等に記載された方法によりより容易に合成し得るもの
である。また本発明の1α,24(R)−ジヒドロキシ
コレカルシフェロールとして、安定性に優れている点で
その結晶状態にあるもの、例えば特公平3−59063
号公報に記載されている1α,24(R)−ジヒドロキ
シコレカルシフェロールの1水塩を用いることも好まし
い。
【0023】本発明の湿疹・皮膚炎群とは、例えば急
性、亜急性、又は慢性の、湿疹、接触性皮膚炎、貨幣状
湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、ビダール
苔癬、異汗症性皮膚炎、剥離性皮膚炎、日光皮膚炎、口
囲皮膚炎、おむつ皮膚炎、神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、
主婦湿疹、及び皮脂欠乏性湿疹等からなる表皮に海綿状
態化、(表皮)肥厚、不全角化、(表皮内)炎症細胞の
浸潤等が認められる炎症性皮膚症等や、例えば腎透析や
老人性乾皮症等の各種疾患に伴うそう痒症等をあげるこ
とができる。
【0024】これらのなかでも、本発明の湿疹・皮膚炎
群としては、急性、亜急性、又は慢性の、湿疹、アトピ
ー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、痒疹、ビダール苔癬、接触
性皮膚炎、前記各種疾患に伴うそう痒症が好ましく、な
かでも急性、亜急性又は慢性の湿疹(好ましくは急性・
慢性湿疹、なかでも慢性湿疹)、脂漏性皮膚炎、アトピ
ー性皮膚炎、痒疹、又はそう痒症を特に好ましいものと
してあげることができる。
【0025】なお、本発明の湿疹・皮膚炎群のうち、例
えばアトピー性皮膚炎においては、痒疹に見られるよう
な丘疹及び/又は著しいそう痒を伴う痒疹型アトピー性
皮膚炎も含まれるが、このような痒疹型アトピー性皮膚
炎も好ましいものとして挙げられる。
【0026】また、同様にアトピー性皮膚炎症状を繰り
返しているうちに発症すると言われているアトピー性皮
膚炎性痒疹、結節性痒疹、又は亜急性痒疹も好ましいも
のとして挙げられる。これらのなかでもアトピー性皮膚
炎性痒疹をより好ましいものとして挙げられる。
【0027】本発明の1α,24(R)−ジヒドロキシ
コレカルシフェロールを湿疹・皮膚炎群の治療に利用す
る時は、1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフ
ェロールは局所的あるいは全身的に投与される。局所的
には外用剤として、軟膏・クリーム等の半固型剤、ロー
ション等の液剤、あるいはテープ剤の剤型で皮膚の疾患
部位に直接投与される。一方全身的には注射剤、経口
剤、経鼻剤等として血管内、組織内、胃腸管、粘膜等へ
水性注射剤、油性注射剤、錠剤、顆粒剤、液剤、カプセ
ル剤、ソフトカプセル剤、経鼻液剤、経鼻粉剤等の剤型
で投与される。
【0028】かかる全身投与の場合、これらの剤型への
製剤化方法については、原則としては通常の方法に従う
ものであるが、1α,24(R)−ジヒドロキシコレカ
ルシフェロールの投与量が少なく、且つ、物理化学的に
も不安定であることから、水性注射剤としては特開平2
−80317号に開示した方法、錠剤としては特公昭6
3−60007号に開示した方法、あるいは特開平2−
229115号に開示した方法等により好適に製剤化さ
れる。
【0029】上記の如く全身的にも投与されるものであ
るが、疾患部位の局所濃度がより高い方がより有効であ
ることから、皮膚疾患部位に局所的に投与した方が有利
である。外用剤でもその処方によって、安全性、治療効
果等が異なり得るのが、例えば本発明者らが乾癬治療軟
膏剤として提案した(特公平3−68009号公報)軟
膏剤、あるいは乳剤性組成物として別個提案した(特願
平5−217261号明細書、国際出願PCT/JP9
4/01443号明細書)クリーム剤は、他の処方より
治療効果等に優れており、有用である。
【0030】即ち、軟膏剤としては、(a)主薬として
の1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロー
ルと、(b)1α,24(R)−ジヒドロキシコレカル
シフェロールを溶解する脂肪酸エステル類、高級アルコ
ール類及び炭酸プロピレンからなる群から選ばれる一種
あるいは二種以上の混合物である疎水性・無水性の溶剤
と、(c)白色ワセリン、黄色ワセリン、流動パラフィ
ン及び流動パラフィンのポリエチレンゲルから選ばれる
一種あるいは二種以上の混合物である親油性基剤とから
なる軟膏剤であって、該疎水性・無水性の溶剤の量が、
該軟膏剤の0.01〜25.0重量%であり、該脂肪酸
エステル類が、アジピン酸ジイソプロピル、オレイン酸
デシル、セバシン酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピ
ル、トリアセチン、トリカプロン酸グリセリン、トリカ
プリル酸グリセリン、トリカプリン酸グリセリン、トリ
ラウリン酸グリセリン、トリリノール酸グリセリン、ジ
カプリル酸プロピリングリコール、ジペラルゴン酸プロ
ピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール
からなる群から選ばれた一種叉は二種以上の混合物であ
り、該高級アルコール類がオクチルドデカノール、セチ
ルアルコール、オレイルアルコールからなる群から選ば
れた一種叉は二種以上の混合物である軟膏剤が有用であ
る。
【0031】またクリーム剤としては、(a)主薬とし
ての1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロ
ールと、(b)(ア)5〜20重量部の白色ワセリンお
よび5〜15重量部の高級アルコール類からなる固形油
分、及び(イ)3〜10重量部のスクワランからなる液
状油分とからなる油相成分と、(C)水相成分と、及び
(d)2.5〜7.5重量部の2種以上からなる界面活
性剤とを含んでなる1α,24(R)−ジヒドロキシコ
レカルシフェロールクリーム剤であって、該固形油分と
該液状油分との重量比(該固形油分/該液状油分)が約
2以上であり該高級アルコール類がステアリルアルコー
ル及びセチルアルコールとからなり、該ステアリルアル
コールと該高級アルコール類との重量比(該ステアリル
アルコール/該高級アルコール類)が約0.65〜約
0.9であるクリーム剤が有用である。
【0032】本発明の湿疹・皮膚炎群の剤形が、例えば
上記の軟膏剤であるとき、そのような軟膏剤は特公平3
―68009号公報の記載に従って得ることができる。
【0033】具体的には、上記親油性基剤を単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせ、これに疎水性・無水性の
溶剤を添加した後処方して、あるいは基剤にあらかじめ
主薬を溶解した疎水性・無水性の溶剤を添加した後処方
して、軟膏剤とすることもできる。このような軟膏剤に
おいて、疎水性・無水性の溶剤の量は、より好ましく
は、0.1〜10.0重量%である。
【0034】また、本発明の湿疹・皮膚炎群治療剤の剤
形が上記クリーム剤であるとき、このようなクリーム剤
としては、例えば国際出願PCT/JP94/0144
3号明細書に記載されたものを好ましいものとして挙げ
ることができる。
【0035】より具体的には、 (a)主薬としての1α,24(R)−ジヒドロキシコ
レカルシフェロール (b)(ア)5〜20重量部の白色ワセリンおよび5〜
15重量部の高級アルコール類からなる固形油分および (イ)3〜10重量部のスクワランからなる液状油分 とからなる油相成分、 (c)水相成分、及び (d)2.5〜7.5重量部の2種以上からなる界面活
性剤 とを含んでなる1α,24(R)−ジヒドロキシコレカ
ルシフェロールクリーム剤であって、該固形油分と該液
状油分との重量比(該固形油分/該液状油分)が約2以
上であり、該高級アルコール類がステアリルアルコール
及びセチルアルコールとからなり、該ステアリルアルコ
ールと該高級アルコール類との重量比(該ステアリルア
ルコール/該高級アルコール類)が約0.65〜約0.
9であり、該界面活性剤の50重量%以上がHLB値が
約5以下の1種以上の界面活性剤であり、該界面活性剤
全体のHLB値は約8〜約18であるクリーム剤が好ま
しいものである。
【0036】かかるクリーム剤の白色ワセリンは石油か
ら得られる炭化水素類の混合物を脱色して精製したもの
であり、その規格については例えば日本薬局方に定めら
れるものが使用される。なかでも、1α,24(R)−
ジヒドロキシコレカルシフェロールの安定性にとっては
純度の高いものが望ましく、例えば過酸化物価が0.5
以下のようなものが望ましい。また、高級アルコール類
はセチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物
であり、混合物中のステアリルアルコールの全体に占め
る重量比は約0.65から約0.9である。なかでも好
ましくは約0.7〜約0.9、特に好ましくは約0.7
0〜約0.85の範囲を挙げることができる。セチルア
ルコール単品からステアリルアルコールを徐々に増加さ
せるに従って皮膚浸透性は増加傾向にあり、ステアリル
アルコールの重量比が約0.7をこえると急激に皮膚浸
透性が増大しステアリルアルコール単品で最大になる
が、その比率が約0.9をこえるとエマルジョンとして
の物理的安定性、特に加熱時の物理的安定性が劣化する
傾向がある。
【0037】一般に市販されているセチルアルコールや
ステアリルアルコールはそれぞれ純品でないものもあ
る。例えば、セチルアルコールと称されていてもセチル
アルコール約0.7とステアリルアルコール約0.3の
混合物もあり、さらにはセトステアリルアルコールとい
われるもののようにセチルアルコール約0.6〜約0.
3とステアリルアルコール約0.4〜約0.7の混合物
もある。本発明のセチルアルコールとステアリルアルコ
ールとはそれぞれ純粋なものを指し、それらの混合比率
はそれらを基に計算される。
【0038】また、かかるクリーム剤におけるスクワラ
ンは、例えば深海にすむサメ類の肝油から得られる炭化
水素を還元して得られる飽和炭化水素であり、その規格
については例えば化粧品原料基準に定められるものが使
用される。
【0039】クリーム剤の油相成分には上述した白色ワ
セリン、高級アルコール類、スクワランの他に、他の固
形油分、液状油分を添加してもよい。固形油分として固
形パラフィンが挙げられ、その添加量は例えば物理的安
定性が維持される範囲内であればよく、例えば固形油分
の1/10重量部以下であることがクリーム剤として適
度の硬度を維持できるので好ましい。液状油分としては
中鎖脂肪酸トリグリセリド、アシピン酸ジイソプロピ
ル、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル類が挙げら
れる。これら液状油分の添加量は例えば1α,24
(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールの皮膚浸透
性が維持される範囲内であればよく、スクワランの3/
10重量部以下であることが1α,24(R)−ジヒド
ロキシコレカルシフェロールの良好な皮膚浸透性を維持
できるので好ましい。
【0040】上記クリーム剤の界面活性剤は2種以上の
界面活性剤からなり、それらの合計はクリーム剤全体の
2.5〜7.5重量部であるのが好ましい。更に好まし
くは、この界面活性剤の50重量%以上はHLB値が約
5以下の1種以上の界面活性剤であり、この界面活性剤
全体のHLB値は約8〜約18である。より好ましくは
約8〜約12である。
【0041】このような50重量%以上を構成するHL
B値が約5以下の1種以上の界面活性剤としては、例え
ばソルビタンモノオレート、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタンセスキオレート、ソルビタントリオレー
ト、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノオレ
ート、プロピレングリコールモノステアレート等からな
る群から選ばれる1種以上の界面活性剤があげられる。
残りの界面活性剤としては全体のHLB値が約8〜約1
8、より好ましくは約8〜約12となるようなものであ
れば特に限定されないが、例えばポリオキシエチレン
(30あるいは40あるいは60)ソルビットテトラオ
レート、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、ソ
ルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレ
ート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパル
ミテート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノ
オレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノ
オレート、ポリオキシエチレン(10)モノラウレー
ト、ポリオキシエチレン(23あるいは25あるいは3
0)セチルエーテル等からなる群から選ばれる1種以上
の界面活性剤があげられる。
【0042】以上説明したようなクリーム剤は、例えば
常法どおり主薬としての1α,24(R)−ジヒドロキ
シコレカルシフェロールの必要量を油相成分に界面活性
剤とともに加熱溶解し、乳化機中で加熱された水相成分
と混合し、ついで乳化し均一な乳化物とし、冷却して製
造することができる。かくして得られたクリーム剤は、
1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロール
の化学的安定性に優れ、しかも1α,24(R)−ジヒ
ドロキシコレカルシフェロールの皮膚浸透性が向上し、
その結果十分な薬理効果を有し、同時に、物理的安定性
及び塗布時のべとつき、ギラギラ感がない等のその感触
に優れるという効果も備えた製剤である。
【0043】本発明の湿疹・皮膚炎群治療剤の剤形とし
ては上述のような局所用製剤又は全身用製剤が挙げられ
るが、なかでも前述した各種の湿疹・皮膚炎群治療剤に
おいて、その剤形が例えば軟膏剤、クリーム剤、ローシ
ョン剤またはテープ剤の組み合わせが好ましい。
【0044】なかでも本発明の湿疹・皮膚炎群治療剤に
おいて湿疹・皮膚炎群が急性亜急性、又は慢性の湿疹、
前記のようなアトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、前記の
ような痒疹、又はそう痒症等である場合に、その剤形が
それぞれ、例えば軟膏剤、クリーム剤、またはローショ
ン剤等の外用剤、なかでも前記のような特定の組成の軟
膏剤又はクリーム剤である場合を、より好ましい組み合
わせとしてあげることができる。
【0045】本発明の製剤中には、必要に応じて適当量
の保存剤、酸化防止剤、吸収促進剤、保湿剤等を添加し
てもよい。保存剤としては例えばパラオキシ安息香酸エ
ステル、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ホウ酸など
が挙げられ、酸化防止剤としては例えばブチルヒドロキ
シアニソール、ジブチルヒドロキシトルエンなどが挙げ
られる。吸収促進剤としては例えばアジピン酸ジイソプ
ロピル、ジエチルセバケート、炭酸プロピレングリコー
ル、ソルビトールなどが挙げられる。
【0046】また、クリーム剤の油相成分には酸化防止
剤を添加することができる。酸化防止剤としてはブチル
ヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、d
l−α−トコフェロール等が、より好適にはdl−α−
トコフェロールが添加され、その添加量は通常0.00
1〜5.0重量部であり、より好適には0.01〜3.
0重量部である。一方、水相成分には保湿剤、防腐剤、
キレート剤、緩衝剤等を添加することができる。保湿剤
としてはプロピレングリコール、グリセリン、ソルビト
ール等が挙げられ、その添加量は1〜20重量部、より
好適には2〜15重量部である。防腐剤としてはメチル
パラベン、プロピルパラベン、それらの混合物等のパラ
ベン類;クロロブタノール;モノチオグリセロール;ソ
ルビン酸、ソルビン酸カリウム;ベンジルアルコール等
が挙げられ、その添加量は0.001〜10.0重量部
であり、より好適には0.01〜5.0重量部である。
キレート剤としてはクエン酸、クエン酸ナトリウム;エ
デト酸ナトリウム等が挙げられ、その添加量は0.00
1〜5.0重量部であり、より好適には0.01〜3.
0重量部である。緩衝剤としてはリン酸水素2ナトリウ
ム、リン酸2水素ナトリウム等が挙げられ、水相成分の
pHを6.5〜8.0に調節するのに必要な量比で添加
される。
【0047】本発明に必要な1α,24(R)−ジヒド
ロキシコレカルシフェロールの量は治療有効必要量であ
り、投与法にもよるため一概には決められないが、通常
100μgから0.01μg,より好適には20μg〜
0.1μg/日であり、例えば錠剤の場合には1錠あた
りにそれらの量を含有させれば良い。外用剤の場合、例
えば、前記軟膏剤やクリーム剤における主薬としての1
α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールの
量は、0.01μg〜100μg/g量となるように含
有させれば良い。外用剤の場合、より好ましくは1μg
/g〜20μg/gである。例えば、クリーム剤の場
合、通常、クリーム剤中の濃度として約0.00005
〜約0.01重量%の範囲である。そして、このような
外用剤を、疾患の程度により異なるが、単純塗布等によ
り1日2回〜数回投与するかあるいは密封法により1日
1回投与するのが好ましい。
【0048】かくして本発明により1α,24(R)−
ジヒドロキシコレカルシフェロールを有効成分とする新
規な湿疹・皮膚炎群治療剤が提供される。
【0049】前記の従来の同疾患治療剤の課題を考慮す
ると、本発明の治療剤の有効成分である1α,24
(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールは、表皮細
胞に対する増殖抑制作用が1α,25−ジヒドロキシコ
レカルシフェロールより極めて強いこと(実施例1)、
皮下組織から真皮層にかけての炎症性細胞の浸潤を抑制
し、また表皮層への炎症性細胞の浸潤等の抑制作用を持
続したこと等の急性期及び慢性期の炎症を抑制したこと
(実施例2)、また、本発明の治療剤は、具体的に、急
性ないし慢性のアトピー性皮膚炎等の患者において優れ
た有効性を示しかつ格別の副作用等の認められなかった
こと(実施例6〜実施例12)、各種疾患に伴うそう痒
症等も含め本発明の湿疹・皮膚炎群に有効であることを
示す肥満細胞脱顆粒抑制作用が認められたこと(実施例
13)等、及び、特に前記特定の組成の軟膏剤又はクリ
ーム剤を用いる場合には、優れた有効性、安全性を有
し、かつ、クリーム剤の場合には、べとつき、ギラギラ
感が著しく低減化されたという使用感にも優れた効果が
得られた等、かかる治療剤が提供されたことによる治療
上の意義は極めて大きい。
【0050】
【実施例】以下に実施例により、本発明の効果をより詳
細に説明するが、本発明をこれにより限定するものでは
ない。
【0051】なお、以下の実施例において1α,24
(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールを例えば1
α,24(R)−(OH)2 3 、1α,24D3
1,24D3と、1α,25−ジヒドロキシコレカルシ
フェロールを例えば1,25−(OH)2 3 等と略記
することがある。
【0052】[実施例1] 1α,24(R)−(OH)2 3 の細胞増殖抑制作用 (TPAにより惹起されるヘアレス・マウス表皮の増殖
亢進に対する作用…1,25−(OH)2 3 との比較
試験)ヘアレス・マウス(SKH−1,♀,7〜8week
s old;Crl )頸背部皮膚にTPA(12-O-Tetradecanoyl
phorbol-13-acetate;Wako )を塗布して表皮細胞の増
殖を亢進させ、これに対する1α,24(R)−(O
H)2 3 の作用を、ODC活性及びDNA合成を指標
として、1,25−(OH)2 3 と比較検討した。
【0053】TPA投与方法:100nmol/ml
のアセトン溶液としたTPAを、エーテル麻酔下で固定
したヘアレス・マウスの頸背部皮膚2×3cm2 に、1
00μl 塗布した。
【0054】被検物質投与方法:所定の濃度のアセト
ン溶液とした被検物質を、エーテル麻酔下で固定したヘ
アレス・マウスの頸背部皮膚2×3cm2 に、TPA塗
布直後に100μl 塗布した。
【0055】ODC活性測定 I)群構成 1.TPA(−) 2.TPA(+)/1α,24(R)−(OH)2 3
(−) 3.TPA(+)/1α,24(R)−(OH)2 3
1.0μg/head 4.TPA(+)/1,25−(OH)2 3
1.0μg/head 各群5〜6例で実施。 II)活性測定方法 塗布4時間後にマウスを頚椎脱臼死させ、塗布部位の皮
膚を切り取った。得られた皮膚を55℃で30秒加温
後、メスで表皮を剥離した。表皮を氷冷下で50mMリ
ン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)、0.1mMピリ
ドキサルリン酸、0.1mMエチレンジアミン四酢酸を
含む抽出液0.5ml中でソニケーションし、300,
000g×20分、4℃の条件で遠心した。この遠心上
清をODC活性測定の酵素液とし、Chida,K.等
の方法1)に従って測定した。タンパク定量はプロテイ
ン・アッセイ(バイオラド社)を用いて行った。
【0056】酵素活性は、mgタンパク質当たり1時間
に生成する14C−CO2 nmol量として表記した。
(nmol CO2 /hr/mg−protein)
【0057】DNA合成測定 I)群構成 1.TPA(−) 2.TPA(+)/1α,24(R)−(OH)2 3
(−) 3.TPA(+)/1α,24(R)−(OH)2 3
10μg/head 4.TPA(+)/1,25−(OH)2 3
10μg/head 各群4〜5例で実施。 II)測定方法 TPAは初回のみ、1α,24(R)−(OH)
2 3 、1,25−(OH) 2 3 、およびビークルで
あるアセトンは、TPA塗布直後、及び10時間間隔で
2回(合計3回)塗布した。TPA塗布後23時間目で
3H−チミジン(740kBq/head)を腹腔内投
与した。更に1時間後(TPA塗布後24時間後)、マ
ウスを頚椎脱臼死させ、塗布部位の皮膚を切り取った。
得られた皮膚を55℃で30秒加温後、メスで表皮を剥
離した。表皮を氷冷下2mlの0.2N過塩素酸で2
回、2mlのエタノール/エーテル(1/1)で1回洗
った後、0.5N過塩素酸を1m1加え90℃で10分
間DNAを抽出した。DNA溶液の一部を取り、液体シ
ンチレーションカウンターで放射能を測定した。バート
ン法によりDNA量を定量し、単位DNA量中の放射能
(3H−チミジン(Thy))取込み量(dpm/μg
−DNA)を算出した。
【0058】結果 I)TPA塗布により惹起される表皮ODC活性の誘導
に対する1α,24(R)−(OH)2 3 の作用 (図
1) 図1から、表皮ODC活性はTPA塗布によりアセトン
塗布群の約15倍に誘導されたが、この誘導を1α,2
4(R)−(OH)2 3 は塗布量0.1μg/hea
d以上で抑制したことが判る。塗布量1.0μg/he
adにおいて1α,24(R)−(OH)2 3 はOD
C活性をTPA単独塗布群の27%に抑制し、1,25
−(OH)2 3 の54%よりも強い抑制作用を示し
た。
【0059】II)TPA塗布による表皮DNA合成の亢
進に対する1α,24(R)−(OH)2 3 の作用
(図2) 図2から、表皮細胞のDNA合成はTPA塗布によりア
セトン塗布群の約2倍に亢進されたが、この亢進を1
α,24(R)−(OH)2 3 は塗布量10μg/h
eadで有意に抑制したことが判る。この用量において
1α,24(R)−(OH)2 3 はDNA合成をTP
A単独塗布群の58%に抑制し、その抑制強度は同じ用
量の1,25−(OH)2 3 の62%より強力であっ
た。
【0060】以上1α,24(R)−(OH)2
3 は、TPAにより惹起されるヘアレス・マウス表皮の
増殖亢進、即ち、ODC活性の誘導、並びにDNA合成
の亢進を、1,25(OH)2 3 より強力に抑制する
ことが明らかとなった。
【0061】なお:本実施例における参考文献は以下の
ものである。 1)Chida K et al. Inhibition of 1 α-25-dihydroxyv
itamin D3 of inductionof epidermal ornithine deca
rboxylase caused by 12-O-tetradecanoylphorbol-13-a
cetate and teleocidineB1, Cancer Res.,44:1378-139
1,(1984)
【0062】[実施例2] 1α,24(R)−(OH)2 3 の抗炎症作用を示す
薬理実験 ヘアレス・マウス(SKH-1,♀,7〜8weeks old ; Crl
)頸背部皮膚にTPA(12−0−Tetradecanoylphor
bol−13−acetate ; Wako)を塗布し、塗布部位皮膚
に惹起される種々の炎症性変化に対する1α,24
(R)−(OH)2 3 作用を病理組織学的に評価し
た。
【0063】TPA投与方法:100nmol/ml
のアセトン溶液としたTPAを、エーテル麻酔下で固定
したヘアレス・マウスの頸背部皮膚2×3cm2 に、1
00μ1塗布した。
【0064】1α,24(R)−(OH)2 3 投与
方法:1μg/mlのアセトン溶液とした1α,24
(R)−(OH)2 3 を、エーテル麻酔下で固定した
ヘアレス・マウスの頸背部皮膚2×3cm2 に、TPA
塗布直後に100μ1塗布した。
【0065】群構成 1)TPA(−) 2)TPA(+)/1α,24(R)−(OH)2 3
(−) 塗布後3,5,7,9,24,72時間後 3)TPA(+)/1α,24(R)−(OH)2 3
(+) 塗布後3,5,7,9,24,72時間後 各ポイント3例実施した。
【0066】抗炎症効果の評価項目 ・潰瘍 ・びらん ・表皮層の菲薄化 ・表皮細胞の萎縮・壊死・変性 ・炎症性細胞の浸潤(表皮・真皮) 上記項目の評価方法 Hematoxylin-Eosin 染色を施した組織切片を顕微鏡下で
観察し、上記の項目について 以下に示した基準による
スコア付けを行った。
【0067】−;変化なし ±;軽微 +;軽度 ++;中等度 +++ ;高度 結果
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】
【表7】
【0075】上記結果から、以下のことが明らかであ
る。
【0076】TPAの塗布により、皮下組織から真皮層
にかけての炎症性細胞の浸潤、表皮層への炎症性細胞の
浸潤および表皮細胞の萎縮・壊死・変性、表皮層の菲薄
化は経時的にその重篤度を増し、塗布後24時間目に最
大となった。さらに塗布後24時間目には、びらん及び
潰瘍も認められた。これらの変化は、塗布後72時間目
には減弱あるいは消失した。
【0077】TPAの塗布により惹起されるこれらの変
化に対して1,24(OH)2 3を塗布することによ
り、以下の効果が認められた。
【0078】1.TPA塗布後5時間目で、皮下組織から
真皮層にかけての炎症性細胞の浸潤を抑制した。(急性
期の炎症抑制) 2.TPA塗布後の変化が最も激しい24時間目では、表
皮層への炎症性細胞の浸潤、表皮細胞の萎縮・壊死・変
性、表皮層の菲薄化、びらん及び潰瘍の程度あるいは出
現頻度が低減した。皮下組織から真皮層にかけての炎症
性細胞浸潤については明らかな効果を認めなかった。
【0079】3.表皮層への炎症性細胞の浸潤、表皮細胞
の萎縮・壊死、表皮層の菲薄化、びらん及び潰瘍の程度
あるいは出現頻度に対しては、塗布後72時間目におい
てもその効果が持続していた。(慢性期の炎症抑制)
【0080】[実施例3] 1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロール
軟膏剤の調製 1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロール
0.2mgをアジピン酸ジイソプロピル0.5gに溶解
し、この溶液を50℃に加温した白色ワセリン99.5
g中に撹拌しつつ混合して、均一な組成物とし、放冷し
て無水性の軟膏剤(1α,24(R)−ジヒドロキシコ
レカルシフェロール濃度2μg/g)を得た。同様にし
て1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロー
ル0.5mgを用いて5μg/gの軟膏も得た。
【0081】[実施例4] 1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロール
軟膏剤の調製 1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロール
0.5mgをアジピン酸ジイソプロピル1.5gに溶解
し、この溶液を50℃に加温した白色ワセリン99.5
g中に撹拌しつつ混合して、均一な組成物とし、放冷し
て無水性の軟膏剤(1α,24(R)−ジヒドロキシコ
レカルシフェロール濃度15μg/g)を得た。
【0082】[実施例5]下記表8に記載の各成分2〜
9、11及び13をとり混合し80℃に加熱して溶液と
し、そこへ成分1を添加して均一な溶液(溶液A)とし
た。一方、成分16に10、12、14、15を添加し
て製した溶液(溶液B)を80℃に加熱した。真空乳化
機(みずほ製)内で溶液Aと溶液Bとを混合して均一な
乳化組成物とした後、室温まで冷却して白色のクリーム
(実施例5)を得た。
【0083】
【表8】
【0084】[実施例6]アトピー性皮膚炎の患者(1
9才,男性 罹病期間4年)の顔面に実施例3の1α,
24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロール軟膏剤
(5μg/g)を2g/回、2回/日で投与した結果を
表9に記載する。
【0085】
【表9】
【0086】皮膚所見及び総合判定の皮膚重症度の判定
区分は高度、中等度、軽度、軽微、なしの5区分とし
た。なお、投与前後において血清カルシウム、リンなど
臨床検査への影響はなかった。
【0087】[実施例7]慢性湿疹の患者(17才、女
性 罹病期間15年)の全身に実施例4の1α,24
(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロール軟膏剤(1
5μg/g)を10g/2回、2回/日、単純塗布で投
与した結果を表10に記載する。
【0088】
【表10】
【0089】皮膚所見及び総合判定の皮膚重症度の判定
区分は高度、中等度、軽度、軽微、なしの5区分とし
た。なお、投与前後において血清カルシウム、リンなど
臨床検査への影響はなかった。
【0090】[実施例8]アトピー性皮膚炎性痒疹の患
者に実施例3の1α,24(R)−ジヒドロキシコレカ
ルシフェロール軟膏剤(2μg/g)を投与した結果を
以下に記載する。
【0091】28才、女性 罹病期間20年 投与部位 上、下肢 投与方法 2g/回、2回/日
【0092】
【表11】
【0093】皮膚所見及び総合判定の皮膚重症度の判定
区分は高度、中等度、軽度、軽微、なしの5区分とし
た。なお、投与前後において血清カルシウム、リンなど
臨床検査値への影響はなかった。
【0094】[実施例9]結節性痒疹の患者に実施例3
の1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロー
ル軟膏剤(2μg/g)を投与した結果を以下に記載す
る。
【0095】29才、男性 罹病期間3年 投与部位 上肢 投与方法 1g/回、2回/日、単純塗布
【0096】
【表12】
【0097】皮膚所見及び総合判定の皮膚重症度の判定
区分は高度、中等度、軽度、軽微、なしの5区分とし
た。なお、投与前後において血清カルシウム、リンなど
臨床検査値への影響はなかった。
【0098】[実施例10]亜急性痒疹の患者に実施例
3の1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロ
ール軟膏剤(2μg/g)を投与した結果を以下に記載
する。
【0099】58才、男性 罹病期間5カ月 投与部位 上、下肢、躯幹 投与方法 1g/回、2回/日、単純塗布
【0100】
【表13】
【0101】皮膚所見及び総合判定の皮膚重症度の判定
区分は高度、中等度、軽度、軽微、なしの5区分とし
た。なお、投与前後において血清カルシウム、リンなど
臨床検査値への影響はなかった。
【0102】[実施例11]脂漏性皮膚炎の患者に実施
例3の1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェ
ロール軟膏剤(2μg/g)を投与した結果を以下に記
載する。
【0103】54才、男性 投与部位 顔面 投与方法 2g/回、2回/日
【0104】
【表14】
【0105】[実施例12]脂漏性皮膚炎の患者に実施
例3の1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェ
ロール軟膏剤(2μg/g)を投与した結果を以下に記
載する。
【0106】83才、女性 投与部位 顔面 投与方法 2g/回、2回/日
【0107】
【表15】
【0108】なお、表14及び表15において皮膚所
見、皮膚重症度の判定区分は高度、中等度、軽度、軽
微、なしの5区分とした。また実施例11及び実施例1
2のいずれの場合も、投与前後において血清カルシウ
ム、リンなどの臨床検査値への影響はなかった。
【0109】なお、本患者に、実施例5のクリーム剤を
用いた場合にも、軟膏剤の場合と同様の治療効果が得ら
れ、副作用も格別なく、かつ、使用感も優れていた。
【0110】[実施例13]1α,24(R)−ジヒド
ロキシコレカルシフェロールの抗炎症作用、止痒作用を
示唆する肥満細胞脱顆粒抑制作用(TPAにより惹起さ
れる肥満細胞の脱顆粒亢進に対する作用) ヘアレスマウス(SKH−1,♀,8weeks old; Crl)
背部皮膚にTPA(12-O-Tetradecanoyl phorbol-13-ac
etate; Walco)を塗布して真皮における肥満細胞の脱顆
粒を亢進させ、これに対する1α,24(R)−ジヒド
ロキシコレカルシフェロールの作用を脱顆粒の程度毎の
細胞数の割合で評価した。
【0111】TPA投与方法:100nmol/10
0μlのアセトン溶液としたTPAをヘアレス・マウス
の背部皮膚2×3cm2 に、100μ1塗布した。
【0112】被験物質投与方法:100ng/100
μlのアセトン溶液とした1α,24(R)−ジヒドロ
キシコレカルシフェロールをヘアレス・マウスの背部皮
膚2×3cm2 に、TPA塗布直後に100μ1塗布し
た。
【0113】組織切片作製方法 塗布24時間後にヘアレス・マウス背部塗布部位を採取
し、ホルマリン緩衝液で固定後、パラフィン包埋し、厚
さ約3μmで切片を作製した。この切片を脱パラフィン
処理後、ギムザ染色液にて染色し、水洗後アルコール/
キシレンにて透徹し封入して試料とした。
【0114】肥満細胞の脱顆粒評価方法 1固体より1組織切片(各群3切片)を作製し、1切片
より無作為に7部位(1群計21部位)を決めて6mm
幅で垂直方法にスキャンして計数した。肥満細胞は計数
部位における総数及びその中の脱顆粒している数を数え
た。また、脱顆粒した肥満細胞の中で50%以上の顆粒
が脱顆粒した肥満細胞を高度脱顆粒(Extensive)、1
0〜50%の顆粒が脱顆粒した肥満細胞を中等度脱顆粒
(Moderate)と評価した。また、これら以外は脱顆粒し
ないものとした。
【0115】結果 無処置群、対照群〔TPA(+),1α,24(R)−
(OH)2 3 (−)〕、試験群〔TPA(+),1
α,24(R)−(OH)2 3 (+)〕の3群につい
て、肥満細胞中の高度脱顆粒したもの、中等度脱顆粒し
たもの、及び、脱顆粒しなかったものの割合(%)を表
16に記載した。なお、肥満細胞の総数は3群の間で大
きな差はなかった。
【0116】
【表16】
【0117】TPA塗布により肥満細胞の脱顆粒が亢進
し、特に50%以上脱顆粒した群が増加した。これに対
し1α,24(R)−(OH)2 3 を投与することに
より脱顆粒した肥満細胞の割合が低下し、特に50%以
上脱顆粒した群が有意に減少した。この結果は、著しく
脱顆粒した肥満細胞がケミカルメディエーターの放出に
より炎症をひきおこすことを考慮すると、1α,24
(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールの抗炎症作
用、止痒作用等を示唆するものであり、本発明の治療剤
が湿疹・皮膚炎群、アトピー性皮膚炎、痒疹型アトピー
性皮膚炎、急性・慢心湿疹、脂漏性皮膚炎、痒疹、アト
ピー性皮膚炎性痒疹、及び各種疾患に伴うそう痒症等に
有効であることを薬理学的に支持するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1における1α,24(R)−
(OH)2 3 の細胞増殖抑制作用のうちODC活性を
指標として測定した結果を示す。
【図2】図2は、実施例1における1α,24(R)−
(OH)2 3 の細胞増殖抑制作用のうちDNA合成を
指標として測定した結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 只木 行啓 宮城県名取市那智が丘3―10―7 (72)発明者 片山 一朗 千葉県船橋市西習志野2−26−10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1α,24(R)−ジヒドロキシコレカ
    ルシフェロールを有効成分として含有する湿疹・皮膚炎
    群治療剤。
  2. 【請求項2】 湿疹・皮膚炎群が、アトピー性皮膚炎で
    ある請求項1記載の治療剤。
  3. 【請求項3】 アトピー性皮膚炎が、痒疹型アトピー性
    皮膚炎である請求項2記載の治療剤。
  4. 【請求項4】 湿疹・皮膚炎群が、急性又は慢性湿疹で
    ある請求項1記載の治療剤。
  5. 【請求項5】 湿疹・皮膚炎群が、脂漏性皮膚炎である
    請求項1記載の治療剤。
  6. 【請求項6】 湿疹・皮膚炎群が、痒疹である請求項1
    記載の治療剤。
  7. 【請求項7】 痒疹が、アトピー性皮膚炎性痒疹である
    請求項6記載の治療剤。
  8. 【請求項8】 湿疹・皮膚炎群が接触性皮膚炎、貨幣状
    湿疹、自家感作性皮膚炎、ビダール苔癬、異汗症性皮膚
    炎、剥離性皮膚炎、日光皮膚炎、口囲皮膚炎、おむつ皮
    膚炎、神経皮膚炎、主婦湿疹、及び皮脂欠乏性湿疹から
    なる群から選ばれる一種叉は二種以上の疾患である、請
    求項1項記載の治療剤。
  9. 【請求項9】 剤形が外用剤、注射剤、経口剤、経鼻剤
    からなる群から選ばれるいずれかの剤形である請求項1
    〜8のいずれか1項記載の湿疹・皮膚炎群治療剤。
  10. 【請求項10】 外用剤が軟膏剤、クリーム剤、ローシ
    ョン剤叉はテープ剤である請求項9項記載の湿疹・皮膚
    炎群治療剤。
  11. 【請求項11】 外用剤が、(a)主薬としての1α、
    24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールと、
    (b)1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェ
    ロールを溶解する脂肪酸エステル類、高級アルコール類
    及び炭酸プロプレンからなる群から選ばれる一種あるい
    は二種以上の混合物である疎水性・無水性の溶剤と、
    (c)白色ワセリン、黄色ワセリン、流動パラフィン及
    び流動パラフィンのポリエチレンゲルから選ばれる一種
    あるいは二種以上の混合物である親油性基剤とからなる
    軟膏剤であって、該疎水性・無水性の溶剤の量が、該軟
    膏剤の0.01〜25.0重量%であり、該脂肪酸エス
    テル類が、アジピン酸ジイソプロピル、オレイン酸デシ
    ル、セバシン酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、
    トリアセチン、トリカプロン酸グリセリン、トリカプリ
    ル酸グリセリン、トリカプリン酸グリセリン、トリラウ
    リン酸グリセリン、トリリノール酸グリセリン、ジカプ
    リル酸プロピリングリコール、ジペラルゴン酸プロピレ
    ングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコールから
    なる群から選ばれた一種叉は二種以上の混合物であり、
    該高級アルコール類がオクチルドデカノール、セチルア
    ルコール、オレイルアルコールからなる群から選ばれた
    一種叉は二種以上の混合物である軟膏剤である請求項9
    項記載の湿疹・皮膚炎群治療剤。
  12. 【請求項12】 外用剤が(a)主薬としての1α,2
    4(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロールと、
    (b)(ア)5〜20重量部の白色ワセリン、5〜15
    重量部の高級アルコール類からなる固形油分、及び
    (イ)3〜10重量部のスクワランからなる液状油分と
    からなる油相成分と、(c)水相成分、及び(d)2.
    5〜7.5重量部の2種以上からなる界面活性剤とから
    なる1α,24(R)−ジヒドロキシコレカルシフェロ
    ールクリーム剤であって、該固形油分と該液状油分との
    重量比(該固形油分/該液状油分)が約2以上であり、
    該高級アルコール類がステアリルアルコール及びセチル
    アルコールとからなり、該ステアリルアルコールと該高
    級アルコール類との重量比(該ステアリルアルコール/
    該高級アルコール類)が約0.65〜約0.9であるク
    リーム剤である請求項9項記載の湿疹・皮膚炎群治療
    剤。
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