JPH0727543A - 光学式変位センサー - Google Patents

光学式変位センサー

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JPH0727543A
JPH0727543A JP5195130A JP19513093A JPH0727543A JP H0727543 A JPH0727543 A JP H0727543A JP 5195130 A JP5195130 A JP 5195130A JP 19513093 A JP19513093 A JP 19513093A JP H0727543 A JPH0727543 A JP H0727543A
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JP
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light
scale
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moving object
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Application number
JP5195130A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kondo
浩史 近藤
Akira Ishizuka
公 石塚
Satoru Ishii
哲 石井
Yasushi Kaneda
泰 金田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01DMEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01D5/00Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
    • G01D5/26Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable characterised by optical transfer means, i.e. using infrared, visible, or ultraviolet light
    • G01D5/32Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable characterised by optical transfer means, i.e. using infrared, visible, or ultraviolet light with attenuation or whole or partial obturation of beams of light
    • G01D5/34Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable characterised by optical transfer means, i.e. using infrared, visible, or ultraviolet light with attenuation or whole or partial obturation of beams of light the beams of light being detected by photocells
    • G01D5/36Forming the light into pulses
    • G01D5/38Forming the light into pulses by diffraction gratings

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品点数の増加、コストアップを引き起こす
ことなく、高精度の基準位置信号を得ること。 【構成】 移動物体に連結したスケール10表面の回折
格子10Aに光束を入射させ、この回折光のうち特定次
数の回折光を利用した前記移動物体の移動状態を測定す
る光学式変位センサーにおいて、前記回折格子10Aに
入射した光束の1部が前記スケールの裏面側に設けた反
射領域で複数回反射して、前記スケール表面の回折格子
10Aが形成された領域以外に形成された透光性もしく
は、遮光性を与えられた基準位置の領域から出射される
光量の変化を受光素子2Dにより受光し、この受光素子
2Dからの出力信号を前記移動物体に関する基準信号と
すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動物体に照射した光
束が回折、散乱されるとき、その回折、散乱光束が移動
物体の変位や移動速度に応じて位相変調作用を受けるこ
とを利用し、その移動物体の変位や移動速度を測定する
光学式変位センサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、光を移動物体に照射して、高
精度に移動物体の変位や移動速度などの物理量を求める
測定装置として、例えば光学式エンコーダ、レーザドッ
プラー速度計、レーザ干渉計等がある。また、測定装置
とは別の分野であるが、コンパクトディスクに代表され
るようなデジタル情報を微小な凹凸で記録させ、この凹
凸に光を照射して記録情報を読み取る光学式ピックアッ
プ等もなる。
【0003】これらの装置は、電気信号により発光素子
を発光させて、その光を対象物に向って放出させ、その
対象物からの反射光を光学部品を介して受光素子に導い
て受光し、この受光素子で電気信号に変換してそれぞれ
の情報を得ている。
【0004】図21,図22は、例えば実開平1−18
0615号公報に示された従来の光学式エンコーダを示
すもので、発光素子42から発散された光束は、スリッ
トアレイ14によって線状光源アレイに変換され、スケ
ール40上の格子に照射されると、そこから反射される
光束によってインデックス格子16上にスケール40の
格子が投影され、両者の幾何光学的重なりによって、受
光素子48へ透過入射する光量が変調されることを原理
としている。
【0005】この従来例には特に開示がないが、発光素
子42、受光素子48をチップ状態で容器に封入して小
型化が達成できる。しかし、こうした検出原理のエンコ
ーダでは分解能、精度は数ミクロンがやっとであり、高
精度化、高分解能化の目的には不十分である。
【0006】図23は、特開昭62−121314号公
報に示された従来の他の光学式エンコーダを示すもの
で、回折格子を3枚使ったエンコーダの基本光学系(英
国特許公開公報第1474049号)を小型化するため
の1つの有効な改善構成例である。
【0007】発光素子Lから発散された光束は、レンズ
50によって平行光束にされ、インデックススケールA
上の格子GK(A)に照射されて回折され、3方向の射
出方向の光束を生じる。この各光束はスケールBの格子
GK(B)にて回折され、相対移動による位相変調を受
けてインデックススケールA上の格子GK(A)に戻さ
れる。そして、このインデックススケールA上の格子G
K(A)による回折により3組の干渉光束が異なる方位
に射出し、それらをレンズ50によって異なる位置に集
光させ、その位置に設けた受光素子Cへ入射させる構成
が示されている。
【0008】しかし、この光学式エンコーダは、回折光
の分離、合成を同一の格子GK(A)、レンズ50で行
っているので、スケールのピッチを数μm程度まで細か
くすると、光路が分離し易く、それを1つのレンズ50
でカバーしようとすると、レンズの口径が大きくなって
しまい、小型化が難しい。また、位相差信号をインデッ
クス格子GK(A)の断面形状(段差、凹凸の比率)で
与えているので、格子ピッチが細かくなると、その加工
技術が極端に難しくなる。つまり、ミリオーダーの小型
さと、0.1μmオーダーの高精度、高分解能の両立に
は不利である。
【0009】図24は現在研究開発中である小型、高精
度のリニアエンコーダの摸式的断面図を示すものであ
る。同図において、半導体レーザ1が封止されたパッケ
ージをホルダー5にはめ込み、半導体レーザ1からの射
出光が透過できる貫通穴4を形成し、かつ受光素子2
B,2Cの設けられたガラスエポキシ基板3を上記ホル
ダー5上の所定位置に積層する。さらに、上記ガラスエ
ポキシ基板3上に光学ユニットホルダー6を積層し、一
方の面に平凸レンズ8、他方の面に回折格子9A,9
B,9Cをレプリカ技術を用いて形成した光学ユニット
7を、上記光ユニットホルダー6の所定の位置に積層す
る。そして、この光学ユニット7の回折格子形成面に対
向してスケール10が設けられている。
【0010】以上のようにして得られた光学式変位セン
サーヘッドにおいて、半導体レーザ1から射出された発
散レーザ光は貫通穴4を通り、光学ユニット7の平凸レ
ンズ8に入射して平行光束化される。そして、光学ユニ
ット7の他方の面に形成された回折格子9A,9B,9
Cにより、0次、±1次、…に分離され、それぞれスケ
ール10に入射し、スケール10に設けられた回折格子
10Aにより、再び回折され、また反射膜により反射
し、再び光学ユニット7上の回折格子9A,9B,9C
に戻る。
【0011】このとき、それぞれの回折角、光学式変位
センサーヘッドとスケールのギャップ、スケール厚みを
最適化することにより、0次光と±1次光が光学ユニッ
ト7上の同一領域に戻り、光学ユニット7上の回折格子
9A,9B,9Cにより合成される。その際、信号光
は、スケール10の移動量により生じた位相差で干渉し
て光量が変化する。そして、合成された信号光は受光素
子2の受光部に入射する。
【0012】以上のような構成にすることにより、無駄
な空間的スペースを抑え、それぞれの光路に最適な光学
部品を配置することにより、小型で高性能な光学式変位
センサーヘッドを得ることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、移動物体の変位量は検出できても基準位置に
ついての情報を得ることはできなかった。また、基準位
置についての情報を得ようとすれば、射出光をビームス
プリッター等を用いて分離し、スケール上の回折格子が
形成されている領域以外に形成された基準信号用のパタ
ーンに当て、その反射光から基準位置に関する信号を得
なければならず、部品点数の増加によるセンサーヘッド
の大型化、コストアップ、射出光分割による信号光強度
の低下によるアップ増幅、応答周波数の低下等の問題点
があった。
【0014】本発明は上記のような問題点を解消した光
学式変位センサーを得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る光
学式変位センサーは、移動物体に連結したスケール表面
の回折格子に光束を入射させ、この回折光のうち特定次
数の回折光を利用した前記移動物体の移動状態を測定す
る光学式変位センサーにおいて、前記回折格子に入射し
た光束の1部が前記スケールの裏面側に設けたプリズム
(請求項2)、V溝(請求項3)による反射領域で複数
回反射して、前記スケール表面の回折格子が形成された
領域以外に形成された透光性もしくは、遮光性を与えら
れた基準位置の領域から出射される光量の変化を受光素
子により受光し、この受光素子からの出力信号を前記移
動物体に関する基準位置信号とすることにより、部品点
数の増加による変位センサーヘッドの大型化や大幅なコ
ストアップを引き起こすこと無く、高精度の基準位置信
号を得ることができる。
【0016】請求項4の発明に係る光学式変位センサー
は、移動物体に連結したスケール表面の回折格子に光束
を入射させ、この回折格子からの回折光のうち特定次数
の回折光を利用した前記移動物体の移動状態を測定する
光学式変位センサーにおいて、前記スケール裏面側に設
けられた基準位置に前記移動物体が達した時、前記スケ
ールに入射した光束の一部が透過性もしくは、遮光性を
与えられた前記基準位置の領域により射出若しくは、遮
光される光量変化を、前記スケール裏面側の基準位置に
設けられた受光素子により受光し、この受光素子からの
出力信号を前記移動物体に関する基準位置信号とするこ
とにより、移動物体に関する基準位置信号を得ることが
できる。
【0017】請求項5の発明に係る光学式変位センサー
は、移動物体に連結したスケール表面の回折格子に光束
を入射させ、この回折格子からの回折光のうち特定次数
の回折光を利用した前記移動物体の移動状態を測定する
光学式変位センサーにおいて、前記スケールの基準位置
に前記移動物体が達した時、前記スケールに入射した光
束が一部がスケール裏面側に設けられた反射領域により
複数回反射して該スケール表面側に向かい、このスケー
ル裏面側に設けられた透過性もしくは、透光性を与えら
れた複数ユニット(請求項6)により、前記基準位置の
領域により射出若しくは、透光される光量変化を、前記
スケール表面側の基準位置に設けられた受光素子により
受光し、この出力信号を前記移動物体に関する基準位置
信号とすることにより、移動物体に関する基準位置信号
を得ることができる。
【0018】
【実施例】
実施例1.図1は本発明の実施例1を模式的に示す光学
式変位センサーの正面図、図2はその底面図、図3はそ
の側面図、図4は図1のIV−IV線に沿う拡大平面図
である。図1乃至図4において、1は半導体レーザ、発
光ダイオード等の発光素子、2B,2C,2Dは受光素
子であり、この受光素子としてはフォトダイオード、ア
バランシュ・フォトダイオード、ピンフォトダイオー
ド、CCD、また、これら受光部をもち出力される光電
流を増幅もしくは処理する回路をもった受光ICがあ
る。3はガラスエポキシ基板、4はガラスエポキシ基板
3に形成した貫通穴、5は半導体レーザ用ホルダー、6
は光学ユニットホルダー(スペーサー)、7はガラス基
板(光学ユニット)、8は平凸レンズである。
【0019】9A,9B,9Cは回折格子であり、この
回折格子(グレーティング)の製作方法としては、型を
形成し、その型に紫外線硬化樹脂を流し込み、転写部材
をその上に置き、紫外線を照射し、樹脂を硬化させ、転
写部材に転写させるレプリカ法。ガラス基板にレジスト
を塗布し、マスクもしくは、レチクルによりパターンを
露光し、レジストを現像した後に、エッチングにより製
作するエッチング法。また、直接EB(電子線)により
直接レジストを描写し、現像し、エッチングしてもよ
い。さらに、上記のレジストを露光した段階で、ハード
べークし、グレーティングとしてもよい。
【0020】また、ガラス基板上にCrを蒸着し、レジ
ストを塗布し、露光、現像によりCr膜をエッチング
し、レジストを剥離し、Cr膜のスリットにより回折格
子を形成する方法もある。10はスケールであり、この
スケール裏面に反射領域としてのV溝10Bを形成し、
そのV溝10Bの表面に反射膜(Ag,Au,Al等)
を形成する。
【0021】本実施例では、スケール10表面にCr膜
による回折格子10Aと基準位置のみCr膜がぬかれた
基準位置マスク11が形成されている。これらの形成方
法は、ガラス基板にCr膜を蒸着し、その表面にレジス
トを塗布し、EB(電子線)の直接描画によりレジスト
を露光し、現像した後に露出しているCr膜をエッチン
グし、レジストを剥離する事により形成される。そし
て、回折格子10Aと基準位置マスク11が形成されて
いる面の裏面側にV溝10Bを2本形成し、その上にア
ルミを蒸着し反射膜10Cを形成する。
【0022】つぎに、以上のように構成された光学式変
位センサーの動作を説明する。本実施例では、半導体レ
ーザ1から射出された光束は、受光素子2がマウントさ
れたガラスエポキシ基板3の裏面から入射し、ガラスエ
ポキシ基板3に設けられた穴貫通穴4を透過し、ガラス
基板7表面に形成された回折格子9Aにて透過回折され
て、0次回折光R0 、+1次回折光R+1、−1次回折光
-1に3分割されてパッケージより射出する。
【0023】回折格子9Aを直進した光束R0 は、スケ
ール10上に形成された回折格子10A上の点P1にて
反射回折されて、+1次回折光R0+1 、−1次回折光R
0-1に分割され、それぞれ位相変調される。
【0024】+1次回折光の位相は+2πX/P、−1
次回折光R0-1 の位相は−2πX/Pだけずれる。但し
Xはスケール10の回折格子10Aの移動量、Pは回折
格子10Aのピッチである。
【0025】上記回折格子10A上の点P1で反射回折
された+1次回折光の位相は、+1次回折光R0+1 は、
ガラス基板7表面に形成された回折格子9Bにて透過回
折されて、0次回折光R0+10、−1次回折光R0+1-1
びその多の光束に分割される。このうち、−1次回折光
0+1-1 は、回折格子面と垂直に取り出され波面の位相
は、+2πX/Pである。
【0026】−1次回折光R0-1 は、ガラス基板7表面
に形成された回折格子9Cにて透過回折されて、0次回
折光R0-10、+1次回折光R0-1+1 及びその他の光束に
分割される。このうち、−1次回折光R0-1+1 は、回折
格子面と垂直に取り出され、波面の位相は、−2πX/
Pである。
【0027】ここで、回折格子9Bを9Cに対して、格
子の配列位相関係をP/4だけずらしておけば、+1次
回折光R0-1+1 は波面の位相が更に−2π(P/4)/
P=−π/2だけずれて、−2πX/P−π/2にな
る。
【0028】ガラス基板7の表面に形成された回折格子
9Aにて+1次回折した光束R+1はスケール10上の回
折格子10A上の点P2にて反射回折されて、−1次回
折光R+1-1、0次回折光R+10 及びその他の光束に分割
され、それぞれ位相変調される。このうち、−1次回折
光R+1-1の位相は−2πX/Pだけずれて、回折格子9
Bに入射し、そこでそのまま直進した0次回折光R
+1-10 の波面の位相は、−2πX/Pである。
【0029】ガラス基板7の表面に形成された回折格子
9Aにて−1次回折した光束R-1はスケール10上の回
折格子10A上の点P3にて反射回折されて、+1次回
折光R-1+1、0次回折光R-10 及びその他の光束に分割
され、それぞれ位相変調される。このうち、+1次回折
光R-1+1の位相は+2πX/Pだけずれて、回折格子9
Bに入射し、そこでそのまま直進した0次回折光R
-1+10 の波面の位相は、+2πX/Pである。
【0030】回折格子9Bにて、光路を重ね合わされた
光束R+1-10 とR0+1-1 は干渉光となって受光素子2B
に入射する。このときの干渉位相は、 {+2πX/P}−{−2πX/P}=4πX/P となり、スケール10上の回折格子10Aが1/2ピッ
チ移動する毎に1周期の明暗信号が発生する。
【0031】回折格子9Cにて、光路を重ね合わされた
光束R-1+10 とR0-1+1 は干渉光となって受光素子2C
に入射する。このときの干渉位相は、 {−2πX/P−π/2}−{+2πX/P}=4πX
/P−π/2 となり、スケール10上の回折格子10Aが1/2ピッ
チ移動する毎に1周期の明暗信号が発生し、受光素子2
Bとは明暗のタイミングが1/4周期だけずれる。
【0032】また、回折格子9A’及び9B’は、それ
ぞれ回折格子9A,9Bに対し格子の配列位相関係をP
/2だけずらしてあるので、波面の位相は、それぞれπ
だけずれる。そのため、上記のそれぞれの明暗信号に対
しそれぞれ明暗のタイミングが1/2周期だけずれる。
【0033】また、本実施例1では、上記のような変位
量だけでなく、スケール10の回折格子10Aに入射し
たR0 は、回折されるだけでなくスケール10の内部に
も垂直に入射する。そして、スケール裏面に設けられた
V溝10Bの側面にあたり90度反射し、もう1つ形成
されたV溝10Bの側面に向かい、さらに90度反射
し、スケール10の表面側に向かう。このとき、スケー
ル10内部で複数回反射されたことにより入射した位置
と異なる位置に向かっている。
【0034】そこで、この位置に基準位置マスク11を
設け、基準位置に達した時のみスケール内部での反射光
がスケール10より射出される様にする。そして、この
スケール10より射出された反射光を受光素子2Dにて
検出し、この受光素子2Dの出力信号を基準位置信号と
する。
【0035】また、スケール10の内部に入射する光束
としては、R+1,R-1もあるが、これは、斜め入射であ
るため、基準位置マスク11の場所と大きさを設定する
ことにより、R0 の反射光と分離することは可能であ
る。また、受光素子2Dに入射する光量差から電気的に
これら迷光の影響を除くことは可能である。
【0036】本実施例1では、基準位置に達したときの
み、反射光がスケールより射出するようにしたが、逆に
基準位置に達したときのみ反射光がスケールより射出し
ないように、スケール10の表面にCr膜を設け、光量
の減少(立ち下がり)で基準位置信号を検出することも
可能である。
【0037】実施例2.図5は実施例2を模式的に示す
光学式変位センサーの正面図、図6はその低面図、図7
はその側面図であり、前記図1乃至図4と同一部分には
同一符号を付して重複説明を省略する。
【0038】本実施例2においては、スケール10内部
に入射した光束を反射させる部材として、スケール10
の裏面にプリズム10Dを貼りつけたものである。ま
た、そのプリズム10Dの斜面には反射膜10Cを形成
してあり、その他の構成は前記実施例1と同様である。
【0039】本実施例2においては、実施例1のような
スケール全長に渡るV溝10Bを形成せず、基準位置マ
スク11の近傍のスケール10の裏面にプリズム10D
を形成すればよいので、長尺のスケール等のスケールの
強度及び精度が要求される場合やスケールの厚みを薄く
したい場合に、非常に有効となる。
【0040】実施例3.図8は実施例3を模式的に示す
正面図であり、前記図1に示す実施例1と同一部分には
同一符号を付して重複説明を省略する。本実施例3にお
いては、スケール10の裏面側に基準位置マスク11と
配線パターン10Eを蒸着とエッチングにより形成する
(図9)。膜材質としては、Cr、Moをスケール10
の材質であるガラス、石英との密着層とし、その上の導
電層として金、Niを形成するもので、この導電層の形
成方法としては、蒸着によっても良いし、密着層のパタ
ーニング後にメッキにより形成してもよい。
【0041】また、受光素子2Dの電極パッド部には、
ウェハー状態で全面に共通電極膜となるCr,Niを蒸
着し、その上にレジストを塗布し、電極パッド部のみレ
ジストを除去し、電極膜が開口部に露出するようにし、
メッキにより金バンプ20を形成する。金バンプ形成後
レジストと共通電極膜を除去し、各チップに分割する。
(図10) この様にして、形成されたスケール10と受光素子2D
とを受光素子2Dの受光部と基準位置マスク11、金バ
ンプ20と配線パターン10Eとを位置合わせ後、加熱
ヘッドにより受光素子2Dを加熱および加圧し、金バン
プ20と配線パターン10Eとを合金化させ接続する。
(図11) そして、スケール10にマウントされた受光素子2Dの
信頼性を保つため、スケール10と受光素子2Dの隙間
に透明性樹脂30を流し込み硬化させ、封止と密着強度
を得る(図12)。
【0042】次に以上のように構成された光学式変位セ
ンサーの動作を説明する。本実施例3では、受光素子1
から射出された光束は、受光素子2B,2Cがマウント
されたガラスエポキシ基板3の貫通穴4を透過し、ガラ
ス基板7表面に形成された回折格子9A、9B、9Cを
透過回折して、0次回折光R0 、+1次回折光R+1、−
1次回折光R-1に3分割されて射出される。
【0043】回折格子9Aを直進した光束R0 は、スケ
ール10上に形成された回折格子10A上の点P1にて
反射回折されて+1次回折光R0+1 、−1次回折光R
0-1 に分割されて、それぞれ位相変調される。
【0044】+1次回折光R0+1 の位相は+2πX/
P、−1次回折光R0-1 の位相は−2πX/Pだけずれ
る。但し、Xはスケール10の回折格子10Aの移動
量、Pは回折格子10Aのピッチである。
【0045】+1次回折光R0+1 は、ガラス基板7表面
に形成された回折格子9Bにて透過回折されて、0次回
折光R0+10、−1次回折光R0+1-1 及びその他の光束に
分割される。このうち、−1次回折光R0+1-1 は、回折
格子面と垂直に取り出され波面の位相は、+2πX/P
である。
【0046】−1次回折光R0-1 は、ガラス基板7表面
に形成された回折格子9Cにて透過回折されて、0次回
折光R0-10、+1次回折光R0-1+1 及びその他の光束に
分割される。このうち、+1次回折光R0-1+1 は、回折
格子面と垂直に取り出され波面の位相は、−2πX/P
である。
【0047】ここで回折格子9Bを9Cに対して、格子
の配列位相関係をP/4だけずらしておけば、+1次回
折光R0-1+1 は波面の位相が更に−2π(P/4)/P
=−2πだけずれて、−2πX/P−2πになる。
【0048】ガラス基板7の表面に形成された回折格子
9Aにて+1次回折した光束R+1はスケール10上の回
折格子10A上の点P2にて反射回折されて、−1次回
折光R+1-1、0次回折光R+10 及びその他の光束に分離
され、それぞれ位相変調される。このうち−1次回折光
+1-1の位相は−2πX/Pだけずれて、回折格子9B
に入射し、そこでそのまま直進した0次回折光R+1-10
の波面の位相は、−2πX/Pである。
【0049】ガラス基板7の表面に形成された回折格子
9Aにて−1次回折した光束R-1はスケール10上の回
折格子10A上の点P3にて反射回折されて、+1次回
折光R-1+1、0次回折光R-10 及びその他の光束に分離
され、それぞれ位相変調される。このうち+1次回折光
-1+1の位相は+2πX/Pだけずれて、回折格子9B
に入射し、そこでそのまま直進した0次回折光R-1+10
の波面の位相は、+2πX/Pである。
【0050】回折格子9Bにて、光路を重ね合わせた光
束R+1-10 とR0+1-1 は干渉光となって受光素子2Bに
入射する。このときの干渉位相は、 {2πX/P}−{−2πX/P}=4πX/P となり、スケール10上の回折格子10Aが1/2ピッ
チ移動する毎に1周期の明暗信号が発生する。
【0051】回折格子9Cにて、光路を重ね合わせた光
束R-1+10 とR0-1+1 は、干渉光となって受光素子2C
に入射する。このときの干渉位相は、 {−2πX/P−2π}−{+2πX/P}=4πX/
P−π/2 となり、スケール10上の回折格子10Aが1/2ピッ
チ移動する毎に1周期の明暗信号が発生し、受光素子2
Bとは明暗のタイミングが1/2周期だけずれる。
【0052】また、回折格子9B’および、9C’は、
それぞれ回折格子9B,9Cに対して格子の配列位相関
係をP/2だけずらしてあるので、波面の位相はそれぞ
れπだけずれる。そのため、上記のそれぞれの明暗信号
に対しそれぞれ明暗のタイミングが1/2周期だけずれ
る。
【0053】また、実施例3では、上記のような変位量
だけでなく、スケール10の回折格子10Aに入射した
0次回折光R0 は、反射回折されるだけでなくスケール
10の内部にも入射する。そして、基準位置にスケール
10が達したとき、基準位置マスク11のスリットか
ら、受光素子2Dの受光面に入射する。このとき、図1
3(a)に示してあるように、基準位置のスリット11
aの両側にも透過性のスリット11b,11cを設け、
受光素子2Dの受光面を分割することにより、その受光
素子2Dの出力信号は図13(b)のようになり、基準
位置に達する時のスケール10の移動方向が認識でき
る。
【0054】さらに、検出体の移動時の不安定な動き
(ヨーイング、ピッチング、ローリング等)に連動した
スケール10の動きに対し、従来の反射光を基準信号に
用いる方式では、反射角が変わり光路が大きくずれてし
まったが、本実施例3では、スケール10に基準位置マ
スク11と受光素子2Dを設けているため、これら動き
に対しても基準位置信号の精度は劣化しない。
【0055】また、基準位置におけるスリット11aを
最適になるようにする事により、図14(a)に示す複
スリット11a−1,11a−2による干渉光を受光素
子2Dで検出することにより、その受光素子2Dの出力
信号は図14(b)のようになり、より精密な基準位置
を検出することが可能となる。
【0056】また、+1次、−1次回折光R+1,R-1
スケール内に入射し、スケール10の移動により基準位
置マスク11のスリットを透過するが、0次回折光R0
と±1次回折光R+1,R-1の回折時の光強度差により、
電気的にこれらは分離可能である。
【0057】実施例4.図15は実施例4を模式的に示
す要部の拡大断面図であり、前記各実施例と同一部分に
は同一符号を付して重複説明を省略する。本実施例4に
おいては、受光素子2Dとスケール10に設けられた配
線パターン10Eとを接続する方式として、半田バンプ
21によるフリップチップ接続を用いた。
【0058】受光素子2Dの電極パッドに半田バンプ2
1を形成する方法としては、受光素子2Dがウェハー状
態の時、電極パッド部のみ穴の開いたメタルマスクをウ
ェハーに当て、全面にCr若しくはTiの密着層と拡散
層Cuとその表層に酸化防止用の薄い金層を蒸着し、B
LM(Ball Limiting Metallurgy)を形成する。
【0059】そして、その上に半田を蒸着し(鉛を蒸着
し、次に錫を蒸着する)、ウェハー上に台形状の半田バ
ンプを形成する。つぎにメタルマスクを取り除き、この
ウェハーを水素雰囲気の中でリフロー工程をとおすこと
により、半田を溶融し、そのときの半田の表面張力を利
用して球形状にする。そして、それぞれのチップに分割
し、受光素子2Dを得る。
【0060】このようにして、形成された半田バンプ2
1付きの受光素子2Dを配線パターン10Eの接続部あ
るいは、基準位置マスク11と受光素子2Dの受光部と
を位置合わせし、受光素子2Dをスケール10上にマウ
ントする。そして、リフロー工程をとおすことにより半
田バンプ21と配設パターン10Eとを合金化し接続す
る。
【0061】本実施例4では、スケール10と受光素子
2Dとの接続に半田バンプ21を用いたことにより、ス
ケール10に受光素子2Dを実装後に不良が発生した場
合、受光素子2Dを加熱することによりスケール10か
ら取り外すことが可能となり、歩留りの向上が図られ
る。さらに、1つのスケール10の複数の基準位置を設
ける場合、受光素子2Dの接続は、1回のリフロー工程
によりすべての受光素子2Dの接続が行われ、接続工程
にかかる時間の短絡が図られる。なお、その他の機能
は、前記実施例3と同様であるので重複説明を省略す
る。
【0062】実施例5.図16は、実施例5を模式的に
示す要部の拡大断面図であり、前記各実施例と同一部分
には同一符号を付して重複説明を省略する。本実施例に
おいては、受光素子2Dとスケール10に設けられた配
線パターン10Eとの接続は、ポリイミドフィルム22
に埋設された金バンプ23により行われる。このポリイ
ミドフィルム22に金バンプ23が埋設された電気的接
続部材の製造方法を図16を用いて説明する。
【0063】上記電気的接続部材の製造に際しては、ま
ず、図17(a)に示すように、金属シート501を用
意する。次に、図17(b)に示すように、スピンコー
ターにより感光性樹脂(ポリイミド樹脂(PI))50
5を金属シート501上に塗布し、100℃前後の温度
でプリベークを行う。その後、図17(c)に示すよう
に、フォトマスクを介して光(紫外線)を照射し、所要
時間、露光した後に現像を行う。このとき、光に曝され
た部分にピリイミド樹脂が残り、光に曝されていない部
分のポリイミド樹脂が現像により除去された後、穴14
2が形成される。その後、上記金属シート501を20
0〜400℃に加熱し、ポリイミド樹脂のイミド化を行
う。
【0064】次に図17(d)に示すように、金属のエ
ッチング液中に上記金属シート501を、このイミド化
したポリイミドとともに入れ、穴142の底部及びその
近傍の金属シート501の部分をエッチングし、凹部5
02を形成する。その後、図17(e)に示すように、
金属シート501を共通電極として、金属メッキを行
い、上記穴142に金150を埋設する。この場合、上
記金メッキは、上記ポリイミド層の表面にバンプができ
るまで続けられる。その後、図17(f)に示すよう
に、金属シート501を金属のエッチングにより除去
し、電気的接続部材125を完成する。
【0065】このように作製された電気的接続部材12
5では、金150が電気的導電部材となり、ポリイミド
樹脂505が保持体を構成する。電気的接続部材125
における寸法は、ポリイミド樹脂の厚みを10μmとす
れば、金150の柱状部の直径を20μm、バンプ間の
ピッチを40μm、金バンプの突出量は表裏面とも5μ
m程度にまで作成することが可能である。
【0066】また、これらの寸法は、感光性ポリイミド
樹脂の膜厚によるフォトリソ工程での解像度の許容でき
る範囲内で自由に変更することが可能である。そのた
め、電気的接続部材125の金バンプの配置としては、
接続する電極位置にとらわれない規則的な密な配列と、
接続する電極と1対1の関係となる配列の2通りの配置
が可能である。
【0067】次に、本実施例5における受光素子2Dと
スケール10の配線パターン10Eとの接続方法につい
て述べる。本実施例5では、受光素子2Dの電極パッド
部に上記第1、2実施例の様なバンプを形成することは
ない。
【0068】そのかわり、受光素子2Dとスケール10
の配線パターン10Eの間に電気的接続部材125を挟
み、それぞれを位置決め後、加熱ヘッドにより加熱、加
圧し電気的接続部材125の金バンプ23と受光素子2
Dの電極パッド部、金バンプ23と配線パターン10E
とをそれぞれ合金化して接続する。また、電気的接続部
材125の受光素子2Dの受光部に相当する部分は、ポ
リイミド樹脂を打抜いておけば、電気的接続部材による
光量の低下を防ぐことができる。
【0069】また、電気的接続部材125と受光素子2
D及び配線パターン10Eとの接続は、上記のような一
括接続でも良いし、どちらか一方を先に接続した後にも
う一方を接続してもかまわない。
【0070】さらに、電気的接続部材125と受光素子
2D、配線パターン10Eの接続は、上記のような合金
化接続でもよいし、電気的接続部材125と受光素子2
D、配線パターン10Eの間に接着材を流し込み加圧
し、接着材を硬化させることにより圧力を得て電気的に
接続する方法もある。この方法では、合金化させること
による加熱温度よりも低い温度で接続することが可能で
あり、高温でのスケール10へのダメージ(そり、割
れ)を回避することが可能である。
【0071】本実施例5のように、電気的接続部材12
5を用いた接続を行うことにより、受光素子2Dに上記
実施例3、4のようなバンプを形成することがなく、受
光素子2Dの歩留りの低下やコストアップを防ぎ、ま
た、接続部材を自由に設計できるため、どのような受光
素子2Dでも実装可能である。なお、その他の機能は、
前記実施例3と同様である。
【0072】実施例6.図18は実施例6を模式的に示
す底面図、図19はその断面図であり、前記図8に示す
実施例3と同一部分には同一符号を付して重複説明を省
略する。
【0073】本実施例6においては、スケール10の裏
面にV溝10Cを形成し、このV溝表面にAg,Al,
Auの様な高反射率の膜を蒸着により形成したもので、
スケール10の回折格子10Aに入射した0次光は、V
溝表面の反射膜10Cにより反射を繰り返し、スケール
10の表面側に向かう。
【0074】このとき、スケール10の裏面で複数回反
射されたことにより、スケール10の表面から射出され
る位置は、回折格子10Aが形成されている領域とは異
なる領域となる。そこで、この領域に基準位置マスク1
1を形成し、受光素子2Dを基準位置マスク11上に設
けることにより基準位置信号が検出可能となる。
【0075】次に、本実施例6において、受光素子2D
は図20に示すように、ポリイミドフィルム25上に銅
箔パターン24が形成されたT.A.B.(Tape
Automated Bonding)テープにマウン
トされている。受光素子2Dの電極パットには、実施例
3で述べたような金バンプ20が形成され、この金バン
プ20とTABの銅箔パターン(インナーリード)24
とを熱圧着により接続する。通常のT.A.B.の場合
には、この後に半導体素子上に樹脂をポッティングし封
止する。
【0076】しかしながら本実施例6では、スケール1
0上の基準位置マスク11上に透明性樹脂をポッティン
グし、上記T.A.B.テープに実装された受光素子2
Dを位置合わせの後に加圧し、加熱若しくは紫外線を照
射することにより、透明性樹脂を硬化させ、受光素子2
Dの封止と固定を行う。この場合、使用する樹脂として
は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、紫外線硬化樹脂等で
ある。
【0077】本実施例6によれば、スケール裏面側に受
光素子を設けていないため、スケール10を測定対称物
に密着して配置することが可能である。また、T.A.
B.テープを所望の形状とする事により、スケールに設
けられた受光素子からの信号を取り出すケーブルの役割
をもたすこともできる。
【0078】
【発明の効果】以上、説明したように請求項1の発明に
よれば、スケールの回折格子に入射した0次回折光の1
部をスケール裏面に設けたプリズム(請求項2)、V溝
(請求項3)にて複数回反射させ、入射した場所と異な
る場所からスケール外に射出する様にし、その再射出す
る基準位置の領域のみ再射出可能もしくは、遮光するマ
スクを設け、その再射出光の変化を受光素子で検出して
基準位置信号とするので、射出光の利用効率をより高
め、変位センサーヘッドの大型化や、部品点数の増加、
コストアップを防ぎ、非常に小型、高性能の基準位置信
号付きの光学式変位センサーを提供することが可能であ
る。
【0079】また、請求項4の発明によれば、スケール
に入射した0次光を用い、スケールに設けた基準位置の
領域のみ透過性若しくは遮光性を示すようにしたマスク
とその上に位置する受光素子をスケールに実装したの
で、基準位置信号付きの光学式変位センサーのより小型
化が図られる。
【0080】また、基準位置のマスクと受光素子をスケ
ールに1体に設けたので、移動物体に連動したスケール
の不安定な動き(ヨーイング、ピッチング、ローリング
等)が存在しても、従来のようなスケールからの反射光
を用いた基準位置信号の検出方法に比べ、基準位置信号
の精度は劣化しない。つまり、スケール内に入射した光
をそのまま検出し、また、その受光素子もスケールと一
緒に動くため、基準位置信号の検出精度は劣化しない。
【0081】さらに、スケールの任意の場所に受光素子
を設けることが可能であり、また、1つのスケールに複
数個の受光素子を設けることが可能であるため、わずか
な移動で基準位置を検出可能となる。
【0082】請求項5の発明によれば、受光素子をスケ
ール表面側に設けているので、スケールを測定対称物に
密着して配置することが可能であり、基準位置信号付き
の光学式変位センサーをさらに小型化できる。
【0083】請求項6の発明によれば、基準位置の領域
に複数のスリットを形成したので、より精密に基準位置
を検出することが可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1を模式的の示す光学式変位
センサーの正面図。
【図2】 図1の底面図。
【図3】 図1の側面図。
【図4】 図1のIV−IV線に沿う拡大平面図。
【図5】 本発明の実施例2を模式的に示す光学式変位
センサーを正面図。
【図6】 図5の底面図。
【図7】 図5の側面図。
【図8】 本発明の実施例3を模式的に示す光学式変位
センサーの正面図。
【図9】 スケールの裏面図。
【図10】 受光素子の裏面図。
【図11】 図10の受光素子を取付けたスケールの裏
面図。
【図12】 図11の受光素子取付け部の拡大断面図。
【図13】 基準位置のスリットと受光素子の出力信号
との関係図。
【図14】 基準位置のスリットと受光素子の出力信号
との関係図。
【図15】 本発明の実施例4を模式的に示す要部の拡
大断面図。
【図16】 本発明の実施例5を模式的に示す要部の拡
大断面図。
【図17】 電気的接続部材の製造工程図。
【図18】 本発明の実施例6を模式的に示す底面図。
【図19】 図18の断面図。
【図20】 図18の要部の拡大断面図。
【図21】 従来の光学式エンコーダの断面図。
【図22】 図21の一部の断面図。
【図23】 他の従来の光学式エンコーダの説明図。
【図24】 従来のリニアエンコーダの断面図。
【符号の説明】 2 受光素子 10 スケール 10A 回折格子 10B V溝(反射領域) 10C 反射膜 10D プリズム(反射領域) 11 基準位置マスク(基準位置の領域)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金田 泰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動物体に連結したスケール表面の回折
    格子に光束を入射させ、この回折光のうち特定次数の回
    折光を利用した前記移動物体の移動状態を測定する光学
    式変位センサーにおいて、前記回折格子に入射した光束
    の1部が前記スケールの裏面側に設けた反射領域で複数
    回反射して、前記スケール表面の回折格子が形成された
    領域以外に形成された透光性もしくは、遮光性を与えら
    れた基準位置の領域から出射される光量の変化を受光素
    子により受光し、この受光素子からの出力信号を前記移
    動物体に関する基準信号とすることを特徴とする光学式
    変位センサー。
  2. 【請求項2】 前記反射領域はスケール裏面にプリズム
    を設けることにより形成したことを特徴とする請求項1
    の光学式変位センサー。
  3. 【請求項3】 前記反射領域はスケール裏面にV溝を設
    けることにより形成したことを特徴とする請求項1の光
    学式変位センサー。
  4. 【請求項4】 移動物体に連結したスケール表面の回折
    格子に光束を入射させ、この回折格子からの回折光のう
    ち特定次数の回折光を利用した前記移動物体の移動状態
    を測定する光学式変位センサーにおいて、前記スケール
    裏面側に設けられた基準位置に前記移動物体が達した
    時、前記スケールに入射した光束の一部が透過性もしく
    は、遮光性を与えられた前記基準位置の領域により射出
    若しくは、遮光される光量変化を、前記スケール裏面側
    の基準位置に設けられた受光素子により受光し、この受
    光素子からの出力信号を前記移動物体に関する基準位置
    信号とすることを特徴とする光学式変位センサー。
  5. 【請求項5】 移動物体に連結したスケール表面の回折
    格子に光束を入射させ、この回折格子からの回折光のう
    ち特定次数の回折光を利用した前記移動物体の移動状態
    を測定する光学式変位センサーにおいて、前記スケール
    の基準位置に前記移動物体が達した時、前記スケールに
    入射した光束の一部がスケール裏面側に設けられた反射
    領域により複数回反射して該スケール表面側に向かい、
    このスケール表面側に設けられた透過性もしくは、透光
    性を与えられた前記基準位置の領域により射出若しく
    は、透光される光量変化を、前記スケール表面側の基準
    位置に設けられた受光素子により受光し、この受光素子
    の出力信号を前記移動物体に関する基準位置信号とする
    ことを特徴とする光学式変位センサー。
  6. 【請求項6】 基準位置の透過性若しくは、遮光性を与
    えられた領域が、複数のスリットとなっていることを特
    徴とする請求項4または請求項5の光学式変位センサ
    ー。
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