JPH07199689A - 導電性弾性部材及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

導電性弾性部材及びこれを備えた画像形成装置

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JPH07199689A
JPH07199689A JP35177593A JP35177593A JPH07199689A JP H07199689 A JPH07199689 A JP H07199689A JP 35177593 A JP35177593 A JP 35177593A JP 35177593 A JP35177593 A JP 35177593A JP H07199689 A JPH07199689 A JP H07199689A
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resistance
conductivity
image
transfer roller
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Masami Takeda
正美 竹田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】感光ドラムに圧接させた状態の転写ローラにお
いて、軸方向の抵抗分布を均一にして、トナーの飛散
り、白斑点状跡等の画像不良をなくす。 【構成】芯金10bの中央部に導電性の低い(抵抗値が
高い)ゴム10a1 を圧入し、その左右両側に導電性の
高い(抵抗値の低い)ゴム10a2 を圧入して転写ロー
ラ10を構成する。帯電ローラ10単体(非圧接状態)
での軸方向の抵抗分布は、左右両端部近傍で低く、中央
部で高くなる。この帯電ローラ10を、芯金10bの左
右両端を付勢して感光ドラムに圧接させると(圧接状
態)、転写ローラ10は、左右両端部近傍で加圧力が高
くなる。これにより、左右両端部近傍の抵抗が高めら
れ、結果、圧接状態での軸方向の抵抗分布は均一とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、レーザビーム
プリンタ等の画像形成装置に装着される導電性弾性部材
及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等の画像形成装置におい
て、像担持体表面にトナー像を形成し、これに紙などの
転写材を押し当て、さらに、この転写材を裏面側から転
写部材によって像担持体に押し付けるとともに、転写部
材に転写バイアスを印加することにより、像担持体上の
トナー像を転写材表面に転写する構成の画像形成装置が
知られている。
【0003】図9に、上述の構成の画像形成装置の一例
として、レーザビームプリンタの概略構成を示す。この
ものの構成及び作用を簡単に説明すると、レーザダイオ
ード(露光手段)1から発振されたレーザ光は、ポリゴ
ンミラー2、レンズ3、そして折返しミラー4を介し
て、感光ドラム(被帯電体としての像担持体)6の表面
を照射する。このとき感光ドラム6表面は、矢印R6方
向の回転に基づき、帯電ローラ(ローラ部材)5によっ
てあらかじめ所定の電位に帯電されており、レーザ光の
照射によって露光された部分の表面電位のみが低下して
潜像が形成される。現像装置8内で感光ドラム6の帯電
極性と同極性に帯電されたトナー9は、現像スリーブ7
に担持されて矢印R7方向の回転により感光ドラム6に
対向する現像位置に搬送されると、現像スリーブ7と感
光ドラム6との間に形成された電界によって、現像スリ
ーブ7から感光ドラム6に転移し、感光ドラム6上の低
電位領域である潜像に付着される。
【0004】次に、感光ドラム6上のトナー9は、転写
ローラ(ローラ部材)10にかけられた高電圧の電界に
より感光ドラム6表面から剥ぎ取られ、転写材13の表
面に転写される。つづいてトナー9が転写された転写材
13は、定着ローラ14と加圧ローラ16とのニップ部
へと搬送され、このニップ部でハロゲンヒータ15から
の熱とローラ14、16間の圧力によってトナー9が定
着される。一方、この間に、感光ドラム6は、転写され
ずに表面に残った残留トナーがクリーニングブレード1
2によって掻き落とされ、廃トナー容器11中に回収さ
れる。なお、クリーニングブレード12や現像スリーブ
7の下方にはそれぞれトナー漏れを防ぐためにトナー漏
れ防止シート17が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
構成の画像形成装置では、感光ドラム6から転写材13
にトナーが転写される際に、導電性の弾性体としての転
写ローラ10の構成に起因する次のような問題が発生し
ていた。すなわち、転写ローラ10の抵抗値が高すぎる
場合には、転写時に転写電荷が十分に転写材13に供給
できなくなり、トナー9を転写材13の裏面側から引き
付けるクーロン引力よりも転写材13表面の帯電電荷に
よるクーロン引力の方が勝って、転写材13上のトナー
画像の輪郭部のトナーが周囲の白地部に向かって飛び散
る現象(以下「飛散り」という。)が生じる。反対に、
転写ローラ10の抵抗値が低すぎる場合には、転写電流
が流れやすくなるため、転写材13のうちで局所的に厚
さ方向の抵抗が低い部分において転写電荷が転写材13
の裏面側から表面側にリークし、感光ドラム6表面の帯
電トナーの電荷をキャンセルして部分的な転写不良を招
き、画像上に細かな白斑点状の跡として現れる現象(以
下「白斑点状跡」という。)が生じるという問題があっ
た。
【0006】さらに、上述の不良画像のうち、「飛散
り」については、転写ローラ10の左右両端部近傍で発
生しがちであり、例えば抵抗値について抵抗規格上限付
近の転写ローラ10の抵抗を徐々に上げていくと、まず
左右両端部から「飛散り」は発生し始める。これは、転
写ローラ10を感光ドラム6に圧接させたときの抵抗に
ついて、転写ローラ10の芯金から感光ドラム6へ向か
う方向の抵抗が、芯金の軸方向の位置によって異なり、
軸方向についての抵抗分布が均一ではなくなるからであ
る。具体的には、芯金の左右両端部を所定の圧力で付勢
して転写ローラ10を感光ドラム1に圧接させたとき
に、両者の圧接面(ニップ面)の長さ方向について、そ
の左右両端部近傍の圧接力が高く、反対に中央部の圧接
力が低くなり、これに対応して転写ローラ10の左右両
端部近傍の抵抗が中央部の抵抗よりも高くなるためであ
る。このような抵抗値の違いは、転写ローラ10の材料
である発泡導電性ゴムの性質として、圧力を受けた部分
の抵抗が増加する(導電性が低くなる)ことに起因して
いる。
【0007】その実例を図10(a)〜(d)に示す。
同図(a)の転写ローラ10は直径6mm、長さ約22
0mmのアルミニウム性の芯金10bの回りに層厚約5
mmの発泡導電性ゴム(以下適宜単に「ゴム」とい
う。)10aを巻き付けたものであり、同一のゴム10
aで均一に形成されている。このため、同図(b)に示
すように転写ローラ10単体の、層厚方向の抵抗の軸方
向についての抵抗分布は、ほぼ均一になっている。すな
わち、軸方向の位置にかかわらず、層厚方向の抵抗はほ
ぼ一定となっている。しかしながら、同図(c)のよう
に芯金10b両端の軸受け18に約500g重の加圧を
かけて感光ドラム6に圧接すると、ゴム10aの両端部
に圧力が集中して、同図(d)のように左右両端部での
抵抗が中央部でのそれの2倍以上に増加してしまう。
【0008】また、初期に「飛散り」を生じていない場
合でも、長期使用によって、耐久していく間に左右両端
部から「飛散り」が発生することもある。一般に、転写
ローラ10全体の抵抗は耐久とともに低下する傾向があ
るが、耐久によって「飛散り」が生じるようになった転
写ローラ10の抵抗の軸方向分布を初期と耐久後とで比
較すると、左右両端部近傍の抵抗と中央部の抵抗の差が
耐久によって拡大しており、場合によっては左右両端部
の抵抗のみが初期からほとんど変化していないものもあ
る。このように大きな抵抗差が一本の転写ローラ10内
に生じると転写電流は抵抗の低い中央部に集中して流れ
るようになり、抵抗の絶対値自体が高くなくても左右両
端部の転写電荷が不足して「飛散り」の発生を招くもの
と思われる。このような耐久による抵抗変化の差は耐久
時の転写材13の通紙部と非通紙部との差がそのまま反
映されたものと考えられるが、この現象により耐久後の
画質まで考慮すると転写ローラ13の歩留まりはさらに
低下することになる。
【0009】上述のように、従来技術の問題は、転写ロ
ーラ10を感光ドラム6に圧接させたときに転写ローラ
10の左右両端部近傍が強く圧接され、これによりこれ
らの部分が高密度化し、高抵抗化する点にある。このよ
うな問題は、転写ローラ10に限らず、帯電ローラ5に
おいても発生する。さらには、転写ローラ、帯電ローラ
等をはじめとする導電性弾性部材についても同様であ
る。すなわち、被圧接部材に圧接させた弾性体に変形が
生じ、この変形に基づいて抵抗ムラが発生するために、
弾性体に電圧を印加したときに電流が変化してしまうよ
うな導電性弾性部材一般についても同様である。画像形
成装置に使用され、これに該当する部材としては、例え
ば、感光ドラム上の潜像にトナーを付着させるための現
像スリーブ、定着装置にて定着ローラとの間に転写材を
挟持搬送する加圧ローラ等がある。なお、導電性弾性部
材の形状としては、上述のローラ状に限らず、ブレード
状、ブロック状をはじめとし、任意の形状のものとする
ことができる。
【0010】そこで、本発明は、被帯電体に圧接した状
態での段世帯の抵抗が均一となるようにし、帯電不良に
よる飛散りや白斑点状跡をなくすようにした導電性弾性
部材及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目
的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みてなされたものであって、加圧力の強弱に基づく変形
に対応して抵抗が変化する導電性の弾性体を有し、該弾
性体が被圧接部材に圧接されて電圧の印加を受ける導電
性弾性部材において、前記弾性体が被圧接部材に圧接さ
れて変形し圧接面が形成されたときの該圧接面内の抵抗
ムラについて、該抵抗ムラを相殺するように、圧接前の
前記弾性体における前記圧接面に対応する部分の導電性
に分布を設け、圧接時の前記圧接面内の抵抗が均一にな
るように構成することを特徴とする。
【0012】また、前記弾性体が、中抵抗の発泡導電性
ゴムからなるローラ部材であり、該ローラ部材を前記被
帯電体としての像担持体に圧接させて前記圧接面として
のニップ面を形成し、該ニップ面上の抵抗分布につい
て、前記ローラ部材の軸方向左右両端部近傍の抵抗を、
中央部の抵抗よりも低く設定するようにしてもよい。
【0013】さらに、前記ローラ部材は、加硫前のゴム
素材の導電性が規格値のものと規格値より高いものとの
2通りを作成し、規格値の導電性の素材を中央部に用
い、規格値より高い導電性の素材を軸方向左右両端部に
用いて各素材を接触させた状態で加硫して一体化した
後、表面を整形して製造することができる。
【0014】次に、前記ローラ部材は、加硫後のゴム素
材の導電性が規格値のものと規格値より高いものとの2
通りを作成し、規格値の導電性の素材を中央部に用い、
規格値より高い導電性の素材を軸方向左右両端部に用い
て各素材をプライマーを用いて接合一体化した後、表面
を整形して製造したものであってもよい。
【0015】次に、前記ローラ部材は、非圧接時の軸方
向の導電性が均一な下地ローラを作成した後、該下地ロ
ーラ表面を層厚方向の導電性を制御すべく導電性制御材
を含有する表面コート材で被覆し、該表面コート材の導
電性を前記下地ローラの軸方向左右両端部で高くして製
造することができる。
【0016】次に、前記ローラ部材は、軸方向の左右両
端縁からのそれぞれの距離が全長の4分の1までの左右
両端部の導電性を、中央部の導電性の約2倍となるよう
に製造したものであってもよい。
【0017】次に、前記ローラ部材が、前記像担持体表
面に形成されたトナー像を、前記像担持体との間に挟持
搬送する転写材に転写する転写ローラであってもよい。
【0018】次に、前記ローラ部材は、前記被帯電体を
均一に帯電する帯電ローラとすることができる。
【0019】画像形成装置は、像担持体と、該像担持体
を均一に帯電する帯電部材と、前記像担持体上に静電潜
像を形成する露光手段と、該静電潜像にトナーを付着さ
せてトナー像を形成する現像装置と、請求項7記載の転
写ローラとを備えるようにしてもよい。
【0020】また、画像形成装置は、像担持体と、請求
項8記載の帯電ローラと、前記像担持体上に静電潜像を
形成する露光手段と、該静電潜像にトナーを付着させて
トナー像を形成する現像装置と、前記トナー像を転写材
に転写する転写装置とを備えるようにしてもよい。
【0021】
【作用】一般に、例えば転写ローラ等の導電性弾性部材
の弾性体を、芯金の左右両端部を付勢して被帯電体に圧
接させた場合、両者の圧接面(ニップ面)における圧力
は、転写ローラの左右両端部近傍が高く、中央部で低く
なる。したがって、転写ローラの層厚方向の抵抗(半径
方向の抵抗)は、転写ローラの左右両端部近傍で高く、
中央部で低くなるというように抵抗ムラが生じる。そこ
で、転写ローラを、あらかじめ、その単体としての抵抗
が両端部近傍で低く、中央部で高くなるように構成す
る。こうすることで、被帯電体に圧接した状態での抵抗
ムラが解消され、軸方向の抵抗分布が均一化される。
【0022】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。 〈実施例1〉図1(a)は、実施例1の、導電性弾性部
材としての転写ローラ10の外観を示すものである。同
図(a)に示す転写ローラ10は、アルミニウム性の芯
金(保持部材)10bと、ゴムによって形成され芯金1
0bの周囲を層状に囲繞するローラ部材(弾性体)10
aとによって構成されている。ローラ部材10aは、加
工前の原材料の時点でゴムの抵抗を制御するための導電
性添加剤の濃度を変えたものを用い、これによりローラ
部材10a左右両端部近傍の導電性が中央部の導電性の
約2倍になるように加工したもので、ローラ部材10a
の層厚方向(半径方向)の抵抗は、軸方向の各位置で同
図(b)に示すように分布している。すなわち、感光ド
ラム6に圧接させない状態(非圧接状態)において、中
央部に比べて導電性が約2倍の左右両端部近傍は、抵抗
値については中央部の半分程度に低下している。なお、
以下の説明において、ローラ部材10aの左右両端部、
中央部というのに代えて、適宜、転写ローラ10の左右
両端部、中央部というものとする。
【0023】上述の転写ローラ10を用いて同図(c)
のように軸受け18で両端を支えて感光ドラム(被帯電
体)6に圧接させて圧接状態とすると、図10(c)と
同様に転写ローラ10の左右両端部に圧力が集中するた
め、抵抗が上昇する。あらかじめ低い値に設定してある
左右両端部近傍の抵抗が、圧接による高密度化によって
増大するので、結果として同図(d)のように軸方向の
抵抗分布が均一化され、これにより、転写時の同一面内
の画像の画質も均一化されて画質が安定し、さらに転写
ローラ10の左右両端部の高抵抗化によって生じる「飛
散り」の発生が抑制されるので、転写ローラ10全体の
平均抵抗値が従来より高いローラでも使用できるように
なる。 〈実施例2〉図2(a)〜(d)は、実施例2の転写ロ
ーラ10の、圧入、加硫、整形の各工程時の外観と、軸
方向の抵抗分布である。同図(a)は、転写ローラ10
の製造工程の内、芯金10bへ加硫前のチューブ状のゴ
ム部材を圧入させる工程を示すもので、従来はこの工程
において単一のチューブ状ゴムを圧入させていたが本実
施例ではあらかじめ加工前のゴムの原材料の時点でゴム
の抵抗を制御する導電性添加剤の濃度を変えたものを用
いており、転写ローラ10左右両端部には導電性が中央
部の2倍程度になるように設定した(導電性が規格値よ
りも高い)ゴム10a2 を用い、中央部には従来と同じ
(導電性が規格値)の導電性のゴム10a1 を用いて芯
金10bに圧入させている。圧入後は同図(b)の加硫
工程で、あらかじめゴムに添加されている加硫剤を加熱
して反応させる。この工程において左右両側のゴム10
2 の内側端部と中央部のゴム10a1 の左右両端部と
の界面は一体化され、この部分での転写バイアスの印加
が不足することはない。次に、同図(c)のように外形
を砥石などで研磨加工して整えると、その軸方向の抵抗
分布は同図(d)に示すように左右両端部で抵抗が低く
なる。この転写ローラ10を感光ドラム6に圧接させた
ときには、前述の図1(d)のように軸方向の抵抗分布
が均一化できる。 〈実施例3〉図3(a)〜(d)は、実施例3の転写ロ
ーラ10の圧入、加硫、整形の各工程時の外観とその軸
方向の抵抗分布である。本実施例では実施例2と異な
り、あらかじめ導電性を変えた2種類のチューブ状のゴ
ム10a1 、10a2 を、同図(a)のように別々に加
硫し、同図(b)の圧入工程で一体に組み立てるもので
ある。この圧入の際、必要に応じて左右両端部の導電性
の高いゴム10a2 及び中央部の導電性の低いゴム10
1 の接続面に導電性プライマーを塗布して一体化を促
進してもよく、プライマーの抵抗値を左右端部のゴム1
0a2 と中央部のゴム10a1 との抵抗値の間の抵抗を
選ぶことで軸方向抵抗の分布が緩やかに連続して変化す
るようにすることもできる。本実施例も実施例2と同様
に同図(c)で整形し、その際の軸方向の抵抗分布は同
図(d)のようになる。 〈実施例4〉図4(a)〜(b)は、実施例4の転写ロ
ーラ10の、表面コート層のスプレーコート工程時の外
観とその軸方向の抵抗分布である。従来、転写ローラ1
0の耐久させたウレタンなどの樹脂層抵抗値を下地のゴ
ム表面に形成して、耐久による抵抗変動を抑制していた
が、この際の軸方向の抵抗分布にも下地のゴム層の抵抗
が端部で上がるため、表面層との合成抵抗分だけの分布
が生じていた。本実施例では同図(a)の工程で転写ロ
ーラ10の下地ローラ10a3 の左右両端部のスプレー
中の導電性付与剤の濃度を上げることによって、同図
(b)のように左右両端部に導電性の高い表面コート層
(表面コート材)10a4 と中央部の下地ローラ10a
3 表面との導電性に分布を設けることにより、転写ロー
ラ10全体として同図(c)のような軸方向の抵抗分布
を実現し、図1(c)のように圧接したときの抵抗分布
を均一にできる。 〈実施例5〉図5(a)〜(f)は、実施例5の転写ロ
ーラ10の表面コート層のディッピングコート工程時の
外観とその軸方向の抵抗分布である。本実施例は、上述
の実施例4と同様に表面コート層10a4 を有する転写
ローラ10に対するもので、図(a)〜(d)のディッ
ピング工程によって左右両端部のみに低抵抗の表面コー
ト層10a4 を形成するものである。下地ローラ10a
3 は発泡性の導電性ゴムであるため、上述のディッピン
グによって低抵抗のコート材は表面のみらず下地ローラ
3 のゴム内へも含浸されるので、本実施例の転写ロー
ラ10は全体として同図(e)のような外観で、同図
(f)のような軸方向抵抗分布を実現し、前述の実施例
1の図1(c)に示すように、圧接時の抵抗分布を均一
にすることができる。 〈実施例6〉図6(a)〜(g)は、実施例6の転写ロ
ーラ10の表面コート層のディッピングコート工程時の
外観とその軸方向の抵抗分布である。本実施例において
同図(a)〜(c)は実施例5と同一工程で、ローラの
左右両端部の抵抗を下げた後、同図(d)〜(e)によ
って下地ローラ10a3 の中央部と同一レベルの導電性
を有する表面コート層10a5 を追加している。これに
より転写ローラ10全体の表面性を均一化し、紙搬送性
や抵抗変動の均一性を維持したまま、同図(f)のよう
な外観で、同図(g)のような軸方向の抵抗分布を実現
し、さらに、図1(c)の場合と同様の効果を上げるこ
とができる。 〈実施例7〉図7(a)〜(d)は、本発明に係る導電
性弾性部材が帯電ローラ5である場合の外観とその軸方
向の抵抗分布である。本実施例において同図(a)は、
実施例6の転写ローラ10と同様の工程で、ローラの左
右両端部の抵抗を同図(b)のように下げてあり、これ
により同図(c)のように帯電ローラ5を感光ドラム6
に圧接させたときに帯電ローラ5の抵抗分布の均一化が
実現され、従来の帯電ローラでしばしば発生していた左
右両端部近傍の帯電不良が防止できる。 〈実施例8〉図8(a)、(b)に、実施例8を示す。
本実施例では、導電性弾性部材として、帯電ローラ5に
代えて帯電ブレード5Aを使用している。帯電ブレード
5Aの外観を同図(a)に、また帯電部材5Aの長手方
向の抵抗分布を同図(b)に示す。帯電ブレード5Aの
断面構造は基本的には、実施例6の転写ローラ10と同
一で芯金10bの代わりに板金(保持部材)5bを用
い、その表面を中抵抗の下地ゴム(弾性体)5a3 で覆
い、さらに表面層5a5 を形成したもので、左右両端部
には抵抗を下げるための高導電性のコート層10a4
表面層5a5 と下地ゴムa3 との中間に設けられ、その
長手方向の抵抗分布は同図(b)のようになる。これに
より同図(c)にように帯電ブレード5Aを両端で支持
して約500gの加圧力で感光ドラム6に圧接させたと
き、同図(d)に示すように、帯電ブレード5Aの圧接
面上での抵抗分布の均一化が実現され、左右両端部の帯
電不良が防止できる。
【0024】以上の実施例の転写ローラ10、帯電ロー
ラ5において、左右両端部の導電性を高める部分は、軸
方向の左右両端縁からそれぞれの距離がローラ全長の4
分の1程度とするとよい。 〈実施例9〉上述の実施例1ないし実施例6のいずれか
に示す転写ローラ10を、図9に示す画像形成装置に組
み込むときは、トナーの飛散りや白斑点状跡のない良好
な画像を形成することができる。
【0025】また、上述の実施例7または実施例8に示
す帯電ローラ5を、図9に示す画像形成装置に組み込む
ときは、感光ドラム1の母線方向に均一な帯電を行うこ
とができる。
【0026】本発明は、上述の実施例1ないし実施例6
にて説明した転写ローラ10、また実施例7にて説明し
た帯電ローラ5、さらには実施例8の帯電ブレード5
A、に対して適応した場合に顕著な効果を上げることが
できるが、本発明は、これらの導電性弾性体に限らず、
前述のように、現像スリーブ、加圧ローラ等についても
適用できるのはもちろんである。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
弾性体を被帯電体(感光ドラム等)に圧接させるととも
に、弾性体に電圧を印加する導電性弾性部材において、
圧接面上での抵抗分布について、圧接状態にて発生する
抵抗分布のムラを相殺するように、非圧接状態における
弾性体の抵抗分布を設定することにより、圧接状態での
抵抗分布を均一にすることができ、例えば導電性弾性部
材が転写ローラのときは、トナーの飛散りや白斑点状跡
を防止し、また導電性弾性部材が帯電ローラのときは、
被帯電体表面を均一に帯電して帯電ムラを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、実施例1の転写ローラの外観を示す
図。(b)は、実施例1の転写ローラ単体の軸方向の抵
抗分布を示す図。(c)は、実施例1の転写ローラを感
光ドラムに圧接させた状態を示す図。(d)は、実施例
1の転写ローラを感光ドラムに圧接させたときの軸方向
の抵抗分布を示す図。
【図2】(a)は、実施例2の転写ローラの圧入工程を
示す図。(b)は、実施例2の転写ローラの加硫工程を
示す図。(c)は、実施例2の転写ローラの外観を示す
図。(d)は、実施例2の転写ローラ単体(被圧接状
態)の軸方向の抵抗分布を示す図。
【図3】(a)は、実施例3の転写ローラの加硫工程を
示す図。(b)は、実施例3の転写ローラの圧入工程を
示す図。(c)は、実施例3の転写ローラの外観を示す
図。(d)は、実施例3の転写ローラ単体の軸方向の抵
抗分布を示す図。
【図4】(a)は、実施例4の転写ローラの表面コート
層形成工程を示す図。(b)は、実施例4の転写ローラ
の外観を示す図。(c)は、実施例4の転写ローラ単体
の軸方向の抵抗分布を示す図。
【図5】(a)〜(d)は、実施例5の転写ローラの表
面コート層形成工程を示す図。(e)は、実施例5の転
写ローラの外観を示す図。(f)は、実施例5の転写ロ
ーラ単体の軸方向の抵抗分布を示す図。
【図6】(a)〜(e)は、実施例6の転写ローラの表
面コート層形成工程を示す図。(f)は、実施例6の転
写ローラの外観を示す図。(g)は、実施例6の転写ロ
ーラ単体の軸方向の抵抗分布を示す図。
【図7】(a)は、実施例7の帯電ローラの外観を示す
図。(b)は、実施例7の帯電ローラ単体の軸方向の抵
抗分布を示す図。(c)は、実施例7の帯電ローラを感
光ドラムに圧接させた状態を示す図。(d)は、実施例
1の帯電ローラを感光ドラムに圧接させたときの軸方向
の抵抗分布を示す図。
【図8】(a)は、実施例8の帯電ブレードの外観を示
す図。(b)は、実施例8の帯電ブレード単体の軸方向
の抵抗分布を示す図。(c)は、実施例8の帯電ブレー
ドを感光ドラムに圧接させた状態を示す図。(d)は、
実施例8の帯電ブレードを感光ドラムに圧接させたとき
の軸方向の抵抗分布を示す図。
【図9】実施例9の画像形成装置の概略構成を示す縦断
面図。
【図10】(a)は、従来の転写ローラの外観を示す
図。(b)は、従来の転写ローラ単体の軸方向の抵抗分
布を示す図。(c)は、従来の転写ローラを感光ドラム
に圧接させた状態を示す図。(d)は、従来の転写ロー
ラを感光ドラムに圧接させたときの軸方向の抵抗分布を
示す図。
【符号の説明】
1 露光手段(レーザダイオード) 5 導電性弾性部材(帯電ローラ) 5A 導電性弾性部材(帯電ブレード) 6 被帯電体(像担持体、感光ドラム) 7 現像スリーブ 8 現像装置 9 トナー 10 導電性弾性部材(転写ローラ) 10a 弾性体(ローラ部材) 10a1 規格値の導電性のゴム 10a2 規格値よりも高い導電性のゴム 10a3 下地ローラ 10a4 、10a5 表面コート材(表面コート層) 10b 保持部材(芯金、板金) 12 クリーニングブレード 13 転写材 14 定着ローラ 16 加圧ローラ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧力の強弱に基づく変形に対応して抵
    抗が変化する導電性の弾性体を有し、該弾性体が被圧接
    部材に圧接されて電圧の印加を受ける導電性弾性部材に
    おいて、前記弾性体が被圧接部材に圧接されて変形し圧
    接面が形成されたときの該圧接 面内の抵抗ムラについて、該抵抗ムラを相殺するよう
    に、圧接前の前記弾性体における前記圧接面に対応する
    部分の導電性に分布を設け、圧接時の前記圧接面内の抵
    抗が均一になるように構成する、 ことを特徴とする導電性弾性部材。
  2. 【請求項2】 前記弾性体が、中抵抗の発泡導電性ゴム
    からなるローラ部材であり、該ローラ部材を前記被帯電
    体としての像担持体に圧接させて前記圧接面としてのニ
    ップ面を形成し、該ニップ面上の抵抗分布について、前
    記ローラ部材の軸方向左右両端部近傍の抵抗を、中央部
    の抵抗よりも低く設定する、 ことを特徴とする請求項1記載の導電性弾性部材。
  3. 【請求項3】 前記ローラ部材は、加硫前のゴム素材の
    導電性が規格値のものと規格値より高いものとの2通り
    を作成し、規格値の導電性の素材を中央部に用い、規格
    値より高い導電性の素材を軸方向左右両端部に用いて各
    素材を接触させた状態で加硫して一体化した後、表面を
    整形して製造したものである、 ことを特徴とする請求項2記載の導電性弾性部材。
  4. 【請求項4】 前記ローラ部材は、加硫後のゴム素材の
    導電性が規格値のものと規格値より高いものとの2通り
    を作成し、規格値の導電性の素材を中央部に用い、規格
    値より高い導電性の素材を軸方向左右両端部に用いて各
    素材をプライマーを用いて接合一体化した後、表面を整
    形して製造したものである、 ことを特徴とする請求項2記載の導電性弾性部材。
  5. 【請求項5】 前記ローラ部材は、非圧接時の軸方向の
    導電性が均一な下地ローラを作成した後、該下地ローラ
    表面を層厚方向の導電性を制御すべく導電性制御材を含
    有する表面コート材で被覆し、該表面コート材の導電性
    を前記下地ローラの軸方向左右両端部で高くして製造し
    たものである、 ことを特徴とする請求項2記載の導電性弾性部材。
  6. 【請求項6】 前記ローラ部材は、軸方向の左右両端縁
    からのそれぞれの距離が全長の4分の1までの左右両端
    部の導電性を、中央部の導電性の約2倍となるように製
    造したものである、 ことを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか記
    載の導電性弾性部材。
  7. 【請求項7】 前記ローラ部材が、前記像担持体表面に
    形成されたトナー像を、前記像担持体との間に挟持搬送
    する転写材に転写する転写ローラである、 ことを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか記
    載の導電性弾性部材。
  8. 【請求項8】 前記ローラ部材が、前記被帯電体を均一
    に帯電する帯電ローラである、 ことを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか記
    載の導電性弾性部材。
  9. 【請求項9】 像担持体と、該像担持体を均一に帯電す
    る帯電部材と、前記像担持体上に静電潜像を形成する露
    光手段と、該静電潜像にトナーを付着させてトナー像を
    形成する現像装置と、請求項7記載の転写ローラとを備
    える、 ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 像担持体と、請求項8記載の帯電ロー
    ラと、前記像担持体上に静電潜像を形成する露光手段
    と、該静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成す
    る現像装置と、前記トナー像を転写材に転写する転写装
    置とを備える、 ことを特徴とする画像形成装置。
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