JPH0696612B2 - 触媒の製造法 - Google Patents

触媒の製造法

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JPH0696612B2
JPH0696612B2 JP4051830A JP5183092A JPH0696612B2 JP H0696612 B2 JPH0696612 B2 JP H0696612B2 JP 4051830 A JP4051830 A JP 4051830A JP 5183092 A JP5183092 A JP 5183092A JP H0696612 B2 JPH0696612 B2 JP H0696612B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン重合用のホ
スフェート−含有クロム触媒の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭化水素溶液中でオレフィンポリマーを
製造するのに、支持されたクロム触媒を用いると、多く
の面から見て優秀な特徴を有する生成物を得ることがで
きる。またシリカに支持されたクロム触媒を用いてオレ
フィンポリマーをスラリー系で製造することができ、そ
の場合ポマリーは、希釈剤に懸濁した固形物質の小粒子
の形態で生成される。粒子形態法としばしば呼称される
この方法は、比較的複雑でないという利点を有してい
る。しかしながら、溶液法であれば容易に行えるような
ある種の制御操作が、粒子形態法ではかなり困難になる
ことがある。例えば、溶液法の場合には分子量の調節を
温度の変化で行うことができ、温度を高くすることによ
って低分子量(高メルト フロー)にすることができ
る。しかしながら、スラリー法の場合においては、温度
を上げることによって多少なりともメルトフローを高く
しようとすれば、ポリマーが溶液として溶解し、その結
果スラリー又は粒子形態法が破壊されるので、前記の温
度を変える方法は制約されざるを得ない。水素を用いる
ことにより、所与の触媒のメルトフロー能力の範囲が拡
大されることは公知である。しかしながら、単一のクロ
ム触媒系を用いたスラリー系において、メルトフローに
関する限り完全な範囲に及ぶポリマーを製造することは
今まで商用的に不可能であった。
【0003】また、スラリー又は粒子形態法で通常得ら
れるものよりも狭い分子量分布を有するポリマーを得る
ことがしばしば所望される。
【0004】クロムをすでに含んでいるベースをか焼す
ることには若干の問題を伴うので、支持されたクロムに
よるオレフィン重合用触媒系において、活性化を必要と
しないクロムを利用できれば有利であろう。しかしなが
ら、商用的に成果のあがる、支持されたクロムによるオ
レフィン重合用触媒は、クロムがシリカ上に支持され、
そして得られた組合せをか焼する触媒系に今まで限られ
ていた。その理由は、他の支持系では活性度がきわめて
低くなるためである。そのようなわけで、クロム触媒系
を利用するオレフィン重合は、クロム触媒によるオレフ
ィンポリマーの重合が最初に工業化された数十年前と同
じように、依然としてシリカ−含有ベース上のか焼クロ
ムを利用して行われている。
【0005】米国特許第4,219,444号明細書に
は、ホスフェートベース上のクロム化合物で製造された
オレフィン重合用触媒が開示されている。この特許の主
眼とするところは六価のクロム化合物の利用であるが、
ジシクロペンタジエニル クロム(II)を含む有機ク
ロム化合物についても開示している。この特許の実施例
のすべてから明らかなとおり、生産性がきわめて低い。
例えば表Iを見ると、生産性は312〜459であっ
て、これらの値は該特許の種々の実験結果をおおむね代
表しているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高度のメチ
ル枝(methyl branching)を有する新
規な超高分子量ポリマー(ultrahigh mol
ecular weight polymer)及び分
子量分布の狭いポリマーを形成できる、オレフィン重合
用の改良されたホスフェート−含有のπ−結合されたク
ロム触媒の製造法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の触媒の製造法
は、ホスフェートイオンの源泉物質とアルミニウム塩の
溶融物とを組合せ、中和してヒドロゲルを得、該ヒドロ
ゲルをキセロゲルに変換し、得られたキセロゲルを15
0〜800℃の範囲内の温度に加熱することによって活
性化し、その後、無水条件下においてビス−(シクロペ
ンタジエニル)クロム(II)化合物と組合せること、
を特徴とする。
【0008】本発明の一つの態様によれば、ビス−(シ
クロペンタジエニル)クロム(II)化合物及び該クロ
ム化合物用のホスフェート−含有化合物が有機金属助触
媒と組合せて利用される。本発明の別の態様によれば、
揮発性の水混和性有機化合物による共沸蒸留又は洗浄に
よって、燐酸アルミニウムから水を除去してホスフェー
ト−含有キセロゲルを形成し、該キセロゲルを活性化
し、そしてその後でビス−(シクロペンタジエニル)ク
ロム(II)化合物と組合わされる。本発明の他の態様
によれば、アルミニウム アルコキシド又は溶融物(m
elt)からオルト燐酸アルミニウムを形成し、シリカ
又はアルミナをホスフェート化するか、あるいはAlP
4 /シリカ組成物を形成することにより、ビス−(シ
クロペンタジエニル)クロム(II)化合物用の支持体
が形成される。
【0009】ホスフェート−含有支持体は、多くの方法
で形成することができる。支持体製造の四つの方法を以
下方法A、方法B、方法C及び方法Dの標題の下に説明
する。
【0010】方法A。方法Aの支持体は少なくとも優勢
的に無定形のオルト燐酸アルミニウムである。方法Aに
よれば、ホスフェート−含有支持体を三つの別々の技法
で形成することができる。第1技法として、本明細書の
一部として参照すべき米国特許第4,219,444号
明細書に記載の従来技法を用いることができる。この技
法では、水性媒質中でアルミニウム塩をホスフェート
イオン源と組合せ、そして塩基で中和してヒドロゲルを
得る。別法として極性有機溶剤を用いることができる。
方法Aのベース形成の二番目の技法は、米国特許第3,
904,550号明細書に開示されるアルミニウム ア
ルコキシドのような加水分解性の有機アルミニウム化合
物をオルト燐酸と組合せて直接キセロゲルを得る方法で
ある。
【0011】方法Aの三番目の技法によれば、アルミニ
ウム塩からのアルミニウム イオンとオルトホスフェー
ト イオン源とを含む反応体の濃縮塊状物から燐酸アル
ミニウムゲルが形成される。水の沸点又はそれよりも低
い温度で溶融するアルミニウム塩を用いるか、又は水溶
性のアルミニウム塩ときわめて少量の水とで構成される
シロップを形成することによって、上記の処理は達成さ
れる。
【0012】一般に、水和硝酸アルミニウムのような水
和アルミニウム塩は溶融しやすいので、メルト法用のア
ルミニウム イオン源として好適である。広義には溶融
性の任意のアルミニウム塩を用いうるが、臭化アルミニ
ウム及び水和アルミニウムブロメートも用いることがで
きる。所望により、アルミニウム塩の重量を基準にして
最高40重量%、より一般的には最高20重量%までの
付加水を含ませることができ、あるいはまた水和水(も
し、あるとして)からの水及び爾後の中和に用いる塩基
(もし、用いるとして)に含まれる水以外には水を加え
ない、すなわち、外部からの水を加えないこともでき
る。付加水というのは、水として実際に加えられる水を
意味し、成分の水和水(もし、あるとして)からの水及
び(又は)塩基からの水(もし、あるとして)は計算に
入れない。しかし、アルミニウム塩の重量を基準にして
1〜15重量%の水を加えると若干の利点がある。水の
%は、水和水を含めてのアルミニウム塩の実際の重量を
基準にしたものである。
【0013】別法として、必ずしも溶融しないが、アル
ミニウム塩の重量を基準にして40重量%又はそれ以下
の水中に溶解してシロップを形成するようなアルミニウ
ム塩を用いることができる。シロップを形成するときに
は、一般にアルミニウム塩の重量基準で5〜20重量%
の水が用いられる。本発明のこの態様に用いるのには、
例えば硫酸アルミニウムが理想的である。
【0014】ホスフェート イオン源は、オルトホスフ
ェート イオンの任意の源泉物質であってよく、一般的
にはオルト燐酸又はオルトホスフェート、例えば一塩基
性燐酸アンモニウムもしくは二塩基性燐酸アンモニウム
又はそれらの混合物である。
【0015】もし溶融物を用いるとすれば、温度は選択
されたアルミニウム塩が溶融する温度、又はそれよりも
高い任意の温度であってよい。反応は空気を包含する任
意の雰囲気内、又は例えば不活性雰囲気下で実施するこ
とができる。一般には65〜200℃、好ましくは65
〜100℃の温度を用いる。好ましいアルミニウム塩が
73℃で溶融するAl(NO3 3 ・9H2 Oであるこ
とを考えると、このアルミニウム塩を用いることを基準
とした最も好ましい温度は約80℃±5℃ということに
なる。もし、水溶性アルミニウムと水との非常に濃縮さ
れたシロップを用いるとすれば、採用条件下における水
の沸点以下の任意の温度、好ましくは20〜100℃の
温度を用いることができる。
【0016】この方法の一つの利点は、燐酸アルミニウ
ムの形成過程においてきわめてわずかな水(もし、あっ
ても)が存在するにすぎないので、水を穏かに除去する
ために行われる、通常では液体の水混和性有機溶剤によ
る共沸蒸留又は洗浄を必要としないことである。しか
し、最も重要な利点は、濃縮された塊状物から物理的強
度に富むゲルが得られることである。もし多量の水が存
在すれば、水に混和性の有機溶剤を用いるのが望まし
く、またすべての場合にそのような溶剤を用いてもよ
い。
【0017】低細孔容積のヒドロゲルは、通常乾燥した
後で最高の気孔度を有するキセロゲルを生じるが、その
理由は、表面張力による圧縮に耐えうるすぐれた内部強
度を有するからである。従って、もし燐酸アルミニウム
1gに対してヒドロゲルが6cc又はそれ以下、一般に
3〜6cc/gを占めれば、希水溶液から従来技法で製
造された、1g当り約11cc又はそれ以上を占めるヒ
ドロゲルに較べ、触媒ベース用としていちだんと改良さ
れた気孔度を有するキセロゲルが得られるであろう。例
えば1g当り6ccというのは、任意の燐酸アルミニウ
ム各1gがヒドロゲル段階で6ccを占めることを意味
する。従って、第三の技法のホエフェートを定義する別
の方法は、アルミニウム塩溶融物/ホスフェート塊状物
又はアルミニウム シロップ/ホスフェート塊状物が、
3〜6cc/gを占めるヒドロゲルの得られる程度に濃
縮されているということである。外部から水を加えない
場合の理論的な最低値は、アルミニウム塩源として水和
硝酸アルミニウムを用いたときの約3cc/gである。
【0018】少量の硼素化合物、例えばB(OH)3
溶融物に混入して燐酸アルミニウムと共ゲル化させるこ
とができる。他の好適な硼素化合物には硼酸アンモニウ
ムのような硼酸塩が包含される。硼素化合物に関しての
共ゲル化されるということは、硼素化合物の存在下にお
いて燐酸アルミニウムが真のヒドロゲルに形成されるこ
とを意味する。ヒドロゲル構造内に硼素化合物がどの程
度にまで組込まれるかは不明である。燐酸アルミニウム
がゲル化されるときに含まれる硼素化合物の量は広範囲
に変動しうるが、一般には燐のモル数を基準にして約1
〜30モル%の硼素となるような量で硼素化合物を用い
る。
【0019】方法Aの第1及び第3技法での中和は、酸
相(アルミニウム塩/ホスフェート源混合物)を中和剤
と組合せるか、又はその逆のいずれかで行うことができ
る。一つの好適な実施法は、酸相を中和剤中に滴下する
方法である。これによってオルトホスフェートの小さな
球状物が生成される。特に第3技法の場合には、アルミ
ニウム塩溶融物とホスフェート イオン源とを大過剰の
水酸化アンモニウム中に滴下、噴霧又はその他の方法で
徐々に加える。次にこの球状物を回収し、洗浄及び乾燥
を行ってからか焼する。第1及び第3技法におけるゲル
化をpH4.0の近傍で行わないのが望ましい。ゲル形
成中のpHは少なくとも約6であってよい。一般に、ゲ
ル化を行うpHは5〜10、より一般的には6〜10で
ある。これは、完全な中和に必要な中和剤の約72%を
攪拌下に加え、次いで残部をすみやかに加えて4〜5の
pH範囲を急速に通り抜けることによって達成される。
別法として、完全な中和に必要な中和剤の約60〜70
%を組合せ、得られた生成物をゲル化が起きるまでエー
ジングしてもよい。任意の塩基を用いてよいが、濃水酸
化アンモニウム、アンモニアガス又はアルコールもしく
は他の非水性溶剤に溶解したアンモニアが好ましい塩基
性物質である。炭酸アンモニウムもエチレンオキシド又
はプロピレンオキシドと同様に中和剤として用いること
ができる。
【0020】アルミニウム及び燐成分は、燐対アルミニ
ウムの原子比が0.2:1〜1:1、好ましくは0.
6:1〜0.9:1の範囲内となるように選ばれる。こ
れらの組成物は便宜上種々の割合のアルミナと燐酸アル
ミニウムとの混合物とみなしうるが、実際にはそれらは
混合物ではない。
【0021】方法B。方法Bの支持体は、ホスフェート
化シリカ−含有物質であり、一般に80〜100重量%
のシリカを含み、残りがあれば、それはアルミナ、ボリ
ア、マグネシア、トリア、チタニア、ジルコニア又はそ
れらの混合物から選ばれる。例えば、シリカ−含有物質
は本質的にシリカ、及び0.2重量%をこえない量のア
ルミナ又は他の金属酸化物で構成されてよい。シリカが
存在すると活性度が低下するので、このものは本発明の
態様として好ましさの点で劣る。触媒に悪影響を与えな
いか、又は存在することによって生じる結果が無関係で
あるような他の成分を含ませることもできる。シリカ
は、1975年6月3日付で発行されたディエッツ(D
ietz)によるシリカ−チタニア共ゲルの製造法を開
示する米国特許第3,887,494号明細書又は19
75年8月19日付で発行されたウイット(Witt)
による合成シリカの製造法を開示する米国特許第3,9
00,457号明細書(これらの特許明細書はいずれも
本明細書の一部として参照すべきものとする)の記載に
従って製造された大形細孔物質であってよい。これらの
タイプのシリカは、本来高メルトフローのポリマーをも
たらすことが当業界で公知である。しかし、方法Bの支
持体を用いることの利点の一つは、ホスフェート化され
るべきシリカベースが大形細孔シリカでなくともよい点
である。従って、簡単なトレイ乾燥、オーブン乾燥又は
噴霧乾燥で製造された、比較的廉価なシリカを利用する
ことができる。これらのシリカは製造が容易であって経
費がかからず、しかも本来耐久性を備えている。
【0022】被ホスフェート化シリカ支持体を製造する
ための処理は、酸を支持体に加えるか、支持体を酸に加
えるかのいずれかにより、シリカキセロゲルとホスフェ
ートイオン源、例えばオルト燐酸とのスラリーを形成し
て簡単に実施するのが望ましい。別法として、オルト燐
酸塩を用いることができる。好ましい燐酸塩は燐酸一ア
ンモニウムであるが、燐酸二アンモニウムもしくは金属
ホスフェート、又はホスフェートに変換可能な任意の燐
化合物も用いることができる。燐化合物をシリカに添合
するには、適当な温度及び雰囲気を利用できるが、室温
の空気中で充分である。別法としては、POCl3 (ホ
スホリル クロライド)又はPCl3 (三塩化燐)のよ
うな燐化合物をガス状にし、その蒸気をシリカと接触さ
せてもよい。これらの物質は表面OH基と反応し、HC
lを放出する。この蒸気処理は、約400℃までの燐化
合物の気化温度で実施できる。
【0023】「被ホスフェート化」という用語は、本文
に記載のごとくシリカが燐化合物で処理されたものであ
ることを意味し、ホスフェート基がシリカに結合してい
なくてもよい。
【0024】別法的に、シリカのヒドロゲル段階におい
て、ホスフェート化剤をシリカに加えることもできる。
シリカ1モル当り0.001〜0.2、好ましくは0.
01〜0.1g原子の燐となるような量において燐成分
を加える。特に被ホスフェート化支持体の重量基準で1
重量%のクロムが用いられる場合には、1〜5モル%を
用いてクロム1原子当り燐が約1〜5原子となるように
するのが最も好ましい。一般にクロム1原子当りの燐の
原子の割合は0.1〜20、好ましくは1〜10の範囲
内である。表面積を基準にし、燐化合物が、BET窒素
収着法で測定したシリカ表面積1m2 につき約0.00
5〜1、好ましくは約0.01〜0.5mg Pとなる
に充分な量で含まれるのが望ましい。
【0025】方法C。方法Cの支持体はシリカ/ホスフ
ェートの組合せであるが、シリカの存在によって活性度
が低下するので好ましさの点では劣る。方法Cのシリカ
/ホスフェートの組合せは、四つの別々な技法で製造す
ることができる。まず第一の技法として、例えば本明細
書の一部として参照すべきキルビー(Kirby)の米
国特許第3,342,750号明細書(1967年9月
19日付)に開示されて当業界で公知のごとく、2種成
分を共沈殿させることができる。この技法によるとき
は、珪酸塩をアルミニウム イオン源及びホスフェート
イオン源と組合せてから中和してヒドロゲルの共ゲル
を形成する。珪酸塩はエチル シリケートのようなテト
ラヒドロカルビル オルトシリケートであるのが望まし
いが、珪酸ナトリウムも用いることができる。アルミニ
ウム成分は硝酸アルミニウムであるのが望ましいが、塩
化アルミニウム又は他のアルミニウム塩も用いることが
できる。ホスフェート イオン源はオルト燐酸であるの
が好ましいが、例えば一塩基性の燐酸二水素アンモニウ
ム及び二塩基性の燐酸水素アンモニウムも用いることが
できる。この反応は一般に水性媒質中で行われるが、極
性有機溶剤を用いてもよい。少量の硼素化合物、例えば
硼酸を反応混合物中に導入し、燐酸アルミニウム及びシ
リカと共ゲル化させることができる。他の好適な硼素化
合物には硼酸アンモニウムのような硼酸塩が包含され
る。硼素化合物についての共ゲル化されたということの
意味は、硼素化合物の存在下でシリカ/燐酸アルミニウ
ムがヒドロゲルに形成されたことをいう。ヒドロゲル構
造中に硼素化合物がどの程度に組込まれているかは不明
である。シリカ/オルト燐酸アルミニウム共ゲルが形成
される際の硼素化合物の量は広範囲に亘りうるが、一般
には燐のモル数を基準にして0.5〜15モル%の硼素
となるような量で用いられる。
【0026】任意の塩化性物質を用いてよいが、濃水酸
化アンモニウム、アンモニアガス、又はアルコール又は
非水性溶剤に溶解したアンモニアが好ましい塩基性物質
である。炭酸アンモニウムの単体又は組合せも、エチレ
ンオキシド及びプロピレンオキシドと同様に用いること
ができる。
【0027】中和処理は、酸相を中和剤に加えるか、又
はその逆によって実施できる。一つの好適な実施法は、
滴下、噴霧又は他の方法で酸相を塩基相に徐々に加える
方法である。pH少なくとも5、好ましくは少なくとも
6においてゲル化を起こさせるのが好ましい場合がよく
ある。ゲル化を行うpH一般に5〜10、好ましくは6
〜10の範囲内である。
【0028】pH4の近傍においてゲル化が自然に起こ
るので、これを回避することは、塩基又は他の中和剤の
72%、又は中和剤の60〜70%を徐々に加えた後、
ゲル化が起きるまで組成物をエージングするか、あるい
はまた72%の塩基を攪拌下に徐々に加え、そして残り
を前記のごとく急速に組合せて4〜5のpH範囲をすみ
やかに通り抜けることによって達成される。
【0029】他の物質、例えばチタニアをシリカ/オル
ト燐酸アルミニウム共ゲルと共沈殿させるか、又はゲル
化の過程で他の物質を存在させるのが望ましい場合も若
干ある。
【0030】方法Cの第2技法によれば、シリカのヒド
ロゲル又はキセロゲルを燐酸アルミニウムで含浸するこ
とによってシリカ/オルト燐酸アルミニウムの共ゲルが
製造される。このことは、アルミニウムイオン源及びオ
ルトホスフェートイオンをシリカのヒドロゲル又はキセ
ロゲルのスラリーと組合せ、次に溶剤を蒸発させてオル
ト燐酸アルミニウムを形成することによって実施され
る。オルト燐酸アルミニウムは、シリカの細孔内部のか
なり深奥部にまで形成されるものと考察される。別法と
して、乾燥シリカの上にアルミニウム及びホスフェート
各イオンの源泉物質を吸着させることもできる。これは
主としてシリカの細孔内における燐成分の含浸及び捕捉
(entrapment)である。シリカ キセロゲル
が用いられる場合、蒸発乾固させる代りに、1細孔容積
を超える液体が駆出されたが若干の液体が細孔内に残留
している時点で蒸発をやめ、中和剤を加えてゲルを形成
するか、あるいは最初から1細孔容積未満の量の液体を
加えておき、そして中和剤の添加によってゲルを形成す
ることもできる。シリカの範囲は方法Bにおけると同じ
でよい。
【0031】アルミニウム及び燐各成分、もし用いれば
塩基、及び溶剤の範囲に関しては、方法Cの第1技法に
ついて前述したのと同じである。これらの二つの技法の
間の唯一の相違点は、この第2技法においては、硼素化
合物、例えば硼酸アンモニウム又は硼酸をアルミニウム
塩の代りに用い、溶剤を蒸発させた際に、シリカ上に燐
酸硼素であろうと考察されるものを形成できる点であ
る。
【0032】方法Cの第3技法によるシリカ/ホスフェ
ートベースの製造においては、シリカ−アルミナ ヒド
ロゲル又はキセロゲルの存在下でオルト燐酸アルミニウ
ムのゲル化を行う。これによって、シリカの細孔中にオ
ルト燐酸アルミニウムを含浸させるのでなく、オルト燐
酸アルミニウム マトリックス内の分散相としてのシリ
カ−アルミナが形成される。この技法によれば、アルミ
ニウム イオン及びホスフェート イオンの源泉物質が
シリカ−アルミナのヒドロゲル又はキセロゲルと組合さ
れ、そして中和剤と組合せることによってオルト燐酸ア
ルミニウムが形成される。成分の範囲は、一塩基性の燐
酸アンモニウムが好ましいホスフェートイオン源である
ことを除いては前述の方法Cの第1技法におけると同じ
である。方法Cの第1技法におけると同じく、オルト燐
酸アルミニウムのゲル化の過程で硼素化合物を存在させ
てもよい。また、方法Cの第1技法で述べたpHについ
ての考察が、この技法においてもそのまま適用される。
【0033】方法Cの第4技法によるホスフェート組成
物の製造においては、シリカ−アルミナのキセロゲルと
オルト燐酸アルミニウムのキセロゲルとが単に物理的に
混合される。シリカ−アルミナ及びオルト燐酸アルミニ
ウムを別々に製造するための成分範囲は、方法Cの第1
技法で共ゲルを製造するのに用いたと同じである。より
広義には、オレフィン重合用触媒のベースとして用いる
のに好適なシリカ−アルミナの任意の公知製造法、及び
比較的高い表面積を有するオルト燐酸アルミニウムの任
意の公知製造法をそれぞれシリカ−アルミナ及びオルト
燐酸アルミニウムの製造に利用することができる。ま
た、方法Aの第3技法のごとく、水和硝酸アルミニウム
のように溶融しやすいアルミニウム塩の溶融物を形成
し、ホスフェート イオン源を加え、そして中和するこ
とによってオルト燐酸アルミニウムを製造することもで
きる。得られたシリカ−アルミナ及びオルト燐酸アルミ
ニウムの各キセロゲルを単に一緒に粉砕するか、慣用の
乾燥ブレンダー内でまぜるか、又は炭化水素のような非
反応性の希釈剤を用いたスラリー内で混合する。ホスフ
ェートの製造においては、方法Cの第1技法で述べたと
同じpHについての考察が適用される。
【0034】この混合を達成するための一つの方法は、
有効な混合を行うのに通常採用される流動床式活性化装
置内に、シリカ−アルミナ及びオルト燐酸アルミニウム
を粉末状態で仕込む方法である。別法として、シリカ−
アルミナ及びオルト燐酸アルミニウムを別々に活性化
し、二価のクロムを加えて後で両者を組合せてもよい。
【0035】方法Cにおけるアルミニウム及び燐各成分
は、燐対アルミニウムの原子比が0.2:1〜1:1、
好ましくは0.6:1〜0.9:1となるように選ぶ。
第2技法を除くすべての技法において、成分の相対的割
合に関しては、シリカ及びホスフェートは一般にホスフ
ェート1モル(又は燐1g原子)に対するシリカのモル
比で表わして10:1〜1:20、好ましくは2:1〜
1:2の割合で用いられる。態様2においては、シリカ
のモル数基準で1〜50、好ましくは5〜25モル%の
範囲内の量のホスフェートが一般に用いられる。
【0036】方法D。方法Dによるホスフェート−含有
ベースの製造においては、方法Bで述べたシリカのホス
フェート化と同じ方法でアルミナのホスフェート化を行
う。シリカの場合と同じく、アルミナのホスフェート化
はホスフェート化剤をヒドロゲル又はキセロゲルと組合
せることによって実施される。シリカのホスフェート化
に適用しうるホスフェート化剤の範囲がそのままアルミ
ナにも適用される。純粋なアルミナのホスフェート化に
加え、低い(約0.6未満、一般には0.4未満)燐対
アルミニウム比を有する、方法Aで記載した燐酸アルミ
ニウムを用い、それをホスフェート化剤で処理すること
により、表面に付加的なホスフェートを付与すること
も、ホスフェート含有ベースを製造するためのこの方法
の範囲内に包含される。アルミナは、最終触媒の品質に
影響を与えない他の成分を少量含んでいてもさしつかえ
ないが、一般論としては本質的に純粋なアルミナ又は低
燐の燐酸アルミニウムがよい。
【0037】もしアルミナヒドロゲルをホスフェート化
するならば、ヒドロゲルの洗浄に用いられる、水に混和
性の有機液体中に燐酸を添加するのが望ましい。より詳
しく説明すると、ヒドロゲルを水で洗った後、燐酸を含
ませたイソアミルアルコールのような有機液体で洗浄
し、次に濾過し、そして溶剤を蒸発させる。
【0038】出発物質が純粋アルミナであるか、又は低
燐オルト燐酸アルミニウムであるかに関係なく、方法D
は高アルミニウム含有量に起因しての若干の性状、例え
ば表面積が向上する一方、高ホスフェート含有量に起因
しての他の特性、例えばメルト インデックス ポテン
シャルの向上が得られる。純粋アルミナ又は低燐性の燐
酸アルミニウムの表面上にホスフェート層を付与するこ
とにより、前記の二つの傾向が有利に利用できる。
【0039】ホスフェート化剤は、アルミナの表面と反
応し、表面上の該反応生成物のP/Al比が0.2:1
〜1:1、好ましくは0.6:1〜0.9:1となるよ
うな量で用いられる。しかし実際には、所望によっては
多量のホスフェート化剤を用いてもよく、その場合には
過剰のホスフェート化剤をホスフェート化処理が完了し
た後で洗い流す。総体的にP対Al比は0.3:1未満
であり、一般には0.1:1〜0.3:1、好ましくは
0.1:1〜0.2:1である。0.05:1程度に低
くても充分であることが判った。ホスフェート化処理
は、15℃〜500℃の温度で一般に行われ、ホスフェ
ート溶液を用いたときは室温から溶剤の沸点まで、また
燐化合物の蒸気を用いたときは500℃までの温度が好
ましい。処理時間は1分ないし2時間であり、2〜30
分が望ましい。ホスフェート化したアルミナから得られ
る触媒が、エチレン重合において2個のモードを有する
分子量分布をもたらすことは驚くべきことである。
【0040】前記のヒドロゲル形成の四つの方法のいず
れにおいても、水に混和性の液体による共沸蒸留又は洗
浄によってヒドロゲルの水を除去してキセロゲルに変換
するのがきわめて望ましい。水の除去に有効な任意の水
混和性液体を利用することができる。一般にこの種の液
体は、比較的低い表面張力を有する、比較的揮発性の酸
素−含有の有機化合物である。この種の化合物の例に
は、アルコール、ケトン及びエステルが含まれる。特に
好ましいのはアルコール、例えばイソアミルアルコール
と、エステル、例えばエチルアセテートである。
【0041】方法Aに関してであるが、アルミニウム成
分及び燐成分の水溶液ならびに塩基の水溶液を用いる技
法1でヒドロゲルを製造する場合、遊離の水がヒドロゲ
ル中に含まれることは容易に理解できよう。方法Aの技
法2では、塩基を必要としないので、燐酸に含まれる若
干の水はあっても塩基からの水はなく、本質的には無水
製造法である。方法Aの技法3では、生成ゲル中に酸相
成分に由来する遊離の水分が本質的には含まれておら
ず、従って得られたゲルは、非水性系で製造されたヒド
ロゲルに特有の良好な性状を本来有している。しかしな
がら、アルミニウム成分の水和水及び(又は)塩基に由
来する若干の水が含まれる可能性もあるので、方法Aの
第3技法においては、生成ゲルを水で洗うのが望ましい
場合もあり、その場合共沸蒸留によって水を除去するの
が望ましい。
【0042】成分の水溶液を利用して行う方法Cの技法
1及び3では、過剰な遊離の水を含むヒドロゲルが形成
されるので、水に混和性の溶剤による共沸蒸留又は洗浄
が必要である。
【0043】上記の4種の方法(A、B、C及びD)の
いずれを用いたにせよ、得られた支持体はか焼又は活性
化され、そしてその後でクロム化合物と組合される。本
記載を通じてホスフェート成分を支持体又はベースと呼
ぶことにする。ホスフェート成分及びクロム成分の組合
せは、反応器に各々を別個の流れとして加えるか、又は
反応器に仕込む前にホスフェート成分上にクロム成分を
含浸することによって行うことができる。後者の場合、
クロム成分は無水の状態で加えられる。要約するに、触
媒を形成する技法は、ホスフェート−含有支持体の形
成;還元性、不活性又は酸化性の環境下で加熱すること
による支持体の活性化;及び無水条件下における二価の
クロム添加による触媒の形成(又は反応器への各成分の
別個の添加)を包含する。
【0044】クロム成分にしても、又はホスフェート成
分にしても、それ自体では有効な触媒ではないので、両
成分を別個の流れとして反応器に加えるにしても、ホス
フェートは支持体とみなすことができる。含浸及び乾燥
したホスフェートは、水及び(又は)空気を夾雑物とし
て含み、活性度が低下する可能性があるので、支持体お
よびクロム成分を別個の流れとして反応帯域に導入する
のが実際には望ましい。
【0045】若干の場合には、触媒を有機アルミニウム
化合物のような助触媒と共に用いて活性度を高めること
がある。例えば重合帯域における他の助触媒又は帯電防
止剤のような、触媒に影響を与えない他の成分を最終触
媒に含ませてもよい。
【0046】「キセロゲル」という用語は、ヒドロゲル
から遊離の水を除去して得られるゲルのことをいう。
【0047】キセロゲルの活性化は、当技術分野で公知
の温度で実施できるが、本発明のホスフェート−含有ベ
ースの活性化は、シリカベースに一般に用いられる45
0〜1000℃に較べてわずかに低目の温度、例えば1
50〜800℃、好ましくは400〜750℃で達成す
ることができる。理想的な活性温度は第1表を見るとよ
く判る。方法Cの技法4の場合、もしシリカ−アルミナ
及び燐酸アルミニウムを活性化処理がすんでから組合せ
るとすれば、各成分に最適の温度、すなわち、シリカ−
アルミナは450〜1000℃、そしてホスフェートは
150〜800℃の温度で活性化を行うことができる。
このように広範囲の150〜1000℃という温度を用
いることができる。好適な活性化の時間は1分ないし4
8時間、好ましくは0.5〜10時間である。
【0048】活性化環境が酸化性の環境であるときに
は、任意の酸化性環境でよいが、便利さと経済性とを考
えて空気のような酸素−含有環境が好ましい。好ましい
還元性環境は純粋なCO又はCO/N2 混合物である。
好ましい不活性環境はN2 又は真空である。単に価格の
点からすれば空気が好ましい。
【0049】用語「ビス−(シクロペンタジエニル)ク
ロム(II)化合物」は、ビス−(シクロペンタジエニ
ル)クロム(II)のみでなく、その置換誘導体であっ
て、エチレン重合触媒として機能する、被吸着置換ビス
−(シクロペンタジエニル)クロム(II)化合物の能
力をそこなわないような1個又はそれ以上の置換基がシ
クロペンタジエニル環に含まれているものも包含する。
特定的なビス−(シクロペンタジエニル)クロム(I
I)化合物であってクロモセン(chromocen
e)と呼ばれることもあるビス−(シクロペンタジエニ
ル)クロム(II)は、次のような推定式:
【化1】 を有する。
【0050】またビス−(フルオレニル)クロム(I
I)
【化2】
【化3】
【化4】
【0051】(式中、1個又は2個のR基は炭素数1〜
6のアルキル基から選ばれる)を有する置換配位子含有
のビス−(シクロペンタジエニル)クロム(II)化合
物も好適である。これらの物質は、2個の負に帯電した
シクロペンタジエニル配位子によって配位結合された二
価のカチオン(クロム)であると想像することができ
る。
【0052】ビス−(シクロペンタジエニル)クロム
(II)化合物は、多くの有機溶剤に可溶性の固体であ
る。好ましい溶剤は周囲温度における非極性液体であ
る。好適なタイプの溶剤にはアルカン、シクロアルカ
ン、アルケン及び芳香族炭化水素が包含される。溶剤の
例として、ペンタン、n−ヘキサン、デカン、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサン、1−ブテン、ベンゼ
ン、キシレン及びこれらの純粋化合物の1種又はそれ以
上の混合物があげられる。支持体を完全に湿潤し、そし
て支持体上に金属化合物が均一に分布するように、細孔
構造を充たすに充分な量のクロム成分の溶液を用いるの
が望ましい。支持体を含浸するのに用いるか、又は別個
に添加されるかに関係なく、一般的には溶液に約0.0
02ないし約25重量%の有機クロム化合物を含ませる
のが望ましい。
【0053】有機クロム化合物溶液の充分な容量は、活
性化された支持体の重量を基準にして0.01〜10、
好ましくは0.1〜5、より好ましくは約1〜3重量%
のクロムを提供する量である。支持体と有機クロム溶液
との接触は、任意の好都合な温度の下で常法、例えばス
ラリー化によって行われる。一般的には周囲温度が用い
られるが、溶剤の凝固点近くから約300°F程度の温
度までを接触期間中に用いることができる。接触時間は
2〜3秒から数時間までが適当である。クロム成分を別
個の流れとして加えるときにも同じ量が用いられる。こ
のクロム量は、従来技法における典型的使用量に較べる
とわずかに多量である。
【0054】活性化されたベース上へのクロム成分の添
合は、不活性雰囲気下、例えば窒素下又は真空下におい
て行うのが望ましく、得られた触媒は、使用時まで不活
性雰囲気内に保たれる。
【0055】もし助触媒を用いるならば、有機金属化合
物、好ましくはトリヒドロカルビルボラン、より好まし
くはトリアルキルボランがよく、このトリアルキルボラ
ンのアルキル基は炭素数1〜12、より好ましくは2〜
5のものである。例えばトリエチルボラン、トリ−n−
プロピルボラン及びトリ−n−ブチルボランが好適であ
る。式AlR′n 3-n (式中、xは水素又はハロゲン
であり、R′は炭素数1〜12のヒドロカルビル基であ
り、そしてnは1〜3の整数である)を有するアルミニ
ウム化合物は、前記のボランほど好ましくはないが、同
じく好適である。助触媒は触媒毒捕集剤として単に作用
するものと考察される。有機金属における「金属」とい
う用語の範囲には硼素が含まれるものとする。
【0056】もし助触媒を用いるならば、その量は金属
対クロムの原子比が0.5:1〜10:1、好ましくは
2:1〜5:1の範囲内となるような量とする。重合帯
域にもし溶剤が存在すれば、溶剤を基準にした金属化合
物助触媒の量は、一般に溶剤100万重量部当り0.5
〜20、好ましくは2〜10重量部の範囲内である。溶
剤を用いないときには、これらの量は反応器の全内容積
が基準となる。助触媒は触媒と予備混合してもよいし、
又は別個の流れとして重合帯域に添加してもよいが、後
者の方が好ましい。
【0057】本明細書の一部として参照すべきマクダニ
エル(McDaniel)らの米国特許第4,151,
122号明細書(1979年4月24日付)に記載され
ているように、従来技術のシリカ触媒は特別の処理、例
えば弗化物化又は還元及び再酸化処理されることがよく
あるが、本発明の支持体にも同じような処理をさらに施
すことができる。支持体を弗化物化することにより、高
分子量ポリマーを生じる触媒が得られる。また支持体は
二価のクロムと組合わされる前に、支持体上にクロムを
含むことができる。一般にこの種の場合のクロムは、か
焼工程中に存在するクロムに起因する六価のクロムであ
るが、二価のクロムに加えてゼロ価のクロム支持体上に
導入し、及び(又は)反応器への別個の流れとして添加
することができる。
【0058】本発明の触媒を用い、1分子当り2〜8個
の炭素原子を含む少なくとも1種のモノ−1−オレフィ
ンを重合することができる。この種の触媒は、エチレン
のホモポリマーならびに1分子当り3〜8個の炭素原子
を含む1−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンから
選ばれた1種またはそれ以上のコモノマーとエチレンと
のコポリマーを製造するのに特に適用される。これらの
ポリマーは、従来技法の装置及び接触法を用いた溶液重
合法、スラリー重合法及び気相重合法によって製造する
ことができる。モノマー又はモノマー類と触媒との接触
は、固形触媒についての当技術分野で公知の任意の方法
で行うことができる。一つの好都合な方法は、有機媒体
中に触媒を懸濁させ、重合工程を通じて触媒を懸濁状態
に保つように、混合物を攪拌することである。
【0059】本発明の触媒はスラリー重合法に用いるの
に特に適しており、メルトフローに関する限り全範囲に
及ぶポリマーを単一触媒を用いて製造することができ
る。メルトフロー インデックスが0であるほど小さい
(重量平均分子量が400万、より一般的には300〜
350万ほどに高い)超高分子量樹脂から、メルト イ
ンデックスが20又はそれ以上でなくてはならない紙被
覆及び射出成形グレードの樹脂に到るまでのあらゆるポ
リマーを、水素のような分子量調節剤利用によるだけの
単一触媒系を用いて製造することができる。水素は分子
量調節剤として公知のものであるが、本発明のホスフェ
ート−含有支持体に支持された触媒は水素に対して非常
に敏感であるため、水素の使用量を調節することによ
り、低メルトフローによって示されるきわめて高い分子
量を有するポリマーから、高メルトフローによって示さ
れるきわめて低い分子量を有するポリマーに到るまでを
製造することができる。
【0060】意外なことに、反応器温度が変動してもメ
ルトフローにそれほどの変化はなく、また活性化温度の
変動もメルトフローをさほど変化させない(活性化温度
の変動によって、活性度が変わることはもちろんであ
る)。従って、良好な活性度を保つのに、どのような活
性化温度及び反応器温度が要求されようとも、単一の触
媒を用いて広範囲の分子量を有するポリマーを製造する
ことができる。
【0061】エチレン系及び優勢的にエチレンのコポリ
マー系のスラリー重合に関しては、実施可能な温度範囲
は一般に焼く200〜230°F(93〜110℃)で
あり、できるだけ高いメルトインデックスを得るための
商用的なシステムは、一般に最高値にできるだけ近い温
度範囲、すなわち、225°F±5°F(107°±3
℃)で操作される。本発明の触媒は、通常225°F
(107℃)が用いられる系において、前記可能範囲の
最低温度範囲、すなわち、205°F±5°F(96℃
±3℃)で操作を容易に実施することができる。205
°F(96℃)よりも低い温度、例えば190°〜20
5°F(88〜96℃)の温度、また更には190°F
(88℃)よりも低い温度を用いても反応器が汚染され
ない。温度が低いほどモノマーの分圧が相対的に高くな
り、従って活性度が高くなる。
【0062】本発明の触媒系を用いることにより、5,
000〜10,000g/g触媒/時の範囲内の生産性
が得られる。
【0063】本発明の触媒は、モノマーとの最初の接触
時点から重合開始時点までの間に測定できるほどの誘導
時間(induction time)がないという利
点をさらに有している。第2図に示されているとおり、
いずれもホスフェート ベース上に支持されたゼロ価の
クロムと本発明のビス(シクロペンタジエニル)クロム
(II)化合物との間には根本的な差があり、本発明の
触媒はきわめてすみやかに高度の生産性レベルに達す
る。従って、ゼロ価のクロム系及び本発明の二価クロム
系は共に誘導時間がないという点でシリカ上の酸化クロ
ムとは異なるが、本発明の触媒には、高いポリマー生成
速度にきわめてすみやかに到達するという利点があり、
従って短期の滞留時間を用いる重合法には本発明の触媒
が理想的に好適である。例えば5〜40分の平均滞留時
間を用いることができ、場合によっては10〜30分の
平均滞留時間を用いることさえ可能である。
【0064】従来技法で水素を用いるときには、一般に
最高120psia(0.8MPa)まで、好ましくは
20〜70psia(0.01〜0.48MPa)の範
囲内の分圧で一般に用いられる。これらと同じ量の水素
を本発明に用いることができるが、水素に対する過敏性
の故に、本発明では5〜20psiaの水素を用いるの
が望ましい。
【0065】水素を利用したときに高メルトフローのポ
リマーを生成する本発明の触媒の傾向は、水素を用いた
ときに高メルトフローのポリマーを生成する他の触媒系
の傾向に対応するものではあるが、両者の相違は、本発
明の触媒が水素による分子量低下の作用に非常に敏感で
あり、水素の不存在下にあっては分子量が非常に高いポ
リマーを生成し、従って、メルトフローに関する限り非
常に広範囲に亘るポリマーを単一触媒で生成できること
である。
【0066】もしコポリマーを生成することが目的であ
るならば、0.5〜20モル%又はそれ以上のコモノマ
ーを用いることができるが、0.2〜3モル%のコモノ
マー添合をもたらすのに充分な量のコモノマーを用いる
のが望ましい。本明細書で「少なくとも優勢的にエチレ
ン」という用語を用いた場合、0.5〜20モル%のコ
モノマーと共に主要モノマーとしてエチレンを含む供給
物としての、本質的に純粋なエチレンモノマー供給物を
意味している。
【0067】この点に関し、HLMI/MI比(剪断レ
スポンス)は似たようなメルトインデックスを基準にし
た時にのみ意味があることを銘記すべきである。ここで
いうメルトインデックス(MI)はASTMのD123
8−65T、条件Eをさし、また高荷重メルトインデッ
クス(HLMI)はASTMのD1238−65T、条
件Fをさす。両者の相違は高荷重試験では21,600
gのおもりを用い、普通のメルトインデックス試験では
2,160gのおもりを用いる点である。優勢的にエチ
レンのポリマー及びコポリマーを試験する場合の温度は
いずれも190℃とした。
【0068】剪断レスポンスで測定するか、又はそれよ
りも新式のRDI(レオメトリック・ダイナミック分光
光度計指数)試験で測定するかに関係なく、Mw /Mn
(M W は重量平均分子量であり、そしてMn は数平均分
子量である)で表わした分子量分布は、クロム触媒を用
いた従来技術によってはいまだかつて得られたことがな
い程度に狭い。
【0069】さらにまた、第4図のサイズ・エキスクル
ージョン・クロマトグラフィー(SEC)曲線から明ら
かなごとく、水素の圧力を高くすることにより、メルト
フローが高くなる(分子量が低くなる)だけでなく、分
布状態が狭くなるように分布曲線が移動する。上部曲線
で表わされる試料中には超高分子量の画分が含まれ、そ
のものは溶液中に溶解しないために図に示されていない
ので、実際の分布曲線はさらに狭くなるはずである。
【0070】従来技術のクロム触媒を用いて得られる効
果とはまったく異なる効果が本発明の触媒によって得ら
れる別の事例は、本発明で得られるポリマーにはビニル
不飽和がほとんど含まれていないか、又は皆無である点
である。
【0071】以下の例中、生産性というのは操作時間内
に生成されたポリマーのg数を触媒のg数で割ったもの
であり、そして活性度というのは1時間当り、触媒1g
当りの生成ポリマーのg数である。収量は単に生成ポリ
マーの実際の重量を意味する。
【0072】例 I 商用銘柄の溶剤を適当な乾燥剤から蒸留し、使用するま
でアルゴン中に保存した。無水のクロモセンをストレム
・ケミカル社(Strem ChemicalComp
any)から購入した。特記しない限り、すべての処理
は不活性雰囲気下で行った。ビス−アレーン クロモ化
合物のCr(Tol)2 (ジトルエンクロム)及びCr
(Mes)2 (ジメシチレン クロム)を文献に記載の
方法で製造した。化合物Cr(Cum)2 (ジクメン
クロム)をアルドリッヒ・ケミカル社(Aldrich
Chemical Company)から購入した。
【0073】下記の実験に用いた燐酸アルミニウムは、
硝酸アルミニウムの溶融物及び一塩基性燐酸アンモニウ
ムを濃アンモニアで徐々に中和する方法によって製造し
た。得られたゲルを水、次いでアセトンで洗浄した後、
真空オーブン中70℃で乾燥した。乾燥酸素の流れの中
で3時間、適当な温度で活性化を行った。次いでアルゴ
ン流中で冷却し、最後にアルゴン又は窒素雰囲気下で貯
蔵した。P:Al比は0.8であった。
【0074】すべての重合操作は、2リットルの実験用
反応器内でスラリー(粒子形態)条件下で実施された。
特記しない限り、希釈剤はイソブタンであり、反応器温
度は96℃であった。反応器圧力は重合中550psi
gに保たれ、必要に応じてエチレンを供給した。反応器
への実際の仕込は、下記方法のいずれかによって行われ
た。
【0075】方法A: 支持体及びクロム溶液を別々の
流れとして導入。 100℃において少なくとも15分間、反応器を窒素流
でパージした後、系をイソブタンで数回フラッシングし
た。あらかじめ秤量をすませた支持体を気体イソブタン
に対してわずかに向流的に装入した。次に約500ml
の液体イソブタンを反応器に加えた。適当量の有機クロ
ムの溶液を射出口に入れ、残りのイソブタン仕込量と共
に反応器内に送りこんだ。所望によっては、その後で水
素を加え、そして最後にエチレンを加えて反応器の圧力
をあげた。
【0076】方法B: 有機クロム溶液による支持体の
含浸処理。 あらかじめ秤量をすませた支持体の試料をペンタンのよ
うな炭化水素中でスラリー化した。所望のCr:支持体
比となるような量の有機クロム溶液を加え、上澄液が完
全に脱色するまでスラリーを振盪した。過剰の溶剤をデ
カンテーションによって除き、触媒を真空中50℃で乾
燥した。方法Aに記載のパージ処理を行った後、秤量ず
みの触媒を自由流動粉末として反応器に装入した。次に
イソブタンの全仕込量を加え、適当量の水素を装入した
後、最後にエチレンを加えた。
【0077】レオメトリック・ダイナミック分光計(R
DS)を用いて流動学的データを得た。ポリマー試料を
最初に圧縮成形してスラブを作った。このスラブから厚
さ1/8″、直径1″の円形ディスクを切取り、分光計
の同心振動ディスクの間に挟んだ。温度を190℃に一
定に保ちながら、振動板の剪断応力によって誘引される
歪みの相内成分(貯蔵弾性率、G′)及び相外成内(損
失弾性率、G″)を振動周波数ωの関数として測定し
た。また溶融粘度もωの関数として測定した。
【0078】最適条件下における本発明の触媒の平均活
性度は約7〜8000g/gAlPO4 /時であったの
に対し、ビス−アレーンクロム/AlPO4 系について
の平均は約2〜3000g/gAlPO4 /時であっ
た。本発明の触媒系及びゼロ価のクロム触媒系について
の種々の実験で得られた重合データを表Iに示す。表
I、II、III及びIVに示すすべての実験は、方法
Aに従って行ったものであり、AlPO4 支持体のある
量(0.02〜22g)を反応器に仕込み、次に所与の
容量(1〜3ml)の有機クロム溶液(約0.015M
のn−ペンタン溶液)を装入して実施した。
【0079】
【表1】 表 I (Cp)2 Cr/AlPO4 a)及びCr(Mes)2 /AlPO4 b) 各触媒の重合データ 活性度 活性度 実験 クロム化合物 Cr重量%c) g/gAlPO4/ 時 g/g Cr/ 時 Crppm d) 1 (Cp)2 Cr 1.5 7000 457,000 2.2 2 (Cp)2 Cr 2.8 7200 258,000 3.9 3 (Cp)2 Cr 1.1 5100 463,000 2.2 4 (Cp)2 Cr 0.6 2700 450,000 2.2 5 (Cp)2 Cr 3.1 2200 73,000 13.6 6 (Cp)2 Cr 0.3 1300 458,000 2.2 対照 1 Cr(Mes)2 3.0 1670 56,000 17.8 〃 2 Cr(Mes)2 1.5 2580 169,000 5.9 〃 3 Cr(Mes)2 1.3 2430 194,000 5.2 〃 4 Cr(Mes)2 0.5 1780 374,000 2.7 〃 5 Cr(Mes)2 0.7 2110 317,000 3.2 〃 6 Cr(Mes)2 2.9 2580 89,000 11.2 〃 7 Cr(Mes)2 7.1 390 6,000 166.7
【0080】a) 600℃で活性化したAlPO4
支持されたビス−(シクロペンタジエニル)クロム(I
I)。 b) 600℃で活性化したAlPO4 に支持されたジ
メシチレンクロム(すなわち、ゼロ価)。 c) 燐酸アルミニウム仕込み重量基準によるクロムの
仕込み重量%。本表の実験はすべて方法Aを用いた。 d) 全Cr仕込み量を基準にしたポリマに対するクロ
ムのppm。これらのデータは、クロムの量を同じくし
た場合の生産性を較べた場合、ゼロ価のクロムよりもビ
ス−(シクロペンタジエニル)クロム(II)化合物の
方が優秀であることを示している。
【0081】
【表2】
【0082】a) トリクロロベンゼン(TCB)に不
溶性のポリマーの分子量≧4,000,000と推定さ
れる。 b) ジトルエンクロム
【0083】これらのデータは、本発明の触媒を用いて
メルトフローがゼロのポリマーを製造することが可能で
あることを示すものである。また、分子量が約2,50
0,000である市販の超高分子量ポリマー、ホスタレ
ン(Hostalen)GUR〔アメリカン・ヘキスト
社(American Hoehst)製〕よりもかな
り高い分子量のものが得られることも判る。
【0084】対照実験11〜16から判るとおり、ホス
フェート上のクロモセン(本発明)の生産性が3,00
0〜11,200であるのに較べ、シリカを別個に加え
たクロモセンの生産性ははるかに低い(138〜1,9
00)。さらにまた、22〜29(表III)に較べ、
対照実験の剪断レスポンス(53〜77)はきわめて高
い。ゼロ価のクロムとシリカとを別個に加えた場合は活
性を示さない。
【0085】空白部はデータが有効でなかったか、又は
何も得られなかったことを示す。
【0086】
【表3】 表 III 分子量分布についてのデータ 実験 化合物 2(psig) MI 剪断レスポンス HIa) 対照11 Cr(Mes)2 1 0.05 1590 77.8 〃12 Cr(Mes)2 3 0.49 350 - b) 〃13 Cr(Mes)2 5 0.70 521 41.8 〃14 Cr(Mes)2 10 4.50 196 30.0 〃15 Cr(Tol)2 1 0.02 413 - 〃16 Cr(Tol)2 3 0.36 257 - 〃17 Cr(Tol)2 5 1.18 196 - 15 (Cp)2 Cr 5 0.09 22 4.3 16 (Cp)2 Cr 10 0.22 29 6.3 17 (Cp)2 Cr 15 0.51 23 5.0 18 (Cp)2 Cr 20 5.57 22 3.3 19 (Cp)2 Cr 25 16.31 24 3.6
【0087】a)サイズ・エキスクルージョン・クロマ
トグラフィで測定した不均質指数、MW /Mn 。 b)−印は測定しなかったことを示す。
【0088】これらのデータは、本発明の触媒により分
子量範囲がきわめて狭い(剪断レスポンス22〜29)
ポリマーが得られることを示す。このように狭い分子量
分布は今までに得られたことがない。剪断レスポンスが
25よりも低いエチレンポリマーは、従来のエチレン技
術分野では知られていない。後記の表VIIIに示すご
とく、ホスフェート−含有支持体上のクロム(II)化
合物を用いて製造されたポリマーのメチル枝はきわめて
高度である。分子量分布が29以下であってメチル枝が
0.4モル%以上のポリマーは今まで知られていない。
【0089】
【表4】 表 IV RDS分析による流動学的データ 粘度 実験 化合物 支持体 2(psig) (Mポアズ) Tanδa) 20 (Cp)2Cr F-AlPO4 b) 0 106.0 0.15 21 (Cp)2Cr AlPO4 0 96.2 0.13 22 (Cp)2Cr AlPO4 20 14.2 1.47 23 (Cp)2Cr AlPO4 30 10.5 0.73 24 (Cp)2Cr AlPO4 50 1.0 3.00 対照12 Cr(Cum)2 c) AlPO4 0 24.1 0.27 〃 13 29.1 0.30
【0090】a) すべての値は190℃、0.1ラジ
アン/秒で測定した。 b) 弗化物化したAlPO4 。 c) ジクメンクロム。
【0091】これらのデータは、本発明の触媒が高粘度
ポリマーを製造する能力を本来有しているが、水素に対
して敏感であるため、粘度又はメルトフローに関して完
全な範囲に亘るポリマーを同一触媒で製造しうることを
示すものである。
【0092】例II 本例においては、例Iのように製造され、P:Al原子
比が0.8であるAlPO4 を700℃でか焼した。ビ
ス−(シクロペンタジエニル)クロム(II)でそれを
含浸し(方法B)、TEBを加え、又は加えずに用い
た。得られた結果は次のとおりである。 TEB 時間(分) 生産性(g/g) 0 40 1440 8ppm 75 3440
【0093】上記のデータから判るとおり、助触媒の使
用によって生産性がかなり高められる。トリエチルボラ
ン(TEB)を用いた実験は75分間で行い、TEBを
加えない実験は40分で行ったのであるが、第3図から
明らかなとおり、40分をすぎた後で形成されるポリマ
ーはほとんどないので、上記の比較試験は信用できる。
【0094】例III 本例においては、ヒル(Hill)らによる米国特許第
4,219,444号明細書(1980年4月26日
付)の記載に従って数種の従来技術による燐酸アルミニ
ウムを製造した。P/Al原子比が0.8である一つの
燐酸アルミニウムは、93.8g(0.25モル)のA
l(NO3 3 ・9H2 O及び23g(0.20モル)
のNH4 2 PO4 を2.5リットルの脱イオン水に溶
解して、これを製造した。攪拌溶液に40mlの濃水酸
化アンモニウム溶液(28%)を加えて混合物のpHを
約6にした。沈殿を濾別し、真空オーブン中80℃で1
夜乾燥し、例Iに記載したように乾燥生成物の活性化を
600℃で3時間か焼することによって行った。
【0095】例Iの方法Aにおけるごとく、実験1にお
けるエチレンの重合を次のように行った。活性化した前
記の燐酸アルミニウム0.1726gと表Iの実験1〜
6で用いたビス−(シクロペンタジエニル)クロム(I
I)溶液2mlとを反応器に仕込んだ。燐酸アルミニウ
ム仕込量を基準にしたクロム量は2.3重量%と計算さ
れた。水素の不存在下、550psigの反応器圧力及
び91℃の反応器温度において、1時間に300gのポ
リエチレンが生成された。計算活性度は1740gポリ
マー/gAlSO4 /時及び75,000gポリマー/
gクロム/時であった。
【0096】このデータから判るとおり、本例で用いた
クロムの量が包含される例Iの実験1、2及び3におけ
る本発明の触媒に較べ、本例の実験1で用いた対照触媒
の活性度ははるかに低い。本発明の触媒は、AlPO4
仕込量基準の活性度が5100〜7200gポリマー/
gAlSO4 /時であるのに対し、同じ基準での対照触
媒の活性度は1740gポリマー/gAlSO4 /時で
ある。
【0097】対照触媒の重合実験においては91℃の反
応器温度を採用したのに対し、本発明の触媒が96℃の
反応器温度で用いられたことを特記すべきである。スラ
リー重合においては、全反応器圧力が同一であれば、反
応器温度を低下させることによって有効なエチレン圧力
が増加するのである。従って、もし対照触媒を96℃で
用いるとすれば、91℃における上記生産性の数値は若
干低くなるはずである。
【0098】例IV 本例においては、本発明の触媒を用いて製造したポリマ
ーと、ゼロ価の触媒からのポリマーとの間の顕微鏡的組
織の差を赤外スペクトルで測定した結果を示す。
【0099】
【表5】 基/炭素原子1000個 実験 クロム MI ビニル メチル 添加剤 1 (Cp)2 Cr 0 HLMI 0.1 2.5 なし 2 (Cp)2 Cr 0 HLMI 0.1 1.7 TEB 3 (Cp)2 Cr 3000 0 10.8 H2 4 Cr(Cum)2 15 HLMI 5.2 6.0 なし 5 Cr(Cum)2 163 7.8 9.0 H2 6 Cr(Cum)2 0.14 4.8 6.1 TEB
【0100】例V 本例においては、すでに六価のクロムをその上に有して
いる燐酸アルミニウムベースとビス−(シクロペンタジ
エニル)クロム(II)化合物とを組合せたときの効果
を示す。燐酸アルミニウムと硝酸クロムとを共ゲル化さ
せ、AlPO4 の重量を基準にして1.5重量%のクロ
ムを含むように製造されたCr/AlPO 4 (P/Al
=0.8)を600℃でか焼し、1mlのクロモセン溶
液及び12ppmのTEBと共に反応器に装入した
(0.04〜0.1g)。102℃、550psigの
エチレンで実験。(水素は用いない。)結果は次のとお
りであった:
【0101】
【表6】
【0102】a) 密度、g/cm3 ;ASTM D
1505−68。 b) 曲げ弾性率、MPa;ASTM D 790−6
6。 c) 環境応力亀裂抵抗、F50時;ASTM D 16
93−70。
【0103】1) TEBを用いないでクロモセンを用
いた表IIの実験7及び8とこれらの実験とを較べる
と、次のことが明らかである:TEB又はH2の不存在
下でMI=HLMI=0が常に得られたのに対し、TE
B/Cr比の高い上記実験では測定可能なMI又はHL
MIとなった。 2) これらの実験を表IIIの実験16〜19と較べ
ると、実験16〜19ではMWDが狭いのに対し、TE
B及び二つのタイプを用いたときにはMWDが広くな
る。 3) 上記の実験1及び2では密度が高く、すぐれた剛
性(stiffness)が得られる。 4) 上記の実験ではESCR/Flex.組合せがき
わめて良好である。
【0104】例VI 本例においては、ホスフェートベースに付加してからか
焼すると有効である他のクロム触媒であっても、それを
別個の流れとして反応器に加えると有効でなくなること
を示す。t−ブチルクロメートをAlPO4 とは別の流
れとして反応器に加えた。燐酸アルミニウムのP/Al
比は0.8であった。これを700℃でか焼した。55
0psigのエチレンを用い、96℃で重合を実施し
た。0.2477gのAlPO4 からなる流れと、1/
4mlのt−ブチルクロメートヘキサン溶液からなる流
れ(0.01gr Cr/ml)(すなわち、計算値1
%のクロム)との別々の流れを反応器に加えた。8pp
mのTEBを用いた。実験は失敗であった。
【0105】例VII 本例においては、本発明の触媒系を利用しうる種々の組
合せ、及び種々の系とシリカ上のπ−結合した二価のク
ロムとの対比を示す。燐酸アルミニウムは例Iのごとく
製造し、また重合も例Iのごとく実施した。結果は次の
とおりであった:
【0106】
【表7】
【0107】1)特記しない限り空気中で活性化。 2)AlPO4 を単独で600℃でか焼し、次にCr+6
を加え、CO中250℃で活性化してCr+2とした。 3)Cr含有ベースを600℃でか焼し、次にベースに
由来のCr対ビス−(シクロペンタジエニル)クロム
(II)に由来のCrのモル比9/1において、ビス−
(シクロペンタジエニル)クロム(II)とは別個の流
れとして加えた。 4)0.002g/ml。 5)サイズ・エキスクルージョン・クロマトグラフィー
で測定した不均質指数、MW /Mn 。 6)空白部はデータが得られなかった、又は有効でなか
ったことを示す。
【0108】実験1は本発明による実験を示す。表から
判るとおり、特別の処理を施さなくても、本発明の触媒
系を用いることによって適度に良好な生産性が得られ
る。実験2は、アルキル硼素化合物のような助触媒を含
ませたときの利点及び生産性を示す。採用した実験条件
下においてクロモセンが汚染されたこともあるためデー
タに多少のばらつきが見られるが、データ全体を眺める
と助触媒利用の有利性が読取れる。実験3及び4は、+
2の状態のクロム(クロム+6を還元して得られたもの)
をすでに含んでいるベースと共にクロモセンを用いるこ
とが可能であることを示している。実験3の生産性は特
に良好であるとはいえないが、この実験はわずか30分
で実施されたものである。実験5は、クロモセンと組合
せて六価クロムを含む燐酸アルミニウムベースを用いる
ことにより、良好なメルトインデックスが得られたこと
を示している。実験6及び7はベースを弗化物化しうる
ことを示すものである。実験7は、TEBの有効性を本
当に表わしているとは考えられない。この実験はわずか
30分間行ったにすぎず、実験を終えたときが重合の開
始時点に当ったのか、又はなんらかの理由でクロモセン
が汚染されたのであろうと思わざるを得ない。実験8〜
10は、本発明によるポリマーが実用可能なメルトイン
デックスを有していること、及び生産性が比較的高いこ
とを示している。実験10と実験21との比較から、シ
リカに較べて燐酸アルミニウムと、ビス−(シクロペン
タジエニル)クロム(II)とを組合せて用いた場合に
生産性が著るしく向上することが判る。また、HLMI
/MI比を比較すると明らかなとおり、種々の分子量分
布が得られた。実験11は卓越した生産性を示す。実験
12及び13は、高生産性、実用可能なメルトインデッ
クス及び高密度が良好に組合されていることを示してい
る。
【0109】例VIII 本例においては、例Iに従って製造され、P:Al比が
0.9のAlPO4を600℃でか焼した。このベース
の含浸処理(方法B)を、クロモセンとして表示したビ
ス−(シクロペンタジエニル)クロム(II)及びDC
Cと表示したジクメンクロムを用いて行った。得られた
触媒はTEBを加えずに用いられた。得られた結果を次
表に示す。
【0110】
【表8】 表 VII 実験1 実験2 実験3 実験4 対照1 プロセス変数 反応温度(℃) 195 195 195 195 195 モノマー供給物(モル%)2 = 98.6 98.8 96.2 96.3 100 C3 = − − − − − C4 = − 1.2 3.8 3.7 − C6 = 1.4 − − − − その他 − − − − − 触媒 燐酸アルミニウム あり あり あり あり あり Cr源 クロモセン クロモセン クロモセン クロモセン DCC ポリマーの特性値 密度 0.9218 0.9202 0.9201 0.9195 0.9383 MI(HLMI) * * * * * MW UHMW UHMW UHMW UHMW UHMW MWD(GPC による) ** ** ** ** ** I.V.([η]) 16.08 16.13 16.06 13.70 *** C−13NMR の結果 見掛けのモノマー添合量2 =(モル%) 99.35 99.34 99.22 99.13 99.66 C3 =(モル%)(1) 0.44 0.47 0.49 0.47 0.10 C4 =(モル%)(2) 0.07 0.11 0.21 0.23 0.11 C6 =(モル%)(3) 0.14 0.01 〜0.08 0.05 〜0.13 その他(モル%) − 〜0.02 〜0.11 枝の合計(モル%) 0.65 0.66 0.78 0.87 0.34
【0111】* HLMIは測定不能であった。 ** 試料の溶解度が低いか、又は溶液が粘稠すぎてGP
Cによる測定が不能であった。 *** 試料が不溶性であった。 (1) すなわち、メチル枝。結果から見ると、プロピレン
コモノマーが供給物中に含まれていたらしい(もっと
も、純粋なものはありえないが)。 (2) すなわち、エチル枝。 (3) すなわち、ブチル枝。
【0112】前記のデータから判るとおり、プロピレセ
ンコモノマーの不存在下において、超高分子量及び高比
率のメチル枝を有する特異のポリマーが得られている。
従って、少なくとも0.4モル%のメチル枝及び超高分
子量を有するポリマーの製造が可能である。もちろん、
メチル枝を有するポマリーをエチレン及びプロピレンコ
モノマーを用いて形成することは容易であるが、このよ
うな高分子量を付与することはできない。モル%という
意味は、主鎖中の1対の炭素原子を基準にしたメチル基
の数のことである。すなわち、炭素原子200個の連鎖
中にメチル枝が1個あれば1モル%である。
【0113】例IX 本例においては、ホスフェート上のクロモセンとシリカ
上のクロモセンとの比較を行う。
【0114】
【表9】 表 VIII モノマー 観察された分子構造 実験 触 媒 供給物 及び概略の量 1 燐酸アルミニウム C2 = 単離されたメチル枝 (0.60 モル%C3 =) 2 燐酸アルミニウム C2 = 単離されたメチル枝 (0.50 モル%C3 =) 3 燐酸アルミニウム C2 = 単離されたメチル枝 (0.41 モル%C3 =) 4 燐酸アルミニウム C2 = 単離されたメチル枝 (0.32 モル%C3 =) 5 燐酸アルミニウム C2 = 単離されたメチル枝 (0.51 モル%C3 =) 6 燐酸アルミニウム C2 ,C6 = 単離されたメチル枝 (0.46 モル%C3 =) 7 燐酸アルミニウム C2 ,C6 = 単離されたメチル枝 (0.37 モル%C3 =) 8 ホスフェート化した C2 = 単離されたメチル枝 アルミナ (0.38 モル%C3 =) 対照1 シリカ共ゲル C2 = 長鎖の枝(5分子当り 2個)、すなわち、 0.1 モル% 未満 対照2 シリカ共ゲル C2 = 枝なし
【0115】実験1〜3から判るごとく、コモノマーを
用いずともメチル枝が得られる。表VIIの対照実験1
及び本例の対照実験1及び2は、燐酸アルミニウム上の
ゼロ価のクロムも、シリカ上のクロモセンも大量のメチ
ル枝を生じないことを示している。従って、ホスフェー
トベース上のクロム(II)の効果には、同じような系
で得られる効果とは予想できないほどの差がある。
【0116】以上、説明を目的として本発明を詳しく説
明したが、本発明がこれらの実施例によって限定される
ものと理解すべきではなく、本発明の精神及び範囲を逸
脱しない限り、すべての変更及び修正は本発明の範囲内
に包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒の調製工程を示すフローチャート
図である。
【図2】支持体の活性化温度と生産性との関係を示すグ
ラフである。
【図3】本発明の触媒とゼロ価のクロム触媒との間の時
間の関数としての重合速度を比較したものである。
【図4】分子量分布に及ぼす水素の影響を示す図であ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスフェート イオンの源泉物質とアル
    ミニウム塩の溶融物とを組合せ、中和してヒドロゲルを
    得、該ヒドロゲルをキセロゲルに変換し、得られたキセ
    ロゲルを150〜800℃の範囲内の温度に加熱するこ
    とによって活性化し、そしてその後で無水条件下におい
    てビス−(シクロペンタジエニル)クロム(II)化合
    物と組合せること、を特徴とするオレフィン重合用触媒
    の製造法。
  2. 【請求項2】 前記アルミニウム塩が水和硝酸アルミニ
    ウムであり、そして前記ホスフェート イオン源が一塩
    基性の燐酸アンモニウムであり、かつ、前記キセロゲル
    中のP/Alの比率が0.2:1〜0.9:1の範囲内
    である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記ビス−(シクロペンタジエニル)ク
    ロム(II)化合物がビス−(シクロペンタジエニル)
    クロム(II)である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記キセロゲルを400〜750℃の範
    囲内の温度に加熱することによって活性化する、請求項
    1〜3の任意の1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 水に混和性の有機液体による共沸蒸留又
    は洗浄によって該ヒドロゲルを該キセロゲルに変換す
    る、請求項1〜4の任意の1項に記載の方法。
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