JPH0723016B2

JPH0723016B2 - 通帳リーダー

Info

Publication number: JPH0723016B2
Application number: JP9463290A
Authority: JP
Inventors: 義徳篠原; 重幸長田
Original assignee: Nidec Sankyo Corp
Current assignee: Nidec Sankyo Corp
Priority date: 1990-04-10
Filing date: 1990-04-10
Publication date: 1995-03-15
Anticipated expiration: 2010-03-15
Also published as: JPH03292172A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、通帳に設けられた情報記録部の再生もしくは
記録を行なうようにした通帳リーダーに関する。

（従来の技術）近年銀行等で用いられている各種通帳の表紙部には、マ
グストライプ（MS）と呼ばれる情報記録部が設けられて
おり、通帳リーダーに通帳を挿入することによって上記
情報記録部に記録された各種の情報が読み取られ、ある
いは情報が情報記録部に書き込まれるようになってい
る。

一般に上記情報記録部は、第３図（ａ）に示されている
ように、通帳１の挿入送り方向（図示矢印の方向）に記
録方向を有する縦長型式のもの（第３図（ａ）中の符号
2a）と、第３図（ｂ）に示されているように、通帳の挿
入送り方向に直交する方向に記録方向を有する横長型式
のもの（第３図（ｂ）中の符号2b）とがある。これらの
各情報記録部2aおよび2bは、通帳１における直交する二
つの端面1a,1bおよび1c,1dを基準として配置されてお
り、したがって通帳リーダー内に挿入された通帳１は、
当該通帳１の送り方向に延在する側の基準端面1aおよび
1cを所定のガイド面に当接させつつ搬送が行なわれ位置
決めされるようになっている。

（発明が解決しようとする課題）ところが最近になって、第４図に示されるような縦横両
方の情報記録部2a,2bを合わせ持つ通帳が考えられてお
り、このため一方の情報記録部2a（あるいは2b）の情報
を読み取って他方の情報記録部2b（あるいは2a）に書き
写す等、上記両方の情報記録部2a,2bに対して同時に対
応することができるようにした通帳リーダーの必要性が
生じている。また縦横いずれか一方のみの情報記録部を
有する通帳のそれぞれにも対応することができる通帳リ
ーダーの要請も生じている。

上記縦横両方の情報記録部2a,2bの基準端面は上述のよ
うに相反しているとともに、これらに対応するヘッドは
通常異なる構造のものになされるため、情報の記録・再
生を行なう異なる２位置に対して通帳の搬送および位置
決めをいかに正確かつ効率的に行なうかが問題になって
くる。

そこで本発明は、縦横の情報記録部の少なくとも一方を
持つ通帳を、精度良くしかも迅速に搬送および位置決め
することができるようにした通帳リーダーを提供するこ
とを目的とする。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するため本発明にかかる手段は、通帳の
送り方向に記録方向を有する縦情報記録部と、通帳の送
り方向に直交する方向に記録方向を有する横情報記録部
との少なくとも一方を備えてなる通帳を、通帳搬送路に
おける所定の異なる位置に順次停止させて情報の再生も
しくは記録再生を行なう通帳リーダーであって、上記通
帳の各停止位置のそれぞれには、前記各情報記録部の記
録方向にそれぞれ走行する情報再生もしくは記録再生手
段が、通帳の送り方向に互いに位置ずれさせて配置され
ているとともに、上記通帳搬送路の両側部分には、通帳
の側端面部に当接し各停止位置に通帳を位置決めする一
対の基準部材が、上記各々の再生もしくは記録情報再生
手段の側方に通帳を挾んで反対側の部分にそれぞれ配置
され、かつ上記各停止位置内には、基準部材側部分が大
径をなすテーパ状に形成された通帳送りローラーと、前
記情報再生もしくは記録再生手段の側部において通帳を
各基準部材側に向かって押圧する通帳押圧手段とが備え
られ、上記通帳送りローラーは、通帳の送り方向におい
て通帳押圧手段と位置をずらせて複数配置される構成に
なされている。

（作用）このような構成を有する手段において、縦横の情報記録
部の少なくとも一方を持つ通帳が、本発明にかかる通帳
リーダー内に挿入されると、上記縦横の各情報記録部の
それぞれに対応して設けられた一対の基準部材に通帳の
側端面部が順に当接されつつ通帳の搬送が行なわれ、縦
横の各情報記録部ごとに異なる位置に設定された所定の
記録・再生位置に通帳が案内され停止される。

このとき上記一対の基準部材は反対側に設けられてお
り、通帳押圧手段からの押圧付勢力およびテーパー状送
りローラーによる片寄せ作用によってそれぞれの基準部
材に対して通帳が片寄せられ押し付けられながら送られ
ていく。このとき一方の記録・再生停止位置から他方の
記録・再生停止位置に搬送される途中で通帳の片寄らせ
方向は反対側に移行されることとなる。そして各々の通
帳の記録・再生停止位置において、情報再生もしくは記
録再生手段が各情報記録部の記録方向にそれぞれ走行さ
れ情報の再生あるいは記録再生が行なわれる。

このように各々の停止位置に対する通帳の位置決めは、
基準部材に通帳の一側端面部を押し付けて行なわれるた
め精度良く実行される。またこのとき、各々停止位置に
対応する基準部材は反対側に配置されているため、一方
の停止位置にある通帳の占有領域と他方の停止位置にあ
る通帳の占有領域とを一部ラップさせることが可能とな
り、その分通帳の送り量が短縮化されるようになってい
る。

（実施例）以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図に示されているように、矢印で表わされた通帳11
の送り方向に向かって搬送経路12が延在するように設け
られている。この搬送経路12内に通される上記通帳11の
送り込み方向手前側部分には、該通帳11の送り方向に記
録方向を有する縦情報記録部（マグストライプ（MS））
11aと、通帳の送り方向に直交する方向に記録方向を有
する横情報記録部11bとが設けられている。通帳11の図
示左隅部分に配置されている上記縦情報記録部11aは、
通帳11の図示左側端面部11cおよび手前側端面部11dを基
準として設けられているとともに、図示右側部分に配置
されている横情報記録部11bは、通帳11の図示右側端面
部11eおよび手前側端面11d部を基準として設けられてい
る。

本発明にかかる通帳リーダーにおいては、上記搬送経路
12の図示下端部分に設けられた挿入入口部12aから矢印
上方向に通帳11が挿入されるようになっているととも
に、後述するように上記縦情報記録部11aおよび横情報
記録部11bのいずれに対しても情報の再生あるいは記録
を行なうことができるようになっている。

すなわちまず上記搬送経路12には、情報の再生あるいは
記録を行なうための通帳停止位置13,14が通帳11の送り
方向に位置ずれさせて設定されており、図示下方側の手
前側停止位置13における通帳11の占有領域（一点鎖線で
示される領域）には、上記縦情報記録部11aに対する情
報再生もしくは記録再生手段としてのムービングヘッド
15が配置されているとともに、図示上方側の奥側停止位
置14における通帳11の占有領域（二点鎖線で示される領
域）には、上記横情報記録部11bに対する情報再生もし
くは記録再生手段としてのムービングヘッド16が配置さ
れている。そして上記手前側停止位置13における奥側領
域部分と奥側停止位置14における手前側領域部分とは、
通帳11の送り方向において所定距離にわたって一部ラッ
プ状態となるように設定されている。

上記各ムービングヘッド15および16は、縦情報記録部11
aおよび横情報記録部11bの各記録方向である長手方向に
それぞれ往復走行されるものであり、ムービングヘッド
15にあっては、通帳11の送り方向である図示上下方向に
往復走行され、ムービングヘッド16にあっては、通帳11
の送り方向と直交する方向である図示左右方向に往復走
行されて情報の再生もしくは記録再生をそれぞれ行なう
ようになっている。

一方上記搬送経路12の両側部分には、基準部材としての
ガイド板17,18が通帳11を挾んで反対側の部分にそれぞ
れ立設されており、これらの各ガイド板17,18のいずれ
か一方に通帳11の側端面部が順次当接されつつ搬送が行
なわれるようになっている。このうちガイド板17は、通
帳11の手前側停止位置13において縦情報記録部11aの位
置決め手段となるものであり、該縦情報記録部11aの配
置基準である通帳11の図示左側端面部11cがガイド板17
に当接されるようになっている。またガイド板18は、通
帳11の奥側停止位置14において横情報記録部11bの位置
決め手段となるものであり、該横情報記録部11bの配置
基準である通帳11の図示右側端面部11eがガイド板18に
当接されるようになっている。

さらに上記搬送経路12の両側部分には、通帳11の側端面
部11c,11eに押圧接触する通帳押圧手段としての板ばね2
0および21がそれぞれ設置されている。これらの各板ば
ね20および21は、ムービングヘッド15および16に対面す
る側方位置に配置されており、手前側停止位置13および
奥側停止位置14における当接板ばね20および21の押し付
け付勢力によって、上記ガイド板17および18側に通帳11
が片寄せられるようになっている。本実施例において
は、手前側の板ばね20の付勢力が、奥側の板ばね21の付
勢力より大きくなるように設定されている。

さらにまた上記搬送経路12には、通帳11を図示上下方向
に往復移動させる複数体の通帳送りローラーが設けられ
ている。まず手前側停止位置13における通帳占有領域内
には、一対の手前側送りローラー22,22が送り方向に一
定距離ずらして配置されているとともに、前記奥側停止
位置14における通帳占有領域内には、一対の奥側送りロ
ーラー23,23が同軸上に配置されている。さらに上述し
た手前側停止位置13と奥側停止位置14とのラップ領域に
は、中間送りローラー24が設置されている。

上記手前側送りローラー22,22および奥側送りローラー2
3,23はテーパ状に形成されており、ガイド板17および18
に向かう側部分がそれぞれ大径状に形成されている。一
般に、このようなテーパ状ローラーは大径側に被搬送物
を片寄らせて搬送する作用を有しており、したがってこ
の場合の被搬送物としての通帳11は、ガイド板17および
18側にそれぞれ片寄らせられることとなる。

またこのとき上記各手前側送りローラー22,22および奥
側送りローラー23,23は、板ばね20および21に対して通
帳11の送り方向に位置ずれさせて設けられている。すな
わち板ばね20および21による通帳11への直接的な押し付
け作用が、上記各送りローラー22,23の片寄らせ作用に
より干渉されない構成になされており、これにより良好
な位置決めが行なわれるようになっている。

上記搬送経路12には、搬送方向の通帳位置を検出する透
過型光センサーS₀,S₁,S₂,S₃が、通帳11の搬送方向に所
定の間隔をもって配置されている。光センサーS₀は、通
帳11のセットおよび引き抜きを検出する通帳下端検知セ
ンサーであり、また光センサーS₁およびS₂は、通帳11の
搬送時間を監視する媒体搬送検知センサーであり、さら
に光センサーS₃は通帳上端検知センサーである。

なお通帳11を吸入・排出し、また移動・停止させるため
の駆動力源としては、パルスモータが使用されており、
タイミングベルトを介して送りローラー22,23に駆動力
が伝達されるようになっている。

このような実施例装置において、縦横の情報記録部11a,
11bの両用を合わせ持つ通帳11が、本実施例にかかる通
帳リーダー内に挿入されると、上記各情報記録部11a,11
bのそれぞれに対応して設けられた一対のガイド板17お
よび18に順じ当接されつつ通帳11が奥側に送られてい
き、各情報記録部11aおよび11bごとに手前側停止位置13
および奥側停止位置14にて通帳11の停止・位置決めが行
なわれる。

このとき一対のガイド板17および18は、搬送通路12の反
対の側部にそれぞれ設けられており、板ばね20および21
からの押圧付勢力およびテーパ状送りローラー22,23の
片寄せ作用によって、それぞれのガイド板17および18に
対して通帳11が片寄せられ押し付けながら送られてい
く。このとき一方の記録・再生停止位置13（14）から他
方の記録・再生停止位置14（13）に搬送される途中で通
帳11の片寄らせ方向は反対側に移行されるようになって
いる。そして各々の通帳11の停止位置13,14において、
ムービングヘッド15,16が各情報記録部11aおよび11bの
記録方向にそれぞれ走行されて情報の再生あるいは記録
が行なわれることとなる。

このように各々の通帳停止位置13,14に対する通帳11の
位置決めは、ガイド板17,18に通帳11の一側端面部を押
し付けて行なわれるため精度良く実行される。またこの
とき、各々の停止位置13,14に対応するガイド板17,18は
反対側に配置されているため、一方の停止位置13にある
通帳11の占有領域と他方の停止位置14にある通帳11の占
有領域とを一部ラップさせることが可能となり、その分
通帳11の全送り量Ｌが短縮化されるようになっている。
このときの全送り量Ｌは、通帳11の全長ｌ（第４図参
照）の２倍（2l）より小さな量に抑えられることとな
る。

一方第２図に示されているように、テーパ状送りローラ
ーのみで通帳11を片寄らせて異なる停止位置13,14に通
帳11を搬送させる場合には、上記テーパ状送りローラー
の片寄らせ作用が重複されることのないように設定する
必要がある。したがって一方の停止位置13にある通帳11
の占有領域と他方の停止位置14にある通帳11の占有領域
とは完全に分離して設定しなければならず、通帳の全送
り量Ｌ′は上記実施例より大きくならざるを得ない。こ
のときの全送り量Ｌ′は、通帳11の全長ｌの２倍（2l）
より大きな量になってしまう。また各々の通帳停止位置
13,14に対する通帳11の位置決め精度も低下してしま
う。

また上記ガイド板17,18は、上述のように通帳11の片寄
せ作用を実行するのみならず、情報の再生・記録を行な
う際において通帳11の左右の動きを抑制する機能を有す
るため、通帳保持時のゴムローラーパッドを少なくする
ことが可能となる。

さらに本実施例においては、前記手前側送りローラー22
のうちの一つが通帳11の挿入入口部分に配置されている
ため、通帳11の挿入時における通帳11の搬送・操作性が
良好になされれいる。ただし原理的には一つのローラー
で足りる。

（発明の効果）以上述べたように本発明は、各々の停止位置に対する通
帳の位置決めを、通帳押圧手段およびテーパ状送りロー
ラーの基準部材側押圧力によって行ない、このとき各々
の停止位置に対応する基準部材を反対側に配置すること
としたから、各々の停止位置に対する通帳の位置決めを
精度良く実行することができるとともに、一方の停止位
置にある通帳の占有領域と他方の停止位置にある通帳の
占有領域とを一部ラップさせることが可能となり、その
分通帳の送り量を短縮化することができ、高精度・高速
でしかも小型の通帳リーダーを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における通帳リーダーの搬送
位置決め機構の要部を表わした平面説明図、第２図は本
発明によらない場合の通帳リーダーの搬送位置決め機構
の要部を表わした平面説明図、第３図（ａ），（ｂ）は
通帳に設けられた情報記録部の一例を表わした平面説明
図、第４図は縦横両方の情報記録部を備えてなる通帳の
一例を表わした平面説明図である。 11……通帳、11a……縦情報記録部、,11b……横情報記
録部、12……通帳搬送路、13,14……通帳停止位置、15,
16……ムービングヘッド、17,18……ガイド板、20,21…
…板ばね、22,23……送りローラー。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】通帳の送り方向に記録方向を有する縦情報
記録部と、通帳の送り方向に直交する方向に記録方向を
有する横情報記録部との少なくとも一方を備えてなる通
帳を、通帳搬送路における所定の異なる位置に順次停止
させて情報の再生もしくは記録再生を行なう通帳リーダ
ーであって、上記通帳の各停止位置のそれぞれには、前記各情報記録
部の記録方向にそれぞれ走行する情報再生もしくは記録
再生手段が、通帳の送り方向に互いに位置ずれさせて配
置されているとともに、上記通帳搬送路の両側部分であって上記各々の再生もし
くは記録情報再生手段の側方部分には、通帳の一側端面
部に当接して各通帳停止位置に通帳を位置決めする一対
の基準部材が、通帳を挾んで反対側にそれぞれ配置さ
れ、かつ上記各停止位置における通帳占有領域内は、基準部
材側の部分が大径をなすテーパ状の通帳送りローラー
と、前記情報再生もしくは記録再生手段の側部において
通帳を各基準部材側に向かって押圧する通帳押圧手段と
が備えられ、上記通帳送りローラーは、通帳の送り方向において通帳
押圧手段と位置をずらせて複数配置されていることを特
徴とする通帳リーダー。