JPH07155587A - 高吸着性炭素材料およびその製造方法 - Google Patents

高吸着性炭素材料およびその製造方法

Info

Publication number
JPH07155587A
JPH07155587A JP5309387A JP30938793A JPH07155587A JP H07155587 A JPH07155587 A JP H07155587A JP 5309387 A JP5309387 A JP 5309387A JP 30938793 A JP30938793 A JP 30938793A JP H07155587 A JPH07155587 A JP H07155587A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon material
surface area
specific surface
carbonaceous material
iron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5309387A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3367534B2 (ja
Inventor
Tomoji Tsuji
智次 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP30938793A priority Critical patent/JP3367534B2/ja
Publication of JPH07155587A publication Critical patent/JPH07155587A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3367534B2 publication Critical patent/JP3367534B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は細孔容積2.5〜4.0 ml/gで、かつ平
均細孔半径21〜40Åであり比表面積 1600 〜2500m2/gで
ある高吸着性炭素材料を提供するものである。 【構成】 比表面積が少なくとも100m2/g の細孔を有す
る炭素質材料に、第8金属化合物を添加し、酸化性ガス
雰囲気下で、500〜1200℃で賦活処理する。 【効果】 本発明の炭素材料は高比表面積を有し、特
に、平均細孔半径および細孔容積の大きく高い吸着性能
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高吸着性炭素材料およ
びその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は細
孔容積が2.5〜4.0ml/gでかつ平均細孔半径が
21〜40Åである平均細孔半径および細孔容積の大き
な吸着性能の優れた炭素材料およびその製造方法に関す
る。本発明の炭素材料は大きな平均細孔半径および細孔
容積を有し吸着性能に優れているので、特に高分子物質
等の吸着用活性炭として有用なものである。
【0002】
【従来技術】従来、吸着性能に優れている炭素材料とし
て市販の活性炭が知られているが、近年、中でも高吸着
性に優れているものとして、炭素質材料をアルカリ蒸気
賦活する高比表面積活性炭およびその製造方法が知られ
ている。これらは、例えば特公昭62−61529号公
報、米国特許第3624004号、米国特許第3642
657号、米国特許第3817874号、米国特許第3
833514号、米国特許第4082694号、特開平
1−230414号公報、特開平2−97414号公報
等に提案されている。また、炭素粒子に金属触媒を添着
して賦活する方法が特開平1−141814号公報、特
開平1−141815号公報に報告されている。
【0003】上記のアルカリ蒸気賦活による方法で得ら
れる炭素材料(活性炭)は、細孔容積2.9ml/g程
度のもので、その平均細孔半径は約12Åであり、いわ
ゆるミクロポアの細孔を多く占める炭素材料である。こ
のような炭素材料は通常の活性炭に比べ吸着性能は高い
が、高吸着性炭素材料というには今一つ十分でない。
【0004】このようなアルカリ蒸気賦活による方法
は、炭素質材料に対して水酸化カリウム等のアルカリ金
属化合物を好適には2倍以上の大過剰を添加する必要が
あるため焼成工程での装置の腐食をまねき、かつ炭素質
原料とアルカリ金属化合物との混合物が焼成中に粘着し
流動性がわるく装置を詰まらせる等の問題があり取扱が
難しく連続化が困難である。また、大過剰のアルカリを
用いるため経済面から残存アルカリを回収再使用する必
要があり製造工程が複雑になる等の欠点がある。
【0005】さらに、このような炭素材料を製造するに
は、メソカーボンマイクロビーズのような特殊な原料を
使用しなければならず原料的に制約があり、そのうえ原
料のメソカーボンマイクロビーズを得るのに煩雑な製造
工程が必要である等工業的には有利な方法でない。
【0006】一方、入手が容易な石油コ−クスを原料と
した場合は、通常、細孔容積1.8ml/g、平均細孔
半径11Å程度となり平均細孔半径20Å以上の細孔容
積が大きな炭素材料が得られない。
【0007】また、特開平1−141814号公報に
は、炭素粒子に金属触媒を添着して賦活する方法によ
り、吸着能の高い活性炭を短い賦活時間で製造すること
ができることが開示されている。しかしながらこのよう
な方法により得られる活性炭もその吸着能力は公知の吸
着用活性炭と呼ばれるものと大差がなく、これまた高吸
着性炭素材料というには充分とはいい難い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑み、比較的廉価であって入手し易い炭素質材料
を原料として使用し、平均細孔半径および細孔容積の極
めて大きな吸着性能の優れた炭素材料および製造装置の
腐食を招かない工業的に有利な製造方法を提供するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、平均細孔半
径および細孔容積の大きい吸着性能に優れた高吸着性炭
素材料につき多角的に研究を重ねた結果、比較的廉価に
生産されている炭素質材料に第8族金属化合物を添加し
て賦活することにより従来に類を見ない高吸着性炭素材
料が得られることを見い出し本発明を為した。
【0010】すなわち、本発明は、細孔容積2.5〜
4.0ml/gで、かつ平均細孔半径21〜40Åの細
孔を有し、比表面積1600〜2500m2 /gである
高吸着性炭素材料およびその製造方法に関する。
【0011】上記の細孔特性を有する本発明の高吸着性
炭素材料は、比表面積が少なくとも100m2 /gであ
る炭素質材料に第8族金属化合物を添加し、賦活するこ
とにより得ることができる。
【0012】本発明における原料炭素質材料は、上記の
ように、少なくとも比表面積が100m2/gの細孔を有し
ていることが必要である。このような本発明において原
料として使用される炭素質材料は、ヤシガラ、麦ガラ、
もみがら、のこくず、木材、及び、パルプ廃液などの植
物系、および 石炭、石油、それらのコ−クス、並びに
ピッチなどの重質歴青物系の活性炭であって上記の要件
を満たすものが使用できる。これら原料として使用され
る炭素質材料は、粉末状、破砕状、顆粒状および円柱状
のいずれでも使用できる。
【0013】また原料として使用される炭素質材料の粒
度は、1〜300メッシュ通過の大きさの粒径範囲のも
ので粗粒または細粒のいずれも使用できるが、粒径が小
さいほど賦活時間を短くするこができ好ましい。しかし
ながら粒径が大きくても賦活時間を充分長くすれば本発
明の高吸着性炭素材料を得ることができる。
【0014】本発明の高吸着性炭素材料は、上記の少な
くとも比表面積100m2 /gである炭素質材料に第8
族金属化合物を添加し、酸化性ガス雰囲気下で賦活処理
に供されるが、本発明においては第8族金属化合物の添
加は、目的とする大きな平均細孔半径と細孔容積とを有
する炭素材料を得るために必要不可欠な工程である。
【0015】本発明における第8族金属化合物の種類と
しては、、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジ
ウム、パラジウム、白金等の酸化物、水酸化、ケイ化
物、硫化物、窒化物、リン化物、炭化物、ハロゲン化
物、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、炭酸塩などの無機酸塩、
ギ酸塩、酢酸塩、安息香酸、乳酸塩、クエン酸、シュウ
酸などの有機酸塩、錯化合物等から選ばれた少なくとも
1種が使用される。
【0016】代表的な金属化合物の例としては、水酸化
鉄、塩化鉄、フッ化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、過塩素酸
鉄、硫化鉄、窒化鉄、リン化鉄、炭化鉄、硫酸鉄、硝酸
鉄、炭酸鉄、燐酸鉄、ケイ酸鉄、等の無機酸塩、酢酸
鉄、七安息香酸二水酸化三鉄、乳酸鉄、クエン酸鉄、シ
ュウ酸鉄等の有機酸塩、ヘキサシアノ鉄酸塩、トリス
(2,2´−ビピリジン)鉄塩、ジシアノビス(2,2
´−ビピリジン)鉄塩、トリス(1,10−フェナント
ロリン)鉄塩、ジシアノビス(1,10−フェナントロ
リン)鉄塩、鉄カルボニル、等の鉄化合物、
【0017】塩化コバルト、硫酸コバルト、硝酸コバル
ト、炭酸コバルト等の無機酸塩、ギ酸コバルト、酢酸コ
バルト等の有機酸塩、ヘキサフルオロコバルト酸塩、ト
リス(1,10−フェナントロリン)コバルト塩等の錯
化合物等のコバルト化合物、
【0018】塩化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケ
ル、炭酸ニッケル等の無機酸塩、ギ酸ニッケル、酢酸ニ
ッケル等の有機酸塩、トリフルオロニッケル酸塩、トリ
ス(1,10−フェナントロリン)ニッケル塩等の錯化
合物等のニッケル化合物、
【0019】塩化パラジウム、硫酸パラジウム、硝酸パ
ラジウム等の無機酸塩、ギ酸パラジウム、酢酸パラジウ
ム等の有機酸塩、ビス(エチレンジアミン)パラジウム
塩、ビス(1,10−フェナントロリン)パラジウム塩
等のパラジウム化合物等が挙げられる。
【0020】これらの金属化合物は粉末あるいは溶液の
状態いずれでも使用し得るが、均一に含浸させるには溶
液の状態が好ましく、通常水溶液として使用されるので
水溶性の化合物が好適に使用される。水不溶性の第8族
金属化合物の場合は、酸に溶解して使用するすることが
できる。
【0021】これら第8族金属化合物の添加量は、一般
的には炭素質材料に対して重量比で1:0.001〜
1:0.1の範囲であり、好ましくは1:0.01〜
1:0.09の範囲が好適である。上記した範囲より少
ない添加量では、充分な賦活処理を行っても本発明にお
ける如きの大きな細孔容積および平均細孔半径を持つ炭
素材料が得られない。また、上記の範囲を超える多量を
添加た場合は、細孔容積は大きくなるものの炭素材料の
脆化を招き収量も著しく低下し好ましくない。
【0022】本発明において第8族金属化合物を原料の
炭素質材料に添加するに際しては、原料炭素質材料に第
8族金属化合物を添加する前に、予め原料炭素質材料の
細孔内を脱気し存在する吸着物質および溶質物質等を充
分に除去しておくことが好ましい。この除去方法として
は煮沸による方法、真空による脱気などが一般的であ
る。煮沸による方法は原料炭素質材料に所定量、例えば
2〜5倍量の水を加え攪伴下で10分ないし3時間、好
ましくは20分ないし2時間の範囲で煮沸処理を行う。
【0023】上記の前処理を行った後、煮沸中の混合液
に所定量の第8族金属化合物の粉末あるいは水溶液を添
加し溶解混合させた後、攪伴下、放冷しながら細孔内全
体に均一に含浸させる。
【0024】含浸時間は、炭素質材料と水の混合割合あ
るいは金属化合物の添加量や濃度の条件により異なり、
一慨には決めることはできないが炭素質材料に金属化合
物が含浸擦るに充分な時間であればよい。通常は、10
分〜30時間の範囲で充分であり、好ましくは30分〜
24時間の範囲である。
【0025】次いで混合液をろ過し水洗し乾燥して第8
族金属化合物が含浸された炭素質材料が得られる。な
お、炭素質材料に含浸されない余剰の金属は、ろ液を循
環させて再使用することもできる。また、ろ過後、必ず
しも水または溶媒による洗浄、乾燥の必要はなく、ろ過
後に次の賦活処理工程に供することもできる。また、第
8族金属化合物を含浸後、ろ過をしないで乾固してもよ
い。
【0026】本発明における賦活処理は、酸化性ガス雰
囲気下で加熱下に実施される。ここに使用される酸化性
ガス雰囲気としては、水蒸気、二酸化炭素、空気、酸
素、オゾン、および、二酸化窒素などが挙げられる。こ
れらの酸化性ガスは所望により燃焼ガスあるいは不活性
ガスとを混合して用いこともできる。特に、水蒸気、二
酸化炭素、及びこれらのガスと燃焼ガスあるいは不活性
ガスとを混合して用いて使用することが好ましい。
【0027】上記の賦活工程における加熱温度は、通常
500゜C〜1200゜Cの範囲であり、好ましくは7
00゜C〜1100゜Cの範囲である。加熱温度が50
0゜Cよりも低い場合は充分な賦活処理を行っても所望
する大きさの細孔容積を有するものが得られず好ましく
ない。また、1200゜Cを超える高温では賦活収量が
低下し好ましくない。
【0028】また賦活時間は、通常は30分〜5時間の
範囲で充分であるが、1〜4時間の範囲が好適である。
賦活時間が30分よりも短い場合は、得られる炭素材料
の細孔容積は小さく高吸着性能を有する炭素材料を得る
ことができない。また、5時間を超えるような長時間で
は、細孔容積が増加するものの賦活収量が低下し生産効
率の面からも好ましくない。
【0029】賦活処理は、静置式でもよいが、混合物が
均一に加熱される方式であることが好ましく移動式、回
転式、および流動式で、加熱方法は内熱式または外熱式
で実施するのがよい。また、賦活処理は、バッチ式でも
よいが、特に混合物が流動性に優れている場合、操作性
が容易なことから連続式で実施することが工業的に実用
的である。
【0030】賦活終了後は、生成物を洗浄、乾燥して製
品とされる。 本発明の方法は、使用される原料炭素質
材料の形状を維持し状態の炭素材料が得られるため、必
ずしも成型する必要がなく使用する原料の形状を選択す
ることで製品の形状を任意に変えることができるため工
業的に有利な製造方法である。
【0031】なお、本発明の方法において細孔容積およ
び細孔半径の形成は、原料炭素質材料の細孔内に第8族
金属化合物が均一に含浸された状態で賦活処理するこに
より形成されることから、金属が主に触媒的な作用を示
して原料炭素質材料と酸化性ガスとの間での反応を促進
して細孔が形成され、形成された細孔が発達して細孔容
積を拡大するものと考えられる。
【0032】本発明の高吸着性炭素材料は、市販の活性
炭が、平均細孔半径10Å以下のミクロポアが主として
発達しているのに対して、21Å以上のメソポアが主で
あるため分子サイズの大きいビタミンB12、アッシドブ
ル−90などの吸着分離、着色成分、COD源物質の吸
着除去に好適に使用できる。
【0033】さらに、過酸化水素、ヒドラジン等の無機
物質または有機物質の分解に高活性を示し、市販活性炭
の数十倍の分解性能がある。 またその他の有機物の分
解も酸素発生剤存在下で高分解活性を示し、廃水中など
のCODの低減化に有効である。
【0034】この他、オゾンおよびNOX の分解、SO
2 、CO、CO2 等の有害物質の吸着除去、溶存金属の
吸着回収、メタンの吸蔵、ガソリン吸着用キャニスタ
−、電気二重層型コンデンサ−、電池の電極用、およ
び、医薬用などに用いることができる。
【0035】
【実施例】次に本発明の方法を実施例によりさらに具体
的に説明する。各炭素材料の物性は、77゜Kにおける
2 ガス吸着法による吸着脱離等温線を求め、BET比
表面積は、P/PO =0.02〜0.3の範囲でBET
プロット(多点法)により求めた。(湯浅アイオニクス
社製のオ−トソ−ブ−6により測定)
【0036】実施例1 500ml容積三角フラスコに原料として12〜32メ
ッシュ通過の大きさの市販の活性炭(比表面積140m
2 /g)10gを採り、これにイオン交換水250gを
入れ煮沸させる。 その後、Fe(NO3 3 ・9H2
O 0.9gを添加し攪拌しながら60分を要して冷却
した。冷却後混合液を濾過し水洗した後、真空乾燥器で
1mmHg下、110゜C、2時間乾燥し、鉄化合物が
含浸された炭素質材料を得た。
【0037】この炭素質材料2gを石英製反応管に仕込
み二酸化炭素気流中で昇温速度25゜C/分で1000
゜Cまで加熱し同温度で60分保持して賦活を行い高吸
着性炭素材料を得た。得られた炭素材料の物性は、細孔
容積3.8ml/g 、平均細孔半径35Å、比表面積21
70m2/g、N2 吸着ガス量2455cc/gである。
【0038】実施例2 Fe(NO3 3 ・9H2 Oに代えて、Co(NO3
2 ・6H2 O、Ni(NO3 2 ・6H2 O、Pd(N
3)2 をそれぞれ0.50g使用すること以外は実施例
1と同様に実施し高吸着性炭素材料を得た。得られた炭
素材料の物性を以下に示す。
【0039】
【表1】
【0040】実施例3 Fe(NO3 3 ・9H2 Oに代えて、(COO)2
e・2H2 O、(CH3 COO)2 Niをそれぞれ0.
6g使用する以外は実施例1と同様に実施し高吸着性炭
素材料を得た。得られた炭素材料の物性を以下に示す。
【0041】
【表2】
【0042】実施例4 Fe(NO3 3 ・9H2 Oを0.01g、0.3g、
0.6gおよび1.0g使用する以外は実施例1と同様
に実施し高吸着性炭素材料を得た。得られた炭素材料の
物性を以下に示す。
【0043】
【表3】
【0044】比較例1 実施例1で使用した原料を未処理のまま賦活時間40分
で行うこと以外は実施例1と同様の賦活条件で行って炭
素材料を得た。得られた炭素材料は、細孔容積0.9 m
l/g 、平均細孔半径11Å、比表面積2060m2/g お
よび吸着ガス量599cc/gであった。
【0045】実施例5 実施例1および比較例1で得られた炭素材料を用いて、
ビタミンB12の吸着性能を測定した。ビタミンB12濃度
300ppmの水溶液100ml中に炭素材料25mg
を入れて25゜C、24時間振とうした後、溶液中のビ
タミンB12の残留濃度を比色計で(波長330nm、1
0mm石英セル)測定した。
【0046】
【表4】
【0047】比較例2 比表面積84m2 /gのヤシガラ木炭を原料として用い
ること以外は実施例1と同様にして炭素材料を得た。得
られた炭素材料の物性は、細孔容積0.8ml/g、平均細
孔半径12.5Å、比表面積1269m2/g、吸着ガス量
514cc/gである。
【0048】比較例3 Fe(NO3 3 ・9H2 Oに代えてMg(NO3 )・
6H2 O 1.0g添加すること以外は実施例1と同様
にして行い炭素材料を得た。得られた炭素材料の物性
は、細孔容積1.5ml/g、平均細孔半径13Å、比表面
積2356m2/g、吸着ガス量980cc/gである。この結
果、周期律表第8族金属化合物以外の添加は、本発明の
高吸着性炭素材料が得られないことが明かである。
【0049】
【発明の効果】以上の如く、比表面積100m2 /g以
上の細孔を有する原料炭素質材料に、第8族金属化合物
を添加し賦活を行うことにより、細孔容積および平均細
孔半径が大きい細孔を持ち、高い吸着性能を示す高吸着
性炭素材料が得られる。本発明の炭素材料は、主として
メソポアの大きさの細孔からなり、大きな細孔容積およ
び平均細孔半径を有する高吸着性炭素材料でり、高分子
物質の吸着性能に優れていることから物質分離剤として
有用である。また、無機化合物及び有機化合物に対して
高い分解活性を有しCOD低減化触媒として有用であ
る。本発明の炭素材料は、原料炭素質材料として、市販
の活性炭が使用できるため広範に大量に入手可能で工業
的に有利であり、また本発明の製造方法は、アルカリ蒸
気を使用しないため装置の腐食がなく、流動性もよく、
しかも工程も少なく極めて容易な製造方法であり工業的
に有利な方法である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】賦活終了後は、生成物を洗浄、乾燥して製
品とされる。本発明の方法は、使用される原料炭素質材
料の形状を維持した状態の炭素材料が得られるため、必
ずしも成型する必要がなく使用する原料の形状を選択す
ることで製品の形状を任意に帰ることができるため工業
的に有利な製造方法である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細孔容積2.5〜4.0ml/gで、か
    つ平均細孔半径21〜40Åであり、比表面積1600
    〜2500m2 /gである高吸着性炭素材料。
  2. 【請求項2】 比表面積が少なくとも100m2/gの細孔
    を有する炭素質材料に第8族金属化合物を、重量比で
    1:0.001〜1:0.1の範囲で添加し、酸化性ガ
    ス雰囲気下、500〜1200℃で賦活処理することを
    特徴とする請求項1記載の高吸着性炭素材料の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 第8族金属化合物が、鉄またはニッケル
    の無機酸塩、または有機酸塩である請求項2記載の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 炭素質材料に対する第8族金属化合物の
    添加量が、重量比で1:0.01〜0.1の範囲である
    請求項2記載の方法。
JP30938793A 1993-12-09 1993-12-09 高吸着性炭素材料およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3367534B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30938793A JP3367534B2 (ja) 1993-12-09 1993-12-09 高吸着性炭素材料およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30938793A JP3367534B2 (ja) 1993-12-09 1993-12-09 高吸着性炭素材料およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07155587A true JPH07155587A (ja) 1995-06-20
JP3367534B2 JP3367534B2 (ja) 2003-01-14

Family

ID=17992403

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30938793A Expired - Fee Related JP3367534B2 (ja) 1993-12-09 1993-12-09 高吸着性炭素材料およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3367534B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0840713A (ja) * 1994-05-26 1996-02-13 Tousou Sangyo Kk 活性炭およびその製造方法並びに水処理用に該活性炭を使用する方法
JP2005517522A (ja) * 2001-08-23 2005-06-16 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 水フィルタ及び水フィルタを使用する方法
JP2005324155A (ja) * 2004-05-17 2005-11-24 Japan Pionics Co Ltd 不活性ガスの精製剤及び精製方法
JP2007307563A (ja) * 2001-08-23 2007-11-29 Procter & Gamble Co 水フィルタの製造方法
WO2007145147A1 (ja) * 2006-06-16 2007-12-21 Nippon Shokubai Co., Ltd. 鉄含有炭素材料の製造方法
KR101272200B1 (ko) * 2012-05-23 2013-06-07 한국에너지기술연구원 다공성 탄소 주형틀을 이용한 용융함침 기반 고담지, 고분산 산화금속/탄소 나노촉매 담지체의 제조 방법 및 그 고담지, 고분산 산화금속/탄소 나노촉매 담지체
WO2014126296A1 (ko) * 2013-02-12 2014-08-21 한국화학연구원 다공성 탄소물질을 이용한 금속 함유 입자 형성방법
CN104162406A (zh) * 2014-07-14 2014-11-26 宁夏宝塔石化科技实业发展有限公司 一种用于吸附天然气的微孔材料的组成与构型
CN110915041A (zh) * 2017-06-29 2020-03-24 日铁化学材料株式会社 固体高分子型燃料电池催化剂载体、固体高分子型燃料电池催化剂载体的制造方法、固体高分子型燃料电池用催化剂层、及燃料电池
CN113727943A (zh) * 2019-04-26 2021-11-30 株式会社可乐丽 碳质材料及其制造方法、净水用过滤器和净水器

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0840713A (ja) * 1994-05-26 1996-02-13 Tousou Sangyo Kk 活性炭およびその製造方法並びに水処理用に該活性炭を使用する方法
JP2005517522A (ja) * 2001-08-23 2005-06-16 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 水フィルタ及び水フィルタを使用する方法
JP2007307563A (ja) * 2001-08-23 2007-11-29 Procter & Gamble Co 水フィルタの製造方法
JP2005324155A (ja) * 2004-05-17 2005-11-24 Japan Pionics Co Ltd 不活性ガスの精製剤及び精製方法
WO2007145147A1 (ja) * 2006-06-16 2007-12-21 Nippon Shokubai Co., Ltd. 鉄含有炭素材料の製造方法
JP2008021638A (ja) * 2006-06-16 2008-01-31 Osaka City 鉄含有炭素材料の製造方法
KR101272200B1 (ko) * 2012-05-23 2013-06-07 한국에너지기술연구원 다공성 탄소 주형틀을 이용한 용융함침 기반 고담지, 고분산 산화금속/탄소 나노촉매 담지체의 제조 방법 및 그 고담지, 고분산 산화금속/탄소 나노촉매 담지체
WO2014126296A1 (ko) * 2013-02-12 2014-08-21 한국화학연구원 다공성 탄소물질을 이용한 금속 함유 입자 형성방법
KR20140102356A (ko) * 2013-02-12 2014-08-22 한국화학연구원 다공성 탄소물질을 이용한 금속 함유 입자 형성방법
CN104162406A (zh) * 2014-07-14 2014-11-26 宁夏宝塔石化科技实业发展有限公司 一种用于吸附天然气的微孔材料的组成与构型
CN110915041A (zh) * 2017-06-29 2020-03-24 日铁化学材料株式会社 固体高分子型燃料电池催化剂载体、固体高分子型燃料电池催化剂载体的制造方法、固体高分子型燃料电池用催化剂层、及燃料电池
US11394034B2 (en) 2017-06-29 2022-07-19 Nippon Steel Chemical & Material Co., Ltd. Support for polymer electrolyte fuel cell catalyst, method of producing support for polymer electrolyte fuel cell catalyst, catalyst layer for polymer electrolyte fuel cell, and fuel cell
CN113727943A (zh) * 2019-04-26 2021-11-30 株式会社可乐丽 碳质材料及其制造方法、净水用过滤器和净水器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3367534B2 (ja) 2003-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104583120B (zh) 具有高活性表面积的活性炭
JP3446771B2 (ja) 高比表面積炭素材料の製造方法
US5529970A (en) CO adsorbents with hysteresis
JPH10297912A (ja) メソポアカーボンおよびその製造方法
KR101608850B1 (ko) 중공형 다공성 탄소입자 및 이의 제조방법
JPS6265918A (ja) Co分離回収用吸着剤、その製造法およびそれを用いて高純度coを分離回収する方法
JP3367534B2 (ja) 高吸着性炭素材料およびその製造方法
JPH08239279A (ja) 窒素含有分子篩活性炭、その製造方法及び用途
CN111203179A (zh) 一种可再生含酚有机废水催化吸附材料的制备方法及应用
CN106512944A (zh) 一种可有效吸附二氧化碳的氧化木质活性炭的制备方法
Chouikhi et al. Valorization of agricultural waste as a carbon materials for selective separation and storage of CO2, H2 and N2
CN111013543B (zh) 一种多孔级的CuBTC配体组装合成方法
Sotiriou et al. Synthesis and application of tuneable carbon–silica composites from the microwave pyrolysis of waste paper for selective recovery of gold from acidic solutions
JPH0881210A (ja) 高比表面積炭素材料およびその製造方法
CN114768857A (zh) 一种纳米零价铁复合材料及其制备方法和应用
Aniruddha et al. Bimetallic ZIFs based on Ce/Zn and Ce/Co combinations for stable and enhanced carbon capture
Ahmed et al. Efficient metal-free aerobic oxidative desulfurization with nitrogen and sulfur co-doped covalent organic polymer-derived carbon
Manirajah et al. Evaluation of low cost-activated carbon produced from waste tyres pyrolysis for removal of 2-chlorophenol
Adegoke et al. UiO-66-based metal-organic frameworks for CO2 catalytic conversion, adsorption and separation
JP3539434B2 (ja) 高性能炭素材料の製造方法
JP2003342014A (ja) 活性炭及びその製法
JP2006056750A (ja) 多孔質炭素材料およびその製造方法
JPH07155609A (ja) 高性能炭素材料の製法
KR100599254B1 (ko) 수소저장용 고기공도 활성탄과 이의 제조방법
JP2003286022A (ja) 分子ふるい活性炭の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees