JPH0675458A - 接触帯電装置及びその製造方法 - Google Patents

接触帯電装置及びその製造方法

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JPH0675458A
JPH0675458A JP4250411A JP25041192A JPH0675458A JP H0675458 A JPH0675458 A JP H0675458A JP 4250411 A JP4250411 A JP 4250411A JP 25041192 A JP25041192 A JP 25041192A JP H0675458 A JPH0675458 A JP H0675458A
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野 えりか 浅
Michihito Yamazaki
崎 道 仁 山
Kazue Sakurai
井 和 重 櫻
Hiroki Kisu
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストで帯電音が発生しないようにする。 【構成】 帯電部材2を感光ドラム1に当接させて帯電
を行う接触帯電装置において、帯電部材2が、内側が中
空で可撓性の導電性の帯電部2bと、帯電部2bの内側
に撓めて入れられることで帯電部2bの内面に当接して
帯電部2bを支持する弾性変形可能な導電性支持部材2
aと、を有して成ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接触帯電装置に関するも
のであり、更に詳しくは電圧を帯電部材に印加して被帯
電体を帯電する接触帯電装置の改善に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】接触帯電装置として、直流電圧と交流電
圧を重畳した電圧を帯電部材に外部より印加し、この帯
電部材を被帯電体に当接させて帯電を行なう接触帯電装
置が本出願人より提案されている。
【0003】この装置は、例えば図20のように感光ド
ラム101に帯電部材102を接触させ、帯電開始電圧
の2倍以上のピーク間電圧Vppを有する交流電圧Va
cとVdcとを重畳した電圧(Vac+Vdc)を帯電
部材102に印加することにより均一に感光ドラム10
1を帯電する事が出来る。図中104は交流と直流電圧
の重畳された電源である。105は感光ドラム101上
に印字情報を書き込むためのレーザー光、106はドラ
ム101上の静電潜像を現像するための現像スリーブ、
107は現像された像を転写するための転写材、108
は転写材に感光ドラム101上のトナー像を転写するた
めの転写ローラ、109は、感光ドラム101上の転写
残りのトナーをクリーニングするためのクリーニングブ
レードであり、感光ドラム101は図のAの向きに回転
している。
【0004】しかしながら、本発明者らの研究実験の結
果、上述の如き帯電部材102を使用して接触帯電を実
施した場合に、次のような問題点が発生した。つまり、
電極103に印加された電圧の交流成分Vacのために
帯電部材102が振動し、“帯電音”と呼ばれる振動音
が発生したのである。この帯電音の発生するメカニズム
を図21を用いて説明する。図中101は感光ドラムを
示し101aは感光層、101bは、接地されたアルミ
で出来た基層であり、40mm/sのスピードで回転して
いる。 −帯電音の出る理由− 帯電部材102には、交流電圧が印加されているため、
ある瞬間には、図21(a)中太い実線で示すように、
感光層101aを挟んで、カーボン分散のEPDM等の
ゴム材で出来た帯電部101c側にプラス、感光ドラム
101の基層101b側にマイナスの電荷が誘起され
る。これらの電荷は、互いに引き合うので、帯電部10
2c表面は感光ドラム101に引きつけられ図中、太い
実線の位置から細い実線の位置に移動する。ついで、交
流電界が逆転を始めると、帯電部102cのプラス電
荷、ドラム基板101bのマイナス電荷はそれぞれ誘起
してきた逆極性の電荷によって打ち消され始める。そし
て交流電界がちょうどプラスからマイナスに変わるとき
には、帯電部102c上のプラス電荷とドラム基板10
1b上のマイナス電荷は消滅する。
【0005】その結果、帯電部102cの表面は図21
(b)の細い実線で示す位置に戻ることになる。さらに
交流電界がマイナスのピークを向かえるときには、図2
1(c)に示されるように、帯電部102c側にはマイ
ナス、ドラム基板101b側にはプラスの電荷が誘起さ
れる。したがって帯電部102cは再び太い実線の位置
から細い実線の位置にまで移動することになる。
【0006】以上の現象が繰り返し行なわれるため、帯
電部材102に交流電圧を印加すると振動を始め、その
結果、“帯電音”が発生するものと考えられる。さら
に、交流電圧の周波数をf,帯電部102cの振動周波
数をFとすると、上記の説明で明らかなように、交流電
圧の1周期の間に帯電部102cは2回振動することに
なるので、両者の間には数1の関係がある。
【0007】
【数1】 2f(Hz)=F(c/s)…(1) −従来の解決の手段− 本発明者らは既に帯電部材102を内部が中空状の帯電
ローラにすることにより帯電音を減少させる構成を開示
している。これは図22に示す様に、従来の一体型ロー
ラでは、交流バイアスが芯金102aに印加されると帯
電部102cの表面は、感光ドラム101に引き寄せら
れるため、芯金102a中心と感光ドラム101表面ま
での距離t1は変化してt2になる。この結果、帯電ロ
ーラ102は、ローラ全体で振動を始めるために、大き
な帯電音を発生する。図22(a)は印加された交流バ
イアスのピーク値がゼロ付近では帯電ローラの変形がほ
とんど無いことを表し、図22(b)は印加された交流
バイアスのピーク値が最大付近での帯電ローラ102の
変形を表している。
【0008】これに対し、本発明者らは、図23に示す
ように帯電部をチューブ状の中空タイプにし、芯金部と
分離する構成を提案した。図において、102aは芯
金、102dは帯電部、102fは導電性スポンジの空
砲部、102gは導電性スポンジを示す。その結果、図
23(a)に示すように、印加された交流バイアスのピ
ーク値がゼロ付近では帯電ローラ102の変形はほとん
ど無い。更に、図23(b)に示すように、印加された
交流バイアスが最大ピーク値の場合でも、ドラム101
に引き寄せられるのは、表層の帯電部102dだけであ
り、ドラム101表面と芯金102a中心までの距離t
3とt4は変化しない。それ故に帯電音は小さくなるの
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし一般的に云っ
て、芯金102aに導電性発砲スポンジを成形すること
や、図24に示すように、芯金102aに導電性のゴム
102bを成形し、帯電部102dに挿入する構成は製
造コストが高くつくと云う問題を含んでいた。図中10
2cは導通層、102dは中抵抗層、102eは保護層
である。
【0010】また、図23において芯金102a及び導
電性発泡スポンジ部102gと、帯電部102dを分離
した形状に製造することは技術的に困難であった。従っ
て一般的には、図25に示すように、導電性のスポンジ
部102gの表層に導通層102eをロールコートし、
その後、抵抗層102gをロールコートして帯電ローラ
を製造していた。
【0011】この場合、スポンジ部102g内部に中空
な発砲層102fがあるため帯電ローラ全体の振動は抑
えられ、ある程度の帯電音対策にはなっていた。しかし
この構成では、導電性軸部としての芯金102aと導通
層102eはつながっており、根本的な帯電音対策には
なっていなかった。従って、製造ロットに依っては帯電
音が大きなものも出来てしまった。
【0012】図25(a)は、芯金102aに形成され
たスポンジ102gを示している。スポンジ層表面には
スポンジを成形するときに出来るスキン層があってもよ
い。
【0013】図25(b)は、図25(a)の導電性軸
部102aと導電性支持部102gをロールコートして
いる様子を示す。図の矢印の方向に回転させることによ
り導通層102eを成形している。図中102e1 は溶
融した導電層材料を示す。本従来例ではカーボンを多量
に分散したナイロンを使用した。
【0014】図25(c)は、図25(b)の行程で導
通層102eが作られた事を示している。図25(d)
は、図25(b)の行程で作られた導通層102eの表
層に更に抵抗層102jをロールコートしている所を示
す。やはり図の矢印の方向に回転し、102j1 は抵抗
層の材料を示す。本従来例では、エピクロルヒドリンゴ
ムを使用した。
【0015】図25(e)は、上記のようにして出来上
がった帯電ローラを示す。
【0016】又、印加交流成分のピーク間電圧Vppを
帯電開始電圧の2倍の値より、更に小さくすれば、“帯
電音”をかなり改善することが出来る。しかしながら、
その場合、感光ドラム101上には、均一な帯電を得る
ことが出来ず、斑点状の帯電ムラを生じることになる。
これは、帯電部材102と感光ドラム101との接触面
には微視的には凹凸があり、理想的な接着面が得られな
いためである。ここでピーク間電圧を下げると言うこと
は、交流電圧を印加することで均一な帯電を行なう、い
わゆる“均し効果”がなくなることを示している。更
に、斑点状帯電ムラ状態の感光ドラム101表面に通常
の電子写真画像形成プロセスを適用しても出力画像は斑
点状ムラに対応した斑点状の黒点画像になり、高品位な
画像を得ることはできない。
【0017】その上、“帯電音”を解決すべく、感光ド
ラム101の内部に、ゴムなどで出来た防振部材をいれ
る構成が提案されているが、感光ドラム101の変形、
重量化、製造コストの点で何れも、未だ実用化されてい
ない。
【0018】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは帯電音の発生しない
帯電装置を低コストで提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、帯電部材を被帯電体に当接させて
帯電を行う接触帯電装置において、前記帯電部材が、内
側が中空で可撓性の導電性の帯電部と、該帯電部の内側
に撓めて入れられることで該帯電部の内面に当接して該
帯電部を支持する弾性変形可能な導電性支持部材と、を
有して成ることを特徴とする。
【0020】また、前記導電性支持部材が、同一材料で
一体成形されのが好ましい。
【0021】また、導電性支持部材が、軸受けに保持さ
れると共に外部電源より電圧が印加される導電性軸部
と、該導電性軸部の両端部より軸方向中央部へ向けて放
射状に広がる複数の弾性変形可能な導電性の弾性体より
成る導電性支持部と、より成るのが好ましい。
【0022】また、導電性支持部材が、軸受けに保持さ
れると共に外部電源より電圧が印加される導電性軸部
と、該導電性軸部の側部より外方向へ向けて延びる弾性
変形可能な導電性の弾性体より成る導電性支持部と、よ
り成るのが好ましい。
【0023】また、導電性軸部が補強部材を備えるのが
望ましい。
【0024】また、導電性軸部の内部に導電性芯棒を持
つのが好ましい。
【0025】また、あらかじめ製造されたチューブ状の
導電層の内側に導電性支持部材を撓めて入れた後、該導
電層の外周面に抵抗層を形成することで帯電部材を製造
するのが良い。
【0026】また、上記接触帯電装置がプロセスカート
リッジに適用されるのが望ましい。
【0027】また、帯電部材を被帯電体に当接させて帯
電を行う接触帯電装置において、前記帯電部材が、内側
が中空で可撓性フィルム状の導電性の帯電部と、該帯電
部を前記被帯電体に当接させるべく該帯電部の内側から
前記被帯電体に向けてバックアップするバックアップ部
材と、を有して成ることを特徴とする。
【0028】また、帯電部の表面に抵抗層を形成すると
共に、該帯電部をロール形状とするのが望ましい。
【0029】また、画像形成装置本体内に着脱自在に配
設されるプロセスカートリッジに適用されるのが望まし
い。
【0030】
【作用】上記構成の本発明の接触帯電装置にあっては、
弾性変形可能な導電性支持部材が可撓性の帯電部の内側
に撓めて入れられることで、導電性支持部材に支持され
た帯電部は変形可能となり、帯電時の振動が吸収され、
従って帯電音の発生が抑えられる。
【0031】しかも、帯電部を支持する部材は導電性支
持部材だけなので、芯金と導電性発砲スポンジとを必要
とする従来例に比べてコストが低くなる。
【0032】また、補強部材を備えることで導電性軸部
の強度が強まり、安定したニップを形成することが可能
となる。
【0033】また、チューブ状の導電層をあらかじめ製
造しておいて、それに導電性支持部材を撓めて入れ、そ
の後で導電層の外周面に抵抗層を形成することで、低コ
ストで従来よりも帯電を低くできる。
【0034】また、フィルム状の帯電部を設けた場合、
帯電部材が被帯電体に接触し、交流バイアスを印加され
ることによって振動する部分は、大幅に柔軟かつ慣性の
小さな状態になる。よって、帯電音は大幅に低減され
る。
【0035】
【実施例】
(第1の実施例)図1乃至図3を用いて本発明の第1の
実施例に係る接触帯電装置を説明する。
【0036】この装置は、例えば図3のように感光ドラ
ム1に帯電部材2を接触させ、帯電開始電圧の2倍以上
のピーク間電圧Vppを有する交流電圧VacとVdc
とを重畳した電圧(Vac+Vdc)を帯電部材2に印
加することにより均一に感光ドラム1を帯電する事が出
来る。図中4は交流と直流電圧の重畳された電源であ
る。5は被帯電体としての感光ドラム1上に印字情報を
書き込むためのレーザー光、6はドラム1上の静電潜像
を現像するための現像スリーブ、7は現像された像を転
写するための転写材、8は転写材に感光ドラム1上のト
ナー像を転写するための転写ローラ、9は、感光ドラム
1上の転写残りのトナーをクリーニングするためのクリ
ーニングブレードであり、感光ドラム1は図のAの向き
に回転している。
【0037】図1(a)は、帯電部材2を帯電部材2の
軸方向中央部から軸方向端部に向って見た時の断面図
で、帯電部材2は、内側が中空で可撓性の導電性の帯電
部2bと、帯電部2bの内側に撓めて入れられることで
帯電部2bの内面に当接して帯電部2bを支持する弾性
変形可能な導電性の導電性支持部材2aと、を有して成
る。
【0038】導電性支持部材2aは、軸受け2i(図
2)に保持されると共に外部電源4(図3)より交流バ
イアス(2.0Kvpp;600Hz)が印加される導
電性軸部2cと、導電性軸部2cの両端部より軸方向中
央部へ向けて放射状に広がる複数の弾性変形可能な導電
性の弾性体としての線状弾性体2d´より成る導電性支
持部2dと、より成る。導電性支持部2dは帯電部2b
表面が凹凸にならないよう内部から柔らかくかつ均一に
支持する必要があり、弾性体2d´の太さを小さくして
柔軟性を調節する。ちなみに、本実施例では導電性軸部
2cは6φ、線状弾性体2d´の太さは0.5mm、長さ
20mmの物を用いた。
【0039】また、導電性軸部2cや導電性支持部2d
の体積抵抗率は10の7乗Ωcm以下、好ましくは10の
4乗Ωcm以下の導電性を持った物であり、材料としては
導電性粒子分散樹脂、導電性樹脂、導電性粒子分散ゴム
やエラストマ、半導電性樹脂、導電性粒子分散絶縁樹脂
等が挙げられる。
【0040】導電性粒子分散樹脂としては、カーボン、
アルミニウム、ニッケル、酸化チタン等の導電性粒子を
ウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重
合体、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂中に分散したも
のが挙げられる。
【0041】導電性樹脂としては、4級アンモニウム塩
含有ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアニリン、ポ
リビニルピロール、ポリジアセチレン、ポリエチレンイ
ミン等が挙げられる。
【0042】導電性粒子分散ゴムやエラストマとして
は、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、EPDMゴ
ム、ポリウレタンゴム、エポキシゴム、ブチルゴム等の
ゴムや、スチレン−ブタジエンサーモプラスチックエラ
ストマー、ポリウレタン系サーモプラスチックエラスト
マー、ポリエステル系サーモプラスチックエラストマ
ー、エチレン−酢酸ビニル系サーモプラスチックエラス
トマー等のサーモプラスチックエラストマ等がある。
【0043】半導電性樹脂としては、エチルセルロー
ス、ニトロセルロース、メトキシメチル化ナイロン、エ
トキシメチル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリブニル
ピロリドン、カゼイン等の樹脂あるいはこれらの樹脂の
混合物などが挙げられる。
【0044】導電性粒子分散絶縁樹脂としては、カーボ
ン、アルミニウム、酸化インジウム、酸化チタン等の導
電性粒子をウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化
ビニル共重合体、ポリメタクリル酸等の絶縁樹脂に分散
したものがある。
【0045】本実施例ではカーボンを分散した数本のエ
ピクロルヒドリンゴムを集めてその一端を熱成形し、図
1(b)に示すように導電性軸部2cと導電性支持部2
dとを一体化したものである。
【0046】2eは抵抗層2fに均一なバイアスを印加
するための導電層でありその体積抵抗率は10の6乗Ω
cm以下、好ましくは10の3乗Ωcm以下の導電性を持っ
た物であり、材料としては導電性軸部2cや導電性支持
部2dと同じく導電性粒子分散樹脂、導電性樹脂、導電
性粒子分散ゴムやエラストマ、半導電性樹脂、導電性粒
子分散絶縁樹脂等が挙げられる。
【0047】2fは抵抗層であり、導電層2eよりも抵
抗が高くなるように形成されている。その体積抵抗率は
10の4乗Ωcmから10の12乗Ωcm、好ましくは10
の7乗Ωcmから10の10乗Ωcmの層であり、材料とし
ては導電性軸部2cや導電性支持部2dと同じく導電性
粒子分散樹脂、導電性樹脂、導電性粒子分散ゴムやエラ
ストマ、半導電性樹脂、導電性粒子分散絶縁樹脂等が挙
げられる。
【0048】2gは抵抗層からの汚染物質が感光ドラム
1に付着しドラムひび割れ、融着等が発生するのを防止
するためのトレジン等の材料からなる保護層である。
【0049】図1(b)は一体成型された導電性軸部2
cと導電性支持部2dの正面から見た図である。また図
2(a)は、この導電性支持部2dを用いた場合におけ
る帯電部材2を感光ドラム1に当接した様子を示したも
のである。
【0050】なお本実施例においては、感光ドラム1と
帯電部2bとの従動を取るために、導電性軸部2cの端
部に金属キャップ2hを被せ、軸部の滑り性を向上させ
て軸受け2iとの間で回転できるようにしている。
【0051】しかしながら、帯電部2b内部と線状弾性
体2d´との接触部における摩擦力が軽減できるように
線状弾性体2d´もしくは、帯電部2b内部の材料を選
択することにより、図2(b)に示すように、この接触
部2jで回転することができるため、軸部を軸受け2i
に固定したままでも、帯電部2bの従動が可能となる。
【0052】また、本実施例においては、帯電部2bの
長手中央部は中空状態になっている。
【0053】このため、この長手中央部付近では、感光
ドラム1に対して、帯電部2bの当接圧の不足が起こり
やすくなる。そこで、図2(a)に示すように、帯電部
2bの感光ドラム1との当接部との対向側に、外部から
柔軟な発泡材3等の滑り性の良い物質を当接しており、
帯電部2bの安定した当接を補助している。なおこの発
泡材は、帯電部2bに付着するトナー等の汚れを清掃す
るクリーニング部材を兼ねることができる。
【0054】つぎに、本発明者らは、本実施例の接触帯
電装置を無響室にセットし、帯電音を測定した。測定は
ISO 7779の6項に従い行なった。その結果、従
来の帯電部材としての帯電ローラを用いた場合53.7
dBであったのに対し、本実施例の帯電部材2を用いた
場合は、帯電音は43.6dBにまで下げることが出来
た。
【0055】また画像は帯電不良の無い、きれいなもの
を得ることが出来た。更に導電性軸部2cと導電性支持
部2dを一体成形にすることで帯電部材のコストも従来
の半分以下にすることが可能になった。
【0056】以下に本発明の他の実施例について説明す
る。第1の実施例と同一の構成部分には同一の番号を付
してその説明を省略し、特に断わらない限り第1の実施
例と同一の構成部分には同一の材質が用いられているも
のとする。 (第2の実施例)図4は、第2の実施例を示す。ここで
は、導電性支持部102bの中心に金属の軸(例えばφ
2mm)2cが通っている。これにより、第1の実施例に
比べ、導電性支持部2dをより安定に支持でき、従っ
て、感光ドラム1に対して、帯電部2bをより安定に保
持でき、帯電不良の発生をなくすことができる。
【0057】本実施例においても、従来の帯電部材とし
ての帯電ローラにより発生する帯電音より、大幅に帯電
音を減少させることができた。 (第3の実施例)図5は、第3の実施例を示す。図5
(a)は、一体成型された導電性支持部2d及び導電性
軸部2cである。これは、円筒形の導電性弾性体に於
て、その両端部を残して軸方向に添って、数本、筋状に
裁断することによって作る。
【0058】ここで、導電性の弾性体としては、第1の
実施例同様にカーボンを分散したエピクロルヒドリンゴ
ムを用いた。また、円筒形の直径は一例として5mmと
し、肉厚は例えば1mmとした。
【0059】この円筒をB方向に押すことにより、図5
(b)に示すように、軸方向中央部が最も太くなる形状
となる。図5(c)は、この導電性支持部102bを用
いた場合において、帯電部2bが感光ドラム1に当接し
ている様子である。ここですでに述べたように、導電性
支持部2dは、図5(b)のような形状になるため、軸
方向中央部においても、帯電部2bの感光ドラム1に対
しての当接力は十分のものとなり、従って、帯電部2b
長手中央部に於ける当接圧不足により発生する帯電不良
の発生もなくなる。
【0060】本実施例においても、従来の帯電部材とし
ての帯電ローラにより発生する帯電音より、大幅に帯電
音を減少させることができた。
【0061】また、本実施例においては、導電性軸部2
cと導電性支持部2dを一体成型することができるた
め、帯電部材のコストも従来の半分以下にすることが可
能となった。 (第4の実施例)図6は本発明の第4の実施例に係る接
触帯電装置の要部を示し、先の実施例とは導電性支持部
材2aの構造が異っている。
【0062】即ち本実施例にあっては、導電性支持部材
2aが、軸受け2i(図2)に保持されると共に外部電
源4(図3)より電圧が印加される導電性軸部2cと、
導電性軸部2cの側部より外方向へ向けて延びる弾性変
形可能な導電性の弾性体2d´より成る導電性支持部2
dと、より成る。
【0063】弾性体2d´は短冊状を成し、導電性軸部
2cの側部より外方向へ向けて、導電性軸部2cを間に
して対向する側にそれぞれ、軸方向に所定間隔をおいて
複数設けられている。
【0064】ちなみに本実施例にあっては、導電性軸部
2cは6φ、弾性体2d´の幅は2mm、厚さ100μ
m、長さ18mmを用いた。
【0065】本実施例にあっても先の実施例と同様の効
果が得られた (第5の実施例)図7は本発明の第5の実施例に係り、
第4の実施例とは弾性体2d´の形状が異っている。
【0066】即ち、本実施例にあっては、弾性体2d´
は板状を成し、導電性軸部2cの側部より互いに他と直
角を成す四方向へ向けて、四枚設けられている。
【0067】本実施例にあっては、このような構成にな
っているために、先の実施例の効果に加え、帯電部2b
との接触部分は4点になるため帯電部2bが導電性支持
部2dによって内側から支えるのに必要な力は第4の実
施例の半分で良い事になる。その結果、帯電部2bが導
電性支持部2dに依って変形させられる場合は、第4の
実施例の接触部分が2点の場合の半分になる。従って帯
電部2bの変形に依って発生する帯電不良の発生も無く
なる。 (第6の実施例)図8は本発明の第6の実施例に係り、
第4の実施例とは弾性体2d´の形状が異っている。
【0068】即ち、本実施例にあっては、弾性体2d´
は、短冊状又は板状を成し、導電性軸部2cの側部より
対向する側にそれぞれ延び、帯電部2bの内径と略等し
い長さのところで、略垂直に二つに枝分れした形状とな
っている。
【0069】このような構成になっているため、先の実
施例の効果に加え、導電性支持部2dは少ない変形で帯
電部2bを保持することが可能になった。その結果帯電
部2bの変形も少なくなった。また導電性軸部2cと導
電性支持部2dを帯電部2bに挿入する際にも楽に出来
るようになり組立性が向上した。 (第7の実施例)図9は本発明の第7の実施例に係り、
第4の実施例とは弾性体2d´の形状が異っている。
【0070】即ち本実施例にあっては、弾性体2d´は
板状で、導電性軸部2cの側部より外方向に延び、その
延びる長さは、帯電部2bの内半径と内周とを合わせた
長さ程度である。
【0071】このような構成になっているため、先の実
施例の効果に加え、帯電部2bを内側から支える導電性
支持部2dとの不連続接触部は周方向で一ヶ所だけとな
り、帯電部2bの変形を最小に抑えることが可能になっ
た。 (第8の実施例)図10は本発明の第8の実施例に係
り、第4の実施例とは弾性体2d´の形状が異ってい
る。
【0072】即ち本実施例にあっては、弾性体2d´は
根元付近が太目の柱状で、導電性軸部2cの側部より互
いに他と直角を成す四方向へ向け、軸方向に所定間隔を
おいて複数設けられている。
【0073】このように、帯電部2bを支える導電性支
持部2dの弾性体2d´の数が多い構成になっているた
め、帯電部2bを内側から均一に支持することが出来
る。その結果、帯電部2b表面の感光ドラム1と当接部
の凹凸は極力抑えられるために帯電不良の発生もなくな
った。
【0074】また導電性支持部2dの形状を左右対称に
してあるので型を用いて一体成形することが可能で、大
量生産が出来、大幅なコストダウンが達成された。 (第9の実施例)図11に、第9の実施例を示す。これ
は、帯電部材としての帯電ブレード2に応用した場合を
示す。図11において、2cは外部電源4から交流バイ
アス(2.0kvpp;600Hz)を印加する為の導
電性軸部であり、2dは導電性軸部2cと同じ材料で出
来た導電性支持部である。導電性軸部2cは帯電部材2
を支えるだけの強度が必要であり、軸の太さ(厚み)を
大きくして強度を調整する。また導電性支持部2dは帯
電部2bを内部から柔らかく支持する必要があり、導電
性軸部2cとは逆に厚みを小さくして柔軟性を調節す
る。また、導電性軸部2cや導電性支持部2dの体積抵
抗率は10の7乗Ωcm以下、好ましくは10の4乗Ωcm
以下の導電性を持った物であり、材料としては導電性粒
子分散樹脂、導電性樹脂、導電性粒子分散ゴムやエラス
トマ、半導電性樹脂、導電性粒子分散絶縁樹脂等が挙げ
られる。
【0075】2eは抵抗層2fに均一なバイアスを印加
するための導電層であり、その体積抵抗率は10の6乗
Ωcm以下、好ましくは10の3乗Ωcm以下の導電性を持
った物であり、材料としては導電性軸部2cや導電性支
持部2dと同じく導電性粒子分散樹脂、導電性樹脂、導
電性粒子分散ゴムやエラストマ、半導電性樹脂、導電性
粒子分散絶縁樹脂等が挙げられる。
【0076】2fは抵抗層であり、2eよりも抵抗が高
くなるように形成されている。その体積抵抗率は10の
4乗Ωcmから10の12乗Ωcm、好ましくは10の7乗
Ωcmから10の10乗Ωcmの層であり、材料としては導
電性軸部2cや導電性支持部2dと同じく導電性粒子分
散樹脂、導電性樹脂、導電性粒子分散ゴムやエラスト
マ、半導電性樹脂、導電性粒子分散絶縁樹脂等が挙げら
れる。
【0077】2gは抵抗層からの汚染物質が感光ドラム
1に付着しドラムひび割れ、融着等が発生するのを防止
するためのトレジン等の材料からなる保護層である。3
はバイアスを印加する為の電極、4は電源である。
【0078】本実施例では上記の構成にて測定したとこ
ろ、帯電音は40dBであった。この場合、簡単な構成
で帯電音の無い帯電部材が供給できると共に、帯電部材
の感光ドラム1への押し当て圧を、帯電ブレード2の腰
を利用して制御できるという利点がある。 (第10の実施例)図12は本発明の第10の実施例に
係り、第4の実施例とは導電性軸部2cの構造が異って
いる。
【0079】即ち本実施例にあっては、導電性軸部2c
は、外部電源4から交流バイアス(2.0kvpp;6
00Hz)が印加されるステンレス、真ちゅう、鉄や導
電性セラミック、導電性硬質樹脂などから出来ている。
補強部材としての導電性芯棒2c1 と、導電性芯棒2c
1 の外周に固着された軸部本体2c2 と、から成る。
【0080】軸部本体2c2 は導電性支持部2dと同じ
材料から成っている。
【0081】ちなみに、本実施例では導電性芯棒は4
φ、導電性軸部外径は6φ、導電性支持部2dの弾性体
2d´は幅2mm、厚さ100μm、長さ18mmの物を用
いた。
【0082】上記構成により、本実施例は先の実施例の
効果に加えて、導電性軸部2cの内部に強度のある導電
性芯棒2c1 を配置することにより、たわみが無く、安
定したニップの取れる帯電部材を供給することが可能に
なった。 (第11の実施例)図13は第11の実施例に係り、第
5の実施例に係る接触帯電装置の導電性軸部2cに、第
10の実施例同様、補強部材としての導電性芯棒2c1
を配設したものである。
【0083】このような構成になっているために、導電
性芯棒2c1 により導電性軸部2cの強度は増加し、安
定したニップを形成することが可能になった。その結
果、第5の実施例の効果に加えてニップが浮くことに依
る帯電不良を防止することが可能になった。 (第12の実施例)図14に示す本実施例は、第6の実
施例に係る接触帯電装置の導電性軸部2cに、補強部材
としての導電性芯棒2c1 を設けたものである。
【0084】このような構成になっているため、第6の
実施例の効果に加えて、導電性軸部2cは強度が十分な
レベルになり、導電性支持部2dは少ない変形で帯電部
2bを保持することが可能になった。その結果帯電部2
bの変形も少なくなった。 (第13の実施例)図15に示す本実施例は第7の実施
例に係る導電性軸部2cに導電性芯棒を設けたものであ
る。
【0085】本実施例においても第12の実施例と同様
の効果が得られる。 (第14の実施例)図16に示す本実施例は第8の実施
例に係る導電性軸部2cに導電性芯棒を設けたものであ
る。
【0086】本実施例においても第12の実施例と同様
の効果が得られる。 (第15の実施例)図17を用いて第15の実施例を説
明する。即ち、同図において、2cは外部電源4から交
流バイアス(2.0kvpp;600Hz)が印加され
る導電性軸部としての導電性芯棒であり、ステンレス、
真ちゅう、鉄や導電性セラミック、導電性硬質樹脂等か
ら出来ている。2dはEPDM等のゴムにカーボンを分
散させ発泡させた導電性支持部である所の導電スポンジ
である。なお、図17(b)は図17(a)の縦断面図
である。
【0087】また、導電性支持部である導電スポンジ2
dの体積抵抗率は10の7乗Ωcm以下、好ましくは10
の4乗Ωcm以下の導電性を持った物であり、材料として
は導電性粒子分散樹脂、導電性樹脂、導電性粒子分散ゴ
ムやエラストマ、半導電性樹脂、導電性粒子分散絶縁樹
脂等が挙げられる。
【0088】導電性粒子分散樹脂としては、カーボン、
アルミニウム、ニッケル、酸化チタン等の導電性粒子を
ウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化ビニル共重
合体、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂中に分散したも
のが挙げられる。
【0089】導電性樹脂としては、4級アンモニウム塩
含有ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアニリン、ポ
リビニルピロール、ポリジアセチレン、ポリエチレンイ
ミン等が挙げられる。
【0090】導電性粒子分散ゴムやエラストマとして
は、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、EPDMゴ
ム、ポリウレタンゴム、エポキシゴム、ブチルゴム等の
ゴムや、スチレン−ブタジエンサーモプラスチックエラ
ストマー、ポリウレタン系サーモプラスチックエラスト
マー、ポリエステル系サーモプラスチックエラストマ
ー、エチレン−酢酸ビニル系サーモプラスチックエラス
トマー等のサーモプラスチックエラストマ等がある。
【0091】半導電性樹脂としては、エチルセルロー
ス、ニトロセルロース、メトキシメチル化ナイロン、エ
トキシメチル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリブニル
ピロリドン、カゼイン等の樹脂あるいはこれらの樹脂の
混合物などが挙げられる。
【0092】導電性粒子分散絶縁樹脂としては、カーボ
ン、アルミニウム、酸化インジウム、酸化チタン等の導
電性粒子をウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル−塩化
ビニル共重合体、ポリメタクリル酸等の絶縁樹脂に分散
したものがある。
【0093】図17(c)に於て、2eは抵抗層2fに
均一なバイアスを印加するための層でありその体積抵抗
率は10の6乗Ωcm以下、好ましくは10の3乗Ωcm以
下の導電性を持った物であり、材料としては導電性支持
部と同じく導電性粒子分散樹脂、導電性樹脂、導電性粒
子分散ゴムやエラストマ、半導電性樹脂、導電性粒子分
散絶縁樹脂等が挙げられる。
【0094】本実施例では、導電層2eとしてカーボン
を多量に分散したナイロンチューブを使用した。つい
で、図に示すように、このチューブにより成る導電層2
eの中へ導電スポンジ2dの付いた芯金2cを挿入し
た。この導電層2eと導電スポンジ2dは特に接着する
必要はないが、導電層2eの軸方向の移動防止や捻れ対
策として、導電層2eの端部や軸方向の数点を接着して
もよい。
【0095】図17(d)は、製造方法に関し、導電層
2eの表層に抵抗層2fをロールコートしている様子を
示した図である。帯電部材2は矢印の方向に回転する。
2e1 は溶融したエピクロルヒドリンゴムを示してい
る。10は溶融したエピクロルヒドリンゴムを保持する
ための受け皿である。
【0096】さらに、2fは抵抗層であり、導電層2e
よりも抵抗が高くなるように形成されている。これは、
その体積抵抗率は10の4乗Ωcmから10の12乗Ωc
m、好ましくは10の7乗Ωcmから10の10乗Ωcmの
層であり、材料としては導電性軸部2cや導電性支持部
2dと同じく導電性粒子分散樹脂、導電性樹脂、導電性
粒子分散ゴムやエラストマ、半導電性樹脂、導電性粒子
分散絶縁樹脂等が挙げられる。
【0097】図17(e)は図17(d)の方法で作ら
れた帯電部材2を示す。さらに抵抗層からの汚染物質が
感光ドラム1に付着しドラムひび割れ、融着等が発生す
るのを防止するためのトレジン等の材料からなる保護層
を抵抗層2fの表層に成形してもよい。
【0098】本実施例では帯電部2bの外径は12φと
した。
【0099】つぎに、本発明者らは、図17の系を使っ
たプリンターを無響室にセットし、帯電音を測定した。
測定はISO 7779の6項に従い行なった。その結
果、従来の帯電部材を用いた場合53.7dBであった
のに対し、本実施例の帯電部材2を用いた場合は、帯電
音は43.6dBにまで下げることが出来た。
【0100】また画像は、帯電不良の無い、きれいなも
のを得ることが出来た。
【0101】なお、本実施例では抵抗層2fの製造方法
をロールコート方法で示したが、これにこだわる必要は
なく、抵抗層2fの材料をノズルから吹き付けて抵抗層
2fを作るディスパージョン法でも良いことは云うまで
もない。 (第16の実施例)第15の実施例で述べた導電部材の
製造方法、即ち、あらかじめ製造されたチューブ状の導
電層2eの内部に導電性支持部材2aを挿入した後導電
層2eの外周面にロールコート法或いはディスパージョ
ン法によって抵抗層2fを形成するという方法は、先の
第1乃至第14の実施例の導電部材に適用できる。例え
ば第8の実施例に適用した場合を図18に示す。抵抗層
2eの形成方法は第15の実施例と同様である。
【0102】本実施例にあっても、第15の実施例と同
様に、帯電音の発生を防止することの出来る帯電部材を
廉価に供給することが可能になった。
【0103】図19は、先の実施例をプロセスカートリ
ッジに適用した場合を示す。1は感光ドラム、2は帯電
部材、5はレーザー光、6は現像スリーブを示し感光ド
ラム1と現像スリーブはそれぞれ矢印の方向に回転して
いる。9は感光ドラム1上の転写残りトナーを清掃する
ためのクリーニングブレード、12は感光ドラム1を保
護するためのドラムシャッターである。13は、現像材
であるところのトナーである。10は、現像スリーブ上
のトナーを均一な厚みにコートするための現像ブレー
ド、11は、クリーニングブレードで回収されたトナー
を溜めるクリーナーのトナー面である。
【0104】このような構成になっているために、帯電
音のほとんど認められない帯電部材2で帯電された感光
ドラム1は、変調されたレーザー光で静電潜像が書き込
まれる。ついで静電潜像は現像スリーブ6で現像される
ことにより可視像となる。ついで現像された静電潜像は
不図示の転写部材にて転写され、定着の工程に進む。
【0105】このように、本実施例を応用すれば、帯電
音の無い、非常にコンパクトなプロセスカートリッジを
供給することが可能になった。
【0106】また、導電性軸部2c及び導電性支持部2
dの形状は第1の実施例乃至第16の実施例で示したも
のの組合せでも良いことは云うまでもない。
【0107】更に、本実施例では導電性軸部2cと導電
性支持部2dを導電材料で作る場合を紹介したが、この
他にも、柔軟な絶縁性材料で成形した後、導電性物質を
塗布またはコーティングしてもよい。
【0108】その上、帯電部材2に印加する交流電圧の
波形は、正弦波に限られる事なく、矩形波、三角波等を
用いた場合や、直流電圧を一部カットして作られる矩形
波でも同様の効果が得られる。また感光ドラム1の帯電
極性はマイナスに限定される事なくプラスであっても良
いことは云うまでもない。 (第17の実施例)図26を用いて、第17の実施例を
説明する。
【0109】図中、11は被帯電体であるところの感光
ドラム、12は内面がEPDMやウレタンに導電カーボ
ン,酸化スズ,酸化チタン等の導電性粉体を分散させた
帯電部としての導電チューブであり、前記感光ドラム1
と接する表面にN−メトキシメチル化ナイロン,ポリウ
レタン,エチレン酢酸ビニル等からなる抵抗層が設けら
れているロール状の帯電フィルムである。
【0110】13は前記帯電フィルム12を感光ドラム
11に押し当てかつバイアスを印加するための、バック
アップ部材としてのリン青銅等の金属シートもしくは、
PET等のフィルムにAl等金属を蒸着したフィルムも
しくは、導電カーボン,酸化スズ等の導電性粉体を分散
させた樹脂フィルムである。
【0111】14は帯電フィルム12の形状を保持する
ためのガイド、15は前記帯電フィルム12を支持する
ための導電軸、16はバイアス電源である。
【0112】接触帯電装置をこのような構成にすること
により、帯電部材が被帯電体11と接触する領域の柔軟
性を上げ、振動部分の慣性を減じることが可能となる。
このため交流バイアス印加により帯電部材が被帯電部材
11との接触領域で起こす振動の力を減じることが可能
となり、これにより、“帯電音”を減じることが可能と
なる。 (第18の実施例)本発明の第18の実施例の要部を図
18(b)に示す。図中19は、バックアップ部材とし
てのバックアップフィルム3を長手方向に分割するごと
くに加えられた切れ込みである。
【0113】ロール状の帯電フィルム12をバックアッ
プするフィルム13の長手方向に切れ込みを入れること
によって、帯電フィルム12と感光ドラム11間の平行
性が多少ずれていても、帯電フィルム12を長手方向に
わたり、より均一な圧で当接させることが可能となる。 (第19の実施例)本発明の第19の実施例の要部を図
26(c)に示す。図中18は、不図示のクリーナーを
すり抜け、帯電フィルム12の表面に付着する微粉体等
をクリーニングするための植毛ブラシ、17はブラシホ
ルダーである。こうすることにより、より均一で安定し
た帯電をより長期間にわたって保証することが可能とな
る。 (第20の実施例)図26(d)に本発明の第20の実
施例を示す。図中20は、帯電フィルム12を駆動し、
裏面からバイアスを給電するための導電性駆動ローラ
ー、21はバックアップローラー、22はガイドローラ
ーである。
【0114】この構成をとることにより、帯電フィルム
12の駆動は感光体11に対する圧接力に依存する必要
がなくなる。よって、バックアップフィルム13の当接
圧を減じ、フィルム12を感光体11に圧接させる力を
減じることが可能となるため、“帯電音”をより減じる
ことが可能となる。 (第21の実施例)図27に、本発明の第21の実施例
を示す。図27は感光ドラム11、及び該感光ドラム1
1の周りに配設される本発明実施の帯電手段26、現像
器23、クリーニング器25がカートリッジフレーム2
5aに一体的に取り付けられたプロセスカートリッジ2
5の断面を示している。このプロセスカートリッジ25
は画像形成装置本体21内に着脱自在に配設され、メン
テナンス等の容易化を図るためのものである。尚、27
は感光ドラム11保護用のドラムカバーであり、23a
は現像器23の現像スリーブ、23bは現像器23のト
ナー攪拌部材である。
【0115】この場合、帯電手段として第19乃至第2
1実施例に係る接触帯電装置を使用すれば、かかるプロ
セスカートリッジ25の使用により帯電音を減少させる
ことができることとなり、プロセスカートリッジ25の
利用価値が向上できることとなる。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の接触帯電
装置にあっては、弾性変形可能な導電性支持部材が可撓
性の帯電部の内側に撓めて入れられることで、導電性支
持部材に支持された帯電部は変形可能となり、帯電時の
振動が吸収され、従って帯電音の発生が抑えられる。
【0117】しかも、帯電部を支持する部材は導電性支
持部材だけなので、芯金と導電性発砲スポンジとを必要
とする従来例に比べてコストが低くなる。
【0118】また、帯電音を防止することが出来るよう
になった結果、電源の周波数を大きな値に設定すること
が可能になり、プロセススピードの高速化に対応できる
ようになった。
【0119】また、補強部材を備えることで導電性軸部
の強度が強まり、安定したニップを形成することが可能
となる。
【0120】また、チューブ状の導電層をあらかじめ製
造しておいて、それに導電性支持部材を撓めて入れ、そ
の後で導電層の外周面に抵抗層を形成することで、低コ
ストで従来よりも帯電を低くできる。
【0121】また、フィルム状の帯電部を設けた場合、
帯電部材が被帯電体に接触し、交流バイアスを印加され
ることによって振動する部分は、大幅に柔軟かつ慣性の
小さな状態になる。よって、帯電音は大幅に低減され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る接触帯電装置の要
部概略構成図である。
【図2】同帯電装置の概略構成図である。
【図3】同帯電装置の模式図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る接触帯電装置の要
部概略構成図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係る接触帯電装置の要
部概略構成図である。
【図6】本発明の第4の実施例に係る接触帯電装置の要
部概略構成図である。
【図7】本発明の第5の実施例に係る接触帯電装置の要
部概略構成図である。
【図8】本発明の第6の実施例に係る接触帯電装置の要
部概略構成図である。
【図9】本発明の第7の実施例に係る接触帯電装置の要
部概略構成図である。
【図10】本発明の第8の実施例に係る接触帯電装置の
要部概略構成図である。
【図11】本発明の第9の実施例に係る接触帯電装置の
要部概略構成図である。
【図12】本発明の第10の実施例に係る接触帯電装置
の要部概略構成図である。
【図13】本発明の第11の実施例に係る接触帯電装置
の要部概略構成図である。
【図14】本発明の第12の実施例に係る接触帯電装置
の要部概略構成図である。
【図15】本発明の第13の実施例に係る接触帯電装置
の要部概略構成図である。
【図16】本発明の第14の実施例に係る接触帯電装置
の要部概略構成図である。
【図17】本発明の第15の実施例に係る接触帯電装置
の要部概略構成図である。
【図18】本発明の第16の実施例に係る接触帯電装置
の要部概略構成図である。
【図19】本発明の実施例をプロセスカートリッジに適
用した状態を示す図である。
【図20】従来の接触帯電装置の模式図である。
【図21】同装置の問題点を説明する図である。
【図22】従来の他の接触帯電装置の問題点を説明する
図である。
【図23】従来のさらに他の接触帯電装置の問題点を説
明する図である。
【図24】従来のその他の接触帯電装置の概略構成図で
ある。
【図25】従来の別の接触帯電装置の問題点を説明する
図である。
【図26】本発明の第17乃至第20の実施例に係る接
触帯電装置の要部概略構成図である。
【図27】本発明の第21の実施例に係る接触帯電装置
の概略構成図である。
【符号の説明】
2 帯電部材 1 感光ドラム(被帯電体) 2e 導通層 2f 抵抗層 2b 帯電部 2a 導電性支持部材 12 帯電フィルム(帯電部) 13 バックアップフィルム(バックアップ部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山 崎 道 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 櫻 井 和 重 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 木 須 浩 樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電部材を被帯電体に当接させて帯電を
    行う接触帯電装置において、 前記帯電部材が、内側が中空で可撓性の導電性の帯電部
    と、該帯電部の内側に撓めて入れられることで該帯電部
    の内面に当接して該帯電部を支持する弾性変形可能な導
    電性支持部材と、を有して成ることを特徴とする接触帯
    電装置。
  2. 【請求項2】 前記導電性支持部材が、同一材料で一体
    成形されている請求項1記載の接触帯電装置。
  3. 【請求項3】 導電性支持部材が、軸受けに保持される
    と共に外部電源より電圧が印加される導電性軸部と、該
    導電性軸部の両端部より軸方向中央部へ向けて放射状に
    広がる複数の弾性変形可能な導電性の弾性体より成る導
    電性支持部と、より成る請求項1記載の接触帯電装置。
  4. 【請求項4】 導電性支持部材が、軸受けに保持される
    と共に外部電源より電圧が印加される導電性軸部と、該
    導電性軸部の側部より外方向へ向けて延びる弾性変形可
    能な導電性の弾性体より成る導電性支持部と、より成る
    請求項1記載の接触帯電装置。
  5. 【請求項5】 導電性軸部が補強部材を備えた請求項3
    又は4記載の接触帯電装置。
  6. 【請求項6】 導電性軸部の内部に導電性芯棒を持つ請
    求項3又は4記載の接触帯電装置。
  7. 【請求項7】 あらかじめ製造されたチューブ状の導電
    層の内側に導電性支持部材を撓めて入れた後、該導電層
    の外周面に抵抗層を形成することで帯電部材を製造する
    請求項1乃至6記載の接触帯電装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 プロセスカートリッジに適用された請求
    項1乃至6記載の接触帯電装置。
  9. 【請求項9】 帯電部材を被帯電体に当接させて帯電を
    行う接触帯電装置において、 前記帯電部材が、内側が中空で可撓性フィルム状の導電
    性の帯電部と、該帯電部を前記被帯電体に当接させるべ
    く該帯電部の内側から前記被帯電体に向けてバックアッ
    プするバックアップ部材と、を有して成ることを特徴と
    する接触帯電装置。
  10. 【請求項10】 帯電部の表面に抵抗層を形成すると共
    に、該帯電部をロール形状とした請求項9記載の接触帯
    電装置。
  11. 【請求項11】 画像形成装置本体内に着脱自在に配設
    されるプロセスカートリッジに適用された請求項9又は
    10記載の接触帯電装置。
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