JPH07260877A - 恒温槽の常温コントロール装置 - Google Patents

恒温槽の常温コントロール装置

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JPH07260877A
JPH07260877A JP6076417A JP7641794A JPH07260877A JP H07260877 A JPH07260877 A JP H07260877A JP 6076417 A JP6076417 A JP 6076417A JP 7641794 A JP7641794 A JP 7641794A JP H07260877 A JPH07260877 A JP H07260877A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 単一の温度制御要素に基づいて安定した温度
状態となるように管理でき、かつ一定の温度条件を作り
出す上で、消費エネルギを少なくする。 【構成】 温度設定器50で目標とする温度が1℃乃至
49℃の常温範囲に設定されると、温度センサ47によ
る検出信号がフィードバック信号として動作制御信号生
成回路51に取り込まれて、それと目標温度とから、こ
の目標温度に対して許容誤差範囲内である±1℃の上限
温度または下限温度となるような動作制御信号が作動制
御回路52に出力されて、作動制御回路52で温度制御
要素を作動させる調整信号が出力される。温度センサ4
7の検出信号が下限温度より低いと、ヒータ41,42
が作動してこの下限温度となし、この時には冷媒供給配
管40は停止した状態に保持される。温度センサ47の
検出信号が上限温度より高いと、冷媒供給配管40のみ
が作動して、槽内温度が上限温度となるように制御され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ICデバイス(集積回
路素子)の電気的特性の試験測定を行うためのICデバ
イスの試験装置において、ICデバイスを常温状態にお
ける所定の温度状態にして試験測定するための恒温槽の
常温コントロール装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ICデバイスの試験装置は、ICテスタ
とICハンドラとから概略構成されるものであって、I
Cハンドラは、ICデバイスの電気的特性の試験測定を
行うためのICテスタにICデバイスを供給し、またI
Cテスタによる測定結果に基づいて品質毎に分類するた
めに用いられる。ここで、ICデバイスは温度の影響に
より電気的特性が変化するおそれがあるから、その試験
装置は、温度条件を加味しないで行う常温試験だけでな
く、ICデバイスを冷却することにより低温状態として
行う低温試験及びICデバイスを加熱することにより高
温状態として行う高温試験も要求される。低温試験を行
う際の温度条件としては、ICデバイスの用途等に応じ
て、−55℃乃至0℃の範囲で1乃至複数の温度が選択
される。また、高温試験は、やはりICデバイスの用途
等に応じて変わるが、50℃乃至155℃の範囲で1乃
至複数の温度条件下で試験測定が行われる。
【0003】このようにICデバイスの高温状態及び低
温状態で試験測定を行うことを可能ならしめるために、
ICハンドラにおけるICデバイスの供給経路の途中に
恒温槽を設けて、この恒温槽内にヒータ等の加熱手段
と、窒素ガス等の冷媒の供給部材等の冷却手段を装着し
て、これら加熱手段及び冷却手段を適宜作動させること
によって、恒温槽内を設定温度に調整・維持できるよう
にしている。そして、ICデバイスは、この恒温槽内に
所定時間滞留させて、設定された測定温度にまで加熱ま
たは冷却された後にICテスタに供給される。
【0004】前述した高温試験及び低温試験は、全ての
ICデバイスを同じ温度条件にして行われなければなら
ない。このために、恒温槽内の温度管理は厳格に行わ
れ、その許容誤差範囲は、通常設定温度に対して±2〜
3℃程度である。これに対して常温試験を行う際には格
別の温度管理を行わない状態で試験測定を行うようにし
ていた。しかしながら、試験測定の測定条件を整える必
要があるのは、高温試験や低温試験だけでなく、常温試
験についても当てはまるものである。常温試験の測定結
果の信頼性の向上を図るために、近年においては、常温
試験時にもやはり厳格な温度管理を行うように要請され
るようになってきている。
【0005】以上のように、常温試験の場合でも温度管
理を行うために、高温及び低温試験に使用する恒温槽が
用いられる。そして、この恒温槽内を常温範囲におい
て、一定の温度状態となるように槽内温度を調整するよ
うにしている。ここで、常温範囲とは、高温試験時の最
低温度と、低温試験の場合における最高温度との間の温
度、即ち1〜49℃の範囲を言い、この範囲内の温度を
厳格に管理することによって、全てのICデバイスを同
一の温度条件下で測定できることになる。
【0006】而して、恒温槽内においては、高温に保持
する場合には、加熱手段により槽内を加熱すれば良く、
また低温にする場合には、冷却手段を作動させれば良
い。然るに、常温は、周囲の環境温度を含む温度帯域に
あるために、環境温度によっては、槽内の温度を上昇さ
せなければならない場合があり、温度を低下させる必要
がある場合もある。従って、従来技術においては、恒温
槽を用いて常温の温度管理を行う場合には、槽内温度が
目標温度より低くなると、加熱手段を作動させて温度を
上昇させ、また槽内温度が目標温度を上回ると、冷却手
段を作動させて温度を低下させるように制御していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たように、従来技術の温度制御方式では、常温試験を行
う際に、設定した目標温度に維持するために加熱手段及
び冷却手段が共に作動することになるので、槽内温度が
微妙に変化することになり、安定した温度状態を作り出
すことができないだけでなく、加熱と冷却が絶えず繰り
返されるので、消費エネルギが大きくなる。特に、冷却
手段は、通常は窒素ガス等の冷媒を供給することにより
行われるものであり、この窒素ガスはかなり高価なもの
であり、この窒素ガスの消費はできるだけ少なくする必
要がある。
【0008】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、恒温槽内を常温範囲で温度管理する際に、でき
るだけ単一の温度制御要素に基づいて安定した温度状態
となるように管理でき、かつ一定の温度条件を作り出す
上で、消費エネルギを少なくすることをその目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、恒温槽内を常温の範囲内で一定の温
度状態に保持するために、常温検出用の温度センサと、
目標とする温度を設定する温度設定器と、温度センサに
よる検出温度と温度設定器による目標温度とに基づい
て、目標温度が検出温度より高い時には、加熱手段を作
動させて、目標温度より所定温度だけ高い上限温度状態
に保持するようになし、また目標温度が検出温度より低
い時には、冷却加熱手段を作動させて、目標温度より所
定温度だけ低い下限温度状態に保持するように制御する
制御手段とから構成したことをその特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】ICデバイスを管理された温度状態にして測定
するに当っては、それが高温試験であると、また低温試
験であるとに拘らず、また常温試験の場合においても、
恒温槽内を必ずしも特定の温度に保持しなくとも良い。
即ち、設定した目標温度に対しては、許容される誤差範
囲があり、この許容誤差範囲内であれば、格別問題とな
ることはない。そこで、環境温度を含む温度帯域である
常温状態の管理を行うには、目標温度に対して、この許
容誤差範囲内で設定温度より高い温度(上限温度)と低
い温度(下限温度)とを設定する。環境温度が設定温度
より低い場合には、下限温度となるように制御し、また
環境温度が設定温度より高い場合には、上限温度となる
ように制御する。
【0011】このために、恒温槽内に温度センサを設
け、この温度センサで検出された槽内温度が目標温度よ
り低くなっていると、加熱手段を作動させて、槽内温度
を上昇させる。ただし、槽内温度を目標温度まで上昇さ
せるのではなく、それより低い下限温度まで温度上昇を
行わせる。これによって、槽内は、許容誤差範囲内にお
いて、常に目標温度より低い状態に保たれるので、冷却
手段を作動させることはなく、従って加熱手段のみによ
って温度制御が行われる。一方、温度センサにより検出
された槽内温度が目標温度より高い場合は、冷却手段を
作動させて、槽内の温度を下降させるが、この場合に
は、目標温度より高い上限温度となるように冷却する。
これにより、槽内温度は常に目標温度より高く、しかも
許容誤差範囲内の温度状態に維持されることから、この
場合には冷却手段のみが作動することになり、加熱手段
は停止状態に保持される。
【0012】以上のことから、恒温槽の温度に影響を及
ぼす環境温度が目標温度より低い時には、加熱手段だけ
が作動し、また環境温度が目標温度より高い場合には、
冷却手段だけが作動するから、安定した温度管理を行う
ことができ、また消費エネルギも最小限に抑制できる。
しかも、このようにして作り出される温度条件は、いず
れも許容誤差範囲内であることから、ICデバイスの試
験測定を行う際の温度条件が確実に確保できる。環境温
度が目標温度における許容誤差範囲内である場合には、
制御手段からは動作制御信号が出力されず、従って加熱
手段及び冷却手段は実質的に非作動状態に保持される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。まず、図1にICハンドラの全体概略構成
を示す。図中において、1はローダ部、2は測定機構
部、3はアンローダ部である。ICデバイスDは、ロー
ダ部1において、ローダ側マガジンLMに1列に並べた
状態に収納されており、このマガジンLMからデバイス
Dをローダ側の傾斜滑走路1aに沿って走行させるよう
になっている。そして、この傾斜滑走路1aに連なる部
位には、恒温槽4が設けられており、この恒温槽4は傾
斜した熱処理部4aと、垂直状態に設けた測定部4bと
から構成される。熱処理部4aにはデバイス滞留部5
と、方向転換部6とが設けられ、また測定機構部2が測
定部4b内に配設されている。
【0014】測定機構部2に対面する位置には、ICテ
スタ10のテストヘッド10aが臨んでおり、測定機構
部2はこのテストヘッド10aに対して近接・離間する
方向に変位可能となっている。従って、ICデバイスD
が測定機構部2に移行すると、このICデバイスDは測
定機構部2によりクランプされて、その位置決めが行わ
れた上で、この測定機構部2によりICデバイスDはテ
ストヘッド10a側に変位して、このICデバイスDの
リードがテストヘッド10aと電気的に接続されて、そ
の電気的特性の試験測定が行われる。
【0015】試験測定が行われたICデバイスDは、測
定機構部2によるクランプが解除された後に、恒温槽4
から排出されて、方向転換部7を経て、アンローダ側の
傾斜滑走路3aに移行し、この傾斜滑走路3aの前方に
設けた振り分けシャトル8に送り込まれる。アンローダ
部3は、ICデバイスDの品質を所要のランクに分類分
けするためのものであって、このために分類に応じた数
の収納用マガジンRMが並べられており、振り分けシャ
トル8に供給されたICデバイスDは、ICテスタ10
によるテスト結果に基づいて、アンローダ部3に複数並
べられたマガジンRMのいずれかに収納されるようにな
る。
【0016】恒温槽4は、ICデバイスDを所定の温度
状態にして測定を行うためのものであって、周知のよう
に、ICデバイスDの導入部及び排出部にシャッタが設
けられている以外は断熱壁で覆われたチャンバとなって
いる。このチャンバ内には、図2に示した温度管理機構
が装着されている。即ち、熱処理部4aと測定部4bと
の間の部位には、窒素ガス等の冷媒を供給する冷媒供給
配管40が設けられており、この冷媒供給配管40に
は、熱処理部4aと測定部4bとに向けて冷媒を供給す
る冷媒噴出口40a,40bが設けられて、それらの内
部に位置するICデバイスDを冷却できるようになって
いる。また、熱処理部4aと測定部4bとには、それぞ
れ加熱手段としてのヒータ41,42が設けられてお
り、これらヒータ41,42によって、ICデバイスD
が加熱されるようになる。そして、恒温槽4内の熱処理
部4a及び測定部4bの内部全体が均一な温度状態とな
るように、槽内の空気を循環させるファン43,44が
それぞれ配置されている。恒温槽4内の熱処理部4aと
測定部4bとの間には一部に壁を設けると共に、それぞ
れ独立したファン43,44で空気を循環させることに
よって、それらの間にエアカーテンACが形成されるよ
うになし、もって熱処理部4aと測定部4bとを相互に
影響を受けないように温度管理ができるようになってい
る。
【0017】前述したように、恒温槽4は、その内部に
加熱手段としてのヒータ41,42及び冷却手段として
の冷媒供給配管40が設けられ、またファン43,44
により空気の循環を行わせることによって、槽内温度を
一定に保持して、全てのICデバイスDを一定の温度状
態にして、その電気的特性の試験測定を行うためのもの
であるが、槽内温度を監視するために、熱処理部4a及
び測定部4bには、それぞれ温度センサ45,46が設
けられており、また熱処理部4a内には、温度センサ4
5とは別に常温用の温度センサ47が設けられている。
【0018】恒温槽4内の温度制御を行うための温度制
御機構は、図3に示したように構成される。図中におい
て、50は温度設定器50であって、この温度設定器5
0は、例えばマニュアル操作によって、試験測定を行う
べきICデバイスDの温度を設定できるようにしたもの
であり、その設定信号は動作制御信号生成回路51に入
力される。この動作制御信号生成回路51には、温度セ
ンサ45〜47による恒温槽4内の検出温度が入力され
るようになっており、温度設定器50により設定された
目標温度と比較して、その差信号に基づいて動作制御信
号を生成して、この動作制御信号が作動制御回路52に
出力されるようになっている。そして、作動制御回路5
2によりこの動作制御信号に比例した調整信号が出力さ
れて、冷媒供給配管40及びヒータ41,42の作動制
御が行われる。
【0019】ここで、高温試験(50℃乃至155℃の
温度範囲)を行う場合には、温度センサ45及び温度セ
ンサ46からの検出信号に基づいて、恒温槽4内におけ
る熱処理部4aと測定部4bとが個別的に温度管理さ
れ、また低温試験(−55℃乃至0℃の温度範囲)を行
う場合には、温度センサ45のみの検出信号に基づいて
恒温槽4全体の温度管理が行われる。さらに、常温試験
(1℃乃至49℃の温度範囲)を行う場合には、温度セ
ンサ47からの検出信号に基づいて恒温槽4全体の温度
管理が行われる。このために、温度センサ45〜47と
動作制御信号生成回路51との間には、スイッチング回
路53が介装されており、温度設定器50で設定された
目標温度に応じて、温度センサ45〜47からフィード
バック信号が選択されるようになっている。
【0020】恒温槽4の熱処理部4a及び測定部4bに
は、それぞれヒータ41,42が設けられており、また
熱処理部4aと測定部4bとの間はエアカーテンACで
仕切られているから、それぞれ個別的に温度管理が可能
となり、またその方がより厳格に温度管理が可能となる
ことから、温度センサ45及び46からの検出信号をフ
ィードバック信号として動作制御信号生成回路51に取
り込むようにしている。これに対して、熱処理部4a及
び測定部4bの冷却は、その間に配設した冷媒供給配管
40で共通して行われることから、低温試験の場合に
は、温度センサ45からの検出信号のみを動作制御信号
生成回路51へのフィードバック信号として用いる。高
温試験の場合には、恒温槽4内の温度は常に環境温度よ
り上回った状態に保持する必要があるから、動作制御信
号生成回路51において、温度センサ45,46による
検出信号と温度設定器50による目標温度との差に基づ
いた動作制御信号が作動制御回路52に出力されて、こ
の作動制御回路52からの調整信号に基づいてヒータ4
1,42が作動して、熱処理部4a及び測定部4bがそ
れぞれ目標温度となるように制御される。一方、低温試
験時には、恒温槽4内の温度は常時環境温度より下回ら
なければならないことから、動作制御信号生成回路51
から作動制御回路52に出力される動作制御信号に基づ
いて、冷媒供給配管40のみが作動して、目標温度に維
持される。
【0021】然るに、常温試験の場合には、環境温度に
よっては、ヒータ41,42を作動させる必要があり、
また冷媒供給配管40を作動させなければ、目標温度と
することができないことがある。このように、加熱と冷
却という2つの相反する温度制御要素により温度管理を
行うことは、必ずしも好ましくはない。そこで、常温試
験を行う際には、高温試験及び低温試験とは異なる動作
制御を行い、できるだけ加熱と冷却とが繰り返し行わな
われないようにする。このために、高温試験及び低温試
験時の温度センサとは別個の温度センサ47を設けて、
温度設定器50で常温範囲が目標温度として設定される
と、スイッチング回路53によって温度センサ47が動
作制御信号発生回路51に対するフィードバック信号と
して取り込まれるようになっている。そして、温度セン
サ47からの検出信号が動作制御信号発生回路51に入
力されると、検出温度と温度設定器50による目標温度
とを一致させる動作制御信号を出力するのではなく、こ
の目標温度に対して上限温度または下限温度と一致する
ようにするための動作制御信号を出力する。
【0022】ここで、温度設定器50により特定の温度
を目標温度として設定された場合において、恒温槽4内
(熱処理部4a及び測定部4bを含めて)の温度は厳格
に目標温度としなければならないものではなく、ある程
度の許容誤差範囲がある。一般に、ICデバイスDの測
定を行う際に許される許容誤差範囲は目標温度に対して
約±2℃乃至それ以上である。そこで、例えば上限温度
を目標温度に対して+1℃とし、下限温度を目標温度に
対して−1℃に設定する。なお、この上限温度及び下限
温度は±1℃より目標温度に近いものを選択することも
できる。そして、温度センサ47で検出された槽内温度
が上限温度より高い状態となっていると、動作制御信号
発生回路51においては、実際に温度設定器50で設定
された目標温度となるように動作制御信号を生成するの
ではなく、この上限温度となるようにする動作制御信号
が出力される。また、温度センサ47により下限温度よ
り低い温度が検出されると、動作制御信号発生回路51
からは下限温度となるようにする動作制御信号が出力さ
れる。
【0023】例えば、温度設定器50で目標温度として
25℃が設定されていたとする。これによって、この場
合の上限温度は26℃で、下限温度は24℃となる。
【0024】そして、図4に示したように、環境温度が
同図に二点鎖線で示したように、30℃であり、恒温槽
4内の温度もほぼこの温度であるとすると、温度センサ
47により検出される槽内温度が検出されて、動作制御
信号発生回路51に入力されると、これが温度設定器5
0で設定された目標温度と比較される。そして、この比
較の結果、上限温度26℃となるようにするために、図
中に点線で示したような動作制御信号が作動制御回路5
2に入力されて、この作動制御回路52からの調整信号
に基づいて冷媒供給配管40が作動して、恒温槽4内の
温度を図中に実線で示したように、26℃となるように
冷却させる。ここで、環境温度は目標温度より高い状態
であるから、この環境温度の影響を受けて恒温槽4の内
部は温度が上昇する傾向にあり、しかも目標温度より高
い上限温度となるように温度管理されるようになってい
るから、温度センサ47で検出される温度は常に目標温
度より高くなる。従って、冷媒供給配管40のみによっ
て温度制御が行われ、他方の温度制御要素であるヒータ
41,42が作動することはない。
【0025】これに対して、図5に示したように、環境
温度が図中に二点鎖線で示したように、20℃であり、
恒温槽4内の温度もほぼこの温度であるとすると、温度
センサ47により検出された槽内温度が動作制御信号発
生回路51に入力されると、この動作制御信号発生回路
51から下限温度となるようにする動作制御信号(図中
に点線で示す)が出力される。そして、この動作制御信
号に基づいて、作動制御回路52からの調整信号により
ヒータ41,42を作動させて、図中に実線で示したよ
うに、槽内温度を下限温度24℃となるように温度制御
される。槽内温度は環境温度の影響で下降する傾向にあ
り、かつ恒温槽4内は常に目標温度より低い状態に保持
されるから、温度状態を維持するために、動作制御信号
発生回路51からは常に温度を上昇させる方向の動作制
御信号が出力される。従って、加熱手段であるヒータ4
1,42のみが作動し、冷媒供給配管40は常に停止状
態に保持される。
【0026】以上のように、目標として設定された温度
が環境温度よりも高い場合もあり、またそれより低い場
合もある常温帯域で測定を行う際に、加熱と冷却という
ように、2つの相反する温度制御要素のうちの一方のみ
を作動させることにより制御できることは、安定した制
御が可能となり、かつ消費エネルギの節約も図ることが
できる。しかも、いずれも許容誤差範囲ΔT内の温度状
態に保持されることから、全てのICデバイスDをほぼ
一定の温度状態で測定できることになる。
【0027】一方、図6に示したように、環境温度が目
標温度における上限温度と下限温度との間の、例えば2
5℃である場合には、温度センサ47により検出した槽
内温度は、上限温度を越えず、また下限温度を下回らな
いことから、動作制御信号発生回路51からの動作制御
信号は実質的に0となる。ただし、温度制御機構が作動
していることから、何らかの理由で作動制御回路52か
らは多少の出力が生じることになり、この結果、ヒータ
41,42や冷媒供給配管40が微小動作して、槽内温
度は僅かに上下する。しかしながら、この槽内温度の上
下は当然許容誤差の範囲内で行われ、かつその際におけ
る消費エネルギも極微量である。
【0028】ところで、環境温度が変化することがあ
る。例えば、図7において、二点鎖線で示したように、
環境温度が28℃から徐々に低下して22℃になったと
する。そして、目標温度は25℃に設定された状態に保
持されていると、環境温度は、時間の経過により目標温
度より高い状態から、目標温度を経て、目標温度以下に
なる。環境温度が目標温度より高い限りは、動作制御信
号発生回路51からの動作制御信号が作動制御回路52
に入力されて、冷媒供給配管40から冷媒が供給され
て、槽内温度が上限温度である26℃に保持される。環
境温度がこの上限温度の26℃になると、環境温度の影
響で恒温槽4内の温度が上昇することはないので、動作
制御信号発生回路51から出力される動作制御信号は実
質的に0となり、冷媒供給配管40からの冷媒の供給が
停止される。この間も環境温度が低下し続けることか
ら、槽内温度はこの環境温度の影響でやがて下限温度で
ある24℃より低くなる。このように、環境温度が下限
温度を下回る状態になると、動作制御信号発生回路51
から槽内温度を上昇させるように動作制御信号が出力さ
れる。この時においては、ヒータ41,42が作動し、
冷媒供給配管40からの冷媒の供給は停止状態に保持さ
れる。従って、槽内温度は、同図に実線で示したように
変化する。
【0029】さらに、図8において、二点鎖線で示した
ように、環境温度が26℃であり、常温試験として、図
8に一点鎖線で示したように、目標温度が29℃の状態
から、22℃の状態に切り換えたとする。ここで、切り
換え前は目標温度の方が環境温度より高いために、ヒー
タ41,42が作動する状態でこの目標温度に対する下
限温度である28℃となるように温度制御が行われてい
る。目標温度の設定の切り換えにより、目標温度が環境
温度より低くなるが、恒温槽4内は切り換え前の温度状
態がある程度維持されることになるから、槽内温度を検
出する温度センサ47からの検出信号は目標温度より低
い状態にあり、このために動作制御信号発生回路51か
らは、図中に点線で示したように、槽内温度を低下させ
るように動作制御信号が出力されることになる。この結
果、冷媒供給配管40から冷媒が供給されて、槽内温度
が新たな目標温度、即ちこの新たな目標温度における上
限温度となるように槽内温度を下降させるように作用し
て、この上限温度である23℃に維持されるようにな
る。しかも、環境温度が変わらない限り、この冷媒供給
配管40のみによる温度制御が継続される。また、環境
温度が変化した場合には、図7に示したように対処され
る。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、恒
温槽内を常温範囲で温度管理するに当って、実質的に単
一の要素に基づいて安定した温度状態となるように管理
でき、かつ一定の温度条件を作り出す上で、消費エネル
ギを少なくすることができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ICデバイスの試験装置の概略構成図である。
【図2】恒温槽内における温度管理機構の構成説明図で
ある。
【図3】制御手段の構成を示すブロック図である。
【図4】恒温槽の目標温度が環境温度より低い場合にお
ける槽内の温度制御のタイミングチャート図である。
【図5】恒温槽の目標温度が環境温度より高い場合にお
ける槽内の温度制御のタイミングチャート図である。
【図6】恒温槽の目標温度と環境温度とが一致する場合
における槽内温度の変化を示す線図である。
【図7】環境温度が変化する場合の恒温槽内の温度制御
の状態を示す線図である。
【図8】恒温槽の目標温度を切り換えた時における槽内
の温度制御のタイミングチャート図である。
【符号の説明】
4 恒温槽 4a 熱処理部 4b 測定部 40 冷媒供給配管 41,42 ヒータ 43,44 ファン 45,46,47 温度センサ 50 温度設定器 51 動作制御信号発生回路 52 作動制御回路 53 スイッチング回路 D ICデバイス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ICハンドラの恒温槽の内部に、加熱手
    段及び冷却手段と、槽内の空気を循環するためのファン
    とを装着して、恒温槽内に供給されるICデバイスを所
    定の温度状態にして、その電気的特性を測定するものに
    おいて、前記恒温槽内を常温の範囲内で一定の温度状態
    に保持するために、常温検出用の温度センサと、目標と
    する温度を設定する温度設定器と、温度センサによる検
    出温度と温度設定器による目標温度とに基づいて、目標
    温度が検出温度より高い時には、加熱手段を作動させ
    て、目標温度より所定温度だけ高い上限温度状態に保持
    するようになし、また目標温度が検出温度より低い時に
    は、冷却加熱手段を作動させて、目標温度より所定温度
    だけ低い下限温度状態に保持するように制御する制御手
    段とから構成したことを特徴とする恒温槽の常温コント
    ロール装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5000803B2 (ja) * 1998-07-14 2012-08-15 デルタ・デザイン・インコーポレイテッド 電子デバイスの速応温度反復制御を液体を利用して広範囲に行うための装置、方法
CN109682499A (zh) * 2018-12-29 2019-04-26 泰安磐然测控科技有限公司 温度计量检定装置用恒温电测装置及恒温控制方法
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