JPH0711533B2

JPH0711533B2 - 車両の衝突検出装置

Info

Publication number: JPH0711533B2
Application number: JP62074477A
Authority: JP
Inventors: 功光栗原; 良一土屋
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 1987-03-30
Filing date: 1987-03-30
Publication date: 1995-02-08
Anticipated expiration: 2010-02-08
Also published as: JPS63241467A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、車両のエアバックシステム等に用いる衝突検
出装置に関する。

（従来の技術）従来、この種装置として、USP4164263号により、歪ゲー
ジをピックアップとして用いた加速度センサと、その出
力側の信号処理回路とを備え、車両の衝突で加速度セン
サが設定値以上の加速度を検出したとき、信号処理回路
から出力を発生して、エアバック等の安全装置を作動さ
せるようにしたものは知られる。

（発明が解決しようとする問題点）ところで、加速度センサの故障や信号処理回路の断線等
の衝突検出装置の異常の有無を診断する場合、従来は加
速度センサに機械的振動を与え、信号処理回路からの出
力を測定機器を用いて計測するようにしており、作業が
面倒で通常ユーザーによる衝突検出装置の診断は行われ
ていない。

本発明は、かかる現状に鑑み、異常の有無を自動的に診
断する機能を持った衝突検出装置を提供することをその
目的とする。

（問題点を解決するための手段）本発明は、上記目的を達成すべく、加速度センサと、該
加速度センサの出力側の信号処理回路とを備える車両の
衝突検出装置において、該加速度センサのピックアップ
を圧電素子で構成し、該圧電素子の接地端とは逆側の端
部に前記信号処理回路に接続される出力端子と、該出力
端子から分離した入力端子とを設け、該入力端子に該圧
電素子の逆圧電効果を生じさせる診断パルスを入力する
診断パルス発生器を設けると共に、該信号処理回路の出
力信号をモニターしてこの出力信号の前記診断パルスの
発生時における変化から故障の有無を判別する診断回路
を設けたことを特徴とする。

（作用）出力端子を設けた圧電素子の部分が圧電効果による出力
電圧を発生するセンサ部分として機能すると共に、入力
端子を設けた圧電素子の部分が逆圧電効果による歪を生
ずるアクチュエータ部分として機能し、そのため入力端
子に診断パルスを入力すると、逆圧電効果によるアクチ
ュエータ部分の歪でセンサ部分も歪まされて出力電圧が
生起され、この出力電圧が出力端子を介して信号処理回
路に入力され、信号処理回路の出力信号が変化する。然
し、圧電素子と信号処理回路との何れか一方でも故障し
ていると、診断パルスを発生させても信号処理回路の出
力信号は変化せず、従って、診断回路により圧電素子を
含めた装置全体が正常か否かを診断できる。

（実施例）図面は車両のエアバックシステムに本発明装置を適用し
た実施例を示し、第１図を参照して、（１）は加速度セ
ンサのピックアップとしての圧電素子、（２）は該圧電
素子（１）の出力側の信号処理回路であり、該回路
（２）は、圧電素子（１）の出力端子（1a）に接続され
るインピーダンス変換器（３）と、その出力側の積分器
（４）と、該積分器（４）の出力電圧が設定電圧以上に
なったときハイルベルの信号を出力する第１比較器
（５）と、該第１比較器（５）からのハイレベル信号で
オンするトランジスタ（６）とで構成され、該トランジ
スタ（６）をエアバック用の雷管（７）をバッテリー
（８）に接続する点火回路に介入し、衝突時に加速度セ
ンサの可動部により圧電素子（１）に衝撃力が加えられ
たとき、該圧電素子（１）から発生される出力電圧によ
りこれら変換器（３）と積分器（４）と第１比較器
（５）とを介してトランジスタ（６）がオンされ、雷管
（７）が点火されるようにした。

尚、圧電素子（１）自体が慣性マスにもなるようにし
て、加速度センサを圧電素子（１）単体で構成すること
も可能である。

図面で（９）は点火回路に介入される接点を有する誤発
防止用の機械式加速度センサ、（10）はフェールセーフ
リレーを示す。

前記圧電素子（１）は、これに逆圧電効果を与えるため
の入力端子（1b）を備えるものとし、該入力端子（1b）
に接続される診断パルス発生器（11）を設けると共に、
前記信号処理回路（２）の出力、即ち前記トランジスタ
（６）のオンオフを検出する診断回路（12）を設け、前
記フェールセーフリレー（10）を該診断回路（12）によ
りオンオフ制御すると共に、該診断回路（12）により制
御されるランプ等の警報器（13）を設けた。

該診断パルス発生器（11）は、例えば車速信号、クラン
キング信号、パーキングブレーキ信号から停車中のクラ
ンキング時を確認して診断パルスを発生すべく構成され
ている。この診断パルスが前記入力端子（1b）に入力さ
れると、該入力端子（1b）を設けた圧電素子（１）の外
周部分が逆圧電効果により歪み、この歪みにより出力端
子（1a）を設けた圧電素子（１）の中央部分も歪まされ
て圧電効果による出力電圧が生起され、この出力電圧が
出力端子（1a）を介して信号処理回路（２）入力され
る。そして、診断パルスの周期及び電圧を積分器（４）
から第１比較器（５）の設定電圧V₁以上の電圧が出力さ
れるように設定し、かくて診断パルスの発生によれば、
圧電素子（１）及び信号処理回路（２）に故障が無い限
り、トランジスタ（６）がオンされて、診断回路（12）
にバッテリー（８）からの電圧が入力されるようにし、
診断パルスの発生開始後所定時間経過しても該診断回路
（12）に電圧が入力されないときは、故障であると判断
して、フェールセーフリレー（10）をオフすると共に、
警報器（13）を作動させるようにした。

尚、診断パルスが発生されるのは停車中であるため、機
械式加速度センサ（９）の接点はオフされており、雷管
（７）に点火されることは無い。

第２図は、車両の走行中等機械式加速度センサ（９）の
接点がオンする可能性の有る状態で診断パルスを発生す
るようにした実施例を示し、このものでは信号処理回路
（２）に、第１比較器（５）と並列に第２比較器（14）
とワンショットタイマ（15）との直列接続回路を接続
し、該第２比較器（14）の設定電圧V₂を第１比較器
（５）の設定電圧V₁をより低くして、診断パルスの周期
及び電圧を、積分器（４）からの出力電圧V₂＜Ｖ＜V₁の
関係になるように設定し、さらにワンショットタイマ
（15）からの出力パルス巾を雷管（７）の点火に必要な
通電時間よりも短く設定した。

これによれば、診断パルスが圧電素子（１）に入力さ
れ、該素子（１）からの出力電圧で積分器（４）の出力
電圧が第２比較器（14）の設定電圧を上回ったときのワ
ンショットタイマ（15）からの出力パルスでトランジス
タ（６）が一時的にオンし、診断回路（12）による故障
診断が行われ、この際機械式加速度センサ（９）の接点
がオンしていても、雷管（７）が点火される前にトラン
ジスタ（６）がオフされ、電管（７）の点火には至らな
い。

尚、診断パルス発生器からのパルス発生時にオフされる
リレースイッチを点火回路に介入して、雷管（７）の誤
発を防止するようにしても良い。

（発明の効果）以上の如く本発明によるときは、加速度センサ及び信号
処理回路の故障の有無を自動的に診断でき、衝突検出装
置の信頼性を高められ、而もその構成は、診断パルス発
生器と信号処理回路の出力を検出する診断回路とを付加
すれば足り、構造簡単にして安価に得られる効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施の１例の回路図、第２図はその変
形例の回路図である。（１）……圧電素子、（２）……信号処理回路（11）……診断パルス発生器、（12）……診断回路

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】加速度センサと、該加速度センサの出力側
の信号処理回路とを備える車両の衝突検出装置におい
て、該加速度センサのピックアップを圧電素子で構成
し、該圧電素子の接地端とは逆側の端部に前記信号処理
回路に接続される出力端子と、該出力端子から分離した
入力端子とを設け、該入力端子に該圧電素子の逆圧電効
果を生じさせる診断パルスを入力する診断パルス発生器
を設けると共に、該信号処理回路の出力信号をモニター
してこの出力信号の前記診断パルスの発生時における変
化からの故障の有無を判別する診断回路を設けたことを
特徴とする車両の衝突検出装置。