JPH07122607B2 - 液体サンプル採取および送出装置 - Google Patents

液体サンプル採取および送出装置

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JPH07122607B2
JPH07122607B2 JP62235282A JP23528287A JPH07122607B2 JP H07122607 B2 JPH07122607 B2 JP H07122607B2 JP 62235282 A JP62235282 A JP 62235282A JP 23528287 A JP23528287 A JP 23528287A JP H07122607 B2 JPH07122607 B2 JP H07122607B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,化学工場,食品工場,製薬工場などの製造工
程中の各種の液体状物質をサンプリングしてこれを分析
に供するために,サンプル液をサンプリング位置から分
析位置(分析室または検査室)まで空気搬送するための
システムに好適に適用できる液体サンプル採取および送
出装置に関する。
〔発明の背景と従来技術の問題点〕
パイプ内を流れる液体や容器内の液体のその時点での成
分組成を正確に把握するためにはサンプリングして分析
に供することが必要である。そして,その分析結果を生
産ラインの制御に利用するには理想的にはリアルタイム
の分析が必要とされる。最近では機器分析が発達し,こ
れにともなって分析時間は極めて短くなり且つ正確な分
析値が得られるようになっている。しかし,正確なサン
プリング操作とサンプル液を分析装置まで迅速に搬送す
ることができなければ,正確性と迅速性の要求を満足す
ることができない。
とくに,複雑な製造プラントではサンプリング位置が多
数箇所にわたる場合が多く,分析室はサンプリング位置
より離れた位置に存在するのが一般であるから,各サン
プリング位置での正確なサンプリングと各サンプリング
位置から分析室まで迅速に搬送することがライン制御の
上で重要な要件となる。
最も進んだサンプル液の従来の搬送設備としては,採取
されたサンプル液をカプセルに収納し,このカプセルを
保護容器内にセットしたうえで,分析室まで空気搬送す
ることが提案されている。
しかし,従来の空気搬送方式では,サンプル液をカプセ
ルに収納したうえで蓋をし,これを空気搬送用の保護容
器にセットし,この保護容器を空気搬送路に投入すると
いった操作が必要であり,このような操作は自動化が困
難でありサンプリングマンの熟練を要するところであっ
た。また,分析室側でも送られてきた保護容器からカプ
セルを取り出す操作と使用済の保護容器をサンプリング
位置に戻す操作が必要であり,注意深い人的配慮が必要
とした。また,保護容器でカバーされているとは言え,
カプセルの蓋の状態によっては,空気搬送の過程での衝
撃によって蓋が外れ,搬送エラーが発生するばかりでな
く,搬送管路を汚染して分析誤差を生ずる原因ともなり
やすいという問題があった。
また,サンプリング操作と,サンプリングを終えたあと
の空気搬送管への送出操作を組合せて機械化および自動
化することは簡単にはできなかった。特に多数のサンプ
リング位置が存在する場合には,それらの各位置から所
定量のサンプリング液を間違いなく採取および送出し,
これらを次々に搬送することが必要となり,採取位置が
多くなればなるほど,その採取送出装置は単純且つ正確
に機能する自動化し易い装置であることが要求されるこ
とになる。しかし,これを経済的有利に構成することは
簡単ではなかった。
本発明は,工場生産ラインの意図する箇所,例えばパイ
プラインの各所のパイプ位置において,その時点のサン
プル液を採取する操作を簡易にすると同時にその採取量
も正確に行い且つ採取したサンプル液を分析室(検査
室)に通ずる空気搬送管に正確且つ安全に送出する単純
構成の装置の提供を目的としたものである。
〔発明の構成〕
本発明は,前記の目的を達成するサンプル液の採取およ
び送出装置として,底部が空気搬送管の搬送始点位置に
通じ上部に開口をもつサンプル容器送出チャンバーと,
この送出チャンバーの該開口を開閉する蓋体と,送出チ
ャンバーの開口に注入針透過性のキャップをもつサンプ
ル容器を一個づつ押し上げると共に,前記蓋体により送
出チャンバーの開口が閉じられた状態において該蓋体と
の間でその押し上げたサンプル容器を保持する押上部材
と,サンプル容器内にサンプル液が吸引される前におい
てサンプル容器のキャップに差し込まれてサンプル容器
内の空気を吸引する吸引針と,蓋体と押上部材との間で
保持されたサンプル容器のキャップに差し込まれる注入
針と,注入針からプロセス内液体までを連通させたサン
プリング管と,このサンプリング管に介装された弁機構
とを備える液体サンプル採取および送出装置を提供する
ものである。
すなわち本発明においては,針透過性のキャップ(具体
的にはゴムキャップ)を有したサンプル容器を使用し,
このキャップを施した状態で,真空源に通じる吸引針を
キャップに差し込み,この吸引針を通じて容器内を所定
の圧まで減圧したうえ,この減圧状態にあるサンプル容
器に,サンプリング管に通じる注入針を差し込むことに
よって液圧と容器内圧とが平衡に達するまで圧力差でサ
ンプリング液を注入するものであり,このサンプル容器
の減圧操作およびサンプル液注入操作を気体搬送のため
の前記構成になるサンプル容器送出機械に具備させた点
に大きな特徴がある。
〔発明の詳述〕
以下に図面の実施例に従って本発明の装置を具体的に説
明するが,先ず,本発明の液体サンプル採取および送出
装置の基本構成を第1図〜第8図を参照して説明する。
第1図は,本発明に従うサンプル採取および送出装置を
適用するための空気搬送システム例を図解的に示したも
のである。1は工場内に配管されたプロセスパイプを示
しており,このプロセスパイプ1内の液を所定の位置か
らサンプリングするために,サンプリング管2が取付け
られる。このサンプリング管2は必要とするサンプリン
グ位置の数に応じてその位置のパイプ1にそれぞれ取付
けられる。3はその詳細は後述する本発明に従うサンプ
ル容器送出機構,そして4はその詳細は後述するサンプ
ル液採取機構を表している。
本発明によるサンプル液採取および送出装置4および3
は,各所のサンプリング位置近傍に設置される。そし
て,これより離れた場所にある分析室(検査室)内の分
析装置5の近傍までそのサンプル容器が空気搬送され
る。このために施設される搬送管は,図示の例では,メ
イン搬送管6と,各サンプル容器送出装置3からこのメ
イン搬送管6に接続点7で接続される支流搬送管8と,
からなっている。メイン搬送管6は分析室の分析装置5
の近傍まで延びており,その終端(搬送終点)にはサン
プル容器受入装置が設置される。そしてこのサンプル容
器受入装置9よりも若干上流側に排気弁10を持つ排気管
11が取付けられている。12は圧縮空気源であり,この圧
縮空気源12から搬送用圧縮空気を各サンプル容器送出機
構3に管路13を経て送気する。各管路13は図示の例では
メイン圧縮空気路14から分岐して接続されている。そし
て,各圧縮空気管路13には圧縮空気発停弁15が介装され
ている。なお,圧縮空気源12の圧縮空気は,サンプル容
器送出機構3やサンプル容器受入装置9等の作動部の動
力源として利用され,このための配管(16,17等)がな
されている。
18は中央監視制御盤,19はサンプル送出側の端末制御
盤,そして20はサンプル受入側の端末制御盤を示してお
り,端末制御盤19や20は中央監視制御盤18の制御下にお
かれる。
なお第1図では,メイン圧縮空気管路14からメイン搬送
管6の間に,4系列のサンプル採取機構4およびサンプル
容器送出機構3並びにこれに付随する設備を並列接続し
た例を示しており,参照番号を付していない系列のもの
も,参照番号を付したものと全く同じ装置構成からなっ
ている。また,この系列数はサンプリング位置の必要数
に応じて自由に増減できるものであり,例えばサンプリ
ング位置が20箇所あれば,同一の装置を20系列配設すれ
ばよいことになる。
第2図は,第1図におけるサンプル容器送出機構3の付
近の装置の外観を斜視図で示したものである。第2図に
見られるように,プロセスパイプ1にサンプリング管2
を取付けてこのサンプリング管2内にパイプ1内の液を
取り入れる。このサンプリング管2の途中に管内の液を
流出および停止させる弁機構21(例えば電磁弁またはピ
ンチ弁)が介装され,またこのサンプル容器の先端には
注入針22が取付けられている。以下の説明において弁機
構21として電磁弁21を使用した例で説明するがこれはピ
ンチ弁であってもよい。電磁弁21から注入針22に到るサ
ンプリング管はフレキシブルパイプからなっており,注
入針22を保持するホルダー23がガイド板24の上をシリン
ダー25の作動により往復運動する。本発明に従うサンプ
ル液注入装置は,このように,パイプ1内の液に一端が
通じ,他端に注入針22をもつサンプリング管2と,この
サンプリング管2の途中に介装された弁機構21と,注入
針22を往復運動させるシリンダーピストン機構とからな
っている。
一方,本発明装置では,注入針透過性のキャップ(例え
ばゴムキャップ)を持つ減圧容器をサンプル容器として
使用する。これは,例えば第2図の右上に示すように,
試験管の形状をもつ一端開口の円筒容器本体27にゴム製
キャップ28を被せたものである。このゴムキャップ28を
本27に被せた状態のものを,以後の説明においてサンプ
ル容器30と呼ぶことにする。
サンプル容器送出装置3は,サンプル容器30をほぼ水平
方向に寝かせて一列に積み上げるサンプル容器スタッカ
ー部31と,このサンプル容器スタッカー部31の最下段に
存在するサンプル容器を一個だけ注入位置にシフトして
セットする機構と,このセット位置で注入針22をゴムキ
ャップ28に差し込み(第2図では注入針22が差し込まれ
た状態を示している)サンプリング管2内の液を容器30
内に吸入したあと,このサンプリング完了容器をゴムキ
ャップ28を施したまま搬送管8に投入する機構を備えて
いる。これらの機構の詳細は第3図〜第6図を参照して
後述するが,第2図に見られるように,水平に対してや
や吐出方向を上向きにした搬送管8に対して(水平に対
して若干の上向き角をつけた搬送管8に対して),この
搬送管8の上に,サンプル容器送出装置3の1部である
サンプル容器30の送出チャンバー32を接続するように
し,また,サンプル容器送出装置3の1部であるサンプ
ル容器スタッカー部31は垂直方向にするよりは若干斜め
にしておくほうがよい。サンプル容器送出装置3が接続
された位置よりも下流側の搬送管8には,第1図に示し
た圧縮空気源12に通ずる圧縮空気管路13が接続され,こ
の圧縮空気管路13に圧縮空気発停弁15が取付けられてい
る。この圧縮空気発停弁15は電磁弁である。なお,第2
図において,34はサンプル容器を注入位置にシフトする
ためのシリンダー,35はサンプル容器をシフト位置に保
持する動作と搬送管8に投入する動作を行なうための圧
送蓋開閉用シリンダーを示している。
これらの動作態様を第3図〜第6図を参照して説明する
と,同図はいずれもサンプル容器送出装置3の縦断面図
を示したものであるが,その動作過程を図番の順に表し
てある。これらの図において,31は第2図で説明したよ
うにやや斜めにして設置されたサンプル容器スタッカー
部であり,このスタッカー31内に複数のサンプル容器30
が一列に装着される。このスタッカー部31の下方にはア
クチエータ部37が接続される。このアクチエータ部37に
は,スタッカー部31の最下段のサンプル容器を受ける台
座37′がスタッカー部31の軸とほぼ直角方向に設置され
る。この台座37′の上縁は,サンプル容器30を搬送管8
に落下させる送出チャンバー32の上端に通じている。38
は台座37′上のサンプル容器一個を送出チャンバー32の
方に押し上げる部材であり,この押上部材38はシリンダ
ー34によって往復運動するピストンロッド39に接続され
ている。一方,このアクチエータ部37には,送出チャン
バー32の上端開口を開閉する蓋体40が取付けられる。こ
の蓋体40は,前記押上部材38と同一方向に往復運動する
別のピストンロッド41によって別の台座42上を往復運動
し,これによって送出チャンバー32の上端開口を開閉動
作する。この動作を行なうピストンロッド41はシリンダ
ー35への作動流体の圧入と脱圧によって行われる。シリ
ンダー34および35の作動流体としては,搬送用の圧縮空
気と源を同じく圧縮空気を利用することができる。蓋体
40は,前記の押上部材38によって押上られた一個のサン
プル容器をこの蓋体40の上に一時的に係止できるよう
に,サンプル容器係止部43が設けられている。
以上のように構成されたサンプル容器送出装置におい
て,第3図は始動前の状態を示しており,蓋体40が送出
チャンバー32の上端開口を閉じており且つサンプル容器
は台座37′の最下端の位置(スタッカー部31の位置)に
存在している。つまり,蓋体40のピストンロッド41は伸
長した位置に,また押上部材38のピストンロッド39は引
き込まれた位置にある。
第4図は,蓋体40の位置は第3図の位置のままにした状
態で,ピストンロッド39を伸長して押上部材38をシフト
した状態を示しており,この状態でサンプル容器一個が
蓋体40の上にシフトされる。すなわち,一個のサンプル
容器が,送出チャンバー32を閉じている蓋体40の上に,
その軸をほぼ水平にしてシフトされる。このシフト位置
においてサンプル容器のゴムキャップが先の第2図に示
した注入針22を受け入れるように位置決めされており,
この位置で注入針22をゴムキャップに貫入させ,電磁弁
21を開いてサンプル液を減圧容器内にその減圧を利用し
て吸入し,この吸入が終われば注入針22をゴムキャップ
から引き出す。
第5図は,サンプル液の注入を終えたサンプル容器を送
出チャンバー32に落とす状態を示している。すなわち,
蓋体40のピストンロッド41をシリンダー35内に引き込む
ことによって送出チャンバー32の上端開口を開き,蓋体
40の上に乗っていたサンプル液内装の容器をその自重で
送出チャンバー32内に落下させる。この蓋体40が開いて
いる状態では押上部材38はシフト位置に保持しておくの
がよい。送出チャンバー32に残留する圧縮空気がスタッ
カー部側に逆流するのを阻止するからである。送出チャ
ンバー32に落下した容器は引き続いて搬送管8内に落下
し発射位置に収まる。
第6図は,第5図の動作のあと,台座37′はシフト位置
を保持したままで蓋体40を閉じた状態を示している。こ
の状態で搬送管8内の発射位置に収まっているサンプル
容器を発射させる。これは,圧縮空気管路13に圧縮空気
発停弁15を開くことによって行なう。第6図の動作のあ
とは第3図の動作に戻り,以後これを繰り返す。
第7図および第8図は,第4図で説明したシフト位置に
あるサンプル容器に対してサンプル液注入装置を作動す
る動作を図解的に示したものである。第7図ではサンプ
ル容器送出装置内のシフト位置にある減圧サンプル容器
30に対して注入針22がそのゴムキャップ28側に同軸的に
向かい合っている状態を示す。第8図は注入針22をゴム
キャップ28に貫入してサンプル液を注入している状態を
示している。この動作は,第2図で説明したように,注
入針22を保持するホルダー23をガイド板24の上でシリン
ダー25とそのピストンロッド45の作動によりスライドさ
せる。そして注入針22がゴムキャップ28に貫入したら,
電磁弁21を開く。これによってサンプリング管2内の液
は減圧容器内にその減圧によって吸入される。そして,
この吸入動作が終えたら電磁弁21を閉じて第7図の位置
に復帰する。
なお,サンプリング管2内(特に電磁弁21から注入針22
に到る管路内)に存在する前段階の残液を排出する動作
をサンプリング動作前に行なう構成とするのがよい。こ
れは,第2図に示す廃液容器47に注入針22を向けたうえ
で電磁弁21を開き,サンプリング管2内に残留している
廃液を廃液容器47に棄てることによって行なうことがで
きる。
この場合,第2図に示すように廃液容器47をピストンロ
ッド48で支持し,このピストンロッド48をシリンダー49
で往復運動させることによって廃液容器47を復帰位置に
ある注入針22の先端に移動させるようにすればよい。
以上のような本発明に従う液体サンプル採取および送出
装置における一つの特徴は,サンプル容器を減圧にする
ための手段をこの装置に具備させるたことにある。この
減圧動作を行なう装置構成を以下に説明する。
このサンプル容器30を減圧にする手段は,第2図に示す
ように,真空源である真空ポンプ60と,この真空ポンプ
60に通ずる吸引管61と,この吸引管61の先端に取付けた
吸引針62と,吸引管61に介装された減圧弁66と,所定位
置に保持されたサンプル容器30のゴムキャップ28に対し
吸引針62を挿入し且つ引き抜く吸引針動作機構とからな
っている。吸引針動作機構は,第2図の例では吸引針62
の近傍の吸引管61をフレキシブルパイプとしたうえ,吸
引針62をホルダー63で保持し,このホルダー63がガイド
板64の上をシリンダー65の作動により往復運動するよう
にしたものである。第2図では,スタッカー部31の最下
段に位置しているサンプル容器のキャップに対して吸引
針62を挿入するようにしたものであり,このために,ス
タッカー部31の最下段のサンプル容器のキャップが見え
るようにスタッカーボックスの側壁に開口を設け,この
開口を通じて吸引針62の往復動作を行わせるようにした
例を示している。スタッカー部31の最下段のサンプル容
器に対して吸引針62を挿入する時期は,既述の第6図の
状態にある時期に行なうのがよい。すなわち,第6図の
状態におけるスタッカー部31の最下段のサンプル容器n1
に対して吸引針62を挿入して減圧にしてから第3図の動
作に移行するのである。
なお,サンプル容器30の減圧動作は吸引針62をゴムキャ
ップ28に挿入し,吸引管61を通じて容器内空気を吸引す
ることによって行なうのであるがその減圧の程度を制御
することによってサンプリング量の調整ができる。この
減圧制御は,減圧弁66と吸引針62との間の吸引管61に圧
力計67を取付け,この圧力計67の指示値が所定の圧とな
るように減圧弁66の開度制御を行なえばよい。また,圧
力指示調節計68を取付け,この圧力指示調節計68によっ
て減圧弁66の開度を制御し,減圧弁66と吸引針62との間
の吸引管61内の圧力が設定値となるように自動制御する
こともできる。この減圧の制御にあたって,容器30をほ
ぼ完全に真空にするのではなく,若干の空気が残留する
ような軽度な減圧とすれば,その残留空気量の多寡によ
ってサンプリング液の吸引量が増減するのでサンプリン
グ量の調整ができる。
第9図は,サンプル容器30の減圧動作についての本発明
の別の態様を示したものである。第9図の例では,サン
プル容器30が送出装置内において同じ位置(例えば第4
図に示すように送出チャンバー32を閉じている蓋体40の
上にシフトされた位置)に保持されている間に,減圧動
作とサンプリング液の注入動作の両動作を行なうもので
ある。このために,固定位置にあるサンプル容器30のキ
ャップ28に対して吸引針62と注入針22がやや傾斜して挿
入されるように,各針のホルダー62とホルダー23の往復
軌道を定めたものである。動作の順序は,吸引針62をキ
ャップ28に差し込み容器30内を所定の減圧にしたあと吸
引針62を抜き,次いで注入針22を差し込んでサンプリン
グ液を吸入し,この吸入が完了したら注入針22を抜くと
いう順序で行なう。そのさい,減圧弁66や電磁弁21等に
よる減圧動作やサンプリング液の吸入動作は第2図の例
で説明したのと同じようにして行なう。
第10図は注入針と吸引針を共用した例を示す。この例で
は吸引注入針62(22)を送出装置内内のシフト位置にあ
るサンプル容器30のキャップ28に対してホルダー63によ
って軸方向に往復動させる。そして,吸引注入針62(2
2)をその先端に取付けるフレキシブルチューブ70に対
して,サンプリング管2と吸引管61を分岐点71で接続す
る。サンプリング管2は電磁弁21を介してプロセスパイ
プ1に接続され,一方の吸引管61は,残液吸引弁72,残
液分離器73,圧力計67,減圧弁66を介して,真空ポンプ60
に接続している。残液分離器73は容積をもつ単なるチャ
ンバーであってもよいしサイクロン式のものであっても
よい。この残液分離器73で捕集された液は残液排出弁74
を経て排出される。この構成によってキャップ28に挿入
する針は一本でも減圧動作と注入動作を行なうことがで
きる。その動作態様は次のようにして行なう。始動前に
は電磁弁21,残液吸引弁72,減圧弁66および残液排出弁74
は全て閉じておく。この状態から先ず吸引注入針62(2
2)をキャップ28に差し込み,残液吸引弁72および減圧
弁66を開け,圧力計67が一定値(サンプリング容量によ
って定めた設定値)になるまで真空ポンプ60で吸引す
る。この吸引動作を終えたら残液吸引弁72および減圧弁
66を閉じる。これによって管路内に存在した残液が残液
分離器73捕集されるので,これを残液排出弁74を開けて
系外に排出する。そして電磁弁21を開けてサンプリング
液を容器30内に吸引する。この吸引動作の間は残液排出
弁74を開けておけば,吸引管61に残留する液の逆流を防
止することもできる。この注入動作が終えれば電磁弁21
を閉じ,また残液排出弁74も閉じて吸引注入針62(22)
をキャップ28から抜く。この態様によると,電磁弁21よ
り下流側の管路に存在する一工程前の残液が減圧動作時
に吸引除去され,サンプリングの時系列間の汚染が防止
できる。
第11図は吸引針62と注入針22の二本の針を一つのホルダ
ー63(23)に保持させて,両針を同時にキャップ28に挿
入しまた引き抜くようにした態様を示している。このた
めに,吸引針62と注入針22は容器の内径範囲内の近距離
に平行を保つようにホルダー63(23)に保持させてあ
り,ホルダー63(23)の往復動によって両針が同時にキ
ャップ28に対して挿入・引き抜きが行われる。この場合
の吸引管61は,第10図の場合と同様に,残液吸引弁72,
残液分離器73,減圧弁66を介して,真空ポンプ60に接続
しているが,管内の液検出器75が残液吸引弁72の上流側
に設置されいる。この例の動作態様は次のとおりであ
る。
その一つは,始動前には電磁弁21,残液吸引弁72,減圧弁
66および残液排出弁74は全て閉じておく。この状態から
先ず吸引針62と注入針22を同時にキャップ28に差し込
み,残液吸引弁72および減圧弁66を開ける。これによっ
て,サンプル容器30内は減圧となり,この状態で電磁弁
21を開ければ注入針22からサンプリング液が容器30内に
注入される。そして,残液吸引弁72,減圧弁66および電
磁弁21を開にした状態を所定時間保ち,液検出器75にお
いて液が検出されたら電磁弁21を閉じてサンプル容器30
内を所定の減圧してから注入針22と吸引針62とを同時に
キャップ28から抜く。そしてしばらく残液吸引弁7およ
び減圧弁66を開けた状態を続けることによって吸引管61
内の残液を残液分離器73に捕集してから残液吸引弁72お
よび減圧弁66を閉じる。
その二は,前記と同様に始動前には電磁弁21,残液吸引
弁72,減圧弁66および残液排出弁74は全て閉じておき,
吸引針62と注入針22を同時にキャップ28に差し込み,こ
の状態で,電磁弁21,残液吸引弁72および減圧弁66を同
時に開ける態様である。これによって,管路内やサンプ
ル容器30内の空気と共にサンプリング液が残液分離器73
に向けて流れ出すが,液検出器75において液が検出され
たら電磁弁21を閉じる。そして,しばらくは残液吸引弁
72および減圧弁66を開けた状態を維持してサンプル容器
30内を減圧にした状態で注入針22と吸引針62とを同時に
キャップ28から抜く。そして液検出器75で液が検出しな
くなったら残液吸引弁72および減圧弁66を閉じる。
この第11図の態様においても,前工程の管路内の残液は
管内から除去されてからサンプリング操作ができるの
で,時系列間の汚染の問題から回避できる。
なお,第11図のように吸引針62と注入針22の二本の独立
した針を使用する代わりに,例えば第12図に示すような
二重針を使用することもできる。これは例えば先端開口
77をもつ内管78の外側に,先端開口79をもつ外管80を取
りつけた二重針を使用することができ,内管78をサンプ
リング管2に,外管80を吸引管61に接続するか,或い
は,内管78を吸引管61に,外管80をサンプリング管2に
接続することによって,第11図の場合と同様に減圧吸引
動作を行わせることができる。
なお,吸引針62および/または注入針22をキャップ28に
抜き差しする場合に,サンプル容器30からキャップ28が
外れるのを防止するキャップ押さえを設けておくことも
好ましい。このキャップ押さえとしては,例えばキャッ
プを付けた容器に対してキャップ部分だけを側方から二
つのセグメントで挟んでキャップをその位置に固定する
機構を採用することができる。そのさい二つのセグメン
トはピストンシリンダーによって往復動させる機構とす
ればよい。
このようにして,本発明装置によると,サンプリング採
取位置で且つ空気搬送管へのサンプル容器送出装置の近
傍においてサンプル容器内を減圧する機構を具備させ,
この減圧容器に対してその減圧を利用してサンプリング
液を吸入するようにしたから,サンプリング操作が簡易
且つ正確に行われると共に,サンプリング量の調整も減
圧の程度の調整によって正確に行なうことができること
になる。
なお,第13図は,前記のようにしてサンプル液を注入し
たサンプル容器30を空気搬送する状態を図解的に示した
参考図である。搬送始点であるサンプル容器送出装置の
送出チャンバー32から,搬送管8のプラットホーム50に
その自重で落下するサンプル容器30は,ゴムキャップ28
を搬送側に向けて該プラットホーム50に静止する。この
状態で圧縮空気発停弁15を開く。これによってサンプル
容器30はゴムキャップ28を先頭に向けた状態で搬送管8
から接続点7を経てメイン搬送管6に入り終点に向けて
空気搬送される。終点近傍のメイン搬送管6には排気管
11が分岐し,この排気管11に排気弁10が設けられるが,
この排気弁10の開度を調整することによってサンプル容
器の搬送速度を調整することができる。この排気管11か
ら若干下流側に終点となるサンプル容器受入装置9が設
けられる。排気管11の位置からこのサンプル容器受入装
置9までは減速しながら惰力でサンプル容器が移動す
る。惰力に加え重力も作用するようにその間の搬送管を
若干下降の傾斜を設けておいてもよい。サンプル容器受
入装置9は一端開口の筒体からなるキャッチボックス53
を備えており,このキャッチボックス53の開口54がメイ
ン搬送管6の終端開口位置(サンプル容器受入位置)と
垂直下方位置(サンプル容器放出位置)との間を首振り
運動するように,このキャッチボックス53の底部側を支
持部材55に回転可能に支持させてある。キャッチボック
ス53内に,その受入位置でゴムキャップを底にして受入
れられたサンプル容器は,キャッチボックス53を放出位
置(垂直位置)に回転した場合にゴムキャップを上にし
た状態でガイド56を経て台座57の上に落下し,この台座
57においてホルダー58によって支持される。以後はこの
ホルダー58に保持された状態でゴムキャップを外されて
分析装置に入る。
第14図および第15図は搬送管8とメイン搬送管6との接
続点7の状態を示す外観図である。これらの図に見られ
るように,ほぼ水平方向に設置してあるメイン搬送管6
に対して支流管である搬送管8を上から接続する(第14
図)か,少なくとも水平に接続する(第15図)するのが
よい。もっともこの接続に当たってはメイン搬送管6に
対して搬送管8を鋭角をもって接続する。これによって
接続点においてもサンプル容器はスムースに移動する。
またゴムキャップが先頭にあるから僅かな衝撃があって
もゴムキャップがさらに容器内に押し込まれることはあ
っても外れることは防止される。この現象はキャッチボ
ックス53に当接したときにも生じ,この場合にもゴムキ
ャップは一層強く容器に押し込まれることになるし,ゴ
ムキャップ自身が衝突の衝撃をやわらげる緩衝材として
作用する。
以上のようにして,本発明装置によると,ライン内の各
所のサンプリング現場から分析室までサンプリング液を
安全確実且つ迅速に空気搬送できると共に,サンプリン
グ操作を減圧を利用して行うようにしたから自動制御化
が容易に行い得ることになり,既述の目的が効果的に達
成できる。そして本発明装置は既に施設されている生産
ラインに対してもラインを変更することなく液体サンプ
ルの採取と送出を適宜の位置で正確に行なう設備に改変
することができ,既存生産設備の稼働技術の向上に大き
く貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従うサンプル採取および送出装置を適
用するための空気搬送システム例を図解的に示した系統
図,第2図は本発明に従う実施例装置の外観を示す斜視
図,第3図乃至第6図はいずれも本発明装置の稼働状態
を示す略断面図,第7図および第8図はいずれも本発明
装置のサンプル液注入動作を側面的に示した図,第9図
は本発明装置における減圧注入動作を行なう他の態様を
示す機器配置系統図,第10図は同じく減圧注入動作を行
なう更に他の態様を示す機器配置系統図,第11図は同じ
く減圧注入動作を行なう更に他の態様を示す機器配置系
統図,第12は本発明装置で使用することができる二重針
を示す略断面図,第13図は本発明装置を適用してサンプ
ル液を空気搬送送する場合の搬送システムを図解的に示
した機器配置系統図,第14図および第15図はいずれも搬
送管の接続点の状態を示す外観図である。 1……プロセスパイプ,2……サンプリング管,3……サン
プル容器送出装置,4……サンプル液注入装置,6……メイ
ン搬送管,7……接続点,8……支流搬送管,9……サンプル
容器受入装置,10……排気弁,11……排気管,12……圧縮
空気源,13……圧縮空気管路,15……圧縮空気発停弁,18
……中央監視制御盤,21……電磁弁またはピンチ弁,22…
…注入針,27……サンプル容器本体,28……ゴムキャッ
プ,30……サンプル容器,31……スタッカー部,32……送
出チャンバー,38……押上部材,40……蓋体,53……キャ
ッチボックス,60……真空ポンプ,61……吸引管,62……
吸引針,63……吸引針のホルダー,66……減圧弁,67……
圧力計,73……残液分離器,74……残液排出弁,75……液
検出計。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底部が空気搬送管の搬送始点位置に通じ上
    部に開口をもつサンプル容器送出チャンバーと,この送
    出チャンバーの該開口を開閉する蓋体と,送出チャンバ
    ーの開口に注入針透過性のキャップをもつサンプル容器
    を一個づつ押し上げると共に,前記蓋体により送出チャ
    ンバーの開口が閉じられた状態において該蓋体との間で
    その押し上げたサンプル容器を保持する押上部材と,サ
    ンプル容器内にサンプル液が吸引される前においてサン
    プル容器のキャップに差し込まれてサンプル容器内の空
    気を吸引する吸引針と,蓋体と押上部材との間で保持さ
    れたサンプル容器のキャップに差し込まれる注入針と,
    注入針からプロセス内液体までを連通させたサンプリン
    グ管と,このサンプリング管に介装された弁機構とを備
    える液体サンプル採取および送出装置。
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