JPH07169046A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH07169046A
JPH07169046A JP31557593A JP31557593A JPH07169046A JP H07169046 A JPH07169046 A JP H07169046A JP 31557593 A JP31557593 A JP 31557593A JP 31557593 A JP31557593 A JP 31557593A JP H07169046 A JPH07169046 A JP H07169046A
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JP
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layer
magnetic
recording medium
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magnetic recording
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JP31557593A
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Kunihiro Ueda
国博 上田
Koji Kobayashi
康二 小林
Hiromichi Kanazawa
弘道 金沢
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 非磁性基体(1)上に、直接又は下地層を介
して磁性体蒸着層(3)を形成し、さらにその上に保護
層(4)を施した構造を有し、かつ保護層(4)が厚さ
80Åを超えて130Å未満の、60原子%を超えない
割合の水素を含むプラズマ重合水素含有炭素層で構成さ
れ、かつその磁性体蒸着層(3)に接する側の屈折率が
1.6〜1.75、その反対側の屈折率が1.9以上で
あって、その表面の接触角が80度未満である磁気記録
媒体である。 【効果】 摩擦耐久性、スチル耐久性及び耐候性の優れ
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摩擦耐久性、スチル耐
久性及び耐候性に優れた蒸着型磁気記録媒体及びその製
造方法に関するものである。さらに詳しくいえば保護層
として特定構造の水素含有炭素層を設けることにより摩
擦耐久性、スチル耐久性及び耐候性が改善された蒸着型
磁気記録媒体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気テープ、磁気ディスクのような磁気
的記録装置に用いられる磁気記録媒体は、一般に、プラ
スチックのような非磁性基体上に、鉄、クロムなどの酸
化物、コバルト、ニッケルのような金属又はこれらの合
金から成る磁性層を蒸着法により積層したものが用いら
れるが、摩擦に対する抵抗性や、耐食性、耐候性を向上
させるために、通常、この上に保護層が設けられてい
る。
【0003】これまで、このような保護層としては、フ
ッ素化炭化水素、フッ素化ケトン、フッ素化エーテルな
どの含フッ素有機化合物(特開昭57−135442号
公報)、フッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、エチレ
ン、塩化ビニル、スチレンなどのモノマーのプラズマ重
合体(特開昭57−135443号公報)、ポリカーボ
ネートと高級脂肪酸又はそのエステルとの複合層(特開
昭57−164432号公報)、各種低分子化合物のプ
ラズマ重合体(特開昭59−72653号公報、特開昭
59−171028号公報)などが用いられているが、
これらは損傷防止や耐食性の向上には効果があるとして
も摩擦耐久性の点では、まだ必ずしも満足しうるもので
はなかった。
【0004】また、金属磁性層の上に有機化合物のプラ
ズマ重合により保護層を形成させたのち、これにプラズ
マ処理により活性化されたガスを吹きつけることによ
り、走行性や耐食性を改善することも提案されているが
(特開昭61−211833号公報)、これによっても
摩擦耐久性の改善は不十分である。
【0005】他方、メタンのような炭化水素ガスをプラ
ズマ重合させて、磁性層上にプラズマ重合水素含有炭素
いわゆるダイヤモンド様炭素(以下DLCと略記)から
成る保護層を形成させる方法も知られている(特開平1
−166329号公報、特公平4−65445号公
報)。
【0006】しかしながら、このDLC膜は著しく高硬
度でこれを直接磁性層上に形成すると、両者の間の硬度
差が大きくなり、応力集中が発生して膜破壊を起すた
め、両者の間に比較的軟質の層例えば炭化水素やフッ素
化炭化水素のプラズマ重合膜を介在させることが必要に
なり、このためDLC膜本来の優れた物性が減殺される
のを免れない。
【0007】また、このDLC膜自体を比較的軟質なも
のに形成させ磁性層との親和性を増大させることも考え
られるが、このようにすると、所望の摩擦耐久性やスチ
ル耐久性を得るには、かなり膜厚を大きくする必要があ
り、磁気記録体としての性能がそこなわれるおそれがあ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、他の材料か
ら成る中間層を介在させることなく、蒸着型磁性層上に
DLC層を直接形成させて保護層とした場合でも摩擦耐
久性、スチル耐久性及び耐候性の優れた磁気記録媒体を
提供することを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、DLCか
ら成る保護層を磁性体蒸着層上に直接積層させ、しかも
保護層と磁性体層との間に硬度差による応力破壊を起さ
せずに、優れた摩擦耐久性、スチル耐久性及び耐候性を
付与させることについて種々研究を重ねた結果、保護層
の磁性体層に接触する側を比較的軟質なDLC膜で、ま
た外部に露出する側を比較的硬質のDLC膜で構成すれ
ばよいこと、そして、DLC膜の硬度は、その屈折率に
関係するので、屈折率によって膜の硬度制御を行えばよ
いことを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至
った。
【0010】すなわち、本発明は、非磁性基体上に、直
接又は下地層を介して磁性体蒸着層を形成し、さらにそ
の上に保護層を施した構造を有する磁気記録媒体におい
て、保護層が厚さ80Åを超え130Å未満の、60原
子%を超えない割合の水素を含む水素含有炭素層で構成
され、かつその磁性体蒸着層に接する側の屈折率が1.
6〜1.75、その反対側の屈折率が1.9以上であっ
て、その表面の接触角が80度未満であることを特徴と
する磁気記録媒体を提供するものである。
【0011】
【構成】図1は、本発明の磁気記録媒体の構造の1例を
示す断面拡大図であって、非磁性基体1の上に、蒸着法
により磁性層3が形成されており、その上をDLC層4
で被覆して保護されている。このDLC層4の磁性層3
と接触する側の部分aは屈折率1.6〜1.75を有す
る比較的軟質な層であり、外部に露出する側の部分bは
屈折率1.9以上の比較的硬質な層になっている。
【0012】図2は、非磁性基体1と磁性層3との間に
下地層2を設けた場合の例である。上記の非磁性基体1
の材料は、適度なたわみ性、硬さを有し、磁気テープ、
磁気ディスクとして使用しうるものであればよく、特に
制限はない。このようなものとしては、例えばポリエチ
レンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)、ポリフェニレンスルフィド(PP
S)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
イミド、ポリイミンイミド、アラミド樹脂などが挙げら
れるが、表面性がある程度コントロール可能なエンジニ
アリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラ
スチックが好適である。また、磁気ディスクの場合は、
アルミニウムのような金属も用いることができる。この
基体の厚さは通常4〜75μm好ましくは8〜20μm
の範囲内で選ばれ、磁気記録媒体の仕様に応じて適宜決
められる。
【0013】この非磁性基体に下地層2を施す場合、こ
の下地層としては例えば一般式SiOx(ただし1.8
≦x≦1.95)で表わされるケイ素酸化物が用いられ
る。この下地層2は水分の遮断と同時に基体表面と磁性
層との接着性を向上させる作用を有する。この下地層2
は、例えば次のようにして形成させることができる。
【0014】すなわち、ケイ素化合物と酸素との混合ガ
スを、反応室に送り、プラズマ重合法により、基体表面
上に形成される。この際、蒸着室内はあらかじめ10-6
Torr程度に真空排気しておき、この中へケイ素化合
物と酸素との混合ガスを導入し、所定の圧力に達してか
らプラズマ放電を開始する。この場合の放電周波数は、
kHzからMHzのオーダーで用いられ、特にkHzの
オーダーが望ましい。13.56MHzの高周波を用い
ると発生したイオンが空間に滞留し、基板に到達しない
ので保護層の形成には不適当である。
【0015】この際用いるケイ素化合物としては、10
-3Torr程度好ましくは10-5Torr程度の圧力下
でガス化するものであればよく、特に制限はないが取り
扱いやすさの点で100℃程度の沸点を有するものが好
ましい。このようなものとしては、例えばシラン、トリ
メチルシラン、テトラメチルシラン、トリメトキシシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなど
を挙げることができる。
【0016】このケイ素化合物と酸素とは、ケイ素1原
子当り酸素3当量以上の割合の混合ガスとして用いられ
るが、このような混合ガスは、例えば液体ケイ素化合物
を収容したタンクを定温に保ち、その中に酸素をバブリ
ングさせることによって調製するのが有利である。この
際のタンクの温度を変えることによりケイ素と酸素との
混合比を調整することができる。またシランのような室
温でガス状のものは、マスフローコントローラを用いて
適量ずつ供給することができる。この下地層2の厚さ
は、通常200〜1000Åの範囲で選ばれる。この場
合液状のものでも、気化器を用いれば別々に制御して供
給することができる。
【0017】ケイ素1原子当り、酸素3当量以上を用い
てプラズマ重合法により成膜したものは、200Åを境
にして水分バリヤ性が急激に向上する。図3は、ポリエ
チレンテレフタレートフイルム(10μm厚)にSiO
x(x=1.9)の膜を形成させたときのJIS Z0
208で測定した水分バリヤー性の相対値を示したグラ
フであるが、これから明らかなように100Åまでは全
く効果がないが、150〜200Åの間で急激に水分透
過が減少し、また200Å以上では、膜厚が大きくなっ
ても効果は飽和状態を示し変らない。したがって、膜厚
としては200Å以上あればよいことになる。
【0018】次に、本発明の磁性層3の材料としては、
コバルト又はコバルト合金が用いられるが、コバルト合
金は、コバルトの結晶異方性がそこなわれない程度のコ
バルト含有量、通常は70重量%以上のものが好まし
い。コバルト合金としては例えばCo−Fe,Co−N
i,Co−Cr,Co−Ni−Cr,Co−V,Co−
B,Co−Ti,Co−Mo,Co−W,Co−Ru,
Co−Sm,Co−Ni−Pなどを挙げることができ
る。この磁性層の構造は単層でも多層でもよく、要求特
性に応じて適宜選択される。
【0019】この磁性層3は、非磁性基体1の表面上に
蒸着法によって形成される。この蒸着法としては、真空
蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングのような
物理蒸着法でもよいし、化学的気相成長法(CVD)の
ような化学蒸着法でもよい。この磁性層3の厚さは、通
常0.02〜5μm、好ましくは0.05〜2μmの範
囲内で選ばれる。このようにして、非磁性基体上に蒸着
された磁性層をもつ磁気記録媒体が得られる。
【0020】本発明においては、このようにして形成さ
れた磁気記録媒体の磁性体蒸着層3の上に保護層4とし
てDLC膜が施されるが、このDLC膜は60原子%を
超えない割合の水素を含むものである必要がある。これ
よりも多くの水素を含むDLC膜を用いると硬い膜が形
成されず、摩擦耐久性が低下する。
【0021】この保護層4は、磁性体蒸着層3に接触し
ている側の部分aを屈折率1.6〜1.75になるよう
に、また外部側の部分bを屈折率1.9以上になるよう
に形成される必要がある。このDLC層の形成は、例え
ばプラズマ重合法によって行われる。このプラズマ重合
法の方式はCAN型走行方式及び平行平板型電極方式の
いずれでもよい。
【0022】CAN型走行方式の場合は、図4に示すよ
うに、CAN6の表面に所定の中心角で磁気記録媒体5
が接触するようにして走行させながら、CAN6に対向
して配置した電極7から電磁波を放電させてDLC層を
形成させるが、この際電極を磁気テープのCAN6の接
触域よりも広くなるように、換言すれば磁気テープ5が
接触しているCAN6の中心角よりも大きい角度にわた
って電極を配置することが重要である。この場合の磁気
テープ5の接触域のCAN6の中心角としては150〜
200度、好ましくは180度、電極7の配置角度はテ
ープの進入側に5〜20度大きくするのがよい。
【0023】CAN方式にて成膜させる場合、テープが
CANに沿って走行する。テープがCANに接触してい
る角度より、大きい角度にて電極を配した場合には、テ
ープ表面に成膜される膜は、電極とCANの間を通過し
ながら成膜される部分と、次いでCANにテープが接触
しながら成膜される部分とに分けられる。成膜初期段階
の放電の低密度部分とは前者を指し、高密度部分とは後
者を指す。当然、放電の低密度部分では、屈折率の低い
膜を、高密度部分では屈折率の高い膜を連続的に成膜す
る。
【0024】またはCANを2個配し、一方のCANで
は放電を弱くし、屈折率の低い膜を成膜するようにし、
他方では放電を強くし屈折率の高い膜を成膜するように
してもよい。その場合は電極は、テープの接触部分と角
度を同じにすることが必要である。
【0025】また、平行平板型電極方式の場合は、図5
に示すように下部電極8上に磁気記録媒体5を載置し、
上部電極7に電磁波を印加して放電させながらDLC層
を形成させる。この電極7,8は、板状のほか、棒状、
メッシュ状など任意の形状にすることができる。
【0026】この場合、真空チャンバー内の圧力として
は10-1〜10-3Torr程度が適当であり、放電を発
生させる電磁波はkHzオーダー、特に50〜400k
Hz程度がよい。この際の放電発生は連続波(CW)で
もよいし、パルスでもよい。
【0027】真空チャンバー内に供給するガスとしては
炭化水素と水素との混合ガスが用いられ、両者の流量比
としては3:1ないし1:3、好ましくは1:1付近が
選ばれる。
【0028】このようにして、先ず屈折率1.6〜1.
75の範囲にあるDLC層を20〜50Åの厚さで形成
させ、次いで屈折率1.9以上のDLC層を全体の層厚
が80Åを超え130Å未満の範囲で形成させる。この
層厚が80Å以上又は130Å以上になると得られる磁
気記録媒体の電磁変換特性が低下する。
【0029】本発明においては、保護膜の表面における
接触角が80度未満になるように形成を制御することが
必要である。これが80度よりも大きくなると、表面の
炭素−炭素二重結合が少なくなり耐久性が劣化するので
好ましくない。
【0030】一般に、DLC層を形成する場合、放電の
密度が低い条件下では、屈折率の小さい、すなわち比較
的軟質のDLC膜が形成され、放電の密度が高い条件で
は屈折率の大きい、すなわち比較的硬質のDLC膜が形
成される。
【0031】このようにして得られた、磁気記録媒体に
は、所望に応じさらに液体潤滑剤を塗布することができ
る。このような液体潤滑剤としては、例えばパーフルオ
ロポリエーテル系、パーフルオロカルボン酸系、アクリ
レート系のものが適している。
【0032】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。なお、各実施例及び比較例における物性は以下の
ようにして測定した。 (1)初期摩擦;幅8mmの試料をピン評価機(ソニー
社製、抱き角180度)に装着し、1回操作した後の動
摩擦を測定し、初期摩擦とした。 (2)耐久摩擦;初期摩擦と同様の試料とピン評価機を
用い、200回操作した後の動摩擦を測定し、耐久摩擦
とした。 (3)スチル耐久性;スチル測定機(ソニー社製S15
00)を用い7kHzの出力が−5dBに低下するまで
の時間(分)を測定した。 (4)耐候性;60℃、90%RHの条件下で1週間保
存したのちのBmの変化率を、次式に従って求めた。
【0033】
【数1】
【0034】(5)摺動試験;#2000のWAテープ
を巻き付けたロール(径50mm)に、試料を接触さ
せ、10rpmの速度で回転させ、磁性層の機能がそこ
なわれるまでの時間(分)を測定した。
【0035】実施例1〜3、比較例1、2 厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートのテープの
片面に、5×10-5Torrの圧力下でコバルトを加熱
蒸着させ、厚さ0.1μmのコバルト層を形成させた。
次に、図4に示すCAN型走行方式のプラズマ重合装置
において、テープのCANに接触している域の中心角1
80度、それに対向する電極の中心角200度の装置を
用い、走行軌道よりも電極が長くなるようにして、40
0kHzの電磁波を放電させながら、メタンと水素を
1:1の流量比で流してDLC膜を形成させた。
【0036】テープの走行速度を加減しながら、放電密
度の低い部分の通過時間を調節することによって、初期
に形成される屈折率1.7の膜厚を10〜50Åの範囲
で変化させ、次いでその膜の上にさらに放電密度が高い
状態で、屈折率1.95をもつ水素含有炭素層を、膜厚
70Åになるまで形成させた。このようにして得た磁気
記録媒体の物性を表1に示す。なお、対照例として、保
護層を有しないものについての物性も併記した。
【0037】実施例4 放電方式をパルスに変え、デューティー比1、出力10
0Hzを用いること以外は実施例1と同様にして、磁気
記録媒体を製造した。このものの物性を表1に示す。
【0038】比較例3、4 走行軌道が電極よりも長くなるようにする以外は、実施
例1〜4と同様にして、膜厚120Åで屈折率1.7の
みの層又は屈折率1.95のみの層を形成させることに
より磁気記録媒体を製造した。このものの物性を表1に
示す。
【0039】比較例5 実施例3と同様にして、先ず屈折率1.7の水素含有炭
素層を膜厚40Åで形成させ、次いでその上に、メタン
と水素の流量比を変えて表面の接触角が80度になる層
を形成させた。このようにして得た磁気記録媒体の物性
を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】比較例6 メタンと水素との混合ガスを用いる代りにパーフロロシ
クロブタンを、100ワット、0.3Torrの条件下
で高周波プラズマ重合させることにより、20Åの膜厚
のフッ化炭素層を形成させ、次いでその上に実施例1〜
4と同様にして屈折率1.95の水素含有炭素層膜厚7
0μmになるまで形成させた。このようにして得た磁気
記録媒体の物性を表2に示す。
【0042】比較例7、8 400kHzの高周波放電を行う代りに、DC又はAC
を印加し、初期の水素含有炭素層の屈折率を1.75よ
りも大きく調整すること以外は実施例2と同様にして磁
気記録媒体を製造した。このものの物性を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】実施例5〜8 メタンと水素の流量比を変え、他は実施例1と同じよう
にして、磁気記録媒体を製造した。このものの物性を表
3に示す。
【0045】
【表3】
【0046】このものはヘッドとの硬さの合相がずれて
くるために、スチル的にはピークを有していた。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、摩擦耐久性、スチル耐
久性及び耐候性の優れた蒸着型磁気記録媒体が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気記録媒体の1例の断面拡大図
【図2】 本発明の磁気記録媒体の別の例の断面拡大図
【図3】 ポリエチレンテレフタレートフイルム上に形
成させた酸化ケイ素膜の膜厚と水分バリヤー性との関係
を示すグラフ
【図4】 本発明磁気記録媒体を製造するための装置の
1例の説明図
【図5】 本発明磁気記録媒体を製造するための装置の
別の例の説明図
【符号の説明】
1 非磁性基体 2 下地層 3 磁性層 4 保護層 5 磁気テープ 6 CAN 7 電極

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基体上に、直接又は下地層を介し
    て磁性体蒸着層を形成し、さらにその上に保護層を施し
    た構造を有する磁気記録媒体において、保護層が厚さ8
    0Åを超え130Å未満の、60原子%を超えない割合
    の水素を含むプラズマ重合水素含有炭素層で構成され、
    かつその磁性体蒸着層に接する側の屈折率が1.6〜
    1.75、その反対側の屈折率が1.9以上であって、
    その表面の接触角が80度未満であることを特徴とする
    磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁性体蒸着層がコバルト又はコバルト合
    金から成る請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 非磁性基体上に、直接又は下地層を介し
    て磁性体を蒸着させて磁性層を積層したのち、周波数5
    0〜450kHzの電磁波を印加して放電させながら、
    10-1〜10-3Torrの圧力下、炭化水素と水素との
    混合ガスを供給してプラズマ重合水素含有炭素層を形成
    させる際に、初期段階において放電の低密度部分で成膜
    し、その後連続して高密度放電の領域において成膜する
    ことにより、磁性層に接触する側に屈折率1.6〜1.
    75をもつプラズマ重合水素含有炭素層を、それと反対
    の外部側に屈折率1.9以上のプラズマ重合水素含有炭
    素層を形成させることを特徴とする磁気記録媒体の製造
    方法。
JP31557593A 1993-12-15 1993-12-15 磁気記録媒体及びその製造方法 Pending JPH07169046A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998029578A1 (fr) * 1996-12-27 1998-07-09 Tdk Corporation Procede de formation de film par polymerisation au plasma et appareil de fabrication correspondant

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WO1998029578A1 (fr) * 1996-12-27 1998-07-09 Tdk Corporation Procede de formation de film par polymerisation au plasma et appareil de fabrication correspondant
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