JPH07177904A - 靴用中底 - Google Patents

靴用中底

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JPH07177904A
JPH07177904A JP20785694A JP20785694A JPH07177904A JP H07177904 A JPH07177904 A JP H07177904A JP 20785694 A JP20785694 A JP 20785694A JP 20785694 A JP20785694 A JP 20785694A JP H07177904 A JPH07177904 A JP H07177904A
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overhanging
sole
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JP20785694A
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Koichi Saga
孝一 佐賀
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 靴履用者の交互に繰返される左右の足の歩行
メカニズムにおいて足本来の歩行機能を妨げることな
く、これを助長させ得る靴用中底を提供すること。 【構成】 靴の踵部から足先部に向かって延びる接地底
上に重ね合わせた状態で接合される中底であって、履用
者の足底面(17)の下方に張出した第1及び第2中足
指節関節部位の第1張出部分(18)、第3、第4、第
5中足指節関節部位にわたる第2張出部分(19)、及
び踵骨隆起部位の第3張出部分(20)に対応させて、
各張出部分を効果的に受入れ可能な孔部(36)(3
7)(38)を形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、靴用中底に関し、詳し
くは、靴履用者の交互に繰返される左右の足の歩行メカ
ニズムにおいて足本来の歩行機能を妨げることなく、こ
れを助長させる靴用中底に関するものである。
【0002】
【従来の技術】先ず、従来の靴用中底の説明に先立っ
て、図7乃至図10に基づき背景技術として靴履用者の
足の骨格構造についての概略を説明する。図7は足の骨
格を示す平面図、図8は内側面図、図9は外側面図、図
10は足底面の説明である。(1)は基節骨、(2)は
中節骨、(3)は末節骨、(4)は中足骨、(5)は楔
状骨、(6)は舟状骨、(7)は距骨、(8)は踵骨、
(9)は踵骨隆起、(10)は立方骨、(11)は種子
骨を示し、内側面の踵骨(8)の底面から第1中足骨頭
(12a)にかけて内側縦足弓(13)、外側面の同じ
く踵骨(8)の底面から第5中足骨頭(12e)にかけ
て外側縦足弓(14)を形成する。また、(15a)
(15b)(15c)(15d)(15e)は、基節骨
(1)と中節骨(2)と末節骨(3)とで構成される第
1乃至第5指骨部、(16a)(16b)(16c)
(16d)(16e)は、中足骨頭を含む球関節である
第1乃至第5中足指節関節部を示す。
【0003】上記骨格構造の靴履用者の裸足の足底面
(17)を観察すると、先端の5本の指骨部(15a)
〜(15e)を別として、図10の一点鎖線で示すよう
に、第1、第2中足指節関節部(16a)(16b)の
部位に第1張出部分(18)、第3、第4、第5中足指
節関節部(16c)(16d)(16e)の部位にまた
がって第2張出部分(19)、及び後端の踵骨隆起
(9)の部位に第3張出部分(20)があるのが認めら
れる。この第1乃至第3張出部分(18)(19)(2
0)は、足の内側縦足弓(13)と外側縦足弓(14)
の前後両支点を含むものであり、人類の長い世紀に亘る
直立2足歩行の歴史によって形成されたものである。
【0004】ところで、靴用中底の公知の技術として
は、実公平1−30086号公報に記載のものがある。
実公平1−30086号公報に係る靴用中底は、歩行時
に足の力が伝達される部位に、凹部を設けて該凹部に衝
撃吸収材を嵌合接着して一体化し、足の接地時に発生す
る衝撃を軽減するようにしたもので、凹部の深さと衝撃
吸収材の厚みは同一寸法であって、中底の上面と衝撃吸
収材とは同一平面に保持されている。尚、靴用中底とし
ては、本出願人の提案に係る特公平4−20608号公
報に記載のものがある。この提案に係る中底は、足の第
1中足指節関節部に当たる1カ所に、体重の集中的負荷
を緩和するため第1中足指節関節部を受入れ可能な凹部
を設けたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】人の裸足の底面を観察
すると、図10に示すように、アーチ部を挾んで前部に
併列して(18)(19)、後部に(20)の3つのふ
っくらとした[0003]に記載の張出部分が認められ
る。この3つの張出部分こそが、図6に示す足アーチの
三次元構造(「ヒトの足」水野祥太郎著)に於ける前後
の脚として第1・第2中足指節関節部(16a)(16
b)と、第3、第4、第5中足指節関節部(16c)
(16d)(16e)と、踵骨隆起部(9)が足底の軟
部構造の上に乗って体重を柔軟に支え、安定した2足直
立を可能にした箇所の外部に見える姿態と認識する。ま
た、人間の自由にして安定した2足歩行を可能にした足
の三大運動機能(図11参照)の(a)背屈−底屈、
(b)外転−内転、(c)回外−回内の動的変化の中心
的役割を果たすのも、この3箇所の張出部分の中味であ
る前述の第1・第2中足指節関節部(16a)(16
b)と、第3、第4、第5中足指節関節部(16c)
(16d)(16e)と、踵骨隆起部(9)と云う足ア
ーチの前後3つの脚であると認識される。以上、2足直
立にしても、2足歩行にしても注目すべきことは、この
重要な機能を果たす前後3つの脚は、足アーチの文字通
り脚であり、足底の軟部構造に乗っているものの、足底
下方へ他の部より突出している骨と関節であるというこ
とである。近代に入り、人が靴を履くようになってから
でも、この足アーチの前後3つの脚の機能は、健全に果
たされているだろうか。日本では、今、扁平足が子供に
も多くなり、外反母趾が若い女性にまで多く見られるよ
うになったが、いずれも足のアーチが落ちてくることと
関係があると云われている(「ひ弱になる日本人の足」
近藤四郎著)。また、欧米でも、靴に起因する足の疾病
が増えていると報じられている。
【0006】前述のように3箇所の張出部分の中味が足
底の他の部分よりも下方に突出している骨と関節である
ことを無視して、これらの張出部分を平板な中底の靴の
中で、繰り返し体重圧をかけて押え続けているというこ
とが、増えている足の疾患に関係があるのではないか、
との懸念を持つ。ここにおいて、足全体の解剖学的構造
と、その運動機能を理解し、裸足の足底の張出部分の中
味であるところの第1・第2中足指節関節部(16a)
(16b)と、第3、第4、第5中足指節関節部(16
c)(16d)(16e)と、踵骨隆起部(9)が重心
を下げ安定した立位で無理なく足アーチの脚の機能を果
たすことができることを考えた。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、靴の踵部から足先部に向かって延びる接
地底上に重ね合わせた状態で接合される中底であって、
履用者の足底面の下方に張出した第1及び第2中足指節
関節部位の第1張出部分、第3、第4、第5中足指節関
節部位にわたる第2張出部分、及び踵骨隆起部位の第3
張出部分に対応させて、各張出部分を効果的に受入れ可
能な孔部を形成したものである。
【0008】また、本発明は、靴内の固定中底にそって
取外し可能に敷設される中底であって、履用者の足底面
の下方に張出した第1及び第2中足指節関節部の第1張
出部分、第3、第4、第5中足指節関節部位にわたる第
2張出部分、及び踵骨隆起部位の第3張出部分に対応さ
せて、各張出部分を効果的に受入れ可能な孔部を形成し
たものである。
【0009】
【実施例】ここに提案する靴用中底(30)は、例え
ば、図1〜4に示されているように、次の要領で製造さ
れる。先ず、靴の踵部から足先部に向って伸びる圧縮コ
ルク粒若しくは硬質スポンジからなる厚み約2.5mm
程度の上層板部(31)に、足の第1及び第2中足指節
関節部の第1張出部分(18)、第3、第4、第5中足
指節関節部位にわたる第2張出部分(19)及び踵骨隆
起部位の第3張出部分(20)に対応させて、貫通孔
(36)(37)(38)を形成する。一方、これとは
別に、補強鉄芯(33)をパルプボード(32)とセル
ローズファイバーボード(34)の間に挾み込んで積層
固着して一体となした下層板部を形成する。然る後、こ
の下層板部の上に前記3つの貫通孔を形成した上層板部
(31)を糊併せ固着することにより、足の第1乃至第
3張出部分(18)(19)(20)に対応させて貫通
孔(36)(37)(38)を有した中底(30)を形
成する。また、別法として、孔部(36)(37)(3
8)に相当する中子を備えた成型用金型を利用して上層
板部(31)、パルプボード(32)、セルローズファ
イバーボード(34)からなる中底(30)に代えて樹
脂材料でモールド成型によって樹脂製の一体構造の中底
(30)を形成してもよい。この場合、モールド成型時
に補強鉄芯(33)を埋め込むことも可能である。な
お、中底面の3つの孔部の位置設計、特に、中足指節関
節部の孔部の位置設計に於いては、権威ある靴研究調査
機関の大量の実測資料に基づく、内ふまず長さ/足長、
及び、外ふまず長さ/足長、のそれぞれ百分比率を基準
にする方法が考えられる。更にこのようにして、製造さ
れた中底(30)は製靴の最終仕上げ工程に於いて、そ
の上面の孔部(36)(37)(38)をカバーしてモ
ルトプレーン等極めて柔かい緩衝材をボンディング接着
(点接着)し、更にその上を中底全面に亘って柔軟な天
然皮革等の敷皮を貼って全体の足当たりを良くすると云
う一般革靴の仕上げ製法を行うことは当然である。
【0010】本発明に係る靴用中底の作用の説明に先立
って、歩行メカニズムの分析と足アーチの構造を説明す
る。図4は自然歩行時の足の裏面における極大荷重点の
移動経路図である。足の踵の第3張出部分(20)が床
面と接地することにより発生した極大荷重点は、踵骨隆
起(9)から外側縦足弓(14)を通って、外側中足骨
頭近くを内側に廻り込むようにして、第1張出部分(1
8)の第1中足指節関節部(16a)に移行し、ここで
向きを変えて指骨部(15a)に移り、けり出しとな
る。また、図5(a)乃至(d)は、自然歩行時におけ
る足部の動きを示す説明図である。図5(a)に示すよ
うに、踵の第3張出部分(20)の接地により体重移動
の第1の支点となった踵骨隆起(9)は着地のはずみで
直ちに、図5(b)に示すように、第1及び第2張出部
分(18)(19)が足底接地して外側及び内側の中足
指節関節部(16e)〜(16a)に体重を移行し、そ
の後、図5(c)に示すように、第1及び第2張出部分
(18)(19)の中足指節関節部(16a)〜(16
e)が第2の支点となって体重を指骨部(15a)〜
(15e)(足指部)に移して、図5(d)に示すよう
に、第1指骨部(15a)(母指)のけり出しを起こさ
せる。図6は、足アーチの三次元構造を示しているもの
で、足の骨格を形作っている構造(a)は、普通の半月
形の門や水道橋のような二次元的な構造ではなく、同図
の(b)に示すように、丸天井(ドーム)を半分に切っ
たような三次元構造であることを示す。このアーチを固
めて守る為にも、その脚である中足指節関節部及び踵骨
隆起部の受座は極めて重要である。
【0011】
【作用】これより足底の3つの張出部分を効果的に受入
れ可能な3つの孔部の作用を説明する。
【0012】第1に図1で示されているように、足底の
張出部分が接する箇所の中底上面に張出部分を受入れ可
能な孔部(36)(37)(38)を、例えば、張出部
分の約70%の広さ、2.5mmの深さの楕円形の3つ
の空間部とする。このように製造された孔部は、その孔
の底面より2.5mm高い位置で体重を受け止める中底
上層板(硬質スポンジ或いはコルク粒等の弾性材で形
成)の体重支持力を活用しながら、その孔部での体重負
荷が小さいタイミングではそれが対面する張出部分で孔
部自体を自然に浅くふさがせ、体重負荷の大きいタイミ
ングでは孔部の殆ど全容積を使って張出部分を収容し
て、足アーチの脚が、その上に乗っている軟部構造を更
に柔らかく受け入れる空間部になっている。即ち、この
ようにして、中底の3つの箇所の孔部が、足アーチの脚
である中足指節関節部及び踵骨隆起部の体重支持力の余
裕(あそび)を造り出す作用をなし、延いては、過重な
体重負荷による種々の足の疾患を防止する働きをする。
【0013】第2に3つの孔部は靴の収容容積に余裕
(あそび)を持たせる作用をする。足長、足巾、踵巾等
の足寸法は、平面上では体重をかけている時は、かけて
いない時よりも大きくなる(「靴 科学と実際」日本は
きもの研究会編)。3つの孔部を持った中底の靴は、そ
の孔部の容積だけ収容容積が増加するので、平面中底の
靴を履いて体重をかけた踏付部が横広になって甲皮を両
側に強く押し出す動きは、この孔部を持った靴にはなく
なる。また、前方に指骨部が伸びる長さ(靴の長さの捨
て寸)も少なく見積もることが出来る。同様に踵に体重
がかかった時の踵巾の増加する寸法も少なく見積もるこ
とが出来る。斯くして、本中底の孔部は、靴の長さが少
しでも短く、靴巾のスリムな形を望む人達に応えなが
ら、しかも、窮屈でない感触を持つ靴を製造することが
出来る。また、このように、靴の収容容積に余裕が出来
ることは、既製靴が履用者の足のサイズ、形状の個人差
の多い中で、その対応面を広めることに役立つ。
【0014】第3に3つの孔部が体重負荷時の張出部分
の水平位置を2.5mm下げることによって、相対的に
他の足底部を弾性ある中底上層板で押し上げ、実質的に
足底と中底との接触面積を増大させ、所謂、足底全体の
トータルコンタクトを引き出す作用をする。これによっ
て、先ず、足底のフィット感覚が快適なものになる。更
に、足機能の重要な役割りを果たす筋、腱、靱帯、神経
等が多く網羅されている足底を歩行によって圧迫をかけ
たり、外したりして刺激し、その機能を活発化する。中
でも、足底を走る無数の静脈が、所謂、ミルキングアク
ション(乳牛から搾乳するときの動作)に類似した圧迫
・弛緩動作を受け、心臓への血液還流を活発化する効果
は大きい。
【0015】第4に3つの孔部が足の靴ホールド力を強
める作用をする。中足指節関節部が孔部によって2.5
mm下がることにより、14個の骨と9つの関節を持つ
指骨部は、平板な中底の時よりも遥かに強い刺激を受け
て、その中底プレス力、中底ホールド力は、活発強力に
なる。しかも、中足指節関節部が孔部で下がった2.5
mmの例えば60%でも、その部位一体の深さを減じた
金型(ラスト)を用いることにより、甲皮のしわを抑え
ると共に、トウスプリングを少し上げたことと同じ靴先
端のホールド力が加わる。また、孔部以外の他の部位、
即ち、ウエスト部、アーチ部等も中底の押し上げ圧力が
加わることと、前記[0012]に述べたように、体重
がかかった時の踵の巾を少なく見積もった金型(ラス
ト)で靴形成が出来るので、足への密着度が増し、全体
として、足の靴ホールド力が強化され、快適な歩行が期
待出来る。
【0016】第5に3つの孔部が歩行メカニズムに於い
て果たす安定作用について述べる。3つの孔部は、足ア
ーチの脚を、足底の他の部位より2.5mm重心を低く
収納するので、足アーチの脚が歩行前進の支点機能を果
たし易い場となっている。歩行中、平板中底でよく起き
る足のずれ動きも、この孔部で止めることが出来る。し
かし、重要なことは、歩行中、この孔部の果たす体位の
安定作用である。例えば、踵骨隆起部に対応する孔部
が、足の着地時に果たす作用である。元来、足根部の解
剖学的構造は、複雑な立位をなしており、歩いたり駈け
たりすると、足首は必ずしも真直ぐでなく、反って回内
する場合が多いと云われている(「靴と健康」石塚忠雄
著)。ヒールが高くなる婦人靴では、これは極めてシリ
アスな課題である。横方向に広い第3の孔部(38)
は、着地の安定性に役立つと考える。また、第1及び第
2の孔部(36)(37)も、中足指節関節部がとっさ
に回外又は回内の機能を果たす際に、その孔の形、大き
さ、密着度、更に、重心の低さの故に、平板中底に於け
るよりも遥かに素早く回外又は回内が出来、これによ
り、歩行中の体位の随時安定作用をする。
【0017】最後に足の自然歩行において、踵骨隆起、
外側足弓、第5、第4及び第3中足指節関節部、第2及
び第1中足指節関節部、第1及び第2指骨先端という経
路で繰り返し行なわれる足の体重支持の動的変化に際し
て、本中底の3つの孔部が、夫々の位置とタイミングで
機能することにより足の自然な歩行メカニズムを助ける
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る靴用中底の実施例を示す平面
図。
【図2】 図1に示した靴用中底を内側からみた側断面
図。
【図3】 図1のA−A線断面図。
【図4】 自然歩行時の足底面における極大荷重点の移
動経路図。
【図5】 (a)(b)(c)(d)は自然歩行時にお
ける足部の動きを示す説明図。
【図6】 (a)は足アーチの三次元構造説明図で、足
の骨格を形作っている構造の説明図、(b)はドームを
半分に切ったような三次元構造の説明図。
【図7】 足の骨格を示す平面図。
【図8】 図7の内側面図。
【図9】 図7の外側面図。
【図10】 足底面を示す説明図。
【図11】 足の三大運動機能の説明図。
【符号の説明】
9 踵骨隆起 16a〜16e 第1乃至第5中足指節関節部 17 足底面 18 第1張出部分 19 第2張出部分 20 第3張出部分 36〜38 孔部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】前述のように3箇所の張出部分の中味が足
底の他の部分よりも下方に突出している骨と関節である
為、これらの位置と他の部位とは段差になっているにも
拘らず、この段差を考慮に入れず段差のある状態のまま
で、これら3箇所を平板な中底の靴の中で、繰り返し体
重圧をかけて堅い路面や床面に圧し続け、ぎこちなくあ
おり続けていると云うことが、増えている足の疾患に関
係があるものと懸念する。ここにおいて、足底の張出部
分の中味である3箇所の突出部を嵌合して突出部位とそ
の他の部位との段差を解消する孔部を中底の3箇所の突
出部対面部位に設けることにより、足の体重支持機能に
おいては全平面的受座対応を、そしてその運動機能にお
いては要部の支点的対応をと、双方随時に自律的かつ柔
軟に作動させ、健康で快適な直立、歩行が出来るように
考えた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【実施例】ここに提案する靴用中底(30)は、例え
ば、図1〜4に示されているように、次の要領で製造さ
れる。先ず、靴の踵部から足先部に向って伸びる圧縮コ
ルク粒若しくは硬質スポンジからなる厚み約2.5mm
程度の上層板部(31)に、足の第1及び第2中足指節
関節部の第1張出部分(18)、第3、第4、第5中足
指節関節部位にわたる第2張出部分(19)及び踵骨隆
起部位の第3張出部分(20)に対応させて、その張出
部分の70〜80%の広さの貫通孔(36)(37)
(38)を形成する。一方、これとは別に、補強鉄芯
(33)をセルローズファイバーボード(32)とバッ
カーボード(34)の間に挾み込んで積層固着して一体
となした下層板部を形成する。然る後、この下層板部の
上に前記3つの貫通孔を形成した上層板部(31)を糊
併せ固着することにより、足の第1乃至第3張出部分
(18)(19)(20)に対応させて貫通孔(36)
(37)(38)を有した中底(30)を形成する。ま
た、別法として、孔部(36)(37)(38)に相当
する中子を備えた成型用金型を利用して上層板部(3
1)、セルローズファイバーボード(32)、バッカー
ボード(34)からなる中底(30)に代えて樹脂材料
でモールド成型によって樹脂製の一体構造の中底(3
0)を形成してもよい。この場合、モールド成型時に補
強鉄芯(33)を埋め込むことも可能である。なお、中
底面の3つの孔部の位置設計、特に、中足指節関節部の
孔部の位置設計に於いては、権威ある靴研究調査機関の
大量の実測資料に基づく、内ふまず長さ/足長、及び、
外ふまず長さ/足長、のそれぞれ百分比率を基準にする
方法が考えられる。更にこのようにして、製造された中
底(30)は製靴の最終仕上げ工程に於いて、その上面
の孔部(36)(37)(38)をカバーしてモルトプ
レーン等極めて柔かい緩衝材をボンディング接着(点接
着)し、更にその上を中底全面に亘って柔軟な天然皮革
等の敷皮を貼って各孔部の足当たりを良くすると云う一
般革靴の仕上げ製法を行うことは当然である。本発明に
係る靴用中底は、靴の接地底に固定せずに、後入れ中底
として使用することができる。この後入れ中底として使
用する場合は、上層板部(31)のみで構成する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【作用】これより足底の張出部分の中味である3つの突
出部を嵌合して足底の段差を解消する3つの孔部の作用
を述べる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】第1に図1で示されているように、足底の
張出部分が接する箇所の中底上面に張出部分を受け入れ
可能な孔部(36)(37)(38)を、例えば、張出
部分の約70%の広さ、2.5mmの深さの楕円形の3
つの空間部とする。その孔部は、その底面より2.5m
m高い位置で体重を受け止める中底上層板(硬質スポン
ジ或いはコルク粒等の弾性材で形成)の体重支持力を活
用しながら、その孔部での体重負荷の小さいタイミング
ではそれが対面する張出部分で孔部自体を自然に浅くふ
さがせ、体重負荷の大きいタイミングでは孔部の殆ど全
容積を使って張出部分を嵌合収容し、足アーチの脚をそ
れが乗っている軟部構造と一緒に第2次的に柔らかく受
け入れる空間部になっている。このようにして中底の3
つの箇所の孔部が孔部以外の中底上層板スペースの体重
支持力を孔部と同時に引き出して足底の全平面的受座対
応を形成し、足アーチの脚である中足指節関節部及び踵
骨隆起部の体重支持力の余裕(あそび)を造り出す作用
をして足アーチの過酷な負担をなくすることが出来る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】第2に3つの孔部は靴の収容容積に余裕
(あそび)を持たせる作用をする。足長、足巾、踵巾等
の足寸法は、平面上では体重をかけている時は、かけて
いない時よりも大きくなる(「靴 科学と実際」日本は
きもの研究会編)。3つの孔部を持った中底の靴は、そ
の孔部の全容積まで収容容積を増加できるので、平面中
底の靴を履いて体重をかけた踏付部が横広になって甲皮
を両側に強く押し出す動きは、これには殆どなくなる。
また、前方に指骨部が伸びる長さ(靴の長さの捨て寸)
も少なく見積もることが出来る。同様に踵に体重がかか
った時の踵巾の増加する寸法も少なく見積もることが出
来る。斯くして、本中底の孔部は、靴の長さが少しでも
短く、靴巾のスリムな形を望む人達に応えながら、しか
も、窮屈でない感触を持つ靴を製造することが出来る。
また、このように、靴の収容容積に余裕が出来ること
は、既製靴が履用者の足のサイズ、形状の個人差の多い
中で、その対応面を広めることに役立つ。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】第3に3つの孔部が、その対面する3つの
突出部を嵌合し、その水平位置を2.5mm下げること
によって、体重圧がかかった時、相対的に他の足底部を
弾性ある中底上層板が押し上げ足底面と中底上面相互の
接触圧力を強める作用をする。その結果、両者の部分的
遊離を少なくし、足底全体の平面的トータルコンタクト
が引き出されて、足底のフィット感覚が快適なものにな
る。更に、この孔部が歩行運動に於いて足底と中底の相
互圧迫作用をより広く、より強く断続的に繰り返すこと
により、足底の深層、浅層に網羅されている多くの筋、
腱、靱帯、神経等をより活発に刺激し、中でも、足底を
走る無数の静脈が、これにより、心臓への血液還流をよ
り活発化する効果は大きい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】第4に3つの孔部が足の靴ホールド力を強
める作用をする。3つの孔部の為に2.5mmの段差が
解消されて、体重負荷時の孔部以外の中底面と足底面の
接触圧力の強まりは、足底の軟部構造の粘着性を強めて
中底面に密着し、足底面からの靴ホールド力を強く引き
出すことが出来る。例えば、指骨部がけり出し前進する
際、基節骨(1)下の軟部構造の中底プレスを大いに助
け、この強まった粘着力を持つ前足部の足底がしっかり
中底を捕捉して、粘着力の強い「けりブロック」にな
る。又、[0013]に述べたように、この孔部のある
中底を使用することにより、体重圧のかかった時と、か
からなかった時の靴容積の差を少なく見積もったスリム
な靴型に甲皮を釣り込む為、足の側面の甲皮密着度が高
まり足側面からの靴ホールド力を強めることが出来、足
と靴との一体感が得られる
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】第5に3つの孔部が歩行メカニズムに於い
て果たす体位の安定作用について述べる。即ち、3つの
孔部は、3つの突出部を嵌合することにより、足アーチ
の脚を、足底の他の部位より2.5mm重心を低く安定
した立位で収納するので、歩行中、平板中底でよく起き
る足のずれ動きもなく、足アーチの前後の脚が背屈−底
屈は勿論のこと外転−内転や回外−回内等の諸運動に於
いて安定かつ柔軟に支点機能を果たし易い場となってい
る。例えば、踵骨隆起部に対応する孔部が、足の着地時
に果たす作用である。元来、足根部の解剖学的構造は、
複雑な立位をなしており、歩いたり駈けたりすると、足
首は必ずしも真直ぐでなく、反って回内する場合が多い
と云われている(「靴と健康」石塚忠雄著)。ヒールが
高くなる婦人靴では、これは極めてシリアスな課題であ
るが、横方向に広い第3の孔部(38)は、着地受座と
支点機能の安定性に役立つと考える。また、第1及び第
2の孔部(36)(37)も、中足指節関節部がとっさ
に回外又は回内の機能を果たす際に、その孔の安定した
受座と重心の低さの故に、平板中底に於けるよりも遥か
に素早く回外又は回内が出来、これにより、老人のよろ
け防止等、歩行中の体位の随時安定作用をする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】第6に本中底の3つの孔部が足底の3箇所
の突出部とその他の部位との段差を解消して、足あおり
(図4)を全平面的受座対応でスムーズに早く運行する
ので、歩行を軽快にし、靴履用者の疲れをより少なくす
ることが出来る。又、この段差の解消により、踵骨の底
面から第5中足骨頭にまたがって内側縦足弓(13)よ
りも低い水平位置にある外側縦足弓(14)部は、足ア
ーチの前後の脚と殆ど同時に体重支持に参加して足アー
チの三次元構造による体重負荷を演じ、中足指節関節部
と踵骨隆起部の負荷を助けることが出来る。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】 自然歩行時の足底面における極大荷重点の移
動経路図(あおり図)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 靴の踵部から足先部に向かって延びる接
    地底上に重ね合わせた状態で接合される中底であって、
    履用者の足底面の下方に張出した第1及び第2中足指節
    関節部位の第1張出部分、第3、第4、第5中足指節関
    節部位にわたる第2張出部分、及び踵骨隆起部位の第3
    張出部分に対応させて、各張出部分を効果的に受入れ可
    能な孔部を形成したことを特徴とする靴用中底。
  2. 【請求項2】 孔部は凹部であることを特徴とする請求
    項1記載の靴用中底。
  3. 【請求項3】 靴内の固定中底にそって取外し可能に敷
    設される中底であって、履用者の足底面の下方に張出し
    た第1及び第2中足指節関節部の第1張出部分、第3、
    第4、第5中足指節関節部位にわたる第2張出部分、及
    び踵骨隆起部位の第3張出部分に対応させて、各張出部
    分を効果的に受入れ可能な孔部を形成したことを特徴と
    する靴用中底。
  4. 【請求項4】 孔部は貫通していることを特徴とする請
    求項3記載の靴用中底。
JP20785694A 1993-11-15 1994-09-01 靴用中底 Withdrawn JPH07177904A (ja)

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JP28456193 1993-11-15

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