JPH0723908Y2

JPH0723908Y2 - コネクタのケーブルクランプ

Info

Publication number: JPH0723908Y2
Application number: JP1987187040U
Authority: JP
Inventors: 友紀雄斉藤; 昭男山田; 末男加藤
Original assignee: DDK Ltd
Current assignee: DDK Ltd
Priority date: 1987-12-08
Filing date: 1987-12-08
Publication date: 1995-05-31
Anticipated expiration: 2002-12-08
Also published as: JPH0192083U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はコネクタのケーブルクランプ、特に被挟持ケー
ブルの損傷防止などに関するものである。

（従来技術）各種の信号を多芯ケーブルによって電子機器に入出力す
る場合、電子機器側に設けた例えば雌コネクタに多芯ケ
ーブルを接続した雄コネクタを差し込むことにより行う
が、この場合雄コネクタの差し込みを容易にするため
と、コネクタ外に露呈するコンタクトテールとケーブル
導体との接続部を外力による損傷などから防止するた
め、次の構造が一般に採られている。

即ち第１図に示す部分断面図のようにケーブル（１）を
接続したコネクタ（２）を、２分割できかつねじ止めに
より一体化できるようにしたフード（３）内に固定する
と同時に、フード（３）にケーブルを固定することが行
われている。

ところで、フードへのケーブルの固定に当たって従来
は、第１図，第２図に示すように、フード（３）の一方
のケーブル引出し口（3a）の近くの内面に一体に設けた
クランプ台（４）のケーブル挟持用弧状凹部（4a）内に
ケーブル（１）を置いたのち、弧状湾曲部（5a）をもつ
ケーブル挟持用クランプ板（５）を重ね合わせて、左右
両平面部（4b）（5b）においてねじ（６）とねじ穴（4
c），ねじ貫通孔（5c）とによりねじ留めすることによ
ってケーブル（１）を挟圧してフード（１）に固定する
方法がとられている。

（考案が解決しようとする問題点）しかし、ケーブル（１）は比較的大きい可撓性と柔軟性
をもっているため、クランプ台（４）とクランプ板
（５）とにより上下方向から挟圧した時、第３図のよう
に楕円状に変形してその左右部分（1a）がクランプ台
（４）とクランプ板（５）の間に残る隙間Ｓ内にはみ出
して左右平面部（4b）（5b）によって挟圧される。従っ
てケーブル外被（1b）、抑え巻シールド（1c）、導線
（1d）、特にケーブル外被（1b）が損傷され易く、しか
もこの隙間Ｓ内に入ったケーブル部分（1a）が邪魔して
挟圧を妨害するため、良好なケーブルの保持を行うこと
ができにくい欠点がある。

（考案の目的）本考案は上記クランプ時におけるケーブルの損傷などを
確実に防止しうるクランプ構造の提供を目的としてなさ
れたもので、次に図面を用いてその詳細を説明する。

（問題点を解決するための手段）本考案の特徴とするところは、ケーブルを挟圧したとき
弧状凹部により形成されるケーブル挟圧空間と左右平面
部との境界部に、ケーブルのはみ出し防止壁体が形成さ
れるように構成して左右隙間へのケーブルの逃げ出しの
防止を図り、これによってケーブルの損傷などを防ぎう
るようにした点にある。

次に本考案の実施例について説明する。

（実施例）第４図は本考案の一実施例の要部斜視図である。

図において（７）はクランプ台であって、従来と同様一
方のフード内面に一体化して設けられる。（7a）はクラ
ンプ台の中心部に設けた弧状凹部、（7b）はその左右平
面部、（7c）はケーブル挟持用弧状突條であって、上記
弧状凹部（7a）の軸方向と直角に間隔をおいて複数條
（図では３條）設けられ、かつその左右端には左右平面
部（7b）の面に突出するはみ出し防止用突部（7d）が設
けられる。（7e）は結合用ねじ穴である。

次に（８）はクランプ体、（8a）はその中心部に設けた
弧状凹部（かくれて見えない）、（8b）は左右平面部、
（8c）は弧状突條であって、弧状凹部（8a）の軸方向と
直角な方向に複数條（図ではクランプ台の３條に対応し
て２條）設けられ、かつ、その左右端には左右平面部
（8b）の面上に突出するはみ出し防止用突部（8d）が設
けられている。そしてクランプ台（７）とクランプ体
（８）をそれぞれの左右平面部（7b）（8b）が向き合う
に図示しないねじにより結合したとき、クランプ体
（８）のケーブルのはみ出し防止用突部（8d）はクラン
プ台側の弧状突條（7c）（7c）間の溝部に、またクラン
プ台（７）の中央のはみ出し防止用突部（7d）はクラン
プ体側の弧状突條（8c）（8c）間の溝部に入るように、
クランプ台（７）の弧状突條（7c）及びはみ出し防止用
突部（7d）とクランプ体（８）の弧状突條（8c）及びは
み出し防止用突部（8d）とは、互い違いに位置するよう
に間隔をおいて設けられて、第５図に示すケーブル挟圧
空間（９）を形成する。またこのときクランプ台側とク
ランプ体側のはみ出し防止用突部（7d）（8d）が互い違
いに位置して、ケーブル挟圧用空間（９）と左右平面部
（7b）（8b）との間に第５図のようにケーブルのはみ出
し防止壁（10）を形成する。なお（8e）はねじ貫通孔で
ある。

（作用）第５図のようにクランプ台（７）の弧状突條（7c）内に
ケーブル（１）を置き、この上に弧状突條（8c）を合わ
せてクランプ体（８）を置いてねじ穴（7e）にねじ貫通
孔（8e）を介してねじ（６）をねじこむ。このときケー
ブル（１）は上から押されてやや楕円状に変形して、そ
の左右部分がクランプ台（７）とクランプ体（８）の平
面部（7b）（8b）間の隙間内に入ろうとする。しかし、
第５図のように、ケーブル挟圧用空間（９）と左右平面
部（7b）（8b）との間にはみ出し防止用突部（7d）（8
d）によるはみ出し防止壁（10）が形成されているた
め、ケーブル（１）の左右部分は隙間に逃げ込むことが
ない。従ってケーブルの損傷やケーブルの保持の不足は
確実に防止される。

（他の実施例）以上の実施例では、弧状突條を複数條としたが、クラン
プ台（７）又はクランプ体（８）の一方は１條であって
もよい。また、弧状突條を弧状凹部上に設けたが、第６
図のようにケーブル挟持用弧状突條となる凹部（11a）
をもつ複数枚（図では３枚）のクランプ素板（11b）
を、間隔をおいて共通台（11）上に一体に設けてクラン
プ台（７）とし、またそのケーブル挟持用弧状凹部（10
a）内に互い違いに入るようにケーブル挟持用弧状突條
となる弧状凹部（12a）をもつ複数枚（図では２枚）の
クランプ素板（12b）を間隔をおいて共通台（12）上に
設けてクランプ体（８）を構成してもよい。なお図中
（11c）（12c）はケーブルはみ出し防止用突部である。

また、第７図のように前記弧状突條と同等の作用を行う
ケーブル挟持用弧状凹部（13a）（14a）をもつと同時
に、その左右の平面部（13b）（14b）が重なり合うよう
に高さが選定された１乃至複数枚（図では１枚で例示）
のクランプ素板（13）（14）をもつクランプ台（７）と
クランプ体（８）とからなる構成をとることもできる。

また、第４図，第６図中に示すように複数條の弧状突條
（7c）（8c）、弧状凹部（11a）（12a）の底部面に小突
起（15）を設けて、ケーブル挟圧時小突起（15）がケー
ブル外被内に喰い込むようにしてケーブルに加えられる
引張り力に対抗できるようにすることもできる。

また更に以上ではクランプ台（７）を一方のフードに一
体化して設け、これにクランプ体（８）をねじ止めして
ケーブルを固定するようにしたが、クランプ体（８）を
他方のフードに一体に設けて、カバーを結合したときケ
ーブルの固定が行われるようにすることもできる。

（考案の効果）以上から明らかなように本考案によれば、フードへのケ
ーブル固定時におけるケーブルの損傷，ケーブルの固定
不足を確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来のコネクタにおけるケーブル
クランプの説明図、第３図は従来のケーブルクランプの
問題点の説明図、第４図は本考案の一実施例図、第５図
はその作用説明図、第６図および第７図は本考案の他の
実施例図である。（１）…ケーブル、（1a）…ケーブルの左右部分、（1
b）…ケーブル外被、（1c）…抑え巻シールド、（1d）
…導線、（２）…コネクタ、（３）…フード、（3a）…
ケーブル引出し口、（４）…クランプ台、（4a）…ケー
ブル挟持用弧状凹部、（4b）…左右平明部、（５）…ク
ランプ板、（5a）…ケーブル挟持用弧状湾曲部、（5b）
…左右平面部、（６）…ねじ、Ｓ…隙間、（７）…クラ
ンプ台、（7a）…弧状凹部、（7b）…左右平面部、（7
c）…ケーブル挟持用弧状突條、（7d）…ケーブルのは
み出し防止用突部、（８）…クランプ体、（8a）…弧状
凹部、（8b）…左右平面部、（8c）…ケーブル挟持用弧
状突條、（8d）…はみ出し防止用突部、（９）…ケーブ
ル挟圧用空間、（10）…ケーブルはみ出し防止壁、（1
1）（12）…共通台、（11a）（12a）…ケーブル挟持用
弧状凹部、（11b）（12b）…ケーブルはみ出し防止用突
部、（13）（14）…クランプ素板、（13a）（14a）…ケ
ーブル挟持用弧状凹部、（13b）（14b）…平面部、（1
5）…ケーブル保持用小突起。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】共に弧状凹部を有するクランプ台とクラン
プ体とをその弧状凹部を互いに向き合わせて重ね合わさ
れたときに形成される空間にケーブルを挟持するように
したコネクタのケーブルクランプにおいて、前記クラン
プ台及びクランプ体の前記弧状凹部を１乃至複数條のケ
ーブル挟持用弧状突條とし、このクランプ台とクランプ
体とを重ね合わせたとき両者の前記ケーブル挟持用弧状
突條がケーブル挿通方向において互い違いになるように
し、ケーブル挿通方向から透視したときこのケーブル挟
持用弧状突條の先端部分でケーブルのはみ出し防止壁が
形成されるようにしたことを特徴とするコネクタのケー
ブルクランプ。