JPH0684421U - 映像表示装置 - Google Patents

映像表示装置

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JPH0684421U
JPH0684421U JP2452493U JP2452493U JPH0684421U JP H0684421 U JPH0684421 U JP H0684421U JP 2452493 U JP2452493 U JP 2452493U JP 2452493 U JP2452493 U JP 2452493U JP H0684421 U JPH0684421 U JP H0684421U
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eye
optical system
projection optical
observer
image
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誠人 安垣
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Olympus Optic Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像表示手段からの画像を観察者の眼球網膜
上に投影する映像表示装置において、コンパクトな構成
でなお且つ実用画角を大きくする。 【構成】 左目用投影光学系5の射出瞳と右目用投影光
学系4の射出瞳の間隔は観察者の左右の眼球1、2の瞳
の間隔より広くなされ、且つ観察者が前方中央を見てい
る状態においては、左目用投影光学系5の射出瞳は左目
2の瞳の光軸O′と略直交する方向に沿って左方向に位
置され、右目用投影光学系4の射出瞳は右目2の瞳の光
軸Oと略直交する方向に沿って右方向に位置されてい
る。これにより、観察者が前方中央を見ている場合に
は、右目1には二次元表示装置6からの画像が投影さ
れ、左目2には二次元表示装置7からの画像が投影され
る。左方向を見た場合には左目2にだけ二次元表示装置
7からの画像が投影され、右方向を見た場合には右目1
にだけ二次元表示装置6からの画像が投影される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、二次元表示装置からの画像を観察者の眼球網膜上に投影する映像表 示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、眼鏡型の顔面装着型映像表示装置や、ヘルメット型の頭部装着型映像表 示装置の開発が盛んに行われている。これらの映像表示装置は二次元表示装置に 表示した画像を投影光学系を介して観察者の眼球の網膜上に投影するものであり 、従来の据置型の映像表示装置を観察する場合よりも占有空間が少なく、しかも 迫力ある映像を得ることができるので、コンピュータの出力装置等、多方面での 様々な用途が考えられている。
【0003】 ところで、このような二次元表示装置に表示した画像を投影光学系を介して観 察者の眼球の網膜上に投影する映像表示装置においては、画像を全画面において 欠けることなく鮮明に観察できるためには、投影光学系の射出瞳を観察者の瞳孔 に正確に投影する必要があることは当然である。
【0004】 そこで、特開平4−26288号公報には、左右の投影光学系の射出瞳の間隔 を使用者の眼幅に合わせて調整できるようにすることが提案されている。これに よれば、例えば図12に示すように、右目用投影光学系4の射出瞳及び左目用投 影光学系5の射出瞳をそれぞれ右目1、左目2の瞳の光軸O,O′に略一致させ ることができるので、画像を正確に瞳孔に投影することが可能となる。図12に おいて、3は観察者の鼻を示し、6、7はそれぞれ右目用二次元表示装置、左目 用二次元表示装置であり、例えば液晶表示装置等で構成されている。なお、図1 2では二つの二次元表示装置を用いた場合の構成を示しているが、一つの二次元 表示装置の画像の光束を二つに分岐し、それぞれ左目用投影光学系、右目用投影 光学系により眼球の網膜上に投影することもできるものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の映像表示装置においては、図12に示すように左右の投 影光学系の射出瞳の位置を左右の瞳孔に合わせることができたとしても、眼球が 回転した場合には画像が見えなくなってしまう場合があるという問題がある。
【0006】 即ち、観察者は常に前方中央を見ているとは限らず、右を見たり左を見たりす ることがある。いま観察者が前方中央を見ているときに例えば図13Aに示す画 像が見えていたとする。しかし、この状態から観察者が左を見たとすると、左右 の眼球は回転して図14に示すような状態となるが、この場合には右目1及び左 目2の瞳孔は共に投影光学系4、5の射出瞳から外れてしまい、そのために二次 元表示装置6、7からの光束が瞳孔に入射しなくなり、図13Bに示すように画 像は見えなくなるのである。
【0007】 このように従来の映像表示装置においては、左右の目の視線の移動可能な範囲 は図15において12で示すように一致しており、しかも図示するように画面1 1の中央を中心とした狭い範囲に限定されていたので、投影光学系の射出瞳径で 決定される視線移動可能な範囲12を越えて眼球を回転させた場合には画像を観 察することができないという問題があるのである。
【0008】 なお、図13A,Bにおいて、10は注視点を示す。この注視点10は、観察 者がどちらの方向を見ているかを説明するためにだけ付したものであって、実際 にこのマークが二次元表示装置6、7により表示されるものではない。従って、 図13Aでは注視点10は画像の中央にあるので、観察者は前方中央を見ている ことを示し、また図13Bでは注視点10は画像の左端にあるので、観察者は左 を見ていることを示している。以下、同様である。
【0009】 この問題は、近年特に顕著である。即ち、このように二次元表示装置の画像を 投影光学系によって網膜に投影する映像表示装置においては、頭部あるいは顔面 に装着したときの煩わしさ、あるいは重量の負担を軽減するために小型化、コン パクト化が図られており、それに伴って投影光学系の射出瞳径が小さくなってき ているのであるが、投影光学系の射出瞳が小さい場合には有効な観察画角は限ら れたものとなるので、上述した問題点が顕著に現れてくるのである。
【0010】 しかし、映像表示装置全体としては小型であっても、投影光学系の射出瞳径が 大きければ上述した問題を回避することは可能である。そこで、映像表示装置全 体としての小型化を図りつつ投影光学系の射出瞳径を大きくすることも考えられ るが、この場合には投影光学系の構成が複雑になるばかりでなく、収差補正が非 常に困難になるという問題が生じる。
【0011】 本考案は、上記の課題を解決するものであって、コンパクトな構成でなお且 つ実用画角が大きい映像表示装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の映像表示装置は、少なくとも一 つ以上の二次元表示装置と、前記二次元表示装置からの画像を左右の眼球に投影 する左目用投影光学系及び右目用投影光学系とを具備する映像表示装置において 、前記左目用投影光学系の射出瞳と右目用投影光学系の射出瞳との間隔は観察者 の左右の眼球の瞳の間隔より広くなされ、且つ左目用投影光学系、右目用投影光 学系の射出瞳は、観察者が前方中央を見ているときの瞳の位置より該瞳の光軸と 略直交する方向に沿って、それぞれ観察者から見て左、右に位置していることを 特徴とする。
【0013】 また、請求項2記載の映像表示装置は、請求項1記載の映像表示装置において 、観察者の左右の眼球の瞳孔間隔を検出する検出手段と、前記左目用投影光学系 の射出瞳の位置を観察者が前方中央を見ているときの瞳の光軸と略直交する方向 に沿って調整する左目用位置調整手段と、前記右目用投影光学系の射出瞳の位置 を観察者が前方中央を見ているときの瞳の光軸と略直交する方向に沿って調整す る右目用位置調整手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
【作用】
請求項1記載の映像表示装置の作用は次のようである。 左目用投影光学系の射出瞳と右目用投影光学系の射出瞳との間隔は観察者の左 右の眼球の瞳の間隔より広くなされている。そして且つ、左目用投影光学系の射 出瞳は、観察者が前方中央を見ているときの瞳の位置より該瞳の光軸と略直交す る方向に沿って観察者から見て左に位置しており、右目用投影光学系の射出瞳は 、観察者が前方中央を見ているときの瞳の位置より該瞳の光軸と略直交する方向 に沿って観察者から見て右に位置している。
【0015】 従って、右目用投影光学系の射出瞳で決定される右目の視線移動可能範囲と、 左目用投影光学系の射出瞳で決定される左目の視線移動可能範囲は、それぞれ図 1の13、14に示すようになって互いにずれるため、図12に示すように左右 の投影光学系の射出瞳を左右の瞳孔に一致させた場合に比較して視線の移動可能 な範囲が広がり、より広い範囲の画像を有効に利用することが可能となる。なお 、図1において15は画像表示領域を示す。
【0016】 次に、請求項2記載の映像表示装置の作用は次のようである。 この映像表示装置は、請求項1記載の映像表示装置において、更に、観察者の 左右の眼球の瞳孔間隔を検出する検出手段と、前記左目用投影光学系の射出瞳の 位置を観察者が前方中央を見ているときの瞳の光軸と略直交する方向に沿って調 整する左目用位置調整手段と、前記右目用投影光学系の射出瞳の位置を観察者が 前方中央を見ているときの瞳の光軸と略直交する方向に沿って調整する右目用位 置調整手段とを備える。
【0017】 従って、検出手段によって検出した観察者の左右の眼球の瞳孔間隔に基づいて 左目用位置調整手段及び/または右目用位置調整手段を調整することにより、左 目用投影光学系の射出瞳と右目用投影光学系の射出瞳との間隔は観察者の左右の 眼球の瞳の間隔より広く、且つ、左目用投影光学系の射出瞳は観察者が前方中央 を見ているときの瞳の位置より該瞳の光軸と略直交する方向に沿って左に位置す るように、右目用投影光学系の射出瞳は観察者が前方中央を見ているときの瞳の 位置より該瞳の光軸と略直交する方向に沿って右に位置するようにすることがで きる。
【0018】
【実施例】
以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。なお、図12と同等な構成要素に ついては同一の符号を付すものとする。 図2は本考案に係る映像表示装置の第1の実施例の構成を示す図であり、図2 Aは観察者が前方中央を見ている場合を示し、図2Bは観察者が左方向を見てい る場合を示している。
【0019】 図2A,Bに示す構成は、図12に示す従来の構成とは、右目用投影光学系4 の配置される位置が観察者から見て従来より右方向に移動され、且つ左目用投影 光学系5の配置される位置が観察者から見て従来より左方向に移動されている点 で相違している。従って、右目用投影光学系4自体の構成及び左目用投影光学系 5自体の構成は従来と同じでよい。
【0020】 即ち、左目用投影光学系5の射出瞳と右目用投影光学系4の射出瞳との間隔は 観察者の左右の眼球1、2の瞳の間隔より広くなされ、且つ、図2Aに示すよう に観察者が前方中央を見ている状態においては、左目用投影光学系5の射出瞳は 左目2の瞳の光軸O′と略直交する方向に沿って左方向に位置され、右目用投影 光学系4の射出瞳は右目2の瞳の光軸Oと略直交する方向に沿って右方向に位置 されている。
【0021】 この構成によれば、図2Aから容易に理解できるように、観察者が前方中央を 見ている場合には、右目1には二次元表示装置6からの画像が投影され、左目2 には二次元表示装置7からの画像が投影される。また、図2Bから理解できるよ うに、観察者が左方向を見た場合には、左目2には二次元表示装置7からの画像 が投影される。このとき、右目1には二次元表示装置6からの画像は投影されな いが、左方向を見るという行為は左の画像をより注視しようとしている行為なの であるから、右目1には外界からの光が入らない限り、観察者にとって気にはな らないものである。図示しないが、観察者が右方向を見た場合には、同様に、左 目2には二次元表示装置7からの画像は投影されないが、右目1には二次元表示 装置6からの画像が投影される。
【0022】 従って、二次元表示装置6、7で同じ画像を表示するとしたとき、観察者が前 方中央を見ているときに図3Aに示す画像が観察できたとすると、観察者が左方 向を見たときには図3Bに示すような画像が観察でき、また右方向を見たときに は図3Cに示すような画像が観察できる。
【0023】 また、二次元表示装置6、7で異なる画像を表示するとしたとき、観察者が左 方向を見たときには図4Aに示す画像が観察でき、右方向を見たときには図3B に示す画像が観察できたとすると、前方中央を見ているときには図4Cに示すよ うにこれら二つの画像が重畳された画像が観察できる。
【0024】 このように、観察者は注視点を移動させることによって二つの画像のどちらか 一方を観察することもできるし、二つの画像を合成した画像を観察することもで きる。
【0025】 ところで、右目用投影光学系4の射出瞳の位置を右目1の瞳の光軸Oより観察 者から見て右方向にずらすとしても、どのような範囲でずらすことができるかが 問題となる。左目用投影光学系5に関しても同様である。
【0026】 そこで、いま、図5Aに示すように、右目用投影光学系4の射出瞳23と左目 用投影光学系5の射出瞳24との間隔をL、観察者が前方中央を見ているときの 右の瞳21と左の瞳22との間隔をg、瞳21、22の直径をd、右目用投影光 学系4及び左目用投影光学系5の射出瞳の直径をDとし、また、図5Bに示すよ うに、眼球の旋回中心と瞳の距離をe、方眼のみの画像の水平方向の半画角をθ とする。
【0027】 このとき、左目に関しては、観察者が右方向を見ている場合には二次元表示装 置7からの画像は観察できなくてもよいが、観察者が前方中央から画像の左端ま での間を注視している場合には二次元表示装置7からの画像は左目2の網膜上に 投影される必要があるから、左目用投影光学系5の射出瞳24は、観察者から見 て最も右寄りになった場合には図6Aに示す位置にあり、最も左寄りになった場 合にも図6Bに示す位置にある必要があることが分かる。なお、図6A,Bにお いて、22M は前方中央を注視しているときの左目2の瞳の位置を示し、22L は画像の左端を注視しているときの瞳の位置を示している。
【0028】 即ち、左目の瞳22と左目用投影光学系5の射出瞳24が図6Aに示す位置関 係にある場合には、観察者が画像の左端に注目した場合には辛うじて画像の光束 が瞳22に入射し、また左目の瞳22と左目用投影光学系5の射出瞳24が図6 Bに示す位置関係にある場合には、観察者が画像の中央に注目した場合には辛う じて画像の光束が瞳22に入射するので、観察者が画像の中央から左方向を注視 した場合には必ず二次元表示装置7の画像は左目2の網膜上に投影されることが 分かる。この関係は右目についても同様である。
【0029】 従って、図6A,Bに示すように、観察者が前方中央を見ているときの瞳の中 心位置と投影光学系の射出瞳の中心位置とのずれ量をxとすると、xは、 esinθ−(d+D)/ 2 <x<(d+D)/ 2 …(1) を満足すればよいことが分かる。但し、 D>esinθ−d …(2) である。
【0030】 以上、本考案の第1の実施例について説明したが、次に第2の実施例について 図7を参照して説明する。 図7において、左目用投影光学系5の射出瞳と右目用投影光学系4の射出瞳と の間隔は観察者の左右の眼球1、2の瞳の間隔より広くなされ、且つ、観察者が 前方中央を見ている状態においては、左目用投影光学系5の射出瞳は左目2の瞳 の光軸O′と略直交する方向に沿って左方向に位置され、右目用投影光学系4の 射出瞳は右目2の瞳の光軸Oと略直交する方向に沿って右方向に位置されている 点では上述した第1の実施例と同じである。
【0031】 しかし、上述した第1の実施例においては、図2Aからも分かるように、それ ぞれの投影光学系の射出瞳の光軸は観察者が前方中央を見ているときの瞳の光軸 と平行であるが、この実施例ではそれぞれの投影光学系4、5の射出瞳の光軸は 観察者が前方中央を見ているときの瞳の光軸と平行ではなく、観察者が前方中央 を見ている場合においても、右目用投影光学系4からの光束は視野中央より右方 向から投影されるように設定され、左目用投影光学系5の光束は視野中央より左 方向から投影されるように設定されている。このような設定は右目用投影光学系 4及び左目用投影光学系5を構成する光学要素及びその配置を適宜選択すること により可能であることは当業者に明かである。
【0032】 この構成によれば、画像の表示領域と視線の移動可能範囲は図8に示すような 関係になる。なお、図8において、31は右目用の画像表示領域、32は左目用 の画像表示領域、33は右目の視線移動可能範囲、34は左目の視線移動可能範 囲を示す。
【0033】 従って、この構成によれば観察される画像は図9に示すようである。観察者が 前方中央を注視したときには、図9Bに示すように二次元表示装置6からの画像 は注視点10よりも右側に観察され、二次元表示装置7からの画像は注視点10 よりも左側に観察される。しかし、観察者が左目の画像を注視した場合には、図 9Bに示すように左目の画像は観察できるが、右目用の画像は観察できない。逆 に、観察者が右目の画像を注視した場合には、図9Cに示すように右目の画像は 観察できるが、左目用の画像は観察できない。なお、図9では左右別々な画像を 表示するものとしたが、左右が連続した一つの画像とすることも可能である。
【0034】 このように、この構成によれば、観察者は視線を移動することによって左右何 れか一方の画像もしくはその両方の画像を観察することができることは勿論、観 察者が前方中央を注視しているときには注視点は左右二つの画像の中央、即ち左 右の画像が合成される位置にくるので、左右の画像で一つの連続した画像とする ことによって、実用上単眼のみの画像の2倍の広さを持つ画像を観察することが 可能となるものである。
【0035】 次に、本考案の第3の実施例について説明する。 上述した第1の実施例及び第2の実施例においては、左目用投影光学系の射出 瞳と右目用投影光学系の射出瞳との間隔は観察者の左右の眼球の瞳の間隔より広 くなされ、且つ、観察者が前方中央を見ている状態においては、左目用投影光学 系の射出瞳は左目の瞳の光軸と略直交する方向に沿って左方向に位置され、右目 用投影光学系の射出瞳は右目の瞳の光軸と略直交する方向に沿って右方向に位置 されているものとして説明したが、人間の左右の眼球の瞳孔間隔は個人差がある ので、左目用投影光学系の射出瞳の位置及び右目用投影光学系の射出瞳の位置を 固定しておいたのでは使用する者によっては上記の関係が満足されない場合も生 じる。
【0036】 そこで、この実施例では、映像表示装置は図2あるいは図7に示す構成を備え るが、それに加えて、観察者の左右の眼球の瞳孔間隔を検出する検出手段を備え る。この検出手段は、眼球を照明するための光源と、眼球からの反射光を集光さ せるための光学要素及び光検出器を備えるが、これらの位置関係は図10A,B ,Cに示すようである。
【0037】 図10は右目用の検出手段を示す図であり、図10Aは観察者を右側面から見 た図、同図Bは右目を観察者の頭部方向から見た図、同図Cは右目を観察者の正 面から見た図であり、図中、1は右目、4は右目用投影光学系、42はLED等 からなる光源、43は小型のレンズ等からなる光学要素、44はCCDラインセ ンサ等からなる光検出器、45は右目用投影光学系4の光軸を示す。
【0038】 図10Cに示すように、当該検出手段を構成する光源42、光学要素43、光 検出器44は垂直方向に配置され、且つ右目用投影光学系4の光軸45から、対 となる投影光学系、この場合左目用投影光学系よりに所定量tだけずらされて配 置されている。この所定量tは、 t=(L−g)/ 2 …(3) に設定される。ここで、L,gは図5Aに関して説明した値である。 また、光学要素43に対して、眼球表面と光検出器44は略共役位置になるよ うに配置されている。
【0039】 以上、右目に関する検出手段について説明したが、左目に関する検出手段につ いても同様である。
【0040】 そして、これら二つの光検出器の出力は信号処理手段(図示せず)に入力され て処理され、左右の瞳孔の位置が検出される。なお、瞳孔の位置を検出する手法 については周知であるので、説明は省略する。
【0041】 この実施例の映像表示装置は、また、左目用投影光学系の射出瞳の位置を観察 者が前方中央を見ているときの瞳の光軸と略直交する方向に沿って調整する左目 用位置調整手段と、右目用投影光学系の射出瞳の位置を観察者が前方中央を見て いるときの瞳の光軸と略直交する方向に沿って調整する右目用位置調整手段とを 備える。
【0042】 これらの左右の位置調整手段は、上述した検出手段で検出した瞳孔の位置に基 づいて自動的に左右の投影光学系の射出瞳の位置を調整するものであってもよい し、観察者が手動で位置調整を行うものであってもよい。
【0043】 前者の場合には、モータ駆動による位置調整機構を備え、検出手段で検出した 瞳孔の位置と現在の投影光学系の射出瞳の位置とに基づいて投影光学系の射出瞳 の移動方向及び移動量を求め、モータ駆動により位置調整を行えばよい。
【0044】 また、後者の場合には次のようである。いま例えば右目用投影光学系の射出瞳 の位置調整を行うものとすると、検出手段で検出した瞳孔の位置と現在の投影光 学系の射出瞳の位置とに基づいて投影光学系の射出瞳の移動方向を求め、その結 果、右目用投影光学系の射出瞳を右に移動させる必要がある場合には、右目用の 二次元表示装置の中心に図11Aに示すような右向きのマークを表示し、左に移 動させる必要がある場合には図11Bに示すような左向きのマークを表示し、射 出瞳が最適位置にあって移動させる必要がない場合には図11Cに示すような○ 印を表示するようにする。これによって使用者は表示に従って容易に投影光学系 の射出瞳の位置調整を行うことができる。
【0045】 以上、右目用投影光学系の射出瞳の位置調整について説明したが、左目用投影 光学系の射出瞳の位置調整についても同様である。
【0046】 なお、投影光学系の射出瞳の位置調整は、投影光学系のみを図2の左右方向に 移動させることで行うことができるが、右目用の二次元表示装置と左目用の二次 元表示装置の二つの二次元表示装置を使用する場合には、二次元表示装置と投影 光学系とを一体として移動させるようにしてもよいものである。
【0047】 また、投影光学系の射出瞳の位置を検出する手法としては、例えば投影光学系 の位置調整に伴って回転するロータリーエンコーダを備えておけば、そのロータ リーエンコーダの回転角から求めることができ、またネジで位置調整を行う場合 には、そのネジの送り具合から求めることも可能である。
【0048】 以上、本考案の実施例について説明したが、本考案は上記実施例に限定される ものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施例では二つの二次元表 示装置を用いるものとしたが、本考案は、一つの二次元表示装置からの光束を右 目用と左目用に分岐して、左右の眼球の網膜上に投影する方式の映像表示装置に も適用できるものであることは当然である。
【0049】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、コンパクトな構成の投影光 学系で、観察者が広い画角の画像を鮮明に観察することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案における画像表示領域と視線移動可能範
囲の関係を示す図である。
【図2】本考案の第1の実施例の構成を示す図である。
【図3】第1の実施例により観察される画像の例を示す
図である。
【図4】第1の実施例により観察される画像の他の例を
示す図である。
【図5】第1の実施例における投影光学系の射出瞳と眼
球の瞳との関係を示す図である。
【図6】第1の実施例において、観察者が前方中央を見
ているときの瞳の中心位置と投影光学系の射出瞳の中心
位置とのずれ量xの範囲を説明するための図である。
【図7】本考案の第2の実施例の構成を示す図である。
【図8】第2の実施例における左右の画像表示領域と左
右の視線の移動可能範囲を示す図である。
【図9】第3の実施例により観察される画像の例を示す
図である。
【図10】本考案の第3の実施例の構成を示す図であ
る。
【図11】投影光学系の射出瞳の位置調整の際の画面表
示の例を示す図である。
【図12】従来の映像表示装置の構成例を示す図であ
る。
【図13】従来の映像表示装置の問題点を説明するため
の図である。
【図14】従来の映像表示装置の問題点を説明するため
の図である。
【図15】従来の映像表示装置における画像表示領域と
視線移動可能範囲の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…右目 2…左目 3…鼻 4…右目用投影光学系 5…左目用投影光学系 6、7…二次元表示装置

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つ以上の二次元表示装置と、
    前記二次元表示装置からの画像を左右の眼球に投影する
    左目用投影光学系及び右目用投影光学系とを具備する映
    像表示装置において、 前記左目用投影光学系の射出瞳と右目用投影光学系の射
    出瞳との間隔は観察者の左右の眼球の瞳の間隔より広く
    なされ、且つ左目用投影光学系、右目用投影光学系の射
    出瞳は、観察者が前方中央を見ているときの瞳の位置よ
    り該瞳の光軸と略直交する方向に沿って、それぞれ観察
    者から見て左、右に位置していることを特徴とする映像
    表示装置。
  2. 【請求項2】観察者の左右の眼球の瞳孔間隔を検出する
    検出手段と、 前記左目用投影光学系の射出瞳の位置を観察者が前方中
    央を見ているときの瞳の光軸と略直交する方向に沿って
    調整する左目用位置調整手段と、 前記右目用投影光学系の射出瞳の位置を観察者が前方中
    央を見ているときの瞳の光軸と略直交する方向に沿って
    調整する右目用位置調整手段とを備えることを特徴とす
    る請求項1記載の映像表示装置。
JP2452493U 1993-05-12 1993-05-12 映像表示装置 Withdrawn JPH0684421U (ja)

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