JPH07123698A - 磁気回転伝達装置 - Google Patents

磁気回転伝達装置

Info

Publication number
JPH07123698A
JPH07123698A JP16098094A JP16098094A JPH07123698A JP H07123698 A JPH07123698 A JP H07123698A JP 16098094 A JP16098094 A JP 16098094A JP 16098094 A JP16098094 A JP 16098094A JP H07123698 A JPH07123698 A JP H07123698A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
magnetic
magnets
rotation
sided
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16098094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2678569B2 (ja
Inventor
Shinichi Akiyama
慎一 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP16098094A priority Critical patent/JP2678569B2/ja
Publication of JPH07123698A publication Critical patent/JPH07123698A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2678569B2 publication Critical patent/JP2678569B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)
  • Dynamo-Electric Clutches, Dynamo-Electric Brakes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 曲った磁力線を作るとともに、反発力も加味
することによって、スラスト荷重を大きくすることな
く、回転トルクを増大させ、また脱離することなく正逆
回転の切換えを瞬時に可能にする。 【構成】 左右に一対の磁極面を有する左右2極型磁石
11と、表裏に一対の磁極面を有する面状の両面2極型
磁石12とを備える。左右2極型磁石11の中央延長線
13上に、中央延長線13と磁極面が平行するように両
面2極型磁石12を対向して設ける。中央延長線13を
軸にいずれか一方の磁石11または12を回転させるこ
とにより、その回転をいずれか他方の磁石12または1
1に磁力で伝達させる。対向する異極面間に形成される
吸引力に寄与する磁力線は曲り、反発力に寄与する磁力
線も回転伝達に関与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁石の回転を対向磁石
に伝達する磁気回転伝達装置に係り、特に一方の磁石に
面状の両面2極型磁石を用いたものに関し、例えば薬品
等の撹拌、化学反応装置、高圧・真空反応装置、感光材
料撹拌装置、酸化防止撹拌装置、粉体撹拌装置、貴金属
研磨機、家庭用ミキサー、簡易洗濯機または磁気カップ
リング装置等に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、撹拌子と対向して配置したU字型
磁石を回転させ、両者の異極間の吸引作用のみで撹拌子
を回転させるものとして、マグネチックスターラと呼ば
れる磁気回転伝達装置が知られている。
【0003】その機構を図22により説明すると、液体
75を収容する容器74内に棒状の撹拌子72を配置
し、容器74外の底壁近傍にU字型磁石71を対向配置
し、駆動モータ73でU字型磁石71を回転させて撹拌
子72を回転させるものである。
【0004】また、磁気カップリングと呼ばれる磁気回
転伝達装置もあり、これにはラジアル型とアキシャル型
とがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のマグネ
チックスターラは、図23に示すように、撹拌子72と
U字型磁石71との間に形成される直線状の磁力線77
に基づく吸引力でのみ撹拌子72が回転するものである
が、本来、直線状の吸引力で吸着した磁性体は吸着面に
平行の外力には弱いという磁石の性質がある。このた
め、伝達トルクが小さく、負荷が大きくなって位相がず
れると、磁力線の多くが切断して撹拌子が容易に脱離す
るという不具合がある。また、磁束の径が比較的小さい
ことも切断しやすい原因となっている。
【0006】ところが、撹拌能力の向上という要請に応
えるため、撹拌子および対向するU字型磁石の各磁力を
強化し、異極間相互の吸引力のみを増大して、撹拌子の
回転能力を向上しようとしている。
【0007】しかし、このように単に異極間のみの吸引
力を増大しようとすると、次のような種々の問題が生じ
る。
【0008】(1)スラスト方向の負荷が増大する。
【0009】異極間の吸引力のみに依存しているため、
駆動モータのスラスト方向の負荷増大により回転トルク
の損失が生じたり、軸受の摩耗が生じたりする。また、
撹拌子の回転接触部の摩擦の増大により回転トルクの損
失が生じたり、撹拌子の回転接触部の摩耗が増大した
り、さらには撹拌子の回転接触部の摩擦音による騒音の
増大が生じたりする。特に、撹拌子の回転接触部が摩耗
すると、その摩耗粉が容器内の液体に混入するため、好
ましくない。
【0010】(2)磁力を強化しても、直線状の磁力線
の数が増えるだけなので、回転トルクが期待したほど大
きくならなず、エネルギー効率が悪い。
【0011】(3)撹拌子を急激に反転しようとすると
脱離が生じる。このため、正逆の反復回転をしようとす
るときは、撹拌子の回転を一旦停止させてスロースター
トする必要があり、作業性が極めて悪い。また、急激な
正逆反転ができなため、撹拌効率を高めることができな
い。
【0012】一方、上述した磁気カップリングにあって
は、ラジアル型はアキシャル型に比べてスラスト力がか
からないという利点があるものの、隔壁が複雑な形状と
なる欠点を有する。これに対してアキシャル型はラジア
ル型に比べて構造が簡単で、軸方向の長さを短くでき、
隔壁形状を単純化できるという利点を有するものの、軸
受部にスラスト力が働き、それが磁力に比例するという
欠点を有していた。
【0013】本発明の目的は、曲った磁力線を作るとと
もに、同極間の反発力も加味することによって、上述し
た従来技術の欠点を解消して、簡単な構造でありながら
スラスト荷重を大きくすることなく、回転トルクを増大
させ、また脱離することなく正逆回転の切換えが可能な
磁気回転伝達装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明の磁気回転伝
達装置は、左右に一対の磁極面を有する左右2極型磁石
と、表裏に一対の磁極面を有する面状の両面2極型磁石
とを備え、上記左右2極型磁石の中央延長線上に、該中
央延長線と磁極面が平行するように上記両面2極型磁石
を対向して設け、上記中央延長線を軸にいずれか一方の
磁石を回転させることにより、その回転をいずれか他方
の磁石に磁力で伝達するようにしたものである。
【0015】例えば、図1に示すように、略同一面に適
宜間隔を開けて一対の磁極面N、Sを有するU字型の左
右2極型磁石11と、両面に一対の磁極N、Sを有する
平板状の両面2極型磁石12とを対向配置させ、中央延
長線13を軸に左右2極型磁石11を回転させることに
より、両面2極型磁石12を磁力で回転させるように構
成される。
【0016】第2の発明は、第1の発明において、回転
効率を高めるために、回転が磁力で伝達される上記いず
れか他方の磁石が、転倒しない自立構造となっているも
のである。
【0017】第3の発明は、第2の発明において、上記
転倒しない自立構造となっている上記いずれか他方の磁
石が、上記表裏に一対の磁極面を有する面状の両面2極
型磁石であり、該両面2極型磁石に転倒防止用の部材を
取り付けたものである。
【0018】例えば、図2に示すように、非磁性体14
を介して、略同一面に適宜間隔を開けて一対の磁極面
N、Sを有するU字型の左右2極型磁石11と、両面に
一対の磁極N、Sを有する面状の両面2極型磁石12と
を対向配置させる。左右2極型磁石11は、その中央延
長線13上に有する回転軸16に取り付け、駆動モータ
15によって回転させる。中央延長線13と磁極面N、
Sが平行するように起立させた両面2極型磁石12の底
部の四隅には、転倒防止用の部材17を水平方向に突出
させ、この転倒防止用部材17という自立手段によって
回転自在に支持するように構成される。
【0019】第4の発明は、第1の発明において、回転
効率と回転用途の拡大を高めるために、回転を磁力で伝
達される上記いずれか他方の磁石が、軸受に支持された
回転軸に一体的に取り付けた他立構造となっているもの
である。
【0020】例えば、図3に示すように、非磁性体14
を介して、略同一面に適宜間隔を開けて一対の磁極面
N、Sを有するU字型の左右2極型磁石11と、両面に
一対の磁極N、Sを有する面状の両面2極型磁石12と
を対向配置させる。左右2極型磁石11には、その中央
延長線13上に有する回転軸16を取り付け、駆動モー
タ15によって回転させる。中央延長線13と磁極面
N、Sが平行するように起立させた両面2極型磁石12
には、その中央延長線13上の上面中央部に回転軸18
を一体的に設ける。この回転軸18は上方の軸受台20
に固定された軸受19によって支持され、この回転軸1
8という他立手段によって両面2極型磁石12を回転自
在に支持するように構成される。
【0021】第5の発明は、容器と、左右に一対の磁極
面を有する左右2極型磁石と、表裏に一対の磁極面を有
する面状の両面2極型磁石とを備え、いずれか一方の磁
石を上記容器外の容器底壁近傍に設け、上記容器内にい
ずれか他方の磁石をいずれか一方の磁石と対向させ、か
つ自立するように設け、上記容器底壁近傍に設けたいず
れか一方の磁石を回転駆動手段により回転させることに
より、その回転をいずれか他方の磁石に磁力で伝達する
ようにしたものである。
【0022】第6の発明は、蓋を有する容器と、左右に
一対の磁極面を有する左右2極型磁石と、表裏に一対の
磁極面を有する面状の両面2極型磁石とを備え、いずれ
か一方の磁石を上記容器外の容器底壁近傍に設け、上記
容器内に、いずれか他方の磁石を、いずれか一方の磁石
と対向させ、かつ他立するように上記蓋に取り付けた軸
受に支持した回転軸に一体に取り付け、上記容器底壁近
傍に設けたいずれか一方の磁石を回転駆動手段により回
転させることにより、その回転をいずれか他方の磁石に
磁力で伝達するようにしたものである。
【0023】第7の発明は、第5および第6の発明にお
いて、磁石の破損保護、耐薬品性および洗浄性を良好な
らしめるために、容器内に設けたいずれか他方の磁石を
合成樹脂により被覆したものである。
【0024】第8の発明は、ケース内に2本の回転軸を
同一軸線上に回転自在に挿通し、ケース内の一方の回転
軸の先端に、略同一面に適宜間隔を開けて一対の磁極面
を有する左右2極型磁石を、磁極面の延長面が回転軸と
直交するように取り付け、ケース内の他方の回転軸の先
端に表裏に一対の磁極面を有する面状の両面2極型磁石
を、磁極面が回転軸と平行となるように、かつ上記左右
2極型磁石と適宜間隔を開けて対向するように取り付
け、ケース内を区画形成する非磁性体の平板状の隔壁を
両磁石間に介在するように設け、いずれか一方の磁石を
駆動側とし、いずれか他方の磁石を被駆動側としたもの
である。
【0025】
【作用】図1に示すように、左右2極型磁石11と両面
2極型磁石12とを対向させ、左右2極型磁石11を回
転すれば、両面2極型磁石12は左右2極型磁石11と
の相互磁力作用により回転する。この相互磁力作用によ
る回転は、従来の棒状磁石を用いたものに比してはるか
に強力である。その原理は必ずしも明確ではないが、図
4および図5を用いて推量しつつ説明する。なお、一般
的には磁力線の密度が磁界の強さを表すが、図では磁力
線を便宜上描いてあるので、そのようになっていない。
また、図4において両面2極型磁石12は回転駆動側と
する。左右2極型磁石11は便宜上固定しているが、回
転が伝達される側とし、左右2極型磁石11に生じるト
ルクが測定できるようにしてある。また、磁力線には、
磁力線自身は縮もうとする傾向をもち、磁力線同士は互
いに反発し合うという性質を有する。比喩的にはゴム
紐、または引張バネないし圧縮バネのような張力または
反発力が存在するといえる。
【0026】(1)両面2極型磁石12の回転開始前 図4(A)、および図5(A)は両面2極型磁石12の
回転開始前(平衡状態)における同磁石12と左右2極
型磁石11との関係を示す。両者は、異極(N極、S
極)間の磁力線21の吸引力で吸引し合って、互いの異
極面同士が直交するように交叉状に対向し、平衡状態を
保持している。左右2極型磁石11に作用する回転トル
クは0である。吸引力に寄与する磁力線21は、図示す
るように、N極面から垂直に出て、このN極面と直交す
るS極面に垂直に入ることから、直線ではなく曲線ない
し弧を描く。したがって、吸着面に平行の分力が生じる
ので、異極間の吸引力は、吸着面に平行の外力に対して
も強くなり、磁力線が切断しにくくなっている。また、
一方の磁石12が面状となり磁束の径が比較的大きいこ
とも切断しにくい要因となっていると考えられる。
【0027】この平衡状態では、同極間における反発力
は作用していないと考えられる。また、磁石間のスラス
ト方向の吸引力は、それが一成分に過ぎないことから、
全成分になる直線状の磁力線の場合に比してはるかに弱
い。図8にこのことを裏付けるデータを示す。なお、両
面2極型磁石12に回転方向の外力を一寸加えて、その
外力を開放してやると、両面2極型磁石12は直ちに平
衡状態位置に戻る。すなわち、この平衡状態は無負荷時
には非常に安定している。
【0028】これは、ちょうど異極面同士をゴム紐の束
で自然長のままつないだ状態とみることができる。両磁
石11、12をねじって離すと、ゴム紐の張力により元
の位置に戻る。また、束ねたゴム紐は引っ張られていな
いので、スラスト方向の吸引力は、それ程強くならな
い。
【0029】(2)左右2極型磁石11の回転開始後 図4(B)は、両面2極型磁石12が左右2極型磁石1
1に対して+45°だけ矢印方向に回転した場合におけ
る両面2極型磁石12と左右2極型磁石11との関係を
示す。両面2極型磁石12が矢印方向に回転を始める
と、両者の平衡状態保持の原理により、磁力線に平衡状
態を回復しようとする張力が発生して、左右2極型磁石
11に回転方向と同方向(矢印方向)にトルクが発生す
る。これは吸引力に基づくトルクである。このとき磁極
線21はねじ曲げられて、両異極間の距離が近づき吸引
力が増大し始める。磁気に関するクーロンの法則によ
り、吸引力は距離の二乗に反比例することによる。
【0030】これは、ゴム紐でいえば、回転によってゴ
ム紐が伸びるため、左右2極型磁石11はゴム紐により
引っ張られて、両面2極型磁石12と同方向の回転トル
クを受ける。回転角度が大きくなると、ゴム紐のねじれ
量に応じて回転トルクも上昇する。このとき、ゴム紐が
伸びた分だけスラスト方向の吸引力も僅かに大きくなる
(図8参照)。
【0031】(3)左右2極型磁石11と両面2極型磁
石12との位相が+90°近くに達した時 図4(C)、(D)、図5(B)、および図6は、負荷
の増大により両面2極型磁石12が+90°近くに達し
た場合における、両面2極型磁石12と左右2極型磁石
11との関係を示す。図4(C)および図5(B)に示
すように、吸引力の磁力線21はさらに大きくねじ曲げ
られて長くなり、寝るような形となる。吸引力の磁力線
21は、このようにねじ曲げられ、しかも長く伸びてい
るために切断作用がなく、張力成分を充分に発揮でき
る。また、磁力線21は図5(B)に示すようにほぼ両
面2極型磁石12の磁極面と平行になるように長くねじ
曲げられて寝る。長くねじ曲げられることにより磁力線
が縮もうとして生じる張力作用と、磁束が絞られ磁束密
度が上がることにより生じる磁力線同士の反発作用とが
強力に作用して両面2極型磁石12を押え付ける。この
押え付けはN極面とS極面の両面で同時に生じるため、
これによっても左右2極型磁石11に大きな回転トルク
が付与されると考えられる。
【0032】上記張力作用と磁力線による押付け作用の
2つの回転伝達作用が、両面2極型磁石12のN極側と
S極側に作用するので、左右2極型磁石11に大きな回
転トルクが伝達される(図7参照)。
【0033】ところで、両面2極型磁石12のN極、S
極がそれぞれ表裏に形成されているため、左右2極型磁
石11のN極またはS極が、両面2極型磁石11の裏面
にあるN極または表面にあるS極に接近するその近傍に
おいては、図6に示すように両面2極型磁石12の底面
左右でそれぞれ3極が共存し、吸引作用22と同時に反
発作用23が発生する(以下、これを3極作用とい
う。)。
【0034】3極作用による反発力の磁力線24は図4
(D)に示すように、吸引力21の磁力線と同様に大き
くねじれて寝るため、左右2極型磁石11には、吸引力
によるトルクと同等の反発力によるトルクが同方向に生
じるものと考えられる。反発力は図7に示すように、位
相が80°を過ぎた当たりから急激に生じる。したがっ
て、両磁石11、12の位相が+90°近くでは左右2
極型磁石11には、吸引力によるトルクに、これと同等
の反発力によるトルクが加わるため、強力な回転トルク
が生じる。
【0035】一方、3極作用によりスラスト方向の負荷
は互いに打ち消し合う。すなわち、図6に示すように左
右2極型磁石11のN極面の上部近傍に両面2極型磁石
12のN極とS極が共存する磁極面があるとき、両面2
極型磁石12のN極は反発し、S極は吸引している。ま
た、同じく左右2極型磁石極11のS極面の上部近傍に
おいて両面2極型磁石12のS極は反発しN極は吸引し
ている。よって、両磁石11、12間において磁力によ
るスラスト方向の力は打ち消し合う作用がある。また、
3極作用の要素である吸引作用22および反発作用23
は、図6に示すように、両面2極型磁石12の底面左右
において、各々対角線上に生じている。そのため左右2
極型磁石11はバランスを保って回転できる。
【0036】ゴム紐でいえば、回転によってゴム紐は切
断限界近くまで伸びて最大張力を発揮し、またそれまで
寄与していなかった圧縮ゴム紐が急激に関与するため、
最大トルクが出る。また、圧縮ゴム紐の圧縮限界も最大
となるから、スラスト方向の吸引力は大幅に低減する
(図8参照)。
【0037】(4)本発明と従来例との相違 吸引トルクに関しては図7に示すように、対向磁石間の
回転方向のずれ(位相)を横軸に取り、トルクを縦軸に
取った場合、従来例では0°から急速に立ち上がり始
め、20°近くでピークを迎え、その後は比較的滑らか
に減少していく傾向がある。これに対して、本発明で
は、トルクは徐々に立ち上がり、50°を過ぎた点から
大きな角度で立ち上がり、90°近傍でピークに達した
後、しばらくそのピークを保持した後、急激に減少する
傾向にある。両者のピーク値は約2倍の開きがあり、本
発明の方が吸引トルクは大きい。しかも、本発明では、
従来例では全く寄与していない反発トルクが、80°を
過ぎた当たりから回転トルクに和として作用するので、
90°近傍での回転トルクは非常に強大となる。
【0038】ここで、図9を用いて、反発作用も回転力
に作用していることの裏付けを理論的に試みてみよう。
便宜上、両面2極型磁石12は固定し、左右2極型磁石
11の両面2極型磁石12に対するトルクを考えた。図
9は左右2極型磁石11の両面2極型磁石12に対する
各点P1 、…P4 との位相角における磁力をベクトル化
し、ベクトル分解図法により理論的トルク係数を算出す
る基礎としたものである。N1 ,S1 、N2 ,S2 、…
9 ,S9 は左右2極型磁石11の一対の磁極を示し、
それらの各位置は、左右2極型磁石11の反時計回りの
回転軌跡上にある。
【0039】この図から、左右2極型磁石11の各点に
おける両面2極型磁石12に与える力の方向は吸引、反
発力とも時計方向に作用しているのがわかる。なお、
R、X、Y、Zで示した両矢印範囲はそれぞれ、N極の
吸引トルクエリア、N極の反発トルクエリア、S極の吸
引トルクエリア、S極の反発トルクエリアを示す。
【0040】図示したように、 L=ベクトルの長さ (L/5)=S4 のベクトルを1とする(比較ベクトル
長) (L/5)2 =比較ベクトル長の2乗式 1/(L/5)2 =比較ベクトルを磁力に変換(磁気に
関するクーロンの法則) d=2作用点の近似距離(A−A′〜E−E′間) Tk =トルク係数 とすると、T=F・dにより Tk =1/(L/5)2 ×d=d/(L/5)2 (1 ) となる。その計算結果を表1に示す。
【0041】
【表1】 同表に示すように、吸引トルク係数、反発トルク係数共
に位相角70°から90°間は回転トルク係数は最大を
示している。この表に基づいて吸引トルクと反発トルク
が同時に作用するトルク曲線(双曲線)を表したのが図
10である。この図と図7とを比較すれば実測値と理論
値に相似性があることが明らかであり、吸引磁束と反発
磁束の双磁束作用により回転が伝達されることが立証さ
れた。
【0042】一方、スラスト方向の吸引力に関しては図
8に示すように、従来例では0°でピークをもち、位相
が大きくなるにしたがって急激に減少していき、60°
付近からその減少具合が緩和し徐々に減少していく傾向
がある。これに対して本発明では、0°で従来の1/4
ぐらいのところから始まり、位相の増加により緩やかに
上昇していき、40°近くでピークを迎え、あとは70
°近くまで緩やかに減少し、その後、急速に減少してい
く傾向にある。
【0043】このように本発明の回転トルクは従来に比
して強大で、しかも位相が90°近くの所にピークが生
じる。また、本発明のスラスト荷重は従来に比してはる
かに小さく、90°近傍の最大動作点ではかなり小さな
値に減少する傾向がある。
【0044】(5)正逆回転伝達作用 図7からマイナス位相側のトルク特性を得るには、図7
の特性を左右対称に形成すればよい。すると、正逆転の
最大吸引トルク間の位相差は、本発明の180°に対し
て従来例では40°であり、大きな開きがある。
【0045】すなわち本発明では、両面2極型磁石12
を瞬時逆回転により今までとは反対方向に回した時、左
右2極型磁石11に逆回転トルクを与える間の回転遊び
は最大180°ある。この大きな遊びが逆転時の衝撃力
を緩和し、瞬時に逆転したときでも左右2極型磁石11
の脱離が防止できると考えられる。また、ねじ曲げられ
た磁力線の束は、非常に強靱であり、その強靱さも磁石
同士の脱離作用を防止する作用があると考えられる。
【0046】このように遊びと磁力線の強度から正逆回
転が有効、かつ徐々に(実際は急速であるが微視的に見
れば、従来例よりも徐々にということである)伝達され
るため脱離が生じない。
【0047】逆回転のメカニズムは図4の(E)〜
(H)に示すようになる。図4(C)の状態から、両面
2極型磁石12を今度は逆転すると、今まで張り詰めて
いた張力の復元力と反発力とが両面2極磁石12に働
き、駆動源である駆動モータの逆転起動トルクを助勢す
る働きをして、速やかに−90°回転し、位相が0°と
なり同図(A)と同じ位置に戻り平衡状態となる(図4
(E))。その後は、上述した正転のときと逆位相で、
両面2極型磁石12の回転が左右2極型磁石11に全く
同様に伝達される(図4(F)〜(H))。
【0048】ゴム紐でいえば、伸びきったゴム紐がその
張力を解かれて瞬時に復元するため、左右2極型磁石1
1は元の平衡状態の位置に戻る。そして、そのまま今度
は逆方向の張力により引っ張られて左右2極型磁石11
に逆方向の回転トルクが生じるということになる。
【0049】
【実施例】以下、本発明に係る実施例について、図面を
参照しながら説明する。
【0050】図11は、本発明の磁力回転駆動装置を自
立型のマグネチックスターラに適用した第1実施例を示
すものである。
【0051】液体35を収容する非磁性体により形成さ
れた無蓋型撹拌容器34内に、撹拌用の磁石32を配置
し、容器34外の底壁近傍に駆動用の磁石31を対向配
置する。駆動モータ33で駆動用磁石31を回転させて
撹拌用磁石32を回転させる。
【0052】駆動用磁石31には略同一面に一対の磁極
面N、Sを有するU字型磁石31を用いる。撹拌用磁石
32には表裏に一対の磁極面N、Sを有する平板状で矩
形の両面2極型磁石32を用いる(図12参照)。
【0053】U字型磁石31の中心軸上に、これと磁極
面が平行になるように両面2極型磁石32を起立させ
て、U字型磁石31を回転させると、両面2極型磁石3
2は、上記中心軸を軸に回転する。
【0054】ところで、両面2極型磁石32は、平板状
に形成されたものであるため、容器34内の起立を安定
にする必要がある。そこで転倒防止用部材を取り付け
る。例えば、図12、図13に示すように、両面2極型
磁石32の表裏の磁極面36、37のそれぞれ四隅に、
両面2極型磁石32の起立を確実にする棒状体38を横
方向に突設してある。この棒状体38を含めた全体は合
成樹脂皮膜39により被覆してある。
【0055】両面2極型磁石32と棒状体38とに被覆
した合成樹脂皮膜39は、両面2極型磁石32の摩擦抵
抗の軽減、摩耗防止、薬品性および洗浄性を良好にす
る。また、両面2極型磁石32の表裏の磁極面36、3
7のそれぞれ四隅に棒状体38を突設したので、両面2
極型磁石32をU字型磁石と対向して配設する際に、両
面2極型磁石32を4通りの辺をもっても起立させるこ
とができ、使い勝手がよい。なお、棒状体38は表裏の
磁極面36、37の下辺の両端に2個づつ突設するに止
めてもよい。
【0056】また、転倒防止用部材は、図14、図15
のように、角板型の両面2極型磁石32をすっぽり覆
い、これを中心にして磁極面と直交する左右方向に延び
る角柱型の合成樹脂39で構成し、両面2極型磁石32
の厚み面がどの位置でも容器の底部に安定して回転でき
るようにしてもよい。なお、合成樹脂39は断面形状を
4角形とせず、丸形、6角形、8角形としてもよい。
【0057】さらに、図16に示すように両面2極型磁
石32を合成樹脂製のブロック44中に一体的に固め、
そのブロック44の上部中央に係合溝を設けて、その係
合溝に嵌合する係止溝を設けた合成樹脂製のブロック4
1を形成し(a)、両者を嵌合して組み付け、全体を十
字形とするようにしてもよい(b)。この場合、合成樹
脂製のブロック41の長さを長くすることにより、該ブ
ロック41に転倒防止機能に加えて翼機能を持たせるよ
うにしてもよい。また、同図(c)に示すように軸45
を突設して、これに撹拌翼を取り付けられるようにして
もよい。
【0058】また、組み付けるのではなく、図17に示
すように、両面2極型磁石32と直交するダミー42を
当初から一体的に設けて十字形とすることもできる。
【0059】上述した両面2極型磁石32またはその転
倒防止用部材の上面または下面の回転軸中心には、例え
ば図13、図15、図17に示したように、突起43を
設け、回転力を弱める摩擦力および摩耗を軽減すること
が好ましい。また、棒状体38、39、ブロック41、
44、またはダミー42に弾性を持たせるようにすれ
ば、回転時の衝撃音を和らげることができる。
【0060】上記実施例によれば、容器内34の撹拌子
として棒状磁石やU字型磁石ではなく、厚さが薄く表面
積の大きい両面2極型磁石を使用するので、撹拌効率を
大幅に向上することができる。また、本実施例によれば
両面2極型磁石32を自立型としたので、構成が簡単で
メンテナンスが容易である。
【0061】なお、実験によると、さらに両面2極型磁
石の背の高さを低くする程回転トルクが大きく、撹拌効
率がよいこともわかった。また、両面2極型磁石の厚さ
は丁度U字型磁石の2極間のギャップと同じぐらいと
し、磁極面の面積はU字型磁石の磁極面の面積よりも大
きくすることが好ましいこともわかった。
【0062】本実施例は、撹拌子を両面2極型磁石で構
成したので次に記載する効果を奏する。
【0063】ねじ曲げられ磁力線の張力作用と斥力作用
とによって、強力な磁気力による回転伝達が得られる。
【0064】3極作用によって、駆動モータの軸受部の
転がり摩擦による回転トルクの損失の低減、および転が
り軸受の摩耗の解消が図れる。また、スラスト方向の負
荷は互いに打ち消し合い、自重に浮力を減じた重さが回
転接触面に作用するので摩擦力が軽減されることにより
摩耗が軽減される。また、撹拌子の合成樹脂皮膜から発
生する摩耗粉はなくなり、混合等の液体の濾過作業もな
くなる。また回転トルクの損失もなくすことができる。
【0065】また、3極作用によって、吸引力作用およ
び反発力作用は各々両面2極型磁石の対角線状に生じて
いるため撹拌子の回転は安定を保ちながら回転する。そ
のため、摩擦による騒音を回避できる。
【0066】大きな遊びと磁力線の強力な張力作用によ
り、撹拌子をモータの瞬時切換えで反対方向に回して
も、撹拌子は脱離することなく反転する。
【0067】駆動磁石がネオジウムで、撹拌子が異方性
フェライト磁石(厚み1cm、縦横各々4cm)の場合
において、比較的粘度の低い液体(水程度)で約20リ
ットルの容量を撹拌する効果がある。また、3極作用に
よりスラスト荷重が極めて小さいので、カプラ状の含有
混合液でもカプラの破壊なく撹拌ができる効果がある。
【0068】また、ねじ曲げられた磁力線の吸引トルク
と反発トルクの同時磁気作用と、3極作用によるスラス
ト荷重の低減作用とを利用することにより、可能な限り
強力な磁気力にすることによって、撹拌装置の大型化が
実現できる。
【0069】図18は、本発明の磁気回転伝達装置を他
立型のマグネチックスターラに適用した第2実施例を示
すものである。
【0070】図11と異なる点は、液体35を収容する
容器が有蓋型撹拌容器51であり、その内に配置されて
いる平板状の両面2極型磁石32が他立型で撹拌羽根5
6を有している点である。すなわち、蓋体52中央に設
けた軸受55に回転軸54の基端が回転自在に取り付け
られ、回転軸54の先端には両面2極型磁石32が一体
的に取り付けられ、両面2極型磁石32は回転軸54に
よって回転自在に蓋体52から支持されている。
【0071】回転軸54の中央付近には、撹拌羽根56
が取り付けられ、両面2極型磁石32の撹拌に加えてさ
らに撹拌効率を上げるようになっている。この撹拌羽根
56の取付けは、より大きな回転トルクが得られて初め
て可能とる。なお、撹拌容器51は頭付ねじ53で蓋体
52によって密閉出来るようになっており、液面上の密
閉空間を真空、加圧または気体置換して行う撹拌に、も
しくは容器51を遮光性容器として感光性液体の撹拌に
好結果をもたらすものである。
【0072】特に容器上部から支持した回転軸54に、
撹拌羽根56を設置することにより、沈殿しやすい液体
35を上下に強力に撹拌することと、液中の粒状体をせ
ん断撹拌する場合に効果がある。
【0073】なお、上記両実施例はいずれも駆動磁石が
U字型磁石で、撹拌子が両面2極型磁石の場合について
説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図
19の第3実施例に示すように、駆動磁石を両面2極型
磁石32とし、撹拌子を棒状の左右2極型磁石60とし
てもよく、あるいは、図20の第4実施例に示すように
撹拌子を棒状の左右2極型磁石60の代りにU字型磁石
31としてもよい。特に、回転体としてU字型磁石31
を使用するときは、その磁極面を大きくすれば自立させ
ることができるので、両面2極型磁石の場合のような転
倒防止用部材は不要である。
【0074】図21は、本発明の磁気回転伝達装置を磁
気カップリングに適用した第5実施例を示すものであ
る。
【0075】その構造は図21に示すように、ケース6
1内に2本の回転軸62、63を同一軸線上に軸受6
4、65によって回転自在に挿通する。ケース61内の
一方の回転軸62の先端には、略同一面に適宜間隔を開
けて一対の磁極面を有するU字型磁石66を、磁極面の
延長面が回転軸62と直交するように取り付ける。ケー
ス61内の他方の回転軸63の先端には、表裏に一対の
磁極面を有する板状の両面2極型磁石67を、磁極面が
回転軸63と平行となるように、かつU字型磁石66と
適宜間隔を開けて対向するように取り付ける。ケース6
1内を区画形成する非磁性体の平板状の隔壁68を両磁
石66、67間に介在するように設ける。そして、いず
れか一方の磁石66、67を駆動側とし、いずれか他方
の磁石67、66を被駆動側としたものである。
【0076】本磁気カップリングによれば、非磁性体の
隔壁68の構造を単純化とすることができ、カップリン
グの太さや軸方向の長さも短縮化できる。また、小さな
スラスト力でありながら、大きな回転トルクを得ること
ができる。例えば実施例の構造においての回転トルク
は、従来品の0.6kg−cmに対して3.0kg−c
mと5倍近くに増加した。また、反転撹拌にも有効に機
能する。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば次の効果がある。
【0078】(1)一方の磁石を、表裏に一対の磁極面
を有する面状の両面2極型磁石とするという簡単な構造
で、吸引トルクと反発トルクとの同時作用が得られるた
め、駆動系および回転系を共に左右2極型磁石とした従
来例に比して、はるかに大きな伝達トルクを得ることが
できる。
【0079】(2)吸引作用の他に反発作用も同時に働
くので、全体にスラスト荷重が小さくなり、円滑な回転
伝達が図れる。
【0080】(3)対向する磁石間に大きな磁気位相遊
びと大きな磁気張力があるので、高速回転を維持したま
ま脱離することなく逆回転ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気回転伝達装置の基本構成を示す斜
視図である。
【図2】本発明の磁気回転伝達装置の自立型の具体的構
成を示す斜視図である。
【図3】本発明の磁気回転伝達装置の他立型の具体的構
成を示す斜視図である。
【図4】左右2極型磁石と両面2極型磁石とに生じる磁
力線の状態を説明する正面図で、(A)は平衡状態(位
相0°)の時、(B)は+45°ずれた時、(C)は+
90°ずれた時、(D)は同じく位相が+90°ずれた
時の反発力による磁力線の状態図、(E)は−90°反
転した位相が0°になった時の吸引力による磁力線の状
態図、(F)は−45°ずれた時、(G)は−90°ず
れた時、(H)は同じく位相が−90°ずれた時の反発
力による磁力線の状態図である。
【図5】左右2極型磁石と両面2極型磁石との作用を説
明する斜視図で、(A)は無負荷時、(B)は最大負荷
時である。
【図6】両面2極型磁石とU字型磁石との3極作用を説
明する斜視図である。
【図7】本発明と従来例との両磁石間の位相に対する回
転トルク(吸引トルクと反発トルク)の関係を示す比較
図である。
【図8】本発明と従来例との両磁石間の位相に対するス
ラスト方向の吸引力の関係を示す比較図である。
【図9】本発明に係る吸引力および反発力のベクトル分
解図である。
【図10】本発明に係る吸引トルクと反発トルクが同時
に作用することを示す理論的トルク係数の双曲線であ
る。
【図11】本発明の磁気回転伝達装置の第1実施例を説
明するための自立型マグネチックスターラの正面断面図
である。
【図12】本実施例による転倒防止用部材として棒状体
を取り付けた両面2極型磁石の斜視図である。
【図13】図12のZ−Z断面図である。
【図14】本実施例による転倒防止用部材として角板型
の両面2極型磁石をすっぽり覆う角柱型の合成樹脂とし
たときの当該合成樹脂の一部破断した正面図である。
【図15】図14のA−A断面図である。
【図16】本実施例による転倒防止用部材としてブロッ
クを組み付けた両面2極型磁石を説明した斜視図であ
る。
【図17】本実施例による転倒防止用部材としてダミー
を一体的に取り付けた両面2極型磁石の斜視図である。
【図18】本実施例の磁気回転伝達装置の第2実施例を
説明するための他立型マグネチックスターラの正面断面
図である。
【図19】本発明の磁気回転伝達装置の第3実施例を説
明するための要部を示す斜視図である。
【図20】本発明の磁気回転伝達装置の第4実施例を説
明するための要部を示す斜視図である。
【図21】本発明の磁気回転伝達装置の第5実施例を説
明するための磁気カップリングの構造を示す断面図であ
る。
【図22】従来例のマグネチックスターラの正面断面図
である。
【図23】従来例のU字型磁石と棒状磁石とに生じる磁
力線の状態を説明する平面図である。
【符号の説明】
11 左右2極型磁石 12 両面2極型磁石 13 中央延長線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右に一対の磁極面を有する左右2極型磁
    石と、表裏に一対の磁極面を有する面状の両面2極型磁
    石とを備え、 上記左右2極型磁石の中央延長線上に、該中央延長線と
    磁極面が平行するように上記両面2極型磁石を対向して
    設け、 上記中央延長線を軸にいずれか一方の磁石を回転させる
    ことにより、その回転をいずれか他方の磁石に磁力で伝
    達するようにしたことを特徴とする磁気回転伝達装置。
  2. 【請求項2】回転が磁力で伝達される上記いずれか他方
    の磁石が、転倒しない自立構造となっていることを特徴
    とする請求項1に記載の磁気回転伝達装置。
  3. 【請求項3】上記転倒しない自立構造となっている上記
    いずれか他方の磁石が、上記表裏に一対の磁極面を有す
    る面状の両面2極型磁石であり、該両面2極型磁石に、
    転倒防止用の部材を取り付けたことを特徴とする請求項
    2に記載の磁気回転伝達装置。
  4. 【請求項4】回転が磁力で伝達される上記いずれか他方
    の磁石が、軸受に支持された回転軸に一体的に取り付け
    た他立構造となっていることを特徴とする請求項1に記
    載の磁気回転伝達装置。
  5. 【請求項5】容器と、 左右に一対の磁極面を有する左右2極型磁石と、 表裏に一対の磁極面を有する面状の両面2極型磁石とを
    備え、 いずれか一方の磁石を上記容器外の容器底壁近傍に設
    け、上記容器内にいずれか他方の磁石をいずれか一方の
    磁石と対向し、かつ自立するように設け、 上記容器底壁近傍に設けたいずれか一方の磁石を回転駆
    動手段により回転させることにより、その回転をいずれ
    か他方の磁石に磁力で伝達するようにしたことを特徴と
    する磁気回転伝達装置。
  6. 【請求項6】蓋を有する容器と、 左右に一対の磁極面を有する左右2極型磁石と、 表裏に一対の磁極面を有する面状の両面2極型磁石とを
    備え、 いずれか一方の磁石を上記容器外の容器底壁近傍に設
    け、 上記容器内に、いずれか他方の磁石を、いずれか一方の
    磁石と対向し、かつ他立するように上記蓋に取り付けた
    軸受に支持された回転軸に一体的に取り付け、 上記容器底壁近傍に設けたいずれか一方の磁石を回転駆
    動手段により回転させることにより、その回転をいずれ
    か他方の磁石に磁力で伝達するようにしたことを特徴と
    する磁気回転伝達装置。
  7. 【請求項7】上記容器内に設けたいずれか他方の磁石を
    合成樹脂により被覆したことを特徴とする請求項5また
    は6に記載の磁気回転伝達装置。
  8. 【請求項8】ケース内に2本の回転軸を同一軸線上に回
    転自在に挿通し、 ケース内の一方の回転軸の先端に、略同一面に適宜間隔
    を開けて一対の磁極面を有する左右2極型磁石を、磁極
    面の延長面が回転軸と直交するように取り付け、 ケース内の他方の回転軸の先端に表裏に一対の磁極面を
    有する面状の両面2極型磁石を、磁極面が回転軸と平行
    となるように、かつ上記左右2極型磁石と適宜間隔を開
    けて対向するように取り付け、 ケース内を区画形成する非磁性体の平板状の隔壁を両磁
    石間に介在するように設け、 いずれか一方の磁石を駆動側とし、いずれか他方の磁石
    を被駆動側としたことを特徴とする磁気回転伝達装置。
JP16098094A 1993-09-01 1994-07-13 磁気回転伝達装置 Expired - Lifetime JP2678569B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16098094A JP2678569B2 (ja) 1993-09-01 1994-07-13 磁気回転伝達装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21718293 1993-09-01
JP5-217182 1993-09-01
JP16098094A JP2678569B2 (ja) 1993-09-01 1994-07-13 磁気回転伝達装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07123698A true JPH07123698A (ja) 1995-05-12
JP2678569B2 JP2678569B2 (ja) 1997-11-17

Family

ID=26487278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16098094A Expired - Lifetime JP2678569B2 (ja) 1993-09-01 1994-07-13 磁気回転伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2678569B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005233253A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Nippon Pulse Motor Co Ltd 駆動伝達機構
EP1578009A2 (en) * 2004-03-16 2005-09-21 Maguneo Co., Ltd. Permanent magnet rotation-transmitting device, hermetic stirring unit, and electric furnace
JP2006132614A (ja) * 2004-11-04 2006-05-25 Nippon Pulse Motor Co Ltd 駆動伝達機構
KR100952388B1 (ko) * 2006-03-28 2010-04-14 츠구오 고바야시 동력전달장치
JP2013535641A (ja) * 2010-07-15 2013-09-12 クボティックス インコーポレイテッド ロボットヘリオスタットシステムおよび操作方法
CN104324646A (zh) * 2014-10-24 2015-02-04 李强 外旋式磁力搅拌分液装置
US9506783B2 (en) 2010-12-03 2016-11-29 Solarcity Corporation Robotic heliostat calibration system and method
CN112289233A (zh) * 2020-09-08 2021-01-29 浙江财经大学 一种基于宏观经济的便于对比的数据特征分析装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4703550B2 (ja) * 2006-12-18 2011-06-15 有限会社マグネオ技研 磁気回転伝達装置及び密閉撹拌装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005233253A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Nippon Pulse Motor Co Ltd 駆動伝達機構
EP1578009A2 (en) * 2004-03-16 2005-09-21 Maguneo Co., Ltd. Permanent magnet rotation-transmitting device, hermetic stirring unit, and electric furnace
EP1578009A3 (en) * 2004-03-16 2007-11-07 Maguneo Co., Ltd. Permanent magnet rotation-transmitting device, hermetic stirring unit, and electric furnace
JP2006132614A (ja) * 2004-11-04 2006-05-25 Nippon Pulse Motor Co Ltd 駆動伝達機構
KR100952388B1 (ko) * 2006-03-28 2010-04-14 츠구오 고바야시 동력전달장치
JP2013535641A (ja) * 2010-07-15 2013-09-12 クボティックス インコーポレイテッド ロボットヘリオスタットシステムおよび操作方法
US9506783B2 (en) 2010-12-03 2016-11-29 Solarcity Corporation Robotic heliostat calibration system and method
CN104324646A (zh) * 2014-10-24 2015-02-04 李强 外旋式磁力搅拌分液装置
CN112289233A (zh) * 2020-09-08 2021-01-29 浙江财经大学 一种基于宏观经济的便于对比的数据特征分析装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2678569B2 (ja) 1997-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07123698A (ja) 磁気回転伝達装置
AU759140B2 (en) Motor utilizing basic factor and having generator function
CA2460142A1 (en) Motor assembly allowing output in multiple degrees of freedom
JP2004343932A (ja) ローリング駆動リニアアクチュエータ及びそれを用いた電動歯ブラシ
JPS6363911B2 (ja)
US9787167B2 (en) Oscillating motor for a personal care appliance
US20170179778A1 (en) Magnetic motor
JPH08243372A (ja) 磁気回転伝達装置
JPH0612948B2 (ja) 回転駆動装置
JPH0136948B2 (ja)
JP2008212848A (ja) アクチュエータ
JPH0681475B2 (ja) ロ−タリ−ソレノイド
JPH08332369A (ja) 磁気回転伝達装置、撹拌子、撹拌装置および磁気軸受
JPS585582B2 (ja) チヨクリユウモ−タ
JP2000253634A (ja) 発電機
JPS5836223Y2 (ja) 小型モ−タ
JPS5837787B2 (ja) 小型モ−タ
ATE52395T1 (de) Einphasensynchronmotor mit einem zweipoligen dauermagnetischen rotor.
Fedosyuk et al. Rotational Hysteresis Losses in Co--Ni--W Films
JPH02142352A (ja) 電磁式アクチュエータ
JPS6318976A (ja) モ−タ−
KR840000338B1 (ko) 착자방법
JPH02139461U (ja)
JPH03265457A (ja) ステッピングモータ
JPH03226263A (ja) 永久磁石モーター

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100801

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 17

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140801

EXPY Cancellation because of completion of term