JPH07277280A - 水ジェット推進装置 - Google Patents

水ジェット推進装置

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JPH07277280A
JPH07277280A JP10427094A JP10427094A JPH07277280A JP H07277280 A JPH07277280 A JP H07277280A JP 10427094 A JP10427094 A JP 10427094A JP 10427094 A JP10427094 A JP 10427094A JP H07277280 A JPH07277280 A JP H07277280A
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spiral
movable
spiral element
propulsion device
fixed
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JP10427094A
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哲哉 ▲荒▼田
Tetsuya Arata
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】本発明は回転体を外部に露出しない密閉構造
にして水中の物体に対する信頼性や安全性を高める共に
小型軽量化を図り,キャビテーションの発生をなくして
効率や静粛性を高め,排気ガスで大気汚染されることの
ない電動機使用を可能にした渦巻き式水ジェット推進装
置を提供することを目的とする。 【構 成】厚板に渦巻き状溝のある固定渦巻き要素と端
板に渦巻き状突起のある可動渦巻き要素の互いの渦巻き
形状部を噛み合わせてポンプ部を形成し,渦巻き状溝の
外側に吸入口を内側に吐出口とそれに連通する方向舵を
内設したノズルを設け,自転防止機構により可動渦巻き
要素を旋回運動させ,偏心量可変機構やスラストシール
機構を各部に設けて密封性を高め,可動渦巻き要素に逃
がし弁機構を設けて液圧縮を防止し,これらをハウジン
グ等で被って密封構造として船尾に設置したことを特徴
とする渦巻き式水ジェット推進装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,液体に圧力または運動
エネルギーを与える水力機械としての容積式液体ポンプ
に係わり,特に水面及び水中で水力を利用して船舶を推
進する水ジェット推進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の推進装置としてはプロペラを用い
た推進装置が最も一般的である。大半の船舶が船尾下部
の船外に設けたプロペラを回転させて推進していた。そ
の他の従来例として,船底と船尾を連通させて開口する
ダクトを設け,そのダクト内に設けたプロペラで水を後
方に噴出させて推進する水ジェット推進装置があった。
プロペラを船外に設けた推進装置の公知例として,特公
昭59−37278や特開平4−50096などが挙げ
られる。これらの公知例が示すように,船尾下部の船外
に露出させて設けられたプロペラを水中でエンジン等を
駆動源として軸と一体に回転させ,プロペラの翼に生じ
る水を押す力から得られる推進力により船を推進する。
船の進路変更は後流側となるプロペラの後に設けたおよ
そ矩形状をした翼により行なっていた。次にプロペラを
ダクト内に設けた水ジェット推進装置の公知例として,
特公平1−50639や特開平4−55192などが挙
げられる。これらの公知例が示すように,船底と舶尾に
開口した太くて長いダクトが船内後部に設けられ,その
ダクト内に噴流を発生させるプロペラとその流れを整流
するための固定翼が設置され,そしてダクト出口近傍に
は船の進路方向を操作する舵装置が設けられている。そ
して,船底のダクト開口部から水を導入し,船尾の開口
部から水を噴出そて船を推進していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プロペラを船尾の船外
で水中に露出させて取り付け推進する装置の場合,付近
に浮遊している物体又は水の底にある物体が回転してい
るプロペラに接触して,その物体を破損させるか,プロ
ペラが破損して航行不能となることがあった。その物体
が人間のような生物の場合,その生物がプロペラの先端
に接触もしくは巻き込まれて大怪我ないしは死亡するこ
ともあり,極めて危険性が高い推進装置であった。一方
プロペラをダクト内に設け,水を導入して噴流を発生さ
せて推進する水ジェット推進装置の場合には,プロペラ
や整流用の固定翼などを収納し水を導入するための太く
て長いダクトが必要となる。この場合危険なプロペラが
露出しない替わりに多くの設置スペースか必要となると
ともに設置の自由度が大幅に制約されていた。プロペラ
を用いた推進装置共通の課題として,プロペラ外周での
周速が早くキャビテーションの発生やカルマン渦の発生
に伴う推進効率の大幅な低下や騒音振動の発生が問題と
なっていた。また,プロペラ式の推力は回転数の2乗に
比例して増加するとともにトルクも回転数の2乗に比例
して増加するので,高速運転時駆動源に大きな負担を強
いることになり,電動機による駆動を困難にしていた。
このため大半がエンジン駆動であり,排気ガスによる大
気汚染や大きな騒音が発生して問題となっていた。さら
に,プロペラ式では公知例に記載されているように,プ
ロペラ単独の損夫,船体との干渉による損夫,水の流れ
による損夫など多くの損失があり推進効率が大幅に低下
するなどの問題もあった。本発明が解決しようとしてい
る課題として,プロペラを外部に露出した危険な構造,
ダクト方式に係わる船体内の有効スペースの滅少と設置
自由度の大幅な制約及びキャビテーション発主に伴う推
進効率低下や騒音振動の増大などがある。加えて,排気
ガスによる大気汚染や騒音の問題が解消できる電動機を
いかにして駆動源に容易に使用するかなどがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記従来例の課題を解決
するために船の推進装置として水または海水の噴流によ
るジェット推進力を利用した渦巻き式水ジェット推進装
置を用いる。これは容積式ポンプを用いており,回転体
を外部に露出させない密閉構造になっている。本発明の
水ジェット推進装置の容積式ポンプ部は厚板に渦巻き状
溝を設けた固定渦巻き要素と端板に渦巻き状溝を設けた
可動渦巻き要素の互いの渦巻き形状部を噛み合わせてポ
ンプ部を形成する渦巻き式を用いている。固定渦巻き要
素は船体に固定され、可動渦巻き要素は駆動軸の回転に
連動して旋回運動する仕組みになっている。回転体など
の可動部分は船体に固定されたハウジング等で被われて
露出しておらず,ポンプ内に水を導入する入口と噴出さ
せる出口は推進装置に直接設けられ,その大きさも比較
的小さく,ポンプ部を内設するような大きなダクトは必
要ない。本発明は,このように回転体が船外に露出しな
い密封構造でダクト用いないで船尾に設置でき,しかも
容積式ポンプの為にキャビテーションか発生しない渦巻
き式水ジェット推進装置を提供することを目的とする。
【0005】
【作 用】本発明の渦巻き式水ジェット推進装置のポン
プ部は前記の如く固定渦巻き要素に設けた渦巻き状溝に
外周から水を吸い込み可動渦巻き要素の渦巻き状突起と
の間に封じ込めて回転させ,強制的に中央へと移動させ
て固定渦巻き要素のほぼ中央に設けた吐出口からノズル
を通り後方に噴出させ,その噴流のジェット推進力によ
り船舶を推進させる。その推進力は次式で表される。 推進力=水の密度×噴出流量×速度差×係数 ここで速度差とは水の噴出速度と船の速度の差を表し,
係数は効率と置き換えることができる。噴出流量は前記
渦巻き状溝と渦巻き状突起との間で形成される最大密閉
空間の大きさに軸回転数を掛けて求められる。回転体で
ある可動渦巻き要素の旋回速度はどの場所でも同じで,
駆動軸中心に対する旋回中心の偏心量に軸回転数を掛け
て求められる。その大きさはプロペラ先端の速度に比べ
ると極めて小さい。従って,キャビテーションの発生も
なく,高速回転時に摺動摩擦損失が大幅に増大すること
もない。軸トルクは効率により多少変動するが,ポンプ
内の最大密閉空間の大きさにほぼ比例するので,軸回転
数が増大しても軸トルクが大きく増すことはない。よっ
て,図1に示した軸回転数と軸トルクの関係図のよう
に,プロペラ式の軸トルクが軸回転数の2乗に比例して
急激に増加するのに比べて渦巻き式の場合はほとんど増
加しない。このように渦巻き式のトルクは電動機のトル
クに近い特性を示すので電動機駆動が容易となる。エン
ジン駆動の場合にはエンジンの小型化が図れる。さらに
回転体含めた可動部分は全て船体に固定されたハウジン
グ等の容器内に収納されており,水中の浮遊物が回転部
等に直接接触することはない。固定渦巻き要素のほぼ中
央に設けた吐出口後流側のノズル部に方向変換機構を設
けることにより噴流の方向を直接制御でき,船の機動性
が高まる。停止または後進する場合には可動渦巻き要素
の回転方向を逆転させて,噴流を逆噴射させることによ
り実現できる。船の速度を上げるには噴出速度を早くす
れば良い。噴出速度を早くする方法として,軸の回転速
度を高める方法と吐出孔の面積を可変とすることも考え
られる。
【0006】
【実施例】水面や海面に浮かび水力を用いて推進する船
舶の推進装置に適用した場合について説明する。特に本
発明の渦巻き式水ジェット推進装置は安全性が高くて騒
音が低いので,海岸近辺や河川または湖などを航行する
小型船舶の推進に適している。以下実施例を用いて具体
的に説明する。図2は本発明の渦巻き式水ジェット推進
装置のポンプ部の原理説明図であり,ポンプ中心部の横
断面をモデル的に示している。円形の4枚の図は軸回転
位置が異なる状態を示し,それぞれの図の下に記載した
(a)〜(d)の順すなはち⇒印が示す順序で軸が90
度づつ回転するに伴い作動状態が変化していることを示
している。このモデル図のように,ポンプ部は可動渦巻
き要素1と固定渦巻き要素2の2点で基本的に構成され
ている。(a)の図に示すように,可動渦巻き要素1に
は渦巻き状突起1aがあり,固定渦巻き要素2は渦巻き
状溝2aがある。固定渦巻き要素2のほぼ中央部には溝
加工の残りとして球根状突起2bが形成されている。そ
れら渦巻き状の突起と溝が互いに向かい合わせで組み合
わされポンプ部が形成される。固定渦巻き要素2は船体
に固定されて動かないが,可動渦巻き要素1はほば一定
の偏心量で自転のない旋回運動をする。可動渦巻き要素
1の渦巻き状突起1aの厚さは,巻き始めと終わりを除
きほぼ均一に形成されている。固定渦巻き要素2の渦巻
き状溝2aの幅も同様に均一である。これら渦巻き状突
起1aの壁面形状及び渦巻き状溝2aの壁面形状はイン
ボリュート曲線または円弧で形成されている。渦巻き状
溝2aの溝幅は可動渦巻き要素1の公転直径と渦巻き状
突起1aの厚さを加えた値にほぼ等しくなる。渦巻き状
突起1aはおよそ1巻きで,渦巻き状溝2aは1巻き強
となる。それら渦巻き状の突起と溝の互いの高さはほぼ
等しく形成されている。ポンプ内への水の取り入れは固
定渦巻き要素渦巻き状溝2aの外側終端部に設けられた
吸入口2cから行い,ほぼ中央にある球根状突起2bに
設けられた円筒状の吐出口2dから外部へと噴出され
る。(a)の状態は可動渦巻き要素1の渦巻き状突起1
a巻き終り端外側壁面と固定渦巻き要素2の渦巻き状溝
2a外壁間の接点M,それより半周内側に入った渦巻き
状突起1a中央近傍内側壁面と固定渦巻き要素2の渦巻
き状溝2a内壁間の接点Lそしてさらに半周内側に入っ
た渦巻き状突起1a巻き始め端内側壁面と渦巻き状溝2
a外壁間の接点Kが共に接触ないしは隙間が最小となっ
ている状態を示している。この場合,渦巻き状溝2a内
が水で満たされるポンプ部空間は渦巻き状突起1aによ
り3分割されている。渦巻き状突起1aの内側で渦巻き
状溝2a外周側に形成されたポンプ部空間Rには渦巻き
状溝2aの外側終端部に設けられた吸入口2cから水か
流入する。一方,渦巻き状突起1aの外側で渦巻き状溝
2a外壁側に形成されたポンプ部空間Qは水が取り込ま
れて密封状態にある。最内部に形成されているポンプ部
空間Pは,固定渦巻き要素2ほぼ中央で球根状突起2b
に設けられた円筒状の吐出口2dに連通している。この
(a)の状態から軸が右回りに90度回転して可動渦巻
き要素1が90度右回りに旋回した状態図を(a)の右
側に配置した(b)に示す。軸の回転に対して,可動渦
巻き要素1は前の述べたように自転のない偏心量一定の
旋回運動をする。(b)の場合,(a)における接点M
は渦巻き状溝2aの外壁に沿ってほぼ90度内側に移動
し,接点Lも渦巻き状溝2aの内壁に沿って90度内側
に移動している。但し,接点Kは渦巻き状突起1a巻き
始め端が渦巻き状溝2a壁面から離れて消えている。こ
のような接点の移動に伴いポンプ部空間Pは容積を小さ
くしなからさらに中に移動して水を吐出口2dに流入さ
せ,ポンプ部空間Qは密封状態から容積を小さくしなが
ら内部空間Pと連通して吐出口2dに水を送り込んでい
る。ポンプ部空間Rは容積を大きくしながら中に移動す
ることにより,吸入口2cからさらに水を取り入れてい
る。そして渦巻き状突起1a巻き終り側では渦巻き状溝
2a外壁との間で新たなポンプ部空間Sが形成されつつ
あり,この空間へも吸入口2cから水が流入している。
(b)からさらに軸が90度回転すると(b)の下の状
態図(c)になる(c)の場合,接点Mは渦巻き状の壁
に沿ってさらに90度内側に移動し,接点Lも渦巻き状
溝2a壁面に沿って中に移動して渦巻き状突起1a巻き
始め端に達している。そして,渦巻き状突起1a巻き終
り端では溝内壁との間で新に接点Nが生じている。この
ような接点の変化により,ポンプ部空間Pは消滅し,こ
れに入れ替わってポンプ部空間Qが容積を滅少させなが
ら吐出口2dに水を送り込む主たる役目を担っている。
一方,ポンプ部空間Rは接点LとMに閉じ込められて密
封状態になっている。溝の外側に新たに形成されたポン
プ部空間Sは容積を増大させつつ水を取り込んでいる。
(c)からさらに軸が90度回転すると(c)の左の状
態図(d)になる。(d)の場合,接点Lは渦巻き状突
起1aが渦巻き状溝2a壁面から離れることにより消え
ている。接点Mは90度さらに内側に移動し,接点Nも
90度内側に移動して渦巻き状溝2aのそれぞれ外壁,
内壁に接している。このような接点の変化により,ポン
プ部空間Qの容積は大きく縮小し,ポンプ部空間Rは密
封状態から容積を小さくしながら内部空間へ連通して吐
出口2dへ水を送り込んでいる。そして,ポンプ部空間
Sは容積を増大させながら吸入口2cから水を取り込ん
でいる。(c)からさらに軸が90度回転すると,再び
(a)の状態に戻り,同じサイクルを繰り返すことにな
る。このようにして,吸入口2cから水を連続してポン
プ内に取り込み,吐出口2dから水を連続的に流出させ
ることになる。この流出のエネルギーを利用して船を推
進させる。次に図3を用いて渦巻き状突起1aと渦巻き
状溝2aの平面形状について説明する。これらはいずれ
もインボリュート曲線で形成されており,図3に示すよ
うに基礎円半径をρ,巻き角度をλと置くと,基礎円と
X軸が交わる点Eより始まる外側のインボリュート曲線
上の座標(Xo,Yo)は次式で表される。 Xo=ρ(cosλ+λsinλ) Yo=ρ(sinλ−λcosλ) 突起の厚さをTとすると,そのインボリュート曲線の開
始点Fは点Eより巻き角にしてT/ρラジアンより進ん
だ位置にくる。その内側のインボリュート曲線の座標
(Xi,Yi)は次式で表される。 Xi:ρ(cosλ+(λ−T/ρ)sinλ) Yi=ρ(sinλ−(λ−T/ρ)cosλ) 図2の可動渦巻き要素の渦巻き状突起1aの場合,巻き
角λは約6ラジアンから12ラジアン前後までの曲線に
なっている。固定渦巻き要素の渦巻き状溝2aはこの突
起形状の旋回運動に対する包絡線として求められる。図
2の動作原理を用いた本発明の渦巻き式水ジェット推進
装置を船尾に装着した実施例を横から見た外観図を図
4に,後ろ正面から見た外観図を図5に示す。外観的に
は,水ジェット推進装置は固定渦巻き要素2,ハウジ
ング4,方向舵5及び導入管6から構成され船尾に固定
されたハウジング台座7にボルト固定されている。この
推進装置には駆動軸8や継ぎ手を介して接続されたエン
ジンないしは電動機などの駆動源9から動力が伝達され
てる。推進装置が駆動されると導入管6からポンプ部に
水が取り込まれえ定渦巻き要素2に設けられたノズル2
eから噴出して船を推進する。船の進路を変更する手段
としてノズル2e内に方向舵5が設けられている。尚,
導入管6内には金網や格子状の板などで構成された異物
進入防止構造が設けられる場合もある。次に水ジェット
推進装置の内部構造について説明する。図5のA−A
断面詳細図を第6図に示す。本発明の推進装置は円板
上に渦巻き状突起1aを一体成形した可動渦巻き要素
1,段付き厚肉円板に渦巻き状溝2aを堀込むとともに
その渦巻き状溝2aに連通する吸入口2cや吐出口2d
を設けた固定渦巻き要素2,駆動源から動力を伝達して
可動渦巻き要素1を駆動する駆動軸8,固定渦巻き要素
2を固定する座面を有して可動渦巻き要素1や駆動軸8
を内側に抱え込んで支えるハウジング4さらには固定渦
巻き要素の吐出口2dの出口側にあるノズル2eの出口
に設けられた方向舵5などから概略構成されている。こ
れらを一体とした水ジェット推進装置は船尾に固定さ
れたハウジング台座7にボルト固定されている。可動渦
巻き要素1の円板は固定渦巻き要素2とハウジング4内
側との間に微小隙間を設けて挟み込まれいる。可動渦巻
き要素1とハウジング4との間にはスラストシール機構
15が設けられているので,駆動軸8側に水が流入する
ことはない。駆動軸8はハウジング4に設けた主軸受1
0で支えられている。図6のA−A断面図を図7に示
す。固定渦巻き要素の渦巻き状溝2aの巻き角度はおよ
そ2.3πで,巻き終わり側の壁面には固定渦巻き要素
2に固定された導入管6内の通路6aに連通する吸入口
2cが開口し,巻き始め側の壁面には固定渦巻き要素2
のほぼ中央にある球根状突起2bに開けられた吐出口2
dに連通している。そして,その渦巻き状溝2a内には
巻き角度2π前後の可動渦巻き要素の渦巻き状突起1a
が収まっている。可動渦巻き要素1の自転を防止して固
定渦巻き要素2に対して旋回運動をさせるには自転防止
機構が必要となる。その構成を図6のB−B断面図であ
る図8に示す。その詳細な説明は後述するので,ここで
は簡単に触れる。自転防止機構12は可動渦巻き要素の
端板1bとハウジング4固定座面4aとの間に均等に8
ケ所設けられ,スプリング13とそのスプリング13の
端部を固定ないしは挿入する2つのピースから構成され
ている。固定座面4aと端板1bとの間はスプリング1
3で弾性的に接合されている。スプリング13の撓み量
は旋回運動する可動渦巻き要素1の位置により変化す
る。図6のC−C断面図を図9に示す。主軸受9に支え
られた駆動軸端部8aの外側にはリング状のスラストシ
ール機構15が設けられ,その内部には偏心量可変機構
14が設けられている。この偏心量可変機構14により
可動渦巻き要素1が駆動される。具体的な構成は後述す
る。図10は固定渦巻き要素2と渦巻き状溝2a底部に
装着されたFスラスト板16及びその板の裏と渦巻き溝
底部との間に設けた複数のFバネ17の外観図である。
Fスラスト板16は渦巻き状溝2aに微小隙間を設けて
移動可能にして嵌め込まれ,その裏から複数のFバネ1
7で押されている。図11は可動渦巻き要素1と渦巻き
状突起1aの挿入用の穴を設けて端板1b上に装着する
Mスラスト板18及びその板の裏と端板1bとの間に設
けた複数のMバネ19の外観図である。Mスラスト板1
8は渦巻き状突起1aに微小隙間を設けて移動可能にし
て嵌め込まれ,その裏から複数のMバネ19で押されて
いる。渦巻き状突起1aと反対側の端板1bに円柱状の
可動軸1cが一体固定されている。図12には駆動軸端
部8aに設けた偏心量可変機構14の展開図を示す。偏
心量可変機構14は偏心スライダー20,押え21及び
ボルト22を駆動軸端部8a内に設けた偏心穴8b,押
え穴8c,ネジ穴8dにそれぞれ収めて構成される。角
柱状の偏心スライダー20は微小隙間を設けて駆動軸受
端部の偏心穴8bに挿入され,押え穴8cと20bに嵌
め込むようにして上から押え21を置きさらにその上か
らボルト22で押え21を駆動軸端部8b側に固定し
て,偏心スライダー20が偏心穴8bから抜け出ないよ
うにしている。偏心スライダー20と偏心穴8bとの側
壁間の隙間は矩形状の辺の短い側がミクロンオーダーと
小さく,辺の長い側すなはち押え穴20bのある長手方
向はミリオーダーと大きく,その隙間内での移動を可能
にしている。偏心スライダー20には駆動軸8に対し軸
心が並行で偏心している可動軸受20aが円筒状に貫通
して設けられている。この可動軸受20aに可動渦巻き
要素の可動軸1cが挿入されて駆動される。よって,こ
の駆動軸8軸心に対する可動軸受20a軸心の偏心量が
可動渦巻き要素1の旋回半径となる。図13は図6に示
したスラストシール機構15の断面拡大図である。スラ
ストシール機構15はリング径の異なる2本のOリング
24,25とリング状の平板であるSスラスト板23を
ハウジング4に設けた段付リング溝4bに収納して構成
されている。Sスラスト板23の外観図を図14に示
す。Sスラスト板23の裏側からOリング24,25の
弾性力を利用して可動渦巻き要素の端板1b裏面側に押
し付けてSスラスト板の内径側空間と外径側空間とを仕
切ることによりシール機能を持たせている。図8で概略
説明した自転防止機構12について,図15から図18
までを用いてさらに詳しく説明する。図15は1セット
の自転防止機構12の断面図を駆動軸の回転角により異
なる作動状態を90度ピッチで(a)から(d)の4枚
に表した図である。(a)から軸が90度回転すると
(b)の状態になる。さらに90度回転すると(c)に
なり,さらに(d)になる。自転防止機構12は可動渦
巻き要素の端板1bの外周に開けた取り付け穴1dにス
プリング座26を挿入し,それに対面したハウジング4
固定座面4a内側壁面に設けた円弧溝4dに揺動ブッシ
ュ27を回転自由にして挿入し,そのスプリング座26
と揺動ブッシュ27間をスプリング13を用い弾性的に
結合して構成される。その自転防止機構12を前記可動
渦巻き要素とハウジングとの間に円周上等間隔に複数設
ける。しかし,スプリング座26は無くても取り付け穴
1dがあれば機能は達成する。スプリング座26の外観
図を図16に示す。その形状は段付き円筒であり,細径
側の端部はR形状にしてスプリング13のこじりを無く
している。揺動ブッシュ27の平面図を図17に,図1
7のA−A断面図を図18示す。円筒の側面の一部を軸
心に並行に切り欠き,その切り欠いた面上にスプリング
13を固定するネジ穴を設けている。スプリング13の
一端は揺動ブッシュ27に設けたネジ穴にネジ込まれ,
他端はスプリング座26に挿入されている。(a)は可
動渦巻き要素の端板1aがハウジングの固定座面4aに
最も近接した状態を示し,(c)が最も離れた状態を示
している。(a)ではスプリング13が最も圧縮され,
そのバネ力で可動渦巻き要素1を押すが,可動渦巻き要
素1の回転に伴う遠心力が作用する逆方向に作用してお
り,前記バネ力で遠心力は軽減される。(a)の位置に
近いその他の自転防止機構で生じる圧縮バネ力も遠心力
を軽減することになる。(b)と(d)の場合はスプリ
ング13が横に変位しており,真直になろうとする横方
向のバネ力が生じるが,このバネ力で可動渦巻き要素1
の自転が防止される。図19は可動渦巻き要素1外側の
部分断面図である。渦巻き状突起1bの肉厚は先端側が
薄く,端板1a側である固定端側か厚くなっている。こ
れは,図12で示した偏心量可変機構14により可動渦
巻き要素1が遠心力で外側に移動した時,渦巻き状突起
1b固定端側の側壁を固定渦巻き要素渦巻き状溝2aの
側壁に当てるようにして,強度を確保して破損を防止す
る目的から段付きにしている。この目的を達成するには
渦巻き状突起の断面を先細のテーパないしは多段にして
も良い。本発明の渦巻き式水ジェット推進装置のポンプ
部は容積式であり,ポンプ内液封状態からさらに軸を回
転させると液圧縮により過大な圧力が生じて推進装置が
破損する。このような液圧縮を防止する目的から本発明
では図20に示すようなポンプ内の液の逃がし弁機構
が可動渦巻き要素渦巻き状突起1aの巻き始め部に設
けられている。逃がし弁機構28は渦巻き状突起1aの
巻き始め上部を削除した部分に設置された削除部と同じ
形状のプレート弁29,そのプレート弁29とその下部
にある渦巻き状突起との間を連結させる回転ピン30そ
れにプレート弁29と端板1bとの間を弾性的につなぐ
復元用バネ31から構成されている。プレート弁29は
回転ピン30中心の回転が可能である。図21は逃がし
弁機構28の動作状態を表した4枚のポンプ部の断面図
である。図中に示した大きな2つの矢印は駆動軸の回転
に伴うポンプ部の作動により可動渦巻き要素1が旋回し
て(a)から(b)に,または(c)から(d)へと作
動状態か変化したことを示している。(a)の空間Qは
密封状態にあり,プレート弁29の先端は内側から渦巻
き溝2aの外壁に押し付けられた状態になっている。こ
れより可動渦巻き要素1が僅か旋回した(b)では空間
Qの容積が滅少して水が圧縮されて圧力が上昇して空間
P内の圧力以上に高まるとその差圧に押されてプレート
弁29が空間P側に押し開けられるので,空間Q内の水
は押し出されて圧力の異常上昇は無くなる。一方(c)
では空間Rが密封状態にあり,プレート弁29は球根状
突起2b側に押し付けられ,可動渦巻き要素1が僅か旋
回した(d)では空間Rの容積の滅少に伴う圧力上昇に
よりプレート弁29が押し開けられて,中の水が押し出
されて圧力の異常上昇は無くなる。図22は固定渦巻き
要素のノズル2e部に設けた進路変更装置32の拡大断
面図である。進路変更装置32はノズル2e出口に設け
た矩形状の方向舵5,この方向舵5を縦に貫通している
2本の舵棒11a,11bさらにはこれら舵棒に連結さ
れている舵取り機構11から構成されている。方向舵5
の断面は図22のA−A断面である図23に示すよう
に,ノズル2e内側は細くして水の抵抗を滅らしてい
る。方向舵5は舵棒11a中心の回転を可能にして取り
付けられ,その回転角は舵取り機構11に連動する舵棒
11bで制御される。図24は図22を上から見た平面
図である。舵取り機構11はギヤ付き板などで構成され
ている。そして,方向舵5は舵棒11a中心の回転を可
能にして取り付けられ,その回転角は舵取り機構11に
連動する舵棒11bで制御される。方向舵を回転させる
とノズル内の噴流が方向舵に衝突して噴流の方向が変わ
るに伴い船の進路も変わることになる。以上の如く構成
された渦巻き式水ジェット推進装置の働きについて以下
まとめて説明する。エンジン又は電動機を動力源として
推進装置を作動させると,駆動軸端部8a内の偏心スラ
イダー20が一体に回転し,その偏心スライダー20に
挿入された可動軸受1cと其に一体固定された可動渦巻
き要素1が,自転防止機構12の働きにより自転のない
公転のみの旋回運動をする。その旋回半径は駆動軸の軸
心に対する可動軸受の軸心の偏心量として与えられる。
可動渦巻き要素の旋回運動に伴い,その渦巻き状突起1
aと固定渦巻き要素の渦巻き状溝2aとで形成された幾
つかのポンプ部空間がその容積を変化させながら外側か
ら中心へ向けて移動する。そのポンプ部容槓の変化に応
じて吸入口2cから水かポンプ部空間内に流入し,ポン
プ部空間の中心への移動に伴い水も移動し固定渦巻き要
素の吐出口に流入しノズル2eから船外に噴出する。そ
の反動で船が推進される。ノズルの出口を水面上に開口
させれば抵抗が滅ってその力はより高まる。また,導入
管6入口には網状または格子状のカバーが設けられてお
り,液体以外の物体がポンプ内に進入するのを防止して
いる。ポンプ部空間の密封性は,可動と固定渦巻き要素
それぞれに設けたMスラスト板18とFスラスト板16
で互いのスラスト面からの漏れを防止し,偏心量可変機
14と可動渦巻き要素の遠心力を利用して渦巻き状突
起の側壁を固定渦巻き要素側に押し付けて側壁間の漏れ
を防止して密封性を高め,高効率を達成している。一方
ポンプ部空間は密封状態から軸が回転してその空間の一
部が吐出口側に開口しても,その開口面積は小さくその
ままでは液圧縮を起こして圧力の異常上昇をまねくが,
逃がし弁機構28により圧力が異常上昇することなくス
ムーズに吐出口側に流出される。さらには,偏心量可変
機構により可動渦巻き要素の渦巻き状突起が固定渦巻き
要素渦巻き状溝の側壁に押し付けられるが,渦巻き状突
起の方は固定端近傍でありモーメントが少なくその発生
応力も低い。推進装置は水面下にあり,ポンプ内は水で
満たされている。しかし,可動渦巻き要素端板1bの背
面にスラストシール機構15が設けられており,停止時
や運転中においても水が駆動軸8側の船体内に侵入する
ことはない。さらに,駆動軸8を支持する主軸受10や
可動軸受1c及びその周辺が水に浸されてサビや腐食等
により軸受が損傷する心配はなくて信頼性が高い。船の
進路を変更する場合は,固定渦巻き要素ノズル2e部に
設けた方向舵5を舵取り機構11で作動させ,ノズルか
らの噴流の向きを直接変え,効果的に進路を変える。船
を後進又は停止させる場合は,駆動軸を逆転させる。す
るとノズルから吐出口を経て水がポンプ内に流入し前向
きに開口した吸入口から水が噴出するので後進または制
動される。吸込口から流入した水は固定及び可動渦巻き
要素で形成されるポンプ部密閉空間に一瞬閉じ込まれて
後吐出口側に圧送され,その圧力エネルギーが運動エネ
ルギーに変換されてジェット噴流となるので,ポンプ内
の圧力は周囲より高くなる。その圧力に伴う流体力や回
転に伴う可動渦巻き要素の遠心力及び水の慣性力などが
可動渦巻き要素に作用する。それらの力関係を図25に
示す。図25には水の慣性力は表示されてないが,その
方向は可動渦巻き要素1の遠心力の方向に近似できるの
で遠心力で代表させる。水圧に伴う流体力の方向は三次
元的に作用するので,Fr,Ft,Faの3方向に分解
して示している。Frは駆動軸8軸心に対して可動軸受
の偏心方向に直角でその偏心量の1/2の位置に作用す
る力を示し,軸トルクの主要な要因となる。Ftはその
偏心方向であるが値はFrより小さい。Faは軸心方向
に作用する力で,可動渦巻き要素1を固定渦巻き要素2
から離反させスラストシール機構15側に押し付ける力
となる。しかし,この力はハウジング4に設けられたS
スラスト板により受け止められるので,駆動軸8には摩
擦トルクとして作用するが直接スラスト力として作用す
ることはない。Fcは可動渦巻き要素1の遠心力を示
す。Fcの大きさは可動渦巻き要素の質量と旋回半径の
積に比例し,駆動軸8の回転数の2乗に比例する。その
方向は可動軸受の偏心方向でFtの反対方向,Frの直
角方向に作用する。そしてFcは,図25には図示して
ないが,図15で示した自転防止機構のバネの圧縮力と
図12で示した偏心量可変機構により渦巻き突起が渦巻
き溝側壁に押し付けて,その遠心力が支えられている。
従って,その遠心力は直接可動軸受に作用しない構造に
なっているので,軸受が焼き付いて破損するなどの心配
はなく,高速運転を可能にしている。
【0007】第2例 図20に替わる逃がし弁機構のその他の発明を図26と
図27に示す。この逃がし弁機構は固定渦巻き要素32
渦巻き溝32a底部に,Fスラスト板33を貫通し吐出
口32bに連通する溝幅より若干小さなバイパス穴34
を設け,その穴の中にBスプリング35に押された段付
き円筒状のディスク弁36を装着している。このバイパ
ス穴34と噴出口は横穴37で連通している。ディスク
弁36のFスラスト板33側の径の大きさをFスラスト
板に設けた穴33aより大きくすることにより,ディス
ク弁をFスラスト板面で支える構造なっている。バイパ
ス穴34が開口するポンプ部空間38の圧力が吐出口内
の圧力より,若干高くなるとディスク弁36が持ち上げ
られで,ポンプ内の水が吐出口側に流出するので,ポン
プ内の圧力が異常上昇する心配がなくなる。
【0008】
【発明の効果】以上の如く構成された船舶の推進に用い
られる渦巻き式水ジェット推進装置は回転体などの可動
部がハウジングなどの容器内に収められて外部に露出し
ていない。従って,可動部が水中にある物体に接触して
推進装置が破損するとか,近くにいる人間などに危害を
加える心配がなく安全性が極めて高い。また推進装置内
に水を導入して噴出させるにはポンプ部に直結した比較
的小さな通路を設ければ良いので,小型軽量化が図れて
設置の自由度も高い。さらには,シール機構を有した容
積式ポンプ機構であることと可動渦巻き要素は旋回運動
であるためにその摺動速度はかなり小さいので,キャビ
テーションが発生することもなく高効率が達成できると
同時に静粛性が確保できる効果がある。またその軸トル
クは軸回転数にはあまり依存しないので,電動機の使用
を容易にして,エンジン使用時の排気ガスの発生をなく
して公害防止などの効果がある。船の進路はノズル内に
設けた方向舵で噴流の向きを直接変えて行うので,機動
性が高い。また,船を停止,逆進させる場合には軸を逆
転させて水をノズル側から吸い込み導入口から噴出させ
ることにより達成できるなど機動性が高まる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 軸回転数と軸トルク関係図
【図2】 水ジェット推進装置の原理図
【図3】 渦巻きの幾何学形状説明図
【図4】 水ジェット推進装置の船舶取り付け外観図
【図5】 図3の後ろ正面図
【図6】 水ジェット推進装置の縦断面詳細図
【図7】 図6のA−A断面図
【図8】 図6のB−B断面図
【図9】 図6のC−C断面図
【図10】 固定渦巻き要素の外観図
【図11】 可動渦巻き要素の外観図
【図12】 偏心量可変装置の分解図
【図13】 スラストシール機構断面図
【図14】 Sスラスト板外観図
【図15】 自転防止機構の作動説明図
【図16】 スプリング座外観図
【図17】 揺動ブッシュ平面図
【図18】 図17のA−A断面図
【図19】 可動渦巻き要素の部分断面図
【図20】 逃がし弁機構の外観図
【図21】 逃がし弁機構の作動説明図
【図22】 進路変更装置の断面詳細図
【図23】 図22のA−A断面図
【図24】 舵取り機構の平面図
【図25】 可動渦巻き要素に作用する力関係図
【図26】 その他発明の逃がし弁機構用バイパス穴取
り付け図
【図27】 その他発明の逃がし弁機構断面詳細図
【符号の説明】
1は可動渦巻き要素 1aは渦巻き状突起 1bは
端板 2は固定渦巻き要素 2aは渦巻き状溝 2bは球
根状突起 2cは吸入口 2dは吐出口 2eはノズル は水ジェット推進装置 4はハウジング 5は方
向舵 6は導入管 7はハウジング台座 8は駆動軸
9は駆動源 10は主軸受 11は舵取り機構 12は自転防止
機構 13はスプリング 14は偏心量可変機構15 はスラストシール機構 16はFスラスト板
17はFバネ 18はMスラスト板 19はMバネ 20は偏心ス
ライダー 21は押え 22はボルト 23はSスラスト板 24と25はOリング 26はスプリング座 27
は揺動ブッシュ28 は逃がし弁機構 29はプレート弁 30は回
転ピン 31は復帰用バネ 32は進路変更装置 33は固
定渦巻き要素 34はバイパス穴 35はBスプリング 36はデ
ィスク弁 37は横穴 38はポンプ部空間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水力を利用した船舶の推進装置において, (1) 厚板に渦巻き状溝のある固定渦巻き要素2と端
    板に渦巻き状突起のある可動渦巻き要素1を互いの渦巻
    き形状部を噛み合わせて形成する容積式ポンプ部3を設
    ける。 (2) 容積式ポンプ部3や可動渦巻き要素1の駆動糸
    などの可動部を固定渦巻き要素2とハウジング4で覆っ
    た密閉構造を設ける。 (3) 水の流路として,固定渦巻き要素2の渦巻き状
    溝に連通させて外側に吸入口,内側に吐出口とそれに連
    なるノズルを設ける。 (4) 可動渦巻き要素1端板の外周に開けた取り付け
    穴にスプリング座を挿入し,それに対面したハウジング
    内側壁面に設けた円弧溝に揺動ブッシュを回転自由にし
    て挿入し,そのスプリング座と揺動ブッシュ間をスプリ
    ングを用い弾性的に結合し構成した自転防止機構を,前
    記可動渦巻き要素とハウジングとの間に円周上等間隔に
    複数設ける。 (5) 可動渦巻き要素1端板の可動軸側で駆動軸端部
    より外側に,Sスラスト板とOリングで構成されるスラ
    ストシール機構をハウジングのリング形状をした段付き
    溝内に設ける。 (6) 固定渦巻き要素2のノズル内に設けた方向舵と
    方向舵の回転角を操作する長細い舵棒やギヤ付き部材な
    どから構成された進路変更装置を設ける。 以上の如く構成されたことを特徴とする渦巻き式水ジェ
    ット推進装置。
  2. 【請求項2】固定渦巻き要素2渦巻き状溝内にFスラス
    ト板を,そして可動渦巻き要素1端板上に渦巻き状の穴
    を設けてMスラスト板を嵌め込み,それぞれのスラスト
    板を裏から押す複数のバネで構成したポンプ部の密封機
    構を設けたことを特徴とする請求項1の渦巻き式水ジェ
    ット推進装置。
  3. 【請求項3】可動渦巻き要素1の可動軸を挿入する可動
    軸受を設けた偏心スライダーとこの偏心スライダーの飛
    び出しを防止する押えとボルトを駆動軸端部内に収納し
    て構成した偏心量可変機構を設けたことを特徴とする請
    求項1の渦巻き式水ジェット推進装置。
  4. 【請求項4】可動渦巻き要素1の渦巻き状突起内側巻き
    始めの一部を削除して設けた,削除部と同一形状のプレ
    ート弁とこの弁の動きを規制する回転ピンに復元用バネ
    で構成された逃がし弁機構を設けたことを特徴とする請
    求項1の渦巻き式水ジエット推進装置。
  5. 【請求項5】固定渦巻き要素2渦巻き溝底部に設けたス
    ラスト板を貫通する孔と固定渦巻き要素2球根状突起内
    に設けた吐出口とを連通するバイパス孔を設け,そのバ
    イパス孔内に背後からスプリングでスラスト板面側に押
    し付けた段付き円筒状のディスク弁を装着して構成され
    た逃がし弁機構を設けたことを特徴とする請求項2の渦
    巻き式水ジェット推進装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007218206A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Daikin Ind Ltd 流体機械
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