JPH0686896A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓋を閉鎖し忘れても、自動的に閉鎖させて、
運転を進めることができるようにする。 【構成】 脱水行程の直前に蓋が開放状態にあるとき、
蓋開閉駆動機構を作動させて蓋を閉鎖させ、この状態で
脱水行程を進行させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は蓋開閉駆動手段を有する
洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、いわゆる全自動洗濯機におい
ては、洗濯物出入口を開閉する蓋が、一般に、使用者の
手動により開閉されるようになっている。又、このもの
では操作が煩わしいと考え、蓋を、モータを主とした蓋
開閉駆動機構により開閉するようにしたものも一部供さ
れている。

【０００３】しかして、これらのものでは、いずれも、
蓋を開放させたまま脱水行程を進行させるのは危険であ
るから、蓋が開放された状態では、蓋スイッチの働きに
より、脱水行程の進行を止めるようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、蓋を開放させたままの状態では、運転が
それ以上進まず、不便であった。特に、運転の開始時に
蓋を一旦閉鎖させても、洗い行程中に洗濯物を追加投入
したり、水流等を確認したりするために蓋を開けること
があって、それでも洗い行程は進行するため、蓋を閉鎖
し忘れることがあり、このようなとき、脱水行程に至っ
たところで運転が停止され、運転がそれ以上進まないた
めに、使用者が気付くまで放置され、そして気付いた時
点から運転を再開させることになることから、その分、
運転終了までの時間が長くかかるという問題点を有して
いた。

【０００５】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、蓋を閉鎖し忘れても、その
蓋を自動的に閉鎖させて運転を進めることのできる洗濯
機を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の洗濯機においては、脱水行程の直前に蓋が
開放状態にあるとき蓋開閉駆動手段を作動させて蓋を閉
鎖させこの状態で脱水行程を進行させるようにしたこと
を特徴とする。

【０００７】

【作用】上記手段によれば、蓋を閉鎖し忘れていても、
蓋開閉駆動手段により閉鎖させることができ、そして更
に、その状態で脱水行程を進行させるから、運転がとぎ
れることがない。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図面を参照
して説明する。

【０００９】まず図２にはいわゆる全自動洗濯機の外箱
１を示しており、内部に洗い，すすぎ及び脱水のための
機構を配設している。外箱１上にはトップカバー２を装
着しており、このトップカバー２に洗濯物出入口（図示
せず）を形成すると共に、該洗濯物出入口を開閉する蓋
３を枢設している。

【００１０】蓋３は、詳細には図３に示すように、後部
３ａと前部３ｂとを屈伸可能に継合して成るもので、後
部３ａが後端部で支軸４を中心に上方へ回動して前部３
ｂを継合部３ｃから山折れ状に屈曲させながら開放さ
れ、そして、この状態から、下方へ回動して前部３ｂを
継合部３ｃから延ばしながら閉鎖されるようになってい
る。なお、この蓋３の前部３ｂの前端部にはローラ５を
設け、それによって上述の開閉がより円滑に行なわれる
ようにしている。

【００１１】しかして、上述の蓋３に対し、トップカバ
ー２の内部には該蓋３を開閉駆動する蓋開閉駆動手段と
して機能する蓋開閉駆動機構６を設けている。この蓋開
閉駆動機構６も、詳細には、モータ７を主体とするもの
で、該モータ７の回転駆動力を多数のギヤの組合せから
成るギヤ機構８を介して最終の扇形ギヤ９に伝え、この
扇形ギヤ９を必要な角度回動させて蓋３を上述のごとく
開放そして閉鎖させるようになっている。なお、この蓋
開閉駆動機構６には、図４及び図５に示すように、駆動
側軸１０から従動側軸１１にばね１２の加勢による摩擦
力で駆動力を伝達する摩擦クラッチ１３を設けており、
これによって、蓋３を使用者が手動にて開閉しようとし
た場合には、該摩擦クラッチ１３にすべりを生じて、ギ
ヤ機構８を破壊することなく蓋３の開閉が極力円滑に行
なわれるようにしている。

【００１２】又、これらに対し、トップカバー２の前部
には蓋開閉指令スイッチ１４を設けており、この蓋開閉
指令スイッチ１４を操作することにより、上記蓋開閉駆
動機構６による蓋３の開閉が行なわれるようにしてい
る。

【００１３】そして更に、トップカバー２の内部には、
図６に示すマイクロコンピュータ１５を制御手段として
配設している。しかして、このマイクロコンピュータ１
５には、上記蓋開閉指令スイッチ１４を初めとした各種
操作スイッチから成るスイッチ入力部１６より各種スイ
ッチ信号が入力され、図示しない洗濯槽内の水位を検出
するように設けた水位センサ１７からは水位検出信号
が、又、前記蓋３の開閉を検出するように設けた蓋スイ
ッチ１８からは蓋開閉検出信号がそれぞれ入力されるよ
うになっている。

【００１４】加えて、それらの入力並びにあらかじめ記
憶された制御プログラムに基づき、マイクロコンピュー
タ１５は、各種表示器から成る表示部１９とブザー２０
とにそれぞれ作動信号を与えると共に、洗濯・脱水用の
モータ２１と、給水弁２２、及び排水弁２３を駆動する
駆動回路２４に駆動制御信号を与え、更に、前記蓋開閉
駆動機構６のモータ７を駆動する駆動回路２５に駆動制
御信号を与えるようになっている。

【００１５】そこで、以下には上記マイクロコンピュー
タ１５の機能に基づく作用について述べる。マイクロコ
ンピュータ１５はスイッチ入力部１６のスタートスイッ
チが操作されると、図１に示すように、洗い行程を実行
し（ステップＳ１）、次いで、排水行程を、水位センサ
１７からの水位検出信号により排水が完了したと判断さ
れるまで実行する（ステップＳ２，Ｓ３）。そしてその
後、蓋スイッチ１８からの蓋開閉検出信号により蓋３が
開放されているか否かの判断をし（ステップＳ４）、開
放されていると判断されれば、蓋開閉駆動機構６のモー
タ７に通電して該蓋開閉駆動機構６を、蓋スイッチ１８
からの蓋開閉検出信号により蓋３が閉鎖したと判断され
るまで作動させることにより、蓋３を閉鎖させる（ステ
ップＳ５，Ｓ６）。この後、脱水行程を実行し（ステッ
プＳ７）、更にすすぎ行程を実行する（ステップＳ
８）。

【００１６】なお、上記ステップＳ４で、蓋３が開放さ
れていないと判断されれば、直ちにステップＳ７へと進
む。又、ステップＳ８の後、最終脱水行程を実行する
が、このときにも、その直前にステップＳ４〜Ｓ６同様
のステップを経、すなわち、蓋３が開放されていれば、
蓋開閉駆動機構６を作動させて、蓋３を閉鎖させる。

【００１７】このように本構成のものでは、脱水行程の
直前に蓋３が開放状態にあるとき、蓋開閉駆動機構６を
作動させて蓋３を閉鎖させ、この状態で脱水行程を進行
させるようにしたもので、それにより、洗い行程中に洗
濯物を追加投入したり、水流等を確認したりするために
蓋３を開けて、閉鎖し忘れていても、該蓋３を自動的に
閉鎖させて脱水行程を進行させ得るものであり、運転が
とぎれることがないので、従来のものとは違い、運転が
停止されたまま放置されるということがなくなり、よっ
て、運転終了までの時間が長くかかるようになることも
回避することができる。

【００１８】なお、本発明は上記し且つ図面に示した実
施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない
範囲内で適宜変更して実施し得る。

【００１９】

【発明の効果】以上の記述で明らかなように、本発明の
洗濯機は、脱水行程の直前に蓋が開放状態にあるとき、
蓋開閉駆動手段を作動させて蓋を閉鎖させ、この状態で
脱水行程を進行させるようにしたことを特徴とするもの
で、それにより、蓋を閉鎖し忘れても、その蓋を自動的
に閉鎖させて運転を進めることができ、もって、運転終
了までの時間が長くかかるようになることも回避できる
という優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す作用説明用のフローチ
ャート。

【図２】洗濯機上部の外観斜視図

【図３】同部の破断側面図

【図４】蓋開閉駆動機構の部分的平面図

【図５】同機構の部分的横断面図

【図６】概略電気構成図

【符号の説明】

３は蓋、６は蓋開閉駆動機構（蓋開閉駆動手段）、１５
はマイクロコンピュータ（制御手段）を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯物出入口を開閉する蓋と、この蓋を
   開閉駆動する蓋開閉駆動手段と、脱水行程の直前に前記
   蓋が開放状態にあるとき前記蓋開閉駆動手段を作動させ
   て該蓋を閉鎖させこの状態で脱水行程を進行させる制御
   をする制御手段とを具備して成ることを特徴とする洗濯
   機。