JPH07153912A - インダクタ、モノリシックマイクロ波集積回路及びその製造方法 - Google Patents

インダクタ、モノリシックマイクロ波集積回路及びその製造方法

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JPH07153912A
JPH07153912A JP22511394A JP22511394A JPH07153912A JP H07153912 A JPH07153912 A JP H07153912A JP 22511394 A JP22511394 A JP 22511394A JP 22511394 A JP22511394 A JP 22511394A JP H07153912 A JPH07153912 A JP H07153912A
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JP
Japan
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inductor
soft magnetic
integrated circuit
conductor layer
layer
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Withdrawn
Application number
JP22511394A
Other languages
English (en)
Inventor
Akiyoshi Tamura
彰良 田村
Yuji Komata
雄二 小俣
Hideo Torii
秀雄 鳥井
Akiyuki Fujii
映志 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高インダクタンスを有し占有面積が縮小され
たインダクタ及び該インダクタを搭載したMMICを提
供する。 【構成】 MMIC20は、インダクタ22とMESF
ET21とを半絶縁性基板23上に搭載している。イン
ダクタ22は、所定の形状を有する導体層36と、導体
層36に付設されたニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性
薄膜からなる軟磁性層37とで構成されている。ニッケ
ル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜はスピネル構造を有
し、高い初透磁率を示すので、軟磁性層と導体層とを積
層したインダクタ22は高いインダクタンスを有する。
したがって、インダクタ22の占有面積を低減し得る。
特に軟磁性層37を形成する際、レーザーアブレーショ
ン法又はプラズマMOCVD法を用いることで、低温条
件でMESFET21の特性を害することなく、良好な
スピネル構造を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モノリシックマイクロ
波集積回路に用いられるインダクタ、インダクタを搭載
したモノリシックマイクロ波集積回路及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAs基板上に形成されたモノリシッ
クマイクロ波集積回路(以下、MMICと称する)は8
00MHz以上の高周波帯のICとして期待され、移動
体通信分野を中心にその需要が高まっている。この様な
MMICは、GaAsなどの化合物半導体基板上に形成
された金属半導体電界効果型トランジスタ(以下、ME
SFETと称する)、ヘテロ接合型電界効果型トランジ
スタ(以下、ヘテロJFETと称する)、ヘテロ接合バ
イポーラトランジスタ(以下、HBTと称する)等の能
動素子と、キャパシタやインダクタ等の受動素子を含ん
でいる。
【0003】従来のMMICにおいて、受動素子、特に
インダクタやキャパシタはFET等の能動素子に較べ、
大きな面積を占めている。従って、チップ面積を縮小
し、MMICの製造コストを低減するために、受動素子
が占める面積を縮小することが課題となっている。
【0004】キャパシタは一対の金属電極と、そのあい
だに挟まれた誘電体とからなり、高誘電率を有する誘電
体を用いることによって、キャパシタの占める面積を縮
小することができる。近年、SrTiO3 やBaSrT
iO3 などの高誘電体材料が開発され、MMIC内のキ
ャパシタへ応用する試みがなされている。これらの高誘
電材料は、誘電材料として従来用いられていた窒化ケイ
素の数十倍の誘電率を有するので、これらの高誘電材料
を用いることにより、キャパシタの面積は大幅に縮小さ
れる。
【0005】インダクタは所定のパターンを有する配線
からなる。図12(a)及び12(b)は従来のMMI
Cに用いられるインダクタの断面図及び平面図をそれぞ
れ示している。半絶縁性GaAs基板101上に窒化ケ
イ素膜102及び103が堆積されており、窒化ケイ素
膜103上に、金からなり、スパイラル形状を有する配
線105が形成されている。配線105の一端は窒化ケ
イ素膜103と窒化ケイ素膜105との間に設けられた
金からなる配線104に接続されている。配線105が
実質的にインダクタとして機能する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術においては、スパイラル形状を有するインダク
タは大きなインダクタンスを得ることができるが、所望
のインダクタンスを得るために、所定の回数巻かれた配
線が必要となるため、インダクタの面積を縮小すること
は困難であった。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、小さな占有
面積で高インダクタンスを有するインダクタ及びそのよ
うなインダクタを有するMMICを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が講じた手段は、インダクタの構造を、導体層
とニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性膜との積層構造に
することにある。
【0009】具体的に請求項1の発明の講じた手段は、
モノリシックマイクロ波集積回路に用いられるインダク
タとして、上記モノリシックマイクロ波集積回路内の信
号を授受するための入出力端部を有し所定のパターンで
形成された導体層と、該導体層に付設されたニッケル−
亜鉛−フェライト軟磁性薄膜からなり、上記導体層に流
れる電流の変化に応じた誘導起電力を生ぜしめる少なく
とも1つの軟磁性層とを設ける構成としたものである。
【0010】請求項2の発明の講じた手段は、請求項1
記載のインダクタにおいて、上記導体層と上記軟磁性層
とを、直接接触させたものである。
【0011】請求項3の発明の講じた手段は、請求項1
又は2記載のインダクタにおいて、上記導体層を、1つ
の平面内でスパイラル形状、つづら折り形状及びループ
形状のうちのいずれか一つの形状を有するように構成し
たものである。
【0012】請求項4の発明の講じた手段は、請求項3
記載のインダクタにおいて、上記軟磁性層を、上記導体
層が有する形状と同じ形状にしたものである。
【0013】請求項5の発明の講じた手段は、請求項3
記載のインダクタにおいて、上記導体層を上記軟磁性層
の下方に設ける。そして、上記導体層の側方に形成さ
れ、上記導体層の側面と上記軟磁性層との間を電気的に
絶縁する絶縁層をさらに設けたものである。
【0014】請求項6の発明の講じた手段は、請求項
1,2,3又は4記載のインダクタにおいて、上記軟磁
性層を、上記導体層を介して相対向する2か所に設けた
ものである。
【0015】請求項7の発明の講じた手段は、請求項6
記載のインダクタにおいて、上記導体層の側方に形成さ
れ、上記導体層の側面と上記軟磁性層との間を電気的に
絶縁する絶縁層をさらに設けたものである。
【0016】請求項8の発明の講じた手段は、化合物半
導体基板と、該化合物半導体基板上に形成された能動素
子と、該化合物半導体基板上に形成され、かつ該能動素
子と電気的に接続されたインダクタとを備えたモノリシ
ックマイクロ波集積回路を対象とする。そして、インダ
クタに、電気信号の入出力端部を有し所定のパターンで
形成された導体層と、該導体層に付設されたニッケル−
亜鉛−フェライト軟磁性薄膜からなり、上記導体層に流
れる電流の変化に応じた誘導起電力を生ぜしめる少なく
とも1つの軟磁性層とを設ける構成としたものである。
【0017】請求項9の発明の講じた手段は、請求項8
記載のモノリシックマイクロ波集積回路において、上記
化合物半導体基板を、GaAsで構成したものである。
【0018】請求項10の発明の講じた手段は、請求項
8記載のモノリシックマイクロ波集積回路において、上
記能動素子を、電界効果型トランジスタとヘテロ接合バ
イポーラトランジスタとのうちのいずれか一方で構成し
たものである。
【0019】請求項11の発明の講じた手段は、モノリ
シックマイクロ集積回路の製造方法として、化合物半導
体基板上に能動素子を形成する工程と、上記能動素子と
電気的に接続された配線を形成する工程と、上記配線と
電気的に接続された導体層と、該導体層に付設されたニ
ッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜からなる少なくと
も1つの軟磁性層とで構成されるインダクタを形成する
工程とを設ける方法である。
【0020】請求項12の発明の講じた手段は、請求項
11記載のモノリシックマイクロ波集積回路の製造方法
において、上記インダクタを形成する工程では、レーザ
アブレーション法によって上記軟磁性層を形成する方法
である。
【0021】請求項13の発明の講じた手段は、請求項
11記載のモノリシックマイクロ波集積回路の製造方法
において、上記インダクタを形成する工程では、ニッケ
ルを含む化合物、亜鉛を含む化合物、及び鉄を含む化合
物と酸素ガスとの混合ガスを減圧下プラズマ中で反応さ
せるプラズマMOCVD法によって、上記軟磁性層を形
成する方法である。
【0022】請求項14の発明の講じた手段は、請求項
13記載のモノリシックマイクロ波集積回路の製造方法
において、上記プラズマCVD法は、高周波電源により
発生する高周波プラズマ、マグネトロン放電により発生
するマイクロ波プラズマ及び電子サイクロトロン共鳴に
より発生するプラズマのうちいずれかのプラズマを用い
る方法である。
【0023】請求項15の発明の講じた手段は、請求項
11、12、13又は14記載のモノリシックマイクロ
波集積回路の製造方法において、上記インダクタを形成
する工程では、350℃以下の温度で上記軟磁性層を形
成する方法である。
【0024】請求項16の発明の講じた手段は、請求項
11,12,13,14又は15記載のモノリシックマ
イクロ波集積回路の製造方法において、上記インダクタ
を形成する工程では、金属膜を堆積し、これをスパイラ
ル形状,つづら折り形状及びループ形状のうちのいずれ
か一つの形状にパターニングして導体層を形成する方法
である。
【0025】請求項17の発明の講じた手段は、請求項
16記載のモノリシックマイクロ波集積回路の製造方法
において、上記インダクタを形成する工程では、金属膜
とニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性膜との積層膜を形
成した後、この積層膜を、スパイラル形状,つづら折り
形状及びループ形状のうちのいずれか一つの形状にパタ
ーニングして、導体層及び軟磁性層を形成する方法であ
る。
【0026】請求項18の発明の講じた手段は、請求項
11,12,13,14,15,16又は17記載のモ
ノリシックマイクロ波集積回路の製造方法において、上
記インダクタを形成する工程では、軟磁性層を酸素を含
む雰囲気中で350℃以下の低温下で熱処理する方法で
ある。
【0027】
【作用】以上の構成及び方法により、各請求項の発明で
は、下記の作用が得られる。
【0028】請求項1,8又は11の発明では、ニッケ
ル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜からなる軟磁性層はス
ピネル構造を有し、優れた磁性を示す。そして、この軟
磁性層と導体層の積層からなるインダクタは、高インダ
クタンスを有するため、インダクタの占有面積が小さく
て済む。また、ニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜
は高抵抗を有するため、渦電流損失も小さい。したがっ
て、高周波帯に十分適用可能な特性を有する、しかも占
有面積の小さいインダクタ又はMMICが得られる。
【0029】請求項2の発明では、導体層と軟磁性層と
が絶縁膜を介さずに積層されているので、浮遊容量が低
減され、高周波帯における特性が向上する。
【0030】請求項3,4,16又は17の発明では、
小さな占有面積で高いインダクタンスが得られることに
なる。
【0031】請求項5又は7の発明では、絶縁層の介在
により、導体層と軟磁性層との接触が妨げられ、特性の
悪化が防止される。
【0032】請求項6の発明では、2つの軟磁性層によ
りさらに高いインダクタンスが得られる。
【0033】請求項9の発明では、特にGaAsは高周
波特性が優れているので、MMICの特性も良好とな
る。
【0034】請求項10の発明によって、高周波特性の
優れたMMICが提供される。
【0035】請求項12,13又は14の発明では、レ
ーザアブレーション法あるいはプラズマMOCVD法に
よって形成されたニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄
膜は特に良好なスピネル構造を有するので、軟磁性層は
高い初透磁率を有し、軟磁性層を形成した後のアニール
処理が不要となる。また、レーザアブレーション法ある
いはプラズマMOCVD法によって、350℃程度以下
の低温でニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜を形成
することが可能となるため、すでに形成されている能動
素子の特性の劣化を来すことなく、従来のMMICプロ
セスと整合した製造工程となる。すなわち、化合物半導
体基板上に能動素子が形成された後、インダクタが形成
されることによって、チップ面積の小さいMMICが作
製されることになる。
【0036】請求項15の発明では、低温下で軟磁性層
が形成されることで、同じ基板上に搭載される能動素子
の特性が確実に良好に保たれる。
【0037】請求項18の発明では、軟磁性層を形成し
た後に低温熱処理(アニール)を施すことにより、同じ
基板上に搭載される能動素子の特性を害することなく、
軟磁性層のインダクタンスがさらに向上する。
【0038】
【実施例】以下に、本発明の実施例について、図1−図
6を参照しながら説明する。
【0039】図1(a)−(c)は実施例に係るMMI
Cの製造工程を示し、そのうち図1(c)は、最終的に
形成されるMMIC20の断面を部分的に示している。
そこで、まず、図1(c)を参照しながら、以下に、M
MIC20の構造について説明する。
【0040】MMIC20はMESFET21及びイン
ダクタ22を有しており、MESFET21及びインダ
クタ22はそれぞれ能動素子及び受動素子として機能す
る。MESFET21は、GaAsからなる半絶縁性基
板23の表面付近に形成された活性領域24と、半絶縁
性基板23上に設けられたソース電極25及びドレイン
電極26と、ソース電極25及びドレン電極26に挟ま
れ、活性領域24上に形成されたゲート電極27とを有
している。ソース電極25及びドレイン電極26はそれ
ぞれ半絶縁性基板23中に設けられたn+ 領域28及び
29を介してそれぞれ活性領域24に電気的に接続され
ている。
【0041】第1保護膜30がMESFET21を覆う
ように半絶縁性基板23上に形成されており、ソース電
極25の一部及びドレン電極26の一部が露出するよう
に、コンタクトホール31及び32が第1保護膜30中
に設けられている。配線33及び34がコンタクトホー
ルを介してソース電極25の一部及びドレン電極26に
それぞれ電気的に接続されている、さらに、配線33及
び34を覆うように第2保護膜35が第1保護膜30上
に設けられている。
【0042】インダクタ22は第2保護膜35上に形成
された導体層36及び導体層36上に形成された軟磁性
層37を有している。導体層36は金などの低抵抗金属
からなり、軟磁性層37はスピネル構造を有するニッケ
ル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜からなる。
【0043】図2は、インダクタ22の導体層36の部
分を抜き出した平面図である。図2に示されるように、
インダクタ22はスパイラル形状を有しており、導体層
36の外方の端部38はMMIC20内の他の能動素子
や受動素子に電気的に接続されている。導体層36の中
心端部39は第2保護膜35中に形成された配線41
(図1(c)参照)を介して配線34に電気的に接続さ
れている。図2では示されていないが、図1(c)から
明らかなように、導体層36上には、導体層36と実質
的に同じスパイラル形状をした軟磁性膜37が形成され
ている。
【0044】次に、MMIC20の製造方法について、
図1(a)−(c)を参照しながら説明する。
【0045】図1(a)に示すように、GaAsからな
る半絶縁性基板23上に、通常のプロセス、例えばイオ
ン注入法により、活性領域24、n+ 領域28及び29
を形成後、ソース電極25、ドレイン電極26、及びゲ
ート電極27を形成し、MESFET21を作製する。
ソース電極25及びドレイン電極26としてAuGeN
i系のオーミック電極を形成する。また、ゲート電極2
7としてAl系のショットキー電極を形成する。MES
FET21を作製した後、MESFET21全体を覆う
ように、窒化ケイ素からなる第1保護膜30を半絶縁性
基板23上に形成する。
【0046】次に、図1(b)に示すように、第1保護
膜30にコンタクトホール31および32を形成した
後、配線33及び34を、コンタクトホール31及び3
2を覆って第1保護膜30の上に形成する。配線33及
び34はTiAuからなり、イオンミリング法やリフト
オフ法によって形成される。続いて、層間絶縁膜とし
て、窒化ケイ素からなる第2保護膜35を第1保護膜3
0上に形成する。
【0047】第2保護膜にコンタクトホール40をドラ
イエッチング法等により形成した後、リフトオフ法等を
用いてコンタクトホール40をTiAuからなる配線4
1で埋め込み、更に、金属膜36a(Ti/Au二層
膜)を第2保護膜35上に真空蒸着法で形成する。
【0048】次に、レーザーアブレーション法により、
この金属膜36a上に軟磁性膜37aを形成する。その
際、図3に示すように、真空チャンバー装置42のヒー
ター43上に半絶縁性基板23を配置しておく。そし
て、KrFエキシマレーザー44を用いて、波長248
nmのパルスレーザー光を水晶窓45を通して、ターゲ
ット46に45度の角度で入射させる。ターゲット46
はレーザ光により溶融し、その蒸発物が半絶縁性基板2
3上に堆積され、軟磁性膜37a(図1(b))が形成
される。
【0049】ここで、上記ターゲット46として(Fe
2 03 ):(NiO):(ZnO)=5:2:3の組成
を有するニッケル−亜鉛−フェライト板を用い、ヒータ
43によって半絶縁性基板23を200〜350℃に加
熱し、チャンバー内をN2 Oガスで1〜10Paに保ち
ながらレーザーパワー300〜500mJ/パルスでタ
ーゲット46を溶融させニッケル−亜鉛−フェライト軟
磁性膜37aを形成するようにしている。堆積されたニ
ッケル−亜鉛−フェライト軟磁性膜37aは、Ni0.4
Zn0.6 Fe2 4 の組成比を有するスピネル構造を有
しており、比抵抗0.3MΩcm、初透磁率200であ
る。この工程において、すでに形成されているMESF
ET21のデバイス特性は、基板温度が低いため劣化し
ない。
【0050】次に、図1(c)に示すように、フォトレ
ジスト膜(図示せず)をマスクとしてArイオンミリン
グ法により、ニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜3
7a及び金属膜36aを選択的にエッチングして、スパ
イラル形状を有する導体層36及び軟磁性層37を得
る。
【0051】図4及び図5は本実施例で示される方法に
よって作製したGaAsパワーMMICの平面図及びそ
の等価回路をそれぞれ示している。図示されているチッ
プの大きさは1.0mm×1.5mmである。従来のイ
ンダクタに較べ本発明のインダクタは約2倍のインダク
タンスを有しているため、インダクタの占有面積を従来
の約60%に縮小することができる。
【0052】なお、上記実施例では、ニッケル−亜鉛−
フェライト軟磁性膜37aをレーザアブレーション法に
よって作成したが、以下に示すような、プラズマMOC
VD法によっても軟磁性膜を形成することができる。
【0053】図6に示すように、プラズマMOCVD装
置46は、反応室47と、反応室47を低圧に保つため
の排気装置48と、高周波電源49とを有している。高
周波電源49は13.56MHzの交流電圧を発生し、
発生した電圧は電極50間に印加される。反応室47内
には基板ヒータ51が設けられており、金属膜36a
(図1(b)参照)が形成された半絶縁性基板23が電
極50に保持されている。反応原料の入った気化器5
2,53及び54は反応室47及びキャリアガスボンベ
55へそれぞれ接続されている。また、反応ガスボンベ
56が反応室47へ接続されている。反応ガス及びキャ
リアガスとして酸素及び窒素を用いる。
【0054】反応原料には、亜鉛アセチルアセトナート
[Zn(C5 H7 O2 )2 ・H2 O]、ニッケルアセチ
ルアセトナート[Ni(C5 H7 O2 )2 ・H2 O]、
及び鉄アセチルアセトナート[Fe(C5 H7 O2 )3
]を用いる。真空中100℃で2時間それぞれ脱水処
理した亜鉛アセチルアセトナート及びニッケルアセチル
アセトナートを気化器52及び53に入れる。気化器5
4に鉄アセチルアセトナートをいれる。各気化器52,
53及び54を70℃、180℃、及び140℃にそれ
ぞれ保ちながら、キャリアガスボンベ55から窒素を5
SCCMの流量で流し、反応室47へ原料ガスを導入す
る。また、反応ガスボンベ56から酸素を12SCCM
の流量で流し、反応室47へ反応ガスを導入する。ヒー
タ51を用いて半絶縁性基板23を200から350℃
に保ち、排気装置48により反応室47内を0.2〜1
00Paの圧力に保ちながら、高周波電源49を介して
RF電力を200〜500W電極50間に印加する。こ
のような条件下で、半絶縁性基板23の上にニッケル−
亜鉛−フェライト軟磁性薄膜を堆積させる。
【0055】このようにして作製されたニッケル−亜鉛
−フェライト軟磁性薄膜は、Ni0. 4 Zn0.6 Fe2
4 の組成比からなるスピネル構造を有しており、比抵抗
0.5MΩcm、初透磁率180である。この工程にお
いて、すでに形成されているMESFET21のデバイ
ス特性は、基板温度が低いため劣化しない。
【0056】なお、反応原料として、上記原料以外にジ
エチル亜鉛[Zn(C2 H5 )2 ]、ニッケルビスシク
ロペンタジエニル[Ni(C5 H5 )2 ]、鉄ビスシク
ロペンタジエニル[Fe(C5 H5 )2 ]、鉄ペンタカ
ルボニル[Fe(CO)5 ]などを用いてもよい。ま
た、反応ガスとしてN2 Oガスを用いてもよい。また、
プラズマ源としてマイクロ波プラズマあるいは電子サイ
クロトロン共鳴(ECR)によって発生させられたプラ
ズマを用いてもよい。
【0057】このように軟磁性層を導体層上に設けるこ
とにより、高インダクタンスを有するインダクタを形成
することができるため、インダクタのパターンサイズを
縮小できる。特に、MMICに用いられるGaAs等の
化合物半導体基板は、高温状態になるとFET等の能動
素子の特性が劣化するという問題があるが、上記実施例
のように、レーザーアブレーション法あるいはプラズマ
MOCVD法を用いることで、基板を高温まで昇温する
ことなくニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜を形成
することができるため、FET等の能動素子の劣化を防
止し得る利点がある。また、形成されたニッケル−亜鉛
−フェライト軟磁性薄膜はスピネル構造を有しており、
高い初透磁率を有しているため、この薄膜を形成した後
アニールする必要はなく、MMIC内の能動素子の特性
を劣化させることがない。
【0058】更に、ニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性
薄膜からなる軟磁性層37は高抵抗を有しているため、
渦電流損失が小さい。
【0059】また、軟磁性層37と導体層36とは必ず
しも直接接触していなくてもよい。例えば極めて薄い絶
縁層を介して積層されていても導体層36に流れる電流
の変化に応じて軟磁性層37に誘導起電力が生じれば足
りる。ただし、本発明では、両者を絶縁物を介すること
なく密着させることができるために、浮遊容量を低減す
ることができる。したがって、ニッケル−亜鉛−フェラ
イト薄膜からなる軟磁性層37を利用したインダクタ
は、100MHz〜5GHz帯の周波数で動作する受動
素子として適している。
【0060】上述したように、レーザアブレーション法
あるいはプラズマMOCVD法を用いて形成したニッケ
ル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜37aは、スピネル構
造を有しており、アニールをしなくても十分満足な磁気
特性を示す。しかし、軟磁性層37の膜質を更に改善す
るために、軟磁性層37を形成した後、酸素を含む雰囲
気下、350℃以下の低温で適当な時間、軟磁性層37
をアニールしてもよい。例えば、酸素ガス下で300
℃、30分間熱処理することにより、能動素子に悪影響
を与えることなく、後述するインダクタ22のインダク
タンスを5.2nHから5.4nHに向上させることが
できる。
【0061】なお、本発明のインダクタは、上記実施例
で示される以外の種々の構造を有していてもよく、この
ようなインダクタの構造例を以下に説明する。以下に説
明されるインダクタにおいて、図1(c)に示されるM
MIC20と同じ構成要素には同じ参照符号を付してい
る。同じ構成要素の説明を繰り返すことを避け、構造の
違いを明確にするために、これら同じ構成要素の説明を
一部省略している。
【0062】本発明のインダクタにおいて、軟磁性層と
導体層とは、上記実施例とは上下逆に形成されていても
よい。図7は斯かる構造例を示し、インダクタ60は、
第2保護膜35上に形成された軟磁性層61と、軟磁性
層61上に形成された導体層62とを有している。製造
工程は図示しないが、第2保護膜35上に軟磁性層61
となるニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜を堆積し
た後、配線41の上方に位置するニッケル−亜鉛−フェ
ライト軟磁性薄膜のみを除去し、全面に導体層62とな
る金属膜を堆積する。これにより、配線41と金属膜で
形成される導体層62とが電気的に接続することができ
る。その後金属膜及びニッケル−亜鉛−フェライト軟磁
性薄膜を選択的にエッチングして、導体層62及び軟磁
性層61をパターニングする。
【0063】また、軟磁性層は必ずしもスパイラル形状
にエッチングしなくてもよい。図8(a),(b)はス
パイラル形状を有しない軟磁性層を設けた構造例を示
す。
【0064】図8(a)に示されるインダクタ65は、
第2保護膜35上に形成された平板状つまりスパイラル
形状を有しない軟磁性層66と、軟磁性層66上に形成
されたスパイラル形状の導体層67とを有している。こ
の場合、製造工程は図示しないが、インダクタ65は、
上述のようにニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜と
金属膜とを堆積後、金属膜のみをスパイラル形状を有す
るようにエッチングすることにより得られる。
【0065】図8(b)に示されるインダクタの例で
は、スパイラル形状を有する導体層71の上に平板状
(つまりスパイラル形状を有しない)軟磁性層72が設
けられている。同図において、スパイラル形状の導体層
71の間を埋める絶縁層73が設けられており、この絶
縁層73は、ニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜を
堆積する際に、導体層71の側面に、ニッケル−亜鉛−
フェライト軟磁性薄膜が付着しないようにマスクとして
機能する。製造工程は図示しないが、この構造のインダ
クタは、以下の工程により形成される。まず、第2保護
膜35中にコンタクトホール40を形成し、配線41を
形成した後、金属膜を第2保護膜上に堆積する。次に、
金属膜を選択的にエッチングしてスパイラル形状の導体
層71を形成した後、導体層71の間を埋めかつ導体層
71を完全に覆うように絶縁層73を堆積する。さら
に、この堆積した絶縁層73を導体層71の表面が露出
するまでエッチバックした後、絶縁層43及び導体層7
1の上に、平板状のニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性
薄膜からなる軟磁性層72を形成する。このような平板
状の軟磁性層72を形成する場合、工程を簡素化し得る
利点がある。
【0066】更に、上記インダクタは、導体層を2つの
軟磁性層で挟み込んだ構造としてもよい。図9(a),
(b)は、かかる構造を有するインダクタの断面形状を
示す。
【0067】図9(a)に示されるインダクタ75は、
図7に示される構造を有するインダクタ60の導体層6
2の上に、さらに軟磁性層76を設けることにより得ら
れる。インダクタ75は、軟磁性層61及び76に挟ま
れた導体層62を有しているので、インダクタ60に較
べ、より高いインダクタンスを有している。
【0068】図9(b)に示されるインダクタ80は、
図8(a)に示される構造を有するインダクタ65の導
体層67の上に、さらに軟磁性層72を設けることによ
り得られる。この場合、ニッケル−亜鉛−フェライト軟
磁性薄膜が導体層67の側面に付着しないように、絶縁
層73で導体層67の側方の空間を埋め込んでおくこと
が好ましい。
【0069】次に、本発明のインダクタの特性について
説明する。
【0070】
【表1】 表1は内径50μm、配線幅6μm、配線間隔4μmタ
ーン数5の導体層からなる本発明のインダクタ22(図
1(c)に示す構造)及び75(図9(a)に示す構
造)のインダクタンス値を示し、比較のために従来のイ
ンダクタが有するインダクタンス値も示している。イン
ダクタ22及び75の軟磁性層はレーザアブレーション
法によって形成するが、プラズマMOCVD法を用いて
作製しても同様の結果が得られる。
【0071】表1から明らかなように、本発明のインダ
クタと従来のインダクタとに同じパターンからなる導体
層を設けた場合、本発明のインダクタ22及び75は、
従来のインダクタに較べ、それぞれ2倍及び約5倍のイ
ンダクタンスを有する。インダクタ22及び75が有す
るインダクタンスとほぼ等しいインダクタンスを有する
従来のインダクタとの面積比で比較すると、本発明のイ
ンダクタでは、従来のインダクタのそれぞれ約60%、
約35%に縮小されることが分かる。更に、軟磁性層の
厚さ等を最適化することによって、インダクタンス値を
従来の値の約10倍、占有面積を従来の面積の約20%
に縮小することが可能である。
【0072】図10は、表1に示されるインダクタの周
波数特性を示している。曲線Aは従来のインダクタの周
波数特性を示し、曲線B及びCは本発明のインダクタ2
2及び75の周波数特性を示している。図10から明ら
かなように、本発明のインダクタ22及び75の共振周
波数は従来のものに較べほとんど低下しておらず、10
GHzまで使用できることが分かる。
【0073】特に、インダクタを形成する工程で、レー
ザアブレーション法あるいはプラズマMOCVD法を用
いることで、350℃以下の温度条件でインダクタを形
成できるため、化合物半導体デバイスの製造工程中に適
切に組み込むことができる。従って、MMICの他の能
動素子や受動素子の製造工程に組み込んで本発明のイン
ダクタを形成することができる。
【0074】上記実施例では、MMICの能動素子とし
てMESFETを有しているが、HBT等他の能動素子
を有していてもよいことは容易に理解される。また、半
導体化合物基板としてGaAs基板以外に、InP等他
の化合物半導体基板を用いたMMICに本発明が適用で
きることもいうまでもない。
【0075】さらに、本発明のインダクタの形状は、上
記実施例のごときスパイラル形状に限定されるものでは
ない。例えば、図11(a)に示されようなつづら折り
型、あるいは図11(b)に示されるようなループ型を
有するインダクタに本発明を適用してもよい。
【0076】また、導体層と軟磁性層との積層構造は、
上記実施例の二層構造や三層構造に限定されるものでは
なく、四層以上の積層構造であってもよい。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、モノリシックマイクロ
波集積回路におけるインダクタを、導体層と、ニッケル
−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜からなる少なくとも1つ
の軟磁性層とで構成したので、高インダクタンスを有す
るインダクタが得られ、インダクタの占有面積を低減す
ることができる。本発明のインダクタは350℃以下の
低温で作製することができるので、FET等の能動素子
のデバイス特性を劣化することなく、MMIC内に組み
込みことができ、MMICのチップサイズを縮小でき、
コストダウンを図ることができる。
【0078】特に、MMICの製造方法として、インダ
クタ内のニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜からな
る軟磁性層を形成する際に、レーザーアブレーション
法,プラズマMOCVD法を用いることで、低温条件下
で軟磁性層を形成することができ、能動素子の特性の悪
化を有効に防止しながら、良好なスピネル構造の軟磁性
層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るMMICの製造工程における構造
の変化を示す部分断面図である。
【図2】実施例に係るインダクタの平面図である。
【図3】実施例におけるレーザアブレーション法に用い
る装置を説明する図である。
【図4】実施例に係るMMICの平面図である。
【図5】図4に示されるMMICの等価回路図である。
【図6】プラズマMOCVD法に用いる装置の一例を説
明する図である。
【図7】実施例に係るインダクタの導体層と軟磁性層と
の上下を逆にした構造の例を示す断面図である。
【図8】実施例に係るインダクタの軟磁性層を平板状と
した構造の例を示す断面図である。
【図9】実施例に係るインダクタの軟磁性層を導体層の
上下2か所に設けた構造の例を示す断面図である。
【図10】本発明のインダクタと従来のインダクタとに
おける周波数特性を比較する特性図である。
【図11】実施例に係るインダクタの導体層のパターニ
ング形状の変形例を示す平面図である。
【図12】従来のインダクタの構造を示す断面図及び平
面図である。
【符号の説明】
20 MMIC 21 MESFET 22 インダクタ 23 半絶縁性基板 33、34、35、41 配線 36 導体層 36a 金属膜 37 軟磁性層 37a ニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜
フロントページの続き (72)発明者 藤井 映志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノリシックマイクロ波集積回路に用い
    られるインダクタであって、 該インダクタは、 上記モノリシックマイクロ波集積回路内の信号を授受す
    るための入出力端部を有し所定のパターンで形成された
    導体層と、 該導体層に付設されたニッケル−亜鉛−フェライト軟磁
    性薄膜からなり、上記導体層に流れる電流の変化に応じ
    た誘導起電力を生ぜしめる少なくとも1つの軟磁性層と
    を備えたことを特徴とするインダクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインダクタにおいて、 上記導体層と上記軟磁性層とは、直接接触していること
    を特徴とするインダクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のインダクタにおい
    て、 上記導体層は、1つの平面内でスパイラル形状、つづら
    折り形状及びループ形状のうちのいずれか一つの形状を
    有することを特徴とするインダクタ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のインダクタにおいて、 上記軟磁性層は、上記導体層が有する形状と同じ形状を
    有することを特徴とするインダクタ。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のインダクタにおいて、 上記導体層は、上記軟磁性層の下方に設けられており、 上記導体層の側方に形成され、上記導体層の側面と上記
    軟磁性層との間を電気的に絶縁する絶縁層をさらに備え
    たことを特徴とするインダクタ。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3又は4記載のインダク
    タにおいて、 上記軟磁性層は、上記導体層を介して相対向する2か所
    に設けられていることを特徴とするインダクタ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のインダクタにおいて、 上記導体層の側方に形成され、上記導体層の側面と上記
    軟磁性層との間を電気的に絶縁する絶縁層をさらに備え
    たことを特徴とするインダクタ。
  8. 【請求項8】 化合物半導体基板と、 該化合物半導体基板上に形成された能動素子と、 該化合物半導体基板上に形成され、かつ該能動素子と電
    気的に接続されたインダクタとを備え、 該インダクタは、 電気信号の入出力端部を有し所定のパターンで形成され
    た導体層と、 該導体層に付設されたニッケル−亜鉛−フェライト軟磁
    性薄膜からなり、上記導体層に流れる電流の変化に応じ
    た誘導起電力を生ぜしめる少なくとも1つの軟磁性層と
    を有することを特徴とするモノリシックマイクロ波集積
    回路。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のモノリシックマイクロ波
    集積回路において、 上記化合物半導体基板は、GaAsで構成されているこ
    とを特徴とするモノリシックマイクロ波集積回路。
  10. 【請求項10】 請求項8記載のモノリシックマイクロ
    波集積回路において、 上記能動素子は、電界効果型トランジスタとヘテロ接合
    バイポーラトランジスタとのうちのいずれか一方からな
    ることを特徴とするモノリシックマイクロ波集積回路。
  11. 【請求項11】 化合物半導体基板上に能動素子を形成
    する工程と、 上記能動素子と電気的に接続された配線を形成する工程
    と、 上記配線と電気的に接続された導体層と、該導体層に付
    設されたニッケル−亜鉛−フェライト軟磁性薄膜からな
    る少なくとも1つの軟磁性層とで構成されるインダクタ
    を形成する工程とを有することを特徴とするモノリシッ
    クマイクロ集積回路の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載のモノリシックマイク
    ロ波集積回路の製造方法において、 上記インダクタを形成する工程では、レーザアブレーシ
    ョン法によって上記軟磁性層を形成することを特徴とす
    るモノリシックマイクロ波集積回路の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項11記載のモノリシックマイク
    ロ波集積回路の製造方法において、 上記インダクタを形成する工程では、ニッケルを含む化
    合物、亜鉛を含む化合物、及び鉄を含む化合物と酸素ガ
    スとの混合ガスを減圧下プラズマ中で反応させるプラズ
    マMOCVD法によって、上記軟磁性層を形成すること
    を特徴とするモノリシックマイクロ波集積回路の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のモノリシックマイク
    ロ波集積回路の製造方法において、 上記プラズマCVD法は、高周波電源により発生する高
    周波プラズマ、マグネトロン放電により発生するマイク
    ロ波プラズマ及び電子サイクロトロン共鳴により発生す
    るプラズマのうちいずれかのプラズマを用いることを特
    徴とするモノリシックマイクロ波集積回路の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項11、12、13又は14記載
    のモノリシックマイクロ波集積回路の製造方法におい
    て、 上記インダクタを形成する工程では、350℃以下の温
    度で上記軟磁性層を形成することを特徴とするモノリシ
    ックマイクロ波集積回路の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項11,12,13,14又は1
    5記載のモノリシックマイクロ波集積回路の製造方法に
    おいて、 上記インダクタを形成する工程では、金属膜を堆積し、
    これをスパイラル形状,つづら折り形状及びループ形状
    のうちのいずれか一つの形状にパターニングして導体層
    を形成することを特徴とするモノリシックマイクロ波集
    積回路の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載のモノリシックマイク
    ロ波集積回路の製造方法において、 上記インダクタを形成する工程では、金属膜とニッケル
    −亜鉛−フェライト軟磁性膜との積層膜を形成した後、
    この積層膜を、スパイラル形状,つづら折り形状及びル
    ープ形状のうちのいずれか一つの形状にパターニングし
    て、導体層及び軟磁性層を形成することを特徴とするモ
    ノリシックマイクロ波集積回路の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項11,12,13,14,1
    5,16又は17記載のモノリシックマイクロ波集積回
    路の製造方法において、 上記インダクタを形成する工程では、軟磁性層を酸素を
    含む雰囲気中で350℃以下の低温下で熱処理すること
    を特徴とするモノリシックマイクロ波集積回路の製造方
    法。
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