JPH0690448B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0690448B2
JPH0690448B2 JP60138776A JP13877685A JPH0690448B2 JP H0690448 B2 JPH0690448 B2 JP H0690448B2 JP 60138776 A JP60138776 A JP 60138776A JP 13877685 A JP13877685 A JP 13877685A JP H0690448 B2 JPH0690448 B2 JP H0690448B2
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    • G03C1/00Photosensitive materials
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハロゲン化銀写真感光材料(以下、「写真感光
材料」)に関するものであり、特に帯電防止性を改良し
た写真感光材料に関するものである。
(従来技術) 写真感光材料は一般に電気絶縁性を有する支持体および
写真層から成つているので写真感光材料の製造工程中な
らびに使用時に同種または異種物質の表面との間に接触
摩擦または剥離をうけることによつて静電電荷が蓄積さ
れることが多い。この蓄積された静電電荷は多くの障害
を引起すが、最も重大な障害は現像処理前に蓄積された
静電電荷が放電することによつて感光性乳剤層が感光し
写真フイルムを現像処理した際に点状スポツトまたは樹
枝状や羽毛状の線班を生ずることである。これがいわゆ
るスタチツクマークと呼ばれているもので写真フイルム
の商品価値を著しく損ね場合によつては全く失なわしめ
る。例えば医療用又は工業用X−レイフイルム等に現わ
れた場合には非常に危険な判断につながることは容易に
認識されるであろう。この現像は現像してみて初めて明
らかになるもので非常に厄介な問題の一つである。また
これらの蓄積された静電電荷はフイルム表面へ塵埃が付
着したり、塗布が均一に行なえないなどの第2次的な故
障を誘起せしめる原因にもなる。
かかる静電電荷は前述したように写真感光材料の製造お
よび使用時にしばしば蓄積されるのであるが例えば製造
工程に於ては写真フイルムとローラーとの接触摩擦ある
いは写真フイルムの巻取り、巻戻し工程中での支持体面
と乳剤面の剥離等によつて発生する。またX−レイフイ
ルムの自動撮影機中での機械部分あるいは螢光増感紙と
の間の接触剥離等が原因となつて発生する。その他包装
材料との接触などでも発生する。かかる静電電荷の蓄積
によつて誘起される写真感光材料のスタチツクマークは
写真感光材料の感度の上昇および処理速度の増加によつ
て顕著となる。特に最近においては、写真感光材料の高
感度化および高速塗布、高速撮影、高速自動処理化等の
苛酷な取り扱いを受ける機会が多くなつたことによつて
一層スタチツクマークの発生が出易くなつている。
これらの静電気による障害をなくすためには写真感光材
料に帯電防止剤を添加することが好ましい。しかしなが
ら、写真感光材料に利用できる帯電防止剤は、他の分野
で一般に用いられている帯電防止剤がそのまま使用でき
る訳ではなく、写真感光材料に特有の種々の制約を受け
る。即ち写真感光材料に利用し得る帯電防止剤には帯電
防止性能が優れていることの他に、例えば写真感光材料
の感度、カブリ、粒状性、シヤープネス等の写真特性に
悪影響を及ぼさないこと、写真感光材料の膜強度に悪影
響を与えないこと(すなわち摩擦や引掻きに対して傷が
付き易くならないこと)、耐接着性に悪影響を及ぼさな
いこと(すなわち写真感光材料の表面どうし或いは他の
物質の表面とくつつき易くなつたりしないこと)、写真
感光材料の処理液の疲労を早めないこと、写真感光材料
の各構成層間の接着強度を低下させないこと等々の性能
が要求され、写真感光材料へ帯電防止剤を適用すること
は非常に多くの制約を受ける。
静電気による障害をなくすための一つの方法は感光材料
表面の電気伝導性を上げて蓄積電荷が放電する前に静電
電荷を短時間に逸散せしめるようにすることである。
したがつて、従来から写真感光材料の支持体や各種塗布
表面層の導電性を向上させる方法が考えられ、その一つ
にイオン性ポリマーの利用が試みられてきた。例えば、
特公昭57-53587号、同57-15375号、独国特許第1,745,06
1号、特公昭49-23827号、同55-14415号、同55-15267
号、特開昭48-89979号、米国特許第2,279,410号、同第
3,791,831号、特公昭47-28937号にはカルボキシル基を
有する(アニオン)ポリマーを写真感光材料の帯電防止
に利用する試みが開示されている。しかし、これらのポ
リマーは水可溶性であつて、これらのポリマーを添加し
たハロゲン化銀写真感光材料を現像処理すると、これら
のポリマーが(水性の)現像処理液に溶出して、現像処
理液中に蓄積し、その後に現像処理するハロゲン化銀写
真感光材料を汚染したり、ハロゲン化銀写真感光材料表
面に微小な溶出痕を残してハロゲン化銀写真感光材料に
曇りを生ぜしめたりするなどの問題があつた。又、これ
らのポリマーが添加されたハロゲン化銀写真感光材料の
層から、これらのポリマーが他の層へ拡散してしまい帯
電防止性能が著しく低下してしまうという問題もこれら
のポリマーは有していた。このような問題を解決するた
めにアクリル酸又はメタクリル酸のポリマーを架橋ラテ
ツクス化する試みが米国特許第4,301,240号に記載され
ている。このアクリル酸又はメタクリル酸の架橋重合体
は、先に述べたカルボキシル基を有する非架橋の重合体
の有する問題を解決することができた。
該架橋重合体は次に述べる2つの方法で製造することが
知られていた。すなわち、 (a)アクリル酸又はメタクリル酸を架橋モノマーと共
にアルカリ及び乳化剤の存在下で油中水型の逆相乳化重
合を行なつて架橋重合体の分散物としたのち該分散物を
破壊し、そしてこの重合体粒子を水中に再分散する方
法。
(b)アクリル酸又はメタクリル酸の短鎖脂肪族エステ
ルを架橋モノマーと共に乳化剤の存在下で水中油型の
(順相)乳化重合を行なつたのち、アルカリを添加して
アクリル酸又はメタクリル酸の短鎖脂肪族エステル部分
をケン化する方法である。しかしながら、上記何れの方
法も製造が厄介であり、しかも製造コストが極めて高価
となる欠点をもつている。すなわち(a)の方法では、
逆相乳化重合する際に多量の有機溶剤を必要とするし、
更に、該分散物を破壊しそしてそののちに重合体粒子を
水中に再分散させる操作が必要である。一方(b)の方
法ではアクリル酸又はメタクリル酸の短鎖脂肪族エステ
ルをケン化するに高温で長時間加熱攪拌を続ける必要が
ある。前記特許(米国特許第4,301,240号)の実施例に
よると125℃の高温で45時間の長時間を必要とする。
このように、上記何れの方法も操作が厄介であり、しか
も製造コストが極めて高くなる。該架橋重合体の製造コ
ストが高くなれば当然、該架橋重合体を使用する写真感
光材料の製造コストも高くなり、それだけ商品としての
価値は損なわれることとなる。従つて、該架橋重合体を
安価に製造することが強く要請される。
アクリル酸又はメタクリル酸を架橋モノマーと共に、直
接、水中油型の(順相)乳化重合し、そしてアルカリを
添加して中和すれば最も容易に、従つて最も安価に該架
橋重合体の水分散物を得ることができることは容易に理
解されよう。その方法は、例えばリサーチデイスクロー
ジヤー(Research Disclosure)誌161巻16102頃に記載
の方法が挙げられる。しかし、この方法で製造されたア
クリル酸又はメタクリル酸の重合体分散物を写真感光材
料の帯電防止層に添加した写真感光材料は現像処理時に
その膜が異常に膨潤し、ついには膜が剥がれ落ちてしま
うという問題を惹き起こしてしまうため、写真感光材料
の帯電防止剤として上記方法で製造されたアクリル酸又
はメタクリル酸の重合体分散物を使用することができな
かつた。我々は、製造コストが極めて安価であるという
上記製造法を利用し、かつ、上記のような膜の異常膨潤
や膜剥がれの問題を解決すべく架橋モノマーを共重合し
た架橋重合体分散物の合成を研究した結果本発明を成す
に至つた。
本発明の架橋重合体分散物は、架橋モノマーを含むこと
が特徴であり共重合比が10モル%以上であることが特に
好ましい。
(発明の目的) 本発明の目的は十分に帯電防止された写真感光材料を提
供することにある。
本発明の第2の目的は製造コストが安価で従つて商品価
値の高い帯電防止された写真感光材料を提供することに
ある。
本発明の第3の目的は現像処理によつてスカムの発生が
なくかつ曇りを生ずることがなくかつ膜の異常膨潤や膜
剥がれのない帯電防止された写真感光材料を提供するこ
とにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層を有し、かつ該ハロゲン化銀乳剤層又はそ
の他の層にアニオン性架橋重合体を含有するハロゲン化
銀写真感光材料において、該アニオン性架橋重合体が、
少なくとも1個の、アクリル酸、メタクリル酸及びイタ
コン酸、少なくとも2個の共重合可能なエチレン性不飽
和基を有しているアクリル酸エステルもしくはメタクリ
ル酸エステル及び重合開始剤を水中に添加することによ
り共重合して得られたアニオン性架橋重合体であること
を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によつて上記の
目的が達成されることを見出した。
以下に本発明の構成で重要なアニオン性架橋重合体の製
造法についてさらに詳細に説明を加える。まず、モノマ
ーについて述べる。少なくとも1つのアニオン性官能基
を含有している共重合可能なエチレン性不飽和モノマー
としては例えば一般式(I)で表わされるようなモノマ
ーがあげられる。
一般式(I) 式中、Rは水素原子もしくは置換又は無置換のアルキル
基を表わし、Lは2価、3価又は4価の連結基を表わ
す。lは0又は1であり、mは1、2又は3である。
Rには水素原子又はメチル基、エチル基、n−プロピル
基などの無置換アルキル基、カルボキシメチル基などの
置換アルキル基があげられる。これらのうち水素原子、
メチル基又はカルボキシメチル基が好ましい。
Lは2価、3価又は4価の連結基であり、2価の連結基
の場合には、−Q−、3価の連結基の場合には 4価の連結基の場合には が好ましい。ここにQは2価の連結基であり、その例は
アルキレン基(例えばメチレン基、エチレン基、トリメ
チレン基)、アリーレン基(例えばフエニレン基)、 (但し、Xは炭素原子数1〜約6個のアルキレン基又は
アリーレン基を表わす。以下同じ) 等を挙げることができる。
lは0又は1である。
mは1、2又は3である。
一般式(I)で表わされる共重合可能なエチレン性不飽
和モノマーの好ましい例としては次のものがあげられる
が、必らずしもこれらに限定されるものではない。
少なくとも2個以上の共重合可能なエチレン性不飽和基
を含有している架橋性モノマーの例としては次のものが
あげられる。ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリ
コールジメタクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、トリビニルシクロヘキサン、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラメタクリレート。これらのうちエチレングリコー
ルジメタクリレート、ジビニルベンゼン、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラメタクリレートが特に好ましいが、特にこれらに限
定されるものではない。
本発明のアニオン性架橋重合体の共重合比は、アニオン
性官能基を有するモノマーが30〜90モルパーセント、特
に50〜90モルパーセント、架橋性モノマーが1〜50モル
パーセント、特に10〜30モルパーセントであることが好
ましい。本発明の架橋重合体は複合機能を発揮させるた
めに、他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー単位
を共重合したモノマー単位を含んでいてもよい。この様
な共重合可能なエチレン性不飽和モノマーの例としては
エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、脂肪酸の
エチレン性不飽和エステル(例えば酢酸ビニル、酢酸ア
リル)、エチレン性不飽和カルボン酸のエステル(例え
ばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−
ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート)、モノエチレン
性不飽和化合物(例えばアクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル)またはジエン類(例えばブタジエン、イソプ
レン)等を挙げることができるが、必らずしもこれらに
限定されるものではない。
これらの第3のモノマー単位の共重合比は0〜50モルパ
ーセント、好ましくは0〜20モルパーセントである。
次に重合開始剤について述べる。重合開始剤としては高
分子合成に関する成書、例えば大津隆行、木下雅悦共著
「高分子合成の実験法」(化学同人)に知られているよ
うな重合開始剤を用いることができるが、本発明の製造
法には水溶性の重合開始剤が好ましい。水溶性の重合開
始剤としては過硫酸塩類やアゾ系のものが知られている
が、本発明の製造法には過硫酸カリウムなどのような過
硫酸塩類が特に良い結果を与える。重合開始剤の使用量
はモノマーに対して0.05〜5重量パーセント、好ましく
は0.1〜1.0重量パーセントである。
製造されるアニオン性架橋重合体は荷電を持つており、
水中で比較的安定に分散して存在するため、水中に界面
活性剤を加える必要がないことが多いが、補助的に界面
活性剤を加えてアニオン性架橋重合体の水中における分
散状態を安定化することもできる。以下に本発明に使用
できる界面活性剤の例をあげるが、使用できる界面活性
剤がこれらに限定されるものではないことは言うまでも
ない。
C12H25OSO3Na 本発明の架橋重合体は加熱した水中にモノマー及び重合
開始剤を同時に添加することにより得られる。
重合温度は本発明の製造法での最も重要な製造条件の1
つである。重合温度は通常は50〜80℃で行なわれること
が多い。本発明の製造法でも50〜80℃で重合することも
可能であるが、このような条件下では水、有機溶剤に非
分散、非溶解の凝集物が多量副生してしまうため、これ
らの除去を完全に行なわなければ面状の良好な塗布物を
形成することが不可能となる。これらの凝集物の除去は
除去のための費用及び収率低下によるアニオン性架橋重
合体の価格上昇をもたらすことが容易に想像されよう。
本発明においては重合温度は高い方が好ましい。
しかしながら水中での重合であるための制約から通常は
90〜98℃での重合が望ましいが、重合設備を工夫してさ
らに高温にて重合することも可能である。
本発明の製造法により製造されたアニオン性架橋重合体
を帯電防止剤として使用する場合、該架橋重合体にアル
カリを添加して中和した後使用することが好ましい。
以下に本発明の製造法により合成されたアニオン性架橋
重合体の具体例を示すが、必らずしもこれらに限定され
るものではない。
重合体例1 重合体例2 重合体例3 重合体例6 重合体例7 重合体例8 重合体例11 重合体例12 重合体例13 重合体例14 重合体例15 本発明の架橋重合体分散物の合成例を以下に示す。
合成例1架橋重合体1の合成 攪拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を装着した三ツ
口フラスコに乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム72%メタノール溶液を1.5g、蒸留水1300mlに
加えて、窒素気流下、内温95〜97℃に加熱攪拌した。ア
クリル酸120g(1.67mol)、エチレングリコールジメタ
クリレート80g(0.40mol)のモノマー混合液と、過硫酸
カリウム14.0g(0.05mol)を蒸留水400mlに溶解した水
溶液とを同時に150分間で滴下し、乳化重合した。滴下
終了後さらに内温95〜97℃で90分間重合した。約80℃に
冷却後、水酸化ナトリウム66.8g(1.64mol)を蒸留水20
0mlに溶解後、加えて中和を行なつた。室温まで冷却
後、砂状の凝集物を別し、架橋重合体例1の水分散物
2180g(固型分濃度11.3wt%)を得た。粘度は7cp(25
℃)、pHは7.6であつた。
合成例2架橋重合体3の合成 攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を装着した2l三
ツ口フラスコに乳化剤(合成例1で使用したものに同
じ)4.4g、蒸留水1に加えて窒素気流下、95〜98℃に
加熱攪拌した。アクリル酸92.0g(1.28モル)、ブチル
アクリレート28.2g(0.22モル)およびエチレングリコ
ールジメタクリレート33.0g(0.17モル)のモノマー混
合液と、過硫酸カリウム2.8gを蒸留水140mlに溶解した
溶液と、更に亜硫酸水素ナトリウム1.4gと塩化第1鉄0.
56gを蒸留水140mlに溶解した溶液との3者を同時に90分
で滴下し乳化重合した。その後過硫酸カリウム1.4gを蒸
留水5mlに溶解した溶液および亜硫酸水素ナトリウム0.7
gと塩化第1鉄0.28gを蒸留水50mlに溶解した溶液とを同
時に加え95〜98℃で更に90分重合を進めた。約80℃に冷
却後、水酸化ナトリウム51.2g(1.28モル)を蒸留水200
mlに溶解した液を加えて中和した。室温まで冷却後、固
化した重合物を別し、架橋重合体例3の水分散物1796
g(固型分濃度8.77wt%)を得た。粘度は7.9cp、pH7.
2、動的光散乱法による粒子径は0.55μであつた。
合成例3架橋重合体例6の合成 攪拌器、還流冷却器、滴下斗、温度計を装着した1三
ツ口フラスコに乳化剤(三洋化成(株)よりサンデツト
BLの商品名で市販されているもの、44wt%水溶液)5.8
g、蒸留水750mlを加えて窒素気流下、95〜98℃に加熱攪
拌した。アクリル酸48.0g(0.666モル)およびペンタエ
リストールテトラアクリレート58.7g(0.167モル)のモ
ノマー混合液体と、過硫酸カリウム1.4gを蒸留水100ml
に溶解した溶液とを同時に、150分間で滴下して乳化重
合した。その後、過硫酸カリウム1.4gを蒸留水50mlに溶
解した溶液を加え、95〜98℃で更に90分間重合した。約
80℃に冷却後水酸化ナトリウム26.6gを蒸留水120mlに溶
解した溶液を加えて中和した。室温まで冷却後、砂状の
重合物を別し、架橋重合体例6の水散物1106g(固型
分濃度10.01wt%)を得た。粘度は80cp(25℃)、動的
光散乱法による粒子径は0.28μ、pHは7.5であつた。
合成例4重合体例7の合成 攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を装着した1
三ツ口フラスコに蒸留水750mlを加えて窒素気流下、95
〜98℃に加熱攪拌した。メタクリル酸57.3g(0.666モ
ル)およびペンタエリストールテトラアクリレート58.7
g(0.167モル)のモノマー混合液体と過硫酸カリウム1.
4gを蒸留水50mlに溶解した溶液とを同時に150分間で滴
下して乳化重合した。その後過硫酸カリウム1.4gを蒸留
水50mlに溶解した溶液を加え、95〜98℃で更に90分間重
合した。約80℃に冷却後、水酸化ナトリウム26.6gを蒸
留水120mlに溶解した溶液を加えて中和した。室温まで
冷却後、固化した重合物を別し、架橋重合体7の水分
散物1115g(固型分濃度10.0%)を得た。pHは7.6であつ
た。
合成例5架橋重合体例12の合成 攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を装着した三ツ
口フラスコに乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム72%メタノール溶液を1.5g、蒸留水1300mlを
加えて、窒素気流下、内温95〜97℃に加熱攪拌した。ア
クリル酸120g(1.67mol)エチレングリコールジメタク
リレート80g(0.40mol)のモノマー混合液と、過硫酸カ
リウム14.0g(0.05mol)を蒸留水400mlに溶解した水溶
液とを同時に150分間で滴下し、乳化重合した。滴下終
了後さらに内温95〜97℃で90分間重合した。約80℃に冷
却後、水酸化ナトリウム53.3g(1.33mol)を蒸留水200m
lに溶解後、加えて中和を行なつた。室温まで冷却後、
砂状の凝集物を別し、架橋重合体例1の水分散物2170
g(固型分濃度11.3wt%)を得た。粘度は7cp(25℃)、
pHは6.3であつた。
合成例6架橋重合体例13の合成 攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を装着した2l三
ツ口フラスコに乳化剤(合成例1で使用したものに同
じ)4.4g、蒸留水1を加えて窒素気流下、95〜98℃に
加熱攪拌した。アクリル酸92.0g(1.28モル)、ブチル
アクリレート28.2g(0.22モル)およびエチレングリコ
ールジメタクリレート33.0g(0.17モル)のモノマー混
合液と、過硫酸カリウム2.8gを蒸留水140mlに溶解した
溶液と、更に亜硫酸水素ナトリウム1.4gと塩化第1鉄0.
56gを蒸留水140mlに溶解した溶液との3者を同時に90分
で滴下し乳化重合した。その後過硫酸カリウム1.4gを蒸
留水50mlに溶解した溶液および亜硫酸水素ナトリウム0.
7gと塩化第1鉄0.28gを蒸留水50mlに溶解した溶液とを
同時に加え95〜98℃で更に90分重合を進めた。約80℃に
冷却後、水酸化ナトリウム43.5gを蒸留水200mlに溶解し
た液を加えて中和した。室温まで冷却後、固化した重合
物を別し、架橋重合体例3の水分散物1196g(固型分
濃度8.77wt%)を得た。粘度な7.9cp、pHは6.2、動的光
散乱法による粒子径は0.55μであつた。
合成例7架橋重合体例14の合成 攪拌器、還流冷却器、滴下斗、温度計を装着した1三
ツ口フラスコに乳化剤(三洋化成(株)よりサンデツト
BLの商品名で市販されているもの、44wt%水溶液)5.8
g、蒸留水750mlを加えて窒素気流下、95〜98℃に加熱攪
拌した。アクリル酸48.0g(0.666モル)およびペンタエ
リスリトールテトラアクリレート58.7g(0.167モル)の
モノマー混合液体と、過硫酸カリウム1.4gを蒸留水100m
lに溶解した溶液とを同時に150分間で滴下して乳化重合
した。その後、過硫酸カリウム1.4gを蒸留水50mlに溶解
した溶液を加え、95〜98℃で更に90分間重合した。約80
℃に冷却後水酸化ナトリウム21.3gを蒸留水100mlに溶解
した溶液を加えて中和した。室温まで冷却後、砂状の重
合物を別し、架橋重合体例6の水散物1106g(固型分
濃度10.01wt%)を得た。粘度は80cp(25℃)、動的光
散乱法による粒子径は0.28μ、pHは6.8であつた。
合成例8加熱重合体例15の合成 攪拌器、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を装着した1
三ツ口フラスコに蒸留水750mlを加えて窒素気流下、95
〜98℃に加熱攪拌した。メタクリル酸57.3g(0.666モ
ル)およびペンタエリスリトールテトラアクリレート5
8.7g(0.167モル)のモノマー混合液と過硫酸カリウム
1.4gを蒸留水50mlに溶解した溶液とを同時に150分間で
滴下して乳化重合した。その後過硫酸カリウム1.4gを蒸
留水50mlに溶解した溶液を加え、95〜98℃で更に90分間
重合した。約80℃に冷却後、水酸化ナトリウム21.3gを
蒸留水100mlに溶解した溶液を加えて中和した。室温ま
で冷却後、固化した重合物を別し、架橋重合体例7の
水分散物1113g(固型分濃度9.69wt%)を得た。
本発明の架橋重合体は、使用する写真感光材料の種類、
形態又は塗布方式等により、その使用量は異なる。しか
しながら、一般には、その使用量は写真感光材料の1m2
当り0.1〜10gがよく、とくに0.5〜5gが望ましい。
本発明の架橋重合体分散物は写真感光材料の帯電防止層
中に適用する方法はそのまま、もしくは水、有機溶媒
(例えば、メタノール、エタノール、アセトン、メチル
エチルケトン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサ
ン、ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等、
特にメタノール、エタノールが好ましい)又はこれらの
混合溶媒を加えて稀釈したのち噴霧、塗布あるいは、該
溶液中に浸漬して乾燥すればよい。
又、ゼラチン、ポリビニルアルコール、セルロースアセ
テート、セルロースアセテートフタレート、ポリビニル
ホルマール、ポリビニルブチラール等のバインダーと共
に用いて帯電防止層としてもよい。
本発明の写真感光材料の最表面層には含フツ素界面活性
剤、マツト剤を添加するととくに好ましい効果が得られ
る、とくに含フツ素界面活性剤の併用では、スタチツク
マーク防止に効果が大きい。更に上記層には硬化剤、す
べり剤、アンチハレーシヨン防止染料等各種の目的の添
加剤を含有させてもよい。
本発明の架橋重合体と併用して好ましい効果の得られる
マツト剤としては硫酸バリウムストロンチウム、ポリメ
タクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−メタクリル酸
共重合体、粉末シリカ、酸化チタン等がある。マツト剤
の粒径としては1〜10μ、特に1〜5μであることが好
ましい。マツト剤の使用量としては感光材料の1m2当り
1〜1,000mg、特に10〜300mgであることが好ましい。
本発明の架橋重合体と併用して特に好ましく用いられる
含フツ素界面活性剤は、下記一般式で表わされる。
一般式(V) Rf−A−X 式中Rfは少なくとも3個のフツ素原子を含有する部分フ
ツ素化又は全フツ素化された置換、無置換のアルキル
基、アルケニル基、もしくはアリール基を表わす。Aは
二価の連結基を表わし、Xは水溶性基を表わす。
Aは、好ましくはアルキル基、アリール基及びアルキル
アリール基を表わし、これは酸素、エステル基、アミド
基、スルホニル基、硫黄の如き異種原子で中断された二
価の置換、無置換の連結基であつても良い。
Xは親水性基であり、例えば一般式 B−O)n5R13のポリオキシアルキレン基(ここでB
は−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−又は を表わし、n5はポリオキシアルキレン基の平均重合度を
表わし、1〜50の数である。又R13は置換、無置換のア
ルキル基、アリール基を表わす)で表わされるノニオン
基、親水性ベタイン基例えば (式中AlKは炭素数1〜5の低級アルキレン基例えばメ
チレン、エチレン、プロピレン、ブチレンを表わし、R
14、R15は炭素数1〜8の置換、無置換のアルキル基、
アリール基、例えばメチル基、エチル基、ベンジル基等
を表わす)および親水性カチオン基、 (式中、R14、R15、R16は前記R14と同義であり、Y
陰イオンを表わす。) であり、および好ましくは親水性アニオン基例えば−SO
3M、−OSO3M、−COOM、 等が挙げられる。ここでMは無機又は有機の陽イオンを
表わす。
本発明の代表的な含フツ素界面活性剤の具体例を以下に
示す。
化合物例 II−1 C7F15COOH II−2 HCF2 8CH2COONH4 II−3 C8F17SO3K II−5 HCF2 6COOCH2CH2CH2SO3Na II−10 C8F17CH2CH2OCH2CH2On5H n5:12 本発明で使用される含フツ素界面活性剤の使用量は一般
に写真感光材料の1m2当り0.001〜1gでよく、特に5〜3
00mgが好ましい。
本発明の架橋重合体を含む帯電防止層としては、乳剤層
と同じ側の下塗り層、中間層、表面保護層、オーバーコ
ート層、乳剤層と反対側のバツク層等が挙げられる。こ
の内特に、表面保護層、オーバーコート層又はバツク層
等の最表面層又はそれに隣接する層が好ましい。
本発明の架橋重合体を適用し得る支持体には、例えば、
ポリエチレンのようなポリオレフイン、ポリスチレン、
セルローストリアセテートのようなセルロース誘導体、
ポリエチレンテレフタレートのようなセルロースエステ
ル等のフイルム又はバライタ紙、合成紙又は紙等の両面
をこれらのポリマーフイルムで被覆したシートからなる
支持体及びその類似物等が含まれる。
本発明に用いる支持体には、アンチハレーシヨン層を設
けることもできる、この目的のためにはカーボンブラツ
クあるいは各種の染料、例えば、オキソール染料、アゾ
染料、アリーリテン染料、スチリル染料、アントラキノ
ン染料、メロシアニン染料及びトリ(又はジ)アリルメ
タン染料等があげられる。カーボンブラツク染料のバイ
ンダーとしては、セルロースアセテート(ジ又はモ
ノ)、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、
ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ポリメ
タクリル酸エステル、ポリアクリル酸エステル、ポリス
チレン、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリ酢酸
ビニル、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、メチル
ビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、ポリ塩化ビ
ニリデン、及びそれらの誘導体を用いることができる。
本発明に係る写真感光材料としては、通常の白黒ハロゲ
ン化銀写真感光材料(例えば、撮影用白黒感材、X−ra
y用白黒感材、印刷用白黒感材、等)、通常の多層カラ
ー写真感光材料(例えば、カラーリバーサルフイルム、
カラーネガテイブフイルム、カラーポジテイブフイル
ム、等)、種々の写真感光材料を挙げることができる。
とくに、高温迅速処理用ハロゲン化銀写真感光材料、高
感度ハロゲン化銀写真感光材料に効果が大きい。
本発明の写真感光材料に用いることのできるその他の構
成要件、たとえばハロゲン化銀乳剤の種類及び製法、化
学増感剤、分光増感剤、カブリ防止剤、安定剤、カラー
カプラー、ゼラチン等バインダー、硬膜剤、ポリマーラ
テツクス、塗布助剤、すべり剤、本発明の帯電防止剤以
外の帯電防止剤、及び本発明の写真感光材料の露光、現
像方法については特に制限はなく、たとえばResearch D
isclosure誌176巻22〜31頁(1978年12月)及び225巻20
〜58頁(1983年1月)の記載を参考にすることができ
る。
例えばゼラチンとしては酸処理ゼラチン又は石灰処理ゼ
ラチンを好ましく用いることが出来る。
硬膜剤としてはビニルスルホン基等を有する活性ビニル
化合物又は2,4ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリア
ジンの如き活性ハロゲン化合物が好ましく用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが本発明は
これに限定されるものではない。
実施例1 (1)試料の調製: 下塗りを施した厚さ180μのポリエチレンテレフタレー
トフイルム支持体の上に、下記組成のハロゲン化銀乳剤
層を塗布し、更にその上に下記組成の保護層を塗布し、
乾燥して白黒ハロゲン化銀感光材料を調製した。
(乳剤層) 厚さ:約5μ 組成及び塗布量 石灰処理ゼラチン 2.5g/m2 沃臭化銀(沃化銀1.5モル%) 5g/m2 1−フエニル−5−メルカプト テトラゾール 25mg/m2 (保護層) 厚さ:約1μ 組成及び塗布量 石灰処理ゼラチン 1.7g/m2 2,6−ジクロル−4−ヒドロ キシ−1,3,5−トリアジ ンナトリウム塩 10mg/m2 N−オレイル−N−メチルタウ リン酸ナトリウム 7mg/m2 試料No.1は上記組成のみから成り、試料No.2〜5は試料
No.1の組成に加えて保護層に本発明重合体又は比較重合
体を1.7g/m2相当量加えた。更に試料No.6〜9は試料No.
1の保護層のゼラチンの半分量を本発明重合体又は比較
重合体に置きかえ(0.85g/m2に相当)作成した。
(2)帯電防止性の判定法: 帯電防止能は表面抵抗率及びスタチツクマーク発生の測
定によつて決めた。表面抵抗率は試料の試験片を電極
間隔0.14cm、長さ10cmの真鍮製電極(試験片と接する部
分はステンレス使用)に挾さみ、タケダ理研製絶縁計TR
8651型で1分値を測定する。スタチツクマーク発生試
験は、ゴムシート上に未露光感光材料の帯電防止剤を含
む表面を下向きにして、上からゴムローラーで圧着後、
剥離することによりスタチツクマークを発生させる方法
によつた。
各測定条件は、表面抵抗率は25℃、25%RHおよび25℃10
%RHで測定し、スタチツクマーク発生試験は、25℃、25
%RHおよび25℃、10%RHで行なつた。なお、試料の試験
片の調湿は前記条件で一昼夜行なつた。
スタチツクマークの発生の程度を評価するために、各サ
ンプルを次の組成の現像液を用いて20℃で5分間現像し
た。
現像液組成 N−メチル−p−アミノフエノ ール硫酸塩 4g 無水亜硫酸塩 60g ハイドロキノン 10g 炭酸ソーダ(1水塩) 53g 臭化カリ 25g 水を加えて1とする。
スタチツクマークの評価は次の5段階の基準に従つた。
A:スタチツクマークの発生が認められない。
B:スタチツクマークが少し発生する。
C:スタチツクマークが相当発生する。
D:スタチツクマークが全面に発生する。
結果を第1表に示す。
比較重合体A 第1表から明らかなように本発明の重合体例1,2及び6
はいずれも充分な帯電防止性能を示した。これに対して
重合体を用いないブランクでは帯電防止性を示さず、著
しくスタチツクマークが発生し、さらに、比較重合体A
を用いた場合にはフイルムの処理時に膜が膨潤して剥れ
てしまつたため、スタチツクマークの試験はできなかつ
た。
このことから本発明の重合体の有用性は明らかであろ
う。
実施例2 本実施例は本発明重合体を感光材料のバツク面に使用し
た帯電防止層の現像処理時における膨潤挙動を下記の方
法により比較した。
(1)試料の調製 セルローストリアセテート支持体の片面にバツク層を、
バツク層と反対側に各層よりなる多層カラー感光材料を
作製した。
〔カラー感光層〕 第1層:ハレーシヨン防止層 黒色コロイド銀を含むゼラチン層 第2層:中間層 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノンの乳化分散物を
含むゼラチン層 第3層:第1赤感乳剤層 沃臭化銀乳剤(沃化銀:5モル%)…… 銀塗布量 1.79g/m2 増感色素I……銀1モルに対して 6×10-5モル 増感色素II……銀1モルに対して 1.5×10-5モル カプラーA……銀1モルに対して 0.04モル カプラーC−1……銀1モルに対して 0.0015モル カプラーC−2……銀1モルに対して 0.0015モル カプラーD……銀1モルに対して 0.0006モル 第4層:第2赤感乳剤層 沃臭化銀乳剤(沃化銀:4モル%)…… 銀塗布量 1.4g/m2 増感色素I……銀1モルに対して 3×10-5モル 増感色素II……銀1モルに対して 1.2×10-5モル カプラーA……銀1モルに対して 0.02モル カプラーC−1……銀1モルに対して 0.0008モル カプラーC−2……銀1モルに対して 0.0008モル 第5層:中間層 第2層と同じ 第6層:第1緑感乳剤層 沃臭化銀乳剤(沃化銀:4モル%)…… 塗布銀量 1.5g/m2 増感色素III……銀1モルに対して 3×10-5モル 増感色素IV……銀1モルに対して 1×10-5モル カプラーB……銀1モルに対して 0.05モル カプラーM−1……銀1モルに対して 0.008モル カプラーD……銀1モルに対して 0.0015モル 第7層:第2緑感乳剤層 沃臭化銀乳剤(沃化銀:5モル%)…… 塗布銀量 1.6g/m2 増感色素III……銀1モルに対して 2.5×10-5モル 増感色素IV……銀1モルに対して 0.8×10-5モル カプラーB……銀1モルに対して 0.02モル カプラーM−1……銀1モルに対して 0.003モル カプラーD……銀1モルに対して 0.003モル 第8層:イエローフイルター層 ゼラチン水溶液中に黄色コロイド銀と2.5−ジ−t−オ
クチルハイドロキノンの乳化分散物とを含むゼラチン
層。
第9層:第1青感乳剤層 沃臭化銀乳剤(沃化銀:6モル%)…… 塗布銀量 1.5g/m2 カプラーY−1……銀1モルに対して 0.25モル 第10層:第2青感乳剤層 沃臭化銀(沃化銀:6モル%)…… 塗布銀量 1.1g/m2 カプラーY−1……銀1モルに対して 0.06モル 第11層:保護層 ポリメチルメタアクリレート粒子(直径約1.5μ)ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム(100mg/m2相当)を
含むゼラチン層を塗布。
各層には上記組成物の他に、ゼラチン硬化剤や界面活性
剤を添加した。
試料を作るのに用いた化合物 増感色素I:アンヒドロ−5・5′−ジクロロ−3・3′
−ジ−(γ−スルホプロピル)−9−エチル−チアカル
ボシアニンヒドロキサイド・ピリジニウム塩 増感色素II:アンヒドロ−9−エチル−3・3′−ジ−
(γ−スルホプロピル)−4・5・4′−5′−ジベン
ゾチアカルボシアニンヒドロキサイド・トリエチルアミ
ン塩 増感色素III:アンヒドロ−9−エチル−5・5′−ジク
ロロ−3・3′−ジ−(γ−スルホプロピル)−オキサ
カルボシアニン・ナトリウム塩 増感色素IV:アンヒドロ−5・6・5′・6′−テトラ
クロロ−1・1′−ジエチル−3・3′−ジ−{β−
〔β−(γ−スルホプロポキシ)エトキシ〕エチルイミ
ダゾロカルボシアニンヒドロキサイドナトリウム塩 試料No.11〜13は上記層構成を持つ多層カラー感光材料
のバツク層の第2層に本発明の重合体又は比較重合体を
2.96g/m2添加して作製した。なお、本発明重合体又は比
較重合体を添加した場合、相当量のゼラチンを減らし
た。
(2)膜の膨潤率の測定法: 試験片を38℃の現像液(実施例1の現像液)中に2分間
浸漬後、膨潤した膜の原味を測定し、膜の膨潤率を次式
により算出した。
ここで膨潤した膜の厚味は、J.Photographic Sciience2
0、205〜210(1972)に記載の方法で測定した。
(2)膜はがれの測定法 現像・定着・水洗の各段階に於て処理液中でフイルムの
乳剤面に鉄筆を用いて引掻傷を2本交叉してつけ、その
傷の部分を線に直角方向に指頭でこする。乳剤層が傷以
上に剥離しない場合A級、最大剥離巾が5mm以内の時B
級、これより大の時C級とする。
(4)結果を第2表に記す。
第2表から明らかなように、比較重合体を添加したバツ
ク層は、膨潤率が非常に大きくなり、擦すると容易に膜
が剥れてしまうことが分かる。一方、本発明重合体をバ
ツク層に添加した膜は膨潤率が小さく、膜はがれが認め
られないことが分かる。
以下に本発明の好ましい実施態様を示す。
1.特許請求の範囲において、少なくとも1個のアニオン
性官能基を有している共重合可能なエチレン性不飽和モ
ノマー、少なくとも2個の共重可能なエチレン性不飽和
基を有している架橋性モノマー及び重合開始剤を水中に
添加することにより共重合して得られたアニオン性架橋
重合体を含有する層が表面保護層、オーバーコート層、
バツク層などの最表面層又はそれに隣接する層であると
ころの写真感光材料。
2.特許請求の範囲において、少なくとも1個のアニオン
性官能基を有する共重合可能なエチレン性不飽和モノマ
ーが一般式(I)で表わされる化合物であるところの写
真感光材料。
3.特許請求の範囲において、一般式(I)におけるlが
0であり、かつmが1であるところの写真感光材料。
4.特許請求の範囲において、少なくとも2個の共重合可
能なエチレン性不飽和基を有している架橋性モノマーが
2官能又は4官能の架橋モノマーであるところの写真感
光材料。
5.特許請求の範囲において、少なくとも2個の共重合可
能なエチレン性不飽和基を有している架橋性モノマーが
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラメタクリレートであるところの写
真感光材料。
6.特許請求の範囲において、架橋剤モノマーの共重合比
が10〜30モルパーセントであるところの写真感光材料。
7.本発明のアニオン性架橋重合体が、少なくとも1個の
アニオン官能基を有する共重合可能なエチレン性不飽和
モノマーと少なくとも2個の共重合可能なエチレン性不
飽和基を有している架橋モノマー及び重合開始剤を水中
に添加することにより共重合して製造することを特徴と
する写真感光材料用帯電防止剤の製造方法。
8.少なくとも1個のアニオン性官能基を有する共重合可
能なエチレン性不飽和モノマー、少なくとも2個の共重
合可能なエチレン性不飽和基を有している架橋モノマー
及び重合開始剤を水中に添加することにより共重合して
得られたアニオン性架橋重合体を写真感光材料の構成層
の少なくとも一層に含有させることを特徴とする写真感
光材料の帯電防止法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−109831(JP,A) 特開 昭54−20977(JP,A) 特開 昭48−37488(JP,A) 特開 昭60−440(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲ
    ン化銀乳剤層を有し、かつ該ハロゲン化銀乳剤層又はそ
    の他の層にアニオン性架橋重合体を含有するハロゲン化
    銀写真感光材料において、該アニオン性架橋重合体が、
    少なくとも1個の、アクリル酸、メタクリル酸及びイタ
    コン酸、少なくとも2個の共重合可能なエチレン性不飽
    和基を有しているアクリル酸エステルもしくはメタクリ
    ル酸エステル及び重合開始剤を水中に添加することによ
    り共重合して得られたアニオン性架橋重合体であること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
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