JPH067881A - ドリルねじの製造方法とこれに用いるドリル部成形ダイス - Google Patents

ドリルねじの製造方法とこれに用いるドリル部成形ダイス

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JPH067881A
JPH067881A JP16776792A JP16776792A JPH067881A JP H067881 A JPH067881 A JP H067881A JP 16776792 A JP16776792 A JP 16776792A JP 16776792 A JP16776792 A JP 16776792A JP H067881 A JPH067881 A JP H067881A
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MIYAGAWA KINZOKU KOGYO
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドリル部の金属結晶粒子をち密にしてドリル
部の切刃縁の強度や剛性を増して穿孔性能を向上する。
ばりをスムーズに除去して品質のよい製品を得る。 【構成】 ねじ素材1の軸部2の先端を一対の成形ダイ
スにて鍛造する。成形ダイスの成形凹部にてドリル部5
を成形すると共に成形凹部からはみ出る余肉材料にてド
リル部5の外周にばり6を形成する。これにあたって、
成形凹部から余肉材料が自由にはみ出ないように滑り止
め規制してばり6の突出を抑えてドリル部5を成形す
る。ドリル部5の根元から先端まで亙って形成されるば
り6の一部にねじ素材1の軸方向と略直交する割れ目1
1を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本発明は先端に穿孔す
るためのドリル部を有するドリルねじを製造する方法
と、これに用いるドリルねじのドリル部成形ダイスに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のねじの製造方法としては
特公昭48ー13139号公報に開示されたものがあ
る。かかる従来例では図21(a)に示すようなねじ素
材1′の軸部2′の先端を図22に示すような一対の成
形ダイス3′にて鍛造し、一対の成形ダイス3′の成形
凹部4′にてドリル部5′を形成すると共に成形凹部
4′の端縁に成形凹部4′からはみ出る余肉材料にてド
リル部5′の外周にばり6′を形成して図21(b)の
状態に加工し、次いで図21(c)に示すように軸部
2′の外周にねじ7′を切ると共にばり6′を除去して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記成形ダイ
ス3′にて鍛造するとき成形凹部4′から余肉材料がは
み出てばり6′が形成されるのであるが、成形ダイス
3′の先端対向面8′の成形凹部4′の端縁より外方は
外方に向かって後方に引退するテーパー面9′になって
おり、成形凹部4′から余肉材料がスムーズにはみ出す
ようになっている。しかし余肉材料がスムーズに出てば
り6′が形成されると自由鍛造になって、ばり6′がは
み出るとき成形凹部4′で成形されるドリル部5′が引
っ張り歪を受け、ドリル部5′の金属結晶粒子が極めて
大きくなると共にクラックが入り、ドリル部5′の強度
や剛性が低くなる。従ってばり6′を除去した後のドリ
ル部5′の外周の切刃縁に強度や剛性がなく、ドリルね
じとして用いるとき被螺入物への穿孔性能が極めて悪い
という欠点があった。またばり6′はドリル部5′の根
元からドリル部5′の先端まで亙るように連続的に形成
されており、ばり6′がドリル部5′に強固に付着して
いる場合(ばり6′は特にドリル部5′の根元で強固に
付着している)、ばり6′が確実に取れないという問題
があり、ばり6′が確実に取れない状態で転造すると、
品質が悪くなると共に転造ダイスにも悪影響を与えると
いう問題がある。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、本発明の第1の目的とするところは、ドリル
部の金属結晶粒子がち密になってドリル部の切刃縁の強
度や剛性を増して穿孔性能が向上し、しかもばりをスム
ーズに除去できて品質のよい製品が得られるドリルねじ
の製造方法を提供することにある。また本発明の第2の
目的とするところは、強度や剛性あるの切刃縁を転造で
軸部にねじを切るまでばりで保護できてねじの加工工程
で切刃縁の切れ味が低下する虞れがなく、しかも転造す
るときスムーズにばりを除去できるドリルねじの製造方
法を提供するにある。本発明の第3の目的とするところ
は、簡単な構造で成形凹部からはみ出る余肉材料のはみ
出しを規制できて強固で剛性のあるドリル部を形成でき
ると共に簡単にばりに割れ目を形成してばりをスムーズ
に除去できるドリルねじのドリル部成形ダイスを提供す
るにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明ドリルねじの製造方法は、ねじ素材1の軸部2の
先端を一対の成形ダイス3にて鍛造し、成形ダイス3の
成形凹部4にてドリル部5を成形すると共に成形凹部4
からはみ出る余肉材料にてドリル部5の外周にばり6を
形成するにあたって、成形凹部4から余肉材料が自由に
はみ出ないように滑り止め規制してばり6の突出を抑え
てドリル部5を成形し、且つドリル部5の根元から先端
まで亙って形成されるばり6の一部にねじ素材1の軸方
向と略直交する割れ目11を形成することを特徴とす
る。またねじ素材1の軸部2の先端を一対の成形ダイス
3にて鍛造し、成形ダイス3の成形凹部4にてドリル部
5を成形すると共に成形凹部4からはみ出る余肉材料が
自由にはみ出ないように滑り止め規制しながらばり6を
形成し、且つドリル部5の根元から先端まで亙って形成
されるばり6の一部にねじ素材1の軸方向と略直交する
割れ目11をドリル部5の長さが短いドリルねじについ
てはドリル部5の上部に対応する位置で、ドリル部5の
長さが長いドリルねじについてはドリル部5の上下方向
の略中央部に対応する位置で形成し、ドリル部5にばり
6を付けたままねじ素材1をねじ転造工程に送り、ねじ
素材1の軸部3にねじ7を切ると共にばり6を脱離する
ことも好ましい。
【0006】また本発明のドリルねじのドリル部成形ダ
イスは、互いに突き合わせて鍛造する一対の成形ダイス
3の対向先端面に夫々ドリル部5の半周を形成する成形
凹部4を設け、成形ダイス3の対向先端面8に成形凹部
4の端縁から外方に向けて後方に引退するテーパー面9
を設け、このテーパー面9の成形凹部4の端縁から少し
離れた位置に成形凹部4の端縁に沿って、成形凹部4か
らはみ出した余肉材料の自由なはみ出しを規制する滑り
止め手段Aを設け、滑り止め手段Aで規制してばり6を
成形するとき素材の繊維の流れを変えてばり6に割れ目
11を形成する割れ目形成手段Bをドリル部の長さの短
いドリルねじについてはテーパー面9の上部にドリル部
5の長さが長いドリルねじについてはテーパー面9の上
下方向の略中央部に設けたことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記構成によれば、成形ダイス3にてドリル部
5を形成するときばり6がはみ出すのを規制でき、ドリ
ル部5の金属結晶粒子が緻密で強度及び剛性が増し、穿
孔性能が向上したドリルねじ10が得られる。またドリ
ル部5を形成したときばり6の一部に割れ目11が形成
され、この割れ目11にてばり6を除去するときばり6
が除去されやすくなり、ばり6をスムーズ且つ確実に除
去して品質のよいドリルねじ10が得られる。
【0008】
【実施例】ねじ素材1は線材を適宜の長さに切断し、一
端に据え込み加工等をし、軸部2の一端に頭部12を有
するように形成されている。図2に示すものでは六角柱
状の頭部12を有する。頭部12の形状はその他、丸
頭、鍋頭、平頭、皿頭等周知のどのような形状であって
もよく、またすり割り、十字溝、六角孔等を頭部12に
設けてあってもよい。このねじ素材1は送り装置にて順
次パンチ装置13に送られてねじ素材1の軸部2の先端
にドリル部5が形成される。パンチ装置13では図6に
示すように一対の基台14に摺動体15を摺動自在に装
着してあり、各摺動体15を摺動体15の先端間が近接
離間するように往復駆動されるようになっている。摺動
体15を往復駆動するのは例えばモータの回転をクラン
ク機構にて往復運動に変換して行なわれ、一対の摺動体
15が同調して往復運動する。摺動体15の先端の取り
付け凹部15aには図7に示すようにダイス取り付け体
16を嵌め込んでボルト17にて取り付けてある。18
はスペーサ板である。ダイス取り付け体16には上下に
貫通する取り付け溝19を設けてあり、取り付け溝19
に夫々成形ダイス3を嵌め込んで取り付けねじ20にて
成形ダイス3を固定してある。このように相対向するよ
うに取り付けられる一対の成形ダイス3は同一の形状の
もので180°回転対称になるように配置される。
【0009】この成形ダイス3は例えば、図8に示すよ
うに形成されている。この成形ダイス3は略直方体状で
両側面に上記取り付けねじ20の先端が嵌合し得るねじ
止め用凹部21を有する。一対の成形ダイス3が対向す
る対向先端面8の上下方向の略中央には両側面間に亘る
ように凹没部22を設けてあり、対向先端面8の上端に
は両側面間に亘るように凹段部23を形成してあり、こ
の凹段部23より下方に成形凹部4を形成してある。こ
の成形凹部4はドリル部5の半周を形成する形状になっ
ている。この成形凹部4の上端を除く端縁より外方に外
方程後方に引退するテーパー面9を設けてある。本実施
例の場合、両側の端縁及び下端の端縁から夫々テーパ面
9a,9b,9c,9dが連続している。テーパ面9
a、9b、9cには滑り止め手段Aとしての細凹溝24
を凹設してある。この細凹溝24は成形凹部4の端縁と
平行になるように一定の間隔を隔てて設けてある。本実
施例の場合テーパ面9b,9cでは2条の細凹溝24を
平行に設けてある。滑り止め手段Aとしては細凹溝24
の代わりに突条を設けてもよいが、成形ダイス3の加工
性の面から細凹溝24の方がよい。成形ダイス3の成形
凹部4の上端より上方に突出する部分は成形凹部4にか
かる荷重に対して補強する補強部26となっている。ま
た成形ダイス3のテーパー9a,9dには割れ目形成手
段Bを形成してある。この割れ目形成手段Bは本実施例
の場合、成形凹部4の上部の両側に位置する切欠状の凹
条27にて形成されている。図9は図2のねじ素材1か
ら図1に示すようなねじの半製品を加工する成形ダイス
3を示すものであって、図8の成形ダイス3と形状は多
少異なるが基本的に同じものである。図10、図11は
ねじ素材1から図4に示すような半製品を加工する成形
ダイス3を示すものである。この成形ダイス3も図8に
示す成形ダイス3と基本的に同じであるが、長さの長い
ドリル部5を成形するため成形凹部4の上下の長さが長
い。また割れ目形成手段Bである凹条27は成形凹部4
の上下方向の略中央部に対応する位置で設けてある。本
実施例の場合、凹条27は細長くて成形凹部4から成形
ダイス3の端縁に至るように設けてある。
【0010】しかしてパンチ装置13の一対の成形ダイ
ス3間にねじ素材1が順次供給されると、一対の成形ダ
イス3が合致するように駆動され、成形ダイス3の成形
凹部4間で軸部2の先端部が図13に示すように挟まれ
てドリル部5が成形され、成形凹部4からはみ出る余肉
材料が対向するテーパ面9間に入ってばり6が形成され
る。このとき成形凹部4からはみ出る余肉材料は滑り止
め手段Aである細凹溝24に係止して滑るのが止めら
れ、自由状態で鍛造されないので引っ張り歪が生じな
く、ドリル部5の金属結晶粒子がち密になると共にクラ
ックを生じず、ドリル部5に強度及び剛性がある。この
ようにして図1や図4に示すようにねじ素材1の軸部2
の先端にドリル部5が形成されると共にドリル部5の外
周にばり6が形成される。ばり6の外周には細凹溝24
による跡形である突条28が存在する。また成形ダイス
3にてドリル部5を成形するとき、図8、図9の成形ダ
イス3では上部に切欠状の凹条27があるためこの凹条
27部分ではばり6の肉厚が厚くて側方にあまりはみ出
さなく、凹条27の部分より下方の部分では側方にばり
6が多くはみ出し、繊維の流れが図14(a)のように
なる。この繊維の流れが急激に変化する部分が脆くなる
と共にねじ素材1が軸方向の上方に逃げようとする力で
割れ目11ができ、この割れ目11にてばり6が上部6
aと残りの大半の下部6bに分割される。図10に示す
成形ダイス3にて成形するときも凹条27に対応する部
分のばり6のはみ出しが少なく、繊維の流れが図14
(b)のようになって、同様に凹条27に対応する部分
で割れ目11が形成され、ばり6が割れ目11で上部6
aと下部6bに分割される。また成形ダイス3にてドリ
ル部5を成形するとき、ドリル部5に形成される凹部
(円柱状から凹む部分)29の体積とばり6の体積が略
同じになるように成形され、またドリル部5の直径はね
じの有効径の90%以上になるように成形され、ドリル
部5の外周面が真円に近い断面形状になるように成形さ
れる。このときドリル部5の外周面に0〜3°のテーパ
ーを付けてもよい。なお一対の成形ダイス3でドリル部
3を成形するとき成形ダイス3の上部に補強部26があ
るので成形凹部4が補強され、多大な荷重を受ける成形
凹部4の上端からクラックが入ったりしなくて成形ダイ
ス3の寿命を向上できる。
【0011】次ぎにこのねじ素材1が転造工程に送ら
れ、転造ダイス30にてねじ切りされる。一対の転造ダ
イス30は図15に示すように相対向するように配置し
てあり、転造ダイス30の対向面の上側の略半分にはね
じ切り部31を設けてあり、転造ダイス30の一端側で
ねじ切り部31の下方にはばり取り面32を設けてあ
る。ばり6が付いた状態で送られてきたねじ素材1が一
対の転造ダイス30間に供給され、一方の転造ダイス3
0を矢印の方向に摺動させることによりねじ切り部31
で軸部2にねじ7が切られ、ねじの切り終わる寸前に図
16に示すようにばり取り面32でばり6が切り落とさ
れる。このときばり6に割れ目11を設けてあるためば
り6がドリル部5からスムーズに切り落とされ、ばり6
が確実に除去される。ばり6の上部6aはねじ切りする
とき切りおとされ、下部6bはばり取り面32にてスム
ーズに脱落する。このようにして図3や図5に示すよう
なドリルねじ10が形成される。転造ダイス30でねじ
7を切るときまでドリル部5にばり6が付いていてねじ
切りするときばり6を落とすのでドリル部5の外周の切
刃縁の切れ味がよい。つまり、パンチ装置13でドリル
部5を成形した後、ばり6を除去すると転造工程まで搬
送する工程等でドリル部5の切刃縁が摩耗して切れ味が
なくなるが、転造工程でばり6を落とすと、製品になる
手前の工程でばり6が落とされ、切れ味が低下しない。
【0012】図3、図5に示すドリルねじ10のドリル
部5において、34は切刃、35はカッテングエッジ、
36はランド、37は二番取り面である。このように形
成されるドリル部5の外周面は前述せるように真円に近
い形に成形されるため穿孔するとき穿孔性能がよい。ま
た図17、図18、図19はドリルねじ10のさらに他
の例を示し、ドリル部5の外周にリーマー刃40を形成
するものである。図17は成形ダイス3にて成形した半
製品、図18はねじ素材、図19は製品となったドリル
ねじ10を示す。このドリルねじ10は木材や合成樹脂
等の比較的柔らかい材料と金属のような硬い材料を締結
するのに用いられるものであり、柔らかい材料の方から
螺入するときドリル部5で穿孔した孔にリーマー刃40
でリーマー加工され、硬い材料までドリル部5が至った
ときリーマー刃40が折れてドリル部5による穿孔のみ
が行われるようになっている。図20は図17に示す半
製品を成形する成形ダイス3を形成するものである。こ
の成形ダイス3も前記実施例の成形ダイス3と基本的に
同じであるが、成形凹部4の上部の両側にリーマー刃成
形部41を設けてある。この両側のリーマー刃成形部4
1の一方は垂直面41aとなっており、他方は下方に行
く程深く削れた勾配面41bとなっている。この成形ダ
イス3で図17に示すような半製品が形成され、ドリル
部5にばり6とリーマー刃40とが形成され、ばり6と
リーマー刃40との間に割れ目11が形成される。
【0013】
【発明の効果】本発明は上述のように成形ダイスの成形
凹部にてドリル部を成形すると共に成形凹部からはみ出
る余肉材料にてドリル部の外周にばりを形成するにあた
って、成形凹部から余肉材料が自由にはみ出ないように
滑り止め規制してばりの突出を抑えるので、成形凹部か
らはみ出る余肉材料のはみ出しが規制された状態で鍛造
され、従来のように引っ張り歪を受けなくてドリル部の
金属結晶粒子がち密になると共にクラックが入ったりし
なく、ドリル部の切刃縁の強度や剛性を増し、穿孔性能
が向上するものであり、しかもドリル部の根元から先端
まで亙って形成されるばりの一部にねじ素材の軸方向と
略直交する割れ目を形成するので、ばりを割れ目にて分
割してばりを切り落としやすくできるものであって、ば
りを簡単且つ確実に落として品質を向上できるものであ
る。
【0014】また本発明の請求項2記載の発明にあって
は、ねじ素材の軸部の先端にドリル部を成形した後、ド
リル部にばりを付けたままねじ素材をねじ転造工程に送
り、ねじ素材の軸部にねじを切ると共にばりを脱離する
ので、強度や剛性のある切刃縁を転造で軸部にねじを切
るまでばりで保護できてねじの加工工程で切刃縁の切れ
味が低下する虞れのないものである。
【0015】本発明の請求項3の発明にあっては、一対
の成形ダイスの成形凹部でドリル部を成形するときドリ
ル部に形成される凹部の体積とばりの体積とを略等しく
すると共にねじの有効径の90%以上になる直径にドリ
ル部の径を形成するので、ドリル部の外周面が真円に近
い形に形成されて穿孔性能を向上できるものである。本
発明の請求項4記載の発明にあっては、一対の成形ダイ
スの対向先端面に夫々ドリル部の半周を形成する成形凹
部を設け、成形ダイスの対向先端面に成形凹部の端縁か
ら外方に向けて後方に引退するテーパー面を設け、この
テーパー面の成形凹部の端縁から少し離れた位置に成形
凹部の端縁に沿って、成形凹部からはみ出した余肉材料
の自由なはみ出しを規制する滑り止め手段を設けたの
で、従来の成形ダイスに細凹溝のような滑り止め手段を
設けるという簡単な改良を加えるだけで成形凹部からは
み出る余肉材料のはみ出しを規制できて強固で剛性のあ
るドリル部を形成できるものであり、しかも滑り止め手
段で規制してばりを成形するとき素材の繊維の流れを変
えてばりに割れ目を形成する割れ目形成手段をテーパー
面に設けたので、凹条のような割れ目形成手段をテーパ
ー面に設けるだけでばりに割れ目を形成してばり取りし
やすくできるものである。
【0016】本発明の請求項6記載の発明にあっては、
成形凹部の左右の端縁のうち一方の端縁に沿って規制手
段としての細凹溝を設け、細凹溝と反対のテーパーに割
れ目形成手段としての凹条を設け、一対の成形ダイスを
180°回転対称にしてあるので、一対の成形ダイスを
同一形状にできて成形ダイスの製造が容易になるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のねじ素材にドリル部を形成
した状態の正面図である。
【図2】同上のねじ素材の正面図である。
【図3】同上のねじを切ってドリルねじとした状態の正
面図である。
【図4】同上の他の実施例のねじ素材にドリル部を形成
した状態を示し、(a)は全体の正面図、(b)は割れ
目部分を拡大せる正面図である。
【図5】同上のねじを切ってドリルねじとした状態の正
面図である。
【図6】同上のパンチ装置の一部切欠斜視図である。
【図7】同上のパンチ装置の成形ダイスの取り付け状態
を示す分解斜視図である。
【図8】同上の一対の成形ダイスの斜視図である。
【図9】図1の半製品を形成する成形ダイスの具体例を
示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側
面図、(d)は右側面図である。
【図10】図4の半製品を形成する成形ダイスの具体例
を示し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左
側面図、(d)は右側面図である。
【図11】同上の成形ダイスを示し、(a)は図10
(a)のD−D線断面図、(b)は図10(d)のE−
E線断面図、(c)は図10(a)のF−F線断面図、
(d)は図10(a)のG−G線断面図、(e)は図1
0(a)のH−H線断面図である。
【図12】同上の成形ダイスの要部を示し、(a)は成
形凹部の拡大斜視図、(b)は成形凹部の平面図であ
る。
【図13】同上の成形凹部にて成形する状態の断面図で
ある。
【図14】(a)(b)は同上の割れ目を形成する状態
を説明する説明図である。
【図15】同上の転造ダイスの斜視図である。
【図16】同上の転造ダイスによるばり取りを説明する
斜視図である。
【図17】同上のさらに他の実施例のねじ素材にドリル
部を形成した状態の正面図である。
【図18】同上のねじ素材の正面図である。
【図19】同上のねじを切ってドリルねじとした状態の
正面図である。
【図20】図17の半製品を成形する成形ダイスを示
し、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は左側面
図、(d)は右側面図、(e)は要部を拡大せる左側面
図、(f)は要部を拡大せる右側面図である。
【図21】従来例を示し、(a)はねじ素材の正面図、
(b)はドリル部を形成した状態の正面図、(c)はド
リルねじの正面図である。
【図22】従来の成形ダイスの斜視図である。
【符号の説明】
1 ねじ素材 2 軸部 3 成形ダイス 4 成形凹部 5 ドリル部 6 ばり 7 ねじ 8 対向先端面 9 テーパー面 11 割れ目 A 滑り止め手段 B 割れ目形成手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ素材の軸部の先端を一対の成形ダイ
    スにて鍛造し、成形ダイスの成形凹部にてドリル部を成
    形すると共に成形凹部からはみ出る余肉材料にてドリル
    部の外周にばりを形成するにあたって、成形凹部から余
    肉材料が自由にはみ出ないように滑り止め規制してばり
    の突出を抑えてドリル部を成形し、且つドリル部の根元
    から先端まで亙って形成されるばりの一部にねじ素材の
    軸方向と略直交する割れ目を形成することを特徴とする
    ドリルねじの製造方法。
  2. 【請求項2】 ねじ素材の軸部の先端を一対の成形ダイ
    スにて鍛造し、成形ダイスの成形凹部にてドリル部を成
    形すると共に成形凹部からはみ出る余肉材料が自由には
    み出ないように滑り止め規制しながらばりを形成し、且
    つドリル部の根元から先端まで亙って形成されるばりの
    一部にねじ素材の軸方向と略直交する割れ目をドリル部
    の長さが短いドリルねじについてはドリル部の上部に対
    応する位置で、ドリル部の長さが長いドリルねじについ
    てはドリル部の上下方向の略中央部に対応する位置で形
    成し、ドリル部にばりを付けたままねじ素材をねじ転造
    工程に送り、ねじ素材の軸部にねじを切ると共にばりを
    脱離することを特徴とするドリルねじの製造方法。
  3. 【請求項3】 一対の成形ダイスの成形凹部でドリル部
    を成形するときドリル部に形成される凹部の体積とばり
    の体積とを略等しくすると共にねじの有効径の90%以
    上になる直径にドリル部の径を形成することを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載のドリルねじの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 互いに突き合わせて鍛造する一対の成形
    ダイスの対向先端面に夫々ドリル部の半周を形成する成
    形凹部を設け、成形ダイスの対向先端面に成形凹部の端
    縁から外方に向けて後方に引退するテーパー面を設け、
    このテーパー面の成形凹部の端縁から少し離れた位置に
    成形凹部の端縁に沿って、成形凹部からはみ出した余肉
    材料の自由なはみ出しを規制する滑り止め手段を設け、
    滑り止め手段で規制してばりを成形するとき素材の繊維
    の流れを変えてばりに割れ目を形成する割れ目形成手段
    をドリル部の長さの短いドリルねじについてはテーパー
    面の上部にドリル部の長さが長いドリルねじについては
    テーパー面の上下方向の略中央部に設けたことを特徴と
    するドリルねじのドリル部成形ダイス。
  5. 【請求項5】 割れ目形成手段として成形凹部の軸方向
    と直交する凹条を成形凹部に連続するようにテーパー面
    に設けて成ることを特徴とする請求項4記載のドリルね
    じのドリル部成形ダイス。
  6. 【請求項6】 成形凹部の左右の端縁のうち一方の端縁
    に沿って規制手段としての細凹溝を設け、細凹溝と反対
    のテーパー面に割れ目形成手段としての凹条を設け、一
    対の成形ダイスを180°回転対称にして成ることを特
    徴とする請求項4または請求項5記載のドリルねじのド
    リル部成形ダイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5980390A (en) * 1997-10-17 1999-11-09 Ferrante; Frank Die for self drilling screws
JP2005296982A (ja) * 2004-04-08 2005-10-27 Katsuaki Nakamura 鍛造成形品及び鍛造装置及び鍛造方法
KR200452098Y1 (ko) * 2009-03-03 2011-02-01 문명열 직결나사 성형기의 다이 고정구
CN103056231A (zh) * 2013-01-21 2013-04-24 太仓首桦自动控制有限公司 一种螺丝钻尾成型模具
TWI571335B (zh) * 2016-05-11 2017-02-21 Li yu-yang Drilling screw forming mold and its products

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