JPH07275333A - 生ゴミ処理装置の防臭剤・処理促進剤および生ゴミ処理装置 - Google Patents

生ゴミ処理装置の防臭剤・処理促進剤および生ゴミ処理装置

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JPH07275333A
JPH07275333A JP6073191A JP7319194A JPH07275333A JP H07275333 A JPH07275333 A JP H07275333A JP 6073191 A JP6073191 A JP 6073191A JP 7319194 A JP7319194 A JP 7319194A JP H07275333 A JPH07275333 A JP H07275333A
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JP
Japan
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bacteria
lactic acid
garbage
odor
raw garbage
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Application number
JP6073191A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Nukina
康之 貫名
Mika Kan
美加 冠
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】生ゴミ処理で発生する悪臭を抑制する生ゴミ処
理装置の防臭剤を提供する。 【構成】生ゴミ内に酸を添加し、酸性の効果により悪臭
を発する細菌類を抑制する。しかも、酸に強く臭気の少
ないカビ類の発生を誘導して優占種とし、酸性条件下で
カビ類にエステルの芳香をつくらせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として、各家庭で排
出される残飯・調理滓などの生ゴミを微生物的に分解処
理する小型の生ゴミ処理装置、その防臭剤・処理促進材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】古くから、牛ふん、ワラ、おがくず等に
混ぜて生ゴミを積み上げ、好気性微生物の分解作用を利
用して生ゴミを処理し堆肥化することが広く行われてき
た。最近の社会事情から、この技術は、生ゴミを主体と
した都市ゴミの処理プラントに応用され、さらに、各家
庭で個々に生ゴミ処理を行う小型の生ゴミ生物処理装置
に応用する試みがなされてきた。
【0003】これらの生ゴミ処理装置では、処理される
有機物(生ゴミ)に多数の微生物が自然に着生し、微生
物の代謝反応(生物の行う化学反応)を用いて、有機物
を分解する。さらに、微生物は、この代謝反応により増
殖する。このとき、多種の微生物間に競合が生じ、この
自然淘汰の結果、有機物の種類と装置環境に見合った微
生物相が出現する。この微生物相も一定不変のものでな
く、新しい有機物の投入と処理の進行に従って変遷し、
あるいは季節交代等に従って変遷する。従って、これら
生ゴミ生物処理装置は、自然界の微生物のバランスを人
為的な装置に詰め替えたものといえる。
【0004】この自然界の微生物バランスに対して人為
的に若干の改良を加えた方法も存在する。一つは、生ゴ
ミの処理物(多くの微生物が残存する)を種菌(たねき
ん)として最初の新しい生ゴミに添加して用いる方法で
あり、自然の微生物の着生を待つのに比較して初期の処
理が促進される。いま一つは、別に微生物が着生した有
機物を準備し、これを種菌として生ゴミ生物処理装置に
添加する方法である。これも処理の初期において、処理
を促進するほか、自然界の微生物相に若干の異種微生物
を追加することができる。しかし、これらの処置は微生
物が増殖した場所(装置)と有機物が異なるだけで、何
れも基本的に微生物界の自然淘汰に従って微生物相が変
遷し人為的な微生物バランスに置き換えることはできて
いない。
【0005】また、一部に、デンプン系の工業廃棄物に
麹菌を加えて、有価物を回収する試みもあるが、麹菌の
微生物相を維持する仕組みがなく、やがて自然に混入し
生育する微生物相に置き替わってしまい、日々生ゴミを
受け入れ、長期に渡って運転される家庭用の生ゴミ生物
処理装置には適用できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のような、生ゴミ
生物処理装置を各家庭内に持ち込むに当たって、最大の
問題点は悪臭(腐敗臭,微生物臭)である。
【0007】微生物は、その種(分類学的意味での種)
と、利用する栄養分(有機物、生ゴミ)と装置側に起因
する環境条件と、微生物側の生理的状態によって定まる
特有の臭気を発生する。このうち最大の要因は微生物の
種であるが、従来技術では、集積培養法を用いて特定の
微生物種を最優先種とすることも行われず、純粋微生物
株が用いられることも無く、また、生ゴミ処理装置中
で、これらの微生物が優占種として維持されるシステム
もない。従って、従来技術の生ゴミ処理装置では、多種
多様な微生物が出現するが、これら微生物相を構成する
微生物種が自然界の微生物バランスに従って、決定され
変遷してしまい、悪臭のない微生物相を固定的に用いて
処理を進めることができていない。
【0008】本発明では、生ゴミ処理装置に人為的な微
生物相を作り出し、また、微生物相の維持手段を持ち込
んで、悪臭のない生ゴミ生物処理を実現しようとするも
ので、本発明第1の目的は生ゴミ処理装置の防臭剤を提
供することにあり、第2の目的は生ゴミ処理装置の分解
を促進する処理促進剤を提供することにある。さらに、
第3の目的は悪臭の発生を防止した生ゴミ処理装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の課題解決
手段は、生ゴミ処理装置の被処理物である生ゴミに対し
添加する防臭剤を、酸を主体としたものとする。
【0010】本発明の第2の課題解決手段は、被処理物
である生ゴミに対し添加する防臭剤を、乳酸菌を主体と
したものとしている。
【0011】本発明の第3の課題解決手段は、被処理物
である生ゴミに対し添加する防臭剤を、乳酸菌とカビを
主体としたものとしている。
【0012】本発明の第4の課題解決手段は、防臭剤と
して、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、ペデ
ィオコッカス属(Pediococcus)、ラクトバシルス属(L
actobacillus)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacter
ium)に属する乳酸菌純粋株の乾燥菌体に、保護剤、希
釈剤等を含む組成を用いる。
【0013】本発明の第5の課題解決手段は、防臭剤と
して、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、ペデ
ィオコッカス属(Pediococcus)、ラクトバシルス属(L
actobacillus)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacter
ium)に属する乳酸菌純粋株の乾燥菌体と、アスペルギ
ルス属(Aspergillus)、ペニシリウム属(Penicilliu
m)、モナスクス属(Monascus)、ノイロスポラ属(Neu
rospora)、ムコール属(Mucor)、リゾープス属(Rhiz
opus)、トリコデルマ属(Tricoderma)に属するカビ純
粋菌株の胞子に、保護剤、希釈剤等を含む組成を用い
る。
【0014】本発明の第6の課題解決手段は、被処理物
である生ゴミに対し添加する処理促進剤を、酸を主体と
したものとしている。
【0015】本発明の第7の課題解決手段は、被処理物
である生ゴミに対し添加する処理促進剤を、乳酸菌を主
体としたものとしている。
【0016】本発明の第8の課題解決手段は、被処理物
である生ゴミに対し添加する処理促進剤を、乳酸菌とカ
ビを主体としたものとしている。
【0017】本発明の第9の課題解決手段は、処理促進
剤として、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、
ペディオコッカス属(Pediococcus)、ラクトバシルス
属(Lactobacillus)、ビフィドバクテリウム(Bifidob
acterium)に属する乳酸菌純粋株の乾燥菌体に、保護
剤、希釈剤等を含む組成を用いる。
【0018】本発明の第10の課題解決手段は、処理促
進剤として、ストレプトコッカス属(Streptococcu
s)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ラクトバシ
ルス属(Lactobacillus)、ビフィドバクテリウム(Bif
idobacterium)に属する乳酸菌純粋株の乾燥菌体と、ア
スペルギルス属(Aspergillus)、ペニシリウム属(Pen
icillium)、モナスクス属(Monascus)、ノイロスポラ
属(Neurospora)、ムコール属(Mucor)、リゾープス
属(Rhizopus)、トリコデルマ属(Tricoderma)に属す
るカビ純粋菌株の胞子に、保護剤、希釈剤等を含む組成
を用いる。
【0019】本発明の第11の課題解決手段は、被処理
物である生ゴミを収納する処理槽と、生ゴミの撹拌切り
返しを行う撹拌装置とを有した生ゴミ処理装置におい
て、上記第1から第10の課題解決手段の防臭剤または
処理促進剤を添加して運転する構成とする。
【0020】本発明の第12の課題解決手段は、被処理
物である生ゴミを収納する処理槽と、生ゴミの撹拌切り
返しを行う撹拌装置と、処理槽に充填した撹拌助成物と
を有した生ゴミ処理装置において、上記第1から第10
の課題解決手段の防臭剤または処理促進剤を添加して運
転する構成とする。
【0021】本発明の第13の課題解決手段は、被処理
物である生ゴミを収納する処理槽と、生ゴミの撹拌切り
返しを行う撹拌装置とを有した生ゴミ処理装置におい
て、上記第1から第10の課題解決手段の防臭剤または
処理促進剤を添加し、撹拌装置を間欠運転してカビ菌糸
が被処理物を覆う静置培養期間と、カビ菌糸が覆った被
処理物を破砕して粒状体とする撹拌期間とを設けた構成
とする。
【0022】
【作用】第1の課題解決手段では防臭剤として酸を添加
することにより、酸性の効果により通常悪臭を発する細
菌類が抑制し、酸に強く、臭気の少ないカビ類の発生を
誘導して優占種とし、また、維持し、酸性条件下でカビ
類にエステルの芳香を作らせて悪臭をマスクする。
【0023】第2の課題解決手段では防臭剤として乳酸
菌を添加することにより、乳酸菌の作り出す乳酸酸性の
効果により、通常悪臭を発する細菌類を抑制し、酸に強
く臭気の少ないカビ類の発生を誘導して優占種とし、ま
た維持し、乳酸酸性条件下でカビ類にエステルの芳香を
作らせて悪臭をマスクする。
【0024】第3の課題解決手段では乳酸菌とカビを添
加することにより、乳酸菌の作り出す乳酸酸性の効果に
加え、初期からカビを存在させることにより、悪臭防止
効果が発揮されるまでの時間を短縮し、また初期から順
調な処理を行わせる。
【0025】第4の課題解決手段で示す組成を生ゴミ生
物処理装置に添加することにより、容易に乳酸酸性状態
を創り出し、悪臭を防止する。
【0026】第5の課題解決手段で示す組成を生ゴミ生
物処理装置に添加することにより、悪臭防止効果が発揮
されるまでの時間を短縮でき、また、初期から順調な処
理を行うことができる。
【0027】第6の課題解決手段では酸を添加すること
により、酸性の効果により通常悪臭を発する細菌類が抑
制し、酸に強く、臭気の少ないカビ類の発生を誘導して
優占種とし、その分解処理を促進させる。
【0028】第7の課題解決手段では乳酸菌を添加する
ことにより、乳酸菌の作り出す乳酸酸性の効果により、
通常悪臭を発する細菌類を抑制し、酸に強く臭気の少な
いカビ類の発生を誘導して優占種とし、その分解処理を
促進させる。
【0029】第8の課題解決手段では乳酸菌とカビを添
加することにより、乳酸菌の作り出す乳酸酸性の効果に
加え、初期からカビを存在させることにより、悪臭防止
効果が発揮されるまでの時間を短縮し、また初期から順
調な処理を促進する。
【0030】第9の課題解決手段で示す組成を生ゴミ生
物処理装置に添加することにより、容易に乳酸酸性状態
を創り出し、悪臭が発生しないように処理を促進する。
【0031】第10課題解決手段で示す組成を生ゴミ生
物処理装置に添加することにより、処理を促進して悪臭
防止効果が発揮されるまでの時間を短縮でき、また、初
期から順調な処理を促進することができる。
【0032】第11の課題解決手段では、酸性の効果に
より、腐敗臭を発生する細菌を抑え、またカビの生産す
るエステルの芳香により悪臭をマスクし、また撹拌の通
気効果によりカビの生育、代謝に必要な酸素を供給し、
また、撹拌の破砕効果によりカビ菌糸により被処理物が
繋がって固まるのを防止し、カビ胞子の飛散を防止し
て、順調な処理を行う。
【0033】第12の課題解決手段では、酸性の効果に
より、腐敗臭を発生する細菌を抑え、またカビ類の生産
するエステルの芳香により悪臭をマスクする。また撹拌
助成物の通気効果によりカビの生育、代謝に必要な酸素
供給を容易にし、保水効果により水分調整を行って微生
物の水分環境を確保し、さらに撹拌の破砕効果によりカ
ビ菌糸により被処理物が繋がって固まるのを防止し、カ
ビ胞子の飛散を防止して、順調な処理を促進する。
【0034】第13の課題解決手段では、酸性の効果に
より、腐敗臭を発生する細菌を抑え、カビ類にエステル
の芳香を作らせて速やかに悪臭をマスクする。また撹拌
機の間欠運転により、カビ菌糸が生育して被処理物を覆
い被処理物が繋がって固まる静置期間と、この塊を破砕
し粒状体とする撹拌期間をとって、装置内で撹拌助成物
を生産する。この通気性の良い撹拌助成物の通気効果に
よりカビの生育、代謝に必要な酸素を供給し、またこの
撹拌助成物の保水効果により水分の調整を行って順調な
処理を促進する。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を述べるが、ここで示
される微生物の属名、種名の学名は、細菌については
「Bergey's manual of systematic bacteriology」Will
iam& Wilkins ('84)に準拠し、カビについては「菌類図
鑑」講談社サイエンティフィック('78)に準拠し、酵母
については「Yeast:characteristic and identificatio
n」 2nd ED., Cambridge university press ('90)に準
拠した。
【0036】(実施例1)生ゴミ処理装置に人為的な微
生物相を作り出すことにより、悪臭のない生ゴミ処理を
実現する目的に対し、本実施例では、生ゴミ生物処理装
置の被処理物である生ゴミに対し、酸を添加し、pHを3.
5から5に調整した状態で処理を進める。この酸性条件
により通常悪臭を発する細菌類を抑制し、酸に強く、臭
気の少ないカビ類の発生を誘導して優占種とし、また酸
性条件下でカビ類にエステルの芳香を作らせて悪臭をマ
スクし、また、カビ優占の微生物相を維持することによ
り目的を達成する。
【0037】生ゴミには多くの微生物が着生し、生ゴミ
を分解代謝し生育して、生物処理が進行するが、この時
に同時に腐敗臭も発生する。微生物のうち、細菌の大部
分は生育の最適pHが中性付近にあり、酸性側では著しく
増殖が不良となる。一方、微生物のうち、カビの大部分
は、生育の最適pHが5付近の酸性側にある。本発明のpH
条件では、細菌の生育が抑制され、一時的に生ゴミの分
解が遅れるが、やがてカビが生育し、生ゴミの分解能力
が復活する。また、カビに競合する細菌類が酸により抑
制されるために、カビを優占とした微生物相が維持され
る。一般に細菌に比べカビの臭気は少ないが、このこと
に加えて酸性条件下では、カビ臭はさらに少なくなる。
またカビの多くの種(分類学的意味での種)は、酸性条
件下では、その代謝作用によりエステルを生成し、果実
の芳香を発生する。この芳香のマスキング作用により、
人の嗅覚を欺き、腐敗臭・カビ臭を感じ難くする。
【0038】添加する酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等
の無機酸が使える。ただし、硝酸は微生物により生育の
窒素源として利用され菌体の収量が増すため、生ゴミの
減量効果が発揮されにくい。しかしながら、処理物を堆
肥等の肥料として用いる場合は、肥料としての窒素成分
が増加して好都合である。また次亜塩素酸、塩素酸等の
酸化性の酸類は、殺菌作用を有し、まったく利用できな
い。硫化水素等の還元性の酸も、利用できない。生ゴミ
処理は、基本的に好気性の微生物による酸化分解を利用
したものであって、還元剤の作り出す嫌気的環境では、
処理が進まない。また、強い悪臭を生成する嫌気性細菌
の増殖を促し、防臭の目的を達することができない。乳
酸、酒石酸等の有機酸は使用できる。しかしながら、酢
酸、プロピオン酸等の揮発性の有機酸は、腐敗は抑える
が、自身に強い臭気を有する腐敗臭の一部の物質であ
り、無意味である。以上のように、酸の使用について
は、微生物利用分野では当然の常識的注意が必要であ
る。
【0039】次に、細菌類の抑制による防臭について説
明する。細菌は、生育に酸素を必要とするもの、必要と
しないもの、酸素の有無に関わらず生育するものを区分
し、それぞれ、好気性細菌、嫌気性細菌と呼ばれる。こ
のうち、通常、生ゴミ処理装置で、酸化的微生物分解に
寄与するのは、好気性細菌である。嫌気性菌は代謝に酸
素を利用しないので、有機物を水と二酸化炭素にまで分
解することができず、代謝の最終産物として、プロピオ
ン酸や酪酸等の有機酸やアルデヒド類、アルコール類等
を生産して悪臭(腐敗臭)を発する。好気性細菌は、酸
素を利用し、有機物をほぼ水と二酸まで分解する能力を
持つが、酸素が欠乏すると、好気条件では代謝の中間産
物でしかなかった有機酸、アルデヒド、アルコール類等
を最終産物として菌体外に排出し、悪臭を発することに
なる。これらを菌体外に排出できない種は、死滅するこ
とになる。生ゴミ処理装置は空気にさらされているの
で、好気的環境が維持されているように見られがちであ
るが、生ゴミの固形物の内部は、嫌気的である。なぜな
ら、生ゴミの固形物の表面に生育する好気性細菌が酸素
を消費するので、内部には酸素が貫入しないからであ
る。従って、通気してもなお、生ゴミ処理装置内で、嫌
気性菌が生育し、また、好気性細菌が酸素欠乏から悪臭
を発する。酸の添加はこれら細菌類の生育を抑制して防
臭効果を発揮する。
【0040】また、細菌類は上に述べたように、有機酸
を作る。これによって、生ゴミのpHは低下し、細菌類自
身の生育がかなりの程度に抑制される。それでも一般の
生ゴミ処理装置の微生物相が、酸に強いカビ優占に大き
く変換されないのは、プロピオン酸、酪酸等が弱いなが
ら抗菌性を有し容易にカビの侵攻を許さないことが、原
因となっている。酸の添加は、悪臭の原因となる細菌類
の生育を抑制し、細菌類のプロピオン酸、酪酸等の生成
を抑制する。酸性条件とこの有機酸生成の抑制が、カビ
優占の微生物相を誘導する効果を有する。カビ類は臭気
が少なく、また、エステルの芳香を発して、防臭効果が
発揮される。
【0041】エステルの芳香の生成については、廃棄物
処理の分野の微生物相に応用した例が見あたらないの
で、以下詳細に説明する。(表1)は本発明に従い乳酸
を添加してpHを4とした生ゴミ(ここでは残飯)に自然
発生的に生育したカビを、希釈平板培養法を用いて分離
し、このようにして得た純粋培養株を属の階級で分類
し、また、それぞれの株を無菌的に培養した菌体を、滅
菌し乳酸を添加した新鮮な残飯に接種して培養し、エス
テル芳香の生成を官能的に調べた結果である。
【0042】
【表1】
【0043】(表1)から明らかなように、エステルの
芳香を生成するカビ(一部酵母)は接合菌類、子のう菌
類、不完全菌類の高次の分類階級にまたがって多数存在
し、かなり普遍性のある現象であると考えられる。全数
の株がエステル芳香を生成するわけではないが、人の官
能は刺激(ここではエステル濃度)の強度の対数に対し
リニアな応答をするために、一部のカビがエステル芳香
を生産しなくても、官能的には実用上の問題にならな
い。
【0044】(実施例2)生ゴミ処理装置に人為的な微
生物相を作り出すことにより、悪臭のない生ゴミ処理を
実現する目的に対し、本実施例では、実施例1の酸添加
を、乳酸菌添加に置き替える。このようにすることによ
り、実施例1の、酸性により通常悪臭を発する細菌類を
抑制し、酸に強く、臭気の少ないカビ類の発生を誘導し
て優占種とし、維持し、また酸性条件下でカビ類にエス
テルの芳香を作らせて悪臭をマスクする働きが、乳酸菌
の生産する乳酸の作用により発現する。
【0045】酸の効果に付いては既に実施例1に述べ
た。次に、乳酸菌独特の効果について説明する。乳酸菌
は、糖を代謝して、主たる代謝産物として乳酸を産生す
る細菌の一グループであり、酸性条件に強く低いpHでも
生育する。生育の酸素条件は通性嫌気性から嫌気性であ
るが、代謝は発酵的で酸素を必要としないので、酸素に
耐える性質の強い嫌気性細菌である。分類学的には、ス
トレプトコッカス属(Strptococcus)、ロイコノストッ
ク属(Leuconostoc)、ペディオコッカス属(Pediococc
us)、スポロラクトバシルス属(Sporolactobacillu
s)、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、リステリア
属(Listeria)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobact
erium)等のグラム陽性の球菌と桿菌に含まれる。通常
の生ゴミ処理は、好気的微生物分解であり、基本的に嫌
気性細菌である乳酸菌は通常この分野の有効微生物の概
念に含まれない。
【0046】乳酸菌は一般的に臭気の発生が少なく、ま
た、その臭気も食品の臭い(ヨーグルトの臭い)であ
る。さらに、乳酸菌は基本的に嫌気性菌のため、エステ
ル芳香と分解処理の主体であるカビとの間で、酸素を取
り合って競合することがない。さらに、装置の酸素供給
が低下した場合でも、一般の悪臭を発生する嫌気性菌を
抑制できる。これは乳酸菌と一般の嫌気性菌が良く似た
生態的地位にあり、競合がおこるからであり、競合の結
果は、酸に強く酸素にも強い乳酸菌に有利である。
【0047】本実施例は基本的に酸の添加効果であるの
で、生ゴミを分解して、酸を生成し、かつ自身が酸に強
い微生物であれば、何であってもいいはずであるが、実
際には、酸添加の防臭効果と、生ゴミ処理の本来目的で
ある順調な微生物分解処理を、乳酸菌以外の酸生成細菌
を用いて両立することには、若干の困難がある。例え
ば、グルコン酸菌は、低いpHに強く、また酸を多量に生
成するが、好気性菌であって、酸素をめぐってカビとの
間で競合が生じ好ましくない。また、嫌気性菌の生態的
地位が空白となり、一般の嫌気性菌の発生を許し、悪臭
が発生し易くなる。
【0048】乳酸菌の菌体または乳酸菌を最優占種とし
た培養物は、下記のようにして入手でき、これらの菌体
または培養物を生ゴミ処理装置に添加する事により、当
分野の業者が実施することができ、再現性を有する。一
つは、微生物の保存機関から乳酸菌の純粋株を入手し、
培養してその菌体を用いる方法である。日本国内では、
日本微生物保存連盟(JFCC)加盟の保存機関から分
譲が受けられる。
【0049】二つめは、乳酸発酵食品を添加する方法で
ある。発酵乳(ヨーグルト)は、10E9cells/ ml程度
の乳酸菌懸濁液である。
【0050】三つめは、自然界から乳酸菌を分離し、こ
れを培養して添加する方法である。この目的では(表
2)の組成の平板培地を用意し、この上に(表3)の組
成に乳酸菌の分離源を混釈して重層し培養する。炭酸カ
ルシウムの白濁が溶解し周囲が透明となるコロニーが乳
酸菌である。分離源は、食品、動物糞便、下水等が使え
る。この培地例と同様のpHによる選択と炭酸カルシウム
の溶解による鑑別を組み合わせた乳酸菌の分離方法は、
歴史的に実績のある方法であり、繰り返し乳酸菌が分離
され、何人でも乳酸菌を入手できる。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】四つ目は、市販の乳酸菌の菌体を用いる方
法である。ラクトバシルス アシドフィルス(Lactobac
illus acidophirus)、ストレプトコッカス フェカリ
ス(Streptococcus faecalis)、ビフィドバクテリウム
ロンガム(Bifidobacteriumlongum)等の菌体は、医
薬品原体として販売されており、また、ラクトバシルス
デルブリュッキーの亜種ブルガリクス(Lactobacillus
delbrueckii subsp. bulgaricus)等の菌体は、ヨーグ
ルトの菌種として販売されている。
【0054】エステルの芳香の生成については、実施例
1に説明した通りである。 (実施例3)生ゴミ処理装置に人為的な微生物相を作り
出すことにより、悪臭のない生ゴミ処理を実現する目的
に対し、本実施例では、実施例1の酸添加を、乳酸菌添
加に置き替えた実施例2に、さらにカビを添加する。こ
のようにすることにより、実施例1の、酸性により通常
悪臭を発する細菌類を抑制し、酸に強く、臭気の少ない
カビ類の発生を誘導して優占種とし、維持し、また酸性
条件下でカビ類にエステルの芳香を作らせて悪臭をマス
クする働きが、乳酸菌の生産する乳酸の作用により発現
し、さらに、カビが生ゴミ処理装置の運転開始時から分
解処理を行い、また、速やかにエステル芳香を生産し
て、防臭と処理を両立する。
【0055】酸の効果については、実施例1で既に述べ
た。また、乳酸菌の添加については、実施例2で既に述
べた。次に、カビの添加について述べる。
【0056】本実施例では、乳酸菌の作る乳酸酸性条件
で、一般の細菌の生育が抑制される。この時、カビの添
加は、一般の細菌の抑制による一時的な生ゴミの分解の
遅れがなく、カビが生ゴミの分解能力を発揮する。一般
に細菌に比べカビの臭気は少ないが、このことに加えて
酸性条件下では、カビ臭はさらに少なくなる。またカビ
の多くの種(分類学的意味での種)は、酸性条件下で
は、その代謝作用によりエステルを生成し、果実の芳香
を発生する。この芳香のマスキング作用により、人の嗅
覚を欺き、腐敗臭とカビ臭を感じ難くする。以上のよう
に、本実施例は乳酸菌の添加により人為的に微生物相を
大きく変換し、維持し、防臭と処理を両立するものであ
り、また、装置運転の初期から順調な処理と防臭を行う
ものである。
【0057】カビまたはカビを最優占種とした培養物
は、下記のようにして入手でき、これらの菌体または培
養物を乳酸菌とともに生ゴミ生物処理装置に添加する事
により、当分野の業者がを実施することができ、再現性
を有する。一つは、微生物の保存機関からカビの純粋株
を入手し、培養してその菌体を用いる方法である。日本
国内では、日本微生物保存連盟(JFCC)加盟の保存
機関から分譲が受けられる。
【0058】二つめは、発酵食品を添加する方法であ
る。コウジは、穀物にカビを生育させたものであり、こ
れが使える。
【0059】三つめは、自然界からカビを分離し、これ
を培養して添加する方法である。この手段は、既に、実
施例1の中で示した。
【0060】四つ目は、カビを集積培養し、その培養物
を添加する方法である。このために、5付近の低いpH条
件と、水分活性が90%から70%の低めの水分条件とをそな
えた、デンプン質主体の培地(廃棄物でよい)を用意
し、これを放置すれば(微生物工業で一般的な無菌操作
をしなければ)、カビが最優占の微生物相を得ることが
できる。
【0061】乳酸菌または乳酸菌を最優占種とした培養
物の入手については、既に実施例2で述べた。
【0062】エステルの芳香の生成については、実施例
1に説明した通りである。 (実施例4)生ゴミ処理装置に人為的な微生物相を作り
出すことにより、悪臭のない生ゴミ処理を実現しようと
する目的に対し、本実施例では、ストレプトコッカス属
(Streptococcus)、ペディオコッカス属(Pediococcu
s)、ラクトバシルス属(Lactobacillus)に属する乳酸
菌純粋株の乾燥菌体と、保護剤とを含む組成を用いる。
この組成を生ゴミ処理装置に添加することにより、容易
に乳酸酸性状態を創り出し、実施例1の、酸性により通
常悪臭を発する細菌類を抑制し、酸に強く、臭気の少な
いカビ類の発生を誘導して優占種とし、維持し、また酸
性条件下でカビ類にエステルの芳香を作らせて悪臭をマ
スクし、悪臭を防止した生ゴミ処理ができる。
【0063】乳酸菌については、実施例3で既に述べた
が、以下に追加説明を行う。本実施例のストレプトコッ
カス属(Streptococcus)、ペディオコッカス属(Pedio
coccus)、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、ビフ
ィドバクテリウム(Bifidobacterium)の各属(分類学
上の属)はヨーグルト、チーズ、バター等の発酵食品、
あるいは、整腸剤等の医薬品として、人に摂取された長
い実績をもち、極めて安全性の高い乳酸菌群を含む属で
ある。これらの各属の乳酸菌の純粋株を使用することに
より、安全性の高い生ゴミ処理装置を構成できる。
【0064】これらの乳酸菌の各属に属する乳酸菌の純
粋株は、微生物の保存機関から入手することができる。
日本国内では、日本微生物保存連盟(JFCC)加盟の
保存機関から分譲が受けられる。
【0065】これらの純粋菌株から微生物菌体の生産
は、発酵工業における常法に従う。すなわち、炭素源、
窒素源、生育因子、無機塩等を含む滅菌液体培地を用
い、タンク培養を行う。培養菌体の分離は遠心分離法に
よる。これに、安定化剤を加え、真空凍結乾燥を行って
乾燥菌体を得る。この乾燥菌体を用いる。組成中の乳酸
菌の濃度を一定にするには、さらに、粉体で希釈すれば
よい。このようにして得られる組成物は、乾燥状態を維
持する限り、常温でも安定であり、半年以上の間、乳酸
菌の生菌濃度を維持することができる。安定化剤として
は、デンプン、脱脂粉乳、各種タンパク等を用いること
ができる。
【0066】また、市販の乳酸菌の菌体を用いることが
できる。ラクトバシルス アシドフィルス(Lactobacil
lus acidophilus)、ストレプトコッカス フェカリス
(Streptococcus faecalis)、ビフィドバクテリウム
ロンガム(Bifidobacterium longum)等の菌体は、医薬
品原体として販売されており、また、ラクトバシルスデ
ルブリュッキーの亜種ブルガリカス(Lactobacillus de
lbrueckii subsp. bulgaricus)等の菌体は、ヨーグル
トの菌種として販売されている。これらの微生物菌体
は、発酵工業における常法に従い、炭素源、窒素源、生
育因子、無機塩等を含む滅菌液体培地を用い、タンク培
養を行い、遠心分離法により培養菌体の分離を行い、こ
れに安定化剤を加え、真空凍結乾燥を行って得られるも
のである。
【0067】次に、この組成物の実験例を述べる。使用
した乳酸菌純粋株は、ストレプトコッカス属(Streptoc
occus)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ラクト
バシルス属(Lactobacillus)、ビフィドバクテリウム
属(Bifidobacterium)の各属について2種以上とし
た。すなわち、ストレプトコッカス フェカリス(Stre
ptococcus faecalis)、ストレプトコッカス ラクティ
ス(Streptococcus lactis)、ペディオコッカス ペン
トサセウス(Pediococcus pentosaceus)、ペディオコ
ッカス ハロフィリス(Pediococcus halophilus)、ラ
クトバシルス カゼイ(Lactobacillus casei)、ラク
トバシルス アシドフィルス(Lactobacillusacidophil
us)、ラクトバシルス デルブリュッキー(Lactobacil
lus delbrueckii)、ビフィドバクテリウム ロンガム
(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム
サーモフィラム(Bifidobacterium thermophilum)であ
る。これらの純粋菌株を小型実験用タンク培養装置を用
いて液体培養し、遠心分離機を用いて分離し湿菌体を
得、これにアルファー化デンプンを添加して、瞬間凍結
し、真空凍結乾燥機にて乾燥し、さらにデンプンを添加
して菌体濃度を10E10cells/gに調整した組成物を得た。
この0.1gと新鮮な生ゴミ(残飯、水分80%)100gを200ml
用のビーカーに取って混合し、解放状態のまま保湿状態
で25℃に保温した。1日後すべての菌株で、乳酸菌が活
動し始めてヨーグルト様の微かな臭気が確認できた。カ
ビ類の発生は、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacter
ium)の2株が最も早く、1日目で目視で確認でき、最
も遅いラクトバシルス アシドフィルス(Lactobacillu
s acidophilus)では3日後に菌糸の発生が確認された。
その後、2日から6日にかけてすべてのビーカーでカビ
菌糸が生ゴミの全面を覆い、さらに、3日から7日にか
けてカビが胞子を着生した。この間、エステルの果実様
の芳香は、2〜4日目から官能的に確認された。さら
に、1カ月後までの間観察を続けたが、腐敗臭は発生せ
ず、エステル芳香は徐々に弱くなるが、全体的に臭気は
弱くなり無臭に近くなった。また、一か月後の状態で、
110℃、60分の加熱乾燥を行い、実験の前後での、乾
燥重量の減少率を求めたところ、最大の減少率を示した
ビフィドバクテリウム ロンガム(Bifidobacterium lo
ngum)で86%、最小の減少率であったラクトバシルス
アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)で79%
と、ほぼ1/5にまで減量することができた。これに対比
すべき乳酸菌を添加しないコントロールテストでは、1
日後には既に強い腐敗臭を発生しており、2日目で腐敗
臭はピークに達し、以後腐敗臭は減退していくが、1カ
月後でもまだ腐敗臭が感じられた。また、カビは6日目
から発生したが、集落を作って繁殖し、ついに生ゴミの
全体を覆うことがなかった。エステル芳香は、腐敗臭に
隠れてしまい感知できなかった。また、1カ月後の乾燥
重量の減少率は、52%に留まった。
【0068】(実施例5)生ゴミ処理装置に人為的な微
生物相を作り出すことにより、悪臭のない生ゴミ生物処
理を実現しようとする目的に対し、本実施例では、生ゴ
ミ処理装置用の種菌組成物としてストレプトコッカス属
(Streptococcus)、ペディオコッカス属(Pediococcu
s)、ラクトバシルス属(Lactobacillus)、ビフィドバ
クテリウム属(Bifidobacterium)に属する乳酸菌純粋
株の乾燥菌体と、保護剤とを含む組成を用いる。本実施
例では、実施例4の組成に、さらにアスペルギルス属
(Aspergillus)、ペニシリウム属(Penicillium)、モ
ナスクス属(Monascus)、ノイロスポラ属(Neurospor
a)、ムコール属(Mucor)、リゾープス属(Rhizopu
s)、トリコデルマ属(Tricoderma)に属するカビ純粋
株の胞子を含む組成を用いる。この組成を生ゴミ処理装
置に添加することにより、容易に乳酸酸性状態を創り出
し、実施例1の、酸性により通常悪臭を発する細菌類を
抑制し、臭気の少ないカビ類を微生物相の優占種として
維持し、また酸性条件下でカビ類にエステルの芳香を作
らせて悪臭をマスクし、悪臭を防止した生ゴミ処理を行
う効果に加え運転の初期に防臭と処理効果発現に要する
時間を短縮する。
【0069】乳酸菌については、先の実施例4に説明し
た。次に、カビに付いて説明する。本実施例のアスペル
ギルス属(Aspergillus)、ペニシリウム属(Penicilli
um)、モナスクス属(Monascus)、ムコール属(Muco
r)、リゾープス属(Rhizopus)、の各属(分類学上の
属)は日本酒や泡盛や極東地域の酒の麹の種菌として、
またチーズや鰹節や味噌や醤油等の発酵食品の種菌とし
て、人に摂取された長い実績をもち、極めて安全性の高
いカビ類を含む属である。これらの各属のカビの純粋株
を使用することにより、安全性の高い生ゴミ処理装置を
構成できる。また、ノイロスポラ属(Neurospora)は極
めて繁殖力が強く、生ゴミの分解が速く、効率の高い生
ゴミ処理装置を構成できる。トリコデルマ属(Tricoder
ma)は、生ゴミ処理装置での分解の遅いセルロース系の
有機物の分解力が強く、効率の高い生ゴミ処理装置を構
成できる。
【0070】これらのカビの各属に属する純粋株は、微
生物の保存機関から入手することができる。日本国内で
は、日本微生物保存連盟(JFCC)加盟の保存機関か
ら分譲が受けられる。
【0071】これらの純粋菌株から微生物菌体の生産
は、発酵工業における常法に従う。すなわち、フスマ培
地、寒天培地、液体培地に含ませたスポンジ状の多孔体
培地等の炭素源、窒素源、生育因子、無機塩等を含む滅
菌した個体培地を用い、表面培養を行い胞子(無性胞
子)を着生させる。胞子の分離は、はたき落とすか、減
圧吸引すればよい。胞子の濃度を一定にするには、さら
に、粉体で希釈すればよい。このようにして得られる種
菌は、乾燥状態を維持する限り、常温でも安定であり、
半年以上の間、生菌濃度を維持することができる。本実
施例では、このカビ胞子の組成と、実施例4の乳酸菌の
種菌組成と、2剤で、または、両組成を混合して1剤で
用いる。
【0072】また、上記各属に分類される市販のカビ胞
子を用いることができる。アスペルギルス オリーゼ
(Aspergillus oryzae)、およびその変種とみられるア
スペルギルス ソヤ(Aspergillus sojae)等の胞子
は、種麹(もやし)として販売されいる。これらのカビ
胞子は、純粋株から出発して、発酵工業における常法に
従い、表面培養法により培養し、胞子の分離を行って得
られるものである。
【0073】次に、この組成物の実験例を述べる。使用
した乳酸菌純粋株は、ストレプトコッカス属(Streptoc
occus)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ラクト
バシルス属(Lactobacillus)、ビフィドバクテリウム
属(Bifidobacterium)の各属について2種以上とし
た。すなわち、ストレプトコッカス フェカリス(Stre
ptococcus faecalis)、ストレプトコッカス ラクティ
ス(Streptococcus lactis)、ペディオコッカス ペン
トサセウス(Pediococcus pentosaceus)、ペディオコ
ッカス ハロフィルス(Pediococcus halophilus)、ラ
クトバシルス カゼイ(Lactobacillus casei)、ラク
トバシルス アシドフィルス(Lactobacillusacidophil
us)、ラクトバシルス デルブリュッキー(Lactobacil
lus delbrueckii)、ビフィドバクテリウム ロンガム
(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム
サーモフィラム(Bifidobacterium thermophilum)の9
種である。これらの純粋菌株を小型実験タンク培養装置
を用いて液体培養し、遠心分離機を用いて分離し湿菌体
を得、これにアルファー化デンプンを添加して、瞬間凍
結し、真空凍結乾燥機にて乾燥し、さらにデンプンを添
加して菌体濃度を10E10cells/gに調整した種菌組成物を
得た。
【0074】使用したカビの純粋株は、アスペルギルス
属(Aspergillus)、ペニシリウム属(Penicillium)、
モナスクス属(Monascus)、ノイロスポラ属(Neurospo
ra)、ムコール属(Mucor)、リゾープス属(Rhizopu
s)、トリコデルマ属(Tricoderma)の各属について2
種以上とした。すなわち、アスペルギルス フラヴァス
(Aspergillus flavus)、アスペルギルス オリーゼ
(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス ニガー(As
pergillus niger)、アスペルギルス タマリー(Asper
gillus tamarii)、アスペルギルス ウエンティー(As
pergillus wentii)、ペニシリウム カマンベルチ(Pe
nicillium camemberti)、ペニシリウムクリソゲナム
(Penicillium chrysogenum)、ペニシリウム シトリ
ナム(Penicillium citrinum)、ペニシリウム ロクエ
フォルチー(Penicillium roquefortii)、モナスクス
アンカ(Monascus anka)、モナスクス アラネオサ
ス(Monascus araneosus)、ノイロスポラ クラッサ
(Neurospora crassa)、ノイロスポラ サイトフィラ
(Neurospora sitophila)、ムコール リポリティカス
(Mucor lipolyticus)、ムコール プシラス(Mucor p
usillus)、ムコール ルキシアヌス(Mucor rouxianu
s)、ムコール ルキシー(Mucor rouxii)、リゾープ
ス キネンシス(Rhizopus chinensis)、リゾープス
デレマー(Rhizopusdelemar)、リゾープス ニグリカ
ンス(Rhizopus nigricans)、トリコデルマロンギブラ
チアタム(Tricoderma longibrachiatum)、トリコデル
マ ヴィリデ(Tricoderma viride)の22種である。
これらの純粋株をフスマ培地用い、表面培養を行い胞子
(無性胞子)を着生させ、胞子をはたき落として集め、
さらにデンプンで希釈して胞子の濃度を10E8cells/gに
調整した組成物を得た。
【0075】これらの組み合わせ198種類について、
乳酸菌とカビ胞子の組成物の各0.1gと新鮮な生ゴミ(残
飯、水分80%)100gを200ml用のビーカーに取って混合
し、滅菌ガーゼにて蓋をして微生物の飛散を防ぎ、保湿
状態で25℃に保温した。1日後すべてのビーカーで、カ
ビの発生が確認された。2日目にはすべてビーカーでカ
ビが胞子を着生した。この間、エステルの果実様の芳香
は、1日目から明確であった。さらに、1カ月後までの
間観察を続けたが、腐敗臭は発生せず、エステル芳香は
徐々に弱くなるが、全体的に臭気は弱くなり無臭に近く
なった。これに対比すべき組成物を添加しないコントロ
ールテストでは、1日後には既に強い腐敗臭を発生して
おり、2日目で腐敗臭はピークに達し、以後腐敗臭は減
退していくが、1カ月後でもまだ腐敗臭が感じられた。
また、カビは6日目から発生したが、集落を作って繁殖
し、ついに生ゴミの全体を覆うことがなかった。エステ
ル芳香は、腐敗臭に隠れてしまい感知できなかった。
【0076】(実施例6)実施例6を図1を基に説明す
る。図において、1は実施例1から5の組成物を加え、
生ゴミを日々受け入れ、その内部で生ゴミ処理を行う処
理槽である。2はシャフト3により駆動され、処理槽1
内部の撹拌切り替えしを行う撹拌装置である。
【0077】実施例1から5の組成物については、既に
説明した。ここでは、装置との関係について説明する。
本実施例は、処理効果の主体を、カビの好気的な分解代
謝に負っている。撹拌装置2は、処理中の生ゴミを撹拌
切り替えすことにより、酸素を供給し、カビの分解代謝
を促進する。また、好気性の微生物であり、酸素が無く
ては生育できないカビ類に、好気的環境を与えて、カビ
の微生物相の維持に寄与し、悪臭の防止を行う。また、
悪臭を発する一般の嫌気性微生物を抑制する。
【0078】また、撹拌せずに静置すると、カビ菌糸が
生育し、生ゴミ全体がつながって固まるが、撹拌はこれ
を防止する。さらに、カビはやがて気中菌糸を立ち上
げ、その先端に無性胞子を着生するが、撹拌は胞子の着
生を抑制して、胞子の飛散を防止する。
【0079】(実施例7)実施例7を図2を基に説明す
る。図において、11は実施例1から5の組成物を加
え、生ゴミを日々受け入れ、その内部で生物処理を行う
処理槽である。12はシャフト13により駆動され、処
理槽11内部の撹拌切り替えしを行う撹拌装置である。
14は処理相内部に充填した、撹拌助成物である。
【0080】実施例1から5の組成物については、既に
説明した。ここでは、生ゴミ処理装置との関係について
説明する。本実施例は、処理効果の主体を、カビの好気
的な分解代謝に負っている。撹拌装置12は、処理中の
生ゴミを撹拌切り替えすことにより、酸素を供給し、カ
ビの分解代謝を促進し、また、好気性の微生物であり、
酸素が無くては生育できないカビ類に、好気的環境を与
えて、カビの微生物相の維持に寄与し、悪臭の防止を行
うものであるが、撹拌助成物14により撹拌に必要な駆
動力を減じ、また、間隙に空気を蓄えて好気的条件を維
持して、撹拌の頻度を減ずることができる。さらに、生
ゴミの水分を吸収し、また保水して処理にかかる水分条
件を整えて、微生物の活発な活動を維持する。
【0081】上述のように、撹拌助成物は、撹拌トルク
を減じ、間隙をもって空気を蓄え、吸水性を有するもの
である。また、微生物に対し、毒性を持たないことは当
然である。このような条件を満たす材料として、大鋸
屑、パーティクルボードの大鋸屑、かんな屑、稲藁や麦
藁等の単子葉草本植物の茎や葉の裁断物、イネ科植物の
籾がら、バガス、茶かす、コーヒーかす、パルプ、ピー
ト、パーライト、バーミキュライト等がある。
【0082】(実施例8)実施例8を図3を基に説明す
る。図において、21は実施例1から5の組成物を加
え、生ゴミを日々受け入れ、その内部で生物処理を行う
処理槽である。22は、シャフト23により駆動され、
処理槽21内部の撹拌切り替えしを行う撹拌装置であ
る。24はシャフト23を駆動するモータ、25はこの
モータ24の駆動を制御するタイマー装置で、モータ2
4を間欠的に駆動する。26は処理槽21内部に充填し
た撹拌助成物であるが、本実施例ではカビの菌糸から、
処理槽21の内部で作られる。
【0083】処理、防臭、撹拌助成物については既に実
施例6、7で説明した。ここでは、カビ菌糸からの撹拌
助成物の生成について説明する。ここで言うカビは、処
理槽21内に生育するカビである。通常、カビは、糸状
の菌体をもち、その菌体の先端が伸長成長する。また、
時に分岐し先端数が増加する。好気生菌であるカビは、
酸素濃度の高い生ゴミ表面(生ゴミは固体である)に沿
って生育し、一部は生ゴミの内部に貫入する。したがっ
て、撹拌せずに放置すると、生ゴミ表面に菌糸の密度の
濃いフェルト化した層を生じ、生ゴミの各粒子はつなが
って固まる。その後に、撹拌して粉砕すれば、フェルト
化した菌糸の層は裁断され、ペレット状となる。これ
が、撹拌助成物として機能するのである。この間欠撹拌
では、撹拌の停止時間が長いほど粗なペレットを与え、
短いほど微細なペレットを与えるが、何れであっても処
理効率に大差はない。
【0084】本実施例では、外部から撹拌助成物を添加
する必要がなく、その分、処理槽の容量を縮小できる。
【0085】
【発明の効果】本発明の第1の課題解決手段の防臭剤を
添加することにより、酸性の効果により通常悪臭を発す
る細菌類が抑制し、酸に強く、臭気の少ないカビ類の発
生を誘導して優占種とし、また、維持し、酸性条件下で
カビ類にエステルの芳香を作らせて悪臭をマスクする。
【0086】本発明の第2の課題解決手段の防臭剤を添
加することにより、乳酸菌の作り出す乳酸酸性の効果に
より、通常悪臭を発する細菌類を抑制し、酸に強く臭気
の少ないカビ類の発生を誘導して優占種とし、また維持
し、乳酸酸性条件下でカビ類にエステルの芳香を作らせ
て悪臭をマスクする。
【0087】本発明の第3の課題解決手段の防臭剤を添
加することにより、乳酸菌の作り出す乳酸酸性の効果に
加え、初期からカビを存在させることにより、悪臭防止
効果の発揮されまでの時間を短縮できる。
【0088】本発明の第4の課題解決手段の防臭剤を生
ゴミ処理装置に添加することにより、容易に乳酸酸性状
態を創り出し、悪臭を防止する。
【0089】本発明の第5の課題解決手段の防臭剤を生
ゴミ処理装置に添加することにより、悪臭防止効果が発
揮されるまでの時間を短縮できる。
【0090】本発明の第6の課題解決手段の処理促進剤
を添加することにより、酸に強く、臭気の少ないカビ類
の発生を誘導して優占種とし、その分解処理を促進させ
る。
【0091】本発明の第7の課題解決手段の処理促進剤
を添加することにより、酸に強く臭気の少ないカビ類の
発生を誘導して優占種とし、その分解処理を促進させ
る。
【0092】本発明の第8の課題解決手段の処理促進剤
を添加することにより、乳酸菌の作り出す乳酸酸性の効
果に加え、初期からカビを存在させることにより、悪臭
防止効果が発揮されるまでの時間を短縮し、また初期か
ら順調な処理を促進する。
【0093】本発明の第9の課題解決手段で示す組成を
生ゴミ処理装置に添加することにより、容易に乳酸酸性
状態を創り出し、悪臭が発生しないように処理を促進す
る。
【0094】本発明の第10課題解決手段で示す組成を
生ゴミ処理装置に添加することにより、処理を促進して
悪臭防止効果が発揮されるまでの時間を短縮でき、ま
た、初期から順調な処理を促進することができる。
【0095】本発明の第11の課題解決手段の生ゴミ処
理装置によれば、酸性の効果により、腐敗臭を発生する
細菌を抑え、またカビの生産するエステルの芳香により
悪臭をマスクし、また撹拌の通気効果によりカビの生
育、代謝に必要な酸素を供給し、また、撹拌の破砕効果
によりカビ菌糸により被処理物が繋がって固まるのを防
止し、カビ胞子の飛散を防止して、順調な処理を行う。
【0096】本発明の第12の課題解決手段の生ゴミ処
理装置によれば、酸性の効果により、腐敗臭を発生する
細菌を抑え、またカビ類の生産するエステルの芳香によ
り悪臭をマスクする。また撹拌助成物の通気効果により
カビの生育、代謝に必要な酸素供給を容易にし、保水効
果により水分調整を行って微生物の水分環境を確保し、
さらに撹拌の破砕効果によりカビ菌糸により被処理物が
繋がって固まるのを防止し、カビ胞子の飛散を防止し
て、順調な処理を促進する。
【0097】本発明の第13の課題解決手段の生ゴミ処
理装置によれば、酸性の効果により、腐敗臭を発生する
細菌を抑え、カビ類にエステルの芳香を作らせて速やか
に悪臭をマスクする。また撹拌機の間欠運転により、カ
ビ菌糸が生育して被処理物を覆い被処理物が繋がって固
まる静置期間と、この塊を破砕し粒状体とする撹拌期間
をとって、装置内で撹拌助成物を生産する。この通気性
の良い撹拌助成物の通気効果によりカビの生育、代謝に
必要な酸素を供給し、またこの撹拌助成物の保水効果に
より水分の調整を行って順調な処理を促進する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例6を示す生ゴミ処理装置の構成
【図2】本発明の実施例7を示す生ゴミ処理装置の構成
【図3】本発明の実施例8を示す生ゴミ処理装置の構成
【符号の説明】
1 処理槽 2 撹拌装置 11 処理槽 12 撹拌装置 14 撹拌助成物 21 処理槽 22 撹拌装置 24 モータ 25 タイマー装置 26 撹拌助成物

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸を主体とした生ゴミ処理装置の防臭
    剤。
  2. 【請求項2】 乳酸菌を主体とした生ゴミ処理装置の防
    臭剤。
  3. 【請求項3】 乳酸菌とカビとを主体とした生ゴミ処理
    装置の防臭剤。
  4. 【請求項4】 ストレプトコッカス属(Streptococcu
    s)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ラクトバシ
    ルス属(Lactobacillus)、ビフィドバクテリウム(Bif
    idobacterium)に属する乳酸菌純粋株の乾燥菌体に、保
    護剤、希釈剤等を含ませた生ゴミ処理装置の防臭剤。
  5. 【請求項5】 ストレプトコッカス属(Streptococcu
    s)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ラクトバシ
    ルス属(Lactobacillus)、ビフィドバクテリウム属(B
    ifidobacterium)に属する乳酸菌純粋株の乾燥菌体と、
    アスペルギルス属(Aspergillus)、ペニシリウム属(P
    enicillium)、モナスクス属(Monascus)、ノイロスポ
    ラ属(Neurospora)、ムコール属(Mucor)、リゾープ
    ス属(Rhizopus)、トリコデルマ属(Tricoderma)に属
    するカビ純粋菌株の胞子に、保護剤、希釈剤等を含ませ
    た生ゴミ処理装置の防臭剤。
  6. 【請求項6】 酸を主体とした生ゴミ処理装置の処理促
    進剤。
  7. 【請求項7】 乳酸菌を主体とした生ゴミ処理装置の処
    理促進剤。
  8. 【請求項8】 乳酸菌とカビとを主体とした生ゴミ処理
    装置の処理促進剤。
  9. 【請求項9】 ストレプトコッカス属(Streptococcu
    s)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ラクトバシ
    ルス属(Lactobacillus)、ビフィドバクテリウム属(B
    ifidobacterium)に属する乳酸菌純粋株の乾燥菌体に、
    保護剤、希釈剤等を含ませた生ゴミ処理装置の処理促進
    剤。
  10. 【請求項10】 ストレプトコッカス属(Streptococcu
    s)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ラクトバシ
    ルス属(Lactobacillus)、ビフィドバクテリウム属(B
    ifidobacterium)に属する乳酸菌純粋株の乾燥菌体と、
    アスペルギルス属(Aspergillus)、ペニシリウム属(P
    enicillium)、モナスクス属(Monascus)、ノイロスポ
    ラ属(Neurospora)、ムコール属(Mucor)、リゾープ
    ス属(Rhizopus)、トリコデルマ属(Tricoderma)に属
    するカビ純粋菌株の胞子に、保護剤、希釈剤等を含む生
    ゴミ処理装置の処理促進剤。
  11. 【請求項11】 被処理物である生ゴミを収納する処理
    槽と、生ゴミの撹拌切り返しを行う撹拌装置とを有し、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の生ゴミ処理装
    置の防臭剤または処理促進剤を添加して運転する生ゴミ
    生物処理装置。
  12. 【請求項12】 被処理物である生ゴミを収納する処理
    槽と、生ゴミの撹拌切り返しを行う撹拌装置と処理槽に
    充填した撹拌助成物とを有し、請求項1から10のいず
    れか1項に記載の生ゴミ処理装置の防臭剤または処理促
    進剤を添加して運転する生ゴミ処理装置。
  13. 【請求項13】 被処理物である生ゴミを収納する処理
    槽と、生ゴミの撹拌切り返しを行う撹拌装置とを有し、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の生ゴミ処理装
    置の防臭剤または処理促進剤を添加し、撹拌装置を間欠
    運転してカビ菌糸が被処理物を覆う静置培養期間と、カ
    ビ菌糸が覆った被処理物を破砕して粒状体とする撹拌期
    間とを設けた生ゴミ処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09227260A (ja) * 1996-02-27 1997-09-02 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 堆肥の製造方法
JP2001321428A (ja) * 2000-05-16 2001-11-20 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 消臭剤
JP2008290026A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Aisin Seiki Co Ltd 培養組成物

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