JPH0715942A - リニアモータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源線や信号線等の電線の配線状態を改善し
て配線作業を簡単にするとともに、スペース的にも外観
的にも優れたものにできるリニアモータの提供。 【構成】 筒状に長く延びその下方部にローラガイド1c
を有した固定子ケース1や永久磁石2 及び給電基板3 を
含む固定子ブロックA と、コイル5 やヨーク6 を含む可
動子ブロックB と、前記固定子ケースを装着するための
天井とに取着されるブラケット13とを有するリニアモー
タにおいて、前記ブラケット13の対向片13a に電線17の
直径よりやや小さい寸法の入口とした切欠形状の電線収
容部16を設けた構成とし、電源線や信号線等の電線17を
収容した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、搬送用機器として用い
られるリニアモータに関する。

【０００２】

【従来の技術】最近、搬送用機器として、リニアモータ
が用いられるようになってきた。この種のリニアモータ
は、固定子ブロックと可動子ブロックとブラケットを有
しており、例えば図４に示す構成のものが存在する。固
定子ブロックＡは、筒状に長く延びその下方部にローラ
ガイドを有した固定子ケース1 と、固定子ケース1 の長
手方向に交互に異極が存在するようそれに配設された永
久磁石2 と、蛇行して延びる絶縁部を挟むように正負の
導電部を設けて固定子ケースに配設される給電基板3 等
を備え、可動子ブロックＢは、コイル5 を巻装して永久
磁石2 に対向するヨーク6 を配設するとともに給電基板
3 の導電部に摺接してコイル5 に給電するブラシ7 を有
した可動台4 と、可動台4 に実質的に一体化されローラ
ガイドに移動自在にガイドされるローラ9 等を備えてい
る。

【０００３】13はブラケットで、図５に示すように対向
片13a,13a と連結片13b にて略コ字状に形成されてお
り、適当な間隔毎に固定子ケース1 を装着して天井等に
固定される。その際に必要な電源線や信号線等の電線17
は固定子ケース1 とブラケット13の間に入るように配線
されこととなる。なおブラケット13はブラケットの連結
片13b に設けられた穴を利用して天井等にボルトで固定
される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述したリニアモータ
は、電源線や信号線等の電線17が固定子ケース1 とブラ
ケット13の間に配線される必要があるため、取り付けに
くく、配線作業が面倒であった。

【０００５】本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、電源線や信号線等の電線
の固定状態を改善して配線作業を簡単にしたリニアモー
タの提供にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項１記載のリニアモータは、筒状に長く延び
その下方部にローラガイドを有した固定子ケースと、固
定子ケースの長手方向に交互に異極が存在するようそれ
に配設された永久磁石と、蛇行して延びる絶縁部を挟む
ように正負の導電部を設けて固定子ケースに配設される
給電基板と、を備えた固定子ブロックと、コイルを巻装
して永久磁石に対向するヨークを配設するとともに給電
基板の導電部に摺接してコイルに給電するブラシを有し
た可動台と、可動台に実質的に一体化されローラガイド
に移動自在にガイドされるローラと、を備えた可動子ブ
ロックと、前記固定子ケースを装着するために天井等の
表面に取着されるものであって対向片と連結片にて略コ
字状に形成されたブラケットとを有するリニアモータに
おいて、前記ブラケットの対向片に電線の直径よりやや
小さい寸法の入口とした切欠形状の電線収容部を設けた
構成としている。

【０００７】

【作用】かかる構成によれば、従来、固定子ケースとブ
ラケットの間に配線していた電源線や信号線等の電線を
ブラケット内の切欠形状の電線収容部に収容することが
できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の第１実施例を図１乃至図３に
基づいて説明する。なお、従来例で説明したものと基本
的な機能が同様な部材には、同一の記号を付している。

【０００９】このリニアモータは、固定子ブロックA と
可動子ブロックB とブラケット13を基本構成部材として
いる。固定子ブロックA は、固定子ケース1 、永久磁石
2 そして給電基板3 を備えている。固定子ケース1 は、
アルミニウム等の材料により、大略筒状をなして長く延
びるよう押し出し成形等によって形成される。具体的に
は、図１に示すように、下方部である下壁1aの中央に長
手方向に沿う開口部1bを有し、開口部1bの両側の内壁面
にローラガイド1c,1c を形成している。下壁1aと上方部
である上壁1dと側壁1e,1f にて形成される内部空間は、
上方側が後述する可動子ブロックB の可動台を収容する
可動台収容室、下方側が同じくローラを収容するローラ
収容室となる。上壁1dは、その内方中央に、後述の永久
磁石2 を保持するＩ形の保持突条1gを突設し、その外方
に、対向的に並設する２個の支持突起1h,1h を突設して
いる。この支持突起1h,1h は、Ｌ形をなしてその先端部
が互いに反対側に突出する突出部1i,1i を有する。ま
た、一方の側壁1eは、その内方に、後述の給電基板3 を
配設する大略Ｌ形の支持部1j,1j を突設している。

【００１０】永久磁石2 は、固定子ケース1 の長手方向
に交互に異極が存在するよう固定子ケース1 と略同じ長
さを有し、保持凹所2gを保持突条1gに嵌め込むことによ
りそれに固定される。

【００１１】給電基板3 は、プリント配線板に絶縁部と
導電部を形成したもので、これも固定子ケース1 と略同
じ長さを有して支持部1j,1j に固定配設される。

【００１２】可動子ブロックB は、コイル5 を巻装して
永久磁石2 に対向するヨーク6 を配設するとともに、給
電基板3 の導電部に摺接してコイル5 に給電するブラシ
7 を有した可動台4 と、可動台4 に実質的に一体化され
ローラガイド1c,1c に移動自在にガイドされるローラ9
等を備えている。

【００１３】ヨーク6 は、対向脚片6a,6a と連結部6bに
て略コ字状をなす鉄心を積層してコ形をなし、各対向脚
片6a,6a は所定間隙を介して永久磁石2 に対向するよう
可動台4 にその連結部6bが固定される。6cは摩擦抵抗の
少ない樹脂製のキャップで、対向脚片6a,6a に被せられ
る。このキャップ6cは、必須部材ではないが機械的な保
護を兼ね、摺動性もよくなる点から採用することが好ま
しい。コイル5 は、対向脚片6a,6a に装着されたコイル
枠5aに巻回される。このコイル5 とヨーク6 と永久磁石
2 は、電磁石を構成することとなる。

【００１４】ローラ9,9 は、可動台4 に実質的に一体化
され、ローラガイド1c,1c に移動自在にガイドされる。
すなわち、可動台4 は、ヨーク6 を固定している側と反
対側(図１において、下方側) にフック10が取着され、
このフック10は固定子ケース1 のローラ収容室に延びて
カーテン等を係止する搬送物支持体11の係止部11a と結
合している。この搬送物支持体11は、大略直方体状をな
しており、ローラ軸9aを貫装してこれにローラ9,9 を回
動自在に支持している。このローラ9,9 は、ローラガイ
ド1c,1c に移動自在にガイドされるので、結局可動台4
もローラガイド1c,1c に移動自在にガイドされたことと
なる。11b は搬送物係止用の係止孔である。

【００１５】ブラッケト13は、天井等の表面に固定子ケ
ース1 を装着する部材である。このブラケット13は、対
向片13a,13a と連結片13b にて略コ字状に形成され、ま
た、対向片13a は一端が三角形状の凹部を有する突起片
13c が延設され、他端は固定ネジ14により取り外し可能
な固定具15が設置されている。ブラケット13は突起片13
c の凹部に固定子ケース1 の一方の支持突起1hの突出部
1iを挿入し、他方の支持突起1hを固定具15で固定するこ
とにより固定子ケース1 を装着できるようになってお
り、固定子ケース1 は突起片13c と固定具15と直行方向
となるように配される。また、ブラケット13はタッピン
ねじ等を通して天井等に取着される。この実施例では、
ブラケット13の固定具15はブラケット13とは別部材とし
てあるが、一体に形成することも勿論可能である。

【００１６】ブラケット13の対向片13a は電線収容部16
を有しており、電源線や信号線などの電線17を固定する
構造となっている。電線収容部16は切欠突起16a のため
入口が電線の直径よりやや狭くなっており、電線は軽く
押し込められた後は少しの力では外れない構造となって
いる。

【００１７】なお、電線収容部16は対向片13a に入口が
下向きに切欠されるだけでなく、横向きなどの任意の場
所に切欠くことが可能である。

【００１８】かかるリニアモータは、所定間隔毎のブラ
ケット13の電線収容部14に電源線や信号線を挿入し、そ
のブラケット13,13,─を固定子ケース1 に装着し、そし
てこれらブラケット13,13,─を天井の表面に取着する。
こうすることにより別途の配線スペースは不要になり、
配線作業も容易であるうえに、外観的にもすっきりした
好ましいものとなる。

【００１９】

【発明の効果】請求項１記載のリニアモータは、従来、
固定子ケースに沿って天井の表面等に配線していた電源
線や信号線等の電線をブラケット内の切欠形状の電線収
容部に収容することができ、よって電源線や信号線等の
電線の配線状態を改善して配線作業が容易となり、スペ
ース的にも外観的にも優れたものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す正面図である。

【図２】そのブラケットの斜視図である。

【図３】そのブラケットの側面図である。

【図４】従来例を示すブラケットの斜視図である。

【図５】従来例を示すリニアモータの正面図である。

【符号の説明】

A 固定子ブロック 1 固定子ケース 1c 固定子ケースのローラガイド 1d 固定子ケースの上壁 1h 固定子ケースの支持突起 1i 支持突起の突出部 2 永久磁石 3 給電基板 B 可動子ブロック 4 可動台 5 コイル 6 ヨーク 7 ブラシ 9 ローラ 13 ブラケット 13a ブラケットの対向片 13b ブラケットの連結片 13c ブラケットの突起片 14 固定ネジ 15 固定具 16 電線収容部 16a 電線収容部の切欠突起 17 電線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状に長く延びその下方部にローラガ
   イドを有した固定子ケースと、固定子ケースの長手方向
   に交互に異極が存在するようそれに配設された永久磁石
   と、蛇行して延びる絶縁部を挟むように正負の導電部を
   設けて固定子ケースに配設される給電基板と、を備えた
   固定子ブロックと、 コイルを巻装して永久磁石に対向するヨークを配設する
   とともに給電基板の導電部に摺接してコイルに給電する
   ブラシを有した可動台と、可動台に実質的に一体化され
   ローラガイドに移動自在にガイドされるローラと、を備
   えた可動子ブロックと、 前記固定子ケースを装着するために天井等の表面に取着
   されるものであって対向片と連結片にて略コ字状に形成
   されたブラケットと、 を有するリニアモータにおいて、 前記ブラケットの対向片に電線の直径よりやや小さい寸
   法の入口とした切欠形状の電線収容部を設けたことを特
   徴とするリニアモータ。