JPH07264247A - パルス送信回路 - Google Patents

パルス送信回路

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JPH07264247A
JPH07264247A JP6075321A JP7532194A JPH07264247A JP H07264247 A JPH07264247 A JP H07264247A JP 6075321 A JP6075321 A JP 6075321A JP 7532194 A JP7532194 A JP 7532194A JP H07264247 A JPH07264247 A JP H07264247A
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voltage
gate
internal
gate voltage
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JP6075321A
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Takaaki Noda
孝明 野田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 パルス送信回路を含むS/Tインタフェース
LSI等の出力信号振幅を規格内に設定し、その性能低
下及び信頼性低下を防止する。 【構成】 所定のゲート電圧GP1を形成する基準電流
発生回路MCGと、ソースフォロア回路を介してボルテ
ージフォロアとされる演算増幅器及びそのゲートにゲー
ト電圧GP1を受ける電流制限MOSFETを含み出力
信号振幅設定のための内部電圧VB1を内部電圧VCと
してパルス駆動回路PDに伝達する内部電源バッファV
BBとを含むパルス送信回路PT搭載のLSIにおい
て、基準電流発生回路MCGの出力端子と電流制限MO
SFETのゲート間にゲート電圧バッファGPBを設
け、電流制限MOSFETのドレイン及びゲート間に、
比較的高いスレッショルドレベルのCMOSインバータ
と所定の容量手段からなり電流制限MOSFETのドレ
イン電位の変化を反転・微分してそのゲートに伝達する
帰還回路を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はパルス送信回路に関
し、例えば、総合サービスディジタル網(ISDN:I
ntegrated Service Digital
Network)を構成する加入者線終端装置のS/
TインタフェースLSI(大規模集積回路装置)に搭載
されるパルス送信回路ならびにその出力信号のオーバー
シュートノイズの低減に利用して特に有効な技術に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】総合サービスディジタル網の加入者の加
入者線終端装置,構内交換機及び端末装置にそれぞれ設
けられ、T点つまり加入者線終端装置及び構内交換機間
とS点つまり構内交換機及び端末装置間のインタフェー
ス装置として機能するS/TインタフェースLSIがあ
る。S/TインタフェースLSIには、特にS点におい
て最大8個の端末装置が接続され、そのパルス送信回路
には、端末装置の接続状況や稼動状況つまりは回線抵抗
に応じて出力信号振幅が規定される。
【0003】総合サービスディジタル網の加入者線終端
装置のS/TインタフェースLSIについて、例えば、
特願平5−019643号に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に記載される従来
のS/TインタフェースLSIにおいて、パルス送信回
路PTは、図12に示されるように、所定の内部電圧V
Cを受けるパルス駆動回路PDを備え、このパルス駆動
回路PDは、内部電圧VCと回路の非反転出力端子LT
P及び反転出力端子LTNとの間ならびにこれらの非反
転及び反転出力端子と回路の接地電位との間にそれぞれ
設けられ内部出力信号TAMIP及びTAMINつまり
は内部信号LTPP及びLTPNならびにLTNP及び
LTNNに従って選択的にかつそれぞれ相補的にオン状
態とされるPチャンネル型及びNチャンネル型の駆動M
OSFET(金属酸化物半導体型電界効果トランジス
タ。この明細書では、MOSFETをして絶縁ゲート型
電界効果トランジスタの総称とする)P6及びP7なら
びにN9及びNAを含む。内部出力信号TAMIP及び
TAMINは、例えば図13に示されるように、出力論
理レベルが“0”のとき順次交互にハイレベルとされ、
“1”のときともにロウレベルとされる。また、内部信
号LTPP及びLTNPは、対応する内部出力信号TA
MIP及びTAMINのハイレベルを受けてそれぞれ選
択的にロウレベルとされ、内部信号LTPN及びLTN
Nは、対応する内部出力信号TAMIP及びTAMIN
のハイレベルを受けてそれぞれ選択的にハイレベルとさ
れる。これにより、例えばT点におけるT回線TLIN
Bには、出力論理レベルが“0”のとき順次交互に逆相
とされ“1”のとき0V(ボルト)とされるいわゆるA
MI(AlternatedMark Inversi
on)方式の出力信号が得られる。
【0005】ところで、T回線TLINBには最大8個
の端末装置の結合が許され、パルス駆動回路PDからみ
たT回線TLINBの抵抗は、これらの端末装置の接続
状況や稼動状況に応じて変化する。したがって、パルス
駆動回路PDの出力信号振幅は、CCITT(Cons
ulting Committee of Inter
national Telegraph and Te
lephone)の勧告I.430により、T回線TL
INBの回線抵抗に応じて規定され、回線抵抗が400
Ω(オーム)のとき0.675V〜1.20V、50Ω
のとき0.675V〜0.825V、5.6Ωのとき1
50mV以下とされる。このため、図12のパルス送信
回路PTには、MOSFETN4及びN5を中心とする
差動回路と、MOSFETN7及びN8からなるソース
フォロア回路と、そのゲートに所定のゲート電圧GP1
を受け電流制限手段として作用するPチャンネルMOS
FETP5とを含む内部電源バッファVBBが設けら
れ、これによってパルス駆動回路PDの出力信号振幅を
上記仕様に適合させる方法が採られる。
【0006】すなわち、内部電源バッファVBBは、T
回線TLINBの抵抗が比較的大きくパルス駆動回路P
Dの負荷電流がMOSFETP5による制限電流値例え
ば19mA(ミリアンペア)より小さいとき、例えば
2.2Vに設定された内部電圧VB1をそのまま内部電
圧VCとして伝達する。したがって、T回線TLINB
における出力信号の振幅は、抵抗R3とT回線TLIN
Bの回線抵抗RLとの電圧分割により決定され、例えば
回線抵抗が400Ωのとき規定値を満たす約1.04V
とされ、50Ωのとき約0.75Vとされる。一方、T
回線TLINBの抵抗が比較的小さくパルス駆動回路P
Dの負荷電流がMOSFETP5による制限電流を超え
ようとすると、内部電源バッファVBBは、この負荷電
流を制限電流値19mAでクランプする。したがって、
T回線TLINBにおける出力信号の振幅は、制限電流
と回線抵抗RLとの積により決定され、例えば回線抵抗
が5.6Ωのとき規定値を満たす約106mVとされ
る。
【0007】ところが、本願発明者等は、S/Tインタ
フェースLSIのさらなる高集積化を図ろうとして次の
ような問題点に直面した。すなわち、上記従来のS/T
インタフェースLSIでは、T回線TLINBが5.6
Ωのような小さな回線抵抗とされ内部電源バッファVB
Bによる負荷電流のクランプが行われるとき、図13に
示されるように、電流制限MOSFETP5のドレイン
つまり内部ノードndの電位が約2V程度に低下する。
この内部ノードndの電位低下は、高集積化により比較
的大きな容量値となったMOSFETP5のゲートドレ
イン間容量Cgdを介してそのゲートに伝達され、ゲー
ト電圧GP1に負のノイズを誘起する。このため、MO
SFETP5による制限電流値が一時的に大きくなり、
T回線TLINBにおける出力信号振幅に規格の150
mVを超えるオーバーシュートノイズが発生する。ま
た、ゲート電圧GP1のノイズは、このゲート電圧GP
1を共通に受ける他のアナログ回路に影響を与え、その
動作特性を低下させる。この結果、S/Tインタフェー
スLSIとしてCCITTの規格を満たすことができな
くなるとともに、その性能及び信頼性が低下する。
【0008】この発明の目的は、電流制限MOSFET
を含むパルス送信回路の電流制限時における誘起ノイズ
を低減し、その出力信号のオーバーシュートノイズを低
減することにある。この発明の他の目的は、パルス送信
回路を搭載するS/TインタフェースLSI等の出力信
号振幅を規格内に設定し、その性能低下及び信頼性低下
を防止することにある。
【0009】この発明の前記ならびにその他の目的と新
規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らか
になるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次
の通りである。すなわち、総合サービスディジタル網の
加入者線終端装置等に設けられ、所定のゲート電圧を形
成する基準電流発生回路と、ソースフォロア回路を介し
てボルテージフォロア形態とされる演算増幅器及びその
ゲートに上記ゲート電圧を受ける電流制限MOSFET
を含み出力信号振幅設定のための内部電圧をパルス駆動
回路に伝達する内部電源バッファとを含むパルス送信回
路を搭載するS/TインタフェースLSIにおいて、基
準電流発生回路の出力端子と電流制限MOSFETのゲ
ートとの間に、ボルテージフォロア形態とされる演算増
幅器からなるゲート電圧バッファを設けるとともに、電
流制限MOSFETのドレイン及びゲート間に、例えば
比較的高い論理スレッショルドレベルを有するCMOS
インバータ及び所定の容量手段からなり電流制限MOS
FETのドレイン電位の変化を反転・微分してそのゲー
トに伝達する帰還回路を設ける。
【0011】
【作用】上記手段によれば、電流制限MOSFETに対
するゲート電圧供給点の駆動能力を高め、ゲート電圧の
誘起ノイズを相殺・抑制して、出力信号のオーバーシュ
ートノイズを抑制できるとともに、このゲート電圧の誘
起ノイズが基準電流発生回路の出力ノードに伝達される
のを防止し、ゲート電圧を共通に受ける他のアナログ回
路の動作に与える影響を防止することができる。この結
果、パルス送信回路を搭載するS/TインタフェースL
SI等の出力信号振幅を規格内に設定し、その性能低下
及び信頼性低下を防止することができる。
【0012】
【実施例】図1には、この発明が適用されたパルス送信
回路を含む総合サービスディジタル網(ISDN)の一
実施例の部分的なシステム構成図が示されている。ま
た、図2には、図1の総合サービスディジタル網に含ま
れる加入者線終端装置DSUの一実施例のブロック図が
示され、図3には、図2の加入者線終端装置DSUに含
まれるS/TインタフェースLSIの一実施例のブロッ
ク図が示されている。これらの図をもとに、まずこの実
施例の総合サービスディジタル網及び加入者線終端装置
DSUならびにS/TインタフェースLSIの構成及び
動作の概要について説明する。なお、図1ないし図3に
示されるトランス(変圧器)は、実際には近接するブロ
ックに含まれる。また、S/TインタフェースLSIの
各ブロックを構成する回路素子は、公知のMOSFET
集積回路の製造技術により、単結晶シリコンのような1
個の半導体基板上に形成される。さらに、S/Tインタ
フェースLSIに関する以下の説明は、加入者線終端装
置DSUのT回線TLIN側に設けられるものを例に進
めるが、その他のS/TインタフェースLSIについて
はこれと同一構成とされるため、類推されたい。
【0013】図1において、この実施例の総合サービス
ディジタル網は、構内交換機PBXを具備しかつ電話回
線である加入者線ULINを介して交換局COXに結合
される加入者SUBを有する。加入者線ULINは、交
換局COX側において局内網終端装置OCUにより終端
され、加入者SUB側において加入者線終端装置DSU
により終端される。この加入者線終端装置DSUは、T
回線TLINを介して構内交換機PBXに結合され、さ
らにS回線SLINを介して最大8個の端末装置TE1
〜TE8に結合される。周知のように、加入者線ULI
NにおけるインタフェースはいわゆるU点とされ、T回
線TLIN及びS回線SLINにおけるインタフェース
はそれぞれT点及びS点とされる。また、加入者線終端
装置DSU及び交換局COXならびに端末装置TE1〜
TE8は、そのT回線TLIN及びS回線SLIN側に
それぞれ設けられS点及びT点のインタフェース整合を
行うS/TインタフェースLSIをそれぞれ備える。
【0014】ここで、加入者線終端装置DSUは、特に
制限されないが、図2に示されるように、加入者線UL
IN側に設けられるサージ吸収部SABSと、送信及び
受信用のT回線TLINA及びTLINB側に設けられ
るS/TインタフェースLSI(S/TILSI)とを
備える。サージ吸収部SABSの出力端子は電源分離部
PSEPの入力端子に結合され、電源分離部PSEPの
出力端子は、トランスを介してハイブリッド回路HYB
に結合される。ハイブリッド回路HYBはUインタフェ
ース制御部UIFCに結合され、さらにラインドライバ
LDの出力端子とラインレシーバLRの入力端子に結合
される。ラインドライバLDの入力端子及びラインレシ
ーバLRの出力端子はS/TインタフェースLSIに結
合され、電源分離部PSEPはDC/DCコンバータD
DCに結合される。
【0015】加入者線終端装置DSUのサージ吸収部S
ABSは、屋外配線である加入者線ULINに重畳され
る落雷等によるサージノイズを吸収する。また、電源分
離部PSEPは、交換局COXから加入者線ULINを
介して伝達される例えば48Vの直流電源を分離してD
C/DCコンバータDDCに伝達し、DC/DCコンバ
ータDDCは、この直流電源を変圧して加入者線終端装
置DSUの動作電源となる直流電圧DCを形成する。さ
らに、ハイブリッド回路HYBは、加入者線ULINを
介して伝達される信号の中から受信信号を分離しライン
レシーバLRに伝達するとともに、ラインドライバLD
から出力される送信信号を加入者線ULINに伝達し、
Uインタフェース制御部UIFCは、U点つまり加入者
線ULINにおけるプロトコル等のインタフェース整合
を制御する。
【0016】一方、S/TインタフェースLSIは、T
点つまりT回線TLINA及びTLINBにおけるプロ
トコル等のインタフェース整合を行い、端末装置TE1
〜TE8から構内交換機PBX及びT回線TLINAを
介して供給される送信信号をラインドライバLDに伝達
するとともに、ラインレシーバLRから供給される受信
信号を構内交換機PBX及びT回線TLINBを介して
端末装置TE1〜TE8に伝達する。なお、端末装置T
E1〜TE8は、その回線制御機能により択一的にS回
線SLINに結合されるが、回線制御の過程において8
個の端末装置TE1〜TE8が同時にS回線SLINに
結合される場合も生じる。
【0017】ところで、加入者線終端装置DSUのS/
TインタフェースLSIは、図3に示されるように、ス
トアドプログラム方式の中央処理ユニットCPUをその
基本構成要素とする。中央処理ユニットCPUには、ク
ロック発生回路CPGから所定のクロック信号が供給さ
れる。また、中央処理ユニットCPUには、内部バスB
USを介してシリアルインタフェース部SIF及びドラ
イバレシーバD/Rが結合されるとともに、リードオン
リーメモリROM,ランダムアクセスメモリRAM,グ
ルーロジック部GLUEならびにDMA(ダイレクトメ
モリアクセス)コントローラDMACが結合される。シ
リアルインタフェース部SIFには、ラインドライバL
D及びラインレシーバLRが結合され、ドライバレシー
バD/Rには、T回線TLINA及びTLINBが結合
される。
【0018】S/TインタフェースLSIの中央処理ユ
ニットCPUは、予めリードオンリーメモリROMに格
納されたプログラムに従っていわゆるレイヤ2に相当す
るプロトコル制御を行うとともに、S/Tインタフェー
スLSIの各部を制御・統轄する。また、グルーロジッ
ク部GLUEは、ID競合制御等のいわゆるレイヤ1の
制御を行い、DMAコントローラDMACは、ランダム
アクセスメモリRAMに対する送信及び受信データの高
速転送に供される。
【0019】一方、シリアルインタフェース部SIF
は、ラインドライバLD及びラインレシーバLRに対す
る送信及び受信データのシリアル転送に供され、ドライ
バレシーバD/Rは、T回線TLINA及びTLINB
ならびに構内交換機PBXを介して端末装置TE1〜T
E8と送信及び受信データの授受を行う。なお、ドライ
バレシーバD/Rはこの発明が適用されたパルス送信回
路を含むが、その具体的構成及び動作ならびに特徴につ
いては後で詳細に説明する。
【0020】図4には、図3のS/TインタフェースL
SIに含まれるドライバレシーバD/Rの第1の実施例
のブロック図が示されている。また、図5,図6及び図
7には、図4のドライバレシーバD/Rに含まれるゲー
ト電圧バッファGPB,内部電源バッファVBB及びパ
ルス駆動回路PDの一実施例の回路図がそれぞれ示さ
れ、図8には、図4のドライバレシーバD/Rに含まれ
るパルス送信回路PTの一実施例の信号波形図が示され
ている。これらの図をもとに、この実施例のドライバレ
シーバD/R及びパルス送信回路PTの具体的構成及び
動作ならびにその特徴について説明する。なお、以下の
回路図において、そのチャンネル(バックゲート)部に
矢印が付されるMOSFETはPチャンネル型であっ
て、矢印の付されないNチャンネルMOSFETと区別
して示される。
【0021】図4において、この実施例のドライバレシ
ーバD/Rは、その出力端子が内部バスBUSに結合さ
れるパルス受信回路PRと、その入力端子が内部バスB
USに結合されるパルス送信回路PTとを備え、さらに
基準電圧発生回路VRG,トリミング回路TR及び基準
電流発生回路MCGを備える。パルス受信回路PRの入
力端子は、抵抗R1及びR2を介してトランスT1の一
次側に結合され、このトランスT1の二次側は、T回線
TLINAに結合される。また、パルス送信回路PTの
出力端子は、抵抗R3及びR4を介してトランスT2の
一次側に結合され、このトランスT2の二次側はT回線
TLINBに結合される。
【0022】ドライバレシーバD/Rの基準電圧発生回
路VRGは、安定した電位の基準電圧VRを形成して、
トリミング回路TRに供給する。また、トリミング回路
TRは、基準電圧発生回路VRGから供給される基準電
圧VRをもとに所定の内部電圧VB1及びVB2を形成
し、基準電流発生回路MCGならびにパルス受信回路P
R及びパルス送信回路PTに供給する。さらに、基準電
流発生回路MCGは、トリミング回路TRから供給され
る内部電圧VB1及びVB2をもとにそれぞれ所定値の
ミラー電流に相当するゲート電圧GP1及びGN1を形
成し、パルス受信回路PR及びパルス送信回路PTに供
給する。なお、この実施例において、内部電圧VB1
は、特に制限されないが、2.2Vとされ、内部電圧V
B2は0.78V〜1.87Vの範囲内で調整可能とさ
れる。
【0023】一方、パルス受信回路PRは、端末装置T
E1〜TE8からT回線TLINAを介して伝達される
AMI形式の送信データを受信し、内部バスBUSを介
してランダムアクセスメモリRAMに伝達する。これら
の送信データは、所定のプロトコル制御を受けた後、S
/TインタフェースLSIのシリアルインタフェース部
SIFを経て加入者線終端装置DSUのラインドライバ
LDに伝達され、さらにハイブリッド回路HYBを介し
て加入者線ULINに送出される。
【0024】次に、パルス送信回路PTは、その入力端
子が内部バスBUSに結合される送信信号中継回路TD
RPと、その出力端子が抵抗R3及びR4を介してトラ
ンスT2の一次側に結合されるパルス駆動回路PDとを
備え、さらにゲート電圧バッファGPB及び内部電源バ
ッファVBBを備える。このうち、ゲート電圧バッファ
GPBの非反転入力端子+には、基準電流発生回路MC
Gからゲート電圧GP1が供給され、その反転入力端子
−はその出力端子に共通結合される。また、内部電源バ
ッファVBBの非反転入力端子+には、トリミング回路
TRから内部電圧VB1が供給され、その反転入力端子
−はその出力端子に共通結合される。ゲート電圧バッフ
ァGPB及び内部電源バッファVBBには、基準電流発
生回路MCGからゲート電圧GN1が共通に供給され、
パルス駆動回路PDには、送信信号中継回路TDRPか
ら内部出力信号TAMIP及びTAMINが供給され
る。さらに、内部電源バッファVBBには、ゲート電圧
バッファGPBの出力信号つまりゲート電圧GP11が
供給され、パルス駆動回路PDには、内部電源バッファ
VBBの出力信号つまり内部電圧VCが供給される。
【0025】ここで、パルス送信回路PTのゲート電圧
バッファGPBは、図5に示されるように、Nチャンネ
ル型の差動MOSFETN1及びN2を含む。これらの
差動MOSFETのドレインは、PチャンネルMOSF
ETP1及びP2を介してアナログ回路用の電源電圧A
VDD(第1の電源電圧)に結合され、その共通結合さ
れたソースは、電流源となるNチャンネルMOSFET
N3を介して回路の接地電位(第2の電源電圧)に結合
される。MOSFETN1のゲートは、ゲート電圧バッ
ファGPBの非反転入力端子+に結合され、MOSFE
TN2のゲートは、その反転入力端子−に結合される。
また、MOSFETP1及びP2のゲートは、互いに共
通結合された後MOSFETN2のドレインに結合さ
れ、MOSFETN3のゲートには、ゲート電圧GN1
が供給される。
【0026】これにより、MOSFETN3は、ゲート
電圧GN1に相当するミラー電流を流して定電流源とし
て作用し、MOSFETP1及びP2は、差動MOSF
ETN1及びN2に対するアクティブ負荷として作用す
る。また、MOSFETN1及びN2は、MOSFET
P1及びP2ならびにN3とともに一つの演算増幅器
(第1の演算増幅器)を構成し、その反転入力端子−及
び出力端子が共通結合されることでいわゆるボルテージ
フォロア形態とされる。この結果、ゲート電圧バッファ
GPBは、その入力インピーダンスがほぼ無限大とされ
その出力インピーダンスがほぼゼロとされるいわゆるイ
ンピーダンス変換回路として機能し、その非反転入力端
子+に供給されるゲート電圧GP1をゲート電圧GP1
1としてそのままの電位で内部電源バッファVBBに伝
達する。
【0027】一方、内部電源バッファVBBは、図6に
示されるように、Nチャンネル型の差動MOSFETN
4及びN5を中心とする同様な演算増幅器(第2の演算
増幅器)と、NチャンネルMOSFETN7(第1のM
OSFET)及びN8からなるソースフォロア回路とを
含む。このうち、演算増幅器を構成する差動MOSFE
TN4及びN5のゲートは、内部電源バッファVBBの
非反転入力端子+及び反転入力端子−にそれぞれ結合さ
れる。また、MOSFETN7のゲートは、演算増幅器
の出力端子つまりMOSFETN5のドレインに結合さ
れ、そのソースは、内部電源バッファVBBの出力端子
に結合されるとともに、MOSFETN8を介して回路
の接地電位に結合される。MOSFETN8のゲートに
は、ゲート電圧GN1が供給される。また、MOSFE
TN7のゲートと回路の接地電位との間には、位相補償
用のキャパシタC1が設けられる。
【0028】この実施例において、内部電源バッファV
BBは、さらに電源電圧AVDDとMOSFETN7の
ドレインとの間に設けられそのゲートに上記ゲート電圧
バッファGPBの出力信号つまりゲート電圧GP11を
受けるPチャンネルMOSFETP5(第2のMOSF
ET)を含む。このMOSFETP5は、ゲート電圧G
P11に相当するミラー電流を流していわゆる電流制限
手段として機能し、内部電源バッファVBBの出力端子
から流される負荷電流の値を例えば19mAにクランプ
すべく作用する。前述のように、内部電源バッファVB
Bの非反転入力端子+には、トリミング回路TRから内
部電圧VB1が供給され、その反転入力端子−及び出力
端子は共通結合される。この結果、内部電源バッファV
BBは、その出力電流がMOSFETP5によりクラン
プされないことを条件に、入力インピーダンスがほぼ無
限大とされ出力インピーダンスがほぼゼロとされるイン
ピーダンス変換回路として機能し、その非反転入力端子
+に供給される内部電圧VB1を内部電圧VCとしてそ
のままパルス駆動回路PDに伝達する。
【0029】次に、パルス駆動回路PDは、図7に示さ
れるように、内部出力信号TAMIP及びTAMINを
受けるデコーダDECを含み、さらに内部電源バッファ
VBBの出力端子つまり内部電圧供給点VCとその非反
転出力端子LTP及び反転出力端子LTNとの間ならび
にこれらの非反転及び反転出力端子と回路の接地電位と
の間にそれぞれ設けられるPチャンネル型の駆動MOS
FETP6及びP7ならびにNチャンネル型の駆動MO
SFETN9及びNAを含む。このうち、MOSFET
P6及びP7のゲートには、デコーダDECから内部信
号LTPP及びLTNPがそれぞれ供給され、MOSF
ETN9及びNAのゲートには、内部信号LTPN及び
LTNNがそれぞれ供給される。パルス送信回路PTの
非反転出力端子LTP及び反転出力端子LTNは、抵抗
R3及びR4を介してトランスT2の一次側に結合され
る。この実施例において、抵抗R3の抵抗値は、約2
3.3Ωとされる。また、トランスT2の巻数比は2:
1とされ、その二次側には等価的にT回線TLINBの
回線抵抗に相当する負荷が結合される。
【0030】ここで、送信信号中継回路TDRPからパ
ルス駆動回路PDに供給される内部出力信号TAMIP
及びTAMINは、図8に例示されるように、T回線T
LINBに出力すべきデータの論理レベルが“1”とさ
れるときともに回路の接地電位つまり0Vのようなロウ
レベルとされ、“0”とされるとき順次交互に電源電圧
VDDのようなハイレベルとされる。また、デコーダD
ECから出力される内部信号LTPP及びLTNPは、
対応する内部出力信号TAMIP及びTAMINがハイ
レベルとされるときそれぞれ選択的にロウレベルとさ
れ、内部信号LTNN及びLTPNは、対応する内部出
力信号TAMIP及びTAMINがハイレベルとされる
ときそれぞれ選択的にハイレベルとされる。
【0031】これらのことから、出力論理レベルが
“1”とされるのを受けて内部信号LTPP及びLTN
Pがともにハイレベルとされ内部信号LTNN及びLT
PNがともにロウレベルとされるとき、パルス駆動回路
PDでは、すべての駆動MOSFETP6及びP7なら
N9及びNAがオフ状態となり、非反転出力端子LTP
及び反転出力端子LTNはハイインピーダンス状態とな
って、T回線TLINBにおける出力信号のレベルは0
Vとなる。
【0032】一方、出力論理レベルが“0”とされるこ
とによりまず内部信号LTPPがロウレベルとされ内部
信号LTNNがハイレベルとされると、パルス駆動回路
PDでは、駆動MOSFETP6及びNAが同時にオン
状態となり、駆動MOSFETP7及びN9はともにオ
フ状態となる。したがって、パルス送信回路PTの非反
転出力端子LTPには、駆動MOSFETP6を介して
内部電圧VCが出力され、反転出力端子LTNには、駆
動MOSFETNAを介して回路の接地電位が出力され
る。これにより、T回線TLINBには、その回線抵抗
に応じた順方向の所定の電位を有する出力信号が得られ
る。
【0033】次に、出力論理レベルが再度“0”とされ
ることにより内部信号LTNPがロウレベルとされ内部
信号LTPNがハイレベルとされると、パルス駆動回路
PDでは、駆動MOSFETP7及びN9が同時にオン
状態となり、駆動MOSFETP6及びNAはともにオ
フ状態となる。したがって、パルス送信回路PTの非反
転出力端子LTPには、駆動MOSFETP9を介して
回路の接地電位が出力され、反転出力端子LTNには、
駆動MOSFETP7を介して内部電圧VCが出力され
る。これにより、T回線TLINBには、その回線抵抗
に応じた逆方向の所定の電位を有する出力信号が得られ
る。
【0034】ところで、内部電源バッファVBBからパ
ルス駆動回路PDに供給される内部電圧VCの電位は、
前述のように、電流制限MOSFETP5による電流ク
ランプが行われないとき、内部電圧VB1と同電位つま
り2.2Vとされ、電流クランプが行われるときには
0.5V程度に低下して、その出力電流は19mAに制
限される。また、トランスT2の巻線比は2:1とさ
れ、その一次側に設けられる抵抗R3は約23.3Ωと
される。このため、出力論理レベルが“0”とされしか
も電流制限MOSFETP5による電流クランプが行わ
れないとき、T回線TLINBに得られる出力信号の0
Vに対する振幅Vonは、トランスT2の二次側に得ら
れる1.1Vの出力電圧を抵抗R3とT回線TLINB
の回線抵抗RLとにより分圧して得られる値つまり、 Von=1.1×RL/(R3+RL) となり、回線抵抗が400Ωとされるとき、CCITT
による規定値0.675V〜1.20Vを満たす約1.
04Vとされ、回線抵抗が50Ωとされるとき、規定値
0.675V〜0.825Vを満たす約0.75Vとさ
れる。
【0035】一方、出力論理レベルが“0”とされしか
も電流制限MOSFETP5による電流クランプが行わ
れるとき、T回線TLINBに得られる出力信号の0V
に対する振幅Volは、電流制限MOSFETP5によ
る電流制限値ILつまり19mAとT回線TLINBの
回線抵抗RLとの積つまり、 Vol=IL×RL となり、回線抵抗が5.6Ωとされるとき、図8に示さ
れるように、CCITTによる規定値150mV以下を
満たす約106mVとなる。
【0036】なお、出力論理レベルが“0”とされしか
も電流制限MOSFETP5による電流クランプが行わ
れるとき、図6の内部電源バッファVBBでは、電流制
限MOSFETP5のドレインつまり内部ノードndの
電位が約2Vまで低下する。この内部ノードndの電位
低下は、MOSFETP5のゲートドレイン間容量Cg
dを介してそのゲートに伝達され、ゲート電圧GP11
の電位を一時的に低下させるため、MOSFETP5に
よる電流制限値が一時的に大きくなり、T回線TLIN
Bにおける出力信号にオーバーシュートノイズが発生す
る。
【0037】しかし、この実施例のパルス送信回路PT
では、前述のように、基準電流発生回路MCGにより形
成されるゲート電圧GP1をゲート電圧GP11として
内部電源バッファVBBに伝達するゲート電圧バッファ
GPBが設けられるため、このゲート電圧バッファGP
Bの比較的大きな駆動能力によってゲート電圧GP11
の電位低下が抑制されるとともに、そのインピーダンス
変換作用によってゲート電圧GP11の電位低下が基準
電流発生回路MCGの出力端子つまりゲート電圧供給点
GP1に伝達されるのを防止することができる。これに
より、ゲート電圧GP11の電位低下は、図8に示され
るように、約120mVに抑制され、T回線TLINB
における出力信号のピーク値は約140mVとなって、
150mV以下の規定値を満たすものとなる。また、ゲ
ート電圧供給点GP1の電位が安定化されることで、ゲ
ート電圧GP1を受ける他のアナログ回路の動作が安定
化され、その動作特性の低下を防止することができる。
以上の結果、パルス送信回路PTを含むS/Tインタフ
ェースLSIの出力信号振幅を規格内に設定し、その性
能低下及び信頼性低下を防止することができるものであ
る。
【0038】図9には、図3のS/TインタフェースL
SIのドライバレシーバD/Rに含まれるパルス送信回
路PTの第2の実施例の回路ブロック図が示され、図1
0には、その一実施例の信号波形図が示されている。な
お、この実施例は、前記図4ないし図8の実施例を基本
的に踏襲するものであるため、これと異なる部分につい
てのみ説明を追加する。
【0039】図9において、この実施例のパルス送信回
路PTは、PチャンネルMOSFETP8及びNチャン
ネルMOSFETNBからなるCMOS(相補型MO
S)インバータと所定の容量手段つまりキャパシタC2
とにより構成され、内部電源バッファVBBを構成する
電流制限MOSFETP5のドレインつまり内部ノード
ndとそのゲートつまりゲート電圧バッファGPBの反
転入力端子−との間に設けられる帰還回路を含む。この
実施例において、MOSFETP8及びNBからなるC
MOSインバータは、比較的高い論理スレッショルドレ
ベルを持つべく設計される。このCMOSインバータ及
びキャパシタC2からなる帰還回路は、電流制限MOS
FETP5による電流クランプが行われるとき、MOS
FETP5のドレイン電位の低下を反転し微分してその
ゲートに伝達し、ゲートドレイン間容量Cgdを介する
ゲート電圧GP11の電位低下を相殺すべく作用する。
これにより、ゲート電圧GP11の電位低下は、図10
に示されるように、比較的早い時点で相殺され、これに
ともなってT回線TLINBにおける出力信号のオーバ
ーシュートノイズが抑制されるものとなる。この結果、
パルス送信回路PTを含むS/TインタフェースLSI
の出力信号振幅マージンをさらに拡大し、その性能低下
及び信頼性低下をさらに確実に防止できるものとなる。
【0040】図11には、図3のS/Tインタフェース
LSIのドライバレシーバD/Rに含まれるパルス送信
回路PTの第3の実施例の回路ブロック図が示されてい
る。なお、この実施例は、前記図4ないし図8の実施例
を基本的に踏襲するものであるため、これと異なる部分
についてのみ説明を追加する。
【0041】図11において、この実施例のパルス送信
回路PTは、演算増幅器OA1(第3の演算増幅器)を
中心とする反転増幅回路と所定の容量手段つまりキャパ
シタC3とにより構成され、内部電源バッファVBBを
構成する電流制限MOSFETP5のドレインつまり内
部ノードndとそのゲートつまりゲート電圧バッファG
PBの反転入力端子−との間に設けられる帰還回路を含
む。演算増幅器OA1の反転入力端子−は、抵抗R5を
介して内部ノードndに結合されるとともに、抵抗R6
を介してその出力端子に結合される。また、演算増幅器
OA1の非反転入力端子+には前記内部電圧VB1が供
給され、演算増幅器OA1はこの内部電圧VB1を仮想
接地点として動作する。この反転増幅回路及びキャパシ
タC3からなる帰還回路は、電流制限MOSFETP5
による電流クランプが行われるとき、MOSFETP5
のドレイン電位の低下を反転し微分してそのゲートに伝
達し、ゲートドレイン間容量Cgdを介するゲート電圧
GP11の電位低下を相殺すべく作用する。これによ
り、ゲート電圧GP11の電位低下は、前記図9の実施
例と同様比較的早い時点で相殺され、これにともなって
T回線TLINBの出力信号のオーバーシュートノイズ
が抑制される。この結果、パルス送信回路PTを含むS
/TインタフェースLSIの出力信号振幅マージンをさ
らに拡大し、その性能低下及び信頼性低下をさらに確実
に防止できるものとなる。
【0042】以上の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1)総合サービスディジタル網の加入者線終端装置等
に設けられ、所定のゲート電圧を形成する基準電流発生
回路と、ソースフォロア回路を介してボルテージフォロ
ア形態とされる演算増幅器及びそのゲートに上記ゲート
電圧を受ける電流制限MOSFETを含み出力信号振幅
設定のための内部電圧をパルス駆動回路に伝達する内部
電源バッファとを含むパルス送信回路を搭載するS/T
インタフェースLSIにおいて、基準電流発生回路の出
力端子と電流制限MOSFETのゲートとの間に、ボル
テージフォロア形態の演算増幅器からなるゲート電圧バ
ッファを設けることで、電流制限MOSFETに対する
ゲート電圧供給点の駆動能力を高め、ゲート電圧の誘起
ノイズを抑制できるという効果が得られる。
【0043】(2)上記(1)項において、電流制限M
OSFETのドレイン・ゲート間に、例えば比較的高い
論理スレッショルドレベルを有するCMOSインバータ
又は上記内部電圧を仮想接地点とする反転増幅回路と所
定の容量手段とからなり、電流制限MOSFETのドレ
イン電位の変化を反転・微分してそのゲートに伝達する
帰還回路を設けることで、そのゲートドレイン間容量を
介してゲート電圧に誘起されるノイズを相殺することが
できるという効果が得られる。 (3)上記(1)項及び(2)項により、電流制限MO
SFETの電流制限値の変化を抑制し、パルス送信回路
の出力信号のオーバーシュートノイズを抑制することが
できるという効果が得られる。 (4)上記(1)項及び(2)項により、ゲート電圧の
誘起ノイズが基準電流発生回路の出力ノードに伝達され
るのを防止し、ゲート電圧を共通に受ける他のアナログ
回路に与える影響を防止できるという効果が得られる。 (5)上記(1)項ないし(4)項により、パルス送信
回路を搭載するS/TインタフェースLSI等の出力信
号振幅を規格内に設定し、その性能低下及び信頼性低下
を防止することができるという効果が得られる。
【0044】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例え
ば、図1,図2及び図3において、総合サービスディジ
タル網,加入者線終端装置DSU及びS/Tインタフェ
ースLSIのシステム構成及びブロック構成は、これら
の実施例による制約を受けない。図4,図9及び図11
において、ドライバレシーバD/R及びパルス送信回路
PTは、任意のブロック構成を採りうるし、トランスT
1及びT2の巻数比,抵抗R1及びR2の抵抗値,内部
電圧VB1及びVCならびに出力信号の具体的電位等
は、任意の値を採りうる。図5,図6及び図7におい
て、ゲート電圧バッファGPB,内部電源バッファVB
B及びパルス駆動回路PDの具体的構成は、種々の実施
形態を採りうるし、電源電圧の極性及び絶対値ならびに
MOSFETの導電型等は、これらの実施例による制約
をうけない。
【0045】以上の説明では、主として本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野である総合
サービスディジタル網のS/TインタフェースLSIに
搭載されるパルス送信回路に適用した場合について説明
したが、それに限定されるものではなく、例えば、パル
ス送信回路として単体で形成されるものや同様なパルス
送信回路を含む各種の通信網ならびにそのインタフェー
スLSIにも適用できる。この発明は、少なくとも電流
制限手段を含むパルス送信回路ならびにこのようなパル
ス送信回路を含む装置及びシステムに広く適用できる。
【0046】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、総合サービスディジタル網
の加入者線終端装置等に設けられ、所定のゲート電圧を
形成する基準電流発生回路と、ソースフォロア回路を介
してボルテージフォロア形態とされる演算増幅器及びそ
のゲートに上記ゲート電圧を受ける電流制限MOSFE
Tを含み出力信号振幅設定のための内部電圧をパルス駆
動回路に伝達する内部電源バッファとを含むパルス送信
回路を搭載するS/TインタフェースLSI等におい
て、基準電流発生回路の出力端子と電流制限MOSFE
Tのゲートとの間に、ボルテージフォロア形態の演算増
幅器からなるゲート電圧バッファを設けるとともに、電
流制限MOSFETのドレイン及びゲート間に、例えば
比較的高い論理スレッショルドレベルを有するCMOS
インバータ及び所定の容量手段からなり電流制限MOS
FETのドレイン電位の変化を反転・微分してそのゲー
トに伝達する帰還回路を設けることで、電流制限MOS
FETに対するゲート電圧供給点の駆動能力を高め、ゲ
ート電圧の誘起ノイズを相殺・抑制して、出力信号のオ
ーバーシュートノイズを抑制することができるととも
に、このゲート電圧の誘起ノイズが基準電流発生回路の
出力ノードに伝達されるのを防止し、誘起ノイズがゲー
ト電圧を共通に受ける他のアナログ回路の動作に与える
影響を防止することができる。この結果、パルス送信回
路を含むS/TインタフェースLSI等の出力信号振幅
を規格内に設定し、その性能低下及び信頼性低下を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたパルス送信回路を含む総
合サービスディジタル網の一実施例を示す部分的なシス
テム構成図である。
【図2】図1の総合サービスディジタル網に含まれる加
入者線終端装置の一実施例を示すブロック図である。
【図3】図2の加入者線終端装置に含まれるS/Tイン
タフェースLSIの一実施例を示すブロック図である。
【図4】図3のS/TインタフェースLSIに搭載され
るドライバレシーバの第1の実施例を示すブロック図で
ある。
【図5】図4のドライバレシーバのパルス送信回路に含
まれる内部電源バッファの一実施例を示す回路図であ
る。
【図6】図4のドライバレシーバのパルス送信回路に含
まれるゲート電圧バッファの一実施例を示す回路図であ
る。
【図7】図4のドライバレシーバのパルス送信回路に含
まれるパルス駆動回路の一実施例を示す部分的な回路図
である。
【図8】図4のドライバレシーバのパルス送信回路の一
例を示す信号波形図である。
【図9】図3のS/TインタフェースLSIのドライバ
レシーバに含まれるパルス送信回路の第2の実施例を示
すブロック図である。
【図10】図9のパルス送信回路の一例を示す信号波形
図である。
【図11】図3のS/TインタフェースLSIのドライ
バレシーバに含まれるパルス送信回路の第3の実施例を
示すブロック図である。
【図12】従来のS/TインタフェースLSIのドライ
バレシーバに含まれるパルス送信回路の一例を示すブロ
ック図である。
【図13】図12のパルス送信回路の一例を示す信号波
形図である。
【符号の説明】
ISDN・・・総合サービスディジタル網、COX・・
・交換局、OCU・・・局内網終端装置、SUB・・・
加入者、DSU・・・加入者線終端装置、PBX・・・
構内交換機、TE1〜TE8・・・端末装置、ULIN
・・・U回線(加入者線)、TLIN・・・T回線、S
LIN・・・S回線。SABS・・・サージ吸収部、P
SEP・・・電源分離部、DDC・・・DC/DCコン
バータ、HYB・・・ハイブリッド回路、UIFC・・
・Uインタフェース制御部、LD・・・ラインドライ
バ、LR・・・ラインレシーバ、S/TILSI・・・
S/TインタフェースLSI。CPU・・・中央処理ユ
ニット、CPG・・・クロック発生回路、BUS・・・
内部バス、SIF・・・シリアルインタフェース部、D
/R・・・ドライバレシーバ、GLUE・・・グルーロ
ジック部、DMAC・・・DMA(ダイレクトメモリア
クセス)コントローラ、ROM・・・リードオンリーメ
モリ、RAM・・・ランダムアクセスメモリ。VRG・
・・基準電圧発生回路、TR・・・トリミング回路、M
CG・・・基準電流発生回路、PR・・・パルス受信回
路、PT・・・パルス送信回路、TDRP・・・送信信
号中継回路、PD・・・パルス駆動回路、GPB・・・
ゲート電圧バッファ、VBB・・・内部電源バッファ。
DEC・・・デコーダ、OA1・・・演算増幅器。R1
〜R6・・・抵抗、T1〜T2・・・トランス(変圧
器)、P1〜P8・・・PチャンネルMOSFET、N
1〜NB・・・NチャンネルMOSFET、C1〜C3
・・・キャパシタ、Cgd・・・ゲートドレイン間容
量。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定値のミラー電流に相当するゲート電
    圧を形成する基準電流発生回路と、ボルテージフォロア
    形態とされる第1の演算増幅器を含み上記ゲート電圧を
    伝達するゲート電圧バッファと、ソースフォロア回路を
    介してボルテージフォロア形態とされる第2の演算増幅
    器及び第1の電源電圧と上記ソースフォロア回路を構成
    する第1のMOSFETのドレインとの間に設けられそ
    のゲートが上記ゲート電圧バッファの出力端子に結合さ
    れることで電流制限手段として作用する第2のMOSF
    ETを含み所定の内部電圧を伝達する内部電源バッファ
    と、上記内部電源バッファの出力端子と回路の非反転及
    び反転出力端子との間ならびに回路の非反転及び反転出
    力端子と第2の電源電圧との間にそれぞれ設けられ内部
    出力信号に従って選択的にオン状態とされる複数の駆動
    MOSFETを含むパルス駆動回路とを具備することを
    特徴とするパルス送信回路。
  2. 【請求項2】 上記第1及び第2のMOSFETの共通
    結合されたドレインと上記ゲート電圧バッファの出力端
    子との間には、比較的高い論理スレッショルドレベルを
    有するCMOSインバータ及び所定の容量手段からなる
    帰還回路が設けられることを特徴とする請求項1のパル
    ス送信回路。
  3. 【請求項3】 上記第1及び第2のMOSFETの共通
    結合されたドレインと上記ゲート電圧バッファの出力端
    子との間には、第3の演算増幅器を含み上記内部電圧を
    仮想接地点とする反転増幅回路及び所定の容量手段から
    なる帰還回路が設けられることを特徴とする請求項1の
    パルス送信回路。
  4. 【請求項4】 上記パルス送信回路は、総合サービスデ
    ィジタル網の加入者線終端装置を構成するS/Tインタ
    フェースLSIに搭載されるものであることを特徴とす
    る請求項1,請求項2又は請求項3のパルス送信回路。
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