JPH0678236B2 - 肝機能活性化物質 - Google Patents

肝機能活性化物質

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JPH0678236B2
JPH0678236B2 JP61043392A JP4339286A JPH0678236B2 JP H0678236 B2 JPH0678236 B2 JP H0678236B2 JP 61043392 A JP61043392 A JP 61043392A JP 4339286 A JP4339286 A JP 4339286A JP H0678236 B2 JPH0678236 B2 JP H0678236B2
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liver
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正義 菅原
政保 竹内
三郎 川村
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Japan Maize Products Co Ltd
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Japan Maize Products Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、穀類、豆類の外皮より抽出されたヘミセルロ
ースを主成分とする肝機能活性化物質に関する。
「従来技術およびその問題点」 近年、健康食品としてダイエタリーファイバが注目され
ている。ダイエタリーファイバとはセルロース、ヘミセ
ルロース、リグニン、ペクチン等を主成分とするもの
で、従来のいわゆる粗繊維と区別され、穀物などに含ま
れている植物細胞壁および細胞内容物に含まれる植物性
の難消化性成分だとされている。このようなダイエタリ
ーファイバ源としては、広く穀類、豆類の“ぬか”が用
いられている。
ダイエタリーファイバは、肥満予防ため低カロリー食品
としてだけでなく、血清コレステロール増減、糖尿病の
予防、虫垂炎、大腸ガン、食品中の毒性物質の排除促進
等にも相互関係があるとして注目されている。
しかしながら、ダイエタリーファイバなどの食物繊維と
肝機能との関係に関する報告は少なく、食物繊維がニワ
トリの肝臓の脂質量を減少させる効果があるという報告
がなされている程度である。
「発明の目的」 本発明の目的は、ダイエタリーファイバなどの食物繊維
を原料とする新規な肝機能活性化物質を提供することに
ある。
「発明の構成」 本発明者らは、コーンファイバ等の食物繊維の有する生
理活性作用について長年研究を続けてきたが、その過程
で食物繊維からアルカリ抽出して得た抽出物(ヘミセル
ロースを主成分とする)が少量で顕著な肝機能活性化作
用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の肝機能活性化物質は、穀類もしくは
豆類の外皮、または穀類もしくは豆類の外皮から澱粉
質、蛋白質、脂質、無機質等を除去した残部より、アル
カリ抽出してなるヘミセルロースを主成分とする。
本発明の肝機能活性化物質をラットに摂取させた場合、
血液中のGOT、GPTが低下することが認められる。GOT、G
PTは、肝臓等の機能状態を推測する指標として広く用い
られており、一般に肝臓障害を起こしたときはGOT、GPT
が上昇し、肝機能が正常化に向うときはGOT、GPTが減少
する傾向がある。したがって、本発明の肝機能活性化物
質は、肝臓機能を増進させ、正常化させる効果があると
考えられ、各種肝臓疾患に対する治癒、予防あるいは機
能の正常化に利用できる可能性を有している。
本発明の肝機能活性化物質の原料としては、穀類もしく
は豆類の外皮が使用される。穀類の外皮としては、例え
ばとうもろこしの外皮、米糠、大麦ふすま、はと麦ふす
ま、カラス麦ふすま、ライ麦ふすまなどが使用できる。
また、豆類の外皮としては、例えば大豆、小豆、えんど
う豆などの外皮が使用できる。
本発明では、これらの穀類もしくは豆類の外皮をそのま
まアルカリ抽出してもよいが、これらの穀類もしくは豆
類の外皮から澱粉質、蛋白質、脂質、無機質等を除去し
た残部を用いてアルカリ抽出した方が以後の抽出精製が
容易となるので好ましい。穀類もしくは豆類の外皮から
澱粉質、蛋白質、脂質、無機質等を除去する方法として
は、酵素処理、化学的処理、物理的処理のいずれでもよ
く、またこれらを適宜組合せて処理してもよい。酵素処
理は、例えばα‐アミラーゼ、グルコアミラーゼなどの
澱粉分解酵素、プロテアーゼ等の蛋白分解酵素、リパー
ゼ等の脂質分解酵素、セルラーゼ等の繊維素分解酵素を
PH3〜9、温度30〜100℃の条件下に添加作用させて処理
することにより行なわれる。化学的処理は、上記穀類も
しくは豆類の外皮に鉱酸、有機酸の水溶液を添加し、PH
2〜5の条件下に加熱するかまたは食品用界面活性剤を
添加し、PH3〜8の条件下に熱処理することにより行な
われる。物理的処理は、上記穀類もしくは豆類の外皮を
ホモジナイザー、ハンマーミル等の粉砕機で粉砕した
後、篩別することにより行なわれる。なお、穀類もしく
は豆類の外皮をそのままアルカリ抽出した後、蛋白質、
澱粉質、脂質、灰分等を除去してもよい。
アルカリ抽出は、例えば水酸化ナトリウム水溶液などの
アルカリ水溶液を添加して混合し、非セルロース性多糖
類の区分を溶出させることによって行なわれる。本発明
の肝機能活性化物質は、このアルカリ抽出液を中和して
未精製のまま得ることもできるが、この中和物をさらに
以下のような操作で精製して得ることもできる。すなわ
ち、中和によって沈澱した蛋白質を遠心分離などの手段
で分離除去し、さらに必要に応じて、その上澄液を透
析、エチルアルコール、イオン交換樹脂膜処理、限外
過膜処理、アルコール精製、剤処理等の単独または適
宜組合せにより精製することによって任意の純度のヘミ
セルロース成分を含む本発明の肝機能活性化物質を得る
ことができる。
例えば上記のようにして得られた本発明の肝機能活性化
物質は、ヘミセルロースを主成分とし、これに若干のリ
グニン、セルロース、灰分等が含有されたものからなっ
ている。そして、本発明の肝機能活性化物質を少量ずつ
定期的に摂取することにより、肝臓機能が増進され、各
種肝臓疾患に対する治癒あるいは予防がなされる。本発
明の肝機能活性化物質は、抽出液、濃縮液あるいは乾燥
粉末などとして製品化できる。乾燥粉末とした場合で
も、非常に水に溶けやすく、均質な溶液となりやすいの
で、調整が容易である。したがって、そのまま健康飲食
品、医薬品として利用可能であり、また、飲食品に少量
添加することにより、飲食品の風味、食感を害すること
なく生理活性を付与することもできる。
「発明の実施例」 実施例1 コーンファイバ(トウモロコシ外皮)100gを5容の三
角フラスコに採る。グルコアミラーゼ(長瀬産業(株)
製、1×10GUN/g)5gを蒸留水4に溶かして紙で
過し、液に0.2M酢酸塩緩衝液(PH4.8)1を加え
て調製したグルコアミラーゼ溶液5およびトルエン数
滴を上記コーンファイバに加えて40℃で24時間保った。
これをガラスフィルター(151G3)で過し、残渣を水
で洗浄した後、2容三角フラスコに移し、0.5N水酸化
ナトリウム液1を加え、容器内に窒素ガスを充満さ
せ、ゴム栓で密栓して室温で18時間振とう(130ストロ
ーク/分)することにより、アルカリ可溶の非セルロー
ス性多糖類区分の抽出を行なった。このものを遠心分離
(3000rpm、10分)して液部を氷酢酸で中和し、トリク
ロール酢酸を最終濃度が7%になるように添加して蛋白
質を沈澱させた。沈澱物を遠心分離(5000rpm、10分)
して除去し、得られた分離液(約700m)に水を加えて
約1.5とした後、セロファンチューブを用いて3日
間、流水中で透析した。透析内容物が中性になったのを
確認した後、約4倍量のエチルアルコール(最終濃度80
%以上)を加え、一夜放置して沈澱物を充分に生成させ
た。この沈澱物を遠心分離(4000rpm、10分)して採取
し、蒸留水1に溶解させ、凍結乾燥して淡色の本発明
品13gを得た。これを粉末とし、実験に供した。その組
成を第1表に示す。なお、組成の分析はSouthgate法に
従った。
試験例 ラット(4週令、Wistar系、雄)1群6匹を第2表に示
す飼料で21日間飼育した。そして、ラットを解剖し、心
臓より血液を採り、遠心分離して血清を分離し、GOT、G
PTを測定した。GOT、GPTの測定は、「イアトロザイムTA
−LQ」(商品名、ヤトロン(株)製)を用いて公知の酵
素法により行なった。その結果を第3表に示す。
第2表および第3表から、実施例1で得られたヘミセル
ロースを主成分とする物質を添加した飼料を用いた群で
は、通常の飼料を用いた群に比べて、いずれもGOT、GPT
が減少していることがわかる。したがって、ヘミセルロ
ースを主成分とする物質を添加すすことにより、肝機能
が活性化されたと考えられる。
実施例2 大麦ふすまを10%となるように水に投入し、これをヒス
コトロンで10分間処理した後、48meshの篩を用い、流水
でよく洗浄しながら篩分けをする。こうして得られた篩
上のふすま2部を、2%水酸化ナトリウム溶液10部に投
入し、これを攪拌しながらヘミセルロース成分を抽出す
る。抽出終了後、塩酸で中和し、遠心分離してその上澄
液を得る。この上澄液を吸着樹脂で脱色し、イオン交換
樹脂で脱塩し、さらに活性炭で処理した後、これを濃縮
して凍結乾燥を行って本発明品を得た。その組成を第4
表に示す。組成の分析は、Southgate法に従った。な
お、上記において、乾燥はスプレードライヤ、ドラムド
ライヤ等の装置を用いて行なうこともできる。
この物質について、上記試験例と同様な試験を行なった
ところ、実施例1の物質とほぼ同様な肝機能活性化作用
が確認された。
実施例3 米糖をソックスレー抽出器で処理して脂肪分を除去す
る。この脂肪除去物を用いて実施例1と同様な操作によ
り、ヘミセルロースを主成分とする本発明の物質を得
た。この物質について、前記試験例と同様な試験を行な
ったところ、実施例1の物質とほぼ同様な肝機能活性化
作用が確認された。
実施例4 大豆を水に浸漬して膨潤させ、手で皮をむいて大豆外皮
を得た。この大豆外皮をホモジナイザーで処理して微粉
化した。この大豆外皮粉末を乾燥した後、0.5Nの水酸化
ナトリウム水溶液で抽出し、遠心分離して得た上澄液を
酢酸で中和した後過した。得られた分離液を限外過
膜(分画分子量10,000)を用いて濃縮、脱塩して濃縮液
を得た。この濃縮液を乾燥せずにそのまま用いて、前記
試験例と同様な試験を行なったところ、実施例1の物質
とほぼ同様な肝機能活性化作用が確認された。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、各種穀類もしく
は豆類よりアルカリ抽出して得られるヘミセルロースを
主成分とする物質により、肝機能活性化作用を得ること
ができ、各種肝臓疾患に対する治癒や予防あるいは肝機
能の正常化作用が期待できる。また、毒性や副作用は全
くないので、日常の食生活の中で気軽に摂取することが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】穀類もしくは豆類の外皮、または穀類もし
    くは豆類の外皮から澱粉質、蛋白質、脂質、無機質等を
    除去した残部より、アルカリ抽出してなるヘミセルロー
    スを主成分とすることを特徴とする肝機能活性化物質。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記穀類
    の外皮は、とうもろこしの外皮、米糠、大麦ふすま、は
    と麦ふすま、カラス麦ふすま、ライ麦ふすまより選ばれ
    た一種である肝機能活性化物質。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項または第2項におい
    て、前記豆類の外皮は、大豆、小豆またはえんどう豆の
    外皮である肝機能活性化物質。
JP61043392A 1986-02-28 1986-02-28 肝機能活性化物質 Expired - Lifetime JPH0678236B2 (ja)

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JP3988348B2 (ja) * 2000-03-14 2007-10-10 不二製油株式会社 水溶性多糖類の製造法並びに水溶性多糖類水溶液の清澄化方法
US20100062089A1 (en) * 2007-03-13 2010-03-11 Sapporo Breweries Limited Ameliorating or prophylactic agent for metabolic syndrome, and beverage, food and feed each comprising the same

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