JPH0724967U

JPH0724967U - 溶融メッキ浴中自在継手の保護装置

Info

Publication number: JPH0724967U
Application number: JP5483893U
Authority: JP
Inventors: 孝尾形; 義春岩下
Original assignee: JFE Steel Corp
Current assignee: JFE Steel Corp
Priority date: 1993-10-08
Filing date: 1993-10-08
Publication date: 1995-05-12

Abstract

(57)【要約】【目的】溶融メッキ浴中において、サポートロール等
の軸端と浴外に設置される浴中ロールの回転駆動用電動
機の出力軸に連結された伝達用スピンドルとの連結部に
介設される自在継手部をメッキ浴の侵蝕から保護する。【構成】耐熱性の蛇腹管２Ｃで自在継手部１を密に囲
むとともに伝達用スピンドル３内に送気孔１００ａを通
し、自在継手部の密閉空間にガスを送給するようにし
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、金属帯板の溶融メッキ設備におけるメッキ浴中自在継手の保護装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に金属帯板の溶融メッキにおいては、シンクロールを介して金属帯板を溶融メッキ浴中に通し、メッキ浴から出てきた金属帯板に付着したメッキ層をガス噴流を用いてワイピングすることにより所定のメッキ厚み（付着量）を得ている。

【０００３】このような溶融メッキ設備ではメッキ付着量を均一にするためにはガスワイピングノズル部を通過する金属帯板表面がワイピングノズルに対し、常に一定の位置にあることが必要である。このためには、ガスワイピングノズルの直近にロールを配置し、金属板に反りや振動があってもこれに関係なく金属帯板表面がノズルに対して一定位置にあるようにすれば良いが、ガスワイピングノズル近傍では付着したメッキ金属が凝固前であるためロール等を接触させて反りや振動を押えることはできない。

【０００４】そこで一般的にはガスワイピングノズル入側のメッキ浴中に１又は１対の浴中サポートロールを設け、金属帯板の巾方向の反り（Ｃ反り）を矯正し、かつ金属板がノズルに対して一定の位置にあるようにしている（例えば特開平３−219061 号公報、特開平４−128356号公報等）。このような方式では浴中ロールは常時溶融メッキ浴中で回転するため、ころがり軸受等構造が複雑で隙間が小さい軸受の使用が困難である。このためかなり隙間の大きい（通常 0.5〜３mm）すべり軸受が使用されている例が多い。また、浴中サポートロールは、ロールへの金属帯板の巻付角が小さく（通常０〜６度）、金属帯板との摩擦及び金属帯板の張力による回転駆動力が期待できないため、外部から駆動して使用される。駆動方式としては、メッキ浴外に設けた電動機の出力軸を自在継手〜伝達スピンドル〜カップリングを介して浴中サポートロールに連結してこれを回転させる方式が採られており、伝達スピンドルとロール側カップリングは２本ピンジョイント、４本ピンジョイント、５本ピンジョイント等で連結されている。

【０００５】一般に図５に示すようにカップリングヘッド13とジョイント14はロール軸受と同様、 0.5〜３mmの隙間のある構造となっている。シンクロールは、ロールへの金属帯板の巻付角が大きく、金属帯板との摩擦力及び金属帯板の張力による回転駆動が期待できるので無駆動で使用されることが多い。しかしながら、特に金属帯板の断面積（板厚×板幅）が小さい時は、軸受部の回転抵抗が金属帯板による駆動トルクを上回り、回転不良を起こすことがある。回転不良が起きると、金属帯板との間にスリップを生じその表面に擦り傷がついて著しく品質を損なうことがある。そこで前記特開平３−219061号公報や特開平４−99257 号公報に開示されている如く、前記浴中サポートロールと同様にシンクロールを外部から駆動することも試みられている。その場合の駆動方式は前記サポートロールの場合と同様のものが多い。

【０００６】前記のように駆動される浴中サポートロールやシンクロールの駆動側軸端は通常カップリングとピンジョイントで伝達スピンドルと連結されているが、ピンジョイントのうち２本ピンジョイントは、スピンドル駆動側にユニバーサルジョイントを用いる場合、角速度差を生じないという利点をもつ反面、隙間が大きいため、１／２回転毎にピンが鉛直方向にきたときにジョイントがカップリング内で落下し、その時生じる衝撃性の振動が浴中サポートロールやシンクロールに伝わることによってメッキムラが生じたり、金属帯板にロールマークが付く等の品質上の問題があった。また、ピンジョイントやカップリングは常時溶融メッキ浴中にあるため溶融メッキ浴による浸食、摩耗が激しく寿命が短くなり、溶融メッキ設備の稼動率の低下や運転コストの上昇を招くという問題があった。

【０００７】このような問題に対処するための一手段として、実開平１−168548号公報には、溶融メッキ浴内に浸漬配置されるイグジットロールの一方軸端と、溶融メッキ浴外に設置される電動機の出力軸に連結された伝達軸との連結部に介設される軸継手において、前記軸端と、これと連結する伝達軸の基端を、夫々二股状とし、前記両軸の二股片が互いに直交するよう十字ピンを介して連結すると共に、該十字ピンの少なくとも腕の外表面を Si₃N₄又は SiC系セラミック材製とし、この自在継手における十字ピンの腕の支承部に Si₃N₄又は SiC系セラミック材製のすべり軸受或いは転がり軸受を装着したことを特徴とするメッキ浴中の自在継手が提案されている。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

前記実開平１−168548号公報開示の自在継手をメッキ浴中で使用した場合、前記従来の浴中継手の持つ問題がほとんど解消される。即ち摩擦による摩耗が殆ど抑制することができ、摺動部及びスラスト荷重の発生しない自在継手として、安定した回転力を浴中ロールに確実に伝達でき、製品の表面疵も防止できる。又、自在継手の寿命の延長によるメッキ設備の稼動率の向上や運転コストの低減が期待される等の利点がある。

【０００９】しかしながらこの技術には以下のような残された問題点が存在する。（１）ころがり軸受を用いた場合、或いはすべり軸受けでも隙間の小さいものを用いた場合、直接接触する高温のメッキ浴金属との間の化学反応による変質や熱膨張メッキ浴中の異物の軸受隙間への侵入、或いはトラブルにより長時間ロール駆動を停止した場合における軸受隙間内でのメッキ浴金属の凝固等により自在継手におけるスムーズな運動伝達が困難となり、ひいてはロールの不安定な回転や不転による製品表面疵の発生、また駆動電動機の消費電力の上昇につながる恐れ等がある。また、このような問題を避けるために軸受けの隙間を大きくすることは、自在継手におけるガタを大きくし、前記従来の自在継手が持っていた問題点を解消しきれない。

【００１０】（２）自在継手が直接高温の溶融金属と接しているため寿命延長にも限度があり、また、高価で加工が困難な Si₃N₄又は SiC系セラミックの部品を用いなければならない。本考案は上記（１）、（２）のような従来技術の問題点を解消した溶融メッキ浴中自在継手の保護装置を提供することを課題とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は、溶融メッキ浴内に浸漬配置されるシンクロール又はサポートロール等のメッキ浴中ロールの一方の軸端と、溶融メッキ浴外に設置される前記浴中ロールの回転駆動用電動機の出力軸に連結された伝達用スピンドルとの連結部に介設される自在継手の保護装置であって、前記自在継手の夫々の反軸端側において、夫々の軸に固定される１対のフランジと、この１対のフランジの外周同志を、前記自在継手を囲むように連結する耐熱性蛇腹管とから構成される密閉空間と該密閉空間に連通するよう前記伝達用スピンドル内をその基端からこのスピンドルの浴面上の位置まで延びた送気孔と、前記送気孔に連通し、スピンドルの外周面からこのスピンドルのメッキ浴面上の位置まで延びた送気孔と、前記送気孔に連通し、スピンドルの外周面を回転自在に内接するロータリージョイントと、このロータリージョイントに連結され、前記浴中自在継手周囲の密閉空間にガスを送給するガス源とからなることを特徴とする溶融メッキ浴中自在継手の保護装置であり、自在継手として前記浴中ロール軸端とこれと連結する伝達用スピンドルの基端を、夫々二股状ヨークとし、前記両軸端の二股状ヨークが互いに直交するよう十字ピンを介して連結し、前記十字ピンの各腕の支承部にすべり軸受もしくは転がり軸受を装着してなる継手を採用でき、また本考案は、前記考案の継手保護装置において、伝達用スピンドル内に、前記浴中自在継手周囲の密閉空間に連通する排気孔を、前記送気孔とは別途に設け、この排気孔をスピンドルの外周面に内接する第２のロータリージョイントを介して、外気に連通せしめ、前記密閉空間をガス冷却可能としたものである。

【００１２】

【作用】

本考案によれば、溶融金属メッキ浴中の自在継手を囲こむ、１対のフランジとこのフランジの外周端部間を連結する耐熱性の可撓管（蛇腹管）とからなる密閉空間を設け、この密閉空間内へ伝達用スピンドル内に設けられた送気管、この送気管に連通し、スピンドル外周に内接するロータリージョイント、このロータリージョイントに連結し、前記密閉空間内へガスを送給するガス源を設けたので前記密閉空間内に空気、窒素ガス、不活性ガス等を封入し、その内圧を浴中自在継手の存在位置におけるメッキ浴内静圧と同等もしくは若干高く保持することができる。その結果、前記自在継手を溶融金属浴との接触を防止することができ、溶融金属浴との化学反応の防止、熱膨張の軽減、自在継手ヨークの十字ピン支承部のすべり軸受けもしくはころがり軸受けの隙間へのメッキ浴中異物の進入、隙間内でのメッキ浴の凝固を防止することが可能である。かくして軸受けの隙間の小さなものを用いることができるとともに、自在継手のスムーズな運動をさまたげることがなく、浴中ロールの駆動力の伝達を振動を伴わず安定して行うことができ、メッキ厚のムラ、ロールマーク或いはロール不転に伴う製品表面の擦り疵の発生を防止できる。また自在継手の十字ピン外周部やその軸受け等の部品に、 SiN₄や SiC等のセラミックス製の高価な部品を用いることが必ずしも必要でなく、通常の耐熱性、耐摩耗性の部品で十分な耐摩耗性、寿命延長が可能で、溶融メッキ設備の稼動率の向上や運転コストの低減が可能である。

【００１３】更に本考案によれば前記自在継手周囲の密閉空間を溶融金属静圧と同等もしくはそれよりやや高い内圧に保持して、溶融金属と自在継手との直接接触を防止しつつ、前記密閉空間内に常に低温の新しいガスを供給して密閉空間内及び密閉空間構成部品を冷却することが可能で、前記第１考案で述べた作用と共に密閉空間構成部品自体の寿命延長を計れ、自在継手の寿命を更に延長することが可能である。

【００１４】

【実施例】

図１は本考案装置を適用した溶融メッキ設備の全体構成を示す正面図、図２は図１の平面図、図３は図１の要部拡大図である。図において、浴中サポートロール５の駆動側軸端に浴中自在継手１を取付ける。駆動用モータ10からの回転駆動力は、浴外（モータ側）自在継手12〜伝達用スピンドル３〜浴中自在継手１を介し、浴中サポートロール５に伝達される。また、浴中自在継手１の周囲には、耐熱性材料から成る可撓管（蛇腹管）２ｃをスピンドル３の基端および浴中サポートロール５の軸端に固定された１対のフランジ２ａ、２ｂを介して気密に取付ける。

【００１５】前記１対のフランジ２ａ、２ｂと可撓管２ｃとから成り浴中自在継手１の周囲を取り囲む密閉空間２内に連通する送気管 100ａがスピンドルの基端から浴外位置まで達するようにスピンドル３内に設けられている。送気管の入側はスピンドル３の外周面に開口しており、この開口部に連通するようにスピンドル３の外周面に内接するロータリジョイント 101ａが設けられこのロータリジョイント 101 ａには、圧縮空気、圧縮窒素ガス、圧縮不活性ガス等のガス源 104からガス送給管路 102が接続されており、前記密閉空間２へガスを送給、封入するようになっている。尚前記ガス送給管路には圧力調整弁 103が設けられており、前記密閉空間内の圧力を溶融メッキ浴の静圧と同等もしくはやや高い圧力に調整できるようになっている。

【００１６】かように構成された第１考案実施例ではメッキ浴に自在継手が直接漬ることがないため、継手各部のクリアランスを小さくできる。このため、ロール駆動部の振動が小さく、メッキ厚みムラ、ロールマーク等の品質不良が防止できる。更に、耐熱の蛇腹カバーを装着したことにより溶融亜鉛の浸食による摩耗やメッキ浴中の異物の自在継手へのかみ込み、メッキ浴の侵入凝固を防止することができる。

【００１７】ちなみに、冷延鋼板の溶融亜鉛メッキ設備の浴中サポートロールに本考案を適用した。ロール径はφ200 、スピンドル径はφ60で回転速度 80rpmにて操業を行った。なお耐熱の蛇腹管は、 JIS規格SUS316製鋼板を加工し、外表面に耐熱性、耐食性の溶射を施したものを使用した。また、浴中自在継手の各構成部品の材質としては、ヨークに JIS規格S45C材、十字ピンには JISの SCM420Hにタングステン−カーバイト−コバルト系溶射被覆をしたものを、すべり軸受としては JISの SUS316LにCo−Ｗ−Ｃ溶射を施したものを用いた。従来のピンジョイントでは浴中サポートロールのラジアル方向の振動の振巾は 2 00〜 400μｍであったが、本実施例では取付当初２〜10μｍの振巾であり、大巾な振巾低減を達成できた。また連続して３ヶ月使用後、各部の摩耗量を測定したところ、従来１〜２mmであったものが１／20〜１／10に低下していた。かように本考案は、十分な効果があることが判った。

【００１８】図４は本考案の第２の実施例の要部を示す図である。図３に示した第１実施例の送気孔 100ａに加えて、スピンドル内に密閉空間２に連通する排気孔 100ｂを設け、ロータリージョイント 101ｂにて、圧縮空気、窒素ガス等の気体を供給し、密閉空間内をメッキ浴の静圧に対しやや高圧に設定し、熱膨張により生じる蛇腹カバーのシール部の隙間からの溶融亜鉛の進入を防止しつつ、排気孔 100ｂに連通し、スピンドル３の外周面に内接する第２のロータリージョイント 101ｂからスピンドル外部へ排気することにより常に新しいガスを密閉空間内に送り内部を冷却した。本実施例では、窒素ガスを用い、メッキ浴静圧に対し、＋0.1Kgf/cm²の圧力に制御したところ３ヶ月の連続使用後も浴中自在継手の摩耗は全くなかった。

【００１９】尚この第２実施例では、ガスの過剰な消費を防ぐために、ロータリージョイント 101ｂの出側に接続されたガス排出管路 203に、制限オリフィス 204を設け、ガス排出量を少くした方が望ましい。尚、図３、図４の浴中自在継手１は、浴中サポートロール５の軸端の２股状ヨーク 200ａとスピンドル３の基端の２股状ヨーク 200ｂとを十字ピン 201で連結し、前記各ヨークの前記十字ピン支承部には、すべり軸受けもしくはころがり軸受け等の軸受け 202を設けて構成されている。

【００２０】前記第１、第２の実施例は、浴中サポートロールの駆動用浴中自在継手に本考案を適用した場合について説明したがシンクロールを外部駆動方式で駆動する場合にも適用可能なことは云うまでもない。また、本考案の適用に当っては、各構成部品の材質や寸法諸えは対象とする溶融メッキ金属の種類、適用対象となる浴中ロールの寸法、回転速度等に応じて適宜選べばよい。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は、駆動用スピンドルと外部駆動方式の浴中ロールの連結部分に１対の２股状フォークと、それ等を連結する十字ピン、十字ピンを支承する軸受けからなる自在継手を用い、その部分に耐熱の蛇腹管等からなるカバーを装着し、カバー内圧をメッキ浴静圧に耐える程度にガスを送供、封入あるいはガスで冷却したことにより軸受けのギャップを小さくでき同部で生じる振動、溶融メッキ金属の浸食による摩耗が抑えることがでるようになり、メッキ製品の品質不良（例えば、メッキ厚みムラ、ロールマークや擦り疵）の大巾な減少。浴中機器の早期取替によるメッキ設備稼動率の低下と運転コスト上昇の防止、等が可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示す正面図。

【図２】図１の平面図。

【図３】１実施例の要部拡大図。

【図４】本考案の１実施例の要部拡大図。

【図５】従来の浴中自在継手の１例で（ａ）は（ｂ）の
ＡＡ矢視断面図、（ｂ）は側面図。

【符号の説明】

１浴中自在継手２密閉空間２ａフランジ２ｂフランジ３伝達用スピンドル４シンクロール５浴中サポートロール６シンクロールハンガー７浴中サポートロールハンガー８浴槽９メッキ浴 10 駆動用電動機 11 滑り軸受 12 浴外自在継手 13 カップリングヘッド 14 ２本ピンジョイント 100a 送気孔 100b 排気孔 101a ロータリージョイント 101b ロータリージョイント 102 ガス送給管路 103 圧力調整弁 104 ガス源 200a 二股状ヨーク 200b 二股状ヨーク 201 十字ピン 202 ピン軸受

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】溶融メッキ浴内に浸漬配置されるシンク
ロール又はサポートロール等のメッキ浴中ロールの一方
の軸端と、溶融メッキ浴外に設置される前記浴中ロール
の回転駆動用電動機の出力軸に連結された伝達用スピン
ドルとの連結部に介設される自在継手の保護装置であっ
て、前記自在継手の夫々の反軸端側において、夫々の軸
に固定される１対のフランジと、この１対のフランジの
外周同志を、前記自在継手を囲むように連結する耐熱性
蛇腹管とから構成される密閉空間と該密閉空間に連通す
るよう前記伝達用スピンドル内をその基端から、このス
ピンドルの浴面上の位置まで延びた送気孔と、前記送気
孔に連通し、スピンドルの外周面からこのスピンドルの
メッキ浴面上の位置まで延びた送気孔と、前記送気孔に
連通し、スピンドルの外周面を回転自在に内接するロー
タリージョイントと、このロータリージョイントに連結
され、前記浴中自在継手周囲の密閉空間にガスを送給す
るガス源とからなることを特徴とする溶融メッキ浴中自
在継手の保護装置。
【請求項２】溶融メッキ浴内に浸漬配置されるシンク
ロール又はサポートロール等のメッキ浴中ロールの一方
の軸端と、溶融メッキ浴外に設置される前記浴中ロール
の回転駆動用電動機の出力軸に連結された伝達用スピン
ドルとの連結部に介設される軸継手の前記浴中ロール軸
端と、これと連結する伝達用スピンドルの基端を、夫々
二股状ヨークとし、前記両軸端の二股状ヨークが互いに
直交するよう十字ピンを介して連結し、前記十字ピンの
各腕の支承部にすべり軸受もしくは転がり軸受を装着し
てなる溶融メッキ浴中自在継手の保護装置であって、前
記両軸端の二股状ヨークの夫々の反軸端側において、夫
々軸に固定される１対のフランジと、この１対のフラン
ジの外周同志を、前記自在継手を囲むように連結する耐
熱性蛇腹管とから構成される密閉空間と該密閉空間に連
通するよう前記伝達用スピンドル内をその基端から、こ
のスピンドルのメッキ浴面上の位置まで延びた送気孔
と、前記送気孔に連通し、スピンドルの外周面を回転自
在に内接するロータリージョイントと、このロータリー
ジョイントに連結され、前記浴中自在継手周囲の密閉空
間にガスを送給するガス源とからなることを特徴とする
溶融メッキ浴中自在継手の保護装置。
【請求項３】請求項１又は２において、伝達用スピン
ドル内に、前記浴中自在継手周囲の密閉空間に連通する
排気孔を、前記送気孔とは別途に設け、この排気孔をス
ピンドルの外周面に内接する第２のロータリージョイン
トを介して外気に連通せしめ、前記密閉空間内をガス冷
却可能としたことを特徴とする溶融メッキ浴中自在継手
の保護装置。