JPH07127151A - 断熱構造建物及び建築用パネル - Google Patents

断熱構造建物及び建築用パネル

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JPH07127151A
JPH07127151A JP22904694A JP22904694A JPH07127151A JP H07127151 A JPH07127151 A JP H07127151A JP 22904694 A JP22904694 A JP 22904694A JP 22904694 A JP22904694 A JP 22904694A JP H07127151 A JPH07127151 A JP H07127151A
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building
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air convection
heat insulating
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建物の断熱効果を一層向上し、且つその組立
を容易にする。 【構成】 外壁40内に外部との間で空気が対流する内
外の空気対流層56、58と、空気対流層56、58の
間で空気が閉じ込められている空気滞留層60とを有す
る。空気対流層56の空気が外壁を通して暖められて
も、空気対流層58内の対流空気が外部温度を遮蔽する
作用を有する。また空気対流層56は、外壁の輻射熱を
吸収して外部に排出する作用を有する。内外の空気対流
層56、58内の空気は屋根裏の空間で混合されること
はない。空気滞留層60は、内外の空気対流層56、5
8の相互の間の干渉を防止すると共にそれ自体の保温作
用によって断熱効果を更に向上することができる。空気
対流層56、58及び空気滞留層60は外壁内に設けら
れてパネル化されているので、組立て工法が複雑となる
ことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建物の外壁又は屋根材
の断熱効果を向上することができる断熱構造建物の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、建物の冷暖房化によって建物の気
密化が促進し、外壁等の内外温度差によって冷暖房運転
時に外壁等に結露が生じて外壁等の壁材(木材)に湿気
が付着し、木材の腐朽が促進する傾向がある。一方、冷
暖房時のエネルギーの消費を抑制するため、外壁や屋根
材の断熱構造の向上が要求されている。
【0003】このため、建物の外壁と断熱材との間に空
気対流層を設けて外壁への結露の防止や冷暖房装置のエ
ネルギー消費を抑制することが提案されている(例えば
実開昭61−37307号公報公報参照)。この構造の
建物は、断熱材に空気層を形成するように間隔をあけて
取付けられた仕上げ材から成る外壁と、この空気層の空
気を外壁の下方に設けられた空気流入口から流入し外壁
の上方または屋根裏に設けられた空気流出口から流出す
る自然換気手段又は強制換気手段とを備えている。
【0004】しかし、この従来技術の断熱構造建物は、
外壁内に単に一層の空気層を有するにすぎないので、空
気層内の空気が外壁を通して暖められ、従ってこの空気
層内の空気が外壁と断熱材との間で内外の温度差を充分
に遮断する作用を保持することができないため、断熱効
果を向上することができなかった。また、この従来技術
の断熱構造建物は、対流空気を屋根裏に導いて屋根裏か
ら外部に排出するようになっているだけであり、従って
屋根自体が外気の影響を受け易く、これが室内の温度に
影響を与える虞があった。
【0005】このため、最近、外壁とその内側の断熱材
との間に2層の空気層を形成するようにして組立てられ
た断熱構造建物が提案されている(特開平4−1769
37号公報参照)。この構造建物は、内外の空気層の空
気の温度勾配によって外気から室内を有効に熱遮断する
ことができるので、一層の空気層を有するに過ぎない断
熱構造建物に比べて大きな断熱効果を期待することがで
きる。
【0006】しかし、従来技術の二重空気層を有する断
熱構造建物は、二重空気層を断熱材と中間壁との間及び
中間壁と外壁との間に形成するように内外壁の組立て時
に現場で施工して組立てられるので、建物の組立が複雑
となり、建築費が高価となる欠点があった。
【0007】また、この従来技術では、二重空気層内の
空気は、屋根裏で混合されて屋根から外部に流出した
り、建物内の仕切り壁内の空気ダクトに戻しているの
で、特に外気からの輻射熱又は冷気によって暖められ又
は冷やされ易い外側の空気層内の空気が外気温度の影響
を受け難い内側の空気層内の空気と屋根裏で混合して屋
根に熱がこもり易く、屋根に近い部屋の断熱作用を低下
し、またこのような空気が室内の空気ダクトに戻される
と、室内に外気温度を導入することになって好ましくな
い。
【0008】更に、この二重空気層を有する建物も屋根
には単に外壁内の空気が導かれるだけであり、従って先
の従来技術と同様に、屋根材が外壁内を通る空気によっ
て外気温度を影響を受け易く、これが室内の温度に悪影
響を与える虞があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する1つの課題は、建物の断熱効果を一層向上すること
ができ、且つ組立を一層容易にすることができる断熱構
造建物を提供することにある。
【0010】本発明が解決しようとする他の課題は、外
壁を断熱する対流空気が屋根に熱をこもらせて室内の温
度に悪影響を与えることがない断熱構造建物を提供する
ことにある。
【0011】本発明が解決しようとする他の課題は、屋
根が外気の温度の影響を受けることがなく、従って屋根
から室内の温度が悪影響を受けることがない断熱構造建
物を提供することにある。
【0012】本発明が解決しようとする更に他の課題
は、建物の断熱効果を一層向上することができ、且つ組
立を一層容易にすることができる建築用パネルを提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の課題解決
手段は、建物の断熱材に相対して取付けられる外壁用壁
材内に相互に独立して設けられた多重空気対流層と、こ
れらの多重空気対流層内の空気を換気する換気手段とを
備えたことを特徴とする断熱構造建物を提供することに
ある。
【0014】本発明の第2の課題解決手段は、建物の断
熱材に相対して取付けられる外壁用壁材内に相互に独立
して設けられた多重空気対流層と、この多重空気対流層
の間に設けられた空気滞留層と、空気対流層内の空気を
換気する換気手段とを備えたことを特徴とする断熱構造
建物を提供することにある。
【0015】本発明の第3の課題解決手段は、第1又は
2の課題解決手段による断熱構造建物であって、換気手
段は、多重空気対流層の空気を外壁用壁材の下端から流
入する空気流入口を含んでいることを特徴とする断熱構
造建物を提供することにある。
【0016】本発明の第4の課題解決手段は、第1乃至
3のいずれかの課題解決手段による断熱構造建物であっ
て、換気手段は、多重空気対流層の外側の空気対流層の
空気を外壁の上方から直接外部に流出する外部空気流出
口と、内側の空気対流層の空気を屋根裏の空間を介して
外部に流出する内部空気流出口とを有することを特徴と
する断熱構造建物を提供することにある。
【0017】本発明の第5の課題解決手段は、第4の課
題解決手段による断熱構造建物であって、換気手段は、
少なくとも内部空気流出口に空気を強制的に流出する閉
じ板付きファンを更に含むことを特徴とする断熱構造建
物を提供することにある。
【0018】本発明の第6の課題解決手段は、第1、
3、4又は5の課題解決手段による断熱構造建物であっ
て、外壁用壁材は、厚み方向に間隔をあけて多重空気対
流層を形成する空気貫流ダクトを有することを特徴とす
る断熱構造建物を提供することにある。
【0019】本発明の第7の課題解決手段は、第2、
3、4又は5の課題解決手段による断熱構造建物であっ
て、外壁用壁材は、厚み方向に間隔をあけて多重空気対
流層を形成する空気貫流ダクトと隣り合う空気貫流ダク
トの間に設けられて空気滞留層を形成する多数の空気閉
じ込め孔とを有することを特徴とする断熱構造建物を提
供することにある。
【0020】本発明の第8の課題解決手段は、建物の屋
根材内に相互に独立して設けられた多重空気対流層と、
この多重空気対流層内の空気を換気する換気手段とを備
えたことを特徴とする断熱構造建物を提供することにあ
る。
【0021】本発明の第9の課題解決手段は、建物の屋
根材内に相互に独立して設けられた多重空気対流層と、
この多重空気対流層の間に設けられた空気滞留層と、空
気対流層内の空気を換気する換気手段とを備えたことを
特徴とする断熱構造建物を提供することにある。
【0022】本発明の第10の課題解決手段は、第8又
は9の課題解決手段による断熱構造建物であって、換気
手段は、多重空気対流層の空気を屋根材の下端から流入
する空気流入口を含んでいることを特徴とする断熱構造
建物を提供することにある。
【0023】本発明の第11の課題解決手段は、第8乃
至10のいずれかの課題解決手段による断熱構造建物で
あって、換気手段は、多重空気対流層の外側の空気対流
層の空気を前記屋根材の上方から直接外部に流出する外
部空気流出口と、内側の空気対流層の空気を屋根の棟換
気フード内の空間を介して外部に流出する内部空気流出
口とを有することを特徴とする断熱構造建物を提供する
ことにある。
【0024】本発明の第12の課題解決手段は、第11
の課題解決手段による断熱構造建物であって、換気手段
は、少なくとも内部空気流出口に空気を強制的に流出す
る閉じ板付きファンを更に含むことを特徴とする断熱構
造建物を提供することにある。
【0025】本発明の第13の課題解決手段は、第11
の課題解決手段による断熱構造建物であって、屋根材の
換気手段は、屋根材の多重空気対流層の内外の空気対流
層の空気を屋根の棟換気フードから流出する内外の共通
の空気流出口を有することを特徴とする断熱構造建物を
提供することにある。
【0026】本発明の第14課題解決手段は、内部に多
重空気対流層を有するパネル本体から成っていることを
特徴とする建築用パネルを提供することにある。
【0027】本発明の第15の課題解決手段は、内部に
多重空気対流層と隣り合う空気対流層の間に設けられた
空気滞留層とを有するパネル本体から成っていることを
特徴とする建築用パネルを提供することにある。
【0028】本発明の第16の課題解決手段は、第14
又は15の課題解決手段による建築用パネルであって、
パネル本体は外壁用パネル本体である建築用パネルを提
供することにある。
【0029】本発明の第17の課題解決手段は、第16
の課題解決手段による建築用パネルであって、最内側の
空気対流層は、縦溝から成り、隣り合う縦溝の間の突条
部分が垂木を兼ねていることを特徴とする建築用パネル
を提供することにある。
【0030】本発明の第18の課題解決手段は、第14
又は15の課題解決手段による建築用パネルであって、
パネル本体は屋根材用パネル本体である建築用パネルを
提供することにある。
【0031】
【作用】このように、断熱構造建物の外壁用壁材内又は
屋根材内に多重空気対流層を有すると、最外側の空気対
流層の空気が外壁又は屋根材の外面を通して輻射熱によ
って暖められても、その内側に更に空気対流層を有する
ので、この内側の空気対流層内の外気温度によって影響
を受けることがない空気が室内を外気温度から遮蔽する
作用を有する。また、最外層の空気対流層は、外壁又は
屋根材の外面の輻射熱を吸収しつつ換気されて外壁又は
屋根材から排出する作用を有するので、この輻射熱が室
内に侵入することがない上に内側の空気対流層と協働し
て、外壁又は屋根材の断熱効果を著しく向上することが
できる。
【0032】また、多重空気対流層の外側の空気対流層
内の空気は、その内側の空気対流層内の空気と屋根裏で
混合することなく外部に排出されるので、輻射熱を吸収
している外側の空気対流層内の空気によって屋根裏に熱
がこもるのを防止することができるため、屋根に近い部
屋が外気温度の影響を受けることがなく、快適な居住空
間を得ることができる。
【0033】特に、内外の空気対流層の間に空気が閉じ
込められて滞留する空気滞留層を有すると、この空気滞
留層は、外側の空気対流層の外気温度の影響を受けてい
る空気が内側の空気対流層内の対流空気に悪影響を与え
るのを阻止する上にそれ自体の保温作用を有し、従って
断熱効果を更に向上することができる。
【0034】このようにして、建物が気密化されていて
も、外壁又は屋根板に結露が生ずることがなく、建物の
材料の腐朽を有効に防止することができ、また室内外の
温度差を維持し、冷暖房装置のエネルギー消費を抑制す
ることができる。
【0035】また、多重空気対流層は外壁又は屋根材に
設けられてパネル化されているので、多重空気対流層を
現場で施工する必要がなく、組立て工法が簡単となり、
従って建築費が高くなるのを抑制することができるか
ら、断熱構造建物を経済的に得ることができる。
【0036】更に、最内側の空気対流層は縦溝から成っ
ていて隣り合う縦溝の間の突条部分が垂木を兼ねること
ができるので、現場で垂木を用意したり、組み立てる必
要がなく、建物の組立を一層効率よく行うことができ
る。
【0037】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して詳細にのべ
ると、図1は本発明に係る断熱構造建物10の一実施例
を示し、図示の実施例では、この断熱構造建物10は、
二階建の木造建物であるのが示されている。この断熱構
造建物10は、コンクリート布基礎12上に土台14を
介して取付けられた一階居室16用の床パネル18と、
土台14に支持された柱20(図2及び図4参照)の途
中に桁22を介して取付けられた二階居室24用の床パ
ネル26と、同じく柱20の上端に桁28を介して取付
けられた天井パネル30と、天井パネル30上に取付け
られた屋根板(野地板)32とを備えている。
【0038】屋根板32は、図示しない垂木を介して天
井パネル30の上方に組み付けられ、またその軒先部分
には鼻隠し34が取付けられて垂木を隠蔽している。ま
た図1から解るように、鼻隠し34と後にのべる外壁と
の間には軒下板36が取付けられて野地板及び垂木を隠
蔽している。図示しない瓦等はこの屋根板32の上に直
接設けられてもよいが、水漏れを有効に防止するため
に、この屋根板32の上に薄い防水層を設けてその上に
瓦等を設けるのが好ましい。
【0039】建物10は、更に、図1に示すように、一
階及び二階の居室16、24を囲むように床パネル18
と26との間及び床パネル26と天井パネル30との間
に設けられた内壁38と外壁40とを備え、内壁38と
外壁40との間には断熱パネル42が設けられている。
断熱パネル42は、特に、図2乃至図5に示すように、
複数の間柱44に跨がって内外に一体に取付けられた下
地板46と、その内側に設けられたグラスウールボード
等の断熱材48と、外側に設けられた透湿性のアスファ
ルトフェルト(ルーフィング)50とから成っている。
【0040】内壁38は、図4に示すように、ラス下地
材52と内部仕上げ材54とから成っている。図示の実
施例では、この内壁38は、柱20を包んで柱20が室
内に露呈しないようにしてラス下地材52を断熱パネル
42に対向させて柱20に固定されている。従って、こ
の図示の建物10は、大壁造りの構造(洋式構造)とな
っているのが示されている。内部仕上げ材54は、クロ
ス、石膏ボード、フレキシブルボード等の適宜材料とす
ることができる。
【0041】一方、外壁40は、図1乃至図4に示すよ
うに、断熱パネル42に相対して取付けられるように柱
20に固定されている一体化されパネル化された壁材4
1から成り、この壁材41の外面は図示しない化粧が施
されている。壁材41は、木材、木材圧縮材、ノンアス
ベスト、ケイ酸カルシュウムモルタル、おがくずモルタ
ル、セメント等の適宜の断熱性材料から作られる。
【0042】本発明の建物10は、図1乃至図5に示す
ように、パネル状の壁材41内に相互に独立して設けら
れた多重空気対流層、図示の実施例では、内外の二重空
気対流層56、58と、同じくパネル状の壁材41内で
この二重空気対流層56、58の間に設けられた空気滞
留層60と、二重空気対流層56、58内の空気を換気
する換気手段62とを備えている。
【0043】外壁40の詳細が図2乃至図4に示され、
二重空気対流層56、58のうち外側の空気対流層56
は、外壁40の壁材41の厚み方向の外側に垂直方向に
貫通して設けられた縦孔状の多数の空気貫流ダクト64
から成り、また内側の空気対流層58は、断熱パネル4
2の外面を構成するアスファルトフェルト(ルーフィン
グ)50によって閉じられて多数の空気貫流ダクト66
を形成するように外壁40の壁材41の厚み方向の内面
に設けられた縦溝68から成っている。隣り合う縦溝6
8の間の突条部分59は、丁度外壁40と断熱パネル4
2との間の垂木の機能を有し、従って組み立て時に垂木
を添える必要がなく、組立を一層容易に行なうことがで
きる。
【0044】更に、外壁40内の空気滞留層60は、特
に図2から解るように、外壁40の壁材41内で内外の
空気対流層56、58の間に設けられた多数の空気閉じ
込め孔70から成っている。この空気滞留層60は、空
気閉じ込め孔70内に閉じ込められて滞留する空気から
成り、従ってこの空気は対流を起こすことがない。
【0045】換気手段62は、図1及び図5に示すよう
に、二重空気対流層56、58内に空気を流入するよう
に空気貫流ダクト64及び66の下端を地面に対して開
口して形成されて外壁40の壁材41の下端から空気を
流入する空気流入口72、74と、外側の空気対流層5
6の空気を外壁40の壁材41の上端から直接外部に流
出する外部空気流出口76(図1参照)と、内側の空気
対流層58の空気を屋根裏の空間80を介して外部に流
出する内部空気流出口78A、78Bとから成ってい
る。従って、注目すべきことであるが、これらの外側の
空気対流層56内にあって外気温度の影響を最も受ける
外側空気は、屋根裏の空間80内に導かれることはな
く、従ってこの外側空気が内部の空気対流層58内の内
側空気と屋根裏の空間80内で混合することはない。
【0046】外部空気流出口76は、図16に示すよう
に、外部から雨が流入しないが、内部から外部へ空気が
流出することができる格子状雨除け部材77によって閉
じられているのが好ましいが、鼻隠し34が充分に雨を
除ける機能を有すれば、この格子状雨除け部材77を省
略することができる。
【0047】また、換気手段62は、内部空気流出口7
8A、78Bから空気を強制的に流出する閉じ板付きフ
ァン82、84を更に含んでいる。図示の実施例では、
一方のファン82は、軒下板36の内部空気流出口78
Aに取付けられ、また他方のファン84は、屋根板32
の棟換気フード33の内部空気流出口78Bに取付けら
れている。尚、図1において符号86は一階と二階との
間の外壁部分に取付けられた庇である。
【0048】閉じ板付きファン82は、図17に示すよ
うに、軒下板36の内面でその開口に整列して取付けら
れたファン82Aと、この開口に整列して軒下板36の
外面に取付けられた開閉自在ながらり82Bとから成
り、ファン82Aとがらり82Bとは後にのべるように
独立して制御される。尚、閉じ板付きファン84も同様
にファン84Aとがらり84Bとから構成されている。
【0049】ファン82、84は、例えば、外部の光を
受光してファン駆動指令を発生する図示しない光センサ
によって夏期の昼間は運転され、夜間は停止され、また
冬期は常時停止するように制御されるが、勿論この光制
御による駆動に加えて又はそれに代えて手動制御によっ
て駆動されてもよい。また、がらり82B、84Bの閉
じ板は、夏期には開き、冬期には閉じるように制御され
るが、この閉じ板の開閉は手動で行うようにしてもよ
い。
【0050】このように、断熱構造建物10の外壁40
内に二重空気対流層56、58を有すると、外側の空気
対流層56内を流れる外側空気は、外壁40が受ける輻
射熱によって暖められても、その内側に更に空気対流層
58を有するので、この内側の空気対流層58内を流れ
て外気温度に影響を受けることがない内側空気が外部温
度を遮蔽する作用を有する。特に、夏期には、外側の空
気対流層58内の外側空気は、外壁40の外面のこの輻
射熱を吸収して自然対流によって外部に排出する作用を
有するので、外壁40を冷却する機能を有する外に、内
側の空気対流層58の熱遮断作用を促進して外壁40の
断熱効果を著しく向上する。冬期には、空気対流層58
内の外側空気は、外壁40の外面を通して吸収する冷気
によって冷やされるが、このようにして冷気を吸収した
外側空気は、空気対流層58内を逆流するように下降し
て空気流入口72から排出されるので、内側の空気対流
層58の断熱作用を促進することができる。
【0051】また、内外の空気対流層56、58の間に
空気が閉じ込められて滞留する空気滞留層60は、内外
の空気対流層56、58の間を熱的に遮断して保温作用
を有すると共に外側の空気対流層56を流れて外気温度
の影響を受けている外側空気が内側の空気対流層58内
を流れる対流空気に悪影響を与えるのを阻止し、外壁4
0の断熱作用を更に向上することができる。
【0052】換気手段62は、先にのべたように、多重
空気対流層56、58の外側の空気対流層56内の空気
を外壁40の上端で外部空気流出口76から直接外部に
流出して屋根裏の空間80内に導入されることがなく、
内側の空気対流層58内の空気のみが屋根裏の空間80
内に入るので、外気温度の影響を受けている外部空気対
流層56内の空気が内部空気対流層58内の空気と混合
することがなく、従って屋根裏の空間80が外気温度の
影響を受けることがない。このため、屋根裏に近い部屋
が外気温度の影響を受けることが少なく、快適な居住空
間を得ることができる。
【0053】また、先にのべたように、夏期には必要に
応じてファン82A、84Aを運転して、内側の空気対
流層58内の空気を強制循環し、また冬期には、ファン
82A、84Aの運転を停止すると共に必要に応じてが
らり82B、84Bの閉じ板を閉じることによって空気
流出口78を閉じて換気作用を停止することができる。
従って、冬期には、外側の空気対流層58は、内部に空
気を保持したままの状態となり、室内外の暖気及び冷気
を相互に遮断し、室内の保温作用を保持することができ
る。勿論、冬期には、閉じ板を開いたままとし、ファン
82A、84Aの駆動のみを停止してもよい。尚、換気
手段は、これらのファン82A、84Aを有しないでモ
ータによって開閉自在ながらりのみから成っていてもよ
い。
【0054】特に、夏期の屋根裏の日中の温度は、熱の
上昇気流と屋根への直接の輻射熱とで外気温度よりも相
当に高い40℃以上の温度に上昇する。換気手段62の
内部空気流出口78A、78Bのファン82A、84A
が運転されて外気が流入され、特に輻射熱を受けること
がない内側の空気対流層58を通る比較的涼しい空気が
屋根の棟換気フード33の内部空気流出口78Bを介し
て強制的に排出される際に屋根裏内の熱を放散するの
で、輻射熱が屋内にこもるのを防止する機能を有する。
【0055】また、夏期の夜間には換気手段62のファ
ン82A、84Aが運転していなくても、自然対流によ
って夜の冷たい空気が空気対流層56、58内に流入し
て集冷及び蓄冷作用を行うので、日中の気温の上昇に伴
ってこの冷気を室内に放出して室内温度の上昇を防止す
ることができる。
【0056】更に、クーラ等の運転によって内壁38の
外面に凝結しようとする湿気は、透湿性の断熱パネル4
2を通して内側の空気対流層58内を上昇する空気によ
って運ばれて外部に排出される。従って、建物の材料が
湿気によって腐朽するのを有効に防止することができ
る。
【0057】既にのべたように、ファン82A、84A
は、冬期には駆動を停止し、また閉じ板82B、84B
も閉じられているので、外部及び内部の空気対流層5
6、58は、空気が閉じ込められたままとなって内外の
温度差を緩衝する機能を有するので、室内の温度を外部
に逃すことがないから暖房費を節減することができる上
に結露を起こすことがないから内外の壁材の劣化を未然
に防止することができる。
【0058】本発明の変形例が図6乃至図8に示され、
この変形例は、内部空気対流層58内の空気の一部が一
階と二階との間の天井裏の空間94と二階居室24内の
仕切り壁88等を経て屋根裏の空間80内に導かれる空
気誘導手段90を有し、また柱20が居室16、24内
に露出する真壁造りであることを除いて図1乃至図4の
実施例と実質的に同じである。空気誘導手段90は、二
階居室24内に設けられた仕切り壁88内を貫通する複
数の空気貫流ダクト92から成り、その下端開口は一階
居室16の天井裏の空間94に連通し、また上端開口は
屋根裏の空間80に連通している。
【0059】この変形例による建物では、内側の空気対
流層58の空気の一部が天井裏の空間94内に入り、二
階居室24の仕切り壁88内の空気貫流ダクト90を通
過し、屋根裏の空間80に入って内側の空気対流層58
内をそのまま上昇して屋根裏の空間80内に入る他の空
気と合流する。従って、この建物は、外壁40を外気温
度から遮断する外に、一階居室と二階居室との間及び二
階居室24の仕切られた室相互の熱交換を阻止すること
ができる。
【0060】上記実施例では、外側の空気対流層56
は、外壁40にそれぞれ設けられた縦孔状の空気貫流ダ
クト64から成っているが、図9(A)及び図9(B)
に示すように、スロット状であってもよい。また、内側
の空気対流層58は、上記実施例では、外壁40にそれ
ぞれ設けられた縦溝状の空気貫流ダクト66から成って
いるが、図9(B)又は図9(C)に示すように、スロ
ット状又は縦孔状であってもよい。更に、空気滞留層6
0は、上記実施例では、多数の球形の空気閉じ込め孔7
0から成っているが、図9(C)に示すように、多数の
細長孔の形態であってもよい。
【0061】本発明の更に他の外壁(パネル)が図10
(A)乃至(C)に示され、これらの外壁40は、空気
対流層が3層と成っており、また空気滞留層は外側の2
つの空気対流層56、58の間に1層有することを除い
て、またこれらの空気対流層又は空気滞留層の形状を種
々に変形することができることを示していることを除い
て実質的に図1乃至図9の実施例と同じである。図11
において符号258は第4層の空気対流層を示し、符号
259はその縦溝の間の垂木を兼ねる突条部分を示し、
また符号40aは外壁40を断熱パネル42の野地板部
分に打ち込む際に釘の頭が係入する部分である。
【0062】上記実施例及び変形例による建物におい
て、換気手段62は、外部空気対流層56に関しては、
外部空気流入口72と外部空気流出口76とのみから成
っていて強制換気作用を有していないが、外部空気流出
口76に設けられた閉じ板付きファンを含んでいてもよ
い。また、図示の実施例では、建物が寄せ棟式屋根を有
するため、換気手段62の閉じ板付きファン84が棟換
気フード33に取付けられているのが示されているが、
建物が切り妻式屋根を有する場合には、この閉じ板付き
ファン84は、外壁40の側壁で屋根裏空間80に対応
する位置に設けられていてもよい。更に、閉じ板付きフ
ァンは、閉じ板付きがらりに置き換えてもよい。
【0063】本発明の原理を屋根にも適用した断熱構造
建物100が図11及び図12に示されている。この断
熱構造建物100は、上記図1乃至図5又は図6乃至8
に示されたと同様の多重空気対流層56、58と空気対
流層60とを有する外壁40を備えている外に、屋根板
132内に二重空気対流層156、158と空気滞留層
160とを有する屋根196を備えている。図12に詳
細に示すように、外側の空気対流層156は、屋根板1
32の傾斜に沿って延びる空気貫流ダクト164から成
り、内側の空気対流層158は、同じく屋根板132の
傾斜に沿って延びるように形成された縦溝168から成
り、この縦溝168は、屋根板132の内面に取付けら
れた添え板198によって閉じられて空気貫流ダクト1
66を形成している。また、空気滞留層160は、二重
空気滞留層156、158の間に設けられた多数の空気
閉じ込み孔170から成っている。尚、外壁40の構造
は、内側の空気滞留層58用の1つの空気流出口78が
切り妻式建物の外壁側部に設けられており、この空気流
出口78に閉じ板付きファン82を有することを除いて
図1乃至図8の建物の外壁構造と同じであるのでその説
明を省略する。
【0064】屋根板用換気手段162は、図12に詳細
に示すように、屋根板132の下縁面に設けられネット
302によって閉じられ空気対流層156、158の下
端に設けられた内外の空気流入口172、174と、屋
根板132の棟換気フード133内の空間135に連通
するように空気対流層156、158の上端に設けられ
た空気流出口176、178と、雨水が流入しないよう
に棟換気フード133の水平フランジ部分に設けられた
空気出口304とから成っている。換気手段162は、
屋根板132の下縁上面から垂れ下げてネット302を
覆うように設けられた水切り部材306を更に備え、こ
の水切り部材306は、空気流入口172、174内に
水が侵入するのを防止している。尚、図12において符
号308は樋である。図示していないが、屋根板用換気
手段162は、棟換気フード133内に設置された閉じ
板付きファンを有していてもよく、このファンは、外壁
用換気手段62のファンそれと同様に、光センサ及び手
動のいずれか一方又は両方で駆動制御される。
【0065】図11及び図12の実施例では、内外の空
気対流層156、158の空気流出口176、178
は、棟換気フード133内の空間135に開口し、従っ
て内外の空気対流層156、158内の空気は、棟換気
フード133内で混合されるが、これらの混合空気は、
屋根裏の空間80のように、二階居室24から離れてい
る上に棟換気フード133内の空間135から空気出口
304を経て直ちに外部に排出されるので、外気温度の
最も影響を受ける外側の空気対流層156内の空気によ
って空間135内の混合空気が外気温度の影響を受けた
としてもそれは僅かであり、且つ二階居室24への影響
はほとんどない。
【0066】図13は図11及び図12の建物の変形例
を示し、この変形例では、外部空気対流層156の空気
流出口176は、棟換気フード133内の空間135に
開口することなく、直接外気に開口しており、また屋根
裏の空間80が屋根用の内部空気対流層158の空気流
出口178と共に棟換気フード133内の空間135に
連通している。従って屋根用の空気対流層158内の空
気は外壁用の空気対流層58内の空気と混合される。
尚、この変形例において空気流出口176から雨水が流
入することがないように図示しない雨除け部材で覆うの
が好ましい。
【0067】外壁用の換気手段62の一部を兼ねて光セ
ンサ又手動で制御される閉じ板付きファン184は、棟
換気フード133内の空間135に設置され、このファ
ン184は、屋根用の外側の空気対流層156内の空気
をも排出する機能を兼ね備えている。もちろん、この閉
じ板付きファン184は、閉じ板付きがらりに置き換え
てもよい。この閉じ板付きファン184は、図17に示
すような構造とするのが好ましい。
【0068】このように、屋根196に多重空気対流層
156、158と空気滞留層160とを形成して断熱構
造を設けると、外側の空気対流層156は、屋根が受け
る輻射熱を吸収して排出し、また内側の空気対流層15
8には換気手段162のファン184の運転によって新
しい空気が常に流入され、屋根196の内外の断熱作用
を保持している。尚、屋根瓦は、この屋根板132の上
に直接又は防水層を介して敷かれる。
【0069】また、上記実施例では、二重空気対流層5
6、58、156、158とその間に配置された空気滞
留層60、160の組合せとしたが、二重以上であれ
ば、更に多層の空気対流層とその間に配置された空気滞
留層との組合せであってもよい。また、上記実施例で
は、換気手段62、162のファンは、内部空気流出口
にのみ設けられているが、外部空気流出口にも設けても
よい。更に、空気対流層156、158及び空気滞留層
160の構造は、図9に示すように、縦孔状ではなく、
スロット状であってもよい。
【0070】本発明の断熱構造建物の更に他の実施例が
図14及び図15に示され、この実施例では、外壁40
及び屋根板132には二重空気対流層56、58、15
6、158が設けられているだけであり、これらの二重
対流層56と58、156と158との間に空気滞留層
を有しない。図示の実施例では、屋根板132の外部空
気対流層156及び内部空気対流層158の空気流出口
176、178は共に棟換気フード133の空間135
に開口しているが、外部空気流出口176は、図13と
同様に直接外部に開口していてもよい。
【0071】この実施例では、二重空気対流層56と5
8の間及び156と158との間に空気滞留層が設けら
れていないので、図1乃至図13の実施例に比べて、内
外の空気対流層56、156と58、158との間を熱
的に遮断する作用が低いが、外側の空気対流層56、1
56によって外気温度の影響を受ける空気を対流によっ
て外部に排出して内側の空気対流層58、158の断熱
作用を向上することができる上に、外気温度の影響を受
け外壁用の外側の空気対流層56内の空気は、屋根裏の
空間80内で外壁用の内側の空気対流層58内の空気と
混合することがなく、従って外壁の断熱効果を確実に維
持することができる。
【0072】尚、上気実施例で、空気対流層は、二重以
上の多重とすることができ、また図13の実施例と同様
に、外壁40と屋根196との共通の閉じ板付きファン
184を設けてもよい。
【0073】更に、いずれの実施例でも、本発明の建物
10は、木造住宅(ツーバイホー含む)、プレハブ住
宅、鉄骨住宅のいずれにも適用することができる。ま
た、組立に際しては、多重空気対流層及び空気滞留層は
外壁又は屋根板に一体化されているので、施工が容易と
なることが解る。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、断熱構
造建物の外壁用壁材内又は屋根板内に多重空気対流層を
有するので、最外側の空気対流層の空気が外壁又は屋根
板の外面を通して暖められても、その内側に更に空気対
流層を有するため、この内側の空気対流層内の外気温度
に影響を受けることがない空気が外部温度を遮蔽する作
用を有し、また最外層の空気対流層は、外壁又は屋根板
の外面の輻射熱を吸収して外部に排出する作用を有する
ので、内側の空気対流層と協働して、外壁又は屋根板の
断熱効果を著しく向上することができる。
【0075】特に、外壁用の多重空気対流層の最外側の
空気対流層の空気流出口は、屋根裏の空間に開口するこ
となく、直接外気に開口しているので、輻射熱等によっ
て暖められた外側の空気対流層内の空気は、屋根裏の空
間で内側の空気対流層内の空気と混合することがなく、
従って屋根裏の空間が外気温度の影響を受けることがな
いから屋根裏に近い居室が外気温度の影響を受けるのを
確実に防止することができる。
【0076】また、内外の空気対流層の間に空気が閉じ
込められて滞留する空気滞留層は、外側の空気対流層の
外気温度の影響を受けている空気が内側の空気対流層内
の対流空気に悪影響を与えるのを阻止する上にそれ自体
の保温作用によって断熱効果を更に向上することができ
る。
【0077】従って、建物の外壁又は屋根の材料に結露
が生ずることがなく、材料の腐朽を有効に防止すること
ができ、また室内外の温度差を維持し、冷暖房装置のエ
ネルギー消費を抑制することができる。
【0078】更に、多重空気対流層及び空気滞留層は外
壁又は屋根内に設けられてパネル化されているので、組
立て工法が複雑となることがなく、従って建築費が高く
なるのを抑制することができるので、断熱構造建物を経
済的に得ることができる実益がある。
【0079】また、建築用パネルの最内側の空気対流層
が縦溝から成っていてこの縦溝の間の突条部分が垂木を
兼ねていると、組み立て時に垂木を添える必要がなく、
施工が一層容易となって安価に建築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る断熱構造建物の一実施例の概略断
面図である。
【図2】図1の建物に用いられる断熱パネルと外壁との
組立状態の下方部分の拡大斜視図である。
【図3】図1の建物に用いられる断熱パネルと外壁との
組立状態の上方部分の拡大斜視図である。
【図4】図1の建物に用いられる断熱パネルと外壁と内
壁との組立状態の拡大水平断面図である。
【図5】図1の建物に用いられる断熱パネルと外壁と内
壁との組立状態の拡大垂直断面図である。
【図6】本発明に係る断熱構造建物の他の実施例の概略
断面図である。
【図7】図6の建物に用いられる断熱パネルと外壁と内
壁との組立状態の拡大水平断面図である。
【図8】図6の建物に用いられる断熱パネルと外壁と内
壁との組立状態の拡大垂直断面図である。
【図9】本発明の外壁又は屋根板等の建築用パネルの3
つの異なる変形例の拡大水平断面図である。
【図10】本発明の建築用パネルの更に異なる3つの変
形例の拡大水平断面図である。
【図11】本発明の原理を屋根にも適用した断熱構造建
物の更に他の実施例の概略断面図である。
【図12】図11の建物の屋根のみを拡大して詳細に示
した拡大垂直断面図である。
【図13】図12の屋根の変形例の拡大垂直断面図であ
る。
【図14】図11と同様であるが、断熱構造建物を更に
変形した概略断面図である。
【図15】図14の建物の屋根のみを拡大して詳細に示
した拡大垂直断面図である。
【図16】図1の建物に用いられる外部空気流出口用の
格子状雨除け部材を有する部分の拡大断面図である。
【図17】図1の建物に用いられる内部空気流出口用の
閉じ板付きファンを有する部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 断熱構造建物 12 コンクリート布基礎 14 土台 16 一階居室 18 床パネル 20 柱 22 桁 24 二階居室 26 床パネル 28 桁 30 天井パネル 32 屋根板 33 棟換気フード 34 鼻隠し 36 軒下板 38 内壁 40 外壁 40a 釘の頭が係入する部分 41 壁材 42 断熱パネル 44 間柱 46 野地板 48 断熱材 50 アスファルトフェルト(ルーフィング) 52 ラス下地材 54 内部仕上げ材 56 外側の空気対流層 58 内側の空気対流層 59 突条部分 60 空気滞留層 62 外壁用換気手段 64 空気貫流ダクト 66 空気貫流ダクト 68 縦溝 70 空気閉じ込め孔 72 空気流入口 74 空気流入口 76 外部空気流出口 77 格子状雨除け部材 78A 内部空気流出口 78B 内部空気流出口 80 屋根裏の空間 82 閉じ板付きファン 82A ファン 82B がらり 84 閉じ板付きファン 84A ファン 84B がらり 86 庇 88 仕切り壁 90 空気誘導手段 92 空気貫流ダクト 94 天井裏の空間 100 断熱構造建物 132 屋根板 133 棟換気フード 135 棟換気フード内の空間 156 外側の空気対流層 158 内側の空気対流層 160 空気滞留層 162 屋根用換気手段 164 空気貫流ダクト 166 空気貫流ダクト 168 縦溝 170 空気閉じ込め孔 172 内側の空気流入口 174 外側の空気流入口 176 内側の空気流出口 178 外側の空気流出口 184 閉じ板付きファン 196 屋根 198 添え板 259 突条部分 302 ネット 304 空気出口 306 水切り部材 308 樋

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の断熱材に相対して取付けられる外
    壁用壁材内に相互に独立して設けられた多重空気対流層
    と、前記多重空気対流層内の空気を換気する換気手段と
    を備えたことを特徴とする断熱構造建物。
  2. 【請求項2】 建物の断熱材に相対して取付けられる外
    壁用壁材内に相互に独立して設けられた多重空気対流層
    と、前記多重空気対流層の間に設けられた空気滞留層
    と、前記空気対流層内の空気を換気する換気手段とを備
    えたことを特徴とする断熱構造建物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の断熱構造建物で
    あって、前記換気手段は、前記多重空気対流層の空気を
    前記外壁用壁材の下端から流入する空気流入口を含んで
    いることを特徴とする断熱構造建物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の断熱
    構造建物であって、前記換気手段は、前記多重空気対流
    層の外側の空気対流層の空気を前記外壁の上方から直接
    外部に流出する外部空気流出口と、内側の空気対流層の
    空気を屋根裏の空間を介して外部に流出する内部空気流
    出口とを有することを特徴とする断熱構造建物。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の断熱構造建物であっ
    て、前記換気手段は、少なくとも前記内部空気流出口に
    空気を強制的に流出する閉じ板付きファンを更に含むこ
    とを特徴とする断熱構造建物。
  6. 【請求項6】 請求項1、3、4又は5に記載の断熱構
    造建物であって、前記外壁用壁材は、厚み方向に間隔を
    あけて前記多重空気対流層を形成する空気貫流ダクトを
    有することを特徴とする断熱構造建物。
  7. 【請求項7】 請求項2、3、4又は5に記載の断熱構
    造建物であって、前記外壁用壁材は、厚み方向に間隔を
    あけて前記多重空気対流層を形成する空気貫流ダクトと
    隣り合う空気貫流ダクトの間に設けられて前記空気滞留
    層を形成する多数の空気閉じ込め孔とを有することを特
    徴とする断熱構造建物。
  8. 【請求項8】 建物の屋根材内に相互に独立して設けら
    れた多重空気対流層と、前記多重空気対流層内の空気を
    換気する換気手段とを備えたことを特徴とする断熱構造
    建物。
  9. 【請求項9】 建物の屋根材内に相互に独立して設けら
    れた多重空気対流層と、前記多重空気対流層の間に設け
    られた空気滞留層と、前記空気対流層内の空気を換気す
    る換気手段とを備えたことを特徴とする断熱構造建物。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載の断熱構造建物
    であって、前記換気手段は、前記多重空気対流層の空気
    を前記屋根材の下端から流入する空気流入口を含んでい
    ることを特徴とする断熱構造建物。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至10のいずれかに記載の
    断熱構造建物であって、前記換気手段は、前記多重空気
    対流層の外側の空気対流層の空気を前記屋根材の上方か
    ら直接外部に流出する外部空気流出口と、内側の空気対
    流層の空気を屋根の棟換気フード内の空間を介して外部
    に流出する内部空気流出口とを有することを特徴とする
    断熱構造建物。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の断熱構造建物であ
    って、前記換気手段は、少なくとも前記内部空気流出口
    に空気を強制的に流出する閉じ板付きファンを更に含む
    ことを特徴とする断熱構造建物。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の断熱構造建物であ
    って、前記屋根材の換気手段は、前記屋根材の多重空気
    対流層の内外の空気対流層の空気を屋根の棟換気フード
    から流出する内外の共通の空気流出口を有することを特
    徴とする断熱構造建物。
  14. 【請求項14】 内部に多重空気対流層を有するパネル
    本体から成っていることを特徴とする建築用パネル。
  15. 【請求項15】 内部に多重空気対流層と隣り合う空気
    対流層の間に設けられた空気滞留層とを有するパネル本
    体から成っていることを特徴とする建築用パネル。
  16. 【請求項16】 請求項14又は15に記載の建築用パ
    ネルであって、前記パネル本体は外壁用パネル本体であ
    る建築用パネル。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の建築用パネルであ
    って、前記最内側の空気対流層は、縦溝から成り、隣り
    合う縦溝の間の突条部分が垂木を兼ねていることを特徴
    とする建築用パネル。
  18. 【請求項18】 請求項14又は15に記載の建築用パ
    ネルであって、前記パネル本体は屋根材用パネル本体で
    ある建築用パネル。
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JP2875166B2 (ja) 1999-03-24

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