JPH072213A - 長物野菜の箱詰装置 - Google Patents

長物野菜の箱詰装置

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JPH072213A
JPH072213A JP6438493A JP6438493A JPH072213A JP H072213 A JPH072213 A JP H072213A JP 6438493 A JP6438493 A JP 6438493A JP 6438493 A JP6438493 A JP 6438493A JP H072213 A JPH072213 A JP H072213A
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box
conveyor
cam
packing
long vegetables
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JP6438493A
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Sadayasu Sato
佐藤定泰
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Maki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長物野菜の箱詰めを所定の箱詰め形態に合わ
せて確実且つ高速で行うことができる長物野菜の箱詰装
置を提供すること。 【構成】 貯溜装置上で待機する長物野菜を取上げ移送
装置により取り上げて移送し箱詰め部で箱詰めする箱詰
装置であって、この箱詰め部に、昇降可能に構成された
昇降台とこの昇降台に水平方向に90度回転可能に軸支
されたベースとこのベースに水平方向に所定の距離移動
可能に設けられた箱支持装置とを設け、長物野菜の箱詰
形態に合わせて箱の向き及び位置を変えるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばきゅうり、人
参、なす等のような長物野菜を所定の箱詰形態に基づい
て箱詰めする長物野菜の箱詰装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多数の長野菜を整列箱詰めする装
置として特公昭63−3808号公報に示されているも
のが知られている。この公報に記載された長野菜の整列
箱詰装置は、ベルトコンベアからホッパー内へ落入され
たソラマメ、インゲン、エンドウ等比較的小物な長野菜
類を、ホッパー内の揺動する整列仕切りにより、長野菜
の長手方向を一定の方向に整列させてホッパーの下部で
待機する箱に詰めようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、きゅうり等
棒状の長物野菜の一般的な箱詰めは、それぞれの長物野
菜が交差しないように、サイズの大きなもの例えば2
L,L等は図18(イ)に示すような形態(一列)で箱
内へ詰められている。そして、これよりサイズの小さな
もの例えばM,S等は図18(ロ)に示すような形態
(二列)で詰められている。もちろん図示しないが異な
る配列で詰めることも行われている。
【0004】しかしながら、上記従来の特公昭63−3
808号公報の長野菜の整列箱詰装置は、長野菜の長手
方向を一定の向きに揃えて、いわゆるバラ詰めするもの
で、図18(イ),(ロ)に示すように一列又は二列に
列を揃えて箱詰めするものではなかった。しかも、長物
野菜をホッパー上から箱内に落入供給するので、きゅう
り等その表皮が傷つき易い長物野菜の箱詰めには用いる
ことができない。このため、きゅうり等の長物野菜の箱
詰めは、依然として多くの人手により行われている現状
にあり、非能率的であって生産性が低く、しかも手作業
によるところから箱詰めの品質に関しても確実性に欠け
るという問題を抱えていた。この発明が解決しようとす
る課題は、長物野菜の箱詰めを所定の箱詰め形態に合わ
せて確実且つ高速で行うことができる長物野菜の箱詰装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の長物野菜の箱詰装置は、箱詰めするための
複数の長物野菜を所定の向きで整列待機させる貯溜装置
を設け、該貯溜装置上で待機する長物野菜を所定数保持
して取り上げると共に所定の箱詰め部へ移送して箱内へ
詰める取上げ移送装置を設けた箱詰装置であって、前記
箱詰め部に、昇降可能に構成された昇降台とこの昇降台
に水平方向に90度回転可能に軸支されたベースとこの
ベースに水平方向に所定の距離移動可能に設けられた箱
支持装置とを設けたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】以上のように構成された本発明によれば、貯溜
装置上で所定の向きで整列待機する複数の長物野菜は、
取上げ移送装置により所定数保持して所定の箱詰め部へ
移送される。そして、箱詰め部では長物野菜を収容する
ための箱を箱支持装置上に載せて待機している。そし
て、この箱支持装置は、昇降台に対して水平方向に90
度回転可能に軸支されたベースに、水平方向に所定の距
離移動可能に設けられている。これにより、箱支持装置
上の箱は、その向きを90度水平方向に変えることがで
きると共に、箱詰め位置に対して箱の位置を水平方向に
移動することができる。即ち、長物野菜が収容される箱
は箱詰めの形態に合わせてその向き、位置を変えるだけ
で複数の箱詰め形態に対応することができる。
【0007】
【実施例】本発明実施例の長物野菜の箱詰装置の概略を
図9、図10により説明する。図9は本発明の長物野菜
の箱詰装置が配置された農産物の選別施設の平面図であ
り、図10は図9のA−Aに沿った断面図である。図中
1は選別コンベアであり、コンベア上で移送される長物
野菜Sを、図示しない計測装置により所定の選別項目を
計測して所定の仕分け排出部から等級別階級別に排出す
るようになっている。2はカーブコンベアであり、等級
別階級別に排出される長物野菜Sを、選別コンベア1か
ら排出されたままの姿勢で選別コンベア1の側方へ搬出
するようになっている。3はカーブコンベア2の後段に
接続された供給コンベアである。
【0008】そして、本発明の長物野菜の箱詰装置は、
選別コンベア1の各排出位置にそれぞれ対応して配置さ
れており、図9によく示す如く、貯溜装置4と取上げ移
送装置5と箱詰め部6との主要部を組み合わせて構成さ
れている。図10において、7は空の段ボール箱100
を箱詰め部6へ向けて供給するための空箱搬送コンベア
である。8は箱詰めされた段ボール箱100を次工程へ
送り出すための製品搬送コンベアである。
【0009】まず、本発明の要部を図1〜図7により説
明する。尚、図1は要部を示す箱詰め部6の正面図であ
る。図2は同斜視図である。図3は同平面図である。図
4は箱詰め部6の動作説明図である。図5〜図7はいず
れもフラップ拡開部材31の説明図である。
【0010】図において、10は立設させたガイドフレ
ームであり、回転自在なコロ11を備えた昇降台12が
上下方向に移動可能に組み合わせられている。13はチ
ェンであり一端を昇降台12の一部と連結している。そ
して、このチェン13はガイドフレーム10の上部に備
えたモータ14のスプロケット15に巻回されて他端に
はバランスウェイト16を連結している。そして、モー
タ14を正転、又は逆転動作することにより昇降台12
が上下動するようになっている。この昇降台12を上下
動させる機構は、モータ14に限定するものではなく、
例えば図示しないがシリンダ等のアクチェータを用いて
構成することもできる。尚、前記ガイドフレーム10に
は、図示しないが昇降台12の上下方向の停止位置を検
出するためのセンサスイッチをそれぞれの高さに応じて
備えている。
【0011】17はベースであり、前記昇降台12上に
水平方向に回転自在に枢着されている。このベース17
は昇降台12とベース17との間に介在させたシリンダ
18により水平方向に90度回転するようになってい
る。
【0012】19は前記ベース17上で水平方向に所定
の距離移動可能に設けられた箱支持装置であり次の様に
構成されている。即ち、20はベース17上に横架した
スライド軸であり、このスライド軸20には軸方向に移
動可能な摺動部材21が組み込まれている。22はコン
ベアフレームであり、その下部には前記摺動部材21が
取付けられている。そして、このコンベアフレーム22
は、ベース17とコンベアフレーム22との間に介在さ
せたシリンダ23により水平方向に所定の距離移動する
ようになっている。
【0013】24,24はコンベアフレーム22の長手
方向に沿ってその前後に配設された搬送ローラである。
25は搬送ベルトであり、前後の搬送ローラ24,24
間に巻回されている。26は搬送ベルト25の走行を案
内するためのキャリアローラである。尚、搬送ローラ2
4は正転又は逆転可能なモータプーリ等を用いることが
できる。前後の搬送ローラ24,24間の取付ピッチ
は、段ボール箱100の長さより若干短く設定されてい
る。
【0014】27,27はコンベアフレーム22の端部
から上方に立設させたガイド軸である。このガイド軸2
7,27には平面視方形状の支持体28がガイド軸受2
9,29を介して昇降可能に組み合わせられている。こ
の支持体28は、コンベアフレーム22にその本体を取
付けたシリンダ30が作動するとピストンロッドにより
上方へ押し上げられるようになっている。(図5参照)
尚、このシリンダ30のピストンロッドの先端と、支持
体28とは連結しないようになっている。このためシリ
ンダ30のピストンロッドが没すると支持体28は自重
で降下するように作用する。(図6参照)
【0015】支持体28は段ボール箱100の各フラッ
プ101を囲むように設けられている。31はその先端
にフック部31aを有する小巾板状のフラップ拡開部材
である。このフラップ拡開部材31は、段ボール箱10
0の各フラップ101に対応して設けられており、支持
体28に対して図7によく示す如くヒンジ32によりフ
ック部31aが略90度回動自在に取付けられている。
更に、このフラップ拡開部材31は、図5に示す如く非
作動時には略水平方向に保持するようになっている。そ
してこのフック部31aの位置は、略水平状態のときに
図5によく示す如く起立した各フラップ101の内方に
なるように設定されている。
【0016】このフラップ拡開部材31の動作について
図5、図6を用いて説明する。シリンダ30により上方
へ押し上げられて待機する支持体28の下方へ空の段ボ
ール箱100が供給されると、シリンダ30の作動が解
除されて支持体28が自重で降下する。支持体28が降
下すると段ボール箱100の起立したフラップ101の
上縁が、フラップ拡開部材31のフック部31aと係合
されてフラップ101を所定角度外側へ折り曲げる。こ
れにより段ボール箱100の開口部を拡開することがで
きる。
【0017】以上の如く箱詰め部6を構成することによ
り、箱詰め部6の段ボール箱100は、起立した各フラ
ップ101を外側に折り曲げて待機することができる。
更に段ボール箱100はその向きを90度水平方向に変
えることができると共に水平方向に所定の距離移動する
ことができる。(図4参照)
【0018】次に貯溜装置4を図11〜図14により説
明する。貯溜装置4は、前後供給コンベア3の後段に設
けられ、箱詰めするための複数の長物野菜Sを所定の向
きで整列待機させるもので、実施例では長物野菜Sが載
せられたバケット40を搬送面上で個別に走行及び停留
可能に構成している。バケット40は図12、図13に
よく示すように長物野菜Sの形状に基づいて横長樋状に
形成されている。このバケット40の左右両側にはそれ
ぞれ2個のローラ41が回転自在に軸支されている。
【0019】42は第1のコンベアであり、搬送面の巾
方向に所定の距離隔てて平行に配置された2条の小巾ベ
ルト43,43を、フレーム枠44の長手方向に沿って
前後に配設された駆動プーリ45と従動プーリ46とに
それぞれ巻回し、駆動モータ47により駆動プーリ45
を回転させて2条の小巾ベルト43,43を図中矢印方
向に走行回転するようになっている。この小巾ベルト4
3,43は図示しないがスライドレール上で移送される
ようになっている。
【0020】48は前記第1のコンベア42の下方所定
位置に並設された第2のコンベアであり、前記第1のコ
ンベア42と同様の構成で設けられている。尚、同一の
構成部には前記第1のコンベア42と同一の番号にa符
号をつけて説明を省略する。そして、前記第1のコンベ
ア42の駆動プーリ45と第2のコンベア48の駆動プ
ーリ45aとを互いに逆方向に回転するようにチェーン
49とスプロケット50とを介して駆動モータ47によ
りそれぞれを連動駆動するようになっている。
【0021】51は第1のコンベア42の始端部に設け
た挟持手段であり、前記第2のコンベア48で移送され
るバケット40を挟持して第1のコンベア42の移送路
へ反転移送するようになっている。この挟持手段51は
図14によく示す如く従動軸52に取付けられた反転ロ
ーラ53と、従動プーリ46の外周側に沿ってその外方
に設けられた反転レール54とからなる。
【0022】反転ローラ53はその外周がスポンジ等の
弾性部材で形成されて従動プーリ46の外径より若干大
きく構成されている。反転レール54は、前記第2のコ
ンベア48で移送されるバケット40のローラ41を受
けて第1のコンベア42の移送路へ反転案内するため、
従動プーリ46の外周に沿ってその外方にローラ41の
外径分の間隔をあけて従動プーリ46と同心で略180
゜の円弧状に形成させて設けられている。尚、前記従動
プーリ46は、ベアリング55を介して従動軸52に設
けられており従動軸52の回転即ち、反転ローラ53の
回転駆動とは無関係に回転するようになっている。
【0023】56は反転ローラ53を回転駆動させるた
めの反転駆動モータである。この反転駆動モータ56が
作動して反転ローラ53が回転すると、第2のコンベア
48で移送されるバケット40は、反転ローラ53と反
転レール54とに挟持されて上方へ反転移送される。即
ち、回転する反転ローラ53と反転レール54との間に
送り込まれたバケット40は、その底部が反転ローラ5
3の弾性部材に係止されると共にローラ41が反転レー
ル54に沿って走行し上方へ反転移送される。尚、反転
駆動モータ56の作動が停止すると、反転中のバケット
40は、反転ローラ53と反転レール54とに挟持され
たまま停止する。
【0024】57は第1のコンベア42の終端部に設け
た挟持手段であり、前記第1のコンベア42の始端部に
設けた挟持手段51と同様のものを用いることができ、
同一の構成部には同一の番号にa符号をつけて説明を省
略する。尚、第1のコンベア42の終端部に設ける挟持
手段57は、図13によく示す如く、駆動プーリ45と
反転ローラ53aは、駆動軸58に対して同軸で固着さ
れている。このため第1のコンベア42の運転中は、反
転ローラ53も同時に回転しており第1のコンベア42
で移送される空のバケット40は順次第2のコンベア4
8へ反転移送される。
【0025】また、本実施例では、第1のコンベア42
の始端部と終端部とに同様の構成の挟持手段を用いた
が、第1のコンベア42の終端部には、第1のコンベア
40と第2のコンベア48の高低差を利用してシュート
(図示せず)等を架設し、バケット40を自走させるこ
ともできる。
【0026】59は第1のコンベア42の始端部側に設
けられたバケット検出センサであり、供給コンベア3か
ら供給される長物野菜Sを受け取る位置でバケット40
を一時停止する如く、空のバケット40を検出したとき
この信号に基づき反転駆動モータ56の作動を停止する
ようになっている。
【0027】60は供給コンベア3からバケット40上
へ長物野菜Sが供給されたときこれを検出する物品検出
センサである。この物品検出センサ60により長物野菜
Sを検出すると、反転駆動モータ56が駆動して空のバ
ケット40をバケット検出センサ59で検出されるまで
送り込むようになっている。このバケット検出センサ5
9と物品検出センサ60とにより、反転駆動モータ56
を間歇駆動させて長物野菜Sを1個ずつバケット40上
に供給することができる。
【0028】61はストッパであり、第1のコンベア4
2で移送されるバケット40を搬送面上で一時停止させ
るもので、シリンダ等のアクチェータ62を組み合わせ
て小巾ベルト43,43面上に下方から出没するように
なっている。
【0029】次に取上げ移送装置5を図15〜図17、
及び図1を用いて説明する。図15は取上げ移送装置5
の斜視図である。図16は図15のD方向から視た側面
図である。図17は図15の平面図である。尚、図1は
図15のE方向から視た正面図である。
【0030】取上げ移送装置5は、バケット40上に載
せられた長物野菜Sを、バケット40から取り上げて箱
詰部6へ移送し段ボール箱100に箱詰めするもので、
前記貯溜装置4と箱詰部6との間で長物野菜Sを取り上
げて移送するようになっている。
【0031】この取上げ搬送装置5は、所定の角度回転
する駆動カム65と、所定形状のガイド溝73を有する
第1のカム72と、複数のガイド溝75を有する第2の
カム74と、第1のカム72のガイド溝73に沿ってZ
軸方向及びX軸方向に移動可能な移動主体76と、前記
第2のカム74のガイド溝75及び前記移動主体76と
組み合わされた複数の移動体86とから構成されてい
る。
【0032】尚、本明細書におけるY軸方向とは図1中
の左右方向を、X軸方向とは同図中の紙面を直交する方
向(図16中の左右方向)を、Z軸方向とは同図中の上
下方向(鉛直方向)を意味する。したがって、これらの
X軸,Y軸,Z軸はX軸及びY軸を水平方向の軸とし、
Z軸方向を鉛直方向とする互いに直交する三軸とされ
る。
【0033】まず、移動主体76について説明すると、
77はガイド軸であり、図中のY軸方向に沿って4本が
平行に架設されており、その両端部はブラケット78,
78で固定されている。そしてこのガイド軸77の両ブ
ラケット78,78には、支軸79,79が両外方へ延
出しており、前記第1のカム72のガイド溝73に沿っ
て移動するためのベアリング等の回転子80,80と、
この回転子80,80の両外方に駆動カム65のカム溝
66に沿って移動するための回転子81,81とがそれ
ぞれ別個に回動自在に枢着されている。そしてその支軸
79,79の両端部はブロック部材82,82で固定さ
れている。ここで、第2のカム74を挟んだ両側の構成
はそれぞれ同様であるので、以下一側の構成について説
明を行う。
【0034】83はブロック部材82の上部から上方
(Z軸方向)に立設させたスライドシャフトである。8
4は支持軸であり、フレーム90にX軸方向に沿って架
設している。85は摺動部材であり前記スライドシャフ
ト83がZ軸方向に摺動可能に貫通されている。さら
に、この摺動部材85は、前記支持軸84にX軸方向に
沿って摺動可能に取付けられている。以上の如く構成す
ることによって、移動主体76は、図中Z軸及びX軸方
向に移動可能に構成される。
【0035】移動体86は前記第2のカム74のガイド
溝75と組み合わせられると共に、前記移動主体76に
対してY軸方向に移動可能に組み合わせられるもので下
記のように構成する。即ち、87はスライダ本体であり
長物野菜Sを取り上げるのに対応した数(図面では10
個)設けられている。このスライダ本体87は、前記ガ
イド軸77に長手方向(Y軸方向)に沿って図示しない
スライドベアリング等により摺動可能に装着されてい
る。このスライダ本体87の長手方向の巾寸法は、長物
野菜Sの外径よりも小さな長さに形成して、スライダ本
体87相互が寄せ合った際にそれぞれが干渉しないよう
になっている。
【0036】88は各スライダ本体87の下方にそれぞ
れ設けられた保持部としての吸着パッドである。この吸
着パッド88は、スライダ本体87に対して鉛直方向に
設けられた断面が円形の支持部材89の下端部に下向き
に設けられ、ゴム等の軟らかな部材で構成されている。
この吸着パッド88によれば、長物野菜Sを真空吸着に
より傷つけることなくバケット40上から取り上げるこ
とができる。この実施例では保持部に真空吸着パッドを
用いたが、限定するものではなく物品に応じてその他の
把持手段を用いることができる。前記支持部材89は、
スライダ本体87から上方に所定の長さ突出させてお
り、後述する第2のカム74のガイド溝75にそれぞれ
が摺動移動可能に組み合わせられている。
【0037】次に、各カムの構成について説明する。駆
動カム65は、図15によく示す如く、回転したときに
移動主体76の回転子81と係合してこの移動主体76
を、第1のカム72のガイド溝73に沿って予め決めら
れた方向に移動させるもので次のように構成されてい
る。この駆動カム65は移動主体76の両端側に設けら
れるもので、説明については一側について行う。
【0038】即ち、67はY軸方向に沿って設けられた
支軸であり、フレーム90の下部と第1のカム72の一
部とに軸受68を介して回動可能に設けられている。そ
して、この支軸67には、小巾板状の駆動カム65の一
端部が固着されている。この駆動カム65には、長孔状
のカム溝66が長手方向に沿って刻設されている。そし
て、このカム溝66には前記移動主体76の回転子81
が長手方向に沿って移動可能に組み込まれている。69
はフレーム90の上部に前記支軸67と平行に設けられ
た連動軸であり、図1によく示す如く左右の駆動カム6
5,65が同期して作動する如く、左右の支軸67,6
7をスプロケット70及びチェン71で連動駆動するよ
うになっている。
【0039】91は駆動カム65を所定角度回転させる
ための駆動装置であり、この駆動装置91は、モータ9
2と、このモータ92の出力軸に取付けたクランクアー
ム93と、このクランクアーム93に軸支されたカムフ
ォロア94と組み合うガイド95と、このガイド95に
取付けられたラック96と、このラック96とかみ合う
ピニオン97とから構成されている。
【0040】この駆動装置91によると、モータ92が
作動してクランクアーム93が回動すると、ガイド95
及びラック96とピニオン97の作用により連動軸69
が回動する。連動軸69が回動することにより、スプロ
ケット70及びチェン71を介して支軸67,67が同
期して回動し、駆動カム65を支軸67を中心に所定角
度回転することができる。この駆動装置91では、クラ
ンクアーム93を回動させてガイド95によりラック9
6を直進させるので、直進運動の両端で減速することが
できる。したがって駆動カム65の回転動作における始
端と終端とでは回転の速度がスムースに減速され、取上
げ移送動作を滑らかに行うことができる。
【0041】第1のカム72は、薄板状の部材例えば合
成樹脂板またはその他の軽量部材が好ましく用いられ
る。この第1のカム72には、前記移動主体76の回転
子80が移動可能な巾で所定形状のガイド溝73が刻設
されている。このガイド溝73の形状は、長物野菜Sを
取り上げてから移送して降ろすまでの行程に基づいて設
定されている。この第1のカム72,72は、移動主体
76の両端側の回転子80,80をそれぞれ組み合わせ
てそれぞれの板面が平行になるように設けられている。
尚、このガイド溝73の形状は図16に示すように支軸
67を中心として左右対称に形成したが限定するもので
はない。
【0042】第2のカム74は、前記第1のカム72と
同様の薄板状の部材で形成されており、前記第1のカム
72,72の上部にその板面が水平になるように架設し
ている。この第2のカム74は、図17によく示す如く
その板面に所定形状のガイド溝75が複数(図17では
10個)刻設されていると共に、このガイド溝75には
前記移動体86の支持部材89が下面側から貫通されて
いる。そして移動主体76がX軸方向に移動したときそ
れぞれの支持部材89が係合してそれぞれの移動体86
をY軸方向に移動するようになっている。
【0043】尚、図17は、第2のカム74のガイド溝
75を説明するための実施例を示すものであり、10本
のガイド溝75が、バケットピッチから物品の密着ピッ
チになるように刻設されている。このガイド溝75の形
状及び数は、箱詰めする形態及び用途に応じて任意に刻
設することができる。
【0044】また、この第2のカム74は脱着可能にな
っている。したがって箱詰めパターンに応じた複数の第
2のカムを用意しておくことにより、同一装置で複数の
箱詰めパターンに対応することができる。
【0045】以上のように貯溜装置4と取上げ移送装置
5と箱詰め部6とを組み合わせて構成した長物野菜の箱
詰装置の動作ついて以下説明する。動作を説明するにあ
たり、取上げ移送装置5の動作の各点を図16を用いて
説明する。この動作の各点は駆動カム65の回転角度に
よってそれぞれ設定されている。Oは原点である。Pは
原点から若干下った吸着下死点である。Qは吸着下死点
から180゜反対側に設定された箱詰下死点である。そ
して、非作動時における駆動カム65は原点Oで待機し
ている。
【0046】選別コンベア1の仕分排出位置からカーブ
コンベア2に仕分け排出された長物野菜Sは順次供給コ
ンベア3へと搬送される。一方、貯溜装置4の空のバケ
ット40は、バケット検出センサ59の検出位置で一時
停止しており、前記供給コンベア3から長物野菜Sが供
給される都度、物品検出センサ60により反転駆動モー
タ56が駆動して次の空のバケット40がバケット検出
センサ59に検出されるまで送り込まれる。そして、長
物野菜S入りのバケット40は、ストッパ61により貯
溜装置4上に停留される。そして、貯溜装置4上に停留
するバケット40が所定数(図面では10個)に達する
と図示しない作動指令が取上げ移送装置5の駆動装置9
1へ入力される。
【0047】作動指令によりモータ92が作動すると、
ラック96とピニオン97の作用により連動軸69が回
動して駆動カム65が支軸67を中心として原点O→吸
着下死点P→箱詰下死点Q→原点Oへと回転しはじめ
る。この駆動カム65の回転にともなって移動主体76
は第1のカム72のガイド溝73に沿って移動する。こ
れにより移動主体76に組み合わされた各吸着パッド8
8は、それぞれ対応するバケット40上の長物野菜Sを
吸着保持して上方に持ち上げたのち水平方向に移送す
る。長物野菜Sが取り上げられて空になったバケット4
0は、ストッパ61が解除することにより第2のコンベ
ア48上へ送られる。
【0048】移動主体76が第1のカム72のガイド溝
73に沿って水平方向に移動することにより、各移動体
86の支持部材89が第2のカム74のガイド溝75に
沿って移動する。これにより長物野菜Sを保持した吸着
パッド88はY軸方向にそれぞれの間隔を狭めるように
移動する。一方、箱詰めするための段ボール箱100
は、空箱搬送コンベア8により箱支持装置19上に供給
されて所定の箱詰め高さに待機している。また、段ボー
ル箱100の起立した各フラップ101は、フラップ拡
開部材31により外側に折り曲げられている。尚、ここ
で説明する箱詰めの形態は図18(イ)に示すパターン
とする。
【0049】前記駆動カム65が箱詰下死点Qへ向って
移動することにより前記移動主体76は、第1のカム7
2のガイド溝73に沿って降下する。これにより前記長
物野菜Sを取り上げた吸着パッド88は、それぞれの間
隔を狭めたまま箱支持装置19上の段ボール箱100内
へ入り込む。そして、箱詰下死点Qにおいて吸着パッド
88内の真空を破壊して長物野菜Sを段ボール箱100
内へ詰める。(図3)詰めたのち、駆動カム65が箱詰
下死点Qから原点Oへ回転することにより、移動主体7
6は第1のカム72のガイド溝73に沿って原点Oへ戻
る。この移動過程において各吸着パッド88は元の間隔
(バケットピッチ)に復帰して待機し次の作動待ち状態
となる。尚、段ボール箱100内へ長物野菜Sを段積み
するような場合には上記動作をくり返し行う。
【0050】箱詰めが完了すると、箱詰め部6のモータ
14が作動して昇降台12が降下する。降下した段ボー
ル箱100は箱支持装置19により製品搬送コンベア9
上へ送り出される。送り出し後、モータ14を作動させ
て昇降台12を上昇させると、空の段ボール箱100が
空箱搬送コンベア8から箱支持装置19上へ供給され次
の箱詰めのために待機する。
【0051】次に、図18(ロ)に示す形態に箱詰めす
るための箱詰め部6の動作について図8(イ)〜(ヘ)
を用いて説明する。同図(図8)は段ボール箱100の
長手の方向及び位置と箱詰めの関係を示すものであり、
図中Gはベース17の回転軸を示す。
【0052】空箱搬送コンベア7により長手の方向を搬
送方向に沿って移送される段ボール箱100は図8
(イ)に示す如くそのままの向きで箱支持装置19へ供
給される。供給されると図8(ロ)に示す如く段ボール
箱100の向きを回転軸Gを中心として90度矢印方向
に回転させて一列目の箱詰めが行われる。そして、一列
目が箱詰めされた段ボール箱100は、図8(ハ)に示
す如く矢印方向にLの距離移動されて二列目の箱詰めが
行われる。尚、距離Lは一列目と二列目の箱詰め中心距
離である。以上のようにして二列目が箱詰めされた段ボ
ール箱100は、図8(ニ)、(ホ)、(ヘ)の順にそ
の向きを変えて製品搬送コンベア8上へ送り出される。
尚、二列目が箱詰めされた段ボール箱100は、図8
(ニ)及び、(ホ)の動作中に降下して製品搬送コンベ
ア8の高さに対応するようになっている。
【0053】また、段ボール箱100の回転及び水平移
動は、説明上それぞれの動作が終了したのちに動作する
ように説明したが、例えば水平移動中に回転させる等そ
れぞれが同時に動作するように制御することもできる。
更に、段ボール箱100に複数段に積み重ねる場合に
は、昇降台12を段階的に降下させることによって行う
ことができる。また、箱詰めの形態は図18(イ),
(ロ)に限定するものではない。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の長物野菜の
箱詰装置は、長物野菜が箱詰めされる箱詰め部に、昇降
可能に構成された昇降台とこの昇降台に水平方向に90
度回転可能に軸支されたベースとこのベースに水平方向
に所定の距離移動可能に設けられた箱支持装置とを設け
たので、箱の向き及び位置を変えることができ複数の箱
詰め形態に箱詰めすることが可能となる。
【0054】即ち、本発明は、取上げ移送装置により複
雑なパターン組みをさせることなく、箱詰め部において
箱の向き及び位置を変えるだけで複数の箱詰め形態に箱
詰めすることができるので、従来の人手による箱詰め作
業を省力化することができる。そして、この省力化によ
って箱詰めを正確且つ高速で行うことができ、生産性の
向上に効果がある。更に、一台の箱詰装置により複数の
箱詰形態に対応することができるので装置の汎用性が高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】箱詰め部の正面図。
【図2】同斜視図。
【図3】同平面図。
【図4】箱詰め部の動作説明図。
【図5】箱支持装置の部分詳細図。
【図6】同じく箱支持装置の動作説明図。
【図7】フラップ拡開部材の斜視図。
【図8】図8(イ)〜(ヘ)はいずれも箱詰め部の動作
説明図。
【図9】農産物の選別施設の平面図。
【図10】図9のA−Aに沿った断面図。
【図11】貯溜装置の正面図。
【図12】同平面図。
【図13】図11のB−Bに沿った断面図。
【図14】図11のC−Cに沿った断面図。
【図15】取上げ移送装置の斜視図。
【図16】図15のD方向から視た側面図。
【図17】図15の平面図。
【図18】図18(イ),(ロ)は長物野菜の箱詰形態
の説明図。
【符号の説明】
1:選別コンベア 2:カーブコンベ
ア 3:供給コンベア 4:貯溜装置 5:取上げ移送装置 6:箱詰め部 7:空箱搬送コンベア 8:製品搬送コン
ベア 10:ガイドフレーム 11:コロ 12:昇降台 13:チェン 14:モータ 15:スプロケッ
ト 16:バランスウエイト 17:ベース 18:シリンダ 19:箱支持装置 20:スライド軸 21:摺動部材 22:コンベアフレーム 23:シリンダ 24:搬送ローラ 25:搬送ベルト 26:キャリアローラ 27:ガイド軸 28:支持体 29:ガイド軸受 30:シリンダ 31:フラップ拡
開部材 31a:フック部 32:ヒンジ 40:バケット 41:ローラ 42:第1のコンベア 43:小巾ベルト 44:フレーム枠 45:駆動プーリ 46:従動プーリ 47:駆動モータ 48:第2のコンベア 49:チェーン 50:スプロケット 51:挟持手段 52:従動軸 53:反転ローラ 54:反転レール 55:ベアリング 56:反転駆動モータ 57:挟持手段 58:駆動軸 59:バケット検
出センサ 60:物品検出センサ 61:ストッパ 62:アクチェータ 65:駆動カム 66:カム溝 67:支軸 68:軸受 69:連動軸 70:スプロケッ
ト 71:チェン 72:第1のカム 73:ガイド溝 74:第2のカム 75:ガイド溝 76:移動主体 77:ガイド軸 78:ブラケット 79:支軸 80:回転子 81:回転子 82:ブロック部
材 83:スライドシャット 84:支持軸 85:摺動部材 86:移動体 87:スライダ本体 88:吸着パッド 89:支持部材 90:フレーム 91:駆動装置 92:モータ 93:クランクアーム 94:カムフォロ
ア 95:ガイド 96:ラック 97:ピニオン 100:段ボール箱 101:フラップ S:長物野菜 G:回転軸 O:原点 P:吸着下死点 Q:箱詰下死点
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 長物野菜の箱詰装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばきゅうり、人
参、なす等のような長物野菜を所定の箱詰形態に基づい
て箱詰めする長物野菜の箱詰装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多数の長野菜を整列箱詰めする装
置として特公昭63−3808号公報に示されているも
のが知られている。この公報に記載された長野菜の整列
箱詰装置は、ベルトコンベアからホッパー内へ落入され
たソラマメ、インゲン、エンドウ等比較的小物な長野菜
類を、ホッパー内の揺動する整列仕切りにより、長野菜
の長手方向を一定の方向に整列させてホッパーの下部で
待機する箱に詰めようとするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、きゅうり等
棒状の長物野菜の一般的な箱詰めは、それぞれの長物野
菜が交差しないように、サイズの大きなもの例えば2
L,L等は図19(イ)に示すような形態(一列)で箱
内へ詰められている。そして、これよりサイズの小さな
もの例えばM,S等は図19(ロ)に示すような形態
(二列)で詰められている。もちろん図示しないが異な
る配列で詰めることも行われている。
【0004】しかしながら、上記従来の特公昭63−3
808号公報の長野菜の整列箱詰装置は、長野菜の長手
方向を一定の向きに揃えて、いわゆるバラ詰めするもの
で、図19(イ),(ロ)に示すように一列又は二列に
列を揃えて箱詰めするものではなかった。しかも、長物
野菜をホッパー上から箱内に落入供給するので、きゅう
り等その表皮が傷つき易い長物野菜の箱詰めには用いる
ことができない。このため、きゅうり等の長物野菜の箱
詰めは、依然として多くの人手により行われている現状
にあり、非能率的であって生産性が低く、しかも手作業
によるところから箱詰めの品質に関しても確実性に欠け
るという問題を抱えていた。この発明が解決しようとす
る課題は、長物野菜の箱詰めを所定の箱詰め形態に合わ
せて確実且つ高速で行うことができる長物野菜の箱詰装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の長物野菜の箱詰装置は、箱詰めするための
複数の長物野菜を所定の向きで整列待機させる貯溜装置
を設け、該貯溜装置上で待機する長物野菜を所定数保持
して取り上げると共に所定の箱詰め部へ移送して箱内へ
詰める取上げ移送装置を設けた箱詰装置であって、前記
箱詰め部に、昇降可能に構成された昇降台とこの昇降台
に水平方向に90度回転可能に軸支されたベースとこの
ベースに水平方向に所定の距離移動可能に設けられた箱
支持装置とを設けたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】以上のように構成された本発明によれば、貯溜
装置上で所定の向きで整列待機する複数の長物野菜は、
取上げ移送装置により所定数保持して所定の箱詰め部へ
移送される。そして、箱詰め部では長物野菜を収容する
ための箱を箱支持装置上に載せて待機している。そし
て、この箱支持装置は、昇降台に対して水平方向に90
度回転可能に軸支されたベースに、水平方向に所定の距
離移動可能に設けられている。これにより、箱支持装置
上の箱は、その向きを90度水平方向に変えることがで
きると共に、箱詰め位置に対して箱の位置を水平方向に
移動することができる。即ち、長物野菜が収容される箱
は箱詰めの形態に合わせてその向き、位置を変えるだけ
で複数の箱詰め形態に対応することができる。
【0007】
【実施例】本発明実施例の長物野菜の箱詰装置の概略を
10、図11により説明する。図10は本発明の長物
野菜の箱詰装置が配置された農産物の選別施設の平面図
であり、図11は図10のA−Aに沿った断面図であ
る。図中1は選別コンベアであり、コンベア上で移送さ
れる長物野菜Sを、図示しない計測装置により所定の選
別項目を計測して所定の仕分け排出部から等級別階級別
に排出するようになっている。2はカーブコンベアであ
り、等級別階級別に排出される長物野菜Sを、選別コン
ベア1から排出されたままの姿勢で選別コンベア1の側
方へ搬出するようになっている。3はカーブコンベア2
の後段に接続された供給コンベアである。
【0008】そして、本発明の長物野菜の箱詰装置は、
選別コンベア1の各排出位置にそれぞれ対応して配置さ
れており、図10によく示す如く、貯溜装置4と取上げ
移送装置5と箱詰め部6との主要部を組み合わせて構成
されている。図11において、7は空の段ボール箱10
0を箱詰め部6へ向けて供給するための空箱搬送コンベ
アである。8は箱詰めされた段ボール箱100を次工程
へ送り出すための製品搬送コンベアである。
【0009】まず、本発明の要部を図1〜図7により説
明する。尚、図1は要部を示す箱詰め部6の正面図であ
る。図2は同斜視図である。図3は同平面図である。図
4は箱詰め部6の動作説明図である。図5〜図7はいず
れもフラップ拡開部材31の説明図である。
【0010】図において、10は立設させたガイドフレ
ームであり、回転自在なコロ11を備えた昇降台12が
上下方向に移動可能に組み合わせられている。13はチ
ェンであり一端を昇降台12の一部と連結している。そ
して、このチェン13はガイドフレーム10の上部に備
えたモータ14のスプロケット15に巻回されて他端に
はバランスウェイト16を連結している。そして、モー
タ14を正転、又は逆転動作することにより昇降台12
が上下動するようになっている。この昇降台12を上下
動させる機構は、モータ14に限定するものではなく、
例えば図示しないがシリンダ等のアクチェータを用いて
構成することもできる。尚、前記ガイドフレーム10に
は、図示しないが昇降台12の上下方向の停止位置を検
出するためのセンサスイッチをそれぞれの高さに応じて
備えている。
【0011】17はベースであり、前記昇降台12上に
水平方向に回転自在に枢着されている。このベース17
は昇降台12とベース17との間に介在させたシリンダ
18により水平方向に90度回転するようになってい
る。
【0012】19は前記ベース17上で水平方向に所定
の距離移動可能に設けられた箱支持装置であり次の様に
構成されている。即ち、20はベース17上に横架した
スライド軸であり、このスライド軸20には軸方向に移
動可能な摺動部材21が組み込まれている。22はコン
ベアフレームであり、その下部には前記摺動部材21が
取付けられている。そして、このコンベアフレーム22
は、ベース17とコンベアフレーム22との間に介在さ
せたシリンダ23により水平方向に所定の距離移動する
ようになっている。
【0013】24,24はコンベアフレーム22の長手
方向に沿ってその前後に配設された搬送ローラである。
25は搬送ベルトであり、前後の搬送ローラ24,24
間に巻回されている。26は搬送ベルト25の走行を案
内するためのキャリアローラである。尚、搬送ローラ2
4は正転又は逆転可能なモータプーリ等を用いることが
できる。前後の搬送ローラ24,24間の取付ピッチ
は、段ボール箱100の長さより若干短く設定されてい
る。
【0014】27,27はコンベアフレーム22の端部
から上方に立設させたガイド軸である。このガイド軸2
7,27には平面視方形状の支持体28がガイド軸受2
9,29を介して昇降可能に組み合わせられている。こ
の支持体28は、コンベアフレーム22にその本体を取
付けたシリンダ30が作動するとピストンロッドにより
上方へ押し上げられるようになっている。(図5参照)
尚、このシリンダ30のピストンロッドの先端と、支持
体28とは連結しないようになっている。このためシリ
ンダ30のピストンロッドが没すると支持体28は自重
で降下するように作用する。(図6参照)
【0015】支持体28は段ボール箱100の各フラッ
プ101を囲むように設けられている。31はその先端
にフック部31aを有する小巾板状のフラップ拡開部材
である。このフラップ拡開部材31は、段ボール箱10
0の各フラップ101に対応して設けられており、支持
体28に対して図7によく示す如くヒンジ32によりフ
ック部31aが略90度回動自在に取付けられている。
更に、このフラップ拡開部材31は、図5に示す如く非
作動時には略水平方向に保持するようになっている。そ
してこのフック部31aの位置は、略水平状態のときに
図5によく示す如く起立した各フラップ101の内方に
なるように設定されている。
【0016】このフラップ拡開部材31の動作について
図5、図6を用いて説明する。シリンダ30により上方
へ押し上げられて待機する支持体28の下方へ空の段ボ
ール箱100が供給されると、シリンダ30の作動が解
除されて支持体28が自重で降下する。支持体28が降
下すると段ボール箱100の起立したフラップ101の
上縁が、フラップ拡開部材31のフック部31aと係合
されてフラップ101を所定角度外側へ折り曲げる。こ
れにより段ボール箱100の開口部を拡開することがで
きる。
【0017】以上の如く箱詰め部6を構成することによ
り、箱詰め部6の段ボール箱100は、起立した各フラ
ップ101を外側に折り曲げて待機することができる。
更に段ボール箱100はその向きを90度水平方向に変
えることができると共に水平方向に所定の距離移動する
ことができる。(図4参照)
【0018】次に貯溜装置4を図12〜図15により説
明する。貯溜装置4は、前後供給コンベア3の後段に設
けられ、箱詰めするための複数の長物野菜Sを所定の向
きで整列待機させるもので、実施例では長物野菜Sが載
せられたバケット40を搬送面上で個別に走行及び停留
可能に構成している。バケット40は図13、図14
よく示すように長物野菜Sの形状に基づいて横長樋状に
形成されている。このバケット40の左右両側にはそれ
ぞれ2個のローラ41が回転自在に軸支されている。
【0019】42は第1のコンベアであり、搬送面の巾
方向に所定の距離隔てて平行に配置された2条の小巾ベ
ルト43,43を、フレーム枠44の長手方向に沿って
前後に配設された駆動プーリ45と従動プーリ46とに
それぞれ巻回し、駆動モータ47により駆動プーリ45
を回転させて2条の小巾ベルト43,43を図中矢印方
向に走行回転するようになっている。この小巾ベルト4
3,43は図示しないがスライドレール上で移送される
ようになっている。
【0020】48は前記第1のコンベア42の下方所定
位置に並設された第2のコンベアであり、前記第1のコ
ンベア42と同様の構成で設けられている。尚、同一の
構成部には前記第1のコンベア42と同一の番号にa符
号をつけて説明を省略する。そして、前記第1のコンベ
ア42の駆動プーリ45と第2のコンベア48の駆動プ
ーリ45aとを互いに逆方向に回転するようにチェーン
49とスプロケット50とを介して駆動モータ47によ
りそれぞれを連動駆動するようになっている。
【0021】51は第1のコンベア42の始端部に設け
た挟持手段であり、前記第2のコンベア48で移送され
るバケット40を挟持して第1のコンベア42の移送路
へ反転移送するようになっている。この挟持手段51は
15によく示す如く従動軸52に取付けられた反転ロ
ーラ53と、従動プーリ46の外周側に沿ってその外方
に設けられた反転レール54とからなる。
【0022】反転ローラ53はその外周がスポンジ等の
弾性部材で形成されて従動プーリ46の外径より若干大
きく構成されている。反転レール54は、前記第2のコ
ンベア48で移送されるバケット40のローラ41を受
けて第1のコンベア42の移送路へ反転案内するため、
従動プーリ46の外周に沿ってその外方にローラ41の
外径分の間隔をあけて従動プーリ46と同心で略180
゜の円弧状に形成させて設けられている。尚、前記従動
プーリ46は、ベアリング55を介して従動軸52に設
けられており従動軸52の回転即ち、反転ローラ53の
回転駆動とは無関係に回転するようになっている。
【0023】56は反転ローラ53を回転駆動させるた
めの反転駆動モータである。この反転駆動モータ56が
作動して反転ローラ53が回転すると、第2のコンベア
48で移送されるバケット40は、反転ローラ53と反
転レール54とに挟持されて上方へ反転移送される。即
ち、回転する反転ローラ53と反転レール54との間に
送り込まれたバケット40は、その底部が反転ローラ5
3の弾性部材に係止されると共にローラ41が反転レー
ル54に沿って走行し上方へ反転移送される。尚、反転
駆動モータ56の作動が停止すると、反転中のバケット
40は、反転ローラ53と反転レール54とに挟持され
たまま停止する。
【0024】57は第1のコンベア42の終端部に設け
た挟持手段であり、前記第1のコンベア42の始端部に
設けた挟持手段51と同様のものを用いることができ、
同一の構成部には同一の番号にa符号をつけて説明を省
略する。尚、第1のコンベア42の終端部に設ける挟持
手段57は、図14によく示す如く、駆動プーリ45と
反転ローラ53aは、駆動軸58に対して同軸で固着さ
れている。このため第1のコンベア42の運転中は、反
転ローラ53も同時に回転しており第1のコンベア42
で移送される空のバケット40は順次第2のコンベア4
8へ反転移送される。
【0025】また、本実施例では、第1のコンベア42
の始端部と終端部とに同様の構成の挟持手段を用いた
が、第1のコンベア42の終端部には、第1のコンベア
40と第2のコンベア48の高低差を利用してシュート
(図示せず)等を架設し、バケット40を自走させるこ
ともできる。
【0026】59は第1のコンベア42の始端部側に設
けられたバケット検出センサであり、供給コンベア3か
ら供給される長物野菜Sを受け取る位置でバケット40
を一時停止する如く、空のバケット40を検出したとき
この信号に基づき反転駆動モータ56の作動を停止する
ようになっている。
【0027】60は供給コンベア3からバケット40上
へ長物野菜Sが供給されたときこれを検出する物品検出
センサである。この物品検出センサ60により長物野菜
Sを検出すると、反転駆動モータ56が駆動して空のバ
ケット40をバケット検出センサ59で検出されるまで
送り込むようになっている。このバケット検出センサ5
9と物品検出センサ60とにより、反転駆動モータ56
を間歇駆動させて長物野菜Sを1個ずつバケット40上
に供給することができる。
【0028】61はストッパであり、第1のコンベア4
2で移送されるバケット40を搬送面上で一時停止させ
るもので、シリンダ等のアクチェータ62を組み合わせ
て小巾ベルト43,43面上に下方から出没するように
なっている。
【0029】次に取上げ移送装置5を図16〜図18
及び図1を用いて説明する。図16は取上げ移送装置5
の斜視図である。図17は図16のD方向から視た側面
図である。図18は図16の平面図である。尚、図1は
16のE方向から視た正面図である。
【0030】取上げ移送装置5は、バケット40上に載
せられた長物野菜Sを、バケット40から取り上げて箱
詰部6へ移送し段ボール箱100に箱詰めするもので、
前記貯溜装置4と箱詰部6との間で長物野菜Sを取り上
げて移送するようになっている。
【0031】この取上げ搬送装置5は、所定の角度回転
する駆動カム65と、所定形状のガイド溝73を有する
第1のカム72と、複数のガイド溝75を有する第2の
カム74と、第1のカム72のガイド溝73に沿ってZ
軸方向及びX軸方向に移動可能な移動主体76と、前記
第2のカム74のガイド溝75及び前記移動主体76と
組み合わされた複数の移動体86とから構成されてい
る。
【0032】尚、本明細書におけるY軸方向とは図1中
の左右方向を、X軸方向とは同図中の紙面を直交する方
向(図17中の左右方向)を、Z軸方向とは同図中の上
下方向(鉛直方向)を意味する。したがって、これらの
X軸,Y軸,Z軸はX軸及びY軸を水平方向の軸とし、
Z軸方向を鉛直方向とする互いに直交する三軸とされ
る。
【0033】まず、移動主体76について説明すると、
77はガイド軸であり、図中のY軸方向に沿って4本が
平行に架設されており、その両端部はブラケット78,
78で固定されている。そしてこのガイド軸77の両ブ
ラケット78,78には、支軸79,79が両外方へ延
出しており、前記第1のカム72のガイド溝73に沿っ
て移動するためのベアリング等の回転子80,80と、
この回転子80,80の両外方に駆動カム65のカム溝
66に沿って移動するための回転子81,81とがそれ
ぞれ別個に回動自在に枢着されている。そしてその支軸
79,79の両端部はブロック部材82,82で固定さ
れている。ここで、第2のカム74を挟んだ両側の構成
はそれぞれ同様であるので、以下一側の構成について説
明を行う。
【0034】83はブロック部材82の上部から上方
(Z軸方向)に立設させたスライドシャフトである。8
4は支持軸であり、フレーム90にX軸方向に沿って架
設している。85は摺動部材であり前記スライドシャフ
ト83がZ軸方向に摺動可能に貫通されている。さら
に、この摺動部材85は、前記支持軸84にX軸方向に
沿って摺動可能に取付けられている。以上の如く構成す
ることによって、移動主体76は、図中Z軸及びX軸方
向に移動可能に構成される。
【0035】移動体86は前記第2のカム74のガイド
溝75と組み合わせられると共に、前記移動主体76に
対してY軸方向に移動可能に組み合わせられるもので下
記のように構成する。即ち、87はスライダ本体であり
長物野菜Sを取り上げるのに対応した数(図面では10
個)設けられている。このスライダ本体87は、前記ガ
イド軸77に長手方向(Y軸方向)に沿って図示しない
スライドベアリング等により摺動可能に装着されてい
る。このスライダ本体87の長手方向の巾寸法は、長物
野菜Sの外径よりも小さな長さに形成して、スライダ本
体87相互が寄せ合った際にそれぞれが干渉しないよう
になっている。
【0036】88は各スライダ本体87の下方にそれぞ
れ設けられた保持部としての吸着パッドである。この吸
着パッド88は、スライダ本体87に対して鉛直方向に
設けられた断面が円形の支持部材89の下端部に下向き
に設けられ、ゴム等の軟らかな部材で構成されている。
この吸着パッド88によれば、長物野菜Sを真空吸着に
より傷つけることなくバケット40上から取り上げるこ
とができる。この実施例では保持部に真空吸着パッドを
用いたが、限定するものではなく物品に応じてその他の
把持手段を用いることができる。前記支持部材89は、
スライダ本体87から上方に所定の長さ突出させてお
り、後述する第2のカム74のガイド溝75にそれぞれ
が摺動移動可能に組み合わせられている。
【0037】次に、各カムの構成について説明する。駆
動カム65は、図16によく示す如く、回転したときに
移動主体76の回転子81と係合してこの移動主体76
を、第1のカム72のガイド溝73に沿って予め決めら
れた方向に移動させるもので次のように構成されてい
る。この駆動カム65は移動主体76の両端側に設けら
れるもので、説明については一側について行う。
【0038】即ち、67はY軸方向に沿って設けられた
支軸であり、フレーム90の下部と第1のカム72の一
部とに軸受68を介して回動可能に設けられている。そ
して、この支軸67には、小巾板状の駆動カム65の一
端部が固着されている。この駆動カム65には、長孔状
のカム溝66が長手方向に沿って刻設されている。そし
て、このカム溝66には前記移動主体76の回転子81
が長手方向に沿って移動可能に組み込まれている。69
はフレーム90の上部に前記支軸67と平行に設けられ
た連動軸であり、図1によく示す如く左右の駆動カム6
5,65が同期して作動する如く、左右の支軸67,6
7をスプロケット70及びチェン71で連動駆動するよ
うになっている。
【0039】91は駆動カム65を所定角度回転させる
ための駆動装置であり、この駆動装置91は、モータ9
2と、このモータ92の出力軸に取付けたクランクアー
ム93と、このクランクアーム93に軸支されたカムフ
ォロア94と組み合うガイド95と、このガイド95に
取付けられたラック96と、このラック96とかみ合う
ピニオン97とから構成されている。
【0040】この駆動装置91によると、モータ92が
作動してクランクアーム93が回動すると、ガイド95
及びラック96とピニオン97の作用により連動軸69
が回動する。連動軸69が回動することにより、スプロ
ケット70及びチェン71を介して支軸67,67が同
期して回動し、駆動カム65を支軸67を中心に所定角
度回転することができる。この駆動装置91では、クラ
ンクアーム93を回動させてガイド95によりラック9
6を直進させるので、直進運動の両端で減速することが
できる。したがって駆動カム65の回転動作における始
端と終端とでは回転の速度がスムースに減速され、取上
げ移送動作を滑らかに行うことができる。
【0041】第1のカム72は、薄板状の部材例えば合
成樹脂板またはその他の軽量部材が好ましく用いられ
る。この第1のカム72には、前記移動主体76の回転
子80が移動可能な巾で所定形状のガイド溝73が刻設
されている。このガイド溝73の形状は、長物野菜Sを
取り上げてから移送して降ろすまでの行程に基づいて設
定されている。この第1のカム72,72は、移動主体
76の両端側の回転子80,80をそれぞれ組み合わせ
てそれぞれの板面が平行になるように設けられている。
尚、このガイド溝73の形状は図17に示すように支軸
67を中心として左右対称に形成したが限定するもので
はない。
【0042】第2のカム74は、前記第1のカム72と
同様の薄板状の部材で形成されており、前記第1のカム
72,72の上部にその板面が水平になるように架設し
ている。この第2のカム74は、図18によく示す如く
その板面に所定形状のガイド溝75が複数(図17では
10個)刻設されていると共に、このガイド溝75には
前記移動体86の支持部材89が下面側から貫通されて
いる。そして移動主体76がX軸方向に移動したときそ
れぞれの支持部材89が係合してそれぞれの移動体86
をY軸方向に移動するようになっている。
【0043】尚、図18は、第2のカム74のガイド溝
75を説明するための実施例を示すものであり、10本
のガイド溝75が、バケットピッチから物品の密着ピッ
チになるように刻設されている。このガイド溝75の形
状及び数は、箱詰めする形態及び用途に応じて任意に刻
設することができる。
【0044】また、この第2のカム74は脱着可能にな
っている。したがって箱詰めパターンに応じた複数の第
2のカムを用意しておくことにより、同一装置で複数の
箱詰めパターンに対応することができる。
【0045】以上のように貯溜装置4と取上げ移送装置
5と箱詰め部6とを組み合わせて構成した長物野菜の箱
詰装置の動作ついて以下説明する。動作を説明するにあ
たり、取上げ移送装置5の動作の各点を図17を用いて
説明する。この動作の各点は駆動カム65の回転角度に
よってそれぞれ設定されている。Oは原点である。Pは
原点から若干下った吸着下死点である。Qは吸着下死点
から180゜反対側に設定された箱詰下死点である。そ
して、非作動時における駆動カム65は原点Oで待機し
ている。
【0046】選別コンベア1の仕分排出位置からカーブ
コンベア2に仕分け排出された長物野菜Sは順次供給コ
ンベア3へと搬送される。一方、貯溜装置4の空のバケ
ット40は、バケット検出センサ59の検出位置で一時
停止しており、前記供給コンベア3から長物野菜Sが供
給される都度、物品検出センサ60により反転駆動モー
タ56が駆動して次の空のバケット40がバケット検出
センサ59に検出されるまで送り込まれる。そして、長
物野菜S入りのバケット40は、ストッパ61により貯
溜装置4上に停留される。そして、貯溜装置4上に停留
するバケット40が所定数(図面では10個)に達する
と図示しない作動指令が取上げ移送装置5の駆動装置9
1へ入力される。
【0047】作動指令によりモータ92が作動すると、
ラック96とピニオン97の作用により連動軸69が回
動して駆動カム65が支軸67を中心として原点O→吸
着下死点P→箱詰下死点Q→原点Oへと回転しはじめ
る。この駆動カム65の回転にともなって移動主体76
は第1のカム72のガイド溝73に沿って移動する。こ
れにより移動主体76に組み合わされた各吸着パッド8
8は、それぞれ対応するバケット40上の長物野菜Sを
吸着保持して上方に持ち上げたのち水平方向に移送す
る。長物野菜Sが取り上げられて空になったバケット4
0は、ストッパ61が解除することにより第2のコンベ
ア48上へ送られる。
【0048】移動主体76が第1のカム72のガイド溝
73に沿って水平方向に移動することにより、各移動体
86の支持部材89が第2のカム74のガイド溝75に
沿って移動する。これにより長物野菜Sを保持した吸着
パッド88はY軸方向にそれぞれの間隔を狭めるように
移動する。一方、箱詰めするための段ボール箱100
は、空箱搬送コンベア8により箱支持装置19上に供給
されて所定の箱詰め高さに待機している。また、段ボー
ル箱100の起立した各フラップ101は、フラップ拡
開部材31により外側に折り曲げられている。尚、ここ
で説明する箱詰めの形態は図19(イ)に示すパターン
とする。
【0049】前記駆動カム65が箱詰下死点Qへ向って
移動することにより前記移動主体76は、第1のカム7
2のガイド溝73に沿って降下する。これにより前記長
物野菜Sを取り上げた吸着パッド88は、それぞれの間
隔を狭めたまま箱支持装置19上の段ボール箱100内
へ入り込む。そして、箱詰下死点Qにおいて吸着パッド
88内の真空を破壊して長物野菜Sを段ボール箱100
内へ詰める(図3)。詰めたのち、駆動カム65が箱詰
下死点Qから原点Oへ回転することにより、移動主体7
6は第1のカム72のガイド溝73に沿って原点Oへ戻
る。この移動過程において各吸着パッド88は元の間隔
(バケットピッチ)に復帰して待機し次の作動待ち状態
となる。尚、段ボール箱100内へ長物野菜Sを段積み
するような場合には上記動作をくり返し行う。
【0050】箱詰めが完了すると、箱詰め部6のモータ
14が作動して昇降台12が降下する。降下した段ボー
ル箱100は箱支持装置19により製品搬送コンベア9
上へ送り出される。送り出し後、モータ14を作動させ
て昇降台12を上昇させると、空の段ボール箱100が
空箱搬送コンベア8から箱支持装置19上へ供給され次
の箱詰めのために待機する。
【0051】次に、図19(ロ)に示す形態に箱詰めす
るための箱詰め部6の動作について図8(イ)〜(ハ)
及び図9(ニ)〜(ヘ)を用いて説明する。同図(図
,図9)は段ボール箱100の長手の方向及び位置と
箱詰めの関係を示すものであり、図中Gはベース17の
回転軸を示す。
【0052】空箱搬送コンベア7により長手の方向を搬
送方向に沿って移送される段ボール箱100は図8
(イ)に示す如くそのままの向きで箱支持装置19へ供
給される。供給されると図8(ロ)に示す如く段ボール
箱100の向きを回転軸Gを中心として90度矢印方向
に回転させて一列目の箱詰めが行われる。そして、一列
目が箱詰めされた段ボール箱100は、図8(ハ)に示
す如く矢印方向にLの距離移動されて二列目の箱詰めが
行われる。尚、距離Lは一列目と二列目の箱詰め中心距
離である。以上のようにして二列目が箱詰めされた段ボ
ール箱100は、図(ニ)、(ホ)、(ヘ)の順にそ
の向きを変えて製品搬送コンベア8上へ送り出される。
尚、二列目が箱詰めされた段ボール箱100は、図
(ニ)及び、(ホ)の動作中に降下して製品搬送コンベ
ア8の高さに対応するようになっている。
【0053】また、段ボール箱100の回転及び水平移
動は、説明上それぞれの動作が終了したのちに動作する
ように説明したが、例えば水平移動中に回転させる等そ
れぞれが同時に動作するように制御することもできる。
更に、段ボール箱100に複数段に積み重ねる場合に
は、昇降台12を段階的に降下させることによって行う
ことができる。また、箱詰めの形態は図19(イ),
(ロ)に限定するものではない。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の長物野菜の
箱詰装置は、長物野菜が箱詰めされる箱詰め部に、昇降
可能に構成された昇降台とこの昇降台に水平方向に90
度回転可能に軸支されたベースとこのベースに水平方向
に所定の距離移動可能に設けられた箱支持装置とを設け
たので、箱の向き及び位置を変えることができ複数の箱
詰め形態に箱詰めすることが可能となる。
【0054】即ち、本発明は、取上げ移送装置により複
雑なパターン組みをさせることなく、箱詰め部において
箱の向き及び位置を変えるだけで複数の箱詰め形態に箱
詰めすることができるので、従来の人手による箱詰め作
業を省力化することができる。そして、この省力化によ
って箱詰めを正確且つ高速で行うことができ、生産性の
向上に効果がある。更に、一台の箱詰装置により複数の
箱詰形態に対応することができるので装置の汎用性が高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】箱詰め部の正面図。
【図2】同斜視図。
【図3】同平面図。
【図4】箱詰め部の動作説明図。
【図5】箱支持装置の部分詳細図。
【図6】同じく箱支持装置の動作説明図。
【図7】フラップ拡開部材の斜視図。
【図8】図8(イ),(ロ),(ハ)はいずれも箱詰め
部の動作説明図。
【図9】図9(ニ),(ホ),(ヘ)はいずれも箱詰め
部の動作説明図。
【図10】農産物の選別施設の平面図。
【図11】図10のA−Aに沿った断面図。
【図12】貯溜装置の正面図。
【図13】同平面図。
【図14】図12のB−Bに沿った断面図。
【図15】図12のC−Cに沿った断面図。
【図16】取上げ移送装置の斜視図。
【図17】図16のD方向から視た側面図。
【図18】図16の平面図。
【図19】図19(イ),(ロ)は長物野菜の箱詰形態
の説明図。
【符号の説明】 1:選別コンベア 2:カーブコ
ンベア 3:供給コンベア 4:貯溜装置 5:取上げ移送装置 6:箱詰め部 7:空箱搬送コンベア 8:製品搬送
コンベア 10:ガイドフレーム 11:コロ 12:昇降台 13:チェン 14:モータ 15:スプロ
ケット 16:バランスウエイト 17:ベース 18:シリンダ 19:箱支持
装置 20:スライド軸 21:摺動部
材 22:コンベアフレーム 23:シリン
ダ 24:搬送ローラ 25:搬送ベ
ルト 26:キャリアローラ 27:ガイド
軸 28:支持体 29:ガイド
軸受 30:シリンダ 31:フラッ
プ拡開部材 31a:フック部 32:ヒンジ 40:バケット 41:ローラ 42:第1のコンベア 43:小巾ベ
ルト 44:フレーム枠 45:駆動プ
ーリ 46:従動プーリ 47:駆動モ
ータ 48:第2のコンベア 49:チェー
ン 50:スプロケット 51:挟持手
段 52:従動軸 53:反転ロ
ーラ 54:反転レール 55:ベアリ
ング 56:反転駆動モータ 57:挟持手
段 58:駆動軸 59:バケッ
ト検出センサ 60:物品検出センサ 61:ストッ
パ 62:アクチェータ 65:駆動カム 66:カム溝 67:支軸 68:軸受 69:連動軸 70:スプロ
ケット 71:チェン 72:第1の
カム 73:ガイド溝 74:第2の
カム 75:ガイド溝 76:移動主
体 77:ガイド軸 78:ブラケ
ット 79:支軸 80:回転子 81:回転子 82:ブロッ
ク部材 83:スライドシャット 84:支持軸 85:摺動部材 86:移動体 87:スライダ本体 88:吸着パ
ッド 89:支持部材 90:フレー
ム 91:駆動装置 92:モータ 93:クランクアーム 94:カムフ
ォロア 95:ガイド 96:ラック 97:ピニオン 100:段ボール箱 101:フラ
ップ S:長物野菜 G:回転軸 O:原点 P:吸着下死
点 Q:箱詰下死点 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】箱詰め部の正面図。
【図2】同斜視図。
【図3】同平面図。
【図4】箱詰め部の動作説明図。
【図5】箱支持装置の部分詳細図。
【図6】同じく箱支持装置の動作説明図。
【図7】フラップ拡開部材の斜視図。
【図8】図8(イ)、(ロ)、(ハ)はいずれも箱詰め
部の動作説明図。
【図9】図9(ニ)、(ホ)、(ヘ)はいずれも箱詰め
部の動作説明図。
【図10】農産物の選別施設の平面図。
【図11】図10のA−Aに沿った断面図。
【図12】貯溜装置の正面図。
【図13】同平面図。
【図14】図12のB−Bに沿った断面図。
【図15】図12のC−Cに沿った断面図。
【図16】取上げ移送装置の斜視図。
【図17】図16のD方向から視た側面図。
【図18】図16の平面図。
【図19】図19(イ),(ロ)は長物野菜の箱詰形態
の説明図。
【符号の説明】 1:選別コンベア 2:カーブコンベ
ア 3:供給コンベア 4:貯溜装置 5:取上げ移送装置 6:箱詰め部 7:空箱搬送コンベア 8:製品搬送コン
ベア 10:ガイドフレーム 11:コロ 12:昇降台 13:チェン 14:モータ 15:スプロケッ
ト 16:バランスウエイト 17:ベース 18:シリンダ 19:箱支持装置 20:スライド軸 21:摺動部材 22:コンベアフレーム 23:シリンダ 24:搬送ローラ 25:搬送ベルト 26:キャリアローラ 27:ガイド軸 28:支持体 29:ガイド軸受 30:シリンダ 31:フラップ拡
開部材 31a:フック部 32:ヒンジ 40:バケット 41:ローラ 42:第1のコンベア 43:小巾ベルト 44:フレーム枠 45:駆動プーリ 46:従動プーリ 47:駆動モータ 48:第2のコンベア 49:チェーン 50:スプロケット 51:挟持手段 52:従動軸 53:反転ローラ 54:反転レール 55:ベアリング 56:反転駆動モータ 57:挟持手段 58:駆動軸 59:バケット検
出センサ 60:物品検出センサ 61:ストッパ 62:アクチェータ 65:駆動カム 66:カム溝 67:支軸 68:軸受 69:連動軸 70:スプロケッ
ト 71:チェン 72:第1のカム 73:ガイド溝 74:第2のカム 75:ガイド溝 76:移動主体 77:ガイド軸 78:ブラケット 79:支軸 80:回転子 81:回転子 82:ブロック部
材 83:スライドシャット 84:支持軸 85:摺動部材 86:移動体 87:スライダ本体 88:吸着パッド 89:支持部材 90:フレーム 91:駆動装置 92:モータ 93:クランクアーム 94:カムフォロ
ア 95:ガイド 96:ラック 97:ピニオン 100:段ボール箱 101:フラップ S:長物野菜 G:回転軸 O:原点 P:吸着下死点 Q:箱詰下死点
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【図4】
【図1】
【図2】
【図5】
【図6】
【図19】
【図7】
【図8】
【図10】
【図9】
【図11】
【図14】
【図12】
【図13】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱詰めするための複数の長物野菜を所定
    の向きで整列待機させる貯溜装置を設け、該貯溜装置上
    で待機する長物野菜を所定数保持して取り上げると共に
    所定の箱詰め部へ移送して箱内へ詰める取上げ移送装置
    を設けた箱詰装置であって、前記箱詰め部に、昇降可能
    に構成された昇降台とこの昇降台に水平方向に90度回
    転可能に軸支されたベースとこのベースに水平方向に所
    定の距離移動可能に設けられた箱支持装置とを設けたこ
    とを特徴とする長物野菜の箱詰装置。
  2. 【請求項2】 前記箱支持装置は、コンベアであり、箱
    の搬入方向と搬出方向とが可変に構成されていることを
    特徴とする請求項1記載の長物野菜の箱詰装置。
  3. 【請求項3】 前記箱は段ボール箱であり、更に、前記
    箱支持装置は、段ボール箱の起立した各フラップの上縁
    と係合可能なフラップ拡開部材を、上方に所定角度回転
    自在に軸支すると共に支持された段ボール箱に対して上
    下動可能に構成したフラップ拡開装置を有することを特
    徴とする請求項1又は2記載の長物野菜の箱詰装置。
JP6438493A 1993-03-23 1993-03-23 長物野菜の箱詰装置 Pending JPH072213A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190017437A (ko) * 2017-08-11 2019-02-20 주식회사 아이티씨 상자 내 제품자동투입장치

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