JPH068432U - 三軸掘削撹拌機械で構築されるソイルセメント柱内に内壁鋼鈑が入った各種壁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】構築区域内、又は境界（建物含む）に近接する
線上に、土留め壁工事等工事用等の接続壁、連結壁、重
畳壁等の各種壁を構築するソイルセメント柱内に内壁鋼
板、又は型鋼材が入った各種壁に関する。 【構成】クレーンのリーダーに昇降自在に設けた駆動装
置本体、及びこの駆動装置本体に設けた駆動軸、並びに
この駆動軸に設けた撹拌篦を多数備え、かつその先端に
掘削きりを備えたセメントミルク注入用穿孔を有する掘
削撹拌オーガーとで構成される三軸掘削撹拌機械を介し
て、構築されたソイルセメント状となったソイルセメン
ト柱であって、このソイルセメント柱内に大型Ｈ鋼鈑２
１をスプライン方式で挿入し、このスプライン方式にて
挿入された各大型Ｈ鋼鈑の端面に挾持片を有する内壁鋼
板３１、又は型鋼材２２をそれぞれ設け、この各内壁鋼
鈑より突出するソイルセメント柱部Ａをそれぞれ切削
し、前記切削ソイルセメント柱並びに内壁鋼鈑にて構築
されるソイルセメント柱内に内壁鋼鈑が入った各種壁。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、三軸掘削撹拌機械（後述の如く、三軸構造に限定されず。）を介し て、構築区域内、又は境界（建物含む）に近接する線上に、土留め壁工事等の工 事用等の接続壁、連結壁、重畳壁等の各種壁（以下、単に原則として、各種壁と する。）を構築するにソイルセメント柱内に内壁鋼鈑、又は型鋼材が入った各種 壁に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来土留め壁工事用の各種壁を構築する工法で、例えば、三軸オーガースクリ ューを装備した掘削撹拌きりを介して、土留め壁を構築する場合は、通常次のよ うな方法で行われている。

【０００３】 即ち、三軸掘削撹拌機械に装備した特殊構造のオーガースクリューを介して、 地中を掘削し、その後、前記オーガースクリューの先端よりセメントミルクを圧 入しつつ掘進し、掘削土壌とセメントミルクとを混練してソイルセメント状とす る。

【０００４】 このような作業を進め、所定の位置までオーガースクリューが掘進したならば 、ここで引き上げる。

【０００５】 これによりセメントミルクパイルが構築される。

【０００６】 そこで続いて、このセメントミルクパイル内にＨ鋼、鋼管パイル等を挿入埋設 することによって、ここに壁が構築される。

【０００７】 またこれに類する技術文献としては、特公昭５５−５０５４３号の地盤への壁 体の形成方法、特開昭６０−２２３５２６号の山留壁の構築方法等が挙げられる 。

【０００８】 これらの発明は、地盤に、金属製品の構造体、シート材等の補強材を挿設した 断面長方形状の壁体を構築する方法又は工法である。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

以上詳述した構造の三軸オーガースクリューを装備する装置、並びに地中連続 壁施工法は、何れも掘削穴の掘削と同時に、この掘削土砂にセメントミルクを圧 入して撹拌混合し、ソイルセメント状にした後、オーガースクリューを引き上げ る。

【００１０】 すると、ここにセメントミルクパイルが構築されるので、直ちにこのセメント ミルクパイル内にＨ鋼等を挿入埋設して、地中連続壁を構築する工法である。

【００１１】 したがって、コンクリート壁面が露出し、不体裁である。

【００１２】 また止水防止の面で、課題が考えられる。

【００１３】 一方、前述の発明は、セメントミルクパイル内に、大型の型鋼材を挿入するこ とから、抵抗、及びソイルセメントの溢流の危険性があり、その処理と、二次公 害の危険性が考えられる。

【００１４】

【課題を解決するための手段】

上記に鑑み本考案は、確実、かつ簡易に、各種壁が構築できること、またセメ ントミルクパイル内に、簡易に、かつスムーズに、内壁鋼鈑、又は型鋼材を挿設 し、耐久性の向上を図りつつ、セメントミルク（本考案では、このセメントミル クとは、通常のセメントミルクのほか、例えば、セメントミルクとアスファルト 乳液との混合液、ベントナイトを添加したセメントミルク等を含む、固結溶液の 概念である。）の溢流を防止して、各種壁を構築できること、等を目的として、 下記の構成を採用した。

【００１５】 即ち、本考案のソイルセメント柱内に内壁鋼鈑が入った各種壁は、 クレーンのリーダーに昇降自在に設けた駆動装置本体、及びこの駆動装置本体 に設けた駆動軸、並びにこの駆動軸に設けた撹拌篦を多数備え、かつその先端に 掘削きりを備えたセメントミルク注入用穿孔を有する掘削撹拌オーガーとで構成 される三軸掘削撹拌機械を介して、構築されたソイルセメント状となったソイル セメント柱であって、 このソイルセメント柱内に大型Ｈ鋼鈑をスプライン方式で挿入し、このスプラ イン方式にて挿入された各大型Ｈ鋼鈑の端面に挾持片を有する内壁鋼鈑、又は型 鋼材をそれぞれ設け、 この各内壁鋼鈑より突出するソイルセメント柱部をそれぞれ切削し、 前記切削ソイルセメント柱並びに内壁鋼鈑にて構築される。

【００１６】 また本考案は、止水壁、防音壁、或いはソイルセメントをはっつた後は、その まま装飾壁として利用できる壁、等の多目的な壁とするために、下記の構成を採 用した。

【００１７】 即ち、本考案のソイルセメント柱内に内壁鋼鈑が入った各種壁は、 クレーンのリーダーに昇降自在に設けた駆動装置本体、及びこの駆動装置本体 に設けた駆動軸、並びにこの駆動軸に設けた撹拌篦を多数備え、かつその先端に 掘削きりを備えたセメントミルク注入用穿孔を有する掘削撹拌オーガーとで構成 される三軸掘削撹拌機械を介して、構築されたソイルセメント状となったソイル セメント柱であって、 このソイルセメント柱内に大型Ｈ鋼鈑をスプライン方式で挿入し、このスプラ イン方式にて挿入された各大型Ｈ鋼鈑の端面に挾持片を有し、かつ止水機能、又 は防音機能、或いは装飾機能を有する内壁鋼鈑をそれぞれ設け、 この各内壁鋼鈑より突出するソイルセメント柱部をそれぞれ切削し、 前記切削ソイルセメント柱並びに内壁鋼鈑にて構築される。

【００１８】 更に本考案は、型鋼材入りで、かつ内壁鋼鈑が挿入されたソイルセメント柱が 構築された後、このソイルセメント柱の一部を確実に、かつ定量切削できる各種 壁とする為に、下記の構成を採用する。

【００１９】 即ち、本考案は、前記三軸掘削撹拌機械を介して、形成されたソイルセメント 状のソイルセメント柱間に、スプライン方式で大型Ｈ鋼鈑を挿設し、 前記大型Ｈ鋼鈑が挿入されたソイルセメント柱間に、前記並設状に設けられた 前記大型Ｈ鋼鈑の自由端側の端面に挾持される一対の挾持片、及びこの挾持片が 左右の自由端側に適宜間隔で設けられる長い立上り寸法を有する鋼鈑、並びにこ の鋼鈑の幅方向のほぼ真中で、かつその長手方向に設けられた型鋼材と、で構成 される内壁鋼鈑を挿設し、 て構成されるソイルセメント柱内に、型鋼材を備えた内壁鋼板が、連設状に挿 設された各種壁である。

【００２０】

【作用】

次に本考案の作用を説明すると、クレーンのブームに１８０゜旋回できるリー ダーに、多数個の撹拌篦並びに掘削きりを有する掘削撹拌オーガーを三本装備す る三軸掘削撹拌機械を片持ち式に吊架する。

【００２１】 この吊架された掘削撹拌オーガーは、駆動軸に対して偏芯位置、又は中心位置 （以下、偏芯位置で説明する。）に設けられていることから、この掘削撹拌オー ガーは、確実かつ容易に構築予定の線上（以下、単に線上とする。）に、配備さ れる。

【００２２】 そこで、続いて掘削撹拌オーガーを回転駆動すると、その先端に設けた掘削き りが回転され、この回転を介して線上の土壌が掘削される。

【００２３】 そして、通常は、この掘削が開始され、所定の位置迄掘削されるとほぼ同時に 、穿孔を介してセメントミルクを注入（圧入）する。

【００２４】 これにより、掘削土壌とセメントミルクは、掘削撹拌オーガーに設けた撹拌篦 を介して撹拌・混練され、いわゆるソイルセメント状となったソイルセメント柱 の一部が構築されていき、究極的には所定の長さを有するソイルセメント状の三 本のソイルセメント柱が構築される（三軸構造の場合）。

【００２５】 その後、掘削撹拌オーガーを引き上げると、ここに、ソイルセメント状となっ たソイルセメント柱の構築が完了する。

【００２６】 続いて、通常は隣接するようにして、前述と同様な操作を介してソイルセメン ト状となったソイルセメント柱を順次構築すると、ここにも、前記ソイルセメン ト柱が列設される（必ずしも列設に限定されないが、作業上このようにすること が望ましい。）。

【００２７】 このようにして、三本の前記セメントミルクパイルが列設されたならば、この 前記ソイルセメント柱に間欠的に（必ずしも一本おきとは限らない。）、いわゆ るスプライン方式に大型Ｈ鋼鈑（本考案は、大型Ｈ鋼鈑に限定されず。）を挿入 する（場合により微振動を付与して挿入することもある。）。

【００２８】 続いて、前記対峙する大型Ｈ鋼鈑の左右（図３で向かって左右方向）の自由端 側に、内壁鋼鈑の下端に対峙状に設けた挾持片を嵌合し、この挾持片をガイドと して、このＨ鋼材、Ｃ型鋼等の型鋼材が設けられた内壁鋼鈑を順次前記ソイルセ メント柱に挿入する（この例では、三本の前記ソイルセメント柱間に挿入されて いくが、この例に限定されず。）。

【００２９】 またこの内壁鋼鈑が、前記ソイルセメント柱の内に挿入されると、この内壁鋼 鈑に設けた型鋼材が、前記中間にあるソイルセメント柱（三本のソイルセメント 柱の最中）内に挿入される。

【００３０】 以上で詳述した、前記ソイルセメント柱の構築並びに大型Ｈ鋼鈑等の挿入を繰 り返していくことにより、ここに、型鋼材入りで、かつ内壁鋼鈑が挿入されたソ イルセメント柱が構築される。究極的には、線上に前記型鋼材入りで、かつ内壁 鋼鈑が挿入されたソイルセメント柱が接続又は連結状に構築される。

【００３１】 そして、前記工事が終了したならば、今度は工事現場内の掘削工事にかかる。 即ち、通常ユンボといわれる掘削機械、又はその他の掘削機械を介して、掘削を 成すが、その際、前記内壁鋼鈑より突出するソイルセメント柱の一部は、同時に 掘削され、究極的には、この内壁鋼鈑並びに大型Ｈ鋼鈑が露出される。

【００３２】 これにより、切削されたソイルセメント柱と、この表面を被覆する内壁鋼鈑並 びに大型Ｈ鋼鈑とによる根切り土留め壁、山留め土留め壁又は仮設用の各種壁が 構築される。

【００３３】 換言すれば、型鋼材入りソイルセメント柱の各種壁の構築が終了する。

【００３４】 尚、図示しないが、土圧荷重又は土留め壁等の各種壁の強度性を考慮して、腹 起こし、切りばり又は頭つなぎ工法が随時採用されることは、勿論である。

【００３５】 また前記内壁鋼鈑に、止水機能（例えば、ビニールシート）、又は防音機能（ ゴム、他の防音材料）、或いは鋼鈑の内面側に、装飾、又は模様等の色彩を施す ことにより、前記各種壁に、更に多目的を付与できる。

【００３６】

【実施例】

以下本考案の一実施例を図面に基づいて具体的に説明する。

【００３７】 図中１はクレーンで、２はクレーン１のリーダー、３はこのリーダー２のトッ プシーブ、４の後述する掘削撹拌オーガーの振れ止めである。

【００３８】 図中５は駆動装置本体で、この駆動装置本体５には駆動軸６が垂下されており 、この駆動軸６には駆動側の歯車（平歯車に限らず）７が固止されている。

【００３９】 そして、前記駆動側の歯車７には、掘削撹拌軸８に固止された従動側の歯車（ 平歯車に限らず）９が囓合される。

【００４０】 尚この掘削撹拌軸８は、前記駆動軸６に対して偏芯しており、この例では三軸 構造となっている（本考案は、三軸構造として説明又は名称とするが、必ずしも この三軸に限定されず。例えば、一軸、二軸、四軸〜六軸でも同様に解釈される 。

【００４１】 但し、後述する型鋼材、内壁鋼鈑等の寸法又は構造、挿入工法に幾分変更され る場合もある。）。

【００４２】 また前記駆動軸６に対して偏芯位置に設けられていることから、図８に示すよ うに、従来のこの種三軸オーガースクリューを装備した土留め装置により構築さ れるソイルセメント柱の従来の位置Ｘに対して、より線上の位置Ｙには、本考案 の型鋼材入りソイルセメント柱の各種壁が構築できる。

【００４３】 前記掘削撹拌軸８には掘削撹拌オーガー１０が連設され（掘削撹拌軸８と掘削 撹拌オーガー１０とが、一体構造でも可能である。）、この掘削撹拌オーガー１ ０には多数の撹拌篦１１が設けられているとともに、その先端部には掘削きり１ ２が設けられている。

【００４４】 また１３は前記掘削撹拌オーガーに設けたセメントミルク注入用の穿孔である 。

【００４５】 図中１０ａは掘削撹拌オーガー１０のケーシングである。

【００４６】 そして、前記リーダー２に設けたガイドポスト（図示せず）に抱持される抱持 環（図示せず）を介して、前記駆動装置本体５が昇降自在に設けられており、昇 降はこの例では、トップシーブ３より垂下したロープ１４を介して操作される。

【００４７】 但し、図示しないがリーダー２に設けた、チェーン等により昇降することも可 能である。

【００４８】 また型鋼材入りソイルセメント柱の各種壁Ａを説明すると、線上の位置Ｙに配 備した三軸掘削撹拌機械の掘削撹拌オーガー１０を駆動する。

【００４９】 この駆動による回転駆動する掘削きり１２を介して線上の位置Ｙの土壌の掘削 と、前記掘削撹拌オーガーの穿孔よりのセメントミルクの注入と、前記掘削され た土壌との撹拌・混練を撹拌篦を介してなすと、ここに三本のソイルセメント状 となったソイルセメント柱１５が構築される。

【００５０】 その後、ソイルセメント状となったソイルセメント柱１５が、列設されたなら ば、このソイルセメント状のソイルセメント柱１５には、間欠的に大型Ｈ鋼鈑２ １を挿入する。

【００５１】 そして、前記ソイルセメント状となったソイルセメント柱１５に、前記大型Ｈ 鋼鈑２１が、スプライン方式で挿入され、大型Ｈ鋼鈑入りソイルセメント柱２０ ａが構築される。

【００５２】 そして、この大型Ｈ鋼鈑入りソイルセメント柱２０ａ間に形成された、ソイル セメント柱１５には、挾持片３０を有する内壁鋼鈑３１が挿入される。

【００５３】 具体的には、対峙する大型Ｈ鋼鈑２１、２１の左右の自由端側２１ａ、２１ａ に、内壁鋼鈑３１に対峙状に設けた挾持片３０、３０を嵌合し、この挾持片３０ 、３０をガイドとして内壁鋼鈑３１を、前記大型Ｈ鋼鈑入りソイルセメント柱２ ０ａ内に挿入すると、ここに型鋼材入りで、かつ内壁鋼鈑が挿入されたソイルセ メント柱２０ｂが構築され、その型鋼材２２が、ソイルセメント柱１５内に挿入 される。

【００５４】 その後、根切り土留め壁、山留め土留め壁又は仮設用の各種壁を構築する為に 、大型Ｈ鋼鈑入りソイルセメント柱２０ａ、及び型鋼材入りで、かつ内壁鋼鈑が 挿入されたソイルセメント柱２０ｂの切削部分Ｂを、掘削機械を介して掘削して 、内壁鋼鈑３１より突出するこの掘削部分Ｂを掘削する。

【００５５】 これにより、図３、図４に示す、型鋼材入りソイルセメントの各種壁Ａが構築 される。

【００５６】 尚内壁鋼鈑３１は、図７を始めとして図４、図５に示すように、適宜の幅と長 さを有する鋼鈑３２と、この鋼鈑３２の幅方向のほぼ中央部に、その長手方向に 向かって延設されたＨ鋼材、Ｃ型鋼等の型鋼材２２と、前記鋼鈑３２の左右方向 （図７で向かって左右方向）の自由端側３２ａ、３２ａに適宜間隔、図示の例で は各自由端側３２ａ、３２ａに三個設けられた挾持部材３３とで形成される。

【００５７】 したがって、この内壁鋼鈑３１に形成される挾持片３０は、この内壁鋼鈑３１ を構成する鋼鈑３２の端面３２ｂ、３２ｂと、前記挾持部材３３とにより形成さ れる構造となっている。

【００５８】 尚前記Ｈ鋼材、Ｃ型鋼等の型鋼材２２は、公知の鋼材を利用することが望まし い。

【００５９】 そして、前述の如く、この型鋼材２２が設けられた内壁鋼鈑３１は、大型Ｈ鋼 鈑入りソイルセメント柱２０ａ間のソイルセメント柱１５内に挿入される。

【００６０】 結果的に、型鋼材２２が、中心位置にあるソイルセメント柱１５内に挿入され 、かつ内壁鋼鈑３１の両側が、型鋼材入りで、かつ大型Ｈ鋼鈑が挿入されたソイ ルセメント柱２０ａ内に挿入される。

【００６１】 またこの内壁鋼鈑３１は、長尺物の型鋼材入りで、かつ大型Ｈ鋼鈑が挿入され たソイルセメント柱２０ａの場合には、溶接などで連設して数枚使用されること もある。

【００６２】 尚図中４０はプラント、４１はホースである。

【００６３】 図９、図１０は、前記内壁鋼鈑３１を、枠鋼材３１ａと、補強鋼材３１ｂで、 枠組み構成し、ここに、止水部材５０、又は防音部材５１、線材（図示せず）を 設け、それぞれの壁の用途に応じて、選択使用する。

【００６４】 また図１１の如く、内壁鋼鈑３１の挾持部材３３を、内側に設け、各大型Ｈ鋼 鈑２１、２１、・・・が、内壁鋼鈑３１で、隠蔽される構造としたり、又は形鋼 材２２に替え、例えば、パイプ材２２ａとすることも可能である。

【００６５】

【考案の効果】

以上で、説明したように、本考案の型鋼材入りソイルセメント柱の各種壁は、 前記三軸掘削撹拌機械を介して構築されたソイルセメント状となったソイルセメ ント柱であって、この前記ソイルセメント柱内に大型Ｈ鋼鈑をスプライン方式に 挿入して、土圧荷重に対応可能とすること、並びに壁強度の向上を図り、しかも このスプライン方式に挿入された大型Ｈ鋼鈑の自由端側に嵌合される挾持片を有 する内壁鋼鈑を設け、この内壁鋼鈑より突出するソイルセメント柱部を切削し、 前記切削ソイルセメント柱並びに内壁鋼鈑にて構築され、下記のような効果を有 する。 即ち、線上に、内壁鋼鈑入りソイルセメント柱の各種壁が構築でき、もって土 地の有効利用が図れる。

【００６６】 また線上に構築された各種壁が、土圧荷重に対応できるとともに、壁強度の向 上を図り得る。

【００６７】 また、本考案の掘削撹拌オーガーには、多数の撹拌篦が設けられる構成である ので、次のような効果を有する。

【００６８】 即ち、掘削された土壌が、上方に上昇せず、確実に掘削撹拌オーガー内に送り 込まれる。

【００６９】 更に本考案は、前記三軸掘削撹拌機械を介して構築される型鋼材入りで、かつ 大型Ｈ鋼鈑が挿入されたソイルセメント柱に装着される内壁鋼鈑は、その幅方向 のほぼ中央部に設けた型鋼材と、この型鋼材入りで、かつ大型Ｈ鋼鈑が挿入され たソイルセメント柱内にスプライン方式に挿入され、かつ並設状に設けられた一 対の大型Ｈ鋼鈑の左右の自由端側に挾持される挾持片と、この挾持片をその両端 面に設けた鋼鈑とで構成される。

【００７０】 したがって、大型Ｈ鋼鈑入りソイルセメント柱が構築された後、この大型Ｈ鋼 鈑入りソイルセメント柱間に、内壁鋼鈑を挿入して各種壁が構築されるので、下 記のような効果を有する。

【００７１】 即ち、この内壁鋼鈑及び大型Ｈ鋼鈑の一部をガイドとして切削することにより 、その切削部分を確実に、かつ定量切削できるし、その際に熟練を要さないこと 、熟練を要さず規定のこの種の各種壁が構築できること、並びに前記各種壁の崩 壊がないこと。

【００７２】 更に本考案では、前記内壁鋼鈑に、更に止水機能、防音機能等を付与する壁が 構築できので、下記の効果を有する。

【００７３】 即ち、要望に応じた、各種壁が、簡便かつ正確に、構築できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】三軸掘削撹拌機械をクレーンに装着した正面図
である。

【図２】三軸掘削撹拌機械の要部の拡大正面図である。

【図３】構築された壁の拡大した平面断面図である。

【図４】構築された壁の拡大正面図である。

【図５】大型Ｈ鋼鈑と、内壁鋼鈑との嵌合状態を示した
要部の拡大平面図である。

【図６】内壁鋼鈑からはっり状況を説明した拡大平面模
式図である。

【図７】内壁鋼鈑の拡大平面図である。

【図８】本考案の大型Ｈ鋼鈑入りで、かつ内壁鋼鈑が挿
入されたソイルセメント柱の構築位置と、従来のソイル
セメント柱の構築位置との関係を対比して説明する拡大
した模式図である。

【図９】内壁鋼鈑の他の一例を示した正面図である。

【図１０】内壁鋼鈑の更に他の一例を示した正面図であ
る。

【図１１】内壁鋼鈑のまた更に他の一例を示した模式図
である。

【符号の説明】

１ クレーン ２ リーダー ３ トップシーブ ４ 振れ止め ５ 駆動装置本体 ６ 駆動軸 ７ 歯車 ９ 歯車 ８ 掘削撹拌軸 １０ 掘削撹拌オーガー １０ａ ケーシング １１ 撹拌篦 １２ 掘削きり １３ 穿孔 ２０ ソイルセメント状となったソイルセメント柱 ２０ａ 大型Ｈ鋼鈑入りソイルセメント柱 ２０ｂ 型鋼材入りで、かつ内壁鋼鈑が挿入されたソイ
ルセメント柱 ２１ 大型Ｈ鋼鈑 ２１ａ 自由端側 ２１ａ 自由端側 ２２ 型鋼材 ２２ａ パイプ材 ３０ 挾持片 ３１ 内壁鋼鈑 ３１ａ 枠鋼材 ３１ｂ 補強鋼材 ３２ 鋼鈑 ３２ａ 自由端側 ３２ａ 自由端側 ３２ｂ 端面 ３２ｂ 端面 ３３ 挾持部材 ５０ 止水部材 ５１ 防音部材 Ａ 型鋼材入りソイルセメント柱の各種壁 Ｂ 切削部分 Ｘ 従来の位置 Ｙ 線上の位置

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 クレーンのリーダーに昇降自在に設けた
   駆動装置本体、及びこの駆動装置本体に設けた駆動軸、
   並びにこの駆動軸に設けた撹拌篦を多数備え、かつその
   先端に掘削きりを備えたセメントミルク注入用穿孔を有
   する掘削撹拌オーガーとで構成される三軸掘削撹拌機械
   を介して、構築されたソイルセメント状となったソイル
   セメント柱であって、 このソイルセメント柱内に大型Ｈ鋼鈑をスプライン方式
   で挿入し、このスプライン方式にて挿入された各大型Ｈ
   鋼鈑の端面に挾持片を有する内壁鋼鈑、又は型鋼材をそ
   れぞれ設け、 この各内壁鋼鈑より突出するソイルセメント柱部をそれ
   ぞれ切削し、 前記切削ソイルセメント柱並びに内壁鋼鈑にて構築され
   るソイルセメント柱内に内壁鋼鈑が入った各種壁。
2. 【請求項２】 クレーンのリーダーに昇降自在に設けた
   駆動装置本体、及びこの駆動装置本体に設けた駆動軸、
   並びにこの駆動軸に設けた撹拌篦を多数備え、かつその
   先端に掘削きりを備えたセメントミルク注入用穿孔を有
   する掘削撹拌オーガーとで構成される三軸掘削撹拌機械
   を介して、構築されたソイルセメント状となったソイル
   セメント柱であって、 このソイルセメント柱内に大型Ｈ鋼鈑をスプライン方式
   で挿入し、このスプライン方式にて挿入された各大型Ｈ
   鋼鈑の端面に挾持片を有し、かつ止水機能を有する内壁
   鋼鈑をそれぞれ設け、 この各内壁鋼鈑より突出するソイルセメント柱部をそれ
   ぞれ切削し、 前記切削ソイルセメント柱並びに内壁鋼鈑にて構築され
   るソイルセメント柱内に内壁鋼鈑が入った各種壁。
3. 【請求項３】 クレーンのリーダーに昇降自在に設けた
   駆動装置本体、及びこの駆動装置本体に設けた駆動軸、
   並びにこの駆動軸に設けた撹拌篦を多数備え、かつその
   先端に掘削きりを備えたセメントミルク注入用穿孔を有
   する掘削撹拌オーガーとで構成される三軸掘削撹拌機械
   を介して、構築されたソイルセメント状となったソイル
   セメント柱であって、 このソイルセメント柱内に大型Ｈ鋼鈑をスプライン方式
   で挿入し、このスプライン方式にて挿入された各大型Ｈ
   鋼鈑の端面に挾持片を有し、かつ防音機能を有する内壁
   鋼鈑をそれぞれ設け、 この各内壁鋼鈑より突出するソイルセメント柱部をそれ
   ぞれ切削し、 前記切削ソイルセメント柱並びに内壁鋼鈑にて構築され
   るソイルセメント柱内に内壁鋼鈑が入った各種壁。
4. 【請求項４】 クレーンのリーダーに昇降自在に設けた
   駆動装置本体、及びこの駆動装置本体に設けた駆動軸、
   並びにこの駆動軸に設けた撹拌篦を多数備え、かつその
   先端に掘削きりを備えたセメントミルク注入用穿孔を有
   する掘削撹拌オーガーとで構成される三軸掘削撹拌機械
   を介して、構築されたソイルセメント状となったソイル
   セメント柱であって、 このソイルセメント柱内に大型Ｈ鋼鈑をスプライン方式
   で挿入し、このスプライン方式にて挿入された各大型Ｈ
   鋼鈑の端面に挾持片を有し、かつ装飾が施された内壁鋼
   鈑をそれぞれ設け、 この各内壁鋼鈑より突出するソイルセメント柱部をそれ
   ぞれ切削し、 前記切削ソイルセメント柱並びに内壁鋼鈑にて構築され
   るソイルセメント柱内に内壁鋼鈑が入った各種壁。