JPH0689253B2 - オルガノポリシロキサン組成物及びその製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサン組成物及びその製造方法

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JPH0689253B2
JPH0689253B2 JP63332528A JP33252888A JPH0689253B2 JP H0689253 B2 JPH0689253 B2 JP H0689253B2 JP 63332528 A JP63332528 A JP 63332528A JP 33252888 A JP33252888 A JP 33252888A JP H0689253 B2 JPH0689253 B2 JP H0689253B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、オルガノポリシロキサン組成物及びその製造
方法に関する。
〔従来の技術〕
シリコーンゴム、シリコーングリース、シリコーンオイ
ルコンパウンド等のオルガノポリシロキサン組成物に
は、流動性の調節、機械的強度の補強、離型性や溶着性
の改善、並びに圧縮永久歪み、耐熱性及び耐薬品性の向
上を目的としてシリカ微粉末が配合されている。このシ
リカ微粉末として、ヒュームドシリカ、湿式法シリカ等
がある。しかし、これら従来のシリカ微粉末はいずれも
その表面に多数のシラノール基を有するため、これをそ
のままオルガノポリシロキサンに配合して得られるオル
ガノポリシロキサン組成物は、保存中にストラクチュア
リング、クリープハードニングなどと呼ばれる擬似架橋
を起こし、流動性や稠度が著しく低下したり、またゴム
では可塑化もどりが極めて大きくなるなどの問題が生じ
る。そこで、従来は、これらのシリカ微粉末を予め式:
R5 3SiCl(式中、R5はフッ素を含まない1価の炭化水素
基である)等で表されるクロロシランや、式:(R5 3Si)2
NH(式中、R5は前記と同じ)等で表されるシラザン化合
物と反応させて表面にあるシラノール基をシリル化して
得られる処理シリカをオルガノポリシロキサンに配合す
る方法;シリカ微粉末をシリコーンゴムに混練した後に
前記シラザン化合物やジアルキルシランジオール、アル
コキシシラン等を添加して反応させ、組成物中のシリカ
微粉末が有するシラノール基をシリル化するなどの方法
が行われている。このような方法によって処理されたシ
リカ微粉末を含有するオルガノポリシロキサン組成物
は、保存中のストラクチュアリングの発生を防止するこ
とができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来の方法によって表面にあるシラノール
基をシリル化されたシリカ微粉末を含有するオルガノポ
リシロキサン組成物は、離型性や透明性が不十分であっ
た。
そこで本発明の目的は、離型性や透明性に優れたオルガ
ノポリシロキサン組成物及びその製造方法を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記課題を解決するものとして、 (A)平均組成式(1): 〔式中、R1は炭素原子数1〜10のフッ素原子を含まない
置換又は非置換の1価の炭化水素基を示し、aは1.90〜
3.0の数であり、bは0〜1.0の数であり、a+bは1.90
〜3.0である〕 で表されるオルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)比表面積50m2/g以上のシリカ微粉末と、 (C)式(II): 〔式中、Rfは式: FC2q (ここで、qは1〜3の整数、nは1〜4の整数であ
る) で表されるパーフルオロアルキルエーテル基を含有する
炭素原子数3〜15の含フッ素有機基を示し、R1は前記と
同じ、R2は炭素原子数2〜10の2価の炭化水素基、cは
0、1又は2である〕 で表される基を含む分子量3000以下のシラザン化合物と
を反応させてなるフルオロシリコーン処理シリカ 1〜100重量部 を含むオルガノポリシロキサン組成物を提供するもので
ある。
本発明の組成物の(A)成分であるオルガノポリシロキ
サンは、前記平均組成式(I)で表されるものである
が、式中、R1は炭素原子数1〜10のフッ素原子を含まな
い置換又は非置換の1価の炭化水素基を示し、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニ
ル基、アリル基、シクロペンテニル基、ヘキセニル基等
の脂肪族又は脂環式不飽和炭化水素基;フェニル基、ト
リル基、キシリル基等の芳香族炭化水素基;クロロエチ
ル基、クロロプロピル基、シアノエチル基、メトキシエ
チル基等の置換炭化水素基等が挙げられる。aは1.90〜
3.0、好ましくは1.96〜2.40の数であり、bは0〜1.0、
好ましくは0〜0.40の数であり、a+bは1.90〜3.0、
好ましくは1.96〜2.40である。
このオルガノポリシロキサンの重合度は、通常、10000
以下であり、低粘度の液状のものからガム状のものまで
が含まれる。特に、液状のシリコーンゴム組成物を得る
場合には粘度が500〜100000cstのものが好ましい。
このオルガノポリシロキサンの具体例としては、例え
ば、下記式: (式中、d、e、f、g、h、i、j、k、l、m、
n、p、qは0又は正の整数) で表されるものが挙げられる。
これらのオルガノポリシロキサンの製造は、工業的に周
知の方法によって行うことができ、例えば、式: 〔ここで、R1は前記平均組成式(I)で定義したものと
同様のものであり、rは、例えば、3〜8である〕 で表されるシクロトリシロキサンやシクロテトラシロキ
サン等の環状のシロキサンと、トリオルガノジシロキサ
ン又は微量の水とを、酸もしくはアルカリ触媒の存在下
に平衡反応や開環反応等を行わせることによって行うこ
とができる。
本発明の組成物の製造は、まず(B)シリカ微粉末100
重量部を、(C)シラザン化合物1〜200重量部、並び
に必要に応じて(D)水0〜50重量部及び(E)湿潤剤
0〜20重量部を用いて処理してフルオロシリコーン処理
シリカを調製し、このフルオロシリコーン処理シリカ1
〜100重量部を前記(A)オルガノポリシロキサン100重
量部に混合する方法;(A)オルガノポリシロキサン10
0重量部、(B)シリカ微粉末10〜100重量部、(C)シ
ラザン化合物0.2〜200重量部及び(D)水0.1〜50重量
部並びに必要に応じて(E)湿潤剤0〜20重量部を混練
する方法などによって行うことができる。
本発明の組成物の成分であるフルオロシリコーン処理シ
リカの製造に用いられる(B)シリカ微粉末は、比表面
積50m2/g以上、好ましくは100m2/g以上のシリカ微粉末
であり、例えば、ヒュームドシリカ等の乾式シリカ:湿
式シリカなどが挙げられる。特に、オルガノポリシロキ
サン組成物として高い引裂き強度を有するシリコーンゴ
ムを得るためには、比表面積が200〜400m2/gのものが好
ましい。使用するシリカ微粉末の比表面積が50m2/g未満
であると、得られる処理シリカをシリコーンゴムに配合
しても十分な補強効果が得られない。このシリカ微粉末
の具体例としては、デグッサ社のアエロジル−130、20
0、300、380;キャボット社のMS−5、MS−7;日本シリカ
社のニプシルVN−3、LP、E220、A−330などが挙げら
れる。
また、フルオロシリコーン処理シリカの製造に用いられ
る(C)シラザン化合物は、前記式(II)で表される基
を含むものであるが、式中、Rfは一般式: FC2q で表されるパーフルオロアルキルエーテル基を含有する
炭素原子数3〜15の含フッ素有機基を示し、例えば、下
記式: (ここで、nは1〜4の整数) (ここで、nは1〜4の整数) で表される基を含むものである。このRfの具体例として
は、例えば、下記式: F(CF2CF2CF2O)2CF2CF2CH2O−、 CF3CF2O(CF2CF2O)2CF2OCF2CF2O− で表される基を挙げることができる。R1としては前記式
(I)に関して例示したものと同じものを挙げることが
できる。R2は2価の炭化水素基、例えば、エチレン基、
エチリデン基、トリメチレン基、フェニルエチレン基、
あるいは式: で表される基を挙げることができる。cは0、1又は2
である。
このシラザン化合物の分子量は3000以下、好ましくは10
00以下である。分子量が3000を超えるシラザン化合物を
使用するとその立体障害等のため反応性が低下しシリカ
微粉末表面のシラノール基を十分にシリル化できなかっ
たり、又は反応終了後未反応のシラザン化合物もしくは
その分解副生物の除去が困難となり不都合を生ずること
がある。
このシラザン化合物の具体例としては、下記式: 等で表されるものが挙げられる。
以上のシラザン化合物は1種単独でも2種以上を組合わ
せても用いられる。また、式: 〔(CHSi〕NH、〔CH=CH(CHSi〕NH 等で表される含フッ素有機基を含有しないシラザン化合
物と適当な割合で併用してもよい。含フッ素有機基を含
有しないシラザン化合物を併用する場合、上記式(II)
で表される基を含有するシラザン化合物/含フッ素有機
基を含有しないシラザン化合物の使用量の比は、通常、
100/1〜1/100である。式(II)で表される基を含有する
シラザン化合物が含フッ素有機基を含有しないシラザン
化合物に比して少なすぎると、含フッ素有機基によって
得られる効果が不十分となるおそれがある。
上記式(II)で表される基を含有するシラザン化合物
は、例えば、対応するクロロシランを、例えば、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、トリクロ
ロトリフルオロエタン、メタキシレンヘキサフルオライ
ド等の塩素化溶剤又はフッ素化溶剤に溶解し、アンモニ
アガスを吹き込んで反応させ、生成する塩化アンモニウ
ムを濾過もしくは水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリ
ウム水溶液等のアルカリ性水溶液で洗浄することにより
除去し、蒸留等により精製して単体又は混合物の形態で
得ることができる。
本発明の組成物の製造において、予め、(B)シリカ微
粉末を(C)シラザン化合物並びに必要に応じて(D)
水、(E)湿潤剤を用いて処理してフルオロシリコーン
処理シリカを得、これを(A)オルガノポリシロキサン
に混合する場合、フルオロシリコーン処理シリカの製造
は、上記(B)シリカ微粉末の所定量を反応器に仕込
み、室温で攪拌しながら、(C)シラザン化合物を滴下
又はスプレー等により添加するだけで、通常は緩やかに
発熱し、アンモニアガスを遊離しながら反応が進行し、
数時間から数日間熟成後、加熱又は減圧下にアンモニ
ア、シラノール又はポリシロキサン等の分解副生物、あ
るいは未反応のシラザン化合物を除去すれば、フルオロ
シリコーン処理シリカを得ることができる。反応は、室
温でも進行するが、さらに室温〜200℃の温度に加熱し
て反応を促進させることができ、例えば、反応時間を2
時間以内に短縮することもできる。このフルオロシリコ
ーン処理シリカの製造において、シラザン化合物の使用
量は、シリカ微粉末100重量部あたり1〜200重量部、好
ましくは10〜50重量部である。シラザン化合物の使用量
が1重量部未満であるとシリカ微粉末の表面のシリル化
処理が不十分となり、200重量部を超えると高価になる
ことや、反応終了後に未反応物や分解副生物の除去に多
大の処理工程を必要とし、経済的に不利である。
ここで、シリカ微粉末表面のシラノール基をシラザン化
合物と十分に反応させ、シラノール基のシリル化を十分
に行うため、シラザン化合物を添加する前に、水を滴下
又はスプレーにより添加することが好ましい。この水
は、シリカ微粉末とシラザン化合物の反応を促進させ、
シリカ微粉末の表面のシラノール基のシリル化を促進さ
せる働きをなすものである。また、室温以上の水を使用
するとシラザン化合物の分解を促進し、アンモニアの揮
散を促進させることができるので、好都合である。この
水の使用量はシリカ微粉末100重量部に対して0〜50重
量部、好ましくは2〜20重量部である。水の使用量が50
重量部を超えると、反応終了後に残存する水の除去に多
大の時間とエネルギーを必要とするため経済的に不利で
ある。
さらに、用いられるシリカ微粉末の表面を湿潤化し、シ
リカ微粉末とシラザン化合物の反応を十分に行わせるた
めに、必要に応じて湿潤剤を使用することができる。こ
の湿潤剤は分子量が3800以下のものが好ましい。
この湿潤剤としては、例えば、式: (CH3)2Si(OR4)2、CH3Si(OR4)3 〔式中、R4は水素原子または炭素原子数1〜4の1価の
炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、メトキシエチル基等を示し、s及びtは正の整数で
ある〕 等で表される化合物が挙げられる。
湿潤剤の使用量は、通常、シリカ微粉末100重量部あた
り0〜30重量部である。
また、(A)前記式(I)で表されるオルガノポリシロ
キサンに直接、(B)シリカ微粉末、(C)シラザン化
合物、(D)水及び必要に応じて(E)湿潤剤を配合し
て混練して本発明の組成物を製造する場合、例えば、 (A)前記平均組成式(I)で表されるオルガノポリシ
ロキサン 100重量部、 (B)比表面積50m2/g以上のシリカ微粉末 10〜100重量
部、 (C)水 0.1〜50重量部、 (D)前記式(II)で表される基を含む分子量3000以下
のシラザン化合物 0.2〜200重量部 及び (E)湿潤剤 0〜20重量部 を混練する工程を有する製造方法によっても本発明の組
成物を製造することができる。
以下、この製造方法を説明するが、シリカ微粉末の好ま
しい使用量、シラザン化合物の使用量及び水の使用量、
並びに各成分を直接配合して混練することを除いては前
記の方法と同様であり、以下、この点について説明す
る。
この製造方法において、例えば、(A)のシリカ微粉末
の使用量はオルガノポリシロキサン100重量部に対して1
0〜100重量部、好ましくは20〜50重量部である。また
(D)のシラザン化合物の使用量は、例えば、オルガノ
ポリシロキサン100重量部に対して0.2〜200重量部、好
ましくは2〜50重量部である。(D)シラザン化合物の
使用量が少なすぎると、シラザン化合物によるシリカ微
粉末の表面処理が十分に行われず、また多すぎると前記
のとおり反応終了後の後処理に多大の時間とエネルギー
を要するため経済的に不利である。また、水の使用量
は、例えば、オルガノポリシロキサン100重量部に対し
て0.1〜50重量部、好ましくは0.2〜20重量部である。水
の使用量が少なすぎると、シラザン化合物によるシリカ
微粉末の表面処理が十分に行われず、多すぎると反応終
了後に残存する水の処理が面倒になる。
また、この製造方法においても、前記と同様にシラザン
化合物として式(II)で表される基を含むシラザン化合
物とフッ基を含まないシラザン化合物を併用してもよ
い。
このオルガノポリシロキサン組成物の製造方法におい
て、上記(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)の
成分を密閉雰囲気下、室温で混合することにより、シリ
カ微粉末表面のシラノール基とシラザン化合物とが反応
し、シラノール基のシリル化が進行していくが、さらに
例えば、100℃前後に加熱すると反応が促進される。そ
の後、例えば、160℃程度に反応混合物を加熱し、反応
により生成したアンモニア、残存水分、副生物、未反応
のシラザン化合物等を揮散させて除去すればよい。この
とき、アンモニアの残存量を50ppm以下に除去すると好
ましい。得られる反応混合物中のアンモニアの量が50pp
mを超えると、例えば、残存アンモニアによるストラク
チュアリングの発生、また(A)のオルガノポリシロキ
サンが分子鎖末端にシラノール基を有する場合にはアン
モニアの触媒効果により縮合反応が生起し、得られる組
成物が増粘し易い。さらに、(A)のオルガノポリシロ
キサンがビニル基等の脂肪族不飽和基を有し、白金触媒
を用いてヒドロシリル化反応で硬化させる場合、アンモ
ニアによる白金触媒の被毒が起こり、硬化性の悪い組成
物となってしまうおそれがある。
このオルガノポリシロキサン組成物の製造において、用
いられるオルガノポリシロキサンが分子末端のシラノー
ル基を有する場合にはpH6以上の水を使用すると好まし
い。pHの調節は、例えば、アンモニア、炭酸アンモニア
等を用いて行うことができる。
以上のようにして得られる本発明のオルガノポリシロキ
サン組成物を硬化させるためには、用途、硬化方法、用
いられるオルガノポリシロキサン、シリカ微粉末、シラ
ザン化合物等にしたがって、適当な架橋剤、触媒等を添
加することができる。例えば、熱加硫ゴムでは、有機過
酸化物を添加して加熱、加圧により架橋・硬化すればよ
く、付加反応硬化型の液状ゴムでは、オルガノポリシロ
キサンとしてビニル基を含有するオルガノポリシロキサ
ンを用い、架橋剤として多官能性のハイドロジェンポリ
シロキサン、触媒として微量の白金触媒を添加して室温
又は加熱下に硬化させることができる。縮合型の液状ゴ
ムでは、オルガノポリシロキサンとして、例えば、末端
にシラノール基を有するシロキサンを使用し、架橋剤と
してアセトキシシラン、アルコキシシラン又はその部分
加水分解物等のシラノール基と架橋し得る多官能性のケ
イ素化合物を使用して硬化させることができる。
本発明により提供されるオルガノポリシロキサン組成物
は、オルガノポリシロキサン組成物の用途、要求性能、
性状等にしたがって適宜添加される添加剤を含んでいて
もよい。この添加剤としては、例えば、顔料、耐熱性向
上剤、接着助剤、離型剤、耐油性向上剤等が挙げられ
る。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。
調製例1 シリカ微粉末(比表面積200m2/g、日本アエロジル社
製、アエロジル200)10gをフラスコに仕込み、室温下、
攪拌しながらイオン交換水1.0gをゆっくり滴下した後、
下記式: で表されるジシラザン9.9gを徐々に滴下して反応させた
ところ、穏やかな発熱とアンモニア臭の発生が認められ
た。密閉雰囲気下、1時間攪拌した。次に、室温下、18
時間熟成させた後、反応混合物をホーロー皿に移し、ド
ラフト内で約6時間風乾させた後、熱風循環炉にて150
℃で16時間加熱処理により副生したアンモニア等の揮発
成分を除去し、白色微粉末状の処理シリカ14.3gを得
た。
得られた処理シリカの比表面積、炭素含有量及びフッ素
含有量を測定したところ、それぞれ105m2/g、9.5重量
%、14.9重量%であった。また、この処理シリカをガラ
ス瓶に水とともに入れ、振とうして水による濡れ試験に
供したところ、処理シリカはすべて水面上に浮上し、撥
水性を有することがわかった。
調製例2 ジシラザンとして、調製例1で使用したジシラザン4.9g
とヘキサメチルジシラザン0.9gとからなる混合物を滴下
した以外は調製例1と同様にして処理シリカを得た。
得られた処理シリカは白色微粉末状を呈し、比表面積、
炭素含有量及びフッ素含有量を測定したところ、それぞ
れ115m2/g、5.3重量%及び7.5重量%であった。また水
による濡れ試験にかけたところ、撥水性を示した。
実施例1〜2、比較例1 各例において、調製例1及び2で得られた処理シリカ、
並びに比較例1としてヘキサメチルジシラザンのみを用
いて製造した処理シリカ(比表面積120m2/g、炭素含有
量3.5重量%)のそれぞれを用いて、下記の組成: 一般式: で表され、粘度5000cStである両末端にビニル基を有す
るジメチルポリシロキサン 100重量部 処理シリカ 10重量部 式: で表されるビニルシロキサンと塩化白金酸とから調製さ
れた実質的に塩素分を含まない白金触媒(Pt濃度:1.0重
量%、トルエン溶液) 0.5重量部 式: 〔(CH=CH)・CHSiO〕 で表されるシクロテトラシロキサン 0.05重量部 からなる混合物を、3本ロールで均一に混練した後、一
般式: で表される架橋剤2.0重量部を配合して組成物を得、得
られた組成物の透明性及び粘度を測定し、さらに下記の
方法にしたがって離型性試験に供し、また硬化後の強度
を測定した。結果を第1表に示す。離型性試験 真空脱泡した組成物を、7×7×1.5cmの箱形の型に入
れた5×5×0.5cmの鏡面状金属ブロックの鏡面に塗布
した。室温下に16時間放置して硬化させ、型から取り出
してさらに2日間熟成、硬化させ、組成物の硬化物から
なる雌型を得た。得られた雌型に、ビスフェノール型の
液状エポキシ樹脂に架橋剤としてトリエチレンテトラミ
ンを主成分とする硬化剤を混合してなる樹脂組成物を流
し込み、80℃で30分間硬化させて得られた成形品を脱型
する操作を繰り返し、離型性及び表面の劣化を測定し
た。
離型性 各例で得られた組成物から作成した雌型についての離型
性を下記の基準で評価した。
A……硬化した成形品を脱型するときにほとんど抵抗が
ない。
B……AとCの中間 C……硬化した成形品を脱型するときにやや抵抗があ
る。
離型耐久性 ゴムの雌型表面の劣化に伴って成形品の艶が低下するこ
とから、成形品の表面の艶が低下するまで脱型操作を繰
り返し、その繰り返し回数で示した。
硬化後の強度 12×15×0.3cmの金型に組成物を入れ、上面をステンレ
ススチール製の板で平滑にならし、室温下に16時間放置
して硬化させた後、金型から取り出してさらに2日間熟
成・硬化させ成形シートを得た。この成形シートについ
てJIS K6301に準拠して硬さ、伸び、引っ張り強さを測
定し、また比重を測定した。
以上の結果から、本発明のフルオロシリコーン処理シリ
カを添加したシリコーンゴム組成物は、硬化物のゴム強
度は、やや劣るが、剥離性及び離型耐久性に優れている
ことがわかる。
実施例3 ニーダー中に、末端シラノール基停止ジメチルポリシロ
キサン(粘度:20000cSt)100g、式: で表されるジシラザン5.4g、ヘキサメチルジシラザン14
g及びイオン交換水6gを仕込み、5分間攪拌、混合した
後、ヒュームドシリカ(比表面積:300m2/g、日本アエロ
ジル社製、アエロジル300)46gを添加し、密閉雰囲気下
で混合した。熱とアンモニアガスの発生が認められた。
次いで、100℃で加熱しながら1時間混合した後、少量
の窒素ガスを流しながら150℃、700mmHgで加熱・減圧し
ながら約3時間攪拌し、アンモニア臭がなくなったこと
を確認した。その後、反応混合物を100℃以下に冷却
し、さらに上記と同じ末端シラノール停止ジメチルポリ
シロキサン50gを添加して混合した後、末端トリメチル
シロキシ基停止ジメチルポリシロキサン(粘度:30cSt)
40g及び末端シラノール基停止ジメチルポリシロキサン
(粘度:30cSt)10gを添加して混合し、3本ロールを用
いて均一に混練して組成物を製造した。
得られた組成物中の残存アンモニア量を測定したとこ
ろ、12ppmであった。また初期粘度及び150℃で2時間エ
ージングさせた後の粘度を測定したところ、それぞれ30
00ポアズ、3240ポアズであった。
また、下記配合処方の配合物を調製し、25℃で72時間放
置して硬化させた。
上記で得られた組成物 100g (n-C3H7O)4Si 3g (C4H9)2Sn(OCOC11H23)2 0.5g 得られた硬化物の機械的強度を測定したところ、下記の
結果が得られた。
硬さ 27 伸び 410% 引張り強さ 38Kg/cm2 引裂き強さ(JIS A) 21Kg/cm 〔発明の効果〕 本発明のオルガノポリシロキサン組成物は、離型性及び
透明性に優れるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)平均組成式(1): 〔式中、R1は炭素原子数1〜10のフッ素原子を含まない
    置換又は非置換の1価の炭化水素基を示し、aは1.90〜
    3.0の数であり、bは0〜1.0の数であり、a+bは1.90
    〜3.0である〕 で表されるオルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)比表面積50m2/g以上のシリカ微粉末と、 (C)式(II): 〔式中、R1は式:FC2q(ここで、qは1〜
    3の整数、nは1〜4の整数である)で表されるパーフ
    ルオロアルキルエーテル基を含有する炭素原子数3〜15
    の含フッ素有機基を示し、R1は前記と同じ、R2は炭素原
    子数2〜10の2価の炭化水素基、cは0、1又は2であ
    る〕 で表される基を含む分子量3000以下のシラザン化合物と
    を反応させてなるフルオロシリコーン処理シリカ1〜10
    0重量部 を含むオルガノポリシロキサン組成物。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のオルガノポリ
    シロキサン組成物の製造方法であって、前記(B)のシ
    リカ微粉末100重量部を前記(C)シラザン化合物1〜2
    00重量部、(D)水0〜50重量部及び湿潤剤0〜20重量
    部で処理してなる前記フルオロシリコーン処理シリカ1
    〜100重量部を、前記(A)オルガノポリシロキサン100
    重量部と混合する工程を有する方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載のオルガノポリ
    シロキサン組成物の製造方法であって、前記(A)オル
    ガノポリシロキサン100重量部、前記(B)シリカ微粉
    末10〜100重量部、前記(C)シラザン化合物0.2〜200
    重量部、並びに(D)水0.1〜50重量部及び(E)湿潤
    剤0〜20重量部を混練する工程を有する方法。
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