JPH07137257A - 圧電式インクジェットヘッドの駆動方法 - Google Patents

圧電式インクジェットヘッドの駆動方法

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JPH07137257A
JPH07137257A JP29032393A JP29032393A JPH07137257A JP H07137257 A JPH07137257 A JP H07137257A JP 29032393 A JP29032393 A JP 29032393A JP 29032393 A JP29032393 A JP 29032393A JP H07137257 A JPH07137257 A JP H07137257A
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data
output
piezoelectric element
flip
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JP29032393A
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Akio Segawa
昭夫 瀬川
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Citizen Watch Co Ltd
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Citizen Watch Co Ltd
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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 シフトレジスタ101に入力したm回目およ
びm+1回目の印字データをそれぞれ第2のラッチ回路
131及び第1のラッチ回路121にラッチし、これら
2つのデータに基づき選択回路160により立ち上がり
時間幅の異なる2個のイネーブル信号Q31、Q32の
いずれかひとつを選択し、波形整形回路170よりイネ
ーブル信号に依存してパルス幅の決まる充電信号Nおよ
び放電信号P0を圧電素子駆動手段に加え、圧電素子の
駆動電圧のパルス幅を2段階に制御する。 【効果】 メニスカスの影響を相殺し、印字ドット径の
均一性を保持しつつ従来よりも格段に高速な印字を行う
ことができる。さらに本発明は特別の高電圧用の電源を
用いることなく、圧電素子の耐圧に対しても充分のゆと
りをもって発明の実施を容易に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットプリンタ
等の液体インクを使用するプリンタの圧電式インクジェ
ットヘッドの駆動方法に関し、特にその印字品質向上の
ための技術に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】圧電素子に駆動電圧を加
え圧力室を圧縮し、ノズルよりインクを吐出して印字を
行う圧電式インクジェットヘッドを用いたプリンタは、
低騒音で印字の分解能にも優れているところから広く使
用されている。しかし、その印字速度をさらに上げよう
とすると以下に説明するような問題を生ずる。
【0003】一般に静止状態のインクを圧力室の圧縮に
より吐出した後にはノズル内のインク面の液面振動(以
下に、メニスカスと記載する)は圧力室およびインクで
きまる減衰振動を起こす。
【0004】図9はインク吐出周期におけるインク滴お
よびメニスカスの状態を示す。図9(a)はインク吐出
周期が減衰振動の周期(以下に、減衰周期と記載する)
より短い場合の図であり、図9(b)はインク吐出周期
が長い場合で減衰振動ほぼ減衰した状態でのインク吐出
の図である。
【0005】同一のノズルから繰り返しインクを吐出す
る場合、この繰り返しの周期が前記の減衰周期よりも充
分に長ければ、メニスカスがゼロに復元した状態でイン
クの吐出が繰り返され、インク滴の大きさは均一とな
り、径の均一のドットが繰り返し印字される。
【0006】ところが印字速度を上げるために、インク
吐出の繰り返し周期を減衰振動の周期より短くしていく
と図9(a)に示すように、2発目以降の吐出はメニス
カスM1がマイナスの状態で行われるため、1発目に吐
出のインク滴B1の大きさに比し2発目以降に吐出のイ
ンク滴B2、B3,B4の大きさは顕著に小さくなる。
【0007】実験によれば連続する吐出が行われる場合
には図9(a)に示すようにインク滴の大きさは1発目
のインク滴より小さい一定の大きさに集れんしていく。
【0008】しかし吐出が間欠的に行われるときには、
図9(b)に示すように1発目の吐出により生ずるメニ
スカスM2の振動は、ゼロ近くに減衰した状態で次の吐
出が行われるため、1発目に吐出するインク滴C1の大
きさと次に吐出するインク滴C2の大きさはほぼ同一と
なる。実際の印字においては同一ノズルからの吐出はあ
るときは間欠的にあるときは連続的に行われる。
【0009】このようなに、吐出の時間間隔を短くして
いくと前述のようにインク滴の大きさが不揃いとなり、
また時にはインクが吐出不能となり、印字品質の顕著な
低下を生ずる。
【0010】このような欠点を除去するために特公平3
−35866号公報に記載するように、圧力室の圧電素
子に加える駆動電圧パルスの振幅を必要に応じて複数段
階に変化させることも考えられる。しかし、このような
方法を実施しようとすると高電圧を発生するための電源
が必要となり、プリンタの重量、サイズ、消費電力の点
で好ましくない。さらに圧電素子に対してはインクの吐
出に必要な駆動電圧より遥かに高い電圧をかけることと
なり、圧電素子の破壊、劣化に対するマージンがとりに
くい面がある。
【0011】
【発明の目的】本発明は圧電素子に駆動電圧を加え圧力
室を圧縮しノズルよりインクを吐出して、印字を行う圧
電式インクジェットヘッドを用いて従来よりも高速に印
字を行おうとしたとき、障害となる印字ドット径の不均
一化による印字品質の低下を防止することを目的とす
る。
【0012】さらに、本発明は特別の高電圧用の電源を
用いることなく、圧電素子の耐圧に対しても充分のゆと
りをもって、かかる印字品質の低下を防止するための手
段を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに本発明は圧電素子に駆動電圧を加え圧力室を圧縮
し、ノズルよりインクを吐出して印字を行う圧電式イン
クジェットヘッドの駆動方法において、同一ノズルから
の吐出が連続するときの第1番目の吐出および吐出が連
続しないときの吐出は、幅の狭い第1の駆動電圧パルス
を圧電素子に加えることにより行い、同一ノズルからの
吐出が連続するときの第2番目以降の吐出は、第1の駆
動電圧パルスよりも幅の広い第2の駆動電圧パルスを圧
電素子に加えることにより行うことを特徴とする
【0014】本発明はさらに、圧電素子に駆動電圧を加
え圧力室を圧縮し、ノズルよりインクを吐出して印字を
行う圧電式インクジェットヘッドの駆動方法において、
現時点より1ステップ前または複数のステップ前におけ
る同一ノズルからの吐出の有無の状態に応じて、駆動電
圧パルスの幅を複数段階に変化させて圧電素子に駆動電
圧パルスを加えることを特徴とする。
【0015】本発明はまた、圧電素子に駆動電圧を加え
圧力室を圧縮し、ノズルよりインクを吐出して印字を行
う圧電式インクジェットヘッドの駆動方法において、同
一ノズルのインク吐出を順次制御する印字データを順次
入力して記憶する記憶手段と、それぞれに異なるパルス
幅の複数のイネーブル信号のいずれかひとつを選択する
選択手段を有する制御手段とを用い、記憶手段の出力に
より選択手段を動作させ複数のイネーブル信号のいずれ
かひとつを選択的に出力し、この出力に基づき圧電素子
に加える駆動電圧パルスを形成することを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、圧電素子に駆動電圧を加え圧
力室を圧縮し、ノズルよりインクを吐出して印字を行う
圧電式インクジェットヘッドの駆動方法において、同一
ノズルからの吐出が連続するときの第1番目の吐出およ
び吐出が連続しないときの吐出は、幅の狭い駆動電圧パ
ルスを圧電素子に加えることにより、連続した吐出の第
1番目の吐出および間欠的な吐出によるインク滴の大き
さを減少させ従来よりも印字ドットの径を減少させる。
【0017】なお実験によれば、ある段階(圧力室の固
有振動に依存しているパルス幅)までは駆動電圧パルス
の幅が増加するに従って印字ドットの径が増加すること
が確認されている。
【0018】また同一ノズルからの吐出が連続するとき
の第2番目以降の吐出は第1番目の駆動電圧パルスより
も幅の広い駆動電圧パルスを圧電素子に加えることによ
り、連続する吐出の第2番目以降の印字ドットの径を増
加させる。このようにして、印字パターン全体としての
印字ドット径の均一化を図り、高い印字品質の維持がで
きる。
【0019】本発明によれば、同一ノズルのインク吐出
を順次制御する印字データを順次入力して記憶する記憶
手段により、現時点の吐出が間欠的な吐出か、連続した
吐出の何番目の吐出かを判断し、記憶手段の出力に応じ
て選択手段を動作させ、イネーブル信号を選択し圧電素
子に加える振幅一定の駆動電圧のパルス幅を複数段階に
制御することにより、現時点の吐出以前の吐出の履歴に
対応して適切にパルス幅を選択することができ、印字パ
ターン全体としての印字ドット径の均一化を図り、高い
印字品質の維持ができる。
【0020】また、本発明によれば振幅一定でパルス幅
のみの異なる駆動電圧パルスを圧電素子に加えることが
できるため、特別の高電圧電源を必要とせず、また圧電
素子に対しても、許容電圧よりも充分に低い電圧を加え
ることにより常に動作させることができる。
【0021】
【実施例1】以下に本発明の実施例1を図1、図2およ
び図3を参照して説明する。図1は本実施例1に用いる
制御手段の回路図であり、図2は本実施例1に用いる圧
電素子の駆動手段の回路図であり、図3は圧電駆動手段
の駆動波形と駆動電圧を示すタイムチャート図である。
【0022】図1の制御手段の構成について説明する。
図1において複数のフリップフロップ103のデータ出
力端子(以下に、Q端子と記載する)およびデータ入力
端子(以下に、D端子と記載する)を順次つなぎ合わせ
てシフトレジスタ101を構成する。シフトレジスタ1
01の1段目のフリップフロップ103のD端子はデー
タ入力線109に接続する。シフトレジスタ101を構
成する各フリップフロップ103のクロック端子T(以
下に、T端子と記載する)およびリセット端子Rは、そ
れぞれ共通のデータクロック線111およびリセット信
号線113に接続する。
【0023】シフトレジスタ101を構成する各フリッ
プフロップ103のQ端子は、第1のラッチ回路121
を構成する各フリップフロップ123のD端子と、第1
の並列出力線120を介して接続する。第1のラッチ回
路121の各フリップフロップ123のT端子は、共通
の第1のラッチ信号線125に接続する。
【0024】第1のラッチ回路121を構成する各フリ
ップフロップ123のQ端子は、第2のラッチ回路13
1を構成する各フリップフロップ133のD端子と、第
2の並列出力線130を介して接続する。第2のラッチ
回路131の各フリップフロップ133のT端子は、共
通の第2のラッチ信号線135に接続する。
【0025】デコーダ150を構成する第1の2入力ア
ンドゲート142の反転入力端子と、同じくデコーダ1
50を構成する第2の2入力アンドゲート145の一方
の入力端子は、第2のラッチ回路131を構成するフリ
ップフロップ133のQ端子と、第3の並列出力線14
0を介して接続する。一方、第1の2入力アンドゲート
142の非反転入力端子と、第2の2入力アンドゲート
145の他の一方の入力端子は、第1のラッチ回路12
1を構成するフリップフロップ123のQ端子と、第2
の並列出力線130を介して接続する。
【0026】第1の2入力アンドゲート142の出力端
子は、デコーダ150を構成する第1のデータ確保用フ
リップフロップ151のD端子に、第2の2入力アンド
ゲート145の出力端子は、同じく第2のデータ確保用
フリップフロップ153のD端子にそれぞれ接続する。
データクロック信号線155は、第1のデータ確保用フ
リップフロップ151および第2のデータ確保用フリッ
プフロップ153のT端子に接続する。
【0027】第1のデータ確保用フリップフロップ15
1のQ端子は、選択回路160を構成する第3の2入力
アンドゲート161の一方の入力端子に接続し、第1の
イネーブル信号線165は、第3の2入力アンドゲート
161の他方の入力端子に接続する。第2のデータ確保
用フリップフロップ153のQ端子は、選択回路160
を構成する第4の2入力アンドゲート163の一方の入
力端子に接続し、第2のイネーブル信号線167は、第
4の2入力アンドゲート163の他方の入力端子に接続
する。
【0028】第3の2入力アンドゲート161の出力端
子および第4の2入力アンドゲート163の出力端子
は、それぞれ選択回路160を構成する2入力オアゲー
ト169の一方の入力端子および他方の入力端子に接続
する。2入力オアゲート169の出力端子は、波形整形
回路170を構成する1段目の遅延用フリップフロップ
171のD端子に接続する。
【0029】1段目の遅延用フリップフロップ171の
Q端子は、波形整形回路170を構成する2段目の遅延
用フリップフロップ173のD端子に接続するととも
に、第4の並列出力線174により波形整形回路170
を構成する2入力ノアゲート176および波形整形回路
170を構成する第5の2入力アンドゲート177のそ
れぞれの一方の入力端子に接続する。2段目の遅延用フ
リップフロップ173のQ端子は、第5の並列出力線1
75により2入力ノアゲート176および第5の2入力
アンドゲート177のそれぞれの他方の入力端子に接続
する。
【0030】遅延クロック線178は1段目の遅延用フ
リップフロップ171および2段目の遅延用フリップフ
ロップ173のT端子にそれぞれ接続する。第5の2入
力アンドゲート177の出力である充電信号Nおよび2
入力ノアゲート176の出力である放電信号P0は、後
述する印字駆動手段の充電スイッチ手段および放電スイ
ッチ手段の制御部にそれぞれ接続する。以上に述べたデ
コーダ150、選択回路160、および波形整形回路1
70は第1のラッチ回路121および第2のラッチ回路
131の各フリップフロップの数に対応して1組ずつ設
け、nビットのラッチ回路に対してはn組のものを並列
にもうける。
【0031】次に、制御手段の動作について説明する。
シフトレジスタ101のデータ入力線109に印字デー
タがシリアルに入力する。このシリアルデータは、デー
タクロック信号線111にクロックパルスが加えられる
と、クロックパルスの立ち上がりに同期して、1段ずつ
各フリップフロップ103のQ端子に転送される。クロ
ックパルスがn回加えられると、nビットのシリアルデ
ータは、シフトレジスタに順次転送されn段のフリップ
フロップ103のQ端子にパラレルデータとして保持さ
れる。
【0032】このパラレルデータは第1のラッチ回路1
21を構成する各フリップフロップ123のD端子に第
1の並列出力線120を介して伝わる。第1のラッチ信
号線125にラッチ信号が加えられると、パラレルデー
タはラッチされて各フリップフロップ123のQ端子に
パラレルデータとして保持される。
【0033】この時点で次の新たな印字信号をnビット
のシリアルデータとして、シフトレジスタ101のデー
タ入力線109からデータクロック信号111のクロッ
クパルスと同期して入力すれば、シフトレジスタ101
にnビット分のシフトデータが保持され、各フリップフ
ロップ103のQ端子はパラレルデータとして2回目に
入力したデータに書換えられる。
【0034】しかし、第1のラッチ回路121には1回
目に入力したデータがパラレルデータとして保持されて
いる。この1回目のデータは、第2のラッチ回路131
を構成するフリップフロップ133のD端子に第2の並
列出力線130を介して伝わる。第2のラッチ信号線1
35にラッチ信号が加えられると、パラレルデータはラ
ッチされてフリップフロップ133のQ端子にパラレル
データとして保持される。
【0035】次に、第1のラッチ信号線125にラッチ
信号が加えられると、前記と同様にシフトレジスタ10
1に保持された2回目のデータが第1のラッチ回路12
1にラッチされる。このようにして一般にm回目のデー
タが第2のラッチ回路131に、m+1回目のデータが
第1のラッチ回路121にラッチされる。なお、印字開
始および改行に先だってリセット信号線113にリセッ
ト信号を加えた後、第1のラッチ信号線125にラッチ
信号を加え、その後第2のラッチ信号線135にラッチ
信号を加えることにより、第1のラッチ回路121およ
び第2のラッチ回路131の各フリップフロップのデー
タをすべて”ロー”にしておく。
【0036】第1のラッチ回路121および第2のラッ
チ回路131にラッチされたデータは、それぞれ第2の
並列出力線130および第3の並列出力線140によ
り、デコーダ150の第1の2入力アンドゲート142
および第2の2入力アンドゲート145に入力する。
【0037】ここで第2のラッチ回路131のフリップ
フロップ133のQ端子および第1のラッチ回路121
のフリップフロップ123のQ端子にラッチされたデー
タが、それぞれ”ロー”、”ロー”および”ハイ”、”
ロー”のときはいずれのゲートの出力も”ロー”となる
が、これは現時点で印字データが”ロー”であり印字を
行わない状態に対応する。データが”ロー”、”ハイ”
のときは、第1の2入力アンドゲート142の出力は”
ハイ”、第2の2入力アンドゲート145の出力は”ロ
ー”となる。これは現時点では印字を行うがその1つ前
のステップでは印字を行っていなかった状態に対応す
る。
【0038】また、データが”ハイ”、”ハイ”のとき
は、第1の2入力アンドゲート142の出力は”ロ
ー”、第2の2入力アンドゲート145の出力は”ハ
イ”となる。これは1つ前のステップで印字が行われお
り、現時点でも続けて印字を行う場合に対応する。
【0039】データクロック信号線155にクロック信
号を加え、第1の2入力アンドゲート142および第2
の2入力アンドゲート145の出力を、それぞれ第1の
データ確保用フリップフロップ151および第2のデー
タ確保用フリップフロップ153のQ端子に転送する。
このようなフリップフロップを介在させるのは、いわゆ
るひげパルスによる誤動作を防止するためである。
【0040】第1のデータ確保用フリップフロップ15
1のQ端子に転送されたデータは、第3の2入力アンド
ゲート161に入力し、第2のデータ確保用フリップフ
ロップ153のQ端子に転送されたデータは、第4の2
入力アンドゲート163に入力する。
【0041】前述のデータが”ロー”、”ロー”およ
び”ハイ”、”ロー”のときは、第3の2入力アンドゲ
ート161および第4の2入力アンドゲート163にそ
れぞれ入力するデータは、共に”ロー”であり第1のイ
ネーブル信号Q31、第2のイネーブル信号Q32のい
ずれも選択されることがなく、2入力オアゲート169
の出力端子にはイネーブル信号は全く転送されず、従っ
て印字は行われない。
【0042】前述のデータが”ロー”、”ハイ”のとき
は、第3の2入力アンドゲート161および第4の2入
力アンドゲート163にそれぞれ第1のデータ確保用フ
リップフロップ151、第2のデータ確保用フリップフ
ロップ153から入力するデータはそれぞれ”ハイ”お
よび”ロー”となり、幅の狭い第1のイネーブル信号Q
31のみが選択され、2入力オアゲート169から第1
のイネーブル信号Q31のパルスが出力する。
【0043】前述のデータが”ハイ”、”ハイ”のとき
は、第3の2入力アンドゲート161および第4の2入
力アンドゲート163にそれぞれ第1のデータ確保用フ
リップフロップ151、第2のデータ確保用フリップフ
ロップ153から入力するデータはそれぞれ”ロー”お
よび”ハイ”となり、幅の広い第2のイネーブル信号Q
32のみが選択され、2入力オアゲート169から第2
のイネーブル信号Q32のパルスが出力する。
【0044】遅延クロック線178にイネーブル信号Q
31またはイネーブル信号Q32に対して、充分高い周
波数のクロック信号を加えることにより、2入力オアゲ
ート169から出力するイネーブル信号172は、1段
目の遅延用フリップフロップ171のQ端子および2段
目の遅延用フリップフロップ173のQ端子に、遅延ク
ロック線178のクロック信号の周期で決まる位相差を
もって転送される。
【0045】第5の2入力アンドゲート177は、遅延
用フリップフロップ171とフリップフロップ173の
Q端子のデータのアンドをとって、イネーブル信号17
2よりも若干幅の狭い充電信号Nを出力する。2入力ノ
アゲート176は、遅延用フリップフロップ171と遅
延用フリップフロップ173のQ端子のデータのノアと
って、イネーブル信号172の立ち上がり期間よりも若
干幅の広い立ち下がり期間を有する放電信号P0を出力
する。
【0046】後述するごとく、充電信号Nの立ち上がり
状態で圧電素子の駆動手段の充電スイッチが接続し、圧
電素子に駆動電圧が印加され、放電信号P0の立ち上が
り状態で駆動手段の放電スイッチが接続し圧電素子の駆
動電圧が除去される。
【0047】第1のイネーブル信号Q31が選択された
場合には、圧電素子に加えられる駆動電圧のパルス幅は
小となる。第2のイネーブル信号Q32が選択された場
合には、充電信号Nの立ち上がり期間および放電信号P
0の立ちさがり期間は長くなり、圧電素子に加えられる
駆動電圧のパルス幅は大となる。
【0048】第1のイネーブル信号Q31および第2の
イネーブル信号Q32の選択は各選択回路ごとに独立し
て同時に行うことができる。従って対応する複数の圧電
駆動手段の駆動電圧のパルス幅をあるものは狭く、ある
ものは広くというようにそれぞれ独立に制御して、同時
に複数のノズルからインクを吐出することができる。
【0049】次に本実施例1に用いる圧電素子の駆動手
段につき図2および図3を参照して説明する。この駆動
手段は公知のものであるが、本実施例の理解を深めるた
めに説明する。
【0050】ここでは対向する第1の電極253、第2
の電極255同士が接続する2個の圧電素子251が示
されており、例えば特開平2−18054号公報に記載
されたシェアモードの圧電式インクジェットヘッドの1
個の圧力室を形成する一対の圧電素子に相当する。
【0051】しかし、電気回路の要素として見れば、1
個の圧電素子と等価であり、従ってこの回路は1個の圧
力室が1個の圧電素子を備える通常の圧電式インクジェ
ットヘッドの圧電素子を駆動する回路と考えても良い。
いずれにしても本実施例1は、このような圧電駆動手段
を複数個備えている印字回路を対象とする。
【0052】圧電素子251の第1の電極253は共通
に接続され正の電源線HVに接続されている。これと対
向する第2の電極255は引き出し線503を介して抵
抗R2、第1のNPNバイポーラトランジスタ201を
介してアースに接続されるとともに、同じく引き出し線
503は、抵抗R1、PNPバイポーラトランジスタ2
05を介して正の電源線HVに接続される。
【0053】PNPバイポーラトランジスタ205のベ
ースは、抵抗R3を介して正の電源線HVに接続に接続
されるとともに抵抗R4、第2のNPNバイポーラトラ
ンジスタ207を経てアースに接続される。
【0054】図1に示す第5の2入力アンドゲート17
7から出力した充電信号Nおよび2入力ノアゲート17
6から出力した放電信号P0は、それぞれ第1のNPN
バイポーラトランジスタ201のベースおよび第2のN
PNバイポーラトランジスタ207のベースに加えられ
る。
【0055】図3のタイムチャートに示すように、充電
信号Nは放電信号P0の立ち下がりより遅く立ち上が
り、放電信号P0の立ち上がりより早く立ち下がる。放
電信号P0が立ち上がっている間は、圧電素子の電極の
うち正の電源線HVに接続する第1の電極253と、こ
れに対向する第2の電極255の間に電位差は無く、次
に放電信号P0が立ちさがり充電信号Nが立ち上がるま
での間は、PNPバイポーラトランジスタ205と第1
のNPNバイポーラトランジスタ201は共に非接続状
態となる。このような非接続期間を設けるのは、いわゆ
る貫通電流を防止するためである。
【0056】次に充電信号Nが立ち上がっている期間T
1においては圧電素子の第1の電極253と第2の25
5の間に充電が行われ第2の電極255の電位は、アー
スレベルに低下し、圧電素子251に加えられる駆動電
圧Vは、充電の時定数の時間の経過後、電源の電圧に等
しいレベルに立ち上がる。
【0057】次に充電信号Nが立ち下がった後、放電信
号P0が立ち上がるまでの期間T2においては、第1の
NPNバイポーラトランジスタ201が非接続状態とな
るが、PNPバイポーラトランジスタ205も依然非接
続状態にあるので、圧電素子251に加えられた駆動電
圧Vはそのレベルを維持する。次に放電信号P0が立ち
上がると放電が行われ時定数で決まる期間の後、駆動電
圧Vはアースレベルに低下する。
【0058】このようにして駆動電圧Vが立ち上がって
いる期間に圧電素子の変形により圧力室を圧縮し、いわ
ゆる押し打ち方式により、圧縮の際インクの吐出を行い
記録紙にドット印字を行うが、充電の時定数を小さくと
っておくと、駆動電圧Vが立ち上がったばかりの時点で
は圧力室の圧縮はほとんど行われず、その後駆動電圧V
の立ち上がり状態が継続している間に圧縮が進行してイ
ンクの吐出が行われる。
【0059】このとき、圧力室が最終的にどこまで圧縮
されるかがインク滴の大きさを決める大きな要因となる
のであるが、この圧縮量はある段階までは駆動電圧Vの
パルス幅の増加に伴って増加する。実験によってもメニ
スカスが同一の場合は、駆動電圧のパルス幅を増加する
ほどある段階までは印字ドットの径が増加することが確
認されている。
【0060】なお充電および放電の時定数が小さい場
合、図3に示すように駆動電圧Vのパルス幅はT1+T
2とみなすことができ、イネーブル信号172Qmnの
立ち上がり時間幅T3とほぼ等しくなる。
【0061】次に、ノズル部におけるインクの液面振動
を示すメニスカスの影響であるが、メニスカスがゼロの
ときは圧力室の圧縮量の大部分は吐出するインクの量に
変換されるが、メニスカスがマイナスのときはその分だ
け吐出するインクの量が減少する傾向がある。
【0062】本実施例においては、前述のように同一の
ノズルにおいて現時点より1つ前のステップにおいて印
字が行われず、現時点において印字を行う場合には、幅
の狭い第1のイネーブル信号Q31が選択され、充電信
号Nおよび放電信号P0のそれぞれの立ち上がりおよび
立ち下がりの期間は短くなり、パルス幅の狭い駆動電圧
Vが圧電素子に加えられる。この場合圧力室の圧縮量は
少ないが、メニスカスはゼロまたはゼロに近く一定の大
きさのインク滴を吐出することができる。
【0063】現時点より1つ前のステップにおいて印字
が行われ、現時点においても印字を行う場合には幅の広
い第2のイネーブル信号Q32が選択され、パルス幅の
広い駆動電圧Vが圧電素子に加えられる。この場合圧力
室の圧縮量は大きいが、1つ前のスッテプにおける吐出
の影響を受けてメニスカスは大きくマイナスとなってお
り圧力室の圧縮量の増加の効果と相殺し、幅の狭い第1
のイネーブル信号Q31が選択された場合とほぼ同一の
大きさのインク滴を吐出することができる。
【0064】従来のパルス幅一定で駆動電圧を印加する
方式においては、同一の大きさのインク滴を吐出しよう
とすれば、メニスカスの振動が減衰するのを待ってから
吐出を行わなければならず、吐出の繰り返しの周期を短
縮し高速印字を行うことは困難であった。
【0065】本実施例によれば、従来よりも繰り返し周
期の短い高速印字において前述のように印字パターンの
如何にかかわらず、ほぼ同一の径のインク滴を吐出で
き、印字品質を確保することができる。しかも本実施例
は従来と全く同様の電源により、また圧電素子に対して
も従来と同一の電圧振幅を加えれば足りるので、何等の
障害も受けず容易に実施ができる。
【0066】
【実施例2】本発明の実施例2につき図4を参照して説
明する。図4は本実施例2の駆動方法に用いる印字回路
の制御手段を示す図である。図4に示す制御手段のうち
すでに図1に示し実施例1において説明した部分につい
ては省略する。
【0067】まずは、図4の制御手段の構成について説
明する。シフトレジスタ101、第1のラッチ回路12
1、第2のラッチ回路131の構成は実施例1において
説明した構成と同じであるので説明は省略する。第2の
ラッチ回路131を構成するフリップフロップ133の
Q端子は第3のラッチ回路341を構成するフリップフ
ロップ343のD端子に並列出力線140を介して接続
する。第3のラッチ回路341の各フリップフロップ3
43のT端子は共通の第3のラッチ信号線345に接続
する。
【0068】デコーダ310を構成する第1の3入力ア
ンドゲート320、第2の3入力アンドゲート330、
第3の3入力アンドゲート350、および第4の3入力
アンドゲート360のそれぞれの第1の入力端子は第1
のラッチ回路121のフリップフロップ123のQ端子
と、第2のラッチ回路131のフリップフロップ133
のD端子とを並列出力線312により接続する。
【0069】デコーダ310を構成する第1の3入力ア
ンドゲート320、第2の3入力アンドゲート330、
第3の3入力アンドゲート350、および第4の3入力
アンドゲート360のそれぞれの第2の入力端子は第2
のラッチ回路131のフリップフロップ133のQ端子
と、第3のラッチ回路341のフリップフロップ343
のD端子とを並列出力線314により接続する。
【0070】デコーダ310を構成する第1の3入力ア
ンドゲート320、第2の3入力アンドゲート330、
第3の3入力アンドゲート350、および第4の3入力
アンドゲート360のそれぞれの第3の入力端子は第3
のラッチ回路341のフリップフロップ343のQ端子
と並列出力線316により接続する。ここで第1の3入
力アンドゲート320の第2および第3の入力端子、第
2の3入力アンドゲート330の第2の入力端子、およ
び第3の3入力アンドゲート350の第3の入力端子は
反転入力端子であり、残りの入力端子は非反転の入力端
子である。
【0071】第1の3入力アンドゲート320、第2の
3入力アンドゲート330、第3の3入力アンドゲート
350、および第4の3入力アンドゲート360の出力
端子はデーコダ310を構成する第1のデータ確保用フ
リップフロップ371、第2のデータ確保用フリップフ
ロップ372、第3のデータ確保用フリップフロップ3
73および第4のデータ確保用フリップフロップ374
のD端子にそれぞれ接続する。
【0072】データクロック信号線377は第1のデー
タ確保用フリップフロップ371、第2のデータ確保用
フリップフロップ372、第3のデータ確保用フリップ
フロップ373および第4のデータ確保用フリップフロ
ップ374のクロック端子に接続する。
【0073】第1のデータ確保用フリップフロップ37
1、第2のデータ確保用フリップフロップ372、第3
のデータ確保用フリップフロップ373および第4のデ
ータ確保用フリップフロップ374のQ端子は選択回路
380を構成する第1の2入力アンドゲート381、第
2の2入力アンドゲート382、第3の2入力アンドゲ
ート383および第4の2入力アンドゲート384の一
方の入力端子にそれぞれ接続する。
【0074】第1のイネーブル信号線375、第2のイ
ネーブル信号線376、第3のイネーブル信号線37
8、および第4のイネーブル信号線379はそれぞれ第
1の2入力アンドゲート381、第2の2入力アンドゲ
ート382、第3の2入力アンドゲート383、および
第4の2入力アンドゲート384の他方の入力端子にそ
れぞれ接続する。
【0075】第1の2入力アンドゲート381、第2の
2入力アンドゲート382、第3の2入力アンドゲート
383、および第4の2入力アンドゲート384の出力
端子は選択回路380を構成する4入力オアゲート39
0の第1、第2、第3および第4の入力端子にそれぞれ
接続する。4入力オアゲート390の出力端子は波形整
形回路170を構成する1段目の遅延用フリップフロッ
プ171のD端子に接続する。
【0076】本実施例2におけるデコーダ、選択回路お
よび波形整形回路は実施例1と同様にラッチ回路のフリ
ップフロップの数だけ複数組設けられる。
【0077】次に制御手段の動作につき説明する。シフ
トレジスタ101にシリアルに入力したm回目、m+1
回目、m+2回目のnビットの印字データは、第1のラ
ッチ信号線125、第2のラッチ信号線135、第3の
ラッチ信号線345に順次ラッチ信号を加えることによ
り順次パラレルに転送され、それぞれ第3のラッチ回路
341、第2のラッチ回路131、第1のラッチ回路1
21にラッチされる。
【0078】ここではm+2回目に相当する第1のラッ
チ回路121のフリップフロップ123のQ端子のデー
タが現時点の印字データあり、データが”ハイ”のとき
は現に印字を行い、”ロー”のときは印字を行わない。
m+1回目に相当する第2のラッチ回路131のフリッ
プフロップ133のQ端子のデータおよびm回目に相当
する第3のラッチ回路341のフリップフロップ343
のQ端子のデータはそれぞれ現時点より1つ前のステッ
プおよび2つ前のステップの印字データである。
【0079】なお印字開始および改行に先だってリセッ
ト信号線113にリセット信号を加えシフトレジスタ1
01の端子のデータを”ロー”にした後、第1のラッチ
信号線125、第2のラッチ信号線135および第3の
ラッチ信号線345に順次ラッチ信号を加えて第1のラ
ッチ回路121、第2のラッチ回路131および第3の
ラッチ回路341にラッチされるデータをすべて”ロ
ー”にしておく。これにより、印字開始後または改行後
1回目に入力したデータが第1のラッチ回路にラッチさ
れたときは、このデータを1回目および2回目の印字デ
ータがいずれも”ロー”である場合の3回目のデータと
みなして後述する制御処理を行うことになる。
【0080】第1のラッチ回路121、第2のラッチ回
路131および第3のラッチ回路341にラッチされた
データはそれぞれ並列出力線312、314および31
6により、デコーダ310の第1の3入力アンドゲート
320、第2の3入力アンドゲート330、第3の3入
力アンドゲート350、および第4の3入力アンドゲー
ト360に入力する。ここで第1のラッチ回路121の
フリップフロップ123のQ端子のデータが”ロー”の
ときはこれらの4個の3入力アンドゲートの出力はすべ
て”ロー”となり印字は行われない。
【0081】第3のラッチ回路341、第2のラッチ回
路131および第1のラッチ回路121のそれぞれ対応
するフリップフロップ343、133および123のQ
端子のデータがそれぞれ”ロー”、”ロー”、”ハイ”
のときは第1の3入力アンドゲート320の出力のみ
が”ハイ”となり、”ハイ”、”ロー”、”ハイ”のと
きは第2の3入力アンドゲート330の出力のみが”ハ
イ”となり、”ロー”、”ハイ”、”ハイ”のときは第
3の3入力アンドゲート350の出力のみが”ハイ”と
なり、”ハイ”、”ハイ”、”ハイ”のときは第4の3
入力アンドゲート360の出力のみが”ハイ”となる。
【0082】”ロー”、”ロー”、”ハイ”のときは現
時点の2つ前および1つ前のステップにおいてはともに
印字が行われておらずに現時点で印字を行う場合に対応
し、”ハイ”、”ロー”、”ハイ”のときは現時点の2
つ前のステップにおいては印字が行われ1つ前のステッ
プにおいては印字が行われておらずに現時点で印字を行
う場合に対応する。このように前記のこれらのデータは
現時点を最後とする連続する3つのステップ印字の有無
を記憶するデータである。
【0083】データクロック信号線377にクロック信
号を加えると、第1の3入力アンドゲート320、第2
の3入力アンドゲート330、第3の3入力アンドゲー
ト350、および第4の3入力アンドゲート360の出
力は、それぞれ第1のデータ確保用フリップフロップ3
71、第2のデータ確保用フリップフロップ372、第
3のデータ確保用フリップフロップ373および第4の
データ確保用フリップフロップ374のQ端子に転送さ
れる。
【0084】さらにそれぞれ第1の2入力アンドゲート
381、第2の2入力アンドゲート382、第3の2入
力アンドゲート383および第4の2入力アンドゲート
384の一方の入力端子に入力し、第1のイネーブル信
号線375に加えられる第1のイネーブル信号Q51、
第2のイネーブル信号線376に加えられる第2のイネ
ーブル信号Q52、第3のイネーブル信号線378に加
えられる第3のイネーブル信号Q53および第4のイネ
ーブル信号線379に加えられる第4のイネーブル信号
Q54のいずれかひとつを選択して4入力オアゲート3
90より出力する。
【0085】以下に実施例1と同様にしてイネーブル信
号の立ち上がり時間幅に応じたパルス幅の駆動電圧を圧
電素子に加えて印字を行う。ここでは、イネーブル信号
の立ち上がり時間幅は第1のイネーブル信号Q51が最
も狭く、第2のイネーブル信号Q52、第3のイネーブ
ル信号Q53、第4のイネーブル信号Q54となるに従
って順次広くなっている。
【0086】この結果、図5に示すように印字信号が”
ロー”、”ロー”、”ハイ”のときは圧電素子の駆動電
圧Vのパルス幅は最も狭く、印字信号が”ハイ”、”ロ
ー”、”ハイ”のときは圧電素子の駆動電圧Vのパルス
幅は、次に広くなり、印字信号が”ロー”、”ハ
イ”、”ハイ”のときは、圧電素子の駆動電圧Vのパル
ス幅はさらに広くなり、印字信号が”ハイ”、”ハ
イ”、”ハイ”のときは、圧電素子の駆動電圧Vのパル
ス幅はさらに広くなる。
【0087】このように本実施例によれば同一ノズルの
過去の印字の状態に基づき第1の実施例1の場合よりさ
らに多段階に圧電素子の駆動電圧のパルス幅を変えるこ
とにより、メニスカスの効果を充分に相殺し、印字ドッ
ト径の均一化を向上し、印字品質をさらに高めることが
できる。その他の効果については実施例1と同様であ
る。
【0088】また本実施例2ではラッチ回路が3段であ
るがより多段にすることにより、より細かな制御が可能
である。
【0089】
【実施例3】本発明は実施例1または実施例2に示した
ような制御手段の一部または全部の動作をマイクロプロ
セッサにより同様に行うことにより実施することができ
る。例えば、図6に示すマイクロプロセッサにおいて、
入力ポート610から印字データを順次入力して入力の
順番に対応したメモリ620の読み込み書き込み可能な
メモりに記憶し、記憶したデータに基づいてコードデー
タを作成し、このコードデータにより複数の出力ポート
630のデータを変化させる。
【0090】出力ポートのデータを実施例1または実施
例2に示すような選択回路650に入力して、イネーブ
ル信号を選択し、以下実施例1または実施例2と同様に
して圧電素子の駆動手段の充電信号および放電信号の立
ち上がりおよび立ち下がりの時間幅を変化させることに
より、過去の印字データに対応して圧電素子の駆動電圧
のパルス幅を変化させることができる。これらの動作は
マイクロプロセッサのメモリ620の読み込み専用メモ
りに動作のプログラムを書き込んでおきCPU640を
制御することにより実現できる。
【0091】
【実施例4】本発明はまた印字信号の連続性を積分回路
により検出することにより実施するものである。例えば
図7に示す制御回路においてはシフトレジスタ101の
並列出力をラッチするラッチ回路721に転送し、その
出力を検出回路730に入力し、検出回路730の出力
をA/D変換器740に入力し、A/D変換器740の
出力をイネーブル信号の選択回路750に入力してイネ
ーブル信号を選択し、2入力アンドゲート760により
現時点でのラッチデータとのアンドをとって波形整形回
路160に入力し、以下実施例1と同様にして印字デー
タに依存したパルス幅の駆動電圧を加える。
【0092】ここで検出回路730は順次入力するラッ
チデータのパルスを積分しつつ放電することによりパル
スが連続する場合は高い電圧を、パルスが連続しない場
合は低い電圧をA/D変換器740に入力し、A/D変
換器740の出力をnビット出力することにより、選択
回路750によりそれぞれ幅の違うイネーブル信号を選
択する。
【0093】
【実施例5】本発明はまた複数のラッチ回路を用いる手
段において第2のラッチ回路以降のラッチ回路の出力に
よりイネーブル信号を選択し第1のラッチ回路の出力と
のアンドをとってイネーブル信号を転送することによっ
ても実現できる。例えば図8に示すように第2のラッチ
回路131の出力をイネーブル信号の選択回路750に
加えてイネーブル信号を選択し、第1のラッチ回路12
1の出力とのアンドをとって波形整形回路170に入力
することにより実現できる。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、圧電素子に駆動電圧を
加え圧力室を圧縮しノズルよりインクを吐出して印字を
行う圧電式インクジェットヘッドを用いて印字ドット径
の均一性を保持しつつ従来よりも格段に高速な印字を行
うことができる。さらに本発明は特別の高電圧用の電源
を用いることなく、圧電素子の耐圧に対しても充分のゆ
とりをもって発明の実施を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に用いる制御手段の構成を示
す回路図である。
【図2】本発明の実施例1に用いる圧電駆動手段の構成
を示す回路図である。
【図3】本発明の実施例1における圧電駆動手段の駆動
波形と圧電素子の駆動電圧を示すタイムチャート図であ
る。
【図4】本発明の実施例2に用いる制御手段の構成を示
す回路図である。
【図5】本発明の実施例2に用いるラッチ回路のデータ
と駆動波形の関係を示す図である。
【図6】本発明の実施例3に用いる制御手段の構成を示
すブロック図である。
【図7】本発明の実施例4に用いる制御手段の構成を示
す回路図およびブロック図である。
【図8】本発明の実施例4に用いる制御手段の構成を示
す回路図である。
【図9】圧電式インクジェットヘッドのインク吐出周期
におけるインク滴およびメニスカスの状態を示す図であ
る。
【符号の説明】
101 シフトレジスタ 121 第1のラッチ回路 131 第2のラッチ回路 150 デコーダ 160 選択回路 170 波形整形回路 310 デコーダ 341 第3のラッチ回路 380 選択回路 610 入力ポート 620 メモリ 630 出力ポート 640 CPU 650 選択回路 721 ラッチ回路 730 検出回路 740 A/D変換器 750 選択回路 760 2入力アンドゲート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子に駆動電圧を加え圧力室を圧縮
    し、ノズルよりインクを吐出して印字を行う圧電式イン
    クジェットヘッドの駆動方法において、同一ノズルから
    の吐出が連続するときの第1番目の吐出および吐出が連
    続しないときの吐出は、幅の狭い第1の駆動電圧パルス
    を圧電素子に加えることにより行い、同一ノズルからの
    吐出が連続するときの第2番目以降の吐出は、第1の駆
    動電圧パルスよりも幅の広い第2の駆動電圧パルスを圧
    電素子に加えることにより行うことを特徴とする圧電式
    インクジェットヘッドの駆動方法。
  2. 【請求項2】 圧電素子に駆動電圧を加え圧力室を圧縮
    し、ノズルよりインクを吐出して印字を行う圧電式イン
    クジェットヘッドの駆動方法において、現時点の1ステ
    ップ前または複数のステップ前における同一ノズルから
    の吐出の有無の状態に応じて、駆動電圧パルスの幅を複
    数段階に変化させて圧電素子に駆動電圧パルスを加える
    ことを特徴とする圧電式インクジェットヘッドの駆動方
    法。
  3. 【請求項3】 同一ノズルのインク吐出を順次制御する
    印字データを順次入力して記憶する記憶手段と、それぞ
    れに異なるパルス幅の複数のイネーブル信号のいずれか
    ひとつを選択する選択手段を有する制御手段とを用い、
    記憶手段の出力により選択手段を動作させ、複数のイネ
    ーブル信号のいずれか1を選択的に出力し、その出力に
    基づき圧電素子に加える駆動電圧パルスを形成すること
    を特徴とする請求項2に記載する圧電式インクジェット
    ヘッドの駆動方法。
  4. 【請求項4】 同一ノズルのインク吐出を順次制御する
    印字データを順次マイクロプロセッサに入力して入力の
    順番に対応したコードデータを作成し、コードデータに
    よりマイクロプロセッサの1個または複数個の出力ポー
    トのデータを制御し、出力ポートの出力によりそれぞれ
    に異なるパルス幅の複数のイネーブル信号のいずれか1
    を選択する選択手段を動作させ、複数のイネーブル信号
    のいずれかひとつを選択的に出力し、その出力に基づき
    圧電素子に加える駆動電圧パルスを形成することを特徴
    とする圧電式インクジェットヘッドの駆動方法。
  5. 【請求項5】 同一ノズルのインク吐出を順次制御する
    印字データの出力パルスを順次積分回路よりなる検出手
    段に入力してパルスの連続性を検出し、検出手段の出力
    をA/D変換器に入力してコードデータを出力させ、そ
    の出力によりそれぞれに異なるパルス幅の複数のイネー
    ブル信号のいずれかひとつを選択する選択手段を動作さ
    せ、複数のイネーブル信号のいずれかひとつを選択的に
    出力し、その出力に基づき圧電素子に加える駆動電圧パ
    ルスを形成することを特徴とする圧電式インクジェット
    ヘッドの駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002370361A (ja) * 2001-06-15 2002-12-24 Canon Inc 記録ヘッド、その記録ヘッドを有するヘッドカートリッジ、その記録ヘッドを用いた記録装置、及び、記録ヘッド素子基板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002370361A (ja) * 2001-06-15 2002-12-24 Canon Inc 記録ヘッド、その記録ヘッドを有するヘッドカートリッジ、その記録ヘッドを用いた記録装置、及び、記録ヘッド素子基板

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