JPH07170616A - 電気車の制御装置 - Google Patents

電気車の制御装置

Info

Publication number
JPH07170616A
JPH07170616A JP5313494A JP31349493A JPH07170616A JP H07170616 A JPH07170616 A JP H07170616A JP 5313494 A JP5313494 A JP 5313494A JP 31349493 A JP31349493 A JP 31349493A JP H07170616 A JPH07170616 A JP H07170616A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
braking force
electric
electric vehicle
adhesion coefficient
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5313494A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Mizobuchi
哲也 溝渕
Tsutomu Ozawa
勉 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5313494A priority Critical patent/JPH07170616A/ja
Publication of JPH07170616A publication Critical patent/JPH07170616A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】滑走を抑えながら、常に充分に電気ブレーキ力
の有効利用が図れるようにした遅れ込めブレーキ制御方
式の電気車の制御装置を提供すること。 【構成】大粘着係数設定回路7と、小粘着係数設定回路
8とを設け、データラッチ回路10により制御される切
換回路9により、予め予想される粘着力に応じて大きい
粘着係数と小さい粘着係数とを切換え設定し、最大許容
電気ブレーキ力指令DBm が計算されるようにしたも
の。 【効果】列車に滑走の虞れがあるときは、最大許容電気
ブレーキ力の演算に使用する粘着係数が予め低く設定さ
れるので、粘着力が許す範囲で常に最大限の電気ブレー
キ力を発生させながら滑走を抑えることができ、電気ブ
レーキ力の有効利用が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動車と付随車により
列車編成された電気車における遅れ込め方式によるブレ
ーキ制御装置に係り、特に車両走行用の電動機として可
変電圧可変周波数インバータ制御による誘導電動機を用
いた場合に好適な電気車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両走行用の電動機(主電動機)として、
VVVF(可変電圧可変周波数)インバータ制御による誘
導電動機を用いた電気車では、速度制御が滑らかに得ら
れるので、良好な粘着特性を容易に得ることができる。
【0003】そこで、特に、このような誘導電動機を主
電動機として用いた電気車では、モータ車(電動車)M
に、トレーラ車(付随車)Tを連結して列車編成された、
いわゆるMT混合編成の電気車の場合には、列車全体で
必要とするブレーキ力を、モータ車の主電動機による電
気ブレーキ(発電ブレーキ、回生ブレーキ)によるブレー
キ力になるべく多く依存し、トレーラ車での空気ブレー
キ(空気圧による摩擦ブレーキ)力への依存は最小限にと
どめるようにした、いわゆる遅れ込めブレーキ制御方式
の採用が一般的である。
【0004】この遅れ込めブレーキ制御方式では、モー
タ車の動輪での粘着係数μ〔%〕の値を予め想定し、そ
れを設定しておき、この設定してある粘着係数からモー
タ車で得ることができる最大許容電気ブレーキ力を演算
し、そのとき列車で必要としているブレーキ力が、この
最大許容電気ブレーキ力以下の範囲では、トレーラ車の
ブレーキは使用せずに、モータ車での電気ブレーキだけ
で対応するようにした方式である。
【0005】そして、このとき、何らかの理由によりモ
ータ車の電気ブレーキによるブレーキ力が低下したとき
には、ブレーキ力の不足分は、まずトレーラ車の空気ブ
レーキを作動させて補い、それでも足りないとき、始め
てモータ車の空気ブレーキを作動させるようにして、モ
ータ車の粘着限界を越えないように制御するのが一般的
である。
【0006】一方、モータ車での空転・滑走時での再粘
着制御方式としては、例えば特開昭59−175303
号公報に記載されているように、空転・滑走が検出され
たら主電動機の限流値(最大電流値)を徐々に下げ、これ
でも空転・滑走が収まらず、更に全軸空転・全軸滑走に
至ったときには、限流値を下げたままで一定値に保つ。
そして、全軸の再粘着が確認されたときから限流値を空
転・滑走が検出された時点での値以下に戻すことによ
り、更なる空転・滑走の再発を抑制するようになってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、滑走
の再発を抑制し、ブレーキ距離の増加を抑え、動輪での
フラット発生を防止するという点では、それなりに有効
ではあるが、モータ車での電気ブレーキ力を最大限まで
利用する点について充分に配慮がされているとは言え
ず、電気ブレーキ力の有効利用の点に問題があった。
【0008】すなわち、従来技術における電気ブレーキ
時での主電動機の限流値の制御は、一般的には運転手の
ブレーキ操作による可変制御になっており、運転手が強
いブレーキ(大きなブレーキ力ノッチ位置)を指令したと
きには大きな限流値になり、弱いブレーキ(小さなブレ
ーキ力ノッチ位置)を指令したときには小さな限流値と
なる。
【0009】ここで、強いブレーキが指令されている状
態で滑走が検知されたときには、上記したように、限流
値を一律に低下させるようになっているが、この結果、
この後で弱いブレーキが指令された場合には、限流値は
通常の値よりも低い値にされたままになっていることに
なり、ここでは、充分な粘着力が期待できる状態にある
にもかかわらず、得られる電気ブレーキ力としては、滑
走検知前でのブレーキ力よりも小さな値となってしま
い、折角の電気ブレーキ力が有効利用できないのであ
る。
【0010】本発明の目的は、滑走を抑えながら、常に
充分に電気ブレーキ力の有効利用が図れるようにした電
気車の制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、大小2種の粘着係数を保持した粘着係数
設定手段と、これら2種の粘着係数の一方を選択する選
択手段とを設け、この選択手段により選択された粘着係
数を用いて最大許容電気ブレーキ力を発生するようにし
たものである。
【0012】そして、このときの大小2種の粘着係数の
選択は、滑走が検出されたときに実行され、このときか
ら停車するまでは小さい方の粘着係数が選択されるよう
にしても良く、スイッチにより切換え操作されるように
しても良い。
【0013】
【作用】選択手段は、列車に滑走の虞れがあるとき、最
大許容電気ブレーキ力の演算に使用する粘着係数を予め
低く設定するように働く。従って、滑走の虞れのないと
きには、粘着力が許す範囲で常に最大限の電気ブレーキ
力を発生させることができるので、電気ブレーキ力の有
効利用が可能になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明による電気車の制御装置につい
て、図示の実施例により詳細に説明する。図1は本発明
の一実施例で、図において、1はブレーキ制御装置、2
はモータ車の制御装置、3は車両重量変換回路、4は掛
算回路、5は低位選択回路、6は電気ブレーキ力制御回
路、7は大粘着係数設定回路、8は小粘着係数設定回
路、9は切換回路、10はデータラッチ回路、11はオ
ア(論理和)回路、12は比較回路である。
【0015】ブレーキ制御装置1は、遅れ込め制御方式
によるブレーキ制御を実行するためのもので、ハンドル
操作ブレーキ弁などのブレーキ操作器から出力されるブ
レーキ操作信号に応じて、列車全体で必要とするブレー
キ力OBの内、モータ車で発生すべき電気ブレーキ力を
指令する電気ブレーキ力指令DBCと、車両の荷重状態
を表わす応荷重指令Wとを発生し、これらの指令をモー
タ車の制御装置2に供給する働きをする。
【0016】車両重量変換回路3は、ブレーキ制御装置
1から入力された、一般に空気バネの圧力などにより車
両の質量を検出し、質量の大小によって変化する応荷重
指令Wを車両重量信号W’に変換する働きをする。掛算
回路4は、両重量信号W’に粘着係数μを乗算すること
により最大許容電気ブレーキ力指令DBm を作成する働
きをする。
【0017】低位選択回路5は、ブレーキ制御装置1か
ら入力された電気ブレーキ力指令DBCと、掛算回路4
から入力された最大許容電気ブレーキ力指令DBm の
内、低い値を示している方の指令だけを電気ブレーキ信
号DBとして出力する働きをする。従って、この最大許
容電気ブレーキ力指令DBm よりも大きな電気ブレーキ
力指令DBCがブレーキ制御装置1から入力されたとき
には、その電気ブレーキ力指令DBCは無視され、最大
許容電気ブレーキ力指令DBm によるブレーキ力に対応
した電気ブレーキ信号DBが電気ブレーキ力制御回路6
に入力されることになる。
【0018】電気ブレーキ力制御回路6は、低位選択回
路5から供給された電気ブレーキ信号DBに応じて、図
示してない主電動機駆動装置を制御し、電気ブレーキ信
号DBに対応した電気ブレーキ力が主電動機から発生さ
れるようにする働きをする。
【0019】従って、この電気ブレーキ力制御回路6
は、電気車がVVVFインバータ制御による誘導電動機
を用いた、いわゆるインバータ車であるときは、インバ
ータの制御に必要な限流値パターンとすべり周波数パタ
ーン、V/Fパターンなどを設定する装置で構成され、
電気車がチョッパ制御による直流電動機を用いた、いわ
ゆるチョッパ車であるときは、電機子電流パターン、又
は界磁電流パターンを設定する装置で構成されているこ
とになる。
【0020】大粘着係数設定回路7は、大小2種の粘着
係数の内の大きな方の粘着係数を出力する働きをするも
ので、通常の運転状態のときにモータ車の動輪で期待で
きる比較的大きな、例えば15%の粘着係数に対応し
て、0.15という数値が設定保持されているものであ
る。なお、上記したように、この粘着係数μの単位は
〔%〕であるが、この実施例では、掛算回路4での乗算
のために、15%の粘着係数μについては、0.15と
して表記している。
【0021】小粘着係数設定回路8は、大小2種の粘着
係数の内の小さな方の粘着係数を出力する働きをするも
ので、雨天など比較的悪条件のときでもモータ車の動輪
で期待できる比較的小さな、例えば11%の粘着係数に
対応して、0.11という数値が設定保持されているも
のである。なお、同じく、この粘着係数μの単位は
〔%〕であるが、この実施例では、掛算回路4での乗算
のために、11%の粘着係数μについては、0.11と
して表記している。
【0022】切換回路9は、半導体素子を用いた電子ス
イッチ回路SWなどで構成され、データラッチ回路10
の出力に応じて切換動作を行ない、データラッチ回路1
0がセットされているときだけ、図示と反対に接点aに
切換わり、小粘着係数設定回路8から出力されている
0.11という比較的小さな値を粘着係数μとして乗算
回路4に供給するが、データラッチ回路10がリセット
されているときには、図示のように、接点b側に閉じて
いて、大粘着係数設定回路7から出力されている0.1
5という比較的大きな値を粘着係数μとして乗算回路4
に供給する働きをする。
【0023】データラッチ回路10は、例えばフリップ
・フロップ回路などの1ビットのラッチ回路で構成さ
れ、オア回路11の出力によりセットされ、比較回路1
2の出力によりリセットされる。オア回路11には、図
してない空転・滑走検知器から出力される空転・滑走検
知信号と、これも図してないモード切換スイッチから出
力されるモード設定信号とが入力され、これらの信号の
何れかでも入力されたら出力を発生し、データラッチ回
路10をセットする働きをする。
【0024】比較回路12は、その非反転入力+に、図
示してない速度検出器から列車の速度を表わす信号が供
給され、反転入力−には、列車の速度が所定の遅い速
度、例えば5Km/hの速度に対応した信号が供給され
ており、これにより、列車の速度が5Km/h以下にな
ったとき出力を発生し、データラッチ回路10をリセッ
トする働きをする。
【0025】なお、モード切換スイッチは、電気車の運
転台、又はその近傍に設置してある手動で操作するスイ
ッチで構成されており、このスイッチは、雨天モードス
イッチ、空転・滑走防止モードスイッチの何れかとして
性格付けされているもので良い。また、電気車の運転席
の全面にある窓ガラスにはワイパが設置されているのが
普通であるが、このワイパを操作するスイッチと共通に
したり、これと連動したスイッチで構成してもよい。さ
らに、低加速モードスイッチが設けてあるときには、こ
れと共通、又は連動したスイッチとしても良い。
【0026】次に、この図1の実施例の全体的な動作に
ついて、図2により説明する。この図2は、本発明の実
施例による電気車が、例えばS駅からV駅までの3区間
にわたって運転された場合での運転モードを示したもの
で、区間Pは力行運転区間、区間Bはブレーキ動作区間
を表わし、その他の区間は惰行区間を表わしている。
【0027】まず、電気車は、S駅に停車しており、こ
こから、T駅、U駅、V駅を経由して、その先まで運行
されるものとする。ここで、電気車が停車した場合に
は、当然のこととして、その速度は5Km/h以下にな
るから、比較回路12から信号が出力され、データラッ
チ回路10はリセットされている。そして、この結果、
切換回路9は、接点aに閉じたままになっている。
【0028】そこで、いま、列車がS駅を出発し、T駅
に向かって力行中、地点Xで空転が発生したとする。そ
うすると、この時点で空転・滑走検知信号が発生され、
この結果、オア回路11を介してデータラッチ回路10
のセット入力に信号が与えられるので、データラッチ回
路10がセットされる。
【0029】従って、この地点Xで電気車に空転が発生
した時点以降、切換回路9は接点aから接点bに切換
り、この結果、乗算回路4には、それまで大粘着係数設
定回路7から与えられていた0.15という数値に代わ
って、小粘着係数設定回路8から与えられる0.11と
いう数値が粘着係数μとして入力されるようになり、こ
れにより車両重量信号W’から最大許容電気ブレーキ力
指令DBm が計算されて低位選択回路5に入力されるよ
うにされる。そして、この状態は、データラッチ回路1
0がリセットされるまで保持される。
【0030】一方、電気車は、このまま所定の力行運転
と惰行運転により次のT駅に向かって走行してゆき、所
定の地点でブレーキ動作区間Bに入るが、このときに
は、最大許容電気ブレーキ力指令DBm が粘着係数μ=
0.11の状態で演算されているため、どのように大き
なブレーキ操作がされたとしても、このときの粘着係数
μ=0.11に対応した電気ブレーキ力よりも大きな電
気ブレーキ力が働くことはない。
【0031】従って、この実施例によれば、降雨などに
より、粘着力が低下しているときには、それを力行時で
の空転の検知により予想され、予め電気ブレーキ力の計
算に使用される粘着係数μの低下設定に反映されるか
ら、滑走の発生は確実に抑えられ、フラットの発生を確
実に抑えることができる。
【0032】ここで、遅れ込め制御における電気ブレー
キ力と空気ブレーキ力の負担について、図3により説明
する。この図3は、運転士によるブレーキ操作に対応し
て発生されるブレーキ指令BCと、これに対応した全ブ
レーキ力OBの関係を示した特性図で、DBはモータ車
での電気ブレーキ力、ABはトレーラ車での空気ブレー
キ力を表わす。従ってOB=DB+ABとなる。
【0033】また、DBm11は粘着係数μ=0.11に対
応した最大許容電気ブレーキ力指令で、DBm15は粘着
係数μ=0.15に対応した最大許容電気ブレーキ力指
令をそれぞれ表わす。従って、ブレーキ指令BCが最大
許容電気ブレーキ力指令DBm以下の範囲では、全ブレ
ーキ力OB=電気ブレーキ力DBとなる。
【0034】そこで、いま、粘着係数μ=0.11の状
態で、最大許容電気ブレーキ力指令DBm11となってい
るとき、つまり、図2で、電気車がS駅からT駅に向か
って走行している状態で、ブレーキ動作区間Bに入った
後、最大許容電気ブレーキ力指令DBm11を越えたブレ
ーキ指令BCが入力された場合には、全ブレーキ力OB
の内、電気ブレーキ力はDB11までとなり、残りのブレ
ーキ力は、遅れ込め制御により、トレーラ車での空気ブ
レーキ力AB11が負担することになる。
【0035】また、粘着係数μ=0.15で、最大許容
電気ブレーキ力指令DBm15になっているとき、つま
り、つまり、図2で、電気車がS駅からT駅に向かって
走行している状態で、地点Xでの空転検知がなかった場
合、ブレーキ動作区間Bに入った以後、最大許容電気ブ
レーキ力指令DBm15を越えたブレーキ指令BCが入力
された場合には、全ブレーキ力OBの内、電気ブレーキ
力の負担はDB15までとなり、残りのブレーキ力は、遅
れ込め制御により、トレーラ車での空気ブレーキ力AB
15が負担することになる。
【0036】図2に戻り、次に、電気車がT駅を出発し
てU駅に向かったとする。そして、今度は、ブレーキ動
作区間Bに入った後の地点Yに電気車が達した時点で滑
走が検知されたとする。そうすると、この地点Yに電気
車が達した時点でデータラッチ回路10がセットされる
ので、電気車がブレーキ動作区間Bに入って地点Yに達
するまでは最大許容電気ブレーキ力指令はDBm15にな
っているが、地点Y以後は最大許容電気ブレーキ力指令
DBm11になる。
【0037】従って、この実施例によれば、とにかく粘
着力の低下が検知されるまでは電気ブレーキ力の計算に
使用される粘着係数μが限度内の上限に設定され、粘着
力の低下が検知されたとき、始めて粘着係数μが低下さ
れることになり、この結果、常に、そのときに期待可能
な粘着力いっぱいまで電気ブレーキ力を働かせることが
できるようになるので、遅れ込めブレーキ制御におい
て、滑走を抑えながら電気ブレーキによるブレーキ力を
充分に有効に活用することができる。
【0038】ところで、この実施例では、上記したよう
に、モード切換スイッチが設けてあり、これにより、手
動操作によりデータラッチ回路10をセットして任意に
粘着係数μを低下設定することができるように構成され
ている。そこで、いま、電気車がU駅を出発した後、地
点Yに達した時点で、降雨などの天候変化、またはその
他の理由により、粘着力の低下が予想されたときには、
運転士が、このモード切換スイッチを操作することによ
り、以後、最大許容電気ブレーキ力指令DBmを低く設
定することができ、この結果、V駅に達する前のブレー
キ動作区間Bでは、電気ブレーキによるブレーキ力を、
最大許容電気ブレーキ力指令DBm11によるブレーキ力
に抑えておくことができる。
【0039】従って、この実施例によれば、粘着力の低
下が予測されたときには、それに対応して予め電気ブレ
ーキによるブレーキ力の上限を抑えておくことができ、
この結果、滑走を抑えフラットが生じるのを確実に防止
することができる。
【0040】なお、以上に説明した実施例では、大粘着
係数設定回路7と小粘着係数設定回路8に設定すべき大
小2種の粘着係数として、0.15(15%)と、0.11
(11%)がそれぞれ選定されているが、これは一例であ
り、必要な範囲で任意に選定可能なことは言うまでもな
い。
【0041】通常、この粘着係数の期待値としては、直
流電動機を用いた電気車で抵抗制御の場合は12.0〜
14.0〔%〕、電機子チョッパ制御の場合には、14.
0〜16.0〔%〕、そして、電機子−界磁チョッパ制
御の場合と、誘導電動機を用いた電気車でインバータ制
御の場合には、何れも16.0〜20.0〔%〕と言われ
ている。
【0042】そこで、大粘着係数設定回路7に設定すべ
き大粘着係数としては、上記した条件に応じて、上記し
た値から選定し、小粘着係数設定回路8に設定すべき小
粘着係数としては、降雨時などでの粘着係数の低下を考
慮して、小さい係数に設定すればよい。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、降雨時など、粘着力が
低下しているときでも、それを予測した粘着係数の設定
が与えられるから、遅れ込めブレーキ制御の特性を活か
しつつ、常に許容最大電気ブレーキ力の設定が可能にな
り、モータ車での電気ブレーキ力と、トレーラ車での空
気ブレーキ力との調和が適切に得られ、確実に滑走を抑
え、フラットの発生をなくすことができる。
【0044】また、本発明によれば、列車に必要なブレ
ーキ力が許容最大電気ブレーキ力以下の範囲では、トレ
ーラ車での空気ブレーキ力もモータ車での電気ブレーキ
力で負担できるから、遅れ込めブレーキ制御方式の特長
を充分に発揮でき、電気ブレーキによるブレーキ力を充
分に有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気車の制御装置の一実施例を示
すブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施例の動作を説明するための走行
特性図である。
【図3】本発明の一実施例によるブレーキ力の分担を説
明するための特性図である。
【符号の説明】
1 ブレーキ制御装置 2 モータ車の制御装置 3 車両重量変換回路 4 掛算回路 5 低位選択回路 6 電気ブレーキ力制御回路 7 大粘着係数設定回路 8 小粘着係数設定回路 9 切換回路 10 データラッチ回路 11 オア(論理和)回路 12 比較回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動車に付随車を連結した列車編成の電
    気車で、必要とするブレーキ力が予め設定してある電動
    車の動輪の粘着係数から演算される最大許容電気ブレー
    キ力以下の範囲では、電動車での電気ブレーキによるブ
    レーキ力を、付随車のブレーキによるブレーキ力に優先
    して利用するブレーキ制御方式の電気車において、大小
    2種の粘着係数が保持された粘着係数設定手段と、これ
    ら2種の粘着係数の一方を選択する選択手段とを設け、
    この選択手段により選択された粘着係数を用いて上記最
    大許容電気ブレーキ力を発生するように構成したことを
    特徴とする電気車の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の発明において、上記選択手段
    が、上記電動車の空転及び滑走の少なくとも一方を検出
    して空転滑走信号を発生する手段と、列車の速度が所定
    値以下に低下したことを検出して停車信号を発生する手
    段と、上記空転滑走信号によりセットされ、上記停車信
    号によりリセットされるデータラッチ手段とを含み、こ
    のデータラッチ手段がセットされているときには上記大
    小2種の粘着係数の中の小さい方の粘着係数を選択し、
    リセットされているときには上記大小2種の粘着係数の
    中の大きい方の粘着係数を選択するように構成されてい
    ることを特徴とする電気車の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の発明において、上記選択手段
    が、電気車の運転台の近傍に設置したモード切換スイッ
    チを含み、このスイッチが操作されたときには、上記大
    小2種の粘着係数の中の小さい方の粘着係数が選択され
    るように構成されていることを特徴とする電気車の制御
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項2の発明において、上記モード切
    換スイッチが、雨天モードスイッチ、低加速モードスイ
    ッチ、空転・滑走防止モードスイッチの何れかであるこ
    とを特徴とする電気車の制御装置。
JP5313494A 1993-12-14 1993-12-14 電気車の制御装置 Pending JPH07170616A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5313494A JPH07170616A (ja) 1993-12-14 1993-12-14 電気車の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5313494A JPH07170616A (ja) 1993-12-14 1993-12-14 電気車の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07170616A true JPH07170616A (ja) 1995-07-04

Family

ID=18041992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5313494A Pending JPH07170616A (ja) 1993-12-14 1993-12-14 電気車の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07170616A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015136257A (ja) * 2014-01-17 2015-07-27 株式会社東芝 電気車制御装置
CN108819726A (zh) * 2018-05-04 2018-11-16 合肥工业大学 基于制动效能一致性的制动能量回收控制方法及系统
CN110678376A (zh) * 2017-04-11 2020-01-10 克诺尔轨道车辆系统有限公司 通过在线传输关于制动能力的信息对列车引导系统的辅助
CN114559918A (zh) * 2021-07-19 2022-05-31 株洲中车时代电气股份有限公司 一种制动控制方法、系统及相关组件

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015136257A (ja) * 2014-01-17 2015-07-27 株式会社東芝 電気車制御装置
CN110678376A (zh) * 2017-04-11 2020-01-10 克诺尔轨道车辆系统有限公司 通过在线传输关于制动能力的信息对列车引导系统的辅助
CN108819726A (zh) * 2018-05-04 2018-11-16 合肥工业大学 基于制动效能一致性的制动能量回收控制方法及系统
CN114559918A (zh) * 2021-07-19 2022-05-31 株洲中车时代电气股份有限公司 一种制动控制方法、系统及相关组件

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2537926C2 (ru) Способ и система управления системой автоматического поддержания скорости транспортного средства
AU2009200234B2 (en) Electric drive vehicle
CN108463370B (zh) 制动控制装置、制动控制方法、列车、及程序
JPH0880082A (ja) 電気車の制御装置
US4095153A (en) Transit vehicle electrical brake control apparatus and method
WO1999015355A1 (en) Controller of electric car
JPH10203346A (ja) 汎用空気ブレーキ制御ユニット
JPH10203347A (ja) ブレーキ保証モジュール
JPH07170616A (ja) 電気車の制御装置
JPH0577680A (ja) 車両用電力配分調整装置
JP4349919B2 (ja) 電気車制御装置
US20220177119A1 (en) A method of operating an aircraft
JP3754319B2 (ja) 電気車の制御方法および装置
JP4578126B2 (ja) 電気車制御装置
JP4549121B2 (ja) 電気車制御装置
JPS6332002B2 (ja)
JP2001186775A (ja) 電気車用制御装置
AU728807B2 (en) Universal wheel slip force control logic
JP4583159B2 (ja) 電動車ブレーキ受量器
JPS63125462A (ja) 電気指令式ブレ−キ制御方法
JP4079412B2 (ja) 車両停止システム
JP2671540B2 (ja) 電気車制御装置
JPS5942521B2 (ja) 電気車保護装置
JP2848152B2 (ja) 電気車制動制御装置
CA1122679A (en) Transit vehicle motor operation control apparatus and method

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081120

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091120

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101120

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111120

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111120

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121120

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131120

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees