JPH07223474A - 車両用折りたたみシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロントシートのシートバックを後ろに倒す
角度を大きく取れるようにするとともに、フロントシー
トの後ろへの移動ストロークが制約されないこと。 【構成】 車両フロアＦに立設され、一部に枢支部１１
が形成されたロアプレート１と、前記ロアプレート１の
枢支部１１より斜め上方に延在しシートバック２の固着
部２１に固着された上方延在部３１と前記ロアプレート
１の枢支部１１の車両進行方向の前方に延在しシートク
ッション４の枢支部４１を枢支する前方延在部３２が一
体に形成されたアームプレート３と、前記ロアプレート
１とアームプレート３との間に配設され、前記シートバ
ック２を起立位置に保持するロック装置５と、車両フロ
アＦに回動自在に枢支され、前記シートクッション４の
前端を回動自在に枢支するリンク部材６とから成る車両
用折りたたみシート。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シートバックを前方に
倒すことによりシートクッションを後方へ移動させなが
ら下方向に折りたたむことを可能にする車両用折りたた
みシートに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の第１の車両用折りたたみシート
（実開平２−３０７３３）は、図７に示すようにバンお
よびワゴンタイプの車両において多く採用されているも
ので、シートクッションＣおよびシートバックＢがヒン
ジＨにより回動自在に独立して支持され、折りたたむ際
にはまずシートクッションＣをヒンジＨを中心にして反
時計方向にはね上げフロントシートＦＳのシートバック
ＦＢの後部に垂直に配設するとともに、シートバックＢ
をヒンジＨを中心にして反時計方向に回動させて倒し前
記シートクッションＣの位置に略水平に配設するもので
ある。

【０００３】また従来の第２の車両用折りたたみシート
（実開平２−３０７３３）は、図８ないし図１０に示す
ように車両フロアＦ上に回動自在に配設されたリンクバ
ーＬによりシートクッションＣの前端を支持するととも
に、シートクッションＣの後端を車両フロアＦの係止部
Ｋに係止するもので、折りたたむ際には、上記従来の第
１の車両用折りたたみシートと同様に図９に示すように
まずリンクバーＬを反時計方向に回動させた後シートク
ッションＣをリンクレバーＬの上端に配設されているヒ
ンジＨを中心にして反時計方向にはね上げ垂直に配設す
るとともに、シートバックＢをヒンジＨを中心にして反
時計方向に回動させて倒し前記シートクッションＣの位
置に略水平に配設し、フロアＦとシートバックＢ間のス
ペースに荷物Ｎなどを収納できるようにした第１の例
と、図１０に示すようにまずシートクッションＣを水平
状態にしたままでリンクバーＬを反時計方向に回動させ
ることによりシートクッションＣを車両の進行方向前方
に移動させながら下方に移動させるとともに、シートバ
ックＢをヒンジＨを中心にして反時計方向に回動させて
倒し前記シートクッションＣの上に略水平に配設する第
２の例とがある。

【０００４】また従来の第３の車両用折りたたみシート
は、図１１および図１２に示すように車両フロアＦ上に
回動自在に配設された一対のリンクバーＬ１、Ｌ２によ
りシートクッションＣの前端および後端を車両フロアＦ
に係止するもので、折りたたむ際には、シートクッショ
ンＣを水平状態にしたままで一対のリンクバーＬ１、Ｌ
２を反時計方向に回動させることによりシートクッショ
ンＣを車両の進行方向前方に移動させながら下方に移動
させるとともに、シートバックＢをヒンジＨを中心にし
て反時計方向に回動させて倒し前記シートクッションＣ
の上に略水平に配設するものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記図７および図９に
示すように従来の第１および第２の車両用折りたたみシ
ートは、折りたたむ際にはまずシートクッションＣをヒ
ンジＨを中心にして反時計方向にはね上げ垂直に配設す
るものであるため、フロントシートＦＳのシートバック
ＦＢを後ろに倒すことが出来ない、もしくはシートバッ
クＦＢを後ろに倒す角度を大きく取れないという問題が
有った。

【０００６】また、上記図１０および図１２に示すよう
に従来の第２および第３の車両用折りたたみシートは、
折りたたむ際には、シートクッションＣを水平状態にし
たままでリンクバーＬ、Ｌ１、Ｌ２を反時計方向に回動
させることによりシートクッションＣを車両の進行方向
前方に移動させながら下方に移動させるものであるた
め、フロントシートＦＳを前後に移動することが出来な
い、もしくは移動ストロークＳが制約されるという問題
が有った。

【０００７】そこで本発明者らは、シートバックを前方
に倒すことによりシートクッションを後方へ移動させな
がら下方向に折りたたむことを可能にするという本発明
の技術的思想に着眼するとともに、更に研究開発を重ね
た結果、フロントシートのシートバックを後ろに倒すこ
とを可能にし且つシートバックを後ろに倒す角度を大き
く取れるようにするとともに、フロントシートの後ろへ
の移動を可能にし且つ移動ストロークが制約され無いと
いう目的を達成する本発明に到達した。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明（請求項１に記載
の第１発明）の車両用折りたたみシートは、車両フロア
に立設され、一部に枢支部が形成されたロアブラケット
と、シートバックの一部の固着部に一端が固着され、第
１の他端が前記ロアブラケットの枢支部に回動自在に枢
支され、第２の他端が前記ロアブラケットの枢支部の車
両進行方向前方のシートクッションの枢支部においてシ
ートクッションの後端を回動自在に枢支するとともにこ
のシートクッションの枢支部と前記シートバックの固着
部およびロアブラケットの枢支部との位置関係を一定に
維持するアーム部材と、前記ロアブラケットとアーム部
材との間に配設され、前記シートバックを起立位置に保
持するロック装置と、車両フロアに回動自在に枢支さ
れ、前記シートクッションの前端を回動自在に枢支する
リンク部材とから成るものである。

【０００９】本発明（請求項２に記載の第２発明）の車
両用折りたたみシートは、第１発明において、前記アー
ム部材が、前記ロアブラケットの枢支部より上方に延在
し前記シートバックの固着部に固着された上方延在部と
前記ロアブラケットの枢支部の車両進行方向の前方に延
在し前記シートクッションの枢支部を枢支する前方延在
部が一体に形成されたアームプレートにより構成されて
いるものである。

【００１０】本発明（請求項３に記載の第３発明）の車
両用折りたたみシートは、第１発明において、前記アー
ム部材が、前記ロアブラケットの枢支部において枢支さ
れその上方に延在し前記シートバックの固着部に固着さ
れたアッパアームと、前記ロアブラケットの枢支部にお
いて枢支されその車両進行方向の前方に延在し前記シー
トクッションの枢支部を枢支するシートクッションアー
ムと、前記アッパアームとシートクッションアームとを
連結する連結部材とから構成されているものである。

【００１１】本発明（請求項４に記載の第４発明）の車
両用折りたたみシートは、第１発明において、前記アー
ム部材が、前記ロアブラケットの枢支部において枢支さ
れその上方に延在した上方延在部において前記シートバ
ックの固着部に固着されるとともに、斜め下方に延在し
た下方延在部により前記ロアブラケットの枢支部の車両
進行方向の前方において前記シートクッションの枢支部
を枢支するＶアームによって構成されているものであ
る。

【００１２】

【作用】上記構成より成る第１発明の車両用折りたたみ
シートは、前記ロック装置が解除され前記シートバック
が前記ロアブラケットの枢支部を中心にして反時計方向
に回動されると、前記シートバックの固着部に固着され
た前記アーム部材が反時計方向に回動するため、それに
応じて前記シートクッションが反時計方向に回動して後
方に移動しながら下方へ移動して車両フロア上に載置さ
れて停止して、その上に前記シートバックが上述のよう
に反時計方向に回動して載置されることにより、シート
が折りたたまれる。

【００１３】上記構成より成る第２発明の車両用折りた
たみシートは、前記ロック装置が解除され前記シートバ
ックが前記ロアブラケットの枢支部を中心にして反時計
方向に回動されると、前記上方延在部において前記シー
トバックの固着部に固着された前記アームプレートが反
時計方向に回動するため、それに応じて前記前方延在部
において枢支されている前記シートクッションが反時計
方向に回動して後方に移動しながら下方へ移動して車両
フロア上に載置されて停止して、その上に前記シートバ
ックが上述のように反時計方向に回動して載置されるこ
とにより、シートが折りたたまれる。

【００１４】上記構成より成る第３発明の車両用折りた
たみシートは、前記ロック装置が解除され前記シートバ
ックが前記ロアブラケットの枢支部を中心にして反時計
方向に回動されると、前記アッパアームにおいて前記シ
ートバックの固着部に固着された前記アーム部材が反時
計方向に回動するため、それに応じて前記アッパアーム
に連結部材を介して一体的に連結しているシートクッシ
ョンアームにおいて枢支されている前記シートクッショ
ンが反時計方向に回動して後方に移動しながら下方へ移
動して車両フロア上に載置されて停止して、その上に前
記シートバックが上述のように反時計方向に回動して載
置されることにより、シートが折りたたまれる。

【００１５】上記構成より成る第４発明の車両用折りた
たみシートは、前記ロック装置が解除され前記シートバ
ックが前記ロアブラケットの枢支部を中心にして反時計
方向に回動されると、前記上方延在部において前記シー
トバックの固着部に固着された前記Ｖアームが反時計方
向に回動するため、それに応じて前記下方延在部におい
て枢支されている前記シートクッションが反時計方向に
回動して後方に移動しながら下方へ移動して車両フロア
上に載置されて停止して、その上に前記シートバックが
上述のように反時計方向に回動して載置されることによ
り、シートが折りたたまれる。

【００１６】

【発明の効果】上記作用を奏する第１発明の車両用折り
たたみシートは、前記シートバックが前方に回動される
と、それに応じて前記アーム部材を介して前記シートク
ッションが反時計方向に回動して後方に移動しながら下
方へ移動してシートが折りたたまれるので、フロントシ
ートのシートバックを後ろに大きく倒すことを可能にす
るとともに、フロントシートの車両の進行方向後方への
大きな移動を可能にするという効果を奏する。

【００１７】上記作用を奏する第２発明の車両用折りた
たみシートは、前記シートバックが前方に回動される
と、それに応じてシンプルな構成の前記アームプレート
を介して前記シートクッションが反時計方向に回動して
後方に移動しながら下方へ移動してシートが折りたたま
れるので、フロントシートのシートバックを後ろに大き
く倒すことを可能にするとともに、フロントシートの車
両の進行方向後方への大きな移動を可能にするという効
果を奏する。

【００１８】上記作用を奏する第３発明の車両用折りた
たみシートは、前記シートバックが前方に回動される
と、それに応じて前記アッパアームに連結部材によって
連結したシートクッションアームを介して前記シートク
ッションが反時計方向に回動して後方に移動しながら下
方へ移動してシートが折りたたまれるので、フロントシ
ートのシートバックを後ろに大きく倒すことを可能にす
るとともに、フロントシートの車両の進行方向後方への
大きな移動を可能にするという効果を奏する。

【００１９】上記作用を奏する第４発明の車両用折りた
たみシートは、前記シートバックが前方に回動される
と、それに応じてシンプルな構成の前記Ｖアームの前記
上方延在部に一体的に連結した下方延在部を介して前記
シートクッションが反時計方向に回動して後方に移動し
ながら下方へ移動してシートが折りたたまれるので、フ
ロントシートのシートバックを後ろに大きく倒すことを
可能にするとともに、フロントシートの車両の進行方向
後方への大きな移動を可能にするという効果を奏する。

【００２０】

【実施例】以下本発明の実施例につき、図面を用いて説
明する。

【００２１】（第１実施例）本第１実施例の車両用折り
たたみシートは、図１ないし図３に示すように車両フロ
アＦに立設され、一部に枢支部１１が形成されたロアプ
レート１と、前記ロアプレート１の枢支部１１より斜め
上方に延在しシートバック２の固着部２１に固着された
上方延在部３１と前記ロアプレート１の枢支部１１の車
両進行方向の前方に延在しシートクッション４の枢支部
４１を枢支する前方延在部３２が一体に形成されたアー
ムプレート３と、前記ロアプレート１とアームプレート
３との間に配設され、前記シートバック２を起立位置に
保持するロック装置５と、車両フロアＦに回動自在に枢
支され、前記シートクッション４の前端を回動自在に枢
支するリンク部材６とから成るものである。

【００２２】前記ロアプレート１は、図１に示すように
前記シートクッション４を介挿し得るスペースを確保す
る高さを有し、下端部１０において車両フロアＦにボル
トにより固着され、上端に前記枢支部１１を構成するシ
ャフト１２が配設されている。

【００２３】前記アームプレート３は、図１に示すよう
に略直角三角形のプレート３０で構成され、略直角を成
す頂点部３４に前記ロアプレート１のシャフト１２を介
挿する前記枢支部１１を構成する円形穴３３が形成され
て前記ロアプレート１のシャフト１２が介挿され、前記
頂点部より斜め上方に延在しシートバック２の２か所の
固着部２１にボルトにより固着された上方延在部３１が
形成され、前記円形穴３３の車両進行方向の前方に延在
しシートクッション４の枢支部４１を構成する軸が枢支
される円形穴３６が形成された前方延在部３２が一体的
に形成され、前記上方延在部３１と前方延在部３２との
間は円弧部３５によって連結している。

【００２４】前記シートクッション４は、図１に示すよ
うに後端に固着され垂設された後端ブラケット４２の上
端に円形穴４３が形成され前記枢支部４１を構成する軸
が枢支されるとともに、前端に固着され垂設された前端
ブラケット４４の上端に円形穴４５が形成され、後述す
る軸６２を中心にして回動自在に支持され得る構成より
成る。

【００２５】前記リンク部材６は、図１に示すように前
記シートクッション４の前端下方の車両フロアＦにボル
トによって固着されたブラケット６０の上端に形成した
円形穴６１に枢支された軸６２に枢支される一方の円形
穴６３と、前記前端ブラケット４４の円形穴４５に介挿
されるピン６４を枢支する他方の円形穴６５とが形成さ
れ、前記シートクッション４を回動自在に支持し得る構
成より成る。

【００２６】前記ロック装置５は、図１に示すように前
記ロアプレート１に固着された上部および水平部に爪部
が形成されたラチェット５１と、ガイドピン５６を備え
前記アームプレート３に軸支され前記ラチェット５１の
上部および水平部の爪部に係合する係合部材５２と、前
記アームプレート３に軸支され前記ガイドピン５６が介
挿されたスロット５４および前記係合部材５２が前記爪
部に常時係合するように押圧するカム部５５が固着され
たレリーズハンドル５３とから成る。

【００２７】したがって前記ロック装置５は、バネ（図
示しない）によって付勢され図１に示すように前記スロ
ット５４の下端とガイドピン５３とが常時係合してお
り、前記レリーズハンドル５３が時計方向に回転され、
前記スロット５４の上端側にガイドピン５３が案内され
て前記係合部材５２が反時計方向に回転されると、前記
係合部材５２と前記ラチェット５１との係合が解除さ
れ、ロック状態が解除され得る構成より成る。

【００２８】前記車両フロアＦは、フロントシートとの
間の足だまりの部分より若干高くなった部分に前記ロア
プレート１およびブラケット６０が配設されており、し
かもこの部分の車両の進行方向の後方は前記シートクッ
ション４の格納時のスペースを確保するために後方にむ
かってえぐられている。

【００２９】リヤシートの後方の車両フロアＦＲに敷設
したカーペットと同様のカーペットが貼着された前記シ
ートバック２の背面２２の下部に当接するように矩形の
カーペット２５が揺動自在に配設され、シートバック２
を折りたたんだ時リヤシートとその後方の車両フロアＦ
Ｒとの間に隙間が出来るのを防止するとともに、車両フ
ロアＦＲと面位置にしてフラット面を形成し得る構成よ
り成る。

【００３０】上記構成より成る第１実施例の車両用折り
たたみシートは、前記レリーズハンドル５３を時計方向
に回転して、前記スロット５４の上端側にガイドピン５
３が案内されて前記係合部材５２が反時計方向に回転さ
せると、前記係合部材５２と前記ラチェット５１との係
合が解除され、前記ロック装置５のロック状態を解除し
た状態において、前記シートバック２を反時計方向（前
方）に倒すと、前記固着部２１および上方延在部３１を
介してアームプレート３が前記円形穴３３に介挿された
シャフト１２を中心にして反時計方向に回動するので、
前記前方延在部３２が前記シャフト１２を中心にして反
時計方向に回動するため、前記シートクッション４の後
端ブラケット４２の枢支部４１を介して前記シートクッ
ション４を下方および後方に回動させることにより、前
記シートクッション４の前端に配設された前端ブラケッ
ト４４の円形穴４５を介して前記リンク部材６が時計方
向に回動して、図１の２点鎖線で示される折りたたみ
（格納）位置に前記シートクッション４が回動する。

【００３１】前記シートクッション４が折りたたみ位置
に到達して、前記レリーズハンドル５３から手がはなさ
れると前記カム部５５が係合部材５２を押圧しているの
で、係合部材５２が前記ロアプレート１に固着された前
記ラチェットの水平部の爪部に係合してロックされるの
で、前記折りたたみ状態に維持される。前記折りたたみ
状態から、上記通常の状態に戻す場合は、上述の逆の操
作を行えば良いので説明を省略する。

【００３２】上記作用を奏する第１実施例の車両用折り
たたみシートは、前記シートバック２が前方に回動され
倒されると、それに応じて前記アームプレート３を介し
て前記シートクッション４が反時計方向に回動して図１
中ＬおよびＨで示される寸法だけ後方に移動しながら下
方へ移動してその上に前記シートバック２が折りたたま
れ通常状態のシートクッション４より図１中Ｈ１で示さ
れる寸法だけ下方に位置して後席の後部の車両フロアＦ
と面位置のフラットな状態になるので、折りたたんだ時
に前方にシートクッションＣが跳ね上がったり、前方に
シートクッションＣが移動する図７ないし図１２に示さ
れる従来技術に比べてフロントシートの傾斜角度を大き
くとることが出来るという効果を奏するとともに、図２
において２点鎖線で示されるようにフロントシートのシ
ートバックを後ろに通常状態（一点鎖線で示される）よ
り大きく倒すことを可能にするという効果を奏する。

【００３３】また第１実施例の車両用折りたたみシート
は、前記シートバック２を折りたたんだ時に従来のよう
にリヤシートが前方には移動しないため、前記シートバ
ック２の通常状態と同様なフロントシートの車両の進行
方向後方への大きな移動を可能にするという効果を奏す
る。

【００３４】さらに第１実施例の車両用折りたたみシー
トは、本発明のアーム部材としてシンプルな形状である
略直角三角形の一部材のアームプレート３により構成し
たので、設計、製造その他取扱が容易であり、ローコス
トおよび高信頼性を実現するという効果を奏する。

【００３５】さらに第１実施例の車両用折りたたみシー
トは、前記シートバック２を折りたたんだ状態におい
て、シートバック２の背面とリヤシート後方の車両フロ
アＦと面一となり、フラット面を形成するので、物の積
載その他においてスペースを有効に利用出来るとともに
矩形カーペット２５により、隙間を無くし見栄えを向上
するという効果を奏する。

【００３６】（第２実施例）第２実施例の車両用折りた
たみシートは、前記第１実施例のアーム部材であるアー
ムプレート３のみ構成が相違するので、相違点を中心に
説明し、その他は同一の構成より成るので同一の符号を
用いて説明を省略する。

【００３７】第２実施例のアーム部材は、図４に示すよ
うに前記アーム部材が、前記ロアプレート１のシャフト
１２において枢支されその上方に延在し前記シートバッ
ク２の固着部に固着されたアッパアーム３０１と、前記
ロアプレート１のシャフト１２において枢支されその車
両進行方向の前方に延在し前記シートクッション４の枢
支部４１を枢支するシートクッションアーム３０２と、
前記アッパアーム３０１とシートクッションアーム３０
２とを連結する連結レバー３０３との組み合わせから成
るものである。

【００３８】上記構成より成る第２実施例の車両用折り
たたみシートは、前記第１実施例と同様の作用効果を奏
するとともに、個々のアームが前記第１実施例より更に
シンプルな形状の３部材で構成されている代わりに、組
み合わせ作業が必要になるが、前記連結レバー３０３と
アッパアーム３０１およびシートクッションアーム３０
２との連結位置がスロット３１３中のピン３２３の位置
をネジ３３３によって任意に調節出来るようにすれば、
前記シートバック２の角度およびシートを折りたたんだ
時のシートクッション４およびシートバック２の位置関
係を変更することが出来るという効果を奏するものであ
る。

【００３９】（第３実施例）第３実施例の車両用折りた
たみシートは、前記第２実施例と同様に前記第１実施例
のアーム部材であるアームプレート３のみ構成が相違す
るもので、図５に示すようにアーム部材が、前記ロアプ
レート１のシャフト１２において枢支されその上方に延
在した上方延在部３０４において前記シートバック２の
固着部２１に固着されるとともに、斜め下方に延在した
下方延在部３０５により前記ロアプレート１のシャフト
１２の車両進行方向の前方において前記シートクッショ
ン４の枢支部を枢支する逆Ｖ字状アーム３０６によって
構成されているものである。

【００４０】上記構成より成る第３実施例の車両用折り
たたみシートは、前記第１実施例と同様の作用効果を奏
するとともに、前記第１実施例のように前記ロアプレー
ト１のシャフト１２と前記シートクッション４の枢支部
４１とを直接連結していないので、前記シートバック２
とシートクッション４との連結関係が弾性的になるとい
う作用効果を奏する。

【００４１】（第４実施例）第４実施例の車両用折りた
たみシートは、前記第２実施例と同様に前記第１実施例
のアーム部材であるアームプレート３のみ構成が相違す
るもので、図６に示すようにアーム部材が、前記ロアプ
レート１のシャフト１２において枢支され車両進行方向
前方に延在し前記シートクッション４の枢支部４１を枢
支する水平延在部３０７と、この水平延在部３０７の中
央部から斜め上方に延在して前記シートバック２の固着
部２１に固着された上方延在部３０８とから成る逆Ｔ字
状アーム３０９によって構成されているもので、前記第
１実施例と同様の作用効果を奏する。

【００４２】上述の実施例は、説明のために例示したも
ので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。

【００４３】上述の第４実施例において、一例として逆
Ｔ字状のアームについて説明したが、本発明はそれに限
定するものではなく、上端において前記シートバック２
に固着され、下方の両端においてシートクッション４の
枢支部４１およびロアプレート１のシャフト１２に枢支
されるものであれは、例えば二等辺三角形状のアームも
採用可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の車両用折りたたみシート
を示す側面図である。

【図２】第１実施例のシートを折りたたんだ状態を示す
側面図である。

【図３】第１実施例のシートの通常状態を示す側面図で
ある。

【図４】本発明の第２実施例の車両用折りたたみシート
の要部を示す部分拡大側面図である。

【図５】本発明の第３実施例の車両用折りたたみシート
の要部を示す部分拡大側面図である。

【図６】本発明の第４実施例の車両用折りたたみシート
の要部を示す部分拡大側面図である。

【図７】従来の第１の車両用折りたたみシートを示す側
面図である。

【図８】従来の第２の車両用折りたたみシートの通常状
態を示す側面図である。

【図９】従来の第２の車両用折りたたみシートの第１の
折りたたんだ状態を示す側面図である。

【図１０】従来の第２の車両用折りたたみシートの第２
の折りたたんだ状態を示す側面図である。

【図１１】従来の第３の車両用折りたたみシートの通常
状態を示す側面図である。

【図１２】従来の第３の車両用折りたたみシートの折り
たたんだ状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１ ロアプレート ２ シートバック ３ アームプレート ４ シートクッション ５ ロック装置 ６ リンク部材 １１ 枢支部 ２１ 固着部 ３１ 上方延在部 ３２ 前方延在部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両フロアに立設され、一部に枢支部が
   形成されたロアブラケットと、 シートバックの一部の固着部に一端が固着され、第１の
   他端が前記ロアブラケットの枢支部に回動自在に枢支さ
   れ、第２の他端が前記ロアブラケットの枢支部の車両進
   行方向前方のシートクッションの枢支部においてシート
   クッションの後端を回動自在に枢支するとともにこのシ
   ートクッションの枢支部と前記シートバックの固着部お
   よびロアブラケットの枢支部との位置関係を一定に維持
   するアーム部材と、 前記ロアブラケットとアーム部材との間に配設され、前
   記シートバックを起立位置に保持するロック装置と、 車両フロアに回動自在に枢支され、前記シートクッショ
   ンの前端を回動自在に枢支するリンク部材とから成るこ
   とを特徴とする車両用折りたたみシート。
2. 【請求項２】 請求項１において、 前記アーム部材が、前記ロアブラケットの枢支部より上
   方に延在し前記シートバックの固着部に固着された上方
   延在部と前記ロアブラケットの枢支部の車両進行方向の
   前方に延在し前記シートクッションの枢支部を枢支する
   前方延在部が一体に形成されたアームプレートにより構
   成されていることを特徴とする車両用折りたたみシー
   ト。
3. 【請求項３】 請求項１において、 前記アーム部材が、前記ロアブラケットの枢支部におい
   て枢支されその上方に延在し前記シートバックの固着部
   に固着されたアッパアームと、前記ロアブラケットの枢
   支部において枢支されその車両進行方向の前方に延在し
   前記シートクッションの枢支部を枢支するシートクッシ
   ョンアームと、前記アッパアームとシートクッションア
   ームとを連結する連結部材とから構成されていることを
   特徴とする車両用折りたたみシート。
4. 【請求項４】 請求項１において、 前記アーム部材が、前記ロアブラケットの枢支部におい
   て枢支されその上方に延在した上方延在部において前記
   シートバックの固着部に固着されるとともに、斜め下方
   に延在した下方延在部により前記ロアブラケットの枢支
   部の車両進行方向の前方において前記シートクッション
   の枢支部を枢支するＶアームによって構成されているこ
   とを特徴とする車両用折りたたみシート。