JPH07232418A - 包装材料及びその包装体 - Google Patents

包装材料及びその包装体

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JPH07232418A
JPH07232418A JP4993594A JP4993594A JPH07232418A JP H07232418 A JPH07232418 A JP H07232418A JP 4993594 A JP4993594 A JP 4993594A JP 4993594 A JP4993594 A JP 4993594A JP H07232418 A JPH07232418 A JP H07232418A
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JP
Japan
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layer
film
ethylene
olefin copolymer
heat
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JP4993594A
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English (en)
Inventor
Yasuharu Sugiyama
康晴 杉山
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シール強度が高く、低温シール性、夾雑物シ
ール性に優れた熱封緘性樹脂層を有する包装材料を提供
する。 【構成】 少なくとも基材フィルム層及び熱封緘性樹脂
層からなる包装材料であって、熱封緘性樹脂層の最内層
がシングルサイト触媒を用いて重合したエチレン−αオ
レフィン共重合体フィルムであることを特徴とする包装
材料およびその包装材料を用いて形成した包装体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品、医薬品等の包装材
料に関する。更に詳しくは、ジュース、スープ等の液体
包装用として好適に用いることのできる包装材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ジュース、スープ等の液体包
装材料としては、シール強度、ガスバリヤー性、機械適
性、熱的特性等、種々の要求を満足すべく積層フィルム
が用いられている。具体的には、外層側から内層側の順
に、延伸ナイロン(ONy)/高圧法低密度ポリエチレ
ン(LDPE)/熱封緘性樹脂層、塩化ビニリデンコー
トナイロン(K−ONy)/高圧法低密度ポリエチレン
(LDPE)/熱封緘性樹脂層、延伸ポリプロピレン
(OPP)/高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)/
熱封緘性樹脂層、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)/高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)/アルミ
箔(Al)/高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)/
熱封緘性樹脂層、延伸ナイロン(ONy)/エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)/高圧法低密
度ポリエチレン(LDPE)/熱封緘性樹脂層、等のフ
ィルムが広く利用されている。
【0003】この種の積層フィルムにおいて、熱封緘性
樹脂層として使用される樹脂は、高圧法低密度ポリエチ
レン(LDPE)、チグラー系触媒を用いて重合された
エチレン−αオレフィン共重合体(LLDPE)、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
樹脂層を最内層とする熱封緘性樹脂層は、液体用包装材
料のものとしては満足すべき適性を得られないのが実情
である。最内層として、高圧法低密度ポリエチレン(L
DPE)を用いる場合には、シール強度が劣るため、特
に内容物として液体を使用した場合には液漏れが生じる
場合がある。又、低温シール性に劣るため、内容物を高
速で充填することが出来なく、生産性が向上しないとい
う欠点がある。更に、内容物を充填する際に内容物(夾
雑物)がシール面に付着し、シール性に劣るという夾雑
物シール性が劣っている。一方、チグラー系触媒を用い
て重合したエチレン−αオレフィン共重合体(LLDP
E)では、低温シール性に劣り、又、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)では、シール強度に劣ってい
る。
【0005】本発明は、かかる実情に基づいて創作され
たものであり、本発明の目的は、シール強度、低温シー
ル性、夾雑物シール性に優れた熱封緘性樹脂層を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、シング
ルサイト触媒を用いて重合したエチレン−αオレフィン
共重合体を熱封緘性樹脂層の最内層として用いることに
より、シール強度が高く、低温シール性に優れ、かつ夾
雑物シール性に優れたフィルムが得られることを見出
し、本発明に創到したものである。
【0007】すなわち、本発明は、少なくとも基材フィ
ルム層及び熱封緘性樹脂層からなる包装材料であって、
熱封緘性樹脂層の最内層がシングルサイト触媒を用いて
重合したエチレン−αオレフィン共重合体フィルムであ
るように構成したことを特徴とするものである。
【0008】また、本発明は、上記の包装材料を用いて
形成した包装体である。
【0009】
【作用】本発明の包装材料は、熱封緘性樹脂層の最内層
として、シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン
−αオレフィン共重合体フィルムで構成してあり、この
シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン−αオレ
フィン共重合体フィルムは、分子鎖が揃っているため分
子量分布も狭く、各分子のコモノマー含有量がほぼ等し
いためヒートシール強度に優れたフィルムが得られる。
【0010】また、シングルサイト触媒を用いて重合し
たエチレン−αオレフィン共重合体フィルムは、コモノ
マーの量で融点をコントロールできるので、低温シール
性に優れたフィルムが得られる。すなわち、コモノマー
の量を増やすと融点が下がるので、低温シール性を有す
るフィルムが得られる。
【0011】さらに、シングルサイト触媒を用いて重合
したエチレン−αオレフィン共重合体フィルムは、分子
量分布が狭く透明性がよいので、きれいなフィルムが得
られ、また、耐寒衝撃性もよいので、冷凍食品等の包装
フィルムとしても好適に使用できる。
【0012】なお、シングルサイト触媒を用いて重合し
たエチレン−αオレフィン共重合体フィルムを用いる
と、このシングルサイト触媒を用いて重合したエチレン
−αオレフィン共重合体フィルムは分子量分布が狭く、
低分子量物の含有量が非常に少ないため、内容物への移
臭がなく、従って、官能的にも良好なフィルムが得られ
る。
【0013】また、本発明のフィルムを用いて形成した
包装体は、ヒートシール強度に優れるため、強いラミネ
ート強度の積層フィルムが得られ、高い破袋強度が得ら
れる。
【0014】また、本発明のフィルムを用いて形成した
包装体は、上記のように、シール強度が高いため、夾雑
物、例えば内容物として液体スープ等を充填する際に、
シール部に内容物(夾雑物)が付着しても包装体として
のシール強度は十分得られるものである。
【0015】さらに、本発明のフィルムを用いて形成し
た包装体は、低温シール性に優れるため、内容物の高速
充填が可能となり、生産性が上がるものである。
【0016】
【実施例】以下、本発明の包装材料について詳細に説明
する。本発明の包装材料は、基本的には、基材フィルム
層と熱封緘性樹脂層とからなるものであり、熱封緘性樹
脂層の最内層にシングルサイト触媒(SSC)を用いて
重合したエチレン−αオレフィン共重合体フィルムを用
いた構成としてある。図1に示すように、本発明の包装
材料は、最外層1は基材フィルムで形成し、さらに必要
ならばアンカーコート剤層2および貼り合わせ層3を積
層してから、シングルサイト触媒を用いて重合したエチ
レン−αオレフィン共重合体フィルム層である最内層4
を積層してなるものである。
【0017】ここで、先ず、熱封緘性樹脂層の最内層4
に用いるシングルサイト触媒を用いて重合したエチレン
−αオレフィン共重合体フィルムについて説明する。シ
ングルサイト触媒(メタロセン触媒、いわゆるカミンス
キー触媒を含む)とは、活性点が均一(シングルサイ
ト)であるという特徴を持つ。このシングルサイト触媒
は、メタロセン系遷移金属化合物と有機アルミニウム化
合物とからなる触媒であり、無機物に担持されることも
ある。
【0018】ここで、メタロセン系遷移金属化合物とし
ては、例えば、IVB族から選ばれた遷移金属〔チタニ
ウム(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(H
f)〕に、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、テトラ
ヒドロインデニル基、置換テトラヒドロインデニル基、
フルオニル基または置換フルオニル基が1乃至2結合し
ているか、あるいは、これらのうちの二つの基が共有結
合で架橋したものが結合しており、他に水素原子、酸素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリ
ール基、アセチルアセトナート基、カルボニル基、窒素
分子、酸素分子、ルイス塩基、ケイソ原子を含む置換
基、不飽和炭化水素等の配位子を有するものが挙げられ
る。
【0019】また、有機アルミニウム化合物としては、
アルキルアルミニウム、または鎖状あるいは環状アルミ
ノキサン等が挙げられる。
【0020】ここで、アルキルアルミニウムとしては、
トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニ
ウムクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、エチル
アルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウフルオリ
ド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、ジエチル
アルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムセスキ
クロリド等が挙げられる。
【0021】また、鎖状あるいは環状アルミノキサン
は、アルキルアルミニウムと水を接触させて生成され
る。例えば、重合時にアルキルアルミニウムを加えてお
き、後に水を添加するか、あるいは、錯塩の結晶水また
は有機・無機化合物の吸着水とアルキルアルミニウムと
を反応させることで得られる。
【0022】また、上記シングルサイト触媒を担持させ
る無機物としては、シリカゲル、ゼオライト、珪藻土等
が挙げられる。
【0023】重合方法としては、塊状重合、溶液重合、
懸濁重合、気相重合等が挙げられ、また、これらの重合
はバッチ法であっても連続法であっても良い。
【0024】また、重合条件は、通常、重合温度;−1
00〜250℃、重合期間;5分〜10時間、反応圧
力;常圧〜300Kg/cm2 である。
【0025】更に、エチレンと共重合されるコモノマー
であるαオレフィンとしては、プロピレン、1−ブテ
ン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、デセン等が挙げられ
る。これらのαオレフィンは単独で使用してもよく、二
以上組合わせて使用しても良い。また、αオレフィンの
混合率は、1〜50モル%とすることが好ましい。
【0026】上記シングルサイト触媒を用いて重合した
エチレン−αオレフィン共重合体の物性は、例えば、分
子量;5×103 〜5×106 、密度;0.89〜0.
95(g/cm3 )、メルトインデックス〔MI〕;
0.1〜50である。
【0027】また、得られる樹脂は、線状低密度ポリエ
チレン(LLDPE)と比較すると、エチレンとα−オ
レフィンの共重合比率がどの分子においても均一でコモ
ノマー含量の多い低分子量物が少なく、コモノー含量の
少ない高分子量物が少ないものである。
【0028】各分子のフィルムの形成方法は特に限定さ
れないが、例えば、押し出し法、Tダイ法、インフレー
ション法等が挙げられる。これらのフィルムは適宜延伸
して使用してもよい。
【0029】かかるフィルム厚は、用途によって異なる
ので一様に決定することは困難であるが、通常は、1〜
1000μmであり、好ましくは10〜100μmであ
る。
【0030】なお、本発明のエチレン−αオレフィン共
重合体フィルムに、防曇剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、難燃化剤、無
機および有機充填剤、染料、顔料、などを適宜添加して
もよい。
【0031】又、熱封緘性樹脂層を積層させる基材フィ
ルム層1としては、耐熱性、強度、印刷適性等の観点か
ら、延伸ナイロン(ONy)、塩化ビニリデンコートナ
イロン(K−Ny)、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)、塩化ビニリデンコートポリエチレンテレフタレ
ート(K−PET)、塩化ビニリデンコート2軸延伸ポ
リビニルアルコール(K−OV)、塩化ビニリデンコー
トセロファン、セロファン、延伸ポリプロピレン(OP
P)、塩化ビニリデンコートポリプロピレン(K−OP
P)、ポリカーボネート(PC)等で形成する。かかる
フィルム厚は、通常、5〜500μmであり、好ましく
は10〜100μmである。
【0032】アンカーコート剤層2を形成するアンカー
コート剤としては、例えばポリエチレンイミンが挙げら
れる。このアンカーコート剤の塗布量は、通常、0.0
1〜5g/m2 程度であり、好ましくは、0.1〜2g
/m2 である。アンカーコート剤層を設けるのは、基材
との接着性を高めるためである。
【0033】さらに、貼り合わせ樹脂層3は、基材フィ
ルム層1と熱封緘性樹脂層を有する最内層4とを貼り合
わせる作用ないし機能を有する層である。貼り合わせ層
の形成材料としては、例えば、ポリエチン(PE)、高
圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、チグラー系触媒
を用いて重合されたエチレン−αオレフィン共重合体
(LLDPE)、エチレン・メタクリル酸共重合体(E
MAA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)等
が挙げられるが、最内層4のエチレン−αオレフィン共
重合体フィルムとの接着性からは、高圧法低密度ポリエ
チレン(LDPE)、チグラー系触媒を用いて重合され
たエチレン−αオレフィン共重合体(LLDPE)又
は、両者の混合物が好適に用いられる。かかるフィルム
厚は、通常、10〜30μ程度である。
【0034】かかる張り合わせ層3を、シングルサイト
触媒を用いて重合したエチレン−αオレフィン共重合体
フィルムである最内層4と、基材フィルム層1との間に
積層させるのは、最内層4であるエチレン−αオレフィ
ン共重合体が、もともと熱劣化し易い樹脂であり、熱劣
化すると、フィルムとして、ヒートシール強度が低下す
るため、押し出す際には、高温で押し出すことが出来な
いからである。。一方、高温で押し出すことの意味は、
高温で押し出すことにより、フィルム表面が活性化さ
れ、基材フィルムとの接着性を良くするためである。よ
って、エチレン−αオレフィン共重合体フィルムは、高
温で押し出すことができないため、基材との接着性をあ
げるためには、基材とエチレン−αオレフィン共重合体
フィルムとの間に両者に接着可能であり、かつ、高温で
押し出し可能な樹脂フィルムを積層させることが必要だ
からである。
【0035】次に、各フィルム層の積層方法につき、詳
述する。
【0036】先ず、基材フィルム層1に熱封緘性樹脂層
4を積層させる方法としては、溶融押出しラミネート法
またはドライラミネート法により行われる。また、積層
加工においては、基材フィルムの積層面に熱封緘性樹脂
層との接着性を上げるため、予めコロナ処理等の表面処
理を施しておいてもよい。更に、溶融押し出しラミネー
ト法による場合には、基材フィルムの積層面にアンカー
コート処理剤層2を施しておいてもよい。また、溶融樹
脂層にオゾン処理を施しても良い。
【0037】その他、基材フィルム層1に熱封緘性樹脂
層4を積層させる方法として、貼り合わせ層3を積層さ
せるが、かかる積層方法は、従来公知の方法である2度
貼り又はタンデム法により2層以上の樹脂層として積層
させてもよい。
【0038】以上の実施例では、基材フィルム層と熱封
緘性樹脂層からなる構成としたが、かかる積層フィルム
に他の種々の機能をもたせるため、上記フィルム層に他
の層を設けてもよい。
【0039】例えば、包装材料に、主にガスや水蒸気の
外部からの流入を防止するバリヤー性の機能ないし作用
を付与させたい場合には、基材フィルムと熱封緘性樹脂
層との間にバリヤー性樹脂層を積層させてもよいのであ
る。バリヤー性樹脂層としては、例えば、アルミ箔(A
l)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVO
H)、無機酸化物の蒸着フィルムが使用できる。ここ
で、無機酸化物の蒸着フィルムとは、ポリオレフィン、
ナイロン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等の熱
可塑性樹脂フィルムに対して、酸化珪素(SiOx)、
酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジュウム、酸化チタン、酸
化アルミニウム等の無機物による薄膜層を真空蒸着、ス
パッタリング、プラズマCVD、化学蒸着等によって形
成したものである。
【0040】上記バイヤー性樹脂層の中で、廃棄後の環
境対応性、包装材料の透明性の観点からは、無機酸化物
の蒸着フィルムが望ましい。さらに、この中で、無機酸
化物として、酸化珪素を使用した場合には、かかるフィ
ルムは遮光性に劣るため、基材フィルムに黒色印刷を施
すか、あるいは、ポリエチレンナフタレートを積層させ
るか、又は、黒色顔料入り基材を積層させることが望ま
しい。更に、蒸着法としては、真空蒸着よりもプラズマ
CVDの方がより透明なフィルムが得られる。
【0041】また、かかる積層材において、紫外線遮断
性機能を有する場合には、紫外線遮断性機能を有するフ
ィルム、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ポリエチレンナフタレートフィルム、酸化チタン粉
末や酸化亜鉛粉末を含有する樹脂コート層を形成した熱
可塑性樹脂フィルム等によって形成したものを利用して
もよい。
【0042】具体的な層構成としては、2層構成の場合
には、例えば、外層側から内側層に向けて、Ny/シン
グルサイト触媒を用いて重合したエチレン−αオレフィ
ン共重合体フィルム(以下、「SSC」という。)、P
P/SSC、PET/SSC、PVC/SSC、PC/
SSC、セロファン/SSCとした積層フィルム等が挙
げられる。、ここでNy(ナイロン)には、塩化ビニリ
デンコート(Kコート)を施してもよい。
【0043】また、3層構成の場合には、上記2層構成
の中間にLDPE、LLDPE、又は、バリヤー樹脂層
を積層させて、例えば、外層側から内側層に向けて、N
y/LDPE/SSC、Ny/LLDPE/SSC、N
y/SiOx−PET/SSC、Ny/SiOx−PE
T/SSC、Ny/Al/SSC、Ny/EVOH/S
SC、PP/SiOx−PET/SSC、PP/SiO
x−PET/SSC、PET/SiOx−PET/SS
C、PP/Al/SSCとした積層フィルム等が挙げら
れる。
【0044】また、4層構成の場合には、例えば、外層
側から内側層に向けて、Ny/SiOx−PET/LD
PE/SSC、Ny/SiOx−PET/LLDPE/
SSC、Ny/EVOH/LDPE/SSC、Ny/E
VOH/LLDPE/SSC、PP/SiOx−PET
/LDPE/SSC、PP/SiOx−PET/LLD
PE/SSC、PET/SiOx−PET/LDPE/
SSC、PET/SiOx−PET/LLDPE/SS
C、PET/Al/LDPE/SSC、PET/Al/
LLDPE/SSC、PET/EVOH/LDPE/S
SC、PET/EVOH/LLDPE/SSCとした積
層フィルム等が挙げられる。
【0045】更に、本発明のフィルムに必要に応じて印
刷等を施してもよい。印刷方法としては、従来公知のグ
ラビア印刷、フレキソ印刷等でよい。なお、印刷適性を
付与するために、該フィルム表面に予めコロナ処理を施
しておいてもよい。
【0046】以上のように構成される包装材料を用い
て、包装体を製造する方法は、従来公知の製袋方法によ
り製袋でき、包装形態は、三方、ピロー、ガセット等の
任意の形態にて加工可能である。
【0047】以下、具体的実験例を示し、本発明を詳細
に説明する。 〔実施例〕実施例サンプル1の作製 塩化ビニリデンコートした2軸延伸ナイロン(K−ON
y)からなる厚さ15μmの基材フィルム層1の内面
に、アンカーコート剤層2を形成した。その後、このア
ンカーコート剤層2上に高圧法低密度ポリエチレン(L
DPE)〔MI=3.7、密度=0.923〕からなる
厚さ20μmの貼り合わせ層3を、アンカーコート剤層
2側にオゾン(03 )処理を行いつつ押し出し加工法に
より形成した。その後、この貼り合わせ層3上に、シン
グルサイト触媒を用いて重合したエチレン−αオレフィ
ン共重合体フィルム層4を押し出し温度290℃、加工
速度40m/minで溶融押し出しコーティングにより
厚さ25μmで積層した。従って、層構成は、外側層か
ら塩化ビニリデンコートした2軸延伸ナイロン(K−N
y)からなる最外層1/アンカーコート剤層2/高圧法
低密度ポリエチレン(LDPE)からなる貼り合わせ層
3/シングルサイト触媒を用いて重合したエチレン−α
オレフィン共重合体フィルムからなる最内層4である包
装材料を作製した。
【0048】実施例サンプル2の作製 貼り合わせ層として、チグラー系触媒を用いて重合され
たエチレン−αオレフィン共重合体(LLDPE)〔M
I=6.5、密度=0.914〕からなる厚さ25μm
を使用し、それ以外の工程は、実施例1の対応する工程
と同一工程を実施し、外側層から塩化ビニリデンコート
した2軸延伸ナイロン(K−N)からなる最外層1/ア
ンカーコート剤層2/チグラー系触媒を用いて重合され
たエチレン−αオレフィン共重合体(LLDPE)から
なる貼り合わせ層3/シングルサイト触媒を用いて重合
したエチレン−αオレフィン共重合体フィルムからなる
最内層4である包装材料を作製した。
【0049】〔比較例〕比較例サンプル1の作製 実施例サンプル1において、最内層としてシングルサイ
ト触媒を用いて重合したエチレン−αオレフィン共重合
体フィルムの代わりに、チグラー系触媒を用いて重合さ
れたエチレン−αオレフィン共重合体(LLDPE)
〔MI=9.0、密度=0.905〕を厚さ25μmで
積層した以外は、実施例サンプル1と同様にして包装材
料を得た。
【0050】比較例サンプル2の作製 実施例サンプル2において、最内層としてシングルサイ
ト触媒を用いて重合したエチレン−αオレフィン共重合
体フィルムの代わりに、チグラー系触媒を用いて重合さ
れたエチレン−αオレフィン共重合体(LLDPE)
〔MI=9.0、密度=0.905〕を厚さ25μmで
積層した以外は、実施例サンプル2と同様にして包装材
料を得た。
【0051】〔実験1〕このようにして作製した実施例
サンプル1、2および比較例サンプル1、2の包装材料
について、15×50mmの短冊状切片を作成し、最内
層4であるシングルサイト触媒を用いて重合したエチレ
ン−αオレフィン共重合体フィルム同士が向きあうよう
にして、シール圧:1kgf/cm2 、シール時間:1
secでシールして包装体を作成した。かかる包装体の
シール強度を、シール温度80〜180℃の範囲内で測
定した。なお、測定方法は、定速伸長型引張試験機(ア
ー・アンド・デイ社製)により、引張速度300mm/
minで行った。
【0052】〔実験2〕上記、実施例サンプル1、2お
よび比較例サンプル1、2の包装材料について、15×
50mmの短冊状切片を作成し、最内層同士が向きあう
ようにして、シール温度:140℃、シール時間:0.
5secでシールして包装体のシール強度を、シール圧
0.5〜5.0kgf/cm2 の範囲内で測定した。な
お、測定方法は、実験1と同様にして行った。
【0053】上記実験1の結果を図2に示す。その結
果、本発明の包装体(実施例サンプル)は、比較例サン
プルと比較して、シール温度80〜180℃の広い範囲
で、いずれの温度においても、シール強度が高くなって
いることがわかる。また、シール温度が低温において
も、本発明の包装体の方が、シール強度が高くなってい
ることがわかる。これらのことは、最内層としてシング
ルサイト触媒を用いて重合したエチレン−αオレフィン
共重合体フィルムが、シール強度に優れており、かつ、
低温シール性にも優れていることを示唆しているもので
ある。
【0054】また、実験2の結果を図3に示す。その結
果、本発明の包装体(実施例サンプル)は、比較例サン
プルと比較して、いずれのシール圧に対しても、シール
強度は高くなっていることがわかる。このことは、最内
層としてシングルサイト触媒を用いて重合したエチレン
−αオレフィン共重合体フィルムが、低いシール圧でも
シール強度が高いことを示唆しており、内容物(夾雑
物)がシール面に付着し、シール圧が低くなっても、十
分なシール圧を有することより、かかるフィルムが夾雑
物シール性に優れていることを示唆している。
【0055】
【発明の効果】上記の結果より、本発明の効果は明らか
である。すなわち、最内層として、シングルサイト触媒
を用いて重合したエチレン−αオレフィン共重合体フィ
ルムを使用すると、シール強度は高いため、特に内容物
として液体を使用した場合には液漏れが確実に防止でき
る。また、低温シール性に優れるため、内容物の高速充
填が可能であり、生産性が向上する。更に、夾雑物シー
ル性に優れているため、内容物がシール面に付着しても
十分なシール強度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装材料の一例を示す部分断面図であ
る。
【図2】実施例および比較例の包装体のシール強度の推
移を示すグラフである。
【図3】実施例および比較例の包装体のシール強度の推
移を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基材層 2 アンカーコート剤層 3 貼り合わせ層 4 最内層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基材フィルム層及び熱封緘性
    樹脂層からなる包装材料であって、熱封緘性樹脂層の最
    内層がシングルサイト触媒を用いて重合したエチレン−
    αオレフィン共重合体フィルムであることを特徴とする
    包装材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の包装材料を用いて形成し
    たことを特徴とする包装体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10278196A (ja) * 1997-04-09 1998-10-20 Daicel Chem Ind Ltd 複合フィルムおよびその製造方法
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