JPH07117514B2 - 腐食検知システム - Google Patents

腐食検知システム

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JPH07117514B2
JPH07117514B2 JP2198519A JP19851990A JPH07117514B2 JP H07117514 B2 JPH07117514 B2 JP H07117514B2 JP 2198519 A JP2198519 A JP 2198519A JP 19851990 A JP19851990 A JP 19851990A JP H07117514 B2 JPH07117514 B2 JP H07117514B2
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pipe
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、腐食環境にさらされている構造材の健全性向
上に係り、特にその孔食及び応力腐食割れなどの腐食発
生を検知する腐食検知システムに関する。
〔従来の技術〕
従来の腐食検知システムにおいては、特開昭57−22535
号公報に記載されるように、腐食性流中に置かれ、かつ
放射化された腐食性素子の抵抗値変化と、下流における
放射性物質の増加とを比較することにより、孔食を検出
し測定する腐食監視システムとなっていた。また特開昭
60−228912号公報に記載されるように、配管や容器等へ
入射する超音波及びその反射波の周波数分布から、腐食
を監視して微小を腐食の検出を可能にする腐食監視方法
となっている。また特開昭52−150090号公報に記載され
るように、ゾーン選択機能につきAE位置標定監視装置
に、プリアンプとAEセンサを介してピンポイント接触型
ウェーブガイドを接続することにより、被検体の亀裂発
生と進展状況を精度高く検出できるようにするき裂挙動
検出装置となっている。また特開昭61−95212号公報に
記載されるように、稼動中の構造物における高応力箇所
の断面積変化、変動応力および温度を実測してオンライ
ンで監視することにより、構造物の疲労き裂発生の進展
状況および余寿命等を、適確に逐次把握できるようにす
る構造物の疲労き裂発生、進展、余寿命監視システムと
なっている。また特開昭62−179662号公報に記載される
ように、機器に装着したセンサを、信号処理装置と表示
記録装置とに接続することにより、高温下機器の水素侵
食による割れの発生を自動的かつ連続的に監視するシス
テムとなっている。
原子炉炉水制御システムとしては、特開昭62−126398号
公報に記載されるように、原子炉炉心の過酸化水素濃度
を測定する装置と、その測定値から水素注入率を制御す
る装置とを設けることにより、炉心の水質を最適に制御
する原子炉水質制御システムとなっている。現在海外の
BWRで実施されている腐食環境モニタシステムには、エ
プリ エヌ ピー3521,メイ,1984(EPR1 NP−3521 Ma
y,1984),エプリ エヌ ピー3517,メイ,1984(EPR1
NP−3517 May,1984),コロージョン‘83ペーパーナン
バー122(Corrosion ‘83PAPER NUMBER 122)及びコロ
ージョン‘83ペーパーナンバー129(Corrosion ‘83PA
PER NUMBER 129)に記載されているように、一次系冷却
材中におけるステンレス鋼の腐食電位を照合電極を用い
て計測することにより腐食環境モニタを行ってる。一次
系冷却水中の酸素濃度を規制して応力腐食割れを防ぐ対
策が講じられている。これは、SUS304鋼が−230mV以下
であればSCC(応力腐食割れ)を起こさないというもの
である。これに関しては公開昭57−3086号公報に記載さ
れているように、一次冷却水中のステンレス鋼の腐食電
位、溶存酸素濃度及び水素濃度を測定し、腐食電位が、
−250〜−600mV、溶存酸素濃度10〜50ppb、溶存酸素濃
度150ppb以下になるように溶存水素量をコントロールす
ることを特徴とするシステムとなっている。これらは照
合電極を環境モニタとして使用している。すなわちH2
注入し酸存酸素濃度下げ、応力を腐食割れが生じなくな
るSUS304の電位が−230mVということであり、照合電極
を応力腐食割れの直接的な検知に適用したものではな
く、照合電極を応力腐食割れ検知に適用した例はない。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の腐食検知システムにあっては、それらの局部腐食
がある程度生じた段階で検出するのみであって、これら
の発生のごく初期をとられることができなかった。また
応力腐食割れを防止するための水素注入の制御に関して
は、たとえば電位測定の場合、応力腐食割れで生じるき
裂内部の水質環境とバルク中の水質環境とは異なるた
め、バルク中に浸漬された応力腐食割れを生じていない
試験片の電位で水素量をコントロールしても適切な水質
制御は不可能にちかい。
またその電位が−230mV以下であれば応力腐食割れを生
じないとしているが、測定されている電位は前述のよう
に応力腐食割れを生じていない試験片であるため、直接
の応力腐食割れに関する情報とはなっていない。またプ
ラントは、それぞれの場所でその水質(溶存酸素濃度、
溶存水素濃度、過酸化水素濃度)や温度が異るため、単
一の場所で測定した値を基に水質を制御してもプラント
の健全性を充分に保つことができない。またSCCが発生
しなくなる電位が−230mV以下であるのは一定の水質条
件下でのみであり、水質温度が変化した場合は、−230m
Vの値が変化すると考えられる。事実、導電率が変化し
た場合はその電位が変化することが報告されている。従
って応力腐食割れが起きたかどうかを判断するために
は、単一のSUSの試験片の他にその時の炉水の温度、及
び導電率などの水質も測定する必要がある。すなわち、
さまざまな水質条件下でSCCが生じなくなる電位を求め
てデータベース化しておき、それを基にSCCの発生を判
断する必要があった。
本発明の目的は、温度や水質等が変化した場合において
も同一の方法及び装置で感度良く応力腐食割れや孔食等
の局部腐食の発生を検知し、かつ防止する腐食検知シス
テムを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記の目的を達成するため、本発明に係る腐食検知シス
テムは、プラントの水系配管の腐食監視部に複数の照合
電極を挿入し、それぞれの照合電極で測定したそれぞれ
の電位差を互いに比較することにより、腐食の発生時期
及び腐食の発生個所を検知する特徴とする。
〔作用〕
本発明の腐食検知システムによれば、孔食を生じさせや
すい溶液中に所定の金属を入れると、孔食が生じない場
合はこの金属近傍の電位分布は均一であるため、照合電
極を金属のどの位置に配設しても測定される電位は同じ
となる。しかし、ある部分に孔食や応力腐食割れが生じ
ると、そこがアノード部になって全面腐食を起こしてい
る場所と異る電位分布を示すようになり、照合電極で測
定される電位はIR分だけ低い電位となる。従って、所定
の金属材料に複数の照合電極を設置しておき、それぞれ
の照合電極間の電位又はそれぞれの照合電極と金属材料
との間の電位に差が生じた場合、応力腐食割れや孔食等
の局部腐食が生じたことになる。その局部腐食が激しい
場合は、I(腐食電流)が大きくなるためIR損が大きく
なり、電位降下分が大きくなる。従ってその電位降下分
の大きさで局部腐食の程度が判る。R(溶液抵抗)が小
さい場合、すなわち溶液の電導度が高い溶液は、電導度
が低い溶液と比較しIが同じとしても電位差が小さくな
る。
次に金属材料AとBの異種金属接合をもった材料(A−
B)を電導度の高い溶液に浸漬させると、混成電位系が
成り立つため、照合電極をA側に近づけて測定した材料
との電位差と、B側へ近づけて測定した材料との電位差
と同じである。しかしAとBの接点部に照合電極を近づ
けて測定した材料との電位差は、接点部での大きなIの
ためにRが小さくても大きなIRが得られるため、A又は
B側に近づけて測定した値と異なる。したがって、電導
度の高い溶液中においては、接点部とそこから離れた部
分とに照合電極を設置することで局部腐食が検知され
る。電導度の低い溶液に材料を浸漬させた場合は、溶液
抵抗が高くIR損が生じるため、照合電極をA側に近づけ
て測定した材料の電位と、照合電極をB側に近づけて測
定した材料の電位との間に差があった場合は、異種金属
間腐食が生じていることがわかる。またその差が大きい
程、その腐食は激しいものとなる。
応力腐食割れ、孔食及び異種金属間腐食の検出に、IR損
に寄因する照合電極の内部電位の降下を利用し、この内
部電位の降下の検出に2通りの方法を使用する。すなわ
ち複数の照合電極間の電位差を測定する場合と、複数の
照合電極を基準に測定した材料との電位のそれぞれの差
を測定する場合である。ここで測定されるものは原理的
には同じものである。
例えば孔食が生じている場所に設置されている照合電極
A、健全な場所に設置されている照合電極B及び材料の
それぞれの電位をEA,EB及びEC(内部電位は、孔食が起
きている場所とない場所とでは同一)とする。複数の照
合電極間の電位差はEA−EBであり、それぞれの照合電極
を基準にして測定した電位差は、孔食が生じている場所
ではEC−EA、健全な場所ではEC−EBとなる。それぞれの
電位差を測定するのであるから測定される電位差は(EC
−EB)−(EC−EA)=EA−EBとなり両方法で測定した値
は同じものとなる。
〔実施例〕
本発明のそれぞれの実施例を図面を参照しながら説明す
る。
〔実施例1〕 本実施例は第2図に示すBWRプラントのPLR系配管内9に
複数の照合電極1を設置しそれらの照合電極間の電位差
及び各場所に設置した照合電極とその設置場所近傍の構
造材からリード線間の電位差を測定することにより、配
管系の応力腐食割れを検知することを試みた腐食検知シ
ステムの例である。照合電極挿入部の詳細を第1図に示
してある。
第1図に示すように、複数の照合電極を配管のフランジ
部より挿入し、たとえば通常配管部1−1、応力がかか
る配管部1−2及び配管の溶接部1−3にセットする。
またそれぞれセットした照合電極のごく近傍の配管部よ
りリード線(13−1,13−2,13−3)をとる。これらのリ
ード線及び照合電極と接続されたリード線(13−4,13−
5,13−6)は、接点切換装置5に接続されている。ここ
ではスイッチのON−OFFにより、例えば照合電極1−1
と1−2間の電位差、照合電極1−1と1−3の間の電
位差、照合電極1−2と1−3間の電位差、照合電極1
−1と13−1間の電位差、照合電極1−2と13−2間の
電位差、及び照合電極1−3と13−3間の電位差等が測
定できるように配線がなされる。この測定の命令は、コ
ンピュータ演算システム7から発せられ、配線を経由し
電位差計6を用いて測定することができる。ここで測定
された電位差は、コンピュータ演算システム7を介して
図示しない中央制御室に設置された分析結果表示システ
ムに送られ、CRT、プリンタ、プロッタ及びレコーダに
表示される。第3図は、CRTに表示された照合電極1−
1と1−2間の電位差及び1−1と1−3間の電位差の
時間的変化を示した例である。3月以降で照合電極の1
−1と1−3間の電位差が急激に上昇している。照合電
極1−1と1−2間の電位差には変化がなかった。通常
構造材が健全であれば、いずれの照合電極間の電位差も
同一の照合電極を用いた場合、理論的には0となる。し
かしながら応力腐食割れを生じた場合、その場所がアノ
ード部(卑側)となり、そのまわりの健全部がカソード
部となるため、照合電極付近に電流分布が生じてIR降下
し、応力腐食割れを生じた部分の付近に設置された照合
電極と他の健全な構造材料部分の付近に設置された照合
電極との間に、同一の照合電極であるのにもかかわらず
基準値を超えたIRの電位差を生じる。照合電極1−1と
1−2間の電位差は変化せず、照合電極1−1と1−3
間の電位差が変化したことにより、照合電極1−3が設
置してある溶接部付近に応力腐食割れが生じたことがわ
かる。この電位差が応力腐食割れを示す臨界値以上にな
った場合、CRTにSCC発生が表示される。さらに、その電
位差が危険値以上になった場合は、音又は音声により警
報が発せられるとともに、前記の方法で検出された応力
腐食割れ箇所が同一もしくは他のCRTに表示される。第
4図は、照合電極間の電位差ではなく、照合電極と構造
材との電位差(1−1と13−1、1−2と13−2、1−
3と13−3間の電位差)をCRTに表示したものである。
第3図の場合と同様で、照合電極1−3と構造材13−3
間の電位差が急激に減少しており、溶接部で応力腐食割
れが起きていることを示している。ここで用いる照合電
極は内部型でも外部型でも良いが、長期間安定であるこ
とが望ましい。これは照合電極の健全性が保たれなくな
り電位が変化した場合、それが応力腐食割れに起因する
場合との区別が困難となるためである。同一の場所にお
いても、プラントの停止時又は起動時で、温度や水質が
定常運転時とは異るが、同一の装置で応力腐食割れの発
生の有無を検知できる。判断基準は第3図及び第4図に
示した場合と同様である。
〔実施例2(参考例)〕 本実施例は、第5図に示すように、炉内構造物の応力腐
食割れを検知することを試みた例である。ほぼ構成は実
施例1と同様であるが、照合電極は、炉内計装管を通し
て炉心部に第6図に示すように配置されている。構造材
は全て電気的に導通があり、しかも接地されていて内部
電位は同じであるため、構造材からのリード線は少なく
とも一本とする。第7図は、ECPセンサ1−4〜9と炉
内構造物17に接続されたリード線13−5の電位とをCRT
に表示したものである。電位の変化より、照合電極1,4,
1−7及び1−9が設置されている付近で応力腐食割れ
もしくは孔食は生じていることが検知される。実施例1
の場合も同様であるが、本システムは、炉内構造物の異
常現象は検知できるが、その種別を判断することは困難
である。
〔実施例1〕及び〔実施例2〕で示すように、応力腐食
割れや孔食等の局部腐食を検知するためには、注目する
場所に複数の照合電極を入れて、それら照合電極間の電
位差やそれぞれの照合電極と炉内構造物との電位差を比
較することによって検知することができる。この際は金
属の種類が異っていても導通があれば問題はない。ただ
しこのシステムを適用できる範囲は水質や温度が同じで
あるという条件が入る。従って例えば原子力プラント全
体の健全性をモニタする腐食環境モニタシステムの場
合、第8図に示すように実施例1及び実施例2に示すよ
うな複数のセンサと炉内構造物からのリード線、接点切
換装置及び電位差計からなる電位測定システム19を複数
の注目する場所に設置する必要がある。電位差の比較
は、それぞれの電位測定システム内で行う必要がある
が、水質がほぼ同じである場合、例えばPLR系及びCUW系
に設置されたものに関しては、それぞれの電位測定シス
テム間で比較を行っても良い。
本システムは復水器へも応用が可能となる。
〔実施例3(参考例)〕 本実施例は異種金属間腐食の検出する方法として腐食検
知システムを適用した腐食環境モニタシステムの例であ
る。
第9図に示されるように、照合電極1−10〜12は、それ
ぞれSUS304配管20近傍、溶接部近傍及びZr配管21近傍に
設置されている。また溶液の電導度を測定する電導度計
23が配管内に設置されている。溶液の導電度が低い場合
は、作用の項で述べたように、照合電極1−10と配管に
接続されたリード線13−6及び1−12と13−6間の電位
差は同じにならず、電位が低い方がアノード部となって
いることがわかる。従ってその電位差をモニタすること
によって異種金属間腐食が生じているかどうか判断でき
る。溶液の電導度が高い場合は、SUS304配管20とリード
線13−6及びZr配管21とリード線13−6間の電位差は生
じないが、異種金属間腐食が生じている場合は、溶接部
近傍で局部的に電流が流れるためそのIR降下によって照
合電極1−11とリード線13−6間の電位差は、1−12と
13−6間又は1−10と13−6間の電位差とは異る。従っ
てそれぞれの3つの電位差を常にモニタすることによっ
て局部腐食の有無を検知でき、またそれらの電位差の大
きさから局部腐食の程度を知ることができる。
第10図は、SUS304配管とZr配管とが接合された配管内に
280℃の溶存酸素濃度200ppbを含む高温水中において、
局部腐食の有無及びその程度を検知することに本システ
ムを適用した例である。照合電極1−10とリード線13−
6間の電位差は、1−12と13−6間の電位差より高いこ
とより、1−12が設置されている側すなわちZr配管側が
アノード部となり、局部腐食が進行していることがわか
る。図中に示した○と△との電位差の大小によって、そ
の局部腐食の程度を知ることができる。予め同一条件で
異種金属間腐食試験を行い、危険値を設定しておき、○
と△間の電位差がその危険値を超える場合、警告が音声
又は音及びCRT画面上で発せられる。
同システムをSUS316L配管とインコネル配管とが接合さ
れた配管内に280℃に溶存酸素濃度200ppbを含む高温水
が流れている系について適用したところ、それぞれ測定
した電位差に差はなく、試験後断面を観察した結果、異
種金属間腐食も生じてなく、システムが有効であること
が確認された。
前記のSUS304配管とZr配管との接合の場合は、同様に断
面を調査した結果、Zr配管が特に激しく腐食していた。
これでも本システムが有効であることが確認できた。
〔実施例4(参考例)〕 本実施例は、第11図に示されるように、第8図に示され
る電位測定システムと、ガス及び薬品注入装置とを組合
せた水質制御システムである。注入されるガス及び薬品
は、酸素、水素、過酸化水素、Fe2+及びNi2+などであ
る。本システムは以下に示す操作によってプラントの状
態が制御される。
例えば、電位測定システム19で応力腐食割れを検知した
場合、ただちにそれと対になっているガス及び薬品注入
装置24が働き、前記に示したガス及び薬品の一つまたは
複数値が注入される。第12図、PLR系に水素ガスを注入
した結果を表示している。4月より電位差が生じたた
め、ただちに水素が注入されている。電位差がある最大
値をとった後徐々に減少するため、それに伴って水素注
入量を減少し、その場の水素濃度も水素注入量の変化に
伴って変化する。この際PLR系においては、水素注入時
に配管系の溶存酸素濃度が減少し、給水系のそれも低下
してしまうため、その低下分だけの酸素量を、給水系配
管に接続してあるガス及び薬品注入装置からO2もしくは
H2O2の形で給水系に注入される。ここで限定される酸素
濃度及び水素濃度は高温水質用センサを用いて測定した
値でる。これらの制御は、コンピュータ演算システムに
よって自動的になされる。
〔実施例5(参考例)〕 本実施例は、第11図に示したシステムを実施例4とは別
の方法でプラント水質をコントロールするものである。
各場所で測定した電位の差が最少になるように、各場所
場所でO2注入、H2注入、H2O2注入等を行うことができ
る。実施例4で述べた方法をある一箇所でのみ適用する
と、その操作が他の場所では有効にならない場合が生じ
る。従って、プラントの各場所に設置した電位の差が0
に復するように、各場所で水質をコントロールすること
によってプラントの健全性を保つことができる。
〔実施例6(参考例)〕 第13図は、本発明を応力腐食割れ発生時期の予測に適用
した例を示す。条件及びシステム構成は実施例1の場合
と同じである。照合電極1−1と1−3間の電位差は、
1月より上昇しはじめている。3月までの電位の変動分
を非線形最小二乗法により変動を式の形で表し、その式
を用いてSCC発生が起こる電位を演算することにより、
4月頃よりSCC発生又はき裂進展が始まることを予測す
ることができる。
〔実施例7(参考例)〕 第14図及び第15図は、第,1,2,5,6,8,9,11図等に示した
装置に使用した内部照合電極の構造を示す。センサ本体
は、銀/塩化銀電極27,28にZrO229をコートしたものか
らなり、Pt−Rhケース30に収められている。ケーブルと
して、Pt−Rh/Al2O3/Pt−RhからなるMIケーブル25を用
いている。MIケーブル25とセンサ本体との間はガラス26
が封入されている。
第16図は、これらのECPセンサ(照合電極)を配管にマ
ウントした状態を示したものである。なお配管とは、再
循環系バイパス、炉水スプレイ系配管、原子炉浄化系配
管及び再循環系ライザ管などよりなるBWRプラント一次
系配管の曲管部、エルボ、溶接部、溶接熱影響部、又
は、原子炉圧力容器の一次系配管の溶接部及びホウ酸水
注入配管、炉心支持板、上部格子板、炉心スプレイ配管
よりなる炉水構造物の曲管部、溶接部及び溶接熱影響部
を含むものとする。第16図の右側に示した手段は、配管
のフランジ部にMIケーブル25を通しそこを溶接する方法
である。左側に示した手段は配管のフランジ部に雄コネ
クター31−1をねじ込みロック式(スウェジロック方
式)でケーブルをマウントする方法である。これらの方
法はγ線照射化においても使用が可能である。非照射化
もしくはγ線が弱い環境下においては、テフロンをパッ
キンとしてシールすることも可能である。
第17図は、ECPセンサを原子力プラントの炉内に装着す
る場合の手段を示したものであり、ECPセンサ1は、中
性子束モニタ案内管33を利用して原子炉内へ挿入するこ
とができる。そしてECPセンサ1はダウンカマ,アバブ
コア及びインコアなどの原子炉圧力容器35内の各場所へ
の設置が可能である。なお図中に制御棒駆動機構ハウジ
ング34が図示されている。中性子束モニタ案内管33から
の取り出し部は、第14図に示した手段を用いればよい。
〔発明の効果〕
本発明の腐食検知システムよれば、腐食環境にさらされ
た金属材料の応力腐割れや孔食等の局部腐食の発生を簡
便なシステムで、水質や温度が変化した場合も同一の装
置及び評価法で検出することができるため、各種プラン
トの各種水溶液と接する環境下で構造材料の健全性を診
断することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1を示す構成図、第2図は実施
例1をBWRプラントPLR配管に適用した図、第3図及び第
4図は実施例1を適用して応力腐食割れを検知した表示
を示すグラフ、第5図は実施例2を示す構成図、第6図
は第5図の照合電極配置を示す拡大図、第7図は実施例
2を適用して応力腐食割れを検知した表示を示すグラ
フ、第8図は実施例3を示す構成図、第9図は第8図の
照合電極を示す拡大図、第10図は実施例3を適用して異
種金属間腐食の発生を検知した表示を示すグラフ、第11
図は実施例4を示す構成図、第12図は実施例4を適用し
て応力腐食割れを検知した表示を示すグラフ、第13図は
実施例6を説明する図、第14図は実施例7の照合電極の
構造を示す図、第15図は第14図のA−A線の断面図、第
16図は第15図の取付状態を示す図、第17図は照合電極を
原子炉内に装着した図である。 1−1,1−2,1−3……照合電極、 5……接点切換装置、 13−1〜13−6……リード線、 14……溶接部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21D 3/08 GDB G X (72)発明者 山内 博史 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 大中 紀之 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 服部 成雄 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 大角 克己 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 平2−165045(JP,A) 特開 昭55−141663(JP,A) 特開 昭62−132105(JP,A) 特開 昭60−44858(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラントの水系配管の腐食監視部に複数の
    照合電極を挿入し、それぞれの照合電極で測定したそれ
    ぞれの電位差を互いに比較することにより、腐食の発生
    時期及び腐食の発生個所を検知することを特徴とする腐
    食検知システム。
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