JPH0721930B2 - 情報記録再生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は記録媒体に情報を記録し及び／または記録媒体
に記録されている情報を再生するための装置に関するも
のであり、特にカード状またはシート状等の記録媒体と
該媒体に対し情報処理するためのヘッド部とが相対的に
往復運動することにより情報の記録及び／または再生を
行なう情報記録再生装置に関する。

この様な情報記録再生装置は光学的情報記録再生装置や
磁気的情報記録再生装置として好適に利用される。

〔従来の技術及びその問題点〕

従来、光ビームを用いて情報を記録し且つかくして記録
された情報を光ビームを用いて再生するために用いられ
る記録媒体の形態として、カード状、ディスク状、テー
プ状等各種のものが知られている。なかでも、カード状
に形成された光学的情報記録媒体（以下、「光カード」
と称す）は、製造が容易で、携帯性が良く、アクセス性
も良い記録媒体として、大きな需要が見込まれている。

光カードにおいては、情報トラックは直線状に形成さ
れ、この様な情報トラックはカード表面の所定の領域に
て平行に多数本配列されている。従って、光カードを記
録媒体とする情報記録再生装置においては、光ビームス
ポットは光カード表面上にて情報トラックの方向に相対
的に連続移動せしめられ、この際に情報の記録または再
生が行なわれ、所定の距離の移動の後には光ビームスポ
ットは光カード表面上にて上記情報トラックの方向を横
切る方向に相対的に所定距離移動せしめられ、この際に
は情報の記録または再生は行なわれず、次いで再び上記
情報トラックの方向に相対的に連続移動せしめられ、こ
の際に情報の記録または再生が行なわれ、以下同様にし
て情報トラックの方向の相対的移動と該方向を横切る方
向の相対的移動とが交互に所望の回数繰返される。

以上の様な動作を行う情報記録再生装置として、光カー
ドを載置台（以下、「シャトル」と称す）上に保持し、
該シャトルを情報トラックの方向に往復移動させ、一方
該光カードの情報トラックに光ビームスポットを形成す
るためのヘッド部を情報トラックを横切る方向に移動さ
せる方式のものが考えられる。

しかして、光カードの情報トラックは極めて細く（たと
えば１〜５μ程度）、この様な情報トラックに対し正確
に光ビームを微小スポット照射せしめるためには光ヘッ
ド部にオートトラッキング機能及びオートフォーカシン
グ機能が必要不可欠である。かくして、これら機能を具
備する光ヘッド部においては、光ビームを情報トラック
上に集光するための対物レンズはその光軸方向と該方向
及び記録媒体の情報トラックの方向の双方に直交する方
向とにそれぞれ独立に移動可能とされており、該情報ト
ラックに対し常に適正な微小光ビームスポット照射を行
なう様にサーボ回路により制御されている。光ヘッド部
におけるこの対物レンズを含む可動部分は微細な金属板
バネ、ゴム系弾性体等により支持されていることが多い
が、稼動中は主に磁力により拘束されているのが常であ
る。このため一般に光ヘッド部は振動には弱く、装置に
一定限度以上の衝撃が加わると、その制御範囲からはず
れ記録再生が不可能となることが多い。

特に、記録媒体を載置台上に保持し該載置台を往復運動
せしめて記録再生を行なう場合には、該載置台が移動の
向きを反転する時の大きな加速度に基づき強い衝撃を受
け、往復運動の方向を横切る方向に振動が発生する。こ
の振動の振幅が大きくなったり周波数が高くなったりす
ると、光ヘッド部にまで振動が伝達せしめられて上記オ
ートトラッキング機能やオートフォーカシング機能が正
常に作用しなくなり、かくして正常な記録再生ができな
くなるという問題がある。また、載置台の振動は直接情
報記録媒体に伝達せしめられて該媒体が位置ずれを生ず
るおそれがあるとともに上記光ヘッド部のオートトラッ
キングやオートフォーカシングの機能に悪影響を与える
という問題もある。

第３図及び第４図を参照しながら、以上の如き問題を更
に詳しく説明する。第３図は従来の光学的情報記録再生
装置の概略平面図であり、第４図はその概略側面図であ
る。

第３図及び第４図において、２はシャトルであり、その
上面には光カードを載置するためのＸ−Ｙ面に平行な平
面部分が形成されており、ここには光カード４が不図示
の適宜の手段により固定保持されている。シャトル２の
Ｘ方向一端部にはＸ方向の２つの突出部6,8が形成され
ている。該突出部には同軸の貫通孔が形成されており、
該貫通孔には１本のガイド部材10が摺動可能に嵌合せし
められている。シャトル２のＸ方向の他端部にはまたガ
イドローラ12が付設されている。該ガイドローラの下方
には上記ガイド部材10と平行にガイド部材14が配設され
ており、ガイドローラ12はガイド部材14上に載せられて
いる。これらガイド部材10,14はいずれも不図示のフレ
ームに取り付けられている。

第３図及び第４図において、16はサーボモータであり、
該モータのＸ方向の駆動回転軸にはプーリ18が取付けら
れている。一方、20はプーリであり、該プーリはＸ方向
の軸のまわりに自由に回転し得る様に支持部材22に取付
けられている。これら２つのプーリ18,20の間にはベル
ト24が巻回されており、該ベルトの上側走行部分及び下
側走行部分は上記ガイド部材10,14と平行であり、また
該ベルト24の上側走行部分の一部が上記シャトル２の下
面側に結合位置25において固定されている。尚、モータ
16及び支持部材22はいずれも不図示のフレームに取り付
けられている。

第３図には示されていないが、第４図において、26は光
ヘッド部であり、該光ヘッド部からは下方に向って集束
光ビーム28を投射することができ、また該ヘッド部はＸ
方向に移動可能な様に不図示のフレームに取り付けられ
ている。

尚、第３図及び第４図において、Ｇはシャトル２の重心
を示す。

上記装置を動作せしめるに当っては、先ずシャトル２の
載置部に光カード４を所定の姿勢にて保持せしめた後
に、モータ16を駆動することよりベルト24が走行せしめ
られ、かくしてシャトル２はＹ方向に移動する。該モー
タ18を適宜の周期で正転及び逆転せしめることによりシ
ャトル２は適宜の範囲内にて往復運動を行なう。

以上の様なシャトル２の往復運動の間に光ヘッド部26か
ら光ビーム28が発せられ、これにより光カード４に情報
の記録が行なわれ、または該カードに記録されている情
報の再生が行なわれる。尚、この記録再生時には、シャ
トル２のＹ方向移動の反転時あるいはその前後において
光ヘッド部26はＸ方向に所定距離（即ち、情報トラック
のＸ方向間隔の整数倍の距離）移動せしめられ、かくし
て光ビーム28は光カード４の所望の情報トラック上にス
ポットを形成し、順次走査が行なわれる。

第３図において、シャトル２がＹ方向に右向きに移動し
ていて左向きに反転する際には結合位置25においてベル
ト24からＹ方向に左向きの力を受ける。ところが、シャ
トル２の重心Ｇは結合位置25とＸ方向に関しずれた位置
にあるので、シャトル２に作用する慣性力に基づき該シ
ャトル２には重心Ｇのまわりに矢印Ａの向きにモーメン
トが生ぜしめられ、かくしてシャトル２にＸ方向の振動
が発生する。該振動は光カード４の面内において情報ト
ラックの方向と直交する方向の振動であるので主として
光ヘッド部26のオートトラッキング機能に悪影響を与え
る。

第４図において、シャトル２がＹ方向に右向きに移動し
ていて左向きに反転する際には結合位置25においてベル
ト24からＹ方向に左向きの力を受ける。ところが、シャ
トル２の重心Ｇは結合位置25とＺ方向に関しずれた位置
にあるので、シャトル２に作用する慣性力に基づき該シ
ャトル２には重心Ｇのまわりに矢印Ｂの向きにモーメン
トが生ぜしめられ、かくしてシャトル２にＺ方向の振動
が発生する。該振動は光カード４の面に直交する方向の
振動であるので主として光ヘッド部26のオートフォーカ
シング機能に悪影響を与える。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明によれば、上記の如き従来技術の問題点を解決す
るものとして、情報記録媒体を載置台上に保持せしめ前
記載置台を記録再生用のヘッドに対し往復運動させて情
報の記録、再生を行う情報記録再生装置において、前記
載置台を往復運動させるための駆動力を発生する駆動手
段と、前記駆動力を前記載置台に伝達するために前記載
置台と結合する伝達手段とを備え、前記載置台と前記伝
達手段が結合する位置は、前記載置台の重心を含むと共
に前記載置台の往復運動の方向と平行で且つ前記載置台
上に保持される情報記録媒体の情報記録面に垂直な平面
の近傍（平面上を含む）にあるか、又は、前記載置台の
重心を含むと共に前記載置台上に保持される情報記録媒
体の情報記録面に平行な平面の近傍（平面上を含む）に
あることを特徴とする情報記録再生装置が提供される。

本発明の一態様においては、前記載置台と前記伝達手段
が結合する位置は、前記載置台の重心を含むと共に前記
載置台の往復運動の方向の直線近傍（直線上を含む）に
ある。

本発明の他の態様においては、前記載置台と前記伝達手
段が結合する位置は前記載置台の重心近傍（重心を含
む）にある。

〔実施例〕

以下、図面を参照しながら本発明の具体的実施例を説明
する。

第１図は本発明装置の第１の実施例を示す概略平面図で
ある。尚、本実施例は光学的情報記録再生装置に適用さ
れたものである。第１図において上記第３図におけると
同様の部材には同一の符号が付されており、これらにつ
いてはここでは説明を省略する。

本実施例においては、結合位置25がシャトル２の重心Ｇ
を通りＹ−Ｚ面に平行な平面上にあるため、シャトル２
の往復運動の反転時に該シャトルにＺ方向のまわりのモ
ーメントが生ずることはなく、かくしてＸ方向の振動の
発生が抑制される。

第２図は本発明装置の第２の実施例を示す概略一部切欠
側面図である。尚、本実施例も光学的情報記録再生装置
に適用されたものである。第２図において上記第４図に
おけると同様の部材には同一の符号が付されており、こ
れらについてはここでは説明を省略する。

本実施例においては、結合位置25がシャトル２の重心Ｇ
を通りＸ−Ｙ面に平行な平面上にあるため、シャトル２
の往復運動の反転時に該シャトルにＸ方向のまわりのモ
ーメントが生ずることはなく、かくしてＺ方向の振動の
発生が抑制される。

本発明においては、上記駆動力伝達手段と載置台との結
合位置が該載置台の重心を含み且つ該載置台の往復運動
方向の直線近傍（直線上を含む）となる様にすることに
より、載置台にＸ方向及びＺ方向の双方のまわりのモー
メントの発生を抑制することができ、有利である。

更に、本発明においては、上記結合位置が載置台の重心
近傍（重心を含む）となる様にするのがより好ましい。

上記実施例は記録媒体への情報の記録・再生が光ビーム
を用いてなされるものについて説明されているが、本発
明には記録媒体への情報の記録・再生がその他の方式の
ものたとえば磁気的に記録媒体に対し情報の記録及び／
または再生を行なうものも含まれる。

〔発明の効果〕

以上の様な本発明によれば、載置台の往復運動にともな
う振動の発生を抑制することができるので、載置台上で
の情報記録媒体のずれやヘッド部への振動の伝達が防止
でき、かくして良好な記録再生を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の平面図であり、第２図は本発明装
置の一部切欠側面図である。 第３図は従来の情報記録再生装置の平面図であり、第４
図はその一部切欠側面図である。 2:シャトル、4:光カード、10,14:ガイド部材、16:駆動
モータ、24:ベルト、25:結合位置、G:シャトル重心

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】情報記録媒体を載置台上に保持せしめ前記
   載置台を記録再生用のヘッドに対し往復運動させて情報
   の記録、再生を行う情報記録再生装置において、 前記載置台を往復運動させるための駆動力を発生する駆
   動手段と、前記駆動力を前記載置台に伝達するために前
   記載置台と結合する伝達手段とを備え、前記載置台と前
   記伝達手段が結合する位置は、前記載置台の重心を含む
   と共に前記載置台の往復運動の方向と平行で且つ前記載
   置台上に保持される情報記録媒体の情報記録面に垂直な
   平面の近傍にあるか、又は、前記載置台の重心を含むと
   共に前記載置台上に保持される情報記録媒体の情報記録
   面に平行な平面の近傍にあることを特徴とする情報記録
   再生装置。
2. 【請求項２】前記載置台と前記伝達手段が結合する位置
   は、前記載置台の重心を含むと共に前記載置台の往復運
   動の方向の直線近傍にある、特許請求の範囲第１項に記
   載の情報記録再生装置。
3. 【請求項３】前記載置台と前記伝達手段が結合する位置
   は前記載置台の重心近傍にある、特許請求の範囲第２項
   に記載の情報記録再生装置。