JPH07268091A - 芳香族ポリカーボネートの製造法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートの製造法

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JPH07268091A
JPH07268091A JP2049195A JP2049195A JPH07268091A JP H07268091 A JPH07268091 A JP H07268091A JP 2049195 A JP2049195 A JP 2049195A JP 2049195 A JP2049195 A JP 2049195A JP H07268091 A JPH07268091 A JP H07268091A
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滋己 平田
Masanori Abe
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、分岐や不溶化物の生成の少ない芳
香族ポリカーボネートの製造法を提供することを目的と
する。 【構成】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカー
ボネートとを、周期律表第14族の金属元素のアート錯
体のアルカリ金属塩および同金属元素のオキソ酸のアル
カリ金属塩よりなる群から選ばれる少なくとも1種のア
ルカリ金属塩、ここで周期律表第14族の上記金属元素
はケイ素、ゲルマニウム、スズおよび鉛よりなる群から
選ばれる、を重縮合触媒として、重縮合せしめることを
特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香族ポリカーボネート
の製造法に関する。さらに詳しくは着色が殆んど無く、
成形加工時の重合度低下が少なくしかも分岐や不溶化物
の少ないポリカーボネートの製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐衝撃性など機械
的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも優れてお
り、広く用いられている。このようなポリカーボネート
の製造方法としては、ビスフェノールなどの芳香族ジヒ
ドロキシ化合物とホスゲンとを直接反応させる方法(界
面法)、あるいはビスフェノールなどの芳香族ジヒドロ
キシ化合物とジフェニルカーボネートなどのジアリール
カーボネートとを溶融状態でエステル交換反応(溶融
法)させる方法などが知られている。
【0003】このような製造方法の内、芳香族ジヒドロ
キシ化合物とジアリールカーボネートとのエステル交換
反応によってポリカーボネートを製造する方法について
説明すると、この方法は、触媒として、金属の有機酸
塩、無機酸塩、酸化物、水酸化物、水素化物あるいはア
ルコラートなどを使用して減圧下に芳香族ジヒドロキシ
化合物とジアリールカーボネートとを、例えば最終的に
250〜330℃に加熱して溶融しながらエステル交換
反応させる方法である。この方法は、前述の界面法と比
較してポリカーボネートを安価に製造できるという利点
を有しているが、反面ポリマーが長時間高温にさらされ
るために色相が好ましくないという問題点があった。
【0004】特開昭62―199618号公報には、ジ
アリールカーボネートと芳香族ジカルボン酸アルキルエ
ステルとを触媒の存在下溶融状態でエステル交換せしめ
ポリエステルカーボネートを製造する方法が開示されて
いる。同公報には、触媒として、(1)アルカリ金属お
よびその化合物、(2)周期律表第II族(第2族)及び
第III 族(第13族)の元素の化合物、(3)上記元素
以外の例えばゲルマニウム、スズ、鉛、亜鉛、カドミウ
ムなどの化合物が例示されている。実施例には、スズ化
合物のみを触媒としたポリエステルカーボネートの製造
法が開示されている。
【0005】特開昭54―63023号公報には、下記
【0006】
【化2】R3-k Sn(OR1 1+k [ここで、Rは炭化水素残基、R1 は炭化水素残基、k
は0〜2の整数を表わす、2つのR1 が1つのアルキレ
ン基を表わしていてもよい。]で表わされる錫アルコキ
シドの存在下、ヒドロキシ化合物とカーボネートとをエ
ステル交換反応せしめる方法が開示されている。上記ア
ルコキサイドとしては、トリアルキルアルコキシ錫、ジ
アルキルジアルコキシ錫、ジアリールジアルコキシ錫お
よびアルキルトリアルコキシ錫が例示されている。
【0007】特開昭57―2334号公報には、有機ス
ズ(IV)化合物(a)と一価フェノール(b)の存在
下、二価フェノールとカルボン酸ジアルキルエステルと
をエステル交換反応させて芳香族ポリカーボネートを製
造する方法が開示されている。有機スズ(IV)化合物と
しては、下記式
【0008】
【化3】(R1 4-x Sn(Y)x [ここで、YはO―CO―R2 、OHまたはOR2 基を
示し、さらにR2 はC1〜C12アルキル基、C5 〜C12
アリール基またはC7 〜C13アラルキル基であり、R1
はR2 と同じ意味を有し、かつxは1〜3の整数であ
る]で表わされる化合物、ジ(C1 〜C12アルキル)S
nO、または下記式
【0009】
【化4】
【0010】[ここで、R4 はR2 と同じ意味を有し、
5 はR2 と同じ意味を有するかまたはOR6 基を示
す。]で表わされる化合物である。実施例では、エチル
スズトリイソオクチレートおよびトリブトキシエチルス
ズが用いられている。
【0011】特開平6―145334号公報には、下記
【0012】
【化5】RnSi(OR1 4-n [ここで、RとR1 は互いに独立にC1 〜C20の炭化水
素基であり、nは0、1、2または3である]で表わさ
れる有機ケイ素化合物の存在下、芳香族ジオール化合物
と炭酸ジエステルとを溶融重縮合させてポリカーボネー
トを製造する方法が開示されている。
【0013】この溶融重縮合に用いられるエステル交換
触媒としては、アルカリ金属、アルカリ上類金属、ス
ズ、ニッケル、チタンなどの金属の酢酸塩、炭酸塩、ホ
ウ酸塩、硝酸塩、酸化物、水酸化物、水素化物およびア
ルコラートが開示されている。実施例ではジブチルスズ
オキシド(実施例1〜8)およびジブチルスズラウレー
ト(実施例9)が用いられている。
【0014】特開平5―202180号公報には、分岐
パラメーターGが0.8〜1.0である直鎖状ポリカー
ボネートが開示されている。分岐パラメーターGは塩化
メチレン中20℃における極限粘度[η]を、光散乱法
で測定される重量平均分子量が同一の直鎖状ポリカーボ
ネートの塩化メチレン中20℃における極限粘度[η]
lin で除した値として定義されているから、値Gが小さ
いものほど分岐の度合いが大であると云える。
【0015】同公報には、エステル交換触媒として公知
のアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物は、触
媒としては高活性であるが、副反応により分岐構造を形
成したり、塩化メチレン溶媒に一部不溶となったりある
いは過度に着色するなどの不都合があることが記載され
ている。
【0016】そのため、同公報では、触媒として、亜
鉛、カドミウムの如き周期律表IIb族(第12族)の元
素、ケイ素、ゲルマニウム、錫、鉛の如き周期律表IVb
族(第14族)の元素およびアンチモン、ビスマスの如
き周期律表Vb族(第15族)の元素を含む化合物が用
いられることが開示されている。具体的に、酸化ケイ
素、酸化ゲルマニウム、水酸化ゲルマニウム、酸化第2
錫等が例示されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶融
重合法による芳香族ポリカーボネートの新規な製造法を
提供することにある。本発明の他の目的は、溶融重縮合
法により、着色が無く、しかも分岐や不溶化物の少ない
芳香族ポリカーボネートを製造する方法を提供すること
にある。本発明のさらに他の目的は、成形加工時におけ
る分岐反応の如き副反応が抑制され、成形が加工装置内
でのやけ、着色、不溶化、異物の生成あるいは分子量低
下が抑えられた芳香族ポリカーボネートを製造する方法
を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、上
記の如き芳香族ポリカーボネートを高い重合速度で生産
性高く製造する方法を提供することにある。本発明のさ
らに他の目的は、上記の如き芳香族ポリカーボネートを
製造するための触媒あるいは触媒組成物を提供すること
にある。本発明のさらに他の目的および利点は以下の説
明が明らかになろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、芳香族ジヒドロキシ化合物と
ジアリールカーボネートとを、(a)周期律表第14族
の金属元素のアート錯体のアルカリ金属塩および(b)
同金属元素のオキソ酸のアルカリ金属塩よりなる群から
選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属塩、ここで周期
律表第14族の上記金属元素はケイ素、ゲルマニウム、
スズおよび鉛よりなる群から選ばれる、を重縮合触媒と
して、重縮合せしめることを特徴とする芳香族ポリカー
ボネートの製造法によって達成される。
【0019】本発明は、上記のとおり、芳香族ジヒドロ
キシ化合物とジアリールカーボネートを重縮合せしめて
芳香族ポリカーボネートを製造する方法である。
【0020】芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例え
ば下記式(I)
【0021】
【化6】
【0022】R1 およびR2 は同一もしくは異なりハロ
ゲン原子、炭素数1〜12の炭化水素基または炭素数1
〜12の炭化水素―Oもしくは―S基であり、R3 およ
びR4は同一もしくは異なり、水素原子、ハロゲン原子
または炭素数1〜12の炭化水素基であり、R5 は炭素
数4〜20の炭化水素基であり、mおよびnは同一もし
くは異なり、0または1〜4の整数である。]で表わさ
れる化合物が好適に用いられる。
【0023】式(I)中、R1 およびR2 は、同一もし
くは異なり、ハロゲン原子、炭素数1〜12の炭化水素
または炭素数1〜12の炭化水素―Oもしくは―S基で
ある。ハロゲン原子としては、例えば塩素およびフッ素
を好ましいものとしてあげることができる。また、炭素
数1〜12の炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜
12の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数6〜12の芳香
族炭化水素基を好ましいものとして挙げることができ
る。炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基としては例えば
炭素数1〜12のアルキル基および炭素数2〜12のア
ルケニル基を挙げることができる。かかるアルキル基や
アルケニル基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよ
い。アルキル基の例としては、例えばメチル、エチル、
n―プロピル、iso―プロピル、n―ブチル、sec
―ブチル、tert―ブチル、ペンチル、ヘキシル、オ
クチル、デシル、ウンデシル、ドデシルを挙げることが
できる。また、アルケニル基としては、例えばエテニ
ル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、デセン―1―
イル、シクロヘキセン―1―イルを挙げることができ
る。
【0024】さらに、炭素数6〜12の芳香族炭化水素
基としては、例えばフェニル、トリル、エチルフェニ
ル、ナフチル、メチルナフチル、ビフェニルを挙げるこ
とができる。
【0025】また、炭素数1〜12の炭化水素―Oもし
くは―S基としては、炭素数1〜12の炭化水素基の前
記具体例に酸素原子(O)もしくは硫黄原子(S)が付
加した基に相当する基が挙げられる。例えばメトキシ、
エトキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、フェノキ
シ、メチルフェノキシおよびナフチルオキシ、メチルチ
オ、エチルチオ、フェニルチオ基を好ましいものとして
挙げることができる。
【0026】また、mおよびnは、同一もしくは異な
り、0または1〜4の整数である。mが0のときは置換
基R1 がないことを意味し、同様にnが0のときは置換
基R2がないことを意味している。
【0027】
【化7】
【0028】ここで、R3 とR4 は、同一であっても異
なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子または炭素
数1〜12の炭化水素基である。ハロゲン原子および炭
素数1〜12の炭化水素基としては、R1 およびR2
ついて例示した基同じ基を例示することができる。
【0029】また、R5 は炭素数4〜20の炭化水素基
である。かかる炭化水素基としては、2価の脂肪族炭化
水素基例えばアルキレン基、アルケニレン基、フルオレ
ン基を好ましいものとして挙げることができる。かかる
アルキレン基やアルケニレン基は直鎖状であっても分岐
鎖状であってもよい。アルキレン基としては、例えばテ
トラメチレン、1―又は2―メチルプロピレン、ペンタ
メチレンを挙げることができる。また、アルケニル基と
しては、例えば、ブテニレン、ペンテニレン等を挙げる
ことができる。
【0030】式(I)で表わされる化合物としては、例
えばビス(4―ヒドロキシフェニル)メタン、1,1―
ビス(4―ヒドロキシフェニル)エタン、2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2―ビス(4
―ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4―ヒドロキ
シフェニル)フェニルメタン、2,2―ビス(4―ヒド
ロキシ―3―メチルフェニル)プロパン、1,1―ビス
(4―ヒドロキシ―3―t―ブチルフェニル)プロパ
ン、2,2―ビス(4―ヒドロキシ―3―クロロフェニ
ル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)アルカ
ン類;1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)シクロ
ペンタン、1,1―ビス(4―ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、9,9―ビス(4―ヒドロキシフェニ
ル)フルオレンなどのビス(ヒドロキシアリール)シク
ロアルカン類;4,4′―ジヒドロジフェニルケトンの
如きジヒドロキシアリールケトン類;4,4′―ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4′―ジヒドロキシ―
3,3′―ジメチルフェニルエーテルなどのジヒドロキ
シアリールエーテル類;4,4′―ジヒドロキシジフェ
ニルスルフィド、4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―
ジメチルジフェニルスルフィドなどのジヒドロキシジア
リールスルフィド類;4,4′―ジヒドロキシジフェニ
ルスルホキシド、4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―
ジメチルジフェニルスルホキシドなどのジヒドロキシジ
アリールスルホキシド類;4,4′―ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、4,4′―ジヒドロキシ―3,3′―
ジメチルジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジアリ
ールスルホン類;および4,4′―ジヒドロキシビフェ
ニルの如き4,4′―ジヒドロキシビフェニル類を挙げ
ることができる。
【0031】これらのうちでは特に2,2―ビス(4―
ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が
好ましく用いられる。これらの芳香族ジヒドロキシ化合
物は単独であるいは組合わせて用いることができる。
【0032】上記の如き芳香族ジヒドロキシ化合物と重
縮合されるもう一方の原料であるジアリールカーボネー
トとしては、ジ(置換または未置換の炭素数6〜20の
アリール)カーボネートが好ましく用いられる。上記置
換基としては、例えば炭素数1〜5のアルキル基、炭素
数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜5のアルキルチオ
基、ハロゲン原子を挙げることができる。
【0033】かかるジアリールカーボネートとしては、
例えばジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネー
ト、ビス(クロロフェニル)カーボネート、ビス(m―
クレジル)カーボネート、ジナフチルカーボネート、ビ
ス(ジフェニル)カーボネート、ビス(2―メトキシフ
ェニル)カーボネートなどを挙げることができる。これ
らのうち特にジフェニルカーボネートが好ましく用いら
れる。これらジアリールカーボネートは、単独であるい
は組合わせて用いることができる。上記のようなジアリ
ールカーボネートは芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに
対して、通常1.0〜1.30モル、好ましくは1.0
1〜1.20モルの量で用いられることが望ましい。
【0034】本発明でにおいて用いられる重縮合触媒
は、(a)周期律表第14族の金属元素のアート錯体の
アルカリ金属塩または(b)周期律表第14族の金属元
素のオキソ酸のアルカリ金属塩である。ただし、周期律
表第14の金属元素はケイ素、ゲルマニウム、スズおよ
び鉛のいずれかであり、炭素は対象外である。
【0035】(a)周期律表第14族の金属元素のアー
ト錯体のアルカリ金属塩としては、例えば下記式(II)
【0036】
【化8】 M1 2 1 p (OR6 q …(II) [ここで、M1 はアルカリ金属であり、M2 はケイ素、
ゲルマニウム、スズまたは鉛であり、X1 は炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基
または炭素数6〜20のアリール基であり、R6 は炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアル
キル基または炭素数6〜20のアリール基であり、pお
よびqは0または1〜5の整数である、但しp+qは3
又は5である。]で表わされるものが好ましく用いられ
る。
【0037】上記式(II)において、M1 はアルカリ金
属塩であり、その例としては、リチウム、ナトリウム、
カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられる。これら
のうち、ナトリウムが特に好ましい。
【0038】M2 はケイ素、ゲルマニウム、スズまたは
鉛である。これらのうち、ゲルマニウムおよびスズが好
ましい。
【0039】X1 は炭素数1〜20のアルキル基、炭素
数5〜20のシクロアルキル基または炭素数6〜20の
アリール基である。
【0040】炭素数1〜20のアルキル基は直鎖状であ
っても分岐鎖状であってもよく、その例としてはメチ
ル、エチル、n―プロピル、iso―プロピル、n―ブ
チル、sec―ブチル、iso―ブチル、tert―ブ
チル、n―ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デ
シル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、エイコ
シルを挙げることができる。これらのうち、炭素数1〜
10のアルキル基が好ましい。
【0041】炭素数5〜20のシクロアルキル基として
は、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、メチルシ
クロペンチル、4―メチルシクロヘキシル、3,4―ジ
メチルシクロヘキシル、デカリニルを挙げることができ
る。これらのうち、炭素数5〜10のシクロアルキル基
が好ましい。
【0042】炭素数6〜20のアリール基としては、例
えばフェニル、トリル、キシリル、ナフチル、ビフェニ
ルを挙げることができる。これらのうち、フェニルが特
に好ましい。
【0043】また、R6 は炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数5〜20のシクロアルキル基または炭素数6
〜20のアリール基である。これらの基の具体例および
好ましい具体例はX1 について例示したものと同じであ
る。、pおよびqは、p+qが3又は5であることを条
件に、0または1〜5の整数である。従って、p+qが
5のときは、pおよびqは0または1〜5の整数のいず
れでもあり得るが、p+qが3の時は、pおよびqは0
または1〜3の整数のいずれかである。
【0044】上記式(II)は、pが0のとき、下記式
(II)−1
【0045】
【化9】 M1 2 (OR6 r …(II)−1 [ここで、M1 、M2 およびR6 の定義は式(II)に同
じであり、そしてrは3又は5である。]上記式(II)
は、qが0のとき、下記式(II)−2
【0046】
【化10】 M1 2 1 s …(II)−2 [ここで、M1 、M2 およびX1 の定義は式(II)に同
じであり、そしてsは3又は5である。]で表わされ
る。
【0047】また、上記式(II)はpとqのどちらも0
でないとき、下記式(II)−3
【0048】
【化11】 M1 2 1 t (OR1 u …(II)−3 [ここで、M1 、M2 、X1 およびR1 の定義は式(I
I)に同じであり、そしてtとuは1〜4の整数であ
る。但しt+uは3又は5である。]で表わされる。
【0049】上記式(II)(式(II)−1、(II)−2
および(II)−3を含む)で表わされる化合物の具体例
としては、例えば下記の化合物を挙げることができる。
【0050】M2 がスズ(Sn)である化合物:LiS
n(OMe)3 、LiSn(OEt)5 、LiSn(O
Bu)3 、LiSn(O―n―C10215 、LiSn
(OPh)3 、LiSn(OPh)5 、LiSnBu2
OMe、LiSnBu2 (OPr)3 、LiSnPh
(OMe) 2 、LiSnEt2 (OPh)3 、NaSn
(OMe)3 、NaSn(OMe) 2 (OEt)、Na
Sn(OPr)3 、NaSn(O―n―C6 133
NaSn(OMe)5 、NaSn(OEt)5 、NaS
n(OBu)5 、NaSn(O―n―C12255 、N
aSn(OPh)3 、NaSnBu2 (OMe)、Na
SnPh2 (OEt)、NaSn(OPh)5 、NaS
nBu2 (OMe)3、NaSnPh2 (OPr)3
NaSnBu2 (O―β―naphthyl) 3 、Na
SnMe2 (O―β―naphthyl)3 、KSn
(OMe)3 、KSn(OBu)3 、KSn(OPh)
3 、KSn(OMe)5 、KSn(OC6135 、K
Sn(OPh)5 、CsSn(OMe)3 、CsSn
(OBu)3、RbSn(OMe)3 、RbSnBu2
(OMe)、CsSn(OBt)5 、CsSn(O―c
yclohexyl)5 、RbSn(OEt)5 および
RbSnBu2 (OPh)3 を挙げることができる。
【0051】M2 がゲルマニウム(Ge)である化合
物;NaGe(OMe)5 、NaGe(OEt)5 、N
aGe(OPr)5 、NaGe(OBu)5 、NaGe
(OPh)5 、LiGe(OMe)5 、LiGe(OB
u)5 、LiGe(OPh)5を挙げることができる。
【0052】M2 が鉛(Pb)である化合物;LiPb
(OMe)5 、LiPb(OBu) 5 、LiPb(OP
h)5 、NaPb(OMe)5 、NaPb(OE
t)5 、NaPb(OPr)5 、NaPb(OB
u)5 、NaPb(OPh)5 を挙げることができる。
【0053】上記アート錯体のアルカリ金属塩は、例え
ば下記反応式、:
【0054】
【数1】 M2 1 p (OR6 q-1 +M1 OR6 → M1 2 1 p (OR6 q2 1 p-1 (OR6 q +M1 1 → M1 2 1 p (OR6 q によって調製することができる。
【0055】上記反応式、において、M1 、M2
1 、R6 、pおよびqの定義は上記式(II)に同じで
ある。
【0056】本発明方法では、アート錯体のアルカリ金
属塩を重縮合反応系中に直接添加することができるのは
もちろん、上記反応式で調製する場合には、化合物M
2 1 p (OR6 q-1 例えばSn(OPh)4 とM1
OR6 例えばNaOPhとを別個に重縮合反応系中に添
加しin situでアート錯体のアルカリ金属塩を形
成せしめることもできる。
【0057】上記式およびによって、アート錯体の
アルカリ金属塩を調製する場合には、各原料化合物はほ
ぼ等モルで使用するかあるいは周期律表第14族の金属
元素M2 を含む化合物がアルカリ金属を含むもう一方の
化合物よりも幾分多め例えば0.1モル以下の過剰量で
使用するのが望ましい。
【0058】また(b)周期律表第14族の金属元素の
オキソ酸のアルカリ金属塩としては、例えばケイ酸(si
licic acid)のアルカリ金属塩、亜スズ酸(stannous a
cid)のアルカリ金属塩、スズ酸(stanic acid )のア
ルカリ金属塩、ゲルマニウム(II)酸(germanous aci
d)のアルカリ金属塩、ゲルマニウム(IV)酸(germani
c acid )のアルカリ金属塩、亜・鉛酸(plumbous acid
)のアルカリ金属塩および鉛酸(plumbic acid)のア
ルカリ金属塩を好ましいものとして挙げることができ
る。
【0059】ケイ酸のアルカリ金属塩は、例えばモノケ
イ酸(monosilicic acid)またはその縮合体の酸性ある
いは中性アルカリ金属塩であり、その例としては、オル
トケイ酸モノナトリウム、オルトケイ酸ジナトリウム、
オルトケイ酸トリナトリウム、オルトケイ酸テトラナト
リウム、ジケイ酸モノナトリウム、ジケイ酸ジナトリウ
ム、トリケイ酸トリナトリウム、オルトケイ酸モノリチ
ウムを挙げることができる。
【0060】亜スズ酸のアルカリ金属塩は、例えばモノ
亜スズ酸(monostannous acid )の酸性或いは中性アル
カリ金属塩であり、その例としては亜スズ酸モノナトリ
ウム塩、亜スズ酸モノリチウム塩を挙げることができ
る。
【0061】スズ酸のアルカリ金属塩は、例えばモノス
ズ酸(monostanic acid )またはその縮合体の酸性或い
は中性アルカリ金属塩であり、その例としてはモノスズ
酸ジナトリウム塩(Na2 SnO3 ・XH2 O、x=0
〜5)、モノスズ酸テトラナトリウム塩(Na4 SnO
4 )、β―スズ酸モノナトリウム塩(Na2 O・5Sn
2 ・8H2 O)、パラスズ酸ジナトリウム塩(Na2
Sn5 11・2H2 O)、メソジスズ酸ジナトリウム塩
(Na2 SnO5 )を挙げることができる。
【0062】ゲルマニウム(II)酸(germanous acid)
のアルカリ金属塩は、例えばモノゲルマニウム酸または
その縮合体の酸性或いは中性アルカリ金属塩であり、そ
の例としてはゲルマニウム酸モノナトリウム塩(NaH
GeO2 )を挙げることができる。
【0063】ゲルマニウム(IV)酸(germanic acid )
のアルカリ金属塩は、例えばモノゲルマニウム(IV)酸
またはその縮合体の酸性或いは中性アルカリ金属塩であ
り、その例としてはオルトゲルマニウム酸モノリチウム
酸(LiH3 GeO4 )オルトゲルマニウム酸ジナトリ
ウム塩、オルトゲルマニウム酸テトラナトリウム塩、ジ
ゲルマニウム酸ジナトリウム塩(Na2 Ge2 5 )、
テトラゲルマニウム酸ジナトリウム塩(Na2 Ge4
9 )、ペンタゲルマニウム酸ジナトリウム塩(Na2
5 11)、メタゲルマニウム酸ジナトリウム塩(Li
2 Ge3 )、メタジゲルマニウム酸酸モノナトリウム
(NaH3 Ge2 6 )、メタジゲルマニウム酸テトラ
ナトリウム塩(Na4 Ge2 6 )、過ゲルマニウム酸
ジナトウリム塩(Na2 Ge2 7 )を挙げることがで
きる。
【0064】亜・鉛酸のアルカリ金属塩がモノ鉛酸(mo
noplumbous acid )の酸性或いは中性アルカリ金属塩で
あり、その例としては亜・鉛酸ナトリウム、亜・鉛酸カ
リウムを挙げることができる。
【0065】鉛酸のアルカリ金属塩は、例えばモノ鉛酸
(monoplumbic acid)の酸性或いは中性アルカリ金属塩
であり、その例としては、Na2 PbO3 、Na2 Pb
2 3 、Na2 Pb4 9 、Na2 Pb5 11を挙げる
ことができる。
【0066】(b)周期律表第14族の金属元素のオキ
ソ酸のアルカリ金属塩は、例えば周期律表第14族の金
属元素のオキソ酸又は酸化物と相当するアルカリ金属化
合物とを反応させることによって調製することができ
る。
【0067】周期律表第14族の金属元素のオキソ酸と
しては、例えばケイ酸、亜スズ酸、スズ酸、ゲルマニウ
ム酸、亜・鉛酸および鉛酸をあげることがてきる。これ
らのオキソ酸の具体例は、前記オキソ酸のアルカリ金属
塩の具体例から明らかであろう。
【0068】また、周期律表第14族の金属元素の酸化
物としては、例えば、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素、一
酸化スズ、二酸化スズ、一酸化ゲルマニウム、二酸化ゲ
ルマニウム、一酸化鉛、二酸化鉛およびこれらの縮合体
を挙げることができる。
【0069】さらに、上記アルカリ金属化合物として
は、例えばアルカリ金属の水酸化物、アルコキシド、フ
ェノキシド、炭酸塩、カルボン酸塩を好ましいものとし
て挙げることができる。
【0070】本発明方法では、(b)周期律表第14族
の金属元素のオキソ酸のアルカリ金属塩を重縮合反応中
に直接添加することができるのはもちろんのこと、上記
調製反応に従ってオキソ酸のアルカリ金属塩を調製する
場合には、オキソ酸または酸化物とアルカリ金属化合物
とを別個に重縮合反応系中に添加しin situで
(b)周期律表第14族の金属元素のオキソ酸のアルカ
リ金属塩を形成せしめこともできる。
【0071】上記調製反応でオキソ酸のアルカリ金属塩
を調整する場合には、オキソ酸または酸化物を、アルカ
リ金属化合物よりも多いモル数で用いることが好まし
い。in situで調製する場合、アルカリ金属化合
物のアルカリ金属元素1モル(原子)当り、オキソ酸ま
たは酸化物の周期律表第14族の金属元素が50モル
(原子)以下より好ましくは0.1〜30モル(原子)
となる割合で、オキソ酸または酸化物とアルカリ金属化
合物を使用する場合には、重縮合反応系中に所望の周期
律表第14族の金属元素のオキソ酸のアルカリ金属塩が
形成されるとともに、後述する助触媒が好ましい割合で
重縮合反応系中に存在する状態が形成される。
【0072】上記の如き重縮合触媒は、重縮合触媒中の
アルカリ金属元素が芳香族ジヒドロキシ化合物1モル当
り1×10-7〜5×10-5当量となる場合で好ましく使
用される。より好ましい割合は同じ基準に対し5×10
-7〜1×10-5当量となる割合である。
【0073】本発明の重縮合反応には、上記重縮合触媒
と一緒に、必要により、周期律表第14族の金属元素の
オキソ酸および同金属元素の酸化物よりなる群から選ば
れる少くとも1種の助触媒を共存させることができる。
【0074】周期律表第14族の金属元素のオキソ酸と
しては、例えばケイ酸、スズ酸、スズ酸、ゲルマニウム
酸、亜・鉛酸及び鉛酸を挙げることができる。
【0075】周期律表第14族の金属元素の酸化物とし
ては、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素、一酸化スズ、二酸
化スズ、一酸化ゲルマニウム、二酸化ゲルマニウム、一
酸化鉛、二酸化鉛およびこれらの縮合体を挙げることが
できる。
【0076】助触媒は重縮合触媒中のアルカリ金属元素
1モル(原子)当り、助触媒中の周期律表第14族の金
属元素が50モル(原子)以下となる割合で存在せしめ
るのが好ましい。同金属元素が50モル(原子)を超え
る割合で助触媒を用いると、重縮合反応速度が遅くなり
好ましくない。
【0077】助触媒は、重縮合触媒のアルカリ金属元素
1モル(原子)当り、助触媒の周期律表第14族の金属
元素が0.1〜30モル(原子)となる割合で存在せし
めるのがさらに好ましい。
【0078】本発明者の研究によれば、本発明で用いら
れる上記重縮合触媒およびそれを前記助触媒との組合せ
に対し、さらに含窒素塩基性化合物を共存させると、全
く予想外のことに、重縮合触媒の活性が向上ししかも副
反応を抑制することが明らかにされた。
【0079】このとき、上記含窒素塩基性化合物は重縮
合触媒の共触媒として作用する。かかる含窒素塩基性化
合物としては、例えば、下記式(III )
【0080】
【化12】 R7 8 9 10NX2 …(III ) [ここで、R7 、R8 、R9 およびR10は、互いに独立
に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のシ
クロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールまた
はアラルキル基であり、X2 はOR11、―OCOR12
BR4 13又はFであり、R11は水素原子または炭素数1
〜20のアルキル基、炭素数6〜20のシクロアルキ
ル、シクロアルキルアルキル、アリールまたはアラルキ
ル基であり、R12は、水素原子、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数6〜20のシクロアルキル、シクロアル
キルアルキル、アリールまたはアラルキル基であり、R
13は水素原子または炭素数6〜20のアリール基であ
る。]で表わされるものを好ましいものとして挙げるこ
とができる。
【0081】上記式(III )中、R7 、R8 、R9 およ
びR10は、互いに独立に、炭素数1〜20のアルキル基
または炭素数6〜20のシクロアルキル基、シクロアル
キルアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基であ
る。
【0082】炭素数1〜20のアルキル基は、直鎖状で
あっても分岐鎖状であってもよく、その具体例としては
前記式(II)について例示したものと同じものを挙げる
ことができる。
【0083】炭素数6〜20のシクロアルキル基の具体
例としては前記式(II)について例示したものと同じも
のを挙げることができる。
【0084】炭素数6〜20のシクロアルキル基として
は、例えば炭素数5〜12のシクロアルキルと炭素数1
〜15の直鎖状または分岐鎖状のアルキルからなるもの
が好ましい。かかるシクロアルキルアルキル基の具体例
としては、例えばシクロペンチルメチル、シクロヘキシ
ルメチル、3,4―ジメチルシクロヘキシルメチルを挙
げることができる。
【0085】炭素数6〜20のアリール基の具体例とし
ては前記式(II)について例示したものと同じものを挙
げることができる。
【0086】また、炭素数6〜20のアラルキル基とし
ては、例えば炭素数6〜12のアリールと炭素数1〜1
4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキルからなるものが
好ましい。かかるアラルキル基の具体例としては、例え
ばベンジル、フェネチル、メチルベンジルを挙げること
ができる。
【0087】また、式(III )において、X2 は―OR
11、―OCOR12、BR4 13又はFである。
【0088】それ故、式(III )は、X2 が―OR11
とき、下記式(III )−1
【0089】
【化13】 R7 8 9 10NOR11 …(III )−1 [ここで、R7 、R8 、R9 、R10およびR11の定義は
式(III )と同じである。]で表わすことができる。
【0090】同様に、式(III )はX2 が―OCOR12
のとき、下記式(III )−2
【0091】
【化14】 R7 8 9 10NOCOR12 …(III )−2 [ここで、R7 、R8 、R9 、R10およびR12の定義は
式(III )と同じである。]で表わすことができる。
【0092】また、式(III )は、X2 が―BR13であ
るとき、下記式(III )−3
【0093】
【化15】 R7 8 9 10NBR13 …(III )−3 [ここで、R7 、R8 、R9 、R10およびR13の定義は
式(III )と同じである。]で表わすことができる。
【0094】さらに、式(III )はX2 がFであると
き、下記式(III )−4
【0095】
【化16】 R7 8 9 10NF …(III )−4 [ここで、R7 、R8 、R9 およびR10の定義は式(II
I )と同じである。]で表わすことができる。
【0096】上記式(III )(式(III )−1〜4を含
む)において、R11は水素原子、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数6〜20のシクロアルキル基、シクロア
ルキルアルキル基、アリール基またはアラルキル基であ
る。R12の定義もR11の定義と同様である。R13は水素
原子または炭素数6〜20のアリール基である。R11
12はおよびR13の定義における上記各基の具体例とし
ては式(II)について例示したものと同じものを挙げる
ことができる。
【0097】式(III )−1で表わされる化合物として
は、例えば、テラトメチルアンモニウムヒドロキシド
(TMAH)、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキ
シド、ジエチルジメチルアンモニウムヒドロキシド、テ
トラエチルアンモニウムヒドロキシド、プロピルトルメ
チルアンモニウムヒドロキシド、ブチルトリメチルアン
モニウムヒドロキシド、ジブチルジエチルアンモニウム
ヒドロキシド、トリブチルプロピルアンモニウムヒドロ
キシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ジメ
チルエチルペンチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキシ
ルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキシルトリ
エチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキシルトリブチル
アンモニウムヒドロキシド、ジヘキシルジメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、ノニルトリプロピルアンモニウム
ヒドロキシド、ノニルジエチルペンチルアンモニウムヒ
ドロキシド、デシルトリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラキス(デシル)アンモニウムヒドロキシド、
テトラデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テ
トラデシルジメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、
テトラデシルジエチルブチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ビス(テトラデシル)ジメチルアンモニウムヒドロ
キシド、ビス(テトラデシル)エチルノニルアンモニウ
ムヒドロキシド、トリス(テトラデシル)メチルアンモ
ニウムヒドロキシド、トリス(テトラデシル)プロピル
アンモニウムヒドロキシド、トリス(テトラデシル)ノ
ニルアンモニウムヒドロキシド、テトラキス(テトラデ
シル)アンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメ
チルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリプロ
ピルアンモニウムヒドロキシド、ビス(ヘキサデシル)
ジエチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリ
ブチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルジメチ
ルヘキシルアンモニウムヒドロキシド、ビス(ヘキサデ
シル)ジメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラキス
(ヘキサデシル)アンモニウムヒドロキシド;シクロヘ
キシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、シクロペ
ンチルトリブチルアンモニウムヒドロキシド、ビス(シ
クロヘキシル)メチルエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、トリス(シクロペンチル)メチルアンモニウムヒド
ロキシド、テトラキス(シクロヘキシル)アンモニウム
ヒドロキシド;フェニルトリメチルアンモニウムヒドロ
キシド、フェニルジメチルエチルアンモニウムヒドロキ
シド、フェニルノニルデシルメチルアンモニウムヒドロ
キシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ベンジルジメチルプロピルアンモニウムヒドロキシ
ド、p―トリルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、
m―キシリルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、
ジフェニルジメチルアンモニウムヒドロキシド、フェニ
ルノニルジメチルアンモニウムヒドロキシド、1―ナフ
チルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、p―ビフェ
ニルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、2―ナフチ
ルトリプロピルアンモニウムヒドロキシド、フェニルシ
クロヘキシルジメチルアンモニウムヒドロキシド、フェ
ニル2―ナフチルジエチルアンモニウムヒドロキシド;
テトラメチルアンモニウムメトキシド、テトラメチルア
ンモニウムエトキシド、テトラメチルアンモニウムn―
プロポキシド、テトラメチルアンモニウムi―プロポキ
シド、テトラメチルアンモニウムn―ブトキシド、テト
ラメチルアンモニウムフェノキシド、テトラエチルアン
モニウムメトキシド、テトラエチルアンモニウムエトキ
シド、エチルトリメチルアンモニウムメトキシド、エチ
ルトリメチルアンモニウムエトキシド、テトラn―プロ
ピルアンモニウムメトキシド、テトラn―プロピルアン
モニウムエトキシド、テトラブチルアンモニウムメトキ
シド、テトラブチルアンモニウムエトキシド、テトラブ
チルアンモニウムi―プロポキシド、トリn―ブチルエ
チルアンモニウムメトキシド、テトラヘキシルアンモニ
ウムエトキシド、テトラヘキシルアンモニウムイソプロ
ポキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムメトキシ
ド、ベンジルトリメチルアンモニウムエトキシドおよび
ベンジルトリエチルアンモニウムメトキシドを挙げるこ
とができる。
【0098】これらのうち、R7 (CH3 3 NOHで
表わされる化合物は触媒活性が高く好ましい。
【0099】式(III )−2で表わされる化合物として
は、例えばテトラメチルアンモニウムアセテート、テト
ラメチルアンモニウムヘキサンカルボキシレート、テト
ラメチルアンモニウムノナンカルボキシレート、テトラ
メチルアンモニウムヘキサデカンカルボキシレート、テ
トラメチルアンモニウムシクロヘキサンカルボキシレー
ト、テトラメチルアンモニウムベンゼンカルボキシレー
ト、テトラメチルアンモニウム2―ナフタレンカルボキ
シレート、エチルトリメチルアンモニウムエタンカルボ
キシレート、ジメチルジエチルアンモニウムブタンカル
ボキシレート、テトラエチルアンモニウムオクタンカル
ボキシレート、プロピルトリエチルアンモニウムテトラ
デカンカルボキシレート、ジブチルジエチルアンモニウ
ム1―ナフタレンカルボキシレート、トリブチルプロピ
ルアンモニウムシクロペンタンカルボキシレート、テト
ラブチルアンモニウムアセテート、テトラブチルアンモ
ニウムベンゼンカルボキシレート、ペンチルジメチルエ
チルアンモニウムブタンカルボキシレート、ヘキシルト
リメチルアンモニウムオレート、ヘキシルトリメチルア
ンモニウムヘキサデカンカルボキシレート、ヘキシルト
リエチルアンモニウムシクロヘキサンカルボキシレー
ト、ヘキシルトリブチルアンモニウムエタンカルボキシ
レート、ジヘキシルジメチルアンモニウムヘキサンカル
ボキシレート、ビス(ノニルトリプロアンモニウム)サ
クシネート、ビス(ノニルジエチルペンチルアンモニウ
ム)アジペート、ビス(デシルトリメチルアンモニウ
ム)テレフタレート、テトラキス(デシル)アンモニウ
ムシクロヘキサンカルボキシレート、テトラデシルトリ
メチルアンモニウムテトラデカンカルボキシレート、テ
トラデシルジメチルエチルアンモニウムP―ドデシルベ
ンゼンカルボキシレート、テトラデシルジエチルブチル
アンモニウムアセテート、ビス(テトラデシル)ジメチ
ルアンモニウムペンタンカルボキシレート、ビス(テト
ラデシル)エチルノニルアンモニウムデカンカルボキシ
レート、トリス(テトラデシル)メチルアンモニウムオ
クタデカンカルボキシレート、テトラキス(テトラデシ
ル)アンモニウムアセテート、テトラキス(テトラデシ
ル)アンモニウムホーメイト、ヘキサデシルトリメチル
アンモニウムシクロヘキサンカルボキシレート、ヘキサ
デシルトリメチルアンモニウム1―ピリジンカルボキシ
レート、ヘキサデシルトリプロピルアンモニウム2―ピ
リジンカルボキシレート、ビス(ヘキサデシル)ジエチ
ルアンモニウム4―クロルベンゼンカルボキシレート、
ヘキサデシルトリブチルアンモニウム2,4―シブチル
ベンゼンカルボキシレート、ヘキサデシルジメチルヘキ
シルアンモニウム6―メチル2―ナフタレンカルボキシ
レート、ビス(ヘキサデシル)ジメチルアンモニウムキ
ノリンカルボキシレート、テトラキス(ヘキサデシル)
アンモニウムアセテート、シクロヘキシルトリメチルア
ンモニウムホーメイト、シクロペンチルトリブチルアン
モニウムブタンカルボキシレート、ビス(シクロヘキシ
ル)メチルエチルアンモニウムオクタンカルボキシレー
ト、トリス(シクロペンチル)メチルアンモニウムドデ
カンカルボキシレート、テトラキス(シクロヘキシル)
アンモニウムシクロヘキサンカルボキシレート、フェニ
ルトリメチルアンモニウムホーメイト、フェニルトリメ
チルアンモニウムアセテート、フェニルトリメチルアン
モニウムデカンカルボキシレート、フェニルトリメチル
アンモニウムヘキサデカンカルボキシレート、フェニル
トリメチルアンモニウムベンゼンカルボキシレート、フ
ェニルトリメチルアンモニウム1―ピリジンカルボキシ
レート、フェニルジメチルエチルアンモニウム2―ナフ
タレンカルボキシレート、フェニルノニルデシルメチル
アンモニウムベンゼンカルボキシレート、ベンジルトリ
メチルアンモニウムヘキサデカンカルボキシレート、ベ
ンジルジメチルプロピルアンモニウムオクタンカルボキ
シレート、p―トリルトリエチルアンモニウムアセテー
ト、m―キシリルトリプロピルアンモニウムペンタンカ
ルボキシレート、ビス(ジフェニルジメチルアンモニウ
ム)フマレート、ビス(フェニルノニルジメチルアンモ
ニウム)オギザレート、トリス(1―ナフチルトリメチ
ルアンモニウム)トリメリテート、p―ビフェニルトリ
エチルアンモニウムアセテート、2―ナフチルトリプロ
ピルアンモニウムシクロブタンカルボキシレートおよび
フェニルシクロヘキシルジメチルアンモニウムデカンカ
ルボキシレートを挙げることができる。
【0100】式(III )−2で表わされる上記化合物は
触媒活性が高くしかも安定性が大きいので取扱い易く、
好ましい。
【0101】式(III )−3で表わされる化合物として
は、例えばテトラメチルアンモニウムボロヒドリド、エ
チルトリメチルアンモニウムボロヒドリド、ジメチルジ
エチルアンモニウムボロヒドリド、テトラエチルアンモ
ニウムボロヒドリド、ブチルトリメチルアンモニウムボ
ロヒドリド、ブチルプロピルエチルメチルアンモニウム
ボロヒドリド、ジブチルジエチルアンモニウムボロヒド
リド、テトラブチルアンモニウムボロヒドリド、ヘキシ
ルトリメチルアンモニウムボロヒドリド、ヘキシルトリ
エチルアンモニウムボロヒドリド、ヘキシルトリブチル
アンモニウムボロヒドリド、ジヘキシルジメチルアンモ
ニウムボロヒドリド、ノニルトリプロピルアンモニウム
ボロヒドリド、ノニルジエチルペンチルアンモニウムボ
ロヒドリド、デシルトリメチルアンモニウムボロヒドリ
ド、テトラキス(デシル)アンモニウムボロヒドリド、
テトラデシルトリメチルアンモニウムボロヒドリド、テ
トラデシルジメチルアンモニウムボロヒドリド、テトラ
デシルジエチルブチルアンモニウムボロヒドリド、ビス
(テトラデシル)ジメチルアンモニウムボロヒドリド、
ビス(テトラデシル)エチルノニルアンモニウム、トリ
ス(テトラデシル)メチルアンモニウムボロヒドリド、
トリス(テトラデシル)プロピルアンモニウムボロヒド
リド、トリス(テトラデシル)ノニルアンモニウムボロ
ヒドリド、テトラキス(テトラデシル)アンモニウムボ
ロヒドリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムボロ
ヒドリド、ヘキサデシルトリプロピルアンモニウムボロ
ヒドリド、ビス(ヘキサデシル)ジエチルアンモニウム
ボロヒドリド、ヘキサデシルトリブチルアンモニウムボ
ロヒドリド、ヘキサデシルジメチルヘキシルアンモニウ
ムボロヒドリド、ビス(ヘキサデシル)ジメチルアンモ
ニウムボロヒドリド、テトラキス(ヘキサデシル)アン
モニウムボロヒドリド、シクロヘキシルトリブチルアン
モニウムボロヒドリド、シクロペンチルトリブチルアン
モニウムボロヒドリド、ビス(シクロヘキシル)メチル
エチルアンモニウムボロヒドリド、トリス(シクロペン
チル)エチルアンモニウムボロヒドリド、テトラキス
(シクシロヘキシル)アンモニウムボロヒドリド、フェ
ニルトリメチルアンモニウムボロヒドリド、フェニルジ
メチルエチルアンモニウムボロヒドリド、フェニルノニ
ルデシルメチルアンモニウムボロヒドリド、ベンジルト
リメチルアンモニウムボロヒドリド、ベンジルジメチル
プロピルアンモニウムボロヒドリド、p―トリルトリエ
チルアンモニウムボロヒドリド、m―キシリルトリプロ
ピルアンモニウムボロヒドリド、ジフェニルジメチルア
ンモニウムボロヒドリド、フェニルノニルジメチルアン
モニウムボロヒドリド、1―ナフチルトリメチルアンモ
ニウムボロヒドリド、p―ビフェニルトリエチルアンモ
ニウムボロヒドリド、2―ナフチルトリプロピルアンモ
ニウムボロヒドリド、フェニルシクロヘキシルジメチル
アンモニウムボロヒドリド、フェニル2―ナフチルジエ
チルアンモニウムボロヒドリド;テトラメチルアンモニ
ウムテトラフェニルボレート、テトラメチルアンモニウ
ムトリフェニルベンジルボレート、テトラエチルアンモ
ニウムテトラフェニルボレート、テトラエチルアンモニ
ウムトリフェニルベンジルボレート、トリエチルメチル
アンモニウムテトラフェニルボレート、ジメチルジエチ
ルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラn―プ
ロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラn
―ブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラ
n―プロピルアンモニウムジベンジルジフェニルボレー
ト、トリn―プロピルメチルアンモニウムテトラフェニ
ルボレート、トリn―ブチルエチルアンモニウムテトラ
フェニルボレート、テトラn―ヘキシルアンモニウムテ
トラフェニルボレート、シクロヘキシルトリメチルアン
モニウムテトラフェニルボレート、シクロヘキシルトリ
エチルアンモニウムテトラフェニルボレートおよびフェ
ニルトリメチルアンモニウムテトラフェニルボレートを
挙げることができる。
【0102】これらのうち、テトラメチルアンモニウム
テトラフェニルボレート、テトラフェニルアンモニウム
テトラフェニルボレートが好ましい。
【0103】式(III )−4で表わされる化合物として
は、例えばテトラメチルアンモニウムフロリド、エチル
トリメチルアンモニウムフロリド、ジエチルジメチルア
ンモニウムフロリド、テトラエチルアンモニウムフロリ
ド、n―プロピルトリエチルアンモニウムフロリド、n
―ブチルトリメチルアンモニウムフロリド、テトラn―
ブチルアンモニウムフロリド、ヘキシルトリメチルアン
モニウムフロリド、ヘキシルトリエチルアンモニウムフ
ロリド、デシルトリメチルアンモニウムフロリド、シク
ロヘキシルトリメチルアンモニウムフロリド、シクロペ
ンチルトリメチルアンモニウムフロリド、シクロヘキシ
ルトリブチルアンモニウムフロリド、ビス(シクロヘキ
シル)ジメチルアンモニウムフロリド、テトラキス(シ
クロヘキシル)アンモニウムフロリド、フェニルトリメ
チルアンモニウムフロリド、フェニルトリエチルアンモ
ニウムフロリド、フェニルジメチルエチルアンモニウム
フロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムフロリド、
m―キシリルトリメチルアンモニウムフロリド、1―ナ
フチルトリメチルアンモニウムフロリドおよび2―ナフ
チルトリメチルアンモニウムフロリドを挙げることがで
きる。
【0104】含窒素塩基性化合物を、周期律表第14族
の金属元素を含む前記重縮合触媒と一緒に用いずに単独
で重縮合触媒として用いた場合には、ポリカーボネート
の重縮合温度が200℃特に250℃を超えたときに、
重縮触媒活性が急激に低下するのが普通であるが、本発
明における触媒系では含窒素塩基性化合物の存在は触媒
活性を著しく向上させる。
【0105】上記含窒素塩基性化合物は、含窒素塩基性
化合物中のアンモニウム窒素原子が芳香族ジヒドロキシ
化合物1モルと当り1×10-5〜1×10-3当量となる
割合で用いるのが好ましい。より好ましい割合は同じ基
準に対し2×10-5〜7×10-4当量となる割合であ
る。特に好ましい割合は同じ基準に対し5×10-5〜5
×10-4当量となる割合である。
【0106】本発明方法において、重縮合触媒、共触媒
および助触媒は、重縮合反応系中に一緒ににあるいは個
別に、好ましくは重縮合開始前に添加される。また、こ
れらの触媒、共触媒および助触媒は、そのままあるいは
不活性媒体に溶解もしくは懸濁された状態で添加するこ
とができる。溶液もしくは懸濁液は、好ましくは、これ
らの触媒等を固形分として、30重量%以下、さらに好
ましくは20重量%以下で含有するのが望ましい。
【0107】さらに、これらの溶液または懸濁液中に溶
存する酸素濃度は100ppm以下が好ましく、さらに
好ましくは50ppm以下、よりさらに好ましくは10
ppm以下が好ましい。この範囲を越えると溶存酸素の
影響により着色あるいは分岐成分が生成しやすい。
【0108】また本発明においては、重合開始前、重合
途中、重合終了後のうち少なくとも1回以上溶融状態で
各種の安定剤を加えることが好ましい。該安定剤として
はイオウ含有酸性化合物および/または該酸性化合物か
ら形成される誘導体、フェノール系安定剤、チオエーテ
ル系安定剤、リン系安定剤、ヒンダードアミン系安定
剤、エポキシ化合物、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤等を挙げることができ
る。
【0109】イオウ含有酸性化合物および/または該酸
性化合物から形成される誘導体としては、例えば亜硫
酸、硫酸、スルフィン酸系化合物、スルホン酸系化合物
およびこれらの誘導体を挙げることができる。硫酸誘導
体としては、例えば、ジエチル硫酸、ジプロピル硫酸、
ジブチル硫酸、ジエチル亜硫酸、ドデシル硫酸ナトリウ
ム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム、ブチル硫酸ジメチル
ブチルトリデシルアンモニウム、エチル硫酸ジメチルエ
チルヘキサデシルアンモニウム、メチル硫酸トリメチル
デシルアンモニウムなどを挙げることができる。
【0110】スルフィン酸系化合物としては、例えば、
トルエンスルフィン酸、ナフタレンスルフィン酸などを
挙げることができる。スルホン酸系化合物およびこの誘
導体としては、例えば、ベンゼンスルホン酸、p―トル
エンスルホン酸などのスルホン酸;ベンゼンスルホン酸
メチル、ベンゼンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン
酸ブチル、ベンゼンスルホン酸オクチル、ベンゼンスル
ホン酸フェニル、p―トルエンスルホン酸メチル、p―
トルエンスルホン酸エチル、p―トルエンスルホン酸ブ
チル、p―トルエンスルホン酸オクチル、p―トルエン
スルホン酸フェニルなどのスルホン酸エステル;および
p―トルエンスルホン酸アンモニウム、p―トルエンス
ルホン酸テトラブチルホスホニウム、ドデシルベンゼン
スルホン酸テトラフェニルホスホニウムなどのスルホン
酸塩を挙げることができる。
【0111】これらの化合物は、単独で、あるいは組合
わせて用いることができる。これらのうち、pKa値が
3以下であるイオウ含有酸性化合物および該酸性化合物
から形成される誘導体であってスルホン酸系化合物およ
びこの誘導体が好ましく用いられ、特にベンゼンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸ブチル、p―トルエンスルホ
ン酸、p―トルエンスルホン酸エチル、p―トルエンス
ルホン酸ブチル、ドデシル硫酸ナトリウム、メチル硫酸
トリメチル、ヘキサデシルアンモニウム、p―トルエン
スルホン酸テトラブチルホスホニウム、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸テトラフェニルホスホニウムが好ましく用
いられる。
【0112】フェノール系安定剤としては、例えば、n
―オクタデシル―3―(4―ヒドロキシ―3′,5′―
ジ―t―ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス
[メチレン―3―(3′,5′―ジ―t―ブチル―4―
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,
1,3―トリス(2―メチル―4―ヒドロキシ―5―t
―ブチルフェニル)ブタン、ジステアリル(4―ヒドロ
キシ―3―メチル―5―t―ブチル)ベンジルマロネー
ト、4―ヒドロキシメチル―2,6―ジ―t―ブチルフ
ェノール等があげられる。これらは単独で用いても2種
以上混合して用いてもよい。
【0113】チオエーテル系安定剤としては、例えば、
ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジ
プロピオネート、ジミリスチル―3,3′―チオジプロ
ピオネート、ジトリデシル―3,3′―チオジプロピオ
ネート、ペンタエリスリトール―テトラキス―(β―ラ
ウリル―チオプロピオネート)等が挙げられる。これら
は単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
【0114】また、リン系安定剤としては、例えば、ビ
ス(2,4―ジ―t―ブチルフェニル)ペンタエリスリ
チルジホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、
フェニルイソオクチルホスファイト、2―エチルヘキシ
ルジフェニルホスファイト等のアリールアルキルホスフ
ァイト;トリメチルホスファイト、トリエチルホスファ
イト、トリブチルホスファイト、トリオクタデシルホス
ファイト、ジステアリルペンタエリスリチルジホスファ
イト、トリス(2―クロロエチル)ホスファイト、トリ
ス(2,3―ジクロロプロピル)ホスファイト等のトリ
アルキルホスファイト;トリシクロヘキシルホスファイ
ト等のトリシクロアルキルホスファイト;トリフェニル
ホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリス(エ
チルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4―ジ―t
―ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ヒドロキシ
フェニル)ホスファイト等のトリアリールホスファイ
ト;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリオクタデシルホスフ
ェート、ジステアリルペンタエリスリチルホスフェー
ト、トリス(2―クロロエチル)ホスフェート等のトリ
アルキルホスフェート;トリシクロヘキシルホスフェー
ト等のトリシクロアルキルホスフェート;トリフェニル
ホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリス(ノ
ニルフェニル)ホスフェート、2―エチルフェニルジフ
ェニルホスフェート等のトリアリールホスフェート等が
挙げられる。これらは単独で用いても2種以上混合して
用いてもよい。
【0115】またヒンダードアミン系安定剤としては、
例えば、ビス(2,2,6,6―テトラメチル―4―ピ
ペリジル)セバケート、8―ベンジル―7,7,9,9
―テトラメチル―3―オクチル―1,2,3―トリアザ
スピロ[4,5]ウンデカン―2,4―ジオン、4―ベ
ンゾイルオキシ―2,2,6,6―テトラメチルピペリ
ジン、テトラキス(2,2,6,6―テトラメチル―4
―ピペリジル)1,2,3,4―ブタンテトラカルボキ
シレートなどが挙げられる。これらは単独で用いても2
種以上混合して用いてもよい。
【0116】本発明では、安定剤として、エポキシ化合
物を使用することができる。かかるエポキシ化合物とし
て、1分子中にエポキシ基を1個以上有する化合物が好
ましく用いられる。
【0117】このようなエポキシ化合物として、具体的
には、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、フェニ
ルグリシジルエーテル、t―ブチルフェニルグリシジル
エーテル、3,4―エポキシシクロヘキシルメチル―
3′,4′―エポキシシクロヘキシルカルボキシレー
ト、3,4―エポキシシクロヘキシルエチレンオキシ
ド、シクロヘキシルメチル―3,4―エポキシシクロヘ
キシルカルボキシレート、3,4―エポキシ―6―メチ
ルシクロヘキシルメチル―6′―メチルシロヘキシルカ
ルボキシレート、ビスフェノール―Aジグリシジルエー
テル、フタル酸のジグリシジルエステル、ヘキサヒドロ
フタル酸のジグリシジルエステル、ビス―エポキシジシ
クロペンタジエニルエーテル、ビス―エポキシエチレン
グリコール、ビス―エポキシシクロヘキシルアジペー
ト、ブタジエンジエポキシド、テトラフェニルエチレン
エポキシド、エポキシ化ポリブタジエン、3,4―ジメ
チル―1,2―エポキシシクロヘキサン、3,5―ジメ
チル―1,2―エポキシシクロヘキサン、3―メチル―
5―t―ブチル―1,2―エポキシシクロヘキサン、な
どを挙げることができる。
【0118】サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例え
ば、フェニルサリシレート、p―t―ブチルフェニルサ
リシレートが挙げられる。ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤としては、例えば2,4―ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2―ヒドロキシ―4―メトキシベンゾフェノン、
2,2′―ジヒドロキシ―4―メトキシベンゾフェノ
ン、2,2′―ジヒドロキシ―4,4′―ジメトキシベ
ンゾフェノン、2―ヒドロキシ―4―メトキシ―2′―
カルボキシベンゾフェノン、2―ヒドロキシ―4―メト
キシ―5―スルホベンゾフェノントリヒドレート、2―
ヒドロキシ―4―n―オクチルオキシベンゾフェノン、
2,2′,4,4′―テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、4―ドデシロキシ―2―ヒドロキシベンゾフェノ
ン、ビス(5―ベンゾイル―4―ヒドロキシ―2―メト
キシフェニル)メタン、2―ヒドロキシ―4―メトキシ
ベンゾフェノン―5―スルホン酸などが挙げられる。
【0119】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、例えば2―(2′―ヒドロキシ―5′―メチル―フ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2―(2′―ヒドロキシ
―3′,5′―ジ―t―ブチル―フェニル)ベンゾトリ
アゾール、2―(2′―ヒドロキシ―3′―t―ブチル
―5′―メチル―フェニル)―5―クロロベンゾトリア
ゾール、2―(2′―ヒドロキシ―3′,5′―ジ―t
―ブチル―フェニル)―5―クロロベンゾトリアゾー
ル、2―(2′―ヒドロキシ―5′―t―オクチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2―(2′―ヒドロキシ―
3′,5′―ジ―t―アミルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2―[2′―ヒドロキシ―3′―(3″,4″,
5″,6″―テトラヒドロフタルイミドメチル)―5′
―メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2′―メ
チレンビス[4―(1,1,3,3―テトラメチルブチ
ル)―6―(2―ベンゾトリアゾール―2―イル)フェ
ノール]などを挙げることができる。
【0120】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、例えば2―エチルヘキシル―2―シアノ―3,3―
ジフェニルアクリレート、エチル―2―シアノ―3,3
―ジフェニルアクリレートなどを挙げることができる。
【0121】これらの各種安定剤は、原料である上記芳
香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、10-8〜10
-1モル、好ましくは10-7〜10-2モルの量で用いられ
る。
【0122】また本発明方法では、主成するポリカーボ
ネートの末端封止剤として重縮合反応系に、好ましくは
炭素数が10〜40、より好ましくは炭素数15〜40
のフェノール類を、芳香族ジヒドロキシ化合物に対して
好ましくは0.05〜10モル%、より好ましくは0.
5〜7モル%、さらに好ましくは1〜5モル%の量で用
いられる。
【0123】炭素数10〜40のフェノール類として
は、例えばo―n―ブチルフェノール、p―シクロヘキ
シルフェノール、o―フェニルフェノール、m―イソブ
チルフェノール、m―n―ノニルフェノール、p―t―
ブチルフェノール、o―m―ペンチルフェノール、p―
クミルフェノール、p―n―ペンチルフェノール、o―
ナフチルフェノール、p―n―ペンチルフェノール、m
―n―ヘキシルフェノール、2,6―ジ―t―ブチルフ
ェノール、2,4―ジ―t―ブチルフェノール、3,5
―ジ―t―ブチルフェノール、2,6―ジクミルフェノ
ール、3,5―ジクミルフェノール、2,2,2―トリ
メチル―4―(ヒドロキシフェニル)クロマン等のモノ
ヒドロキシクロマン誘導体などの1価のフェノールが用
いられる。
【0124】本発明方法において、芳香族ジヒドロキシ
化合物とジアリールカーボネートとの重縮合反応は、従
来知られている重縮合反応条件と同様な条件下で行うこ
とができる。
【0125】具体的には、第一段目の反応を80〜25
0℃、好ましくは100〜230℃、さらに好ましくは
120〜190℃の温度で、0.5〜5時間、好ましく
は1〜4時間、さらに好ましくは1.5〜3時間、減圧
下、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネー
トとを反応させる。次いで反応系の真空度を高めながら
反応温度を高めて、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリ
ールカーボネートとの反応を行ない、最終的には5mm
Hg以下、好ましくは1mmHg以下の減圧下で、24
0〜320℃で芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
カーボネートとの重縮合反応を行なう。
【0126】上記のような重縮合反応は、連続式で行な
ってもよく、バッチ式で行なってもよい。また上記の反
応を行なうに際して用いられる反応装置は、槽型であっ
ても管型であっても塔型であってもよい。
【0127】上記のようにして得られる反応生成物であ
るポリカーボネートは、通常、20℃中で測定した固有
粘度(メチレンクロライド液)が好ましくは0.1〜
1.0、より好ましくは0.2〜0.8のものである。
【0128】本発明では上記のようにして得られるポリ
カーボネートに本発明の目的を損なわない範囲で、さら
に、離型剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、防曇剤、天然
油、合成油、ワックス、有機系充填剤、無機系充填剤な
どを添加することができる。
【0129】本発明によればポリマー色調が良好で副反
応が抑制され、高重合化した場合も分岐反応に起因する
不溶物、異物の生成が少ないポリカーボネートが製造で
きる。また成型加工時にも分岐反応その他の副反応が抑
制され、装置内でのやけ、着色、不溶化、異物の生成、
分子量の低下を低いレベルに抑えたポリカーボネートを
得ることができる。
【0130】さらに、本発明方法によれば、上記の如き
高品質のポリカーネートを効率よく従って高い生産性で
製造することができる。また、本発明方法によれば、重
合装置を長時間洗浄することなく、繰返し使用しても、
上記の如き高品質のポリカーボネートを製造し続けるこ
とができるため、本発明方法はポリカーボネートを工業
的に製造する方法として非常に有利である。
【0131】上記の如き、本発明方法の利点は、基本的
には、本発明方法において用いられる本発明者が見い出
した前記重縮合触媒、それと助触媒との組合せ、さらに
はそれらと共触媒との組合せによって達成される。
【0132】それゆえ、本発明によれば、(a)周期率
表第14族の金属元素のアート錯体のアルカリ金属塩お
よび(b)同金属元素のオキソ酸のアルカリ金属塩より
なる群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属塩、
ここで周期律表第14族の上記金属元素はケイ素、ゲル
マニウム、スズおよび鉛よりなる群から選ばれる。から
なるポリカーボネートの重縮合触媒;この重縮合触媒と
周期律表第14族の金属化合物のオキソ酸および同金属
元素の酸化物よりなる群から選ばれる少くとも1種の助
触媒の組合せからなる触媒;および上記重縮合触媒ある
いは上記重縮合触媒と助触媒の組合せと共触媒としての
含窒素塩基性化合物との組合せからなる触媒が同様に提
供される。
【0133】
【発明の効果】本発明によれば、溶融重合法により、着
色がなく、しかも、分岐や不溶化物の少ない芳香族ポリ
カーボネートを製造することができる。すなわち、本発
明によれば、成形加工時における分岐反応の如き副反応
が抑制され、成形加工装置内でのやけ、着色、不溶化、
異物の生成、分子量低下が抑えられた芳香族ポリカーボ
ネートを製造することができる。
【0134】また、本発明によれば、芳香族ポリカーボ
ネートを高い重合速度で生産性高く製造することができ
る。
【0135】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明する。な
お、実施例中、部とあるのは特にことわらないかぎり重
量部のことをいう。実施例に於て物性等の評価は次の方
法に従って行なった。
【0136】(i) 固有粘度[η]:塩化メチレン中
20℃でウベローデ粘度計で測定した。
【0137】(ii) 濾過性及び異物生成:SUS31
6製の試験官中で、ポリマーを窒素気流下290℃で
2.0時間処理した。得られたポリマーを粉砕し、5g
を塩化メチレン100ml中に添加し超音波照射し溶解
した。そのポリマー溶液を1ミクロンポアフィルターで
0.5kg/cm2 の加圧下濾過した。濾過性は、
「良」…15分未満で濾過、「やや不良」…15〜30
分で濾過、「不良」…濾過時間が30分を越える、の3
段階で評価した。フィルター上に残存した黒色異物は、
「少」…10個未満、「中」…10〜20個、「多」…
20個を越えるの3段階で評価した。
【0138】(iii ) ポリマー色調:L値及びb値:
3mm厚の射出成形板をシリンダー温度300℃射出圧
力100kg/cm2 金型温度90℃で成型し、X,
Y,Z値を日本電色工業製Colorand Colo
r Defference Meter ND―100
1DPで透過法でL値及びb値を測定した。
【0139】(iv) ゲル評価 ポリマー10gをステンレス容器にとり、290℃/
0.3〜0.5mmHg/20時間の条件で熱処理後、塩
化メチレン500〜1000mlに溶解し不溶分を採集
した。その不溶分の乾燥重量の溶解前のサンプルの重量
に対する重量%で表す。
【0140】(v) 重合活性:固有粘度[η]が0.
45になる重合時間(t)を測定した。生産性は、24
時間/t(時間)で表す。
【0141】[実施例1〜38]ビスフェノールA22
8部、ジフェニルカーボネート225部および表1〜1
3に示す種類、量の触媒を攪拌装置、蒸留器および減圧
装置を備えた反応槽(容量100リットル)に仕込み窒
素置換をした後、140℃で溶解した。30分間撹拌
後、内温を180℃に昇温し、徐々に減圧し100mm
Hgで30分間反応させ生成するフェノールを溜去し
た。さらに200℃に昇温しつつ徐々に減圧し50mm
Hgで30分間フェノールを溜出しつつ反応させエステ
ル交換反応を行った。
【0142】次いで、反応液を第2の反応槽へ移し、2
20℃、30mmHgまで徐々に昇温、減圧し、同温同
圧で30分、さらに240℃で10mmHg、260℃
で1mmHg、270℃で1mmHg以下にまで上記と
同じ手順で昇温、減圧をくりかえし反応を続行した。
【0143】次に270℃で1mmHgで攪拌動力を測
定しつつ適宜サンプリングしてを重合を行ない[η]=
0.45になる重合時間を求め、最終的に[η]=0.
5になるまで重縮合を行ないポリカーボネート樹脂を製
造した。
【0144】これらポリカーボネート樹脂の物性を表1
〜13に記す。表中、(*1)は、1モルのBPAに対
するアルカリ金属のモル当量で表す。(*2)は、1モ
ルのBPAに対する第14族元素のモル当量で表す。
(*3)は、1モルのBPAに対するアルカリ金属のモ
ル当量で表す。(*4)は、1モルのBPAに対する含
窒素塩基性化合物のモル当量で表す。なお、(*1)〜
(*4)は表2〜14においても同じ意味である。
【0145】なお、実施例10、11、12、25及び
26においては、第14族元素化合物成分とアルカリ金
属化合物をあらかじめ、常温で混合し触媒を調製した
後、反応槽に加えた。一方、実施例13、14、27及
び28においては、第14族元素化合物成分とアルカリ
金属化合物とを別々に反応槽中に加え、反応槽中で触媒
を調製した。
【0146】[実施例39]ビスフェノールA 228
部、ジフェニルカーボネート 181.9部及びジフェ
ニルイソフタレート 95.4部を表14に記載の触媒
とともに実施例1記載の反応槽に仕込み窒素置換した後
150℃で溶解した。30分間、攪拌後徐々に減圧し1
00mmHgとし、同圧で30分反応せしめた。さらに
同圧下、内温を徐々に180℃に昇温した。同温同圧で
1時間反応せしめた。さらに減圧度を徐々に高めつつ、
内温も徐々に昇温し30mmHg、200℃に到達せし
めた。同温、同圧で1時間フェノールを溜出せしめ、エ
ステル交換反応をおこなった。
【0147】得られた反応生成物を隣接する同様形式の
重合槽に送液し、実施例1と同様の条件で重縮合、反応
をη=0.5になるまで継続した。重合活性及び得られ
たポリマーの物性を表14に示す。
【0148】
【表1】
【0149】
【表2】
【0150】
【表3】
【0151】
【表4】
【0152】
【表5】
【0153】
【表6】
【0154】
【表7】
【0155】
【表8】
【0156】
【表9】
【0157】
【表10】
【0158】
【表11】
【0159】
【表12】
【0160】
【表13】
【0161】[比較例1〜4]表9に示す触媒を使用す
る以外は実施例1と同様にしてポリカーボネートを製造
した。重合活性及び得られたポリマーの物性を表9に示
す。
【0162】本発明により製造したポリカーボネートは
不溶性異物の生成が少なく、迅速に濾過できた。一方、
比較例によれば、濾過時にフィルター上にゲル状異物が
多数見られた。本発明によれば、上記色調評価射出成型
板の成型時、一度成型を終了した後成型を再開した場
合、目視による黒色異物の生成数が少ない水準を保って
いた。
【0163】
【表14】
フロントページの続き (72)発明者 平田 滋己 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内 (72)発明者 阿部 正典 山口県岩国市日の出町2番1号 帝人株式 会社岩国研究センター内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとを、(a)周期律表第14族の金属元素
    のアート錯体のアルカリ金属塩および(b)同金属元素
    のオキソ酸のアルカリ金属塩よりなる群から選ばれる少
    なくとも1種のアルカリ金属塩、ここで周期律表第14
    族の上記金属元素はケイ素、ゲルマニウム、スズおよび
    鉛よりなる群から選ばれる、を重縮合触媒として、重縮
    合せしめることを特徴とする芳香族ポリカーボネートの
    製造法。
  2. 【請求項2】 (a)周期律表第14族の金属化合物の
    アート錯体のアルカリ金属塩が、下記式(II) 【化1】 M1 2 1 p (OR6 q …(II) [ここで、M1 はアルカリ金属であり、M2 はケイ素、
    ゲルマニウム、スズまたは鉛であり、X1 は炭素数1〜
    20のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基
    または炭素数6〜20のアリール基であり、R6 は炭素
    数1〜20のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアル
    キル基または炭素数6〜20のアリール基であり、pお
    よびqは0または1〜5の整数である、但しp+qは3
    又は5である。]で表わされる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 (b)周期律表第14族の金属元素のオ
    キソ酸のアルカリ金属塩が、ケイ酸のアルカリ金属塩、
    亜スズ酸のアルカリ金属塩、スズ酸のアルカリ金属塩、
    ゲルマニウム(II)酸のアルカリ金属塩、ゲルマニウム
    (IV)酸のアルカリ金属塩、亜・鉛酸のアルカリ金属塩
    および鉛酸のアルカリ金属塩よりなる群から選ばれる請
    求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 周期律表第14族の金属元素のオキソ酸
    および同金属元素の酸化物よりなる群から選ばれる少く
    とも1種の助触媒の共存下で重縮合せしめる請求項1に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 助触媒として用いる周期律表第14族の
    金属元素のオキソ酸がケイ酸、亜スズ酸、スズ酸、ゲル
    マニウム酸、亜・鉛酸および鉛酸よりなる群から選ばれ
    る請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 周期律表第14族の金属元素の酸化物が
    一酸化ケイ素、二酸化ケイ素、一酸化スズ、二酸化ス
    ズ、一酸化ゲルマニウム、二酸化ゲルマニウム、一酸化
    鉛、二酸化鉛およびこれらの縮合体よりなる群から選ば
    れる請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 助触媒を、重縮合触媒中のアルカリ金属
    元素1モル当り、助触媒中の周期律表第14族の金属元
    素が50モル以下となる割合で存在せしめる請求項4に
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 含窒素塩基性化合物を共触媒として存在
    せしめる請求項1又は4に記載の方法。
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