JPH07220867A - マイクロ波食品解凍加熱装置及び食品自動販売機 - Google Patents

マイクロ波食品解凍加熱装置及び食品自動販売機

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JPH07220867A
JPH07220867A JP6026222A JP2622294A JPH07220867A JP H07220867 A JPH07220867 A JP H07220867A JP 6026222 A JP6026222 A JP 6026222A JP 2622294 A JP2622294 A JP 2622294A JP H07220867 A JPH07220867 A JP H07220867A
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JP
Japan
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microwave
food
heating
frozen food
thawing
Prior art date
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Pending
Application number
JP6026222A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Obata
英幸 小畑
Teruo Osawa
照夫 大澤
Eiji Ono
栄司 大野
Koichi Okuma
廣一 大熊
Kazuo Kushima
和夫 串間
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New Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
New Japan Radio Co Ltd
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  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)
  • Vending Machines For Individual Products (AREA)
  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
  • Cookers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 厚みがあって、異なる材料が混入した冷凍食
品を、全体が均一な温度となるように加熱し、かつこの
加熱が短時間に行えるようにする。 【構成】 冷凍食品を解凍加熱するために、オーブン1
0内の上下双方に電磁ホーン11,14を設け、この電
磁ホーン11,14にはそれぞれマグネトロン13,1
6を設け、これらのマグネトロン13,16の出力を制
御部20で制御する。ここで、上記電磁ホーン11と冷
凍食品18との距離は、下側の電磁ホーン14と冷凍食
品18との距離よりも小さくする。これによれば、電磁
ホーン11,14により、指向性を有し、かつ中心部に
強い電界強度を持つマイクロ波を冷凍食品18に与える
ことができる。また、この装置を食品自動販売機に組み
込むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジや業務用電
子レンジ等として利用され、マイクロ波を用いて冷凍食
品を良好に解凍加熱する装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】電子レンジ、業務用電子レンジ、大量処
理用レンジ等の解凍加熱装置では、マグネトロンから発
せられたマイクロ波を解凍加熱室(オーブン)内に導く
ことによって、このオーブン内に入れられた被加熱物を
解凍し、更に加熱することができる。この場合、所定の
方向から出力されたマイクロ波は直接或いはオーブンの
壁に反射して被加熱物に照射されるが、このマイクロ波
が被加熱物へ可能な限り均一に与えられるように、上記
オーブンの形状或いはマイクロ波の投入口の位置等が設
計される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近ではカ
ツ丼、親子丼、そぼろ丼、カレーライス等の調理済み或
いは半調理済みの冷凍食品を解凍、加熱することが試み
られているが、上記従来のマイクロ波解凍加熱装置で
は、これらの冷凍食品を全体が均一な温度となるよう
に、かつ短時間に加熱することは困難であるという問題
があった。即ち、冷凍食品の中でも丼物等は厚みがあ
り、また御飯の上に油分、塩分、水分を含む具が載せら
れている。そして、これら構成材料の誘電体損失係数
(ε・tan δ)がそれぞれ相違し、マイクロ波による加
熱効果は各構成材料で異なることから、全体を均一に加
熱することができない。
【0004】図10及び図11には、マイクロ波の投入
口が側面上部又は天井部に配設された従来の解凍加熱装
置にて、丼物を解凍加熱した結果が示されており、これ
は図9に示した測定点について測定したものである。即
ち、半径約55mm、深さ約60mmの大きさの冷凍食
品1において、中心点Aと、この中心点から25mm間
隔ずれた点B〜Eの5点を、表面部(深さ10mm)、
中心部(深さ30mm)、底面部(深さ50mm)につ
いて測定した。図10は、カツ丼の冷凍食品1(約−2
0℃)をマイクロ波出力3kWで2分加熱したときの結
果であり、表面部101、中心部102、底面部103
において示されるように、中心点Aが他の点よりも低く
なっている。特に、表面部101において中心点Aが極
端に低いのは、上側の具(カツ)の表層部(最表面部)
が水分を含むことから先に加熱され、表層部の誘電体損
失係数が高くなることによって、具の下の御飯の加熱が
阻害されるからである。また、図11は、そぼろ丼の冷
凍食品1をマイクロ波出力2.5kWで2分加熱したと
きの結果であり、この場合の表面部201ではマイクロ
波の透過が具のそぼろによりそれ程妨げられないので良
好となるが、中心部202、底面部203では中心点A
が同様に低くなっている。
【0005】上記のように、中心点Aが加熱されないの
は、上記の冷凍食品がある程度の厚さ(深さ)を有し、
かつ上側等に具が配置されるためであり、一方周辺の点
C及び点Eが常に高いのは、マイクロ波が端部に集中す
るというエッジ効果があるためである。また、水分につ
いては、0℃を境にして誘電体損失係数が急に大きくな
ることから、端部では冷凍状態から早目に0℃以上にな
ると、加速的に加熱効果が現れるからである。
【0006】このような不均一な加熱状態を解消するた
めに、従来では次のような方法が実施されている。即
ち、被加熱物をターンテーブルに載せ、このターンテー
ブルを回転させ、又は上下させて、電界分布を変えた
り、オーブン内の電界をスターラ(回転体)で攪乱する
ことが行われている。また、マイクロ波の投入口に回転
する金属板等からなる2次的なアンテナを設け、このア
ンテナによりマイクロ波の放射方向を変えることも行わ
れている。
【0007】しかし、各種の方法によっても、冷凍食品
のように厚みがあり、かつ不均一な物質(材料)が混在
している被加熱物では、全体を良好に均一に加熱するこ
とができないという問題がある。なお、上記のターンテ
ーブルを用いる装置では、上下させたりする構造は複雑
となるばかりか、オーブン内のスペースを広くしなけれ
ばならない。また、これらの装置により均一な電界の下
で短時間に加熱する際には、サーマルランナウェイ(熱
暴走)を起こす可能性がある。
【0008】更に、従来の装置においては、全体を均一
な温度で解凍加熱するために、マイクロ波を連続的に与
えるのではなく、所定のデューティ比を以て間欠的に与
え、全体を徐々に加熱することも行われている。しか
し、この場合は、解凍加熱に例えば20分程度が必要と
なり、時間がかかりすぎるという問題がある。しかも、
冷凍食品においては、品質を維持するために、最大氷結
晶生成帯の逆の作用に相当する最大氷結晶融解帯(−5
℃〜0℃)を素速く通過させる必要がある。従って、上
記のような間欠的なマイクロ波の照射では、品質の低下
が起こるおそれがある。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、厚みがあって、異なる材
料が混入した冷凍食品を、全体が均一な温度となるよう
に加熱し、かつこの加熱が短時間に行えるマイクロ波食
品解凍加熱装置及び食品自動販売機を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1請求項の発明に係るマイクロ波食品解凍加熱装
置は、冷凍食品を解凍加熱するために複数のマイクロ波
の投入口が形成され、少なくとも冷凍食品の下側に配置
される投入口には電磁ホーンを設けた解凍加熱室と、上
記電磁ホーンを取り付けた投入口とその他の投入口から
供給されるマイクロ波の出力を別個に設定するマイクロ
波出力設定手段と、を有することを特徴とする。第2請
求項の発明は、上記解凍加熱室には上下の2箇所にマイ
クロ波投入口を設け、この上下のマイクロ波投入口の双
方に電磁ホーンを設けたことを特徴とする。第3請求項
の発明に係る食品自動販売機は、複数のマイクロ波の投
入口が形成され、少なくとも冷凍食品の下側に配置され
る投入口には電磁ホーンを設けた解凍加熱室と、上記電
磁ホーンを取り付けた投入口とその他の投入口から供給
されるマイクロ波の出力を別個に設定するマイクロ波出
力設定手段と、を有するマイクロ波食品解凍加熱装置を
組み込んだことを特徴とする。
【0011】
【作用】上記の構成によれば、例えば上下の投入口から
マイクロ波が冷凍食品へ与えられることになるが、少な
くとも下側の投入口では電磁ホーンから指向性のあるマ
イクロ波が照射される。この指向性のあるマイクロ波に
よれば、中心へ向うに従ってその密度が強くなる電界分
布とすることができ、しかも所定方向にマイクロ波を集
中させるので、加熱効率が向上することになる。従っ
て、この中心部分に強い電界を有するマイクロ波ともう
一方の投入口から与えられるマイクロ波によって、冷凍
食品はその全体が均一に加熱される。このとき、上側の
投入口にも電磁ホーンを設け、上記のマイクロ波の集中
度及び中心部分へのマイクロ波の電界強度を更に高める
こともできる。
【0012】また、上記上下の投入口からのマイクロ波
の出力は、それぞれの投入口の冷凍食品に対する距離を
変えることにより、冷凍食品に対応した設定とすること
ができる他、冷凍食品の種類に応じて加熱時間等を制御
することにより、その出力状態を調整することができ
る。これにより、均一な加熱状態が得られると共に、各
食品を最適な状態に加熱することが可能となる。そうし
て、このように冷凍食品の全体に均一にマイクロ波が与
えられるので、従来のように間欠的なマイクロ波の照射
をする必要がなく、またマイクロ波が集中して食品に与
えられることにより、短時間に解凍加熱処理を終了させ
ることができ、品質を劣化させることもない。
【0013】更に、このようなマイクロ波食品解凍加熱
装置を自動販売機に組み込むと、冷凍食品を簡単に加熱
調理でき、しかも加熱ムラのない良好な品質の食品を提
供できるという利点がある。
【0014】
【実施例】図1には、第1実施例に係るマイクロ波食品
解凍加熱装置の構成が示されており、図示されるよう
に、オーブン(解凍加熱室)10の上下にマイクロ波の
投入口が配置される。即ち、上側には投入口としての電
磁ホーン11が導波管12に接続されて配置され、この
導波管12にマグネトロン13が取り付けられ、下側に
おいても同様に電磁ホーン14、導波管15、マグネト
ロン14が取り付けられる。このマグネトロン13,1
6は、大型のものは垂直に取り付けた方が寿命の点で良
いが、この場合、導波管12,15の長さを電磁ホーン
11,16からλ/2(λ:マイクロ波波長)以上とす
れば、コーナー導波管を用いて折り曲げ、この導波管に
マグネトロン13,16を取り付けることもできる。そ
して、オーブン10内にはマイクロ波を透過しやすい材
質、例えばセラミック、ガラス、テフロン、ポリプロピ
レン(P.P.)等からなるテーブル17が設けられ、
このテーブル17の上に容器を用いてパッキングされた
冷凍食品18が配置される。
【0015】図2には、上記電磁ホーン11,14の形
状が示されており、実施例では120mm×120mm
の開口を有する長さ200mmの電磁ホーン11,14
が、109.2mm×54.6mmの導波管12,15
に接続される。この電磁ホーン11,14によれば、図
3に示されるような指向特性が得られることになり、し
かも中心部ほど電界強度が高くなる特性が得られ、例え
ば図示の中心領域S1は外側領域S2 よりも電界強度が
高くなる。従って、この電磁ホーン11,14によれ
ば、マイクロ波を上記指向特性により、冷凍食品18の
領域に集中させて与えることができ、同時に冷凍食品1
8の中心部に強い電界のマイクロ波を透過させることが
できる。
【0016】図4には、上記電磁ホーン11(又は1
4)から所定の距離に置かれた被加熱物の昇温状態が示
されており、これは電磁ホーン11(又は14)から3
0mm、50mm、90mm離れた場所の中心点が所定
の温度に達したときの他の場所の達成温度を示したもの
である。これによれば、いずれの場合も中心点が一番加
熱効果が高く、この中心点の加熱効果は、電磁ホーン1
1(又は14)から短い距離にあるほど、高くなること
が理解される。従って、実施例の構成では、2個の電磁
ホーン11,14の冷凍食品18に対する距離を変える
ことによって、最良となる加熱分布を選択・設定するこ
とができることになる。ここでは、冷凍食品18に対す
る上側の電磁ホーン11の距離を下側の電磁ホーン14
の場合よりも大きくして、上側の投入口からのマイクロ
波出力が下側よりも弱くなるように設定してある。これ
によれば、具の表層部の過加熱を抑制することができ
る。
【0017】また、上記電磁ホーン11,14と冷凍食
品(容器)18との間の距離は、ニアフィールドλ/
(2π)からフレネルゾーンと呼ばれる(2D2 )/λ
[D:アンテナ開口最大寸法]の間に配置することにな
る。実験によれば、冷凍食品18の種類が変った場合で
も、上記距離を20mm〜100mmの間で設定すれ
ば、マイクロ波の反射は小さく抑えられ、マグネトロン
13,16へダメージを与えないようにできる。なお、
上下の導波管12,15では、負荷(冷凍食品18)が
ない場合に誤ってマイクロ波を発振させても結合するこ
とがないように、E(電界)面とH(磁界)面をそれぞ
れ直交させることが好ましい。
【0018】図1において、上述したマグネトロン1
3,16には、制御部20が接続されており、この制御
部20によってマグネトロン13,16の出力状態が別
個に制御される。この出力制御として、主にマグネトロ
ン13,16の発振時間の制御が行われることになり、
これは調理済みの冷凍食品18の種類、大きさ等によっ
て変えられる。
【0019】第1実施例は以上の構成からなるが、この
実施例の装置で冷凍食品を加熱した結果を図5及び図6
に示す。図5には、約−20℃のカツ丼の冷凍食品18
(約450g)をマイクロ波加熱し、上述した図9の測
定点A〜Eについて測定した結果が示されており、これ
はマイクロ波出力3kWで2分間加熱したものである。
これによれば、表面部(深さ10mm)301、中心部
(30mm)302、底面部(50mm)303は共
に、75℃〜95℃の間の温度となり、従来の場合(図
10)と比較すると、均一に加熱されていることが理解
される。また、図6には、約−20℃のそぼろ丼の冷凍
食品18(約370g)を、マイクロ波出力2.5kW
で2分間加熱した結果が示されており、この場合も、表
面部401、中心部402、底面部403が共に、75
℃〜95℃の間の温度となり、従来の場合(図11)と
比較すると、著しく改善されている。
【0020】即ち、実施例では、電磁ホーン11,14
によって、マイクロ波が冷凍食品18に集中されると共
に、この冷凍食品18の中心部に強い電界のマイクロ波
が与えられるので、中心部の加熱効果が高くなる一方、
周辺部に対するマイクロ波の加熱効果は低くなり、上述
したエッジ効果も起こり難くなる。また、第1実施例で
は上側の電磁ホーン11の冷凍食品18に対する距離が
下側の場合よりも長いことから、上側のマイクロ波出力
が弱くなっており、これによって具の表層部が先に過加
熱状態とならない。このような理由から、厚さがあり、
具が載せられている調理済みの冷凍食品18であって
も、全体が均一に加熱されることになる。
【0021】そうして、上記のように指向性を有し、か
つ中心部において強い電界を有するマイクロ波の照射が
行われるので、実施例では2〜3分で処理が終了するこ
とになる。従って、丼物を解凍加熱する際に間欠的にマ
イクロ波を与え、20分程度かかった従来の装置と比較
すると、短時間の解凍加熱が可能となる。しかも、短時
間で解凍加熱できるということは、上述した最大氷結晶
融解帯(−5℃〜0℃)を素速く通過させられることを
意味しており、高品質の食品が提供できるという利点が
ある。
【0022】更に、実施例では、制御部20により上側
のマグネトロン13と下側のマグネトロン16のマイク
ロ波出力を変えるようにプログラム設定すれば、異なる
冷凍食品に相応した加熱が可能である。例えば、玉子
丼、親子丼、カツ丼では、卵を材料として使っている
が、この卵が70℃程度の温度から急速に固まり、商品
価値が下がることが予想される。従って、この場合に
は、例えば上側のマイクロ波出力を10秒〜20秒程度
先に終了させ、卵が完全に固まることを避けることによ
って、品質を向上させることができる。また、制御部2
0は冷凍食品の種類に応じて、マグネトロン13,16
の出力時間を別個に設定することができ、これによって
各冷凍食品の特徴を考慮した加熱が実現可能となる。
【0023】図7には、第2実施例の構成が示されてお
り、この第2実施例は複数の冷凍食品を処理できるよう
にしたものである。図7において、オーブン22内には
マイクロ波を透過しやすい材料で形成されたターンテー
ブル23が配置され、このターンテーブル23の軸24
に駆動源であるモータ25が取り付けられる。このター
ンテーブル23は、図示の2個の冷凍食品18A,18
Bを含む複数個の冷凍食品が載せられるようになってい
る。そして、このターンテーブル23の上側に、導波管
27に接続された電磁ホーン28が設けられ、一方ター
ンテーブル23の下側において180度離れた位置に、
導波管29に接続された電磁ホーン30が配置される。
この導波管27,29には、第1実施例と同様に、それ
ぞれのマグネトロンが配置され、これらのマグネトロン
の出力は制御部によって制御される。
【0024】この第2実施例によれば、ターンテーブル
23に載せられた複数個の冷凍食品18A,18B…
が、2個の電磁ホーン28,30から出力されるマイク
ロ波によって順次加熱されることになる。そして、この
場合の加熱は、個々の冷凍食品18A,18Bについて
みれば、第1実施例と同様となり、全体で均一な加熱が
達成される。従って、複数の冷凍食品18A,18B…
を一度に加熱処理することが可能となる。
【0025】図8には、第3実施例の構成が示されてお
り、この第3実施例は上記第1実施例の解凍加熱装置を
食品自動販売機に応用したものである。図8において、
販売機本体30の上部には、カツ丼、天丼、親子丼等の
冷凍食品のメニューを表示する表示板31が設けられ、
その下側には選択釦32が配設される。また、右側中央
にはコイン投入口33及び紙幣投入口34、その下側に
はおつり取出し口35が取り付けられ、下部には選択さ
れた冷凍食品を取り出す取出し口36が設けられる。そ
して、このような販売機本体30の中央部に、第1実施
例と同様の構成の解凍加熱装置が配設される。
【0026】即ち、図1の電磁ホーン11,14を配置
したオーブン10が中心部に取り付けられ、このオーブ
ン10内には冷凍食品18を載せるテーブル17が配設
される。一方、図の鎖線の位置に開閉扉37が取り付け
られ、この開閉扉37を開くことによって、冷凍食品1
8をテーブル17に載せ、或いはテーブル17から取り
出すことができる。なお、上記コイン投入口33の近傍
には、解凍加熱の開始釦38が設けられ、この開始釦3
8によって制御部はマイクロ波の発振を開始することに
なる。
【0027】このような第3実施例の食品自動販売機
は、ホテル、遊園地、病院等の最適な場所に配置される
ことになり、この食品自動販売機によれば、コイン投入
等で買った調理済みの冷凍食品18を、開閉扉37を開
けてオーブン10内に入れることができる。そして、開
始釦38を押すると、マイクロ波が上下2個の電磁ホー
ン11,14から出力され、冷凍食品が加熱される。こ
の場合の加熱は、第1実施例と同様であり、丼物等の冷
凍食品は全体的に均一に加熱され、加熱ムラのない調理
された食品が短時間に得られる。
【0028】上記各実施例では、上下の2箇所に電磁ホ
ーン11,14,28,30を配置するようにしたが、
上側の投入口として従来と同様に、導波管12,15,
27,29の端部を側面上部又は天井等に配置すること
ができる。即ち、下側の電磁ホーン14,30からのマ
イクロ波を、特に冷凍食品18の中央部の透過させると
共に、天井等に配置された投入口からのマイクロ波を、
冷凍食品18の周囲から透過させることにより、冷凍食
品18の全体を均一に解凍加熱してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、第1請求項の発明
によれば、冷凍食品を解凍加熱するために複数のマイク
ロ波の投入口が形成された解凍加熱室において、少なく
とも冷凍食品の下側に配置される投入口には電磁ホーン
を設け、この電磁ホーンを取り付けた投入口とその他の
投入口から供給されるマイクロ波の出力を別個に設定す
るようにしたので、厚みがあって、異なる材料が混入し
た冷凍食品を、全体が均一な温度となるように加熱で
き、かつこの加熱を短時間に行うことが可能となる。従
って、加熱ムラのない高品質の調理された食品を提供で
きるという利点がある。
【0030】第2請求項の発明によれば、解凍加熱室に
は上下の2箇所にマイクロ波投入口を設け、この上下の
マイクロ波投入口の双方に電磁ホーンを設けたので、マ
イクロ波を冷凍食品に更に集中させ、かつ中心部の電界
強度を高めることができ、2個の電磁ホーンの組合せに
より均一な加熱の効率を向上させることが可能となる。
【0031】第3請求項の発明に係る食品自動販売機に
よれば、上記の解凍加熱装置によって冷凍食品を加熱す
るので、自動販売機において加熱ムラのない高品質の調
理された食品を提供できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るマイクロ波食品解凍
加熱装置を示す構成図である。
【図2】実施例での電磁ホーンの構成を示す斜視図であ
る。
【図3】実施例の電磁ホーンの指向特性を示す図であ
る。
【図4】実施例の電磁ホーンから所定の距離に置かれた
被加熱物の昇温状態を示すグラフ図である。
【図5】第1実施例の装置を用いて冷凍カツ丼を加熱処
理した場合の測定結果を示すグラフ図である。
【図6】第1実施例の装置を用いて冷凍そぼろ丼を加熱
処理した場合の測定結果を示すグラフ図である。
【図7】第2実施例の食品解凍加熱装置を示す構成図で
ある。
【図8】第3実施例の食品自動販売機を示す構成図であ
る。
【図9】丼物の品温を測定する際の測定点を示す図であ
る。
【図10】従来の装置で冷凍カツ丼を加熱処理した場合
の測定結果を示すグラフ図である。
【図11】従来の装置で冷凍そぼろ丼を加熱処理した場
合の測定結果を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10,22 … オーブン(解凍加熱室)、 11,14,28,30 … 電磁ホーン、 12,15,27,29 … 導波管、 13,16 … マグネトロン、 18,18A,18B … 冷凍食品、 20 … 制御部、 23 … ターンテーブル、 30 … 販売機本体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大熊 廣一 埼玉県上福岡市福岡二丁目1番1号 新日 本無線株式会社川越製作所内 (72)発明者 串間 和夫 埼玉県上福岡市福岡二丁目1番1号 新日 本無線株式会社川越製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍食品を解凍加熱するために複数のマ
    イクロ波の投入口が形成され、少なくとも冷凍食品の下
    側に配置される投入口には電磁ホーンを設けた解凍加熱
    室と、上記電磁ホーンを取り付けた投入口とその他の投
    入口から供給されるマイクロ波の出力を別個に設定する
    マイクロ波出力設定手段と、を有するマイクロ波食品解
    凍加熱装置。
  2. 【請求項2】 上記解凍加熱室には上下の2箇所にマイ
    クロ波投入口を設け、この上下のマイクロ波投入口の双
    方に電磁ホーンを設けたことを特徴とする上記第1請求
    項記載のマイクロ波食品解凍加熱装置。
  3. 【請求項3】 複数のマイクロ波の投入口が形成され、
    少なくとも冷凍食品の下側に配置される投入口には電磁
    ホーンを設けた解凍加熱室と、上記電磁ホーンを取り付
    けた投入口とその他の投入口から供給されるマイクロ波
    の出力を別個に設定するマイクロ波出力設定手段と、を
    有するマイクロ波食品解凍加熱装置を組み込んだ食品自
    動販売機。
JP6026222A 1994-01-28 1994-01-28 マイクロ波食品解凍加熱装置及び食品自動販売機 Pending JPH07220867A (ja)

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