JPH0726106A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents
熱硬化性樹脂組成物Info
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- JPH0726106A JPH0726106A JP16682193A JP16682193A JPH0726106A JP H0726106 A JPH0726106 A JP H0726106A JP 16682193 A JP16682193 A JP 16682193A JP 16682193 A JP16682193 A JP 16682193A JP H0726106 A JPH0726106 A JP H0726106A
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Abstract
熱硬化性樹脂組成物を提供すること。 【構成】 (イ)熱硬化性樹脂100重量部に対して、
(ロ)分子中に、ビニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合
体ブロック(B)とからなるブロック共重合体の共役ジ
エン化合物の不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したエ
ポキシ変性ブロック重合体0.5〜400重量部を含有
する熱硬化性樹脂組成物。 【効果】 特定のブロック構造を有するエポキシ変性ブ
ロック重合体を用いた本発明の熱硬化性樹脂組成物は、
従来の改質剤を添加した熱硬化性樹脂組成物よりも電気
絶縁性の低下が少なく、優れた成形性、機械的強度、耐
衝撃性を有することから、電気・電子部品用、自動車部
品用、建築用を中心とした被服材、注型材、成形材、接
着剤、塗料などに広く用いることができる。
Description
および耐衝撃性に優れ、電気・電子部品用、自動車部品
用などに適する熱硬化性樹脂組成物に関する。
樹脂、エポキシ樹脂は、古くからその優れた接着性、絶
縁性、耐熱性から各種成形材用途、接着剤用途に広く用
いられてきた。近年の急激な自動車産業、電気・電子産
業の成長下においても、その特性を活かして各種部品用
途を中心にその需要を伸ばしている。
の硬化物は、高強度材料である反面、脆いという弱点を
もっている。この対策として、従来から極性ゴムあるい
は変性ゴムをブレンドしたり、フェノール樹脂やエポキ
シ樹脂を予めゴムと反応させたゴム変性樹脂を用いるこ
とが検討されてきた。
てきたゴム材料の多くは、これらをフェノール樹脂やエ
ポキシ樹脂に添加することにより、未添加の場合に比
べ、耐熱性が低下し、電気絶縁性が低下するといった問
題を伴っていた。
の脆性を改良するものとして、それぞれの樹脂と比較的
相溶性の良好なアクリロニトリル・ブタジエンゴム(以
下NBRという)が古くから利用されており、さらに高
度な要求に対しては、特公昭55−33732号、特公
昭57−30133号などにみられるように、カルボキ
シル基など、熱硬化性樹脂との反応が期待できる各種官
能基を導入したNBRが利用されてきた。しかしなが
ら、これら極性ゴムの添加は、耐熱性、耐候性、電気絶
縁性といった熱硬化性樹脂本来の特徴である特性を低下
させてしまうものであった。近年の電子産業や情報産業
を中心とする急激な技術進歩は、さらに優れた特性をも
つ熱硬化性樹脂材料を要求している。従来は、上述のよ
うに熱硬化性樹脂に、改質剤として比較的相溶性の良い
極性ゴムを添加していたが、この方法では耐衝撃性は改
善されるものの電気絶縁性が低下する。
かつ耐衝撃性の改良効果に優れた材料が求められるよう
になってきた。
況に鑑み、成形性、機械的強度、耐衝撃性、耐候性に優
れ、かつ耐熱性、電気絶縁性に優れた熱硬化性樹脂組成
物について鋭意検討をおこなった結果、本発明に到達し
た。
部に対して、(ロ)分子中に、ビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロック(B)とからなるブロック共重
合体の共役ジエン化合物の不飽和炭素の二重結合をエポ
キシ化したエポキシ変性ブロック重合体0.5〜400
重量部を含有する熱硬化性樹脂組成物、を提供するもの
である。
は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる
が、混合作業の容易性からフェノール樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。
ク重合体を構成するビニル芳香族化合物としては、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
p−第3級ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、p−メ
チルスチレン、l,1−ジフェニルスチレン等のうちか
ら1種または、2種以上が選択でき、中でもスチレンが
好ましい。また、共役ジエン化合物としては、例えば、
ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−
ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−1,3−ブ
タジエン等のうちから1種、または2種以上が選ばれ、
中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせ
が好ましい。
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブ
ロック共重合体をいい、ビニル芳香族化合物と共役ジエ
ン化合物の共重合比は5/95〜70/30であり、特
に10/90〜60/40の重合比が好ましい。また、
本発明に供するブロック共重合体の数平均分子量は50
00〜600000、好ましくは10000〜5000
00の範囲であり、分子量分布[重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)]は
10以下である。またブロック重合体の分子構造は、直
鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組み合わ
せのいずれであってもよい。
(A−B−)4 Si、A−B−A−B−A等の構造を有
するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック重
合体である。さらにブロック重合体の共役ジエン化合物
の不飽和結合は部分的に水素添加したものでもよい。
としては上記した構造を有するものであればどのような
製造方法もとることもできる。例えば、特公昭40−2
3798号公報に記載された方法により、リチウム触媒
等を用いて不活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体を合成することができる。
さらに特公昭42−8704号公報、特公昭43−6
636号公報、あるいは、特開昭59−133203号
公報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加
触媒の存在下に水素添加して、本発明に供する部分的に
水添したブロック共重合体を合成することができる。
ポキシ化することにより本発明で使用されるエポキシ変
性ブロック共重合体が得られる。
合体は上記のブロック共重合体を不活性溶媒中でハイド
ロパーオキサイド類、過酸類などのエポキシ化剤と反応
させることにより得ることができる。
酸、トリフルオロ過酢酸などがある。このうち、過酢酸
は工業的に大量に製造されており、安価に入手でき、安
定度も高いので好ましいエポキシ化剤である。
水素、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンパーオキサイド等がある。
いることができる。
カリや硫酸などの酸を触媒として用い得る。また、ハイ
ドロパーオキサイド類の場合、タングステン酸と苛性ソ
ーダの混合物を過酸化水素と、あるいは有機酸を過酸化
水素と、あるいはモリブデンヘキサカルボニルをターシ
ャリブチルハイドロパーオキサイドと併用して触媒効果
を得ることができる。
れぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポキ
シ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブロ
ック共重合体等のごとき可変要因によって決まる。
ポキシ化剤の希釈による安定化などの目的で使用するこ
とができ、過酢酸の場合であれば芳香族化合物、エーテ
ル類、エステル類などを用いることができる。特に好ま
しい溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベ
ンゼン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムであ
る。 エポキシ化反応条件には厳密な規制はない。用い
るエポキシ化剤の反応性によって使用できる反応温度域
は定まる。例えば、過酢酸についていえば0〜70℃が
好ましく、0℃以下では反応が遅く、70℃を超えると
過酢酸の分解が起こる。又、ハイドロパーオキサイドの
1例であるターシャルブチルハイドロパーオキサイド/
モリブデン二酸化物ジアセチルアセトナート系では同じ
理由で20℃〜 150℃が好ましい。反応混合物の特
別な操作は必要なく、例えば混合物を2〜10時間攪拌
すればよい。
当な方法、例えば貧溶媒で沈殿させる方法、重合体を熱
水中に攪拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方法、直接
脱溶媒法などで行うことができる。
体のエポキシ化の程度は、臭化水素酸で滴定し、次式に
より算出する。
変性ブロック共重合体の重量(g)]
[臭化水素酸の滴定量(ml)]*[臭化水素酸のファク
タ−] 本発明におけるエポキシ変性ブロック重合体のエポキシ
当量は、140〜2700であり、特に好ましくは、2
00〜2000である。
性の低下を招く。
キシ変性ブロック重合体の混合割合は、目的に応じて変
わるが、該熱硬化性樹脂100重量部当り(ロ)成分
0.5〜400重量部であり、好ましくは0.5〜10
0重量部、さらに好ましくは1〜30重量部である。
性の改良効果に乏しく、400重量部を超えると熱硬化
性樹脂本来の特徴である高強度を保持することができな
くなる。
組成物の混合方法は、特に限定されないが、加熱混練す
ることが好ましい。バンバリーミキサーなどの密閉型混
合機、ロールあるいは押出機などを用いることができ
る。
老化防止剤、安定剤、可塑剤、軟化剤、無機または有機
の各種充填剤、補強剤、架橋剤などを配合して用いるこ
とができる。
車用を中心とした被服材、注型剤、成形材、接着剤、塗
料などに広く用いることができる。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、熱硬化性樹脂100重量部に対する割合(重量
部)をPHR単位で示す。
性ブロック重合体を用いた本発明の熱硬化性樹脂組成物
は、従来の改質剤を添加した熱硬化性樹脂組成物よりも
電気絶縁性の低下が少なく、優れた成形性、機械的強
度、耐衝撃性を有することから、電気・電子部品用、自
動車部品用、建築用を中心とした被服材、注型材、成形
材、接着剤、塗料などに広く用いることができる。(以
下余白)
および耐衝撃性に優れ、電気・電子部品用、自動車部品
用などに適する熱硬化性樹脂組成物に関する。
樹脂、エポキシ樹脂は、古くからその優れた接着性、絶
縁性、耐熱性から各種成形材用途、接着剤用途に広く用
いられてきた。近年の急激な自動車産業、電気・電子産
業の成長下においても、その特性を活かして各種部品用
途を中心にその需要を伸ばしている。
の硬化物は、高強度材料である反面、脆いという弱点を
もっている。この対策として、従来から極性ゴムあるい
は変性ゴムをブレンドしたり、フェノール樹脂やエポキ
シ樹脂を予めゴムと反応させたゴム変性樹脂を用いるこ
とが検討されてきた。
てきたゴム材料の多くは、これらをフェノール樹脂やエ
ポキシ樹脂に添加することにより、未添加の場合に比
べ、耐熱性が低下し、電気絶縁性が低下するといった問
題を伴っていた。
の脆性を改良するものとして、それぞれの樹脂と比較的
相溶性の良好なアクリロニトリル・ブタジエンゴム(以
下NBRという)が古くから利用されており、さらに高
度な要求に対しては、特公昭55−33732号、特公
昭57−30133号などにみられるように、カルボキ
シル基など、熱硬化性樹脂との反応が期待できる各種官
能基を導入したNBRが利用されてきた。しかしなが
ら、これら極性ゴムの添加は、耐熱性、耐候性、電気絶
縁性といった熱硬化性樹脂本来の特徴である特性を低下
させてしまうものであった。近年の電子産業や情報産業
を中心とする急激な技術進歩は、さらに優れた特性をも
つ熱硬化性樹脂材料を要求している。従来は、上述のよ
うに熱硬化性樹脂に、改質剤として比較的相溶性の良い
極性ゴムを添加していたが、この方法では耐衝撃性は改
善されるものの電気絶縁性が低下する。
かつ耐衝撃性の改良効果に優れた材料が求められるよう
になってきた。
況に鑑み、成形性、機械的強度、耐衝撃性、耐候性に優
れ、かつ耐熱性、電気絶縁性に優れた熱硬化性樹脂組成
物について鋭意検討をおこなった結果、本発明に到達し
た。
部に対して、(ロ)分子中に、ビニル芳香族化合物を主
体とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主
体とする重合体ブロック(B)とからなるブロック共重
合体の共役ジエン化合物の不飽和炭素の二重結合をエポ
キシ化したエポキシ変性ブロック重合体0.5〜400
重量部を含有する熱硬化性樹脂組成物、を提供するもの
である。
は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる
が、混合作業の容易性からフェノール樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂が好ましい。
ク重合体を構成するビニル芳香族化合物としては、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
p−第3級ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、p−メ
チルスチレン、l,1−ジフェニルスチレン等のうちか
ら1種または、2種以上が選択でき、中でもスチレンが
好ましい。また、共役ジエン化合物としては、例えば、
ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−
ブチル−1,3−オクタジエン、フェニル−1,3−ブ
タジエン等のうちから1種、または2種以上が選ばれ、
中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせ
が好ましい。
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAと、共役ジ
エン化合物を主体とする重合体ブロックBとからなるブ
ロック共重合体をいい、ビニル芳香族化合物と共役ジエ
ン化合物の共重合比は5/95〜70/30であり、特
に10/90〜60/40の重合比が好ましい。また、
本発明に供するブロック共重合体の数平均分子量は50
00〜600000、好ましくは10000〜5000
00の範囲であり、分子量分布[重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)]は
10以下である。またブロック重合体の分子構造は、直
鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組み合わ
せのいずれであってもよい。
(A−B−)4 Si、A−B−A−B−A等の構造を有
するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック重
合体である。さらにブロック重合体の共役ジエン化合物
の不飽和結合は部分的に水素添加したものでもよい。
としては上記した構造を有するものであればどのような
製造方法もとることもできる。例えば、特公昭40−2
3798号公報に記載された方法により、リチウム触媒
等を用いて不活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体を合成することができる。
さらに特公昭42−8704号公報、特公昭43−6
636号公報、あるいは、特開昭59−133203号
公報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加
触媒の存在下に水素添加して、本発明に供する部分的に
水添したブロック共重合体を合成することができる。
ポキシ化することにより本発明で使用されるエポキシ変
性ブロック共重合体が得られる。
合体は上記のブロック共重合体を不活性溶媒中でハイド
ロパーオキサイド類、過酸類などのエポキシ化剤と反応
させることにより得ることができる。
酸、トリフルオロ過酢酸などがある。このうち、過酢酸
は工業的に大量に製造されており、安価に入手でき、安
定度も高いので好ましいエポキシ化剤である。
水素、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンパーオキサイド等がある。
いることができる。
カリや硫酸などの酸を触媒として用い得る。また、ハイ
ドロパーオキサイド類の場合、タングステン酸と苛性ソ
ーダの混合物を過酸化水素と、あるいは有機酸を過酸化
水素と、あるいはモリブデンヘキサカルボニルをターシ
ャリブチルハイドロパーオキサイドと併用して触媒効果
を得ることができる。
れぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポキ
シ化剤、所望されるエポキシ化度、使用する個々のブロ
ック共重合体等のごとき可変要因によって決まる。
ポキシ化剤の希釈による安定化などの目的で使用するこ
とができ、過酢酸の場合であれば芳香族化合物、エーテ
ル類、エステル類などを用いることができる。特に好ま
しい溶媒は、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベ
ンゼン、酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムであ
る。 エポキシ化反応条件には厳密な規制はない。用い
るエポキシ化剤の反応性によって使用できる反応温度域
は定まる。例えば、過酢酸についていえば0〜70℃が
好ましく、0℃以下では反応が遅く、70℃を超えると
過酢酸の分解が起こる。又、ハイドロパーオキサイドの
1例であるターシャルブチルハイドロパーオキサイド/
モリブデン二酸化物ジアセチルアセトナート系では同じ
理由で20℃〜 150℃が好ましい。反応混合物の特
別な操作は必要なく、例えば混合物を2〜10時間攪拌
すればよい。
当な方法、例えば貧溶媒で沈殿させる方法、重合体を熱
水中に攪拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方法、直接
脱溶媒法などで行うことができる。
体のエポキシ化の程度は、臭化水素酸で滴定し、次式に
より算出する。
性ブロック共重合体の重量(g)]
タ−] 本発明におけるエポキシ変性ブロック重合体のエポキシ
当量は、140〜2700であり、特に好ましくは、2
00〜2000である。
性の低下を招く。また、エポキシ当量が2700を越えると
樹脂との相溶性が悪くなる。
キシ変性ブロック重合体の混合割合は、目的に応じて変
わるが、該熱硬化性樹脂100重量部当り(ロ)成分
0.5〜400重量部であり、好ましくは0.5〜10
0重量部、さらに好ましくは1〜30重量部である。
性の改良効果に乏しく、400重量部を超えると熱硬化
性樹脂本来の特徴である高強度を保持することができな
くなる。
組成物の混合方法は、特に限定されないが、加熱混練す
ることが好ましい。バンバリーミキサーなどの密閉型混
合機、ロールあるいは押出機などを用いることができ
る。
老化防止剤、安定剤、可塑剤、軟化剤、無機または有機
の各種充填剤、補強剤、架橋剤などを配合して用いるこ
とができる。
車用を中心とした被服材、注型剤、成形材、接着剤、塗
料などに広く用いることができる。
らに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。以下、熱硬化性樹脂100重量部に対する
割合(重量部)をPHR単位で示す。
温度計を備えたジャケット付反応器にポリスチレン−ポ
リブタジエン−ポリスチレンのブロック共重合体A´
[日本合成ゴム(株)製、商品名:TR2000、スチ
レン/ブタジエン重量比=40/60]300g、酢酸エチル
1500gを仕込み溶解した。ついで過酢酸の30wt
%酢酸エチル溶液169gを連続滴下させ、攪拌下40
℃で3時間エポキシ化反応をおこなった。反応液を常温
にもどして反応器より取り出し、多量のメタノ−ルを加
えて重合体を析出させ、濾別後水洗し、乾燥させエポキ
シ変性重合体を得た。得られたエポキシ変性重合体を重
合体Aとする(重合体のエポキシ当量は465)。
温度計を備えたジャケット付反応器にポリスチレン−ポ
リブタジエン−ポリスチレンのブロック共重合体B´
[シェル化学(株)製、商品名:カリフレックスD11
22、スチレン/ブタジエン重量比=37/63]300g、
シクロヘキサン1500gを仕込み溶解した。ついで過
酢酸の30重量%酢酸エチル溶液177gを連続滴下さ
せ、攪拌下40℃で3時間エポキシ化反応をおこなっ
た。反応液を常温にもどして反応器より取り出し、多量
のメタノ−ルを加えて重合体を析出させ、濾別後水洗
し、乾燥させエポキシ変性重合体を得た。得られたエポ
キシ変性重合体を重合体Bとする(重合体のエポキシ当
量は443)。
温度計を備えたジャケット付反応器にポリスチレン−ポ
リブタジエン−ポリスチレンのブロック共重合体[日本
合成ゴム(株)製、商品名:TR2000]300g、
シクロヘキサン3000gを仕込み溶解した。 温度6
0℃、水添触媒としてジ−p−トリルビス(1−シクロ
ペンタジエニル)チタニウム/シクロヘキサン溶液(濃
度1ミリモル/リットル)40ミリリットルとn−ブチル
リチウム溶液(濃度5ミリモル/リットル)8ミリリッ
トルとを0℃、2.0kg/cm2の水素圧下で混合した物を添
加、水素分圧2.5kg/cm2にて30分間反応させた。得られ
た部分水添重合体溶液は減圧乾燥により溶剤を除去した
(ブタジエン部分全体の水添率30%)。この部分水添重
合体(C´)300g、シクロヘキサン1500gを仕
込み溶解した。ついで過酢酸の30重量%酢酸エチル溶
液300gを連続滴下させ、攪拌下40℃で3時間エポ
キシ化反応をおこなった。反応液を常温にもどして反応
器より取り出し、多量のメタノ−ルを加えて重合体を析
出させ、濾別後水洗し、乾燥させエポキシ変性重合体を
得た。得られたエポキシ変性重合体を重合体Cとする
(重合体のエポキシ当量は275)。
温度計を備えたジャケット付反応器にポリスチレン−ポ
リブタジエン−ポリスチレンのブロック共重合体の部分
水添物であるポリスチレン−ブタジエンブロック共重合
体[旭化成(株)製、商品名:タフテックH-1041]40
0g、シクロヘキサン1500gを仕込み溶解した。つ
いで過酢酸の30重量%酢酸エチル溶液39gを連続滴
下させ、攪拌下50℃で3時間エポキシ化反応をおこな
った。反応液を常温にもどして反応器より取り出し、ス
チ−ムストリッピングにより溶剤を除去してポキシ変性
重合体を得た。得られたエポキシ変性重合体を重合体D
とする(重合体のエポキシ当量は5340)。
を用いて次の手順にしたがって熱硬化性樹脂組成物(エ
ポキシ樹脂組成物)を得た。
0℃でプレス成形を行ない、得られた成形板をフライス
盤で加工することにより物性評価用サンプルを作成して
評価した。評価結果を表−1に示した。
件下でエポキシ変性重合体Aの混合重量を2部および30
部としてエポキシ樹脂組成物を得た。
ポキシ変性重合体Aの替わりにエポキシ変性重合体Bお
よびCを用いて実施例1と同様の方法でエポキシ樹脂組
成物を得た。
性重合体Aの替わりにエポキシ変性前の重合体A´を用
いて実施例1と同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得
た。
性重合体Aの替わりにエポキシ変性前の重合体B´を用
いて実施例1と同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得
た。
性重合体Aの替わりにエポキシ変性前の重合体C´を用
いて実施例1と同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得
た。
性重合体Aの替わりにエポキシ変性前の重合体Dを用い
て実施例1と同様の方法でエポキシ樹脂組成物を得た。
性重合体Aの替わりに従来のエポキシ樹脂の改質に広く
用いられている液状カルボキシNBR(CTBN:商品名Hycar
CTBN 1300×8)を用いて実施例1と同様の方法でエポキ
シ樹脂組成物を得た。
しないこと以外は実施例1と同様の方法でエポキシ樹脂
組成物を得た。
実施例1〜5および比較例1〜6から明らかなように本
発明の硬化性樹脂組成物から得られた成形物において
は、機械的強度が良好で、かつ、耐熱性および電気特性
において優れている。さらに、流動性が大きく、優れた
成形材料であることがわかる。
を用いて次の手順にしたがって硬化性樹脂組成物(フェ
ノ−ル樹脂組成物)を得た。
分間混練りした後粉砕し、160℃で10分間プレス成形を
行ない、得られた厚さ4mmの成形板をJIS K6911に準じ
てフライス盤で加工することにより物性評価用サンプル
を作成して評価した。評価結果を表−2に示した。
ポキシ変性重合体Aの替わりにエポキシ変性前の重合体
BおよびCを用いて実施例6と同様の方法でフェノ−ル
樹脂組成物を得た。
性重合体Aの替わりにエポキシ変性前の重合体A´を用
いて実施例6と同様の方法でフェノ−ル樹脂組成物を得
た。
しないこと以外は実施例6と同様の方法でフェノ−ル樹
脂組成物を得た。
結果から明らかなように本発明の硬化性樹脂組成物から
得られた成形物においては、耐衝撃性が良好で、かつ、
耐熱性および電気特性において優れている。(以下余
白) 表−1 実施例 比較例 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 6 エポキシ変性 重合体 A A A B C A´B´C´D CTBN − 添加量 10 2 30 10 10 10 10 10 10 10 − [エポキシ変性重合体100重量部に対しての重量部] エポキシ樹脂成形物の特性 曲げ強度 5.3 5.0 5.8 4.5 5.7 5.1 4.2 5.3 5.6 4.6 4.2 アイゾット衝撃強度 熱エ−ジング前 6.0 5.0 10.0 4.8 10.2 4.5 4.0 4.3 4.2 3.1 3.5 熱エ−ジング後 6.5 5.3 12.0 5.1 13.5 4.0 3.8 4.1 4.2 3.0 3.5 体積固有抵抗 1.3 1.5 1.2 1.8 3 1.5 1.9 1.5 1.7 10 1.5 流動特性 48 50 40 35 45 10 20 2 2 34 63 表−2 実施例 比較例 6 7 8 7 8 エポキシ変性 重合体 A B C A´ − 添加量 10 10 10 10 − [エポキシ変性重合体100重量部に対しての重量部] フェノ−ル樹脂成形物の特性 曲げ強度 3.5 3.0 3.7 3.6 2.0 アイゾット衝撃強度 熱エ−ジング前 2.9 2.5 3.7 2.3 1.0 熱エ−ジング後 3.2 3.0 4.0 2.0 0.9 体積固有抵抗 1.0 1.2 1.1 1.0 1.2 表1および2において、曲げ強度の単位は[kgf/mm2]、
アイゾット衝撃強度の単位は[kgfcm/cm]、体積固有抵抗
は表中の数値に1014を乗じたもので、単位は[ohm・c
m]、流動特性は表中の数値に10-3を乗じたもので、単位
は[cc/cm]である。熱エ−ジング後のアイゾット衝撃強
度というのは、50℃に設定されたギヤオ−ブン中に120
時間保持して室温まで冷却した後に行なったもの。
℃、加重10kg、ノズル1 mmφ×10mmの条件で行なった
もの。
性ブロック重合体を用いた本発明の熱硬化性樹脂組成物
は、従来の改質剤を添加した熱硬化性樹脂組成物よりも
電気絶縁性の低下が少なく、優れた成形性、機械的強
度、耐衝撃性を有することから、電気・電子部品用、自
動車部品用、建築用を中心とした被服材、注型材、成形
材、接着剤、塗料などに広く用いることができる。(以
下余白)
Claims (1)
- 【請求項1】 (イ)熱硬化性樹脂100重量部に対し
て、(ロ)分子中に、ビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合体の共
役ジエン化合物の不飽和炭素の二重結合をエポキシ化し
たエポキシ変性ブロック重合体0.5〜400重量部を
含有することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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