JPH07275322A - 目薬容器等の注ぎ口構造 - Google Patents

目薬容器等の注ぎ口構造

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JPH07275322A
JPH07275322A JP6073309A JP7330994A JPH07275322A JP H07275322 A JPH07275322 A JP H07275322A JP 6073309 A JP6073309 A JP 6073309A JP 7330994 A JP7330994 A JP 7330994A JP H07275322 A JPH07275322 A JP H07275322A
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Japan
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chamber
nozzle
container
opening
diameter
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JP6073309A
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Inventor
Takeshi Minoura
武 箕浦
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Rohto Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Rohto Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 目薬容器等において、保管時に液漏れが起こ
りにくい注ぎ口構造を提供する。 【構成】 容器本体口頸部62に嵌入するノズル11
は、容器本体側に開口部28を有する第1室20と外部
に開口部を有する第2室30とを絞り室40により連通
する略円筒状の貫通穴を備える。絞り室40の断面は、
その第1室20側の開口部48が第2室30側の開口部
49より小さい。容器保管時において、絞り室40は狭
いので、第2室30内の空気と第1室20側の薬液との
置換は生じにくい。また、所定寸法の直径と深さを有す
る第1室20は、容器を倒立して滴下する時に泡が付着
しにくく、正立時に液滴が付着しにくい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、目薬容器等の注ぎ口構
造に関し、詳しくは、点眼薬や点鼻薬などの薬液を、一
滴ずつ適量を滴下する薬液用容器に特に好適な注ぎ口構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】点眼薬や点鼻薬などの薬液は、一般に
は、キャップ付き樹脂製容器に収納された形態で提供さ
れる。
【0003】たとえば、従来の点眼薬容器の場合、一般
に図1に示すように構成される。すなわち、この容器
は、薬液を収納した容器本体1から突出した口頸部2に
キャップ3が螺合してなる。口頸部2には、貫通穴7,
8が形成されたノズル6が嵌入され、ノズル6先端とキ
ャップ3の底に形成された半球状突起4とが密着して収
納した薬液の漏れを防ぐ。ノズル6の貫通穴7,8は、
容器側の第1室8と放出側の第2室8とからなり、第1
室8と第2室7とは連通穴9で連通している。
【0004】この容器を、点眼のために以下のように使
用する。すなわち、使用時には、まず、容器本体からキ
ャップ3を外して倒立し(図1とは上下逆であり、ノズ
ル6が下になる)、容器本体の壁面を押さえ、壁面を弾
性変形させて容器内の圧力を高めることにより、容器本
体内の薬液をノズル6の貫通穴7,8を通じてノズル先
端から滴下する。滴下後に容器本体を押さえる力を緩め
ると、容器本体の壁面は元の形状に復帰して容器本体内
の圧力が低下し、ノズル6の第2室7を満たしていた薬
液は容器本体内に吸い戻され、第2室7には薬液は残留
しない。この時、滴下された薬液に相当する体積の空気
も容器本体内に吸い込まれる。使用後、容器本体を正立
し(図1のように、ノズル6が上になる状態)、キャップ
3を閉じて保管する。
【0005】しかし、このような従来のノズル6を用い
た注ぎ口構造においては、キャップ3を閉じて保管して
いる間に、放出側の第2室7に薬液が流れ込むことがあ
る。第2室7に薬液があると、保管中やキャップを開い
た直後に、その液がキャップ3内に流れ出て、容器から
の薬液漏れの原因となる。また、滴下時において、第2
室7に薬液が初めからあると、その薬液は空気を巻き込
んだ液滴となり、正規の第1滴目より先に滴下されるこ
とがある。このような液滴は、角膜上ではじけて、使用
者に不快感を与える。
【0006】また、滴下後に容器本体内に吸い込まれた
空気が泡となったまま残ることがある。このように残っ
た泡は、滴下時に液滴に巻き込まれると、同様に使用者
に不快感を与える。
【0007】このような従来の注ぎ口構造の問題は、容
器の運搬・携帯時における振動や容器の転倒によって、
空気しかなかった第2室7に第1室側8から薬液が流れ
込むことと、第1室8内に空気の泡が付着することとに
起因する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
解決すべき第1の技術的課題は、保管時において容器本
体内の液がノズルの第1室から第2室へ流れ込まないよ
うにすることである。
【0009】また、第2の技術的課題は、第1の技術的
課題を解決するとともに、第1室に空気が泡の状態で付
着しにくくすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記の
技術的課題を解決するため、本発明に係る注ぎ口構造は
以下のように構成されている。
【0011】すなわち、注ぎ口構造は、容器本体から突
出した口頸部内に、容器本体内部と外部が連通する貫通
穴を有するノズルが挿入されてなる。ノズルの貫通穴
は、容器内部側に開口部を有する実質的に円筒形状の第
1室と、外部側に開口部を有する実質的に円筒形状の第
2室と、第1室と第2室とを連通する実質的に円筒形状
の絞り室とにより、容器内部と外部とを連通する。実質
的に円筒形状であるから、断面は円形に限らず、楕円・
多角形等も含み、また、直円筒のみならず、円錐形状、
一部分が縮小・拡張しているもの等も含む。ノズル下端
は、口頸部を越えて容器本体下方に位置するか、または
ノズル下端は容器口頸部端と同じに位置するか、または
ノズル下端より下方に口頸部が形成する空間が十分に大
きい。すなわち、ノズル先端が容器内部に突出している
か、ノズルが突出せずに口頸部と同長となっているか、
または口頸部内に後退している。口頸部内に後退してい
るときは、ノズル先端下部の上記空間は、そこに液が表
面張力によって付着したりまた空気の泡が付着したりし
ない程度に、十分に大きい。第1室は、そこに液が付着
したり空気の泡が付着しない程度に、その断面径が十分
に大きく、その深さがその断面径に比べて十分に小さ
く、その底面と内周面とは実質的に直角である。第2室
の底面と内周面とは実質的に直角であり、第2室の底面
と絞り室の内周面とは実質的に直角である構成とする。
【0012】上記構成において、絞り室はその断面が小
さくかつ距離があるので、第1室と第2室とは隔てられ
ている。そのため、保管時の振動等による第1室側の液
と第2室側の空気との入れ替わりに際して抵抗が大きく
なり、保管時に第2室に液が入り込みにくい。
【0013】また、第1室はその深さがその断面径に比
べて小さく、また底面と内周面とは実質的に直角である
ので、ノズルが正立して第1室が下になったときに、第
1室に液滴が付着しにくい。そのため、正立状態で第1
室に付着した液が容器内の空気の膨張によって第2室に
押し出されることが、起こりにくい。
【0014】したがって、保管時において容器本体内の
液がノズルの第1室から第2室へ流れ出にくい。
【0015】また、上記構成において、第1室はその深
さがその断面径に比べて小さいので、ノズルが倒立して
第1室が上になったときに、空気の泡がこの第1室に付
着しにくい。
【0016】上記構成において、口頸部外周にねじでキ
ャップを取り付ける一般の目薬容器等では、口頸部はね
じを形成するために、ある程度の突出長さが必要とな
る。そのため、そこに挿入されるノズルは、ある程度以
上の長さが必要となる。一方、ノズルの第1室の深さは
十分に小さくしなければならない。
【0017】そのため、好ましくは、上記第2室の深さ
は、上記第1室の深さに比べて十分に大きい構成とす
る。
【0018】ところで、上記構成において、ノズルが嵌
入される容器本体の開口部にその嵌入圧力によってクラ
ックが生じるため、他の特性が優れている材料であって
も、容器本体に使用できない場合がある。
【0019】そこで、好ましくは、上記ノズルの上記口
頸部より下端は、上記貫通穴を形成する内壁と、該内壁
より外側の肉薄の外壁と、内壁と外壁との間の切欠き空
間とにより形成される構成とする。
【0020】上記構成において、容器本体の開口部にノ
ズルが嵌入されたときに、肉薄である外壁は弾性変形し
て逃げ易く、ノズル本体下部に切欠きを設けない場合よ
りも、容器本体の開口部を押し広げる力は弱い。
【0021】したがって、このノズルを使用すれば、第
1の構成のノズルを使用するとクラックを生じる材料で
あっても、容器本体の材料として使用できる。
【0022】上記各構成は、種々の粘度・表面張力等の
特性の液体の容器に適用可能であるが、特に目薬容器の
使用に好適である。
【0023】その場合には、好ましくは、上記第1室
は、その略円形断面の直径が2.5〜4.0mmの範囲内で
あり、その深さが0.6〜2.5mmの範囲内である構成と
する。
【0024】上記構成において、第1室の液付着および
泡付着は、効果的に低減することができる。
【0025】さらに好ましくは、上記絞り室の略円形断
面は、その第1室側開口部の直径が上記第2室の略円形
断面の直径に対して0.20〜0.35倍の範囲内であ
り、その第2室側開口部の直径が上記第2室の略円形断
面の直径に対して0.35〜0.55倍の範囲内である構
成とする。
【0026】上記構成において、絞り室は、第2室の空
気と容器内の液体との置換を効果的に防ぐことができ
る。第1室側開口部の直径を第2室側開口部の直径より
小さくすると、その効果はさらに増す。
【0027】さらに好ましくは、上記第2室は、その略
円形断面の直径が1.9〜2.2mmの範囲内であり、その
深さがその略円形断面の直径の6.0〜7.0倍の範囲内
である構成とする。
【0028】上記構成において、ノズルは、容器の口頸
部内に十分に挿入されるとともに、口頸部から十分に突
出する全体寸法となり、適量を一滴ずつを滴下するため
の目薬容器の使用に特に好適である。
【0029】
【実施例】以下に、図2〜5に示した本発明の実施例に
係る注ぎ口構造について詳細に説明する。以下の各実施
例の注ぎ口構造は、目薬容器の注ぎ口構造として適用さ
れた例である。
【0030】すなわち、第1実施例の注ぎ口構造は、容
器本体から突出した口頸部内に、図2に示すノズル10
が挿入されてなる。
【0031】ノズル10は、略円筒形状のノズル本体部
12と、ノズル本体部12の長手方向の略中央から突出
したフランジ14とからなる。図2において、ノズル本
体部12は、フランジ14より上部が容器本体の外部に
突出し、下部16が容器本体内に嵌入される。ノズル本
体部12の貫通穴は、放出側である上部開口部39を有
する円筒形状の第2室30と、容器内側である下部開口
部28を有する円筒形状の第1室20と、この第1室2
0および第2室30とを連通する円錐形状の絞り室40
とにより、一連に形成される。第1室20と第2室30
と絞り室40とは、ノズル本体部12と同心であり、絞
り室40の軸直角円形断面の直径は、第1室20および
第2室の段の軸直角円形断面の直径より小さく、かつ、
絞り室40の軸直角断面直径は第1室20側の方が第2
室30より小さい。
【0032】第1室20は、泡および液滴が付着しにく
くなる適当な範囲の深さと直径を有する。もし、第1室
20を設けなければ、容器本体内に吸い込まれた空気が
ノズル10の容器内側開口部に泡の状態で付着しやすく
なる。また、第1室20の直径が大き過ぎたり、深さが
小さ過ぎる場合も、実質的に第1室を設けないのと同じ
であり、泡が付着しやすい。一方、第1室20の直径が
小さ過ぎたり、深さが大き過ぎる場合にも、第1室に泡
または液滴が付着しやすくなる。このように泡または液
が付着しやすいがどうかは、液の表面張力と、泡のまわ
りの液の流れ状態等に起因するものと考えられる。
【0033】同様の理由から、ノズル10は、その開口
部を有する先端が容器本体の口頸部を越えて挿入される
か、または、図2において一点鎖線で示したように口頸
部端21までの長さとする。または、口頸部の途中まで
しかノズル10が挿入されないときは、口頸部内におけ
るノズル10下端の空間が、泡および液滴付着を生じる
ことのない十分な広さであることが必要である。
【0034】絞り室40が大きいと、容器保管時に第1
室20側から第2室30へ液が流れ込み易いので、絞り
室40は狭いほうが好ましい。しかし、狭すぎると抵抗
が大きくなるので、液を第2室30へ押し出すのに高い
圧力が必要となる。すなわち、容器を強く押す必要があ
る。そのため、取り扱いが不便となる。そこで、絞り室
40をできるだけ狭くする一方、液を押し出す圧力を低
減すべく、絞り室40はその第2室30側を第1室20
側より広くしている。また、このテーパ形状は、液と空
気との置換を起こりにくくし、滴下後に第2室30内の
液が容器本体内部へ円滑に吸い戻されるようにする効果
も期待できる。
【0035】第2室30の底面34と内周面32との角
36は丸みを無くして直角とし、第2室30の底面34
と絞り室40の内周面42とは略直角とする。このよう
な形状によって、絞り室40から第2室30側への液の
流れ込みは、絞り室40の第2室30側開口部39にお
ける不連続性によって、効果的に阻止する。すなわち、
この開口部39に続く面は急に変化している(広がって
いる)ので、この開口部39に達した液はその表面張力
でその場に留まる。
【0036】第2室30の軸直角断面直径は、滴下する
1滴を適量、すなわち約30μlとするため、所定範囲
内とする。また、ノズル10は、キャップ取り付け用の
ねじを形成するためにある程度の長さが必要な容器本体
口頸部に挿入され、かつ口頸部から突出する必要がある
ので、一定以上の長さが必要となる。したがって、ノズ
ル10全長と第1室20および絞り室40の長さとか
ら、第2室30の適切な長さが決まる。
【0037】上記実施例において、絞り室40は軸直角
断面が小さくかつ軸方向に長いので、第1室20と第2
室30とは隔てられている。そのため、保管時において
振動等により第1室20内の液が第2室30内の空気と
入れ替わるとき、絞り室40は抵抗となり、容器内の液
は第2室30に入り込みにくい。この抵抗は、絞り室4
0における液の表面張力や粘度等による。
【0038】また、ノズル10が正立して第1室20が
下になったときに、第1室20に液滴が付着しにくい。
そのため、正立状態で第1室20に付着した液が容器内
の空気の膨張によって第2室30に押し出されること
が、起こりにくい。
【0039】したがって、保管時おいて容器本体内の液
がノズル10の第1室20から第2室30へ流れ出にく
い。
【0040】また、上記実施例において、ノズル10が
倒立して第1室20が上になったときに、空気の泡がこ
の第1室20に付着しにくいので、滴下する液滴に泡が
混じることが起こりにくい。
【0041】上記第1実施例において、他の特性が容器
本体の材料として優れている材料であっても、それを容
器本体に使用するとノズルが嵌入される容器本体口頸部
にノズル嵌入圧力によるクラックが生じるため、容器本
体に使用できないことがある。このような材料を使用す
るには、以下に説明する第2実施例のノズル形状が好ま
しい。
【0042】すなわち、図3,4に示した第2実施例の
ノズル11は、第1実施例のノズル10と大略同様の構
成であるが、以下の点は、第1実施例と異なる。
【0043】すなわち、ノズル本体12の下部16には
筒状の切欠き52が形成され、貫通穴を形成する内側の
内壁54と、外側の肉薄のスリーブ50とに分離されて
いる。ノズル11が容器本体の口頸部に嵌入されたと
き、このスリーブ50の外周面18と口頸部62の内周
面63とは接触し、互いに押し合う。このとき、スリー
ブ50が弾性変形して逃げるので、ノズル本体12下部
に切欠き52を設けない第1実施例のノズル10の場合
よりも、口頸部62を押し広げる力は弱い。
【0044】したがって、このノズル11を使用すれ
ば、第1実施例のノズル10を使用するとクラックを生
じる材料であっても、容器本体の材料として使用でき
る。
【0045】なお、上記実施例のノズル11では、第2
室30の内周面32の径は略一定であるが、外部への開
口部39近傍の先端部38が広がり、キャップ70の底
に形成された球状突起部72と係合するのに適した形状
となっている。このような形状は、上記第1実施例のノ
ズル10においても、採用することが可能である。
【0046】上記第1実施例および第2実施例におい
て、ノズル10,11の各部の好ましい寸法は、以下の
通りである。
【0047】すなわち、第1室20は、その断面直径が
2.5〜4.0mmの範囲であり、その深さが0.6〜2.5
mmの範囲であることが好ましい。絞り室40は、第1室
20側開口部48の断面直径が第2室30の断面直径に
対して0.20〜0.35倍の範囲内であり、その第2室
30側開口部49の断面直径が第2室30の断面直径に
対して0.35〜0.55倍の範囲内であることが好まし
い。第2室30は、その断面直径が1.9〜2.2mmの範
囲内であり、その深さがその断面直径の6.0〜7.0倍
の範囲内であることが好ましい。
【0048】第1実施例のノズル10において、特に好
ましい寸法は以下の通りである。すなわち、第1室20
は、その断面直径が3.0mmであり、その深さが1.0mm
である。絞り室40は、第1室20側開口部48の断面
直径が第2室30の断面直径に対して0.35倍であ
り、その第2室30側開口部49の断面直径が第2室3
0の断面直径に対して0.5倍である。第2室30は、
その断面直径が2.0mmであり、その深さがその断面直
径の6.5倍である。
【0049】第2実施例のノズル11において、特に好
ましい寸法は以下の通りである。すなわち、第1室20
は、その断面直径が3.0mmであり、その深さが0.85
mmである。絞り室40は、第1室20側開口部48の断
面直径が第2室30の断面直径に対して0.3倍であ
り、その第2室30側開口部49の断面直径が第2室3
0の断面直径に対して0.4倍ある。第2室30は、そ
の断面直径が2.0mmであり、その深さがその円形断面
の直径の6.5倍である。
【0050】上記各寸法は、以下に説明する試験1〜5
の結果に基づいて決定されたものである。
【0051】すなわち、各試験の内容は、つぎの通りで
ある。各試験において用いた容器は、硬質樹脂製点眼薬
容器本体に市販の点眼薬を15ml入れて、軟質樹脂製ノ
ズルを容器本体の口頸部に嵌入し、ねじ式キャップをし
た目薬容器である。試験ノズル100の図5に示す各部
寸法を、表1に示す。
【表1】 試験1は、各サンプルについて10個の容器を用意す
る。この容器を倒立し、40°C75%RHで2週間放
置した後、容器を正立させて300rpmで3分間遠心分
離してキャップを開け、ノズル外周辺およびキャップ内
の液もれを目視する。液もれ量から、多、中、少、無の
4段階で評価する。
【0052】試験2は、容器のキャップを開けて、容器
を下に向けて1滴滴下した後、容器を上に向けてキャッ
プを閉めることを繰り返し、目視でノズル上部の外周面
およびキャップ内に薬液による濡れが発見されるまでの
回数を計測した。
【0053】試験3は、容器のキャップを開け、容器を
下向きにして1滴滴下した後、容器を上に向けてキャッ
プを閉じる。この時、ノズルの下部(第1室)に液溜まり
ができているかを目視で評価した。全く液溜まりを生じ
ないものを5、ほとんど生じないものを4、少し生じる
ものを3、比較的生じるものを2、非常に生じるものを
1とし、5段階で評価した。
【0054】試験4は、容器のキャップを開け、容器を
下に向けて1滴滴下し、続けて2滴目、3滴目を滴下
し、滴下した液滴に泡が混じらないかを目視で評価し
た。全く泡が混じらないものを5、ほとんど混じらない
ものを4、少し混じるものを3、比較的混じるものを
2、非常に混じるものを1とし、5段階で評価した。
【0055】試験5は、各サンプルについて20個の容
器を用意し、50°Cで2週間放置した後、ノズルを容
器本体口頸部から取り外し、この口頸部にできたひび割
れ(クラック)の有無を目視し、クラックの大きさが2mm
以上のL、1〜2mmのM、1mm以下のSの3段階に分け
て、クラックの個数を調べた。
【0056】上記試験1〜5の結果を表2〜5に示す。
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】 上記試験結果より、ノズル寸法は、以下の範囲が好まし
いことが分かる。
【0057】すなわち、表2に示した試験3,4の結果
から、第1室20の直径Eは2.5〜4.0mmが好まし
く、特に3.0mmが好ましい。また、第1室20の深さ
Fは、0.6〜2.5mmが好ましく、特に0.85〜1.0
mmが好ましい。
【0058】表3に示した試験1,2,4の結果から、絞
り室40の第2室30側開口部49の直径Cは、第2室
30の断面直径Aに対して0.35〜0.55倍の範囲内
が好ましく、特に0.4〜0.5倍が好ましい。絞り室4
0の第1室20側開口部48の直径Dは、第2室30の
断面直径Aに対して0.20〜0.35倍の範囲内が好ま
しく、特に0.30〜0.35倍が好ましい。
【0059】表4に示した試験1,2,4の結果から、第
2室30の断面直径Aが1.9〜2.2mmの範囲内である
ことが好ましく、特に2.0mmが好ましい。第2室30
の深さBは、第2室の断面直径Aの6.0〜7.0倍の範
囲内が好ましく、特に、6.5倍が好ましい。
【0060】表5に示した試験5の結果より、この試験
に用いた容器材料については、スリーブを設けることに
よってクラック発生率が低下し、好ましいことが示され
ている。
【0061】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく種々の態様で実施可能である。たとえば、本発明
の注ぎ口構造は、目薬容器以外に、点鼻液等の薬液、化
学薬品、調味料、機械油等の液体の容器に適用可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来例の注ぎ口構造の断面図である。
【図2】 本発明の第1実施例に係るノズルの断面図で
ある。
【図3】 本発明の第2実施例に係るノズルの断面図で
ある。
【図4】 図3のノズルを使用した注ぎ口構造の断面図
である。
【図5】 実験用ノズルの断面図である。
【符号の説明】
10,11 ノズル 12 ノズル本体
部 14 フランジ 18 接触部 20 第1室 21 口頸部端 22 内周面 24 底面 26 角部 28 開口部 30 第2室 32 内周面 34 底面 36 角部 38 先端部 39 開口部 40 絞り室 42 内周面 48,49 開口部 50 スリーブ
(外壁) 52 切欠き 54 内壁 60 容器本体 62 口頸部 63 内周面 64 ねじ部 70 キャップ 72 突起 74 ねじ部 100 ノズル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体から突出した口頸部(62)内
    に、容器本体内部と外部が連通する貫通穴を有するノズ
    ル(10,11)が挿入された注ぎ口構造において、 ノズル(10,11)の貫通穴は、容器内部側に開口部(2
    8)を有する実質的に円筒形状の第1室(20)と、外部
    側に開口部(39)を有する実質的に円筒形状の第2室
    (30)と、第1室(20)と第2室(30)とを連通する実
    質的に円筒形状の絞り室(40)とにより、容器内部と外
    部とを連通し、 ノズル下端は、口頸部(62)を越えて容器本体下方に位
    置するか、またはノズル下端は容器口頸部端(21)と同
    じに位置するか、またはノズル下端より下方に口頸部
    (62)が形成する空間が十分に大きく、 第1室(20)は、その断面径(E)が十分に大きく、その
    深さ(F)がその断面径(E)に比べて十分に小さく、その
    底面(24)と内周面(22)とは実質的に直角であり、 第2室(30)の底面(34)と内周面(32)とは実質的に
    直角であり、第2室(30)の底面(34)と絞り室(40)
    の内周面(42)とは実質的に直角であることを特徴とす
    る注ぎ口構造。
  2. 【請求項2】 上記第2室(30)の深さ(B)は、上記第
    1室(20)の深さ(F)に比べて十分に大きいことを特徴
    とする請求項1記載の注ぎ口構造。
  3. 【請求項3】 上記ノズル(11)の上記口頸部(62)よ
    り下端は、上記貫通穴を形成する内壁(54)と、該内壁
    (54)より外側の肉薄の外壁(50)と、内壁(54)と外
    壁(50)との間の切欠き空間(52)とにより形成される
    ことを特徴とする請求項1または2記載の注ぎ口構造。
  4. 【請求項4】 上記第1室(20)は、その略円形断面の
    直径(E)が2.5〜4.0mmの範囲内であり、その深さ
    (F)が0.6〜2.5mmの範囲内であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の注ぎ口構造。
  5. 【請求項5】 上記絞り室(40)の略円形断面は、その
    第1室(20)側開口部(48)の直径(D)が上記第2室
    (30)の略円形断面の直径(A)に対して0.20〜0.3
    5倍の範囲内であり、その第2室(30)側開口部(39)
    の直径(C)が上記第2室(30)の略円形断面の直径(A)
    に対して0.35〜0.55倍の範囲内であることを特徴
    とする請求項4記載の注ぎ口構造。
  6. 【請求項6】 上記第2室(30)は、その略円形断面の
    直径(A)が1.9〜2.2mmの範囲内であり、その深さ
    (B)がその略円形断面の直径(A)の6.0〜7.0倍の範
    囲内であることを特徴とする請求項5記載の注ぎ口構
    造。
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