JPH07189619A - 内燃機関のバルブタイミング調整装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング調整装置

Info

Publication number
JPH07189619A
JPH07189619A JP33194093A JP33194093A JPH07189619A JP H07189619 A JPH07189619 A JP H07189619A JP 33194093 A JP33194093 A JP 33194093A JP 33194093 A JP33194093 A JP 33194093A JP H07189619 A JPH07189619 A JP H07189619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
tip
cam shaft
timing adjusting
cylinder head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33194093A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamotsu Tofuji
保 東藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP33194093A priority Critical patent/JPH07189619A/ja
Publication of JPH07189619A publication Critical patent/JPH07189619A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 コンパクトで耐久性に優れた騒音の少ない内
燃機関のバルブタイミング調整装置を提供する。 【構成】 カム軸12の先端部に回転自在に嵌合された
駆動筒14と、この駆動筒14の基端部に設けられた歯
車19と、シリンダヘッド11の前端側方に取り付けら
れて歯車19を駆動するタイミング調整用モータと、駆
動筒14と螺合する雌ねじ筒27と、この雌ねじ筒27
とシリンダヘッド11との間に取り付けられて雌ねじ筒
27の回転を拘束する回り止め手段と、雌ねじ筒27の
先端部にスラスト受け手段を介して回転自在に連結され
た中間筒40と、この中間筒40の外周に内周が多条ね
じ42を介して螺合するプーリ39と、カム軸12の先
端に一体的に連結され、かつ中間筒40の内周に外周が
逆リードの多条ねじ41を介して螺合する延長筒33と
を具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸排気弁の開閉時期を
モータによって連続的に変更し得る内燃機関のバルブタ
イミング調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載される内燃機関(以下、単
に機関と略称する)は、非常に大きな回転変化や負荷の
変動に対して、柔軟に対応することが要求される。この
ような観点から、機関に対する負荷や、機関の回転速度
の如何にかかわらず、常に安定した効率の良い出力特性
が得られるように、吸排気弁の開閉時期を車両の運転状
態に応じて変えられるようにしたものが、例えば特開平
5−79306号公報等で提案されている。
【0003】この特開平5−79306号公報に開示さ
れた内燃機関のバルブタイミング調整装置は、シリンダ
ヘッドの端部にハウジングを突設し、このハウジング内
にカム軸と同軸状をなすボールナットを回転自在に収納
し、このボールナットに対して貫通状態で螺合するボー
ルねじ軸をカム軸と一直線状に配列し、このボールねじ
軸に対して回転自在に連結された位相変更部材とカム軸
の端部とを多条ねじを介して連結し、ボールナットを電
動機にて回転することにより、ボールねじ軸を位相変更
部材と共にカム軸との対向方向に変位させ、位相変更部
材の移動に伴って多条ねじによりカム軸を強制的に回動
させるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−79306
号公報に開示された従来のバルブタイミング調整装置で
は、ボールナットおよびボールねじ軸を収納するハウジ
ングや電動機がシリンダヘッドの一端部に突設状態で配
置する必要があるため、機関の全長が長大となってレイ
アウト上の問題が発生する。
【0005】また、シリンダヘッドの一端部からボール
ねじ軸やボールナット等が大きく突出している上、重量
の嵩む電動機がハウジングに取り付けられているため、
ハウジングの剛性を高めるための何らかの工夫が必要で
あり、位相変更部材等に機関の振動に伴う曲げ力が大き
く働き、その影響で位相変更部材等の円滑な作動が損な
われてしまう。
【0006】さらに、カム軸の軸線と平行な方向に移動
する位相変更部材とボールねじ軸とをラジアル玉軸受を
介して連結しているため、このラジアル玉軸受にスラス
ト力が負荷し、ラジアル玉軸受の耐久性が損なわれる欠
点がある。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、コンパクトで耐久性に
優れ、騒音の少ない内燃機関のバルブタイミング調整装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による内燃機関の
バルブタイミング調整装置は、カム軸の先端部に回転自
在に嵌合された駆動筒と、この駆動筒に一体的に設けら
れた歯車と、この歯車と噛み合う駆動歯車を有し、かつ
シリンダヘッドの前端側方に取り付けられたタイミング
調整用モータと、前記駆動筒と螺合する雌ねじ筒と、こ
の雌ねじ筒と前記シリンダヘッドとの間に取り付けられ
て当該雌ねじ筒の回転を拘束する回り止め手段と、前記
雌ねじ筒の先端部にスラスト受け手段を介して回転自在
に連結された中間筒と、この中間筒の外周に内周が多条
ねじを介して螺合し、かつ機関によって駆動される筒状
のプーリと、前記カム軸の先端に一体的に連結され、か
つ前記中間筒の内周に外周が前記多条ねじと逆リードの
多条ねじを介して螺合する延長筒とを具えたことを特徴
とするものである。
【0009】
【作用】機関の作動に伴ってプーリが駆動され、このプ
ーリの回転が中間筒を介して延長筒と一体のカム軸に伝
達され、機関に同期してカム軸が駆動される。
【0010】ここで、タイミング調整用モータを作動し
て駆動歯車から駆動筒の歯車に回転力を伝達すると、駆
動筒と螺合する雌ねじ筒は、回り止め手段によって回転
が拘束されているため、駆動筒の回転に伴ってカム軸の
軸線と平行な方向に移動する。中間筒はスラスト受け手
段を介して雌ねじ筒に連結されているため、この中間筒
もカム軸の軸線と平行な方向に移動するが、中間筒の内
周と外周とには相互に逆リードの多条ねじが形成されて
いるため、中間筒の移動に伴ってプーリの回転位相と延
長筒と一体のカム軸の回転位相とがずれた状態となる。
つまり、タイミング調整用モータの作動によって機関に
対するカム軸の回転位相がずれ、このカム軸の回転に連
動する吸排気弁の開閉タイミングが変更される。
【0011】また、バルブスプリングの反力に起因した
正逆のトルク変動によって発生し、そして雌ねじ筒に作
用するスラスト力を、雌ねじ筒先端部のスラスト受け手
段が直接受けることとなる。
【0012】
【実施例】本発明による内燃機関のバルブタイミング調
整装置の一実施例について図1および図2を参照しなが
ら詳細に説明する。
【0013】シリンダヘッド11内に回転自在に保持さ
れたカム軸12の先端部には、針状ころ軸受13を介し
て駆動筒14が相対回転自在に嵌合されており、この駆
動筒14の基端側には、シリンダヘッド11内と、カム
軸12の外周および駆動筒14の内周の隙間とに連通
し、後述する方法によって針状ころ軸受13に供給され
た潤滑油をシリンダヘッド11側へ導くための油逃がし
孔15が穿設されている。また、この駆動筒14の基端
部には、シリンダヘッド11の先端部にボルト16を介
して固定された正逆転可能なタイミング調整用モータ1
7の駆動傘歯車18と噛み合う減速傘歯車19が一体的
に形成されている。
【0014】後述するように、カム軸12の位相を調整
しない状態では、駆動筒14の回転が停止しているた
め、カム軸12と駆動筒14との相対回転差が非常に大
きくなるが、本実施例では針状ころ軸受13によってカ
ム軸12に対する駆動筒14の相対回転を許容している
ため、これらの摺動部分の摩耗劣化を最小限に抑制する
ことができる。さらに、この針状ころ軸受13を使用し
た場合、カム軸12に対して駆動筒14が連れ回らなく
なるなるため、カム軸12に作用する正逆のトルク変動
が駆動傘歯車18および減速傘歯車19に伝達されず、
カム軸12を所望の位相角に安定して調整することがで
きる。
【0015】タイミング調整用モータ17の作動を制御
するコントローラ20は、図示しないクランク軸の回転
位相に基づいてその回転速度を検出するクランク軸角度
センサ21, 図示しない機関の冷却水温を検出する水温
センサ22, 図示しない吸気通路内の負圧に基づいて機
関の負荷を検出するブースト圧センサ23, 車両の走行
速度を検出する車速センサ24等の車両の運転状態に基
づき、予め記憶された図示しないマップから、カム軸1
2とクランク軸との目標位相を読み出す。そして、カム
軸12とクランク軸とがこの目標位相と合致するよう
に、駆動傘歯車18の回転量を調整するようになってい
る。このため、本実施例ではカム軸12の回転位相を検
出するためのカム軸角度センサ25がカム軸12に組み
付けられ、このカム軸角度センサ25からの検出信号が
コントローラ20に出力されるようになっている。
【0016】前記駆動筒14の先端側に形成された雄ね
じ部26には、当該駆動筒14に対して基端側が回転自
在に嵌合された雌ねじ筒27の先端部に形成された雌ね
じ部28が螺合している。この雌ねじ筒27の基端部に
は、二つの切り欠き部29が相互に180度隔ててカム
軸12の軸線と平行に刻設されており、これら切り欠き
部29に対してそれぞれ摺動自在に係合する回り止めピ
ン30がそれぞれボルト31を介してシリンダヘッド1
1の先端部内側に固定されている。
【0017】従って、タイミング調整用モータ17を駆
動すると、駆動傘歯車18を介して減速傘歯車19が駆
動筒14と共に回転する。ここで、駆動筒14と螺合す
る雌ねじ筒27は、回り止めピン30に係合して回転で
きない状態となっているため、駆動筒14の回転に伴っ
てカム軸12の軸線と平行な方向(図中、左右方向)に
前後動するようになっている。つまり、これら切り欠き
部29, 回り止めピン30等が本発明における回り止め
手段を構成しているが、要するに駆動筒14の回転に伴
って雌ねじ筒27が回転しないような構造であれば、本
実施例に限らず、他の周知の回り止め手段を採用するこ
とも当然可能である。
【0018】なお、雌ねじ筒27の中央部には、この雌
ねじ筒27の外周側と駆動筒14の雄ねじ部26側とに
連通する油孔32が形成されている。
【0019】前記カム軸12の先端には、円筒状をなす
延長筒33の基端部がカム軸12にねじ込まれるボルト
34を介して一体的に嵌着されている。また、この延長
筒33には延長筒33の内周側と基端面とに開口する連
通油路35が形成され、さらにこの連通油路35と上述
した針状ころ軸受13とに連通する油溝36が延長筒3
3の基端面に刻設されている。
【0020】延長筒33および前記雌ねじ筒27の先端
側を囲むボスフランジ37には、ボルト38を介して歯
付きプーリ39が一体的にねじ止めされており、この歯
付きプーリ39には図示しない歯付きベルトが巻き掛け
られている。そして、この歯付きベルトを介して歯付き
プーリ39が図示しない機関のクランク軸と同期回転す
るようになっている。本実施例では、上述したボスフラ
ンジ37と歯付きプーリ39とをボルト止めするように
したが、これらボスフランジ37と歯付きプーリ39と
を一体的に成形するようにしても良く、この場合にはこ
れらを締結するためのボルト38が不要となる。
【0021】上述したボスフランジ37と前記延長筒3
3との間には、中間筒40が介在している。この中間筒
40の先端部内周と延長筒33の外周との間には、相互
に螺合する多条ねじ41が形成され、同様に、中間筒4
0の先端部外周とボスフランジ37の内周との間にも、
相互に螺合する多条ねじ42が形成されている。これら
二組の多条ねじ41, 42は、相互に逆向きのリードと
なっており、本実施例では延長筒33側の多条ねじ41
が左ねじに設定され、歯付きプーリ39側の多条ねじ4
2が右ねじに設定されている。
【0022】雌ねじ筒27の先端部には、中間筒40の
後部に形成された嵌合筒部43の内周側に放射状に突出
する複数本のローラ支持ピン44の基端部がそれぞれ一
体的に圧入されており、これらローラ支持ピン44に
は、雌ねじ筒27の先端面と対向する中間筒40の後端
面と、嵌合筒部43の後端内周に装着された止め環45
とに当接するスラスト受けローラ46がそれぞれ回転自
在に装着されている。つまり、スラスト受けローラ46
は中間筒40の後端面と止め環45とで挟持された状態
となっており、これらローラ支持ピン44や止め環4
5, スラスト受けローラ46等が本発明によるスラスト
受け手段に該当する。
【0023】前記中間筒40には、雌ねじ筒27の先端
面と対向する側とその反対側の端面側とにそれぞれ開口
する複数の連通油路47がカム軸12の軸線と平行に形
成されている。これにより、中間筒40が図1中、左右
方向に変位する際、この中間筒40の両側に充満する潤
滑油の移動が連通油路47を介して円滑になされ、この
潤滑油の抵抗なく中間筒40を円滑に移動させることが
できる。これら連通油路47に代えて、多条ねじ41,
42の少なくとも一方のねじ山の一部をその全長に亙っ
て削除し、ここを連通油路として代用することによって
も、同様な効果を得ることができる。
【0024】一方、歯付きプーリ39がボルト止めされ
たボスフランジ37の後端部には、隙間を隔てて雌ねじ
筒27を囲むホルダ48の先端部が上述したボルト38
を介して一体的に共締めされている。このホルダ48の
内周には、中間筒40後部の嵌合筒部43を摺動自在に
保持し、カム軸12の軸線と平行な方向に沿った中間筒
40の円滑な移動を案内する中間筒案内部49が形成さ
れており、このホルダ48の基端外周とシリンダヘッド
11の先端部との間には、シリンダヘッド11内を密封
するシールリング50が介装されている。
【0025】前記ボスフランジ37の先端に外周部が一
体的にかしめられた環状をなすカバー51の内周部に
は、延長筒33の先端部が貫通状態で嵌合され、この延
長筒33の先端に装着される止め環52によって、カバ
ー51の抜け外れが防止されている。また、カバー51
の先端面には、ボスフランジ37の内側を塞ぐ円形の蓋
板53がボルト54を介して一体的にねじ止めされてい
る。
【0026】従って、上述したようにカム軸12の軸線
と平行な方向への雌ねじ筒27の移動に伴い、中間筒4
0もこれと一体的にカム軸12の軸線と平行な方向に移
動する。この時、中間筒40は相互にリードが逆向きと
なった二組の多条ねじ41,42によって延長筒33と
歯付きプーリ39のボスフランジ37とに螺合している
ため、延長筒33と歯付きプーリ39のボスフランジ3
7との相対的な位相がこれら多条ねじ41, 42のリー
ドに対応してずれた状態となる。この結果、クランク角
の回転位相とカム軸12の回転位相とがずれ、図示しな
い吸排気弁の開閉タイミングが変化することとなる。
【0027】なお、中間筒40が雌ねじ筒27と一体的
に移動する際、中間筒40の嵌合筒部43がホルダ48
の中間筒案内部49に対し、がた付きなく摺動自在に嵌
合されているため、多条ねじ41, 42の遊びによるが
た付きの悪影響をほとんど受けることなく、中間筒40
を円滑に移動させることができる。また、本実施例で
は、タイミング調整用モータ17としてステッピングモ
ータを採用しているが、直流モータ等も使用することが
できる。また、傘歯車18, 19の代わりにウォームお
よびウォームホイールを採用することも可能である。ウ
ォームおよびウォームホイールを採用した場合には、当
然のことながら非可逆回転状態が実現されるため、特別
なロック機構を用いなくても、駆動筒14の回転位相、
すなわちクランク軸とカム軸12との回転位相をタイミ
ング調整用モータ17に対する通電状態を打ち切った状
態に保持することができる。
【0028】前記中間筒40の基端面とホルダ48との
間には、コイル状の圧縮ばね55が介装され、この圧縮
ばね55のばね力によって歯付きプーリ39のボスフラ
ンジ37と中間筒40との間の多条ねじ42の遊びを除
去している。さらに、歯付きプーリ39と一体のカバー
51と延長筒33との間にも、皿ばね状をなす圧縮ばね
56が介装され、この圧縮ばね56のばね力によって歯
付きプーリ39のボスフランジ37と中間筒40との間
の多条ねじ42の遊びに加え、延長筒33と中間筒40
との間の多条ねじ41の遊びをも除去している。この場
合、圧縮ばね56は、カバー51と延長筒33との間に
摩擦抵抗力を発生させることにより、図示しないバルブ
スプリングからの反力に起因するカム軸12に作用する
正逆のトルク変動をも低減させる機能を有する。
【0029】このように、本実施例では二つの圧縮ばね
55, 56を採用して二組の多条ねじ41, 42の遊び
を除去するようにしているが、他の周知の手段によって
多条ねじ41, 42の遊びを除去するようにしても良
い。
【0030】延長筒33の先端側には、カバー51と中
間筒40の先端面との間に形成された隙間に連通する油
孔57が放射状に形成されている。また、カム軸12の
先端部には、ボルト孔58から延びる油路59が形成さ
れており、延長筒33とカム軸12とを一体的に連結す
る前記ボルト34の中央部には、この油路59と延長筒
33の内側とを連通する連通油路60が貫通状態で形成
されている。上述した油路59には、この油路59とカ
ム軸12の外周面に形成された環状油溝61とを連通す
る接続油路62が形成され、環状油溝61には、シリン
ダヘッド11内に形成された油路63の開口端に装着さ
れてオリフィスとして機能する絞り環64が接続してい
る。さらに、この油路63には機関によって駆動される
油ポンプ65が接続し、油ポンプ65から吐出される潤
滑油が油路63から環状油溝61, 接続油路62, 油路
59, 連通油路60, 油孔57, 連通油路47を通り、
スラスト受けローラ46に供給され、さらに油孔32か
ら駆動筒14と雌ねじ筒27との間に供給される一方、
延長筒33内から連通油路35および油溝36を介して
針状ころ軸受13にも供給され、余剰の潤滑油が雌ねじ
筒27とホルダ48との隙間および油逃がし孔15から
シリンダヘッド11側へそれぞれ排出されるようになっ
ている。
【0031】機関のトルク変動は、歯付きプーリ39か
ら中間筒40側に伝達されるが、中間筒は圧縮ばね5
5, 56によって多条ねじ41, 42の部分が遊びのな
い状態に保持されており、上述したトルク変動は圧縮ば
ね55, 56の弾性変形および摺動摩擦抵抗によって吸
収される。このため、機関のトルク変動に伴う異音の発
生が抑制された状態となる。
【0032】なお、本実施例ではクランク軸の回転を歯
付きベルトを介して歯付きプーリにより行うようにした
が、チェーンを用いた場合には、歯付きプーリの代わり
にスプロケットを使用する必要がある。また、本実施例
では雌ねじ筒27の先端外周にローラ支持ピン44を圧
入するようにしたが、一体的に成形することも可能であ
る。
【0033】このような本発明による他の一実施例の主
要部の断面構造を図3に示し、さらにそのIV−IV矢視断
面構造を図4に示すが、先の実施例と同一機能の部材に
はこれと同一の符号を記し、その説明は省略するものと
する。すなわち、雌ねじ筒27の先端外周には、中間筒
40と一体の嵌合筒部43の内周側に放射状に突出する
複数本のローラ支持軸70が放射状に突設されており、
これらローラ支持軸70にはスラスト受けローラ46が
それぞれ回転自在に嵌合されている。また、ローラ支持
軸70の先端には、これらローラ支持軸70からスラス
ト受けローラ46が抜け外れるのを防止するための環状
をなす抜け止め環71が装着されており、これによって
スラスト受けローラ46を先の実施例よりも容易かつ迅
速に組み立てることができる。
【0034】また、転動するスラスト受けローラ46に
代えてスラスト荷重を受ける針状ころ軸受を雌ねじ筒2
7と中間筒40との間に組み込んだり、あるいは摺動形
式のものをスラスト受け手段として採用することも可能
である。このような本発明による別な一実施例の主要部
の断面構造を図5に示すが、先の実施例と同一機能の部
材にはこれと同一の符号を記し、その説明は省略するも
のとする。すなわち、雌ねじ筒27の先端外周には、フ
ランジ部72が形成されており、このフランジ部72の
内周端には、環状をなす切り欠き73が形成されてい
る。フランジ部72を囲むように装着される溝形断面の
環状をなす軸受シュー74は、四弗化エチレン樹脂等の
低摩擦係数の材料にて形成され、その内周端には、切り
欠き73に係止する係止部75が形成されている。この
場合、軸受シュー74を軸受メタル等で構成することも
可能であり、本実施例は部品点数や組み立て性等の点で
先の二つの実施例よりも優れたものとすることができ
る。
【0035】
【発明の効果】本発明の内燃機関のバルブタイミング調
整装置によると、タイミング調整用モータをシリンダヘ
ッドの前端部に設け、このタイミング調整用モータによ
って駆動される駆動筒をカム軸の先端部に回転自在に嵌
合したので、シリンダヘッドの前端から突出する部分の
長さを従来のものよりも著しく短くしてコンパクト化さ
せることが可能である。
【0036】しかも、回転部分にこれらの軸線に沿った
曲げモーメントが作用しない構造となっているため、動
力の伝達を極めて滑らかに行うことができる。さらに、
雌ねじ筒の先端部と中間筒とをスラスト受け手段を介し
て回転自在に連結したので、従来のような玉軸受の耐久
性の低下等を配慮する必要がなくなり、部品の耐久性を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内燃機関のバルブタイミング調整
装置の一実施例の主要部を表す断面図である。
【図2】図1のII−II矢視断面平面図である。
【図3】本発明による内燃機関のバルブタイミング調整
装置の他の実施例の主要部を抽出した断面図である。
【図4】図3のIV−IV矢視断面図である。
【図5】本発明による内燃機関のバルブタイミング調整
装置の別な実施例の主要部を抽出した断面図である。
【符号の説明】
11 シリンダヘッド 12 カム軸 13 針状ころ軸受 14 駆動筒 15 油逃がし孔 16 ボルト 17 タイミング調整用モータ 18 駆動傘歯車 19 減速傘歯車 20 コントローラ 21 クランク軸角度センサ 22 水温センサ 23 ブースト圧センサ 24 車速センサ 25 カム軸角度センサ 26 雄ねじ部 27 雌ねじ筒 28 雌ねじ部 29 切り欠き部 30 回り止めピン 31 ボルト 32 油孔 33 延長筒 34 ボルト 35 連通油路 36 油溝 37 ボスフランジ 38 ボルト 39 歯付きプーリ 40 中間筒 41, 42 多条ねじ 43 嵌合筒部 44 ローラ支持ピン(スラスト受け手段) 45 止め環(スラスト受け手段) 46 スラスト受けローラ(スラスト受け手段) 47 連通油路 48 ホルダ 49 中間筒案内部 50 シールリング 51 カバー 52 止め環 53 蓋板 54 ボルト 55, 56 圧縮ばね 57 油孔 58 ボルト孔 59 油路 60 連通油路 61 環状油溝 62 接続油路 63 油路 64 絞り環 65 油ポンプ 70 ローラ支持軸 71 抜け止め環 72 フランジ部 73 切り欠き 74 軸受シュー 75 切り欠き

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カム軸の先端部に回転自在に嵌合された
    駆動筒と、 この駆動筒に一体的に設けられた歯車と、 この歯車と噛み合う駆動歯車を有し、かつシリンダヘッ
    ドの前端側方に取り付けられるタイミング調整用モータ
    と、 前記駆動筒と螺合する雌ねじ筒と、 この雌ねじ筒と前記シリンダヘッドとの間に取り付けら
    れて当該雌ねじ筒の回転を拘束する回り止め手段と、 前記雌ねじ筒の先端部にスラスト受け手段を介して回転
    自在に連結された中間筒と、 この中間筒の外周に内周が多条ねじを介して螺合し、か
    つ機関によって駆動される筒状のプーリと、 前記カム軸の先端に一体的に連結され、かつ前記中間筒
    の内周に外周が前記多条ねじと逆リードの多条ねじを介
    して螺合する延長筒とを具えたことを特徴とする内燃機
    関のバルブタイミング調整装置。
JP33194093A 1993-12-27 1993-12-27 内燃機関のバルブタイミング調整装置 Pending JPH07189619A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33194093A JPH07189619A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 内燃機関のバルブタイミング調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33194093A JPH07189619A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 内燃機関のバルブタイミング調整装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07189619A true JPH07189619A (ja) 1995-07-28

Family

ID=18249349

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33194093A Pending JPH07189619A (ja) 1993-12-27 1993-12-27 内燃機関のバルブタイミング調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07189619A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3296529B1 (en) Valve opening and closing timing control apparatus
US5209194A (en) Variable valve timing apparatus
US4498431A (en) Variable valve-timing apparatus in an internal-combustion engine
JP2019007409A (ja) 弁開閉時期制御装置
JPH0368208B2 (ja)
US5673659A (en) Lead screw driven shaft phase control mechanism
US5816205A (en) Oil supply structure in variable valve timing mechanism
US5426992A (en) Non-backlash toothed wheel mechanism and rotational phase adjuster therewith
US5205248A (en) Intake- and/or exhaust-valve timing control system for internal combustion engines
US5293845A (en) Control mechanism for engine valve timing
JPH0868305A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2894888B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング調節装置
US6732688B2 (en) Valve timing control system for internal combustion engine
JPH07189618A (ja) 内燃機関のバルブタイミング調整装置
JPH07189619A (ja) 内燃機関のバルブタイミング調整装置
JPH09310607A (ja) 内燃機関のバルブタイミング可変機構
JPH07189620A (ja) 内燃機関のバルブタイミング調整装置
JPH07189622A (ja) 内燃機関のバルブタイミング調整装置
JPH11280414A (ja) 可変バルブタイミング装置付dohcエンジン
JP4109967B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP3079778B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング調整装置
JPH09151710A (ja) 弁開閉時期制御装置
KR100871405B1 (ko) V 벨트식 무단 변속기
JP2823955B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2508038Y2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置