JPH07181279A - 浮揚式原子力プラント - Google Patents

浮揚式原子力プラント

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JPH07181279A
JPH07181279A JP5326605A JP32660593A JPH07181279A JP H07181279 A JPH07181279 A JP H07181279A JP 5326605 A JP5326605 A JP 5326605A JP 32660593 A JP32660593 A JP 32660593A JP H07181279 A JPH07181279 A JP H07181279A
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JP
Japan
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pool
water
reactor
connecting pipe
containment vessel
Prior art date
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Pending
Application number
JP5326605A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiya Tateno
誠也 立野
Kenji Tominaga
研司 富永
Yasutaka Iwata
安隆 岩田
Kanehiro Ochiai
兼寛 落合
Shizuka Hirako
静 平子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Engineering Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Engineering Co Ltd
Priority to JP5326605A priority Critical patent/JPH07181279A/ja
Publication of JPH07181279A publication Critical patent/JPH07181279A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】原子力プラントの信頼性向上や設備の合理化や
プラントの経済性向上を図ることを目的にしている。 【構成】原子炉建屋4に装備されたバルク室1とを備え
て水に浮揚設置される浮揚式原子力プラントにおいて、
圧力抑制プール3を有する原子炉圧力抑制室の外周囲に
鋼製の原子炉格納容器2の壁を隔壁として原子炉格納容
器と原子炉建屋4との間隙に設けられた外周プール10
と、前記外周プール10と前記水との間に装備された連
結配管14,15と、前記圧力抑制プール水の水面と前
記水の水面が同一レベルと成るように調整された前記バ
ルク室1内の空間容積とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮揚式原子力プラント
に係り、特に圧力抑制型の原子炉格納容器の冷却材喪失
事故時の冷却に好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】事故時における格納容器外への熱除去に
関する従来技術としては、特開昭63−191096号公報に示
す方式がある。
【0003】それは、原子炉格納容器の外周に清浄水を
満たしたプールを設け、プラントの異常時に格納容器表
面を伝熱面として高温の圧力抑制プールから低温の外周
プールに熱を伝える概念であるが、最終的にはプール水
の蒸発により除去する方法である為に外周プールの水温
は最終的には100℃となっていた。
【0004】このため、必要除熱量を達成するためには
相応の大きな伝熱面積が必要となり原子炉格納容器を大
型化する必要があった。
【0005】又、特開昭63−315989号公報に示す方式で
は、格納容器外側の空間に海水を導入して格納容器を冷
却する概念であるが、この方式においては海水の循環を
動的機器であるポンプで行っており、静的な冷却は出来
ない。
【0006】また、格納容器壁面に冷却フィンを設置
し、動的な冷却において除熱効果を促進することとして
いる。
【0007】本公知例において静的に格納容器を冷却し
ようとすると、格納容器壁面に設けたフィンが外周プー
ル水の自然循環を阻害し、静的な冷却ではかえって除熱
効果を阻害する。
【0008】特開平2−82194号公報では、格納容器外側
の空間に海水を導入して格納容器を静的に冷却する概念
が提案されている。
【0009】この方式においては、格納容器内側の圧力
抑制室の水面と海水面をほぼ同一高さに合わせる必要が
あり、海水面から適切な深さの岩盤面を有する地点にの
み有効な為にプラントの立地場所が限定されるという課
題がある。
【0010】また、この方式では海水面が潮位や高潮等
で上昇すると、格納容器に外圧が加わり格納容器の座屈
要因の一つとなり、一方、潮位により海水面が下がると
除熱面積が減少するという課題がある。
【0011】特開平2−82194号では、格納容器内側の圧
力抑制プール水面と海水面(外部プール水面)を同一高
さに設定することに留意しておらず、格納容器の座屈現
象が特に厳しくなるものと考えられる。
【0012】特開昭57−135394号では、建屋下部にバル
ク室を設けた浮揚式原子力発電所と護岸との接続構造に
ついて権利化がなされている。
【0013】本公知例では、原子炉格納容器の外側に外
周プールは接地されておらず、また外周プールと海を連
絡する連絡配管も設置されておらず、格納容器壁面を介
して自然放熱で事故時の熱を除去することは不可能であ
る。
【0014】特開平3−158790 号では、原子炉格納容器
の壁面を介して事故時の熱を外周プールに伝え、更にこ
の熱を連絡配管を介して海に除去する方法が示されてい
る。本案では、格納容器の上部空間であるドライウェル
空間から壁面を解し格納容器の熱を除去する方法が提示
されているが、本案ではドライウェル空間の蒸気が凝縮
され非凝縮性の空気の割合が多くなると急激に蒸気凝縮
熱伝達率が劣化し熱を除去できなくなるという欠点があ
る。
【0015】また、ドライウェル壁面で外周プールと接
触する為に原子炉格納容器に直接外周プールの水頭圧が
加わり、原子炉格納容器の健全性を損う恐れが生じる。
この対策として、原子炉格納容器の板厚を増加する方策
もあるが、このことは熱伝導を阻害するとともに設備費
の増加に連がるので得策ではない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、従来のプラ
ントの動的システムによる原子炉格納容器冷却システム
に対し、将来の軽水炉の開発動向としては、なるべく機
構・構造を簡単化し、自然の力を採用することが期待さ
れている。
【0017】本発明の目的は、原子力プラントの信頼性
向上や設備の合理化やプラントの経済性向上を図ること
を目的にしている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明では、海上に原子
炉建屋を浮揚し、この特徴を生かして無尽蔵の海水を原
子炉格納容器の冷却媒体として利用することに着目し、
原理的に完全な静的な(受動的)熱除去機能を達成しう
る。
【0019】本発明ではバージ式(浮揚式)プラントを
採用することにより、潮位や高潮等の外部因子によらず
圧力抑制プール水面と外界の水面を同一レベルに設定す
ることにより、伝熱面積を常に最大とし、かつ原子炉格
納容器に外圧が加わるのを避けるものである。また、外
周プールと外界の水とを連結配管で結ぶことにより、外
周プールに低温の外界からの水を循環させるものであ
る。
【0020】
【作用】本発明の特徴は、原子力発電所を浮体構造のバ
ージに乗せて浮揚式にすることにより、立地条件(地盤
条件,耐震条件、他)に依らず建屋配置設計を標準設計
とするとともに、従来サイト敷地条件の制約を受けてい
た取放水路設計を標準設計仕様としたことである。
【0021】更に、浮揚式プラントとすることにより、
ゆきとどいた製造設備を有する臨海地区の工場でプラン
トを組み立てた後バージを洩行することにより、品質向
上と工期短縮を図ることが可能である。
【0022】また、本発明の特徴は原子炉格納容器の鋼
製壁面を通して、圧力抑制室から熱が格納容器外周プー
ルへ伝達し、格納容器に放出された熱を最終的に外界の
水へ伝達させることである。
【0023】即ち、本発明では原子炉格納容器の熱を外
界の水へ逃す際に、格納容器内の熱の蓄積部である圧力
抑制プールから鋼製格納容器壁面を介し外周プールに熱
を伝え、更に外周プールの温水は外界の水との自然循環
により熱は伝えられ、動的機器なしに残留熱の除去を達
成することができる。
【0024】
【実施例】
(1)実施例1の構成 図1及び図2は、本発明の浮揚式プラントの自然放熱型
格納容器を示すものである。
【0025】本発明は図1に示すように建屋下部にバー
ジ用の浮体機能を有する複数のバルク室1を有し、プラ
ント建設後サイトまで洩行しプラント運転中も海上に浮
いた状態で使用する。
【0026】バルク室1はコンクリート製又は鉄製で複
数に区画された小部屋から構成され、積載するプラント
設備の重量に応じてその空間容積を設定することができ
る。また、プラントの重量とバルク室1容積のバランス
で決まる喫水線(海水の水面)は原子炉格納容器2内の
圧力抑制プール水3面と同一となるように設計されてい
る。
【0027】なお、上記2つの水面はバージ用のバルク
室1の一部にポンプで水を注水あるいは排水することに
より微調整し、同一に設定することができる。
【0028】建屋の浮揚方法については、原子炉建屋4
のみをバージ式とし、タービン建屋5やその他の建屋は
陸上(又は人工島)に設置することができる。
【0029】この場合、熱応力やバージ式(浮揚式)プ
ラント8の上下揺動を吸収できるように原子炉とタービ
ンを結ぶ主蒸気配管6や給水配管7等はフレキシブル性
を有する。
【0030】あるいは、原子炉建屋4とタービン建屋5
をそれぞれ別のバージ、あるいは同一バージに搭載する
ことができる。
【0031】この場合は、前記の熱応力やバージプラン
ト8の上下揺動の課題をなくすことができる。
【0032】原子炉建屋4バージは図1に示すように、
原子炉圧力容器9を取り囲む原子炉格納容器2及び圧力
抑制プール3から構成され、その外側に外周プール10
が設置されている。
【0033】この外周プール10は更に、海洋11と連
絡配管で連結し、その配管を仕切り弁12,13で仕切
っている。
【0034】外周プール10と海11を結ぶ連絡配管
は、冷たい海水を外周プールに導く下部連絡配管14と
暖まった外周プール水を海に戻す上部連絡配管15で構
成される。
【0035】これらの上下連絡配管は、それぞれ1本
(または複数本)の配管から構成され、配管の途中には
電動駆動の仕切り弁12,13が設置されている。
【0036】通常プラント運転状態においては、この仕
切り弁は閉鎖し、海水11が外周プール10に流入しな
いように外周プールは空の状態で維持しておく。
【0037】(2)実施例1の運転操作 万一の冷却材喪失事故(LOCA)を仮想すると、破断
口からドライウェル空間に放出されたブローダウン蒸気
はベント管を経由し圧力抑制プールに導かれ、ここで凝
縮させることにより急激な圧力上昇を防止する。
【0038】LOCA後、長期に亘り炉心の崩壊熱で発
生する蒸気を同様に圧力抑制プールで凝縮することによ
り、圧力抑制プールの水温は徐々に上昇していく。
【0039】この過程において、連絡配管14,15に
設置した仕切り弁12,13を開放し冷たい海水11を
外周プール10に導入する。
【0040】ここでLOCA後、約半日〜1日の崩壊熱
は圧力抑制プール3で吸収することが可能なので、上記
仕切り弁12,13は十分な時間余裕をもって開放操作
すれば良い。
【0041】外周プール10水は、原子炉格納容器2の
鋼製壁を介し圧力抑制プール3から熱を受け温度が上昇
する。
【0042】外周プール水の温度が上昇してくると、海
水との温度差に伴う自然循環の駆動力により上部連絡配
管15と下部連絡配管14を介してひとりでに海水と混
合し外周プール10の温度上昇を緩和するように作用す
る。
【0043】(3)実施例1の除熱特性効果 圧力抑制プール3から外周プール10への熱移動量Qは Q=K・A・(Tsp−Top) …(1) K :熱伝達係数 A :伝熱面積 Tsp:圧力抑制プール水温 Top:外周プール水温 で表され、圧力抑制プール水温と外周プール水温との温
度差が熱移動量Qに大きく影響している。
【0044】ここで、図3は本発明による外周プール1
0除熱能力の変化を示している。
【0045】16は外周プールから海への除熱量、17
は圧力抑制プールから外周プールへの除熱量を示してい
る。
【0046】外周プール10から海11への除熱量16
は連絡配管口径を関数として外周プール水温が高いほど
海との温度差が増加し、それにより、自然駆動力が増加
するため除熱量は増加する。
【0047】一方、圧力抑制プールから外周プールへの
除熱量17は(1)式に示した通り、外周プール水温が
低いほど圧力抑制室プール水温との温度差が増加し、そ
れにより除熱量が増加する。
【0048】したがって、外周プールから海への除熱量
16と圧力抑制プールから外周プールへの除熱量17と
の釣り合った点として本発明の除熱量が決定する。
【0049】また、図4,図5はそれぞれ従来の外周プ
ール型格納容器を用いた場合と本発明による浮揚式プラ
ントの自然放熱型原子炉格納容器を用いた場合の冷却喪
失事故(LOCA)後の温度変化を示したものである。
【0050】18は圧力抑制プール水温、19は外周プ
ール水温、20は圧力抑制プールと外周プールとの温度
差を示したものである。
【0051】図4においては、外周プール水温が事故後
上昇し、その後一定となっている。これは外周プール1
0が大気開放のため100℃で沸騰するため、その温度
で一定となることを示す。
【0052】一方、本発明による図5においては、海1
1と外周プール10を連結することによって外周プール
と海との自然循環力により外周プールが海で冷却される
ことにより低く保たれている。
【0053】従って、本発明では海水の循環による冷却
により、外周プール水温が従来の公知例の100℃より
低く維持され、それにより、圧力抑制プールとの温度差
20が従来の外周プール型格納容器を用いた場合より大
きくなる。
【0054】すなわち、(1)式のTspとTopの差が大
きくなり圧力抑制プール3から外周プール10への移動
熱量が大きくなるということである。
【0055】また、従来の公知例では外周プールによる
冷却が適用不可能であった大型出力プラント(1000
MWe以上)への適用も可能となる。
【0056】(4)実施例1のその他の効果 本発明によれば、浮揚式プラントにおいて原子炉格納容
器内の熱を原子炉格納容器壁面を通して外周プールに伝
達でき、さらにこの熱が連絡配管により海へ放熱される
と共に次の効果がある。
【0057】 地盤深さに依らず、圧力抑制プール水
面と海水面を同一レベルにすることができ、海水冷却に
よる自然放熱面積を最適設計とすることができる。
【0058】 潮位,高潮等の自然条件で圧力抑制プ
ール水位より外周プール水位が高くなることにより、原
子炉格納容器に過大な外圧が加わり座屈することを回避
することができる。
【0059】 岩盤の深さ,地震条件等の立地条件に
依らず標準プラントを適用できる。 設備が整った臨海部の工場で製造組み立てができる
ので、品質向上及び工期短縮を図ることができる。
【0060】 原子炉格納容器内の除熱が自然の力に
より成されるため、原子炉冷却機能の信頼性が向上す
る。
【0061】また、図6に示す実施例2のように仕切り
弁12,13の代わりに仕切装置として冷凍設備21を
使用したものも考えられる。
【0062】冷凍設備21は連絡配管22,冷凍機2
3,電源24から構成されている。プラント通常運転時
には冷凍機23により、配管内の流体(水または海水)
を氷結させ、海水11が外周プール10へ侵入するのを
阻止し、プラント異常時には電気信号により電源24を
停止し、それにより配管内の氷結部が外気温度により溶
解し、海水が外周プールに流入し循環を開始するもので
ある。
【0063】図7に示す実施例3は、実施例1及び2の
原子炉格納設備で下部連絡配管14の出口を配管の替わ
りに設けたスパージャ25を示している。
【0064】スパージャ25を設置することにより、プ
ラント異常時に外周プール10水が海水11と循環する
際に、スパージャ25の複数の開口部より冷たい海水を
周方向に一様に注入する。
【0065】また、上部連絡配管15もスパージャの開
口部に合わせ複数の開口部を設置し外周プール10空間
の周方向温度分布を一様にすることを可能とする。
【0066】これにより圧力抑制プールから外周プール
への熱伝達を一様にすることができ、熱除去量の向上を
図ることができる。
【0067】図8に示す実施例4は、格納容器冷却のた
めの海水を導入する連絡配管に静的な開閉機構を設けた
実施例を示す。
【0068】連絡配管14,15の配置および基本的な
原子炉建屋内構造は、図1及び図2に示した実施例と同
一であるが、原子炉格納容器2と外周プール10の間に
圧力伝達機構26を設ける。
【0069】図9に圧力伝達機構26の詳細図を示す
が、シリンダー27及び内部を長手方向に摺動するピス
トン28により構成され、かつピストンの脱落を防止す
るためシリンダー27の両端内面にストッパー29を設
けている。
【0070】この圧力伝達機構26は、一端を原子炉格
納容器2雰囲気に接続し、他端を外周プール10内冷却
水に接するよう設置され、原子炉格納容器2内の圧力を
外周プール10内冷却水に伝達することを可能としてい
る。
【0071】外周プール10と海11を連絡する連絡配
管14,15には、閉止キャップ30が設置される。
【0072】本閉止キャップ30は、あらかじめ、事故
時あるいは原子炉停止時に格納容器冷却が必要となる状
態における原子炉格納容器2内圧力と、海洋からの連絡
配管設置深度に応じた静水圧との差圧により脱落される
ように取り付けられている。これらの機構により、事故
時あるいは原子炉停止時に原子炉格納容器2内圧力が外
周プール10に伝達され、さらに外周プール10圧力に
より連絡配管14,15に設置されていた閉止キャップ
30が外れ、自動的に外周プール10と海洋11が連絡
される。
【0073】このことにより、実施例1と同様の原理に
より原子炉格納容器2の冷却が行われる。
【0074】以下に説明する実施例5では、連絡配管1
4,15により外周プール10と海洋11を連絡する実
施例の代替案として、図10に外周プール10,海洋1
1の連絡配管の開閉機構として角31を利用した実施例
を示す。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、浮揚式プラントにおい
て原子炉格納容器内の熱を原子炉格納容器壁面を通して
外周プールに伝達でき、さらにこの熱が連絡配管により
海へ放熱されると共に次の効果がある。
【0076】(1)岩盤の深さ,地震条件等の立地条件
に依らず標準プラントを適用できる。 (2)設備が整った臨海部の工場で製造組み立てができ
るので、品質向上及び工期短縮を図ることができる。
【0077】(3)地盤深さに依らず、圧力抑制プール
水面と海水面を同一レベルにすることができ、海水冷却
の自然放熱面積を最適設計とすることができる。
【0078】(4)原子炉格納容器内の除熱が自然の力
により成されるため、原子炉冷却機能の信頼性が向上す
る。
【0079】(5)本発明によれば、動的構造部に対す
る機能要求の軽減による大幅なシステム自体の安全・信
頼性向上が図れると共に、設備自体の合理化、及び通常
時の安全系機器と海水との接触を防止することによるメ
ンテナンス性の向上に伴うプラントの経済性向上を図る
ことが可能となる。
【0080】(6)外周プールが海と連絡しているた
め、外周プール水温を従来よりも低くできるため(従来
100℃が本案では50〜70℃)、原子炉格納容器内
の除熱効果が向上し、安全性が向上する。これにより、
従来600MWe程度の中型炉への適用が限界であると
されてきた自然放熱型原子炉格納容器除熱系、1350
MWe級の大型炉にも適用できる見通しを得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である浮揚式プラントの縦断
面図である。
【図2】本発明の一実施例である自然放熱型格納容器の
縦断面図である。
【図3】本発明による外周プールの除熱特性の評価を示
すグラフ図である。
【図4】従来の事故後の圧力抑制室と外周プールとの温
度とその差を示すグラフ図である。
【図5】本発明の事故後の圧力抑制室と外周プールとの
温度とその差を示すグラフ図である。
【図6】本発明の実施例2による冷凍方式による外周プ
ールと海との仕切装置の外観図である。
【図7】本発明の実施例3による下部連絡配管出口のス
パージャの斜視図である。
【図8】本発明の実施例4による原子力プラントの縦断
面図である。
【図9】図8中の圧力伝達機構の拡大断面図である。
【図10】本発明の実施例5による原子力プラントの縦
断面図である。
【符号の説明】
1…バルク室、2…原子炉格納容器、3…圧力抑制プー
ル、4…原子炉建屋、5…タービン建屋、6…主蒸気配
管、7…給水配管、8…浮揚式プラント、9…子炉圧力
容器、10…外周プール、11…海、12,13…仕切
り弁、14…下部連絡配管、15…上部連絡配管、16
…外周プールから海への除熱量、17…圧力抑制プール
から外周プールへの除熱量、18…圧力抑制プール水
温、19…外周プール水温、20…圧力抑制プールと外
周プールの温度差、21…冷凍設備、22…連絡配管、
23…冷凍機、24…電源、25…スパージャ、26…
圧力伝達機構、27…シリンダー、28…ピストン、2
9…ストッパー、30…閉止キャップ、31…角。
フロントページの続き (72)発明者 岩田 安隆 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 落合 兼寛 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 平子 静 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉心を内蔵した原子炉圧力容器と、前記圧
    力容器を格納するドライウェルと、異常時に前記ドライ
    ウェルに放出される蒸気をベント管を介して導入して凝
    縮を行う圧力抑制プール水を内蔵した圧力抑制室と、前
    記圧力容器と前記圧力抑制室を格納する鋼製の原子炉格
    納容器と、前記原子炉格納容器が据付けられる原子炉建
    屋と、前記原子炉建屋に装備されたバルク室とを備えて
    水に浮揚設置される浮揚式原子力プラントにおいて、前
    記圧力抑制室の外周囲に鋼製の原子炉格納容器壁を隔壁
    として前記原子炉格納容器と前記原子炉建屋との間隙に
    設けられた外周プールと、前記外周プ−ルと前記水との
    間に装備された連結配管と、前記圧力抑制プール水の水
    面と前記水の水面が同一レベルと成るように調整された
    前記バルク室内の空間容積とを備えることを特徴とした
    浮揚式原子力プラント。
  2. 【請求項2】請求項1において、外周プールと水とを連
    絡する連結配管には仕切装置が装備され、前記連結配管
    は上部連絡配管とそれより下方の下部連絡配管とで構成
    され、前記外周プールを乾燥状態にて前記仕切装置によ
    り海から隔離し、又は防錆剤入り純水を入れて前記仕切
    装置により海から隔離し、プラント異常時に前記仕切装
    置を開放することにより前記外周プールに海水を導入自
    在としたことを特徴とした浮揚式原子力プラント。
  3. 【請求項3】請求項2において、仕切装置は連結配管に
    装備された仕切り弁であることを特徴とした浮揚式原子
    力プラント。
  4. 【請求項4】請求項2において、仕切装置は連結配管に
    装備された冷凍機による氷結手段であることを特徴とし
    た浮揚式原子力プラント。
  5. 【請求項5】請求項2において、仕切装置は原子炉系の
    異常等に対応する過渡信号に基づく信号により開動作を
    生じさせる機構を備えた動的な弁であることを特徴とし
    た浮揚式原子力プラント。
  6. 【請求項6】請求項2において、仕切装置は異常時の原
    子炉格納容器内圧力の外周プール内への伝達機構と、連
    結配管に管路を閉じるように装備されており、前記異常
    時における前記外周プール内の圧力の増圧により開動作
    するキャップとから成ることを特徴とした浮揚式原子力
    プラント。
  7. 【請求項7】請求項2において、上部連結配管と下部連
    結配管との外周プール内の開口は周方向に分散されて複
    数個備わることを特徴とした浮揚式原子力プラント。
  8. 【請求項8】請求項2において、上部連結配管と下部連
    結配管との両配管を平面的に且つ放射状に設置したこと
    を特徴とした浮揚式原子力プラント。
  9. 【請求項9】請求項1又は請求項2において、 原子炉建屋の一部にしみ入った原子炉建屋外からの水を
    処理する空間を設け、この空間に外周プールと原子炉建
    屋外の水との連結配管の仕切り弁を設けたことを特徴と
    する浮揚式原子力プラント。
  10. 【請求項10】請求項1において、バルク室への水の給
    排水設備を備えていることを特徴とした浮揚式原子力プ
    ラント。
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