JPH0672820A - ゴキブリ忌避剤 - Google Patents

ゴキブリ忌避剤

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JPH0672820A
JPH0672820A JP23775792A JP23775792A JPH0672820A JP H0672820 A JPH0672820 A JP H0672820A JP 23775792 A JP23775792 A JP 23775792A JP 23775792 A JP23775792 A JP 23775792A JP H0672820 A JPH0672820 A JP H0672820A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期に渡ってその効果を維持することのでき
る、人体に無害なゴキブリ忌避剤を提供すること。 【構成】 天然精油を5〜30重量%含浸せしめた、ア
クリル/酢酸ビニル共重合体を、目付け量が100〜1
50g/m2 の不織布に内包せしめたゴキブリ忌避剤。
アクリル/酢酸ビニル共重合体は、アクリルモノマーと
酢酸ビニルモノマーとを、アクリル/酢酸ビニル=5/
95〜15/85の重量比で重合させたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴキブリ忌避剤に関
し、更に詳しくは、ゴキブリ忌避効果が長期に渡って持
続するようにしたゴキブリ忌避剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、クロゴキブリやチャバネゴキブリ
等を対象としたスプレー方式の殺虫剤や、ゴキブリ誘引
剤を粘着シートに散布し、これでゴキブリを誘い出して
捕獲するゴキブリ捕獲器が種々商品化される一方、ゴキ
ブリが嫌がる匂いを発散させてゴキブリの侵入を防止す
るゴキブリ忌避剤も開発されている。
【0003】特に、上記のゴキブリ対策製品の中でも、
ゴキブリ忌避剤は殺虫剤の場合とは異なり、食器や食品
に薬剤が付着したり、薬剤を散布されたゴキブリが床下
収納庫等の中で死ぬようなことがないこと、又、床下収
納庫等にスペースを取らずに設置することができるこ
と、食器棚等に保管した食器或いは床下収納庫に保存し
た食品等にゴキブリを接触させることがないこと等の観
点から、消費者に好まれている。しかしながら、従来の
ゴキブリ忌避剤は人体に有害な成分を含んでいるので、
子供が食べてしまうことのないように十分に配慮するこ
とが必要であった。
【0004】このような状況の中で、最近、ヒノキ等か
ら抽出された天然精油の匂い成分(例えばリモネン、シ
ネオール、リナロール、ピペリトン等)がゴキブリの忌
避に効果を発揮するという報告がなされ、これを使用し
た、人体に害のないゴキブリ忌避剤の開発が要望される
に到った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、天然精
油はそのままでは精油成分の蒸発が速く、長期に渡って
その効果を維持することは困難である。そこで、本発明
者は、代表的な天然精油についてその蒸発特性及びゴキ
ブリ忌避効果を調べると共に、天然精油の蒸発量の調整
方法について種々検討を重ねた結果、アクリルモノマー
と酢酸ビニルモノマーとを所定の割合で重合させた共重
合樹脂に天然精油を含浸させると共に、これを所定の目
付け量の不織布に内包させることにより、長期に渡って
その効果を持続させることができることを見出し、本発
明に到達した。従って、本発明の目的は、長期に渡って
その効果を持続することのできる、人体に無害なゴキブ
リ忌避剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
天然精油を含浸せしめた、アクリル/酢酸ビニル共重合
体を、不織布に内包せしめたゴキブリ忌避剤であって、
前記アクリル/酢酸ビニル共重合体が、アクリルモノマ
ーと酢酸ビニルモノマーとを、アクリル/酢酸ビニル=
5/95〜15/85の重量比で混合して成る共重合体
であり、該共重合体に含浸せしめた天然精油の量が前記
忌避剤の5〜30重量%であると共に、前記不織布の目
付け量が100〜150g/m2 であることを特徴とす
るゴキブリ忌避剤によって達成された。
【0007】本発明において使用するアクリルモノマー
と酢酸ビニルモノマーの共重合体は、アクリルモノマー
5〜15重量部に対し酢酸ビニルモノマーを95〜85
部の割合で共重合せしめたものであり、これに天然精油
を含浸させて精油成分を徐散させるものである。アクリ
ルモノマーを5重量部未満、又は20重量部以上とした
場合には、精油成分の発散量が少なくなるので、十分な
ゴキブリ忌避効果を発揮することができない。
【0008】本発明において、酢酸ビニルモノマーと共
重合させるアクリルモノマーは、(メタ)アクリル酸、
メチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル等の公
知のモノマーの中から、適宜選択することができる。
又、上記の共重合体は、球状、棒状又は板状等の任意の
形状に成形することもできるが、設置安定性の観点から
板状に成形したものを使用することが好ましい。
【0009】本発明における天然精油は、ヒノキ、ス
ギ、トドマツ、ユーカリ、ヒバ等の葉や材から水蒸気蒸
留等の方法により抽出したものを使用することができ、
特にヒノキの葉から抽出したものを使用することが、ゴ
キブリ忌避効果の観点から好ましい。
【0010】本発明のゴキブリ忌避剤は、上記の共重合
体に、天然精油が5〜30重量%となるように含浸させ
たものを、目付け量が100〜150g/m2 の不織布
に内包せしめたものであり、この両者を調整して天然精
油の発散量を制御する。天然精油の含浸量が5重量%以
下で不織布の目付け量が150g/m2 以上の場合に
は、精油成分の発散量が少ないために十分なゴキブリ忌
避効果を得ることができず、天然精油の含浸量が30重
量%以上で不織布の目付け量が100g/m2 以下の場
合には、発散量が必要以上となるので不経済となり好ま
しくない。
【0011】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明のゴキブリ忌
避剤は、人体に無害の天然精油を使用しているので、幼
児のいる家庭でも安全に使用することができる。又、本
発明のゴキブリ忌避剤は、天然精油の蒸発量をゴキブリ
忌避効果に必要な量に抑えているので、長期に渡ってそ
の効果を持続させることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明のゴキブリ忌避剤を実施例に基
づいて更に詳述するが、本発明はこれによって限定され
るものではない。 実施例1.〔精油の忌避効果の実証〕 各種の天然精油、並びに精油の構成成分であるα−ピネ
ン及びリモネンをそれぞれシャーレに入れ、25℃の室
内に蓋を被せずに放置した。このようにして放置した各
シャーレの重量を10日後、30日後、50日後、10
0日後、200日後及び300日後に測定し、精油成分
の蒸発量を換算した。この結果を表1に示す。
【0013】
【表1】 表中の値はg(グラム)であり、───は精油成分が全
て蒸発したことを表す。表1の結果から、α−ピネン及
びリモネンは、短期間で飛散するのに対し、ヒノキ葉、
ヒノキ材、スギ、トドマツ、ユーカリ及びヒバから抽出
した精油は蒸発しにくく、特にヒバ油は殆ど蒸発しない
ことが判明した。
【0014】又、ヒノキ、スギ、トドマツ及びユーカリ
から抽出された精油の場合には、蒸発もするが発散期間
も比較的長期にわたることがわかる。これらは、おそら
く、精油を構成している構成成分の種類および配合割合
が蒸発量を微妙にコントロールしているためと考えられ
る。
【0015】次に、表1で使用したものと同様の各種天
然精油及び精油構成成分を、各精油成分につき3枚の濾
紙に染み込ませ、この精油含浸紙を夫々試験管の底部に
挿入設置した。上記の如くして各精油成分につき3本の
試験管を準備し、一つの試験管には即時ゴキブリを入れ
ると共に、他の試験管は、口を開放させた状態で100
日間及び300日間放置した後夫々ゴキブリを入れ、試
験管の底部からゴキブリの位置までの距離を測定した。
この結果を表2に示す。尚、表中の数値は、試験管底部
からゴキブリまでの相対位置を百分率で示したものであ
る。
【0016】
【表2】 表2の結果から、ヒバ油を除く何れの精油も、短期的に
は高いゴキブリ忌避効果を示していることが分かるが、
長期的には、ヒノキ葉油、ヒノキ材油及びスギ油が優れ
ており、特にヒノキ葉油が有効であった。
【0017】以上の表1及び表2の結果から、ヒバ油を
除く他の天然精油の方がヒノキ葉油よりも蒸発量が多い
ものの、ゴキブリ忌避効果の点ではヒノキ葉油の方が他
の天然精油よりも優れていることが判明した。このこと
は、ヒノキ葉油に含まれる構成成分が、他の精油に含ま
れる構成成分よりもゴキブリ忌避効果に優れているもの
と考えられる。又、ヒノキ葉油は、上述した如く他の天
然精油よりも蒸発量が少ないので、長期に渡ってその効
果を保持するものと考えられる。
【0018】実施例2.〔共重合体の組成比依存性の実
証〕 アクリルニトリルと酢酸ビニルとを0/100、5/9
5、10/90、15/85、及び20/80の重量比
で夫々重合させたアクリル/酢酸ビニル共重合体に、夫
々ヒノキ葉油を10重量%、20重量%及び30重量%
含浸させた試験体を作製した。このようにして作製した
15種の試験体について、10日後、50日後、100
日後、200日後及び300日後におけるヒノキ精油の
蒸発量を測定した。上記の結果を表3に示す。表中の値
はg(グラム)であり、これはTENAX・GC管に吸
着した精油成分をガスクロマトグラフにより分析した値
である。
【0019】
【表3】 表3の結果から、アクリロニトリルを用いない酢酸ビニ
ル共重合体や、アクリロニトリルを酢酸ビニルに対して
20重量%以上共重合させたアクリル/酢酸ビニル共重
合体は、精油の含浸率にかかわらず、長期に渡って蒸散
量が極めて少なく、ゴキブリ忌避効果は期待できないも
のと判明した。又、長期的な蒸発量は、アクリロニトリ
ルと酢酸ビニルとの混合比が10/90の場合に最も高
いことが判明した。
【0020】実施例3.〔不織布によるシール効果の実
証〕 アクリルニトリルと酢酸ビニルとを10/90の重量比
で混合したアクリル/酢酸ビニル共重合体に、ヒノキ葉
油を20重量%含浸させたものを、目付量が10g/m
2 、20g/m2 、30g/m2 、50g/m2 、10
0g/m2 、150g/m2 、200g/m2 及び30
0g/m2 の不織布にそれぞれ内包させ、10日後、5
0日後、100日後、200日後及び300日後におけ
るヒノキ精油の発散量を実施例2と同様の方法で測定し
た。得られた結果を表4に示す。
【0021】
【表4】 表4の結果から、目付け量が200g/m2 以上の不織
布を使用した場合には、全期間を通して精油成分の蒸発
量が極めて少なく、ゴキブリ忌避効果を期待することは
できないものと判明した。又、目付け量が50g/m2
以下の場合には、蒸発量が必要以上に多くなり、長期持
続性の観点からは適当でないことが判明した。
【0022】以上の実施例1〜3の結果から、アクリル
モノマーと酢酸ビニルモノマーとを、5/95〜15/
85の重量比で混合して成る共重合体に、天然精油を5
〜30重量%の範囲で含浸させる共に、これを目付け量
が100〜150g/m2 の不織布に内包させることに
より、本発明の目的を達成できることが確認できた。
【0023】〔本発明の忌避剤の効果の実証〕 実施例4.150℃で溶融したアクリルニトリルと酢酸
ビニルとを10/90の重量比で混合し板状に成型した
後、これを直径が35mmの円形に打ち抜いた。次に、
このようにして成形した円板状のアクリル/酢酸ビニル
共重合体を、ヒノキ葉油が充填された密閉容器に入れて
約3時間放置した。
【0024】以上のようにして、アクリル/酢酸ビニル
共重合体100重量%に対して天然精油を20重量%含
浸せしめた共重合体を、目付け量が100g/m2 の不
織布に内包させて本発明のゴキブリ忌避剤を作製した。
上記のゴキブリ忌避剤とゴキブリ誘引物質とを、側面下
側に直径10mmの孔を開けた、内部容積が1m3 の床
下収納庫内に設置すると共に、床下収納庫の周りに約1
000匹のゴキブリを放った。24時間後に床下収納庫
内に入りこんだゴキブリの数を調べた。同様の実験を3
回繰り返りかえすと共に、1年経過後にも同様の実験を
行った。この結果を表5に示す。
【0025】比較例1.床下収納庫内に本発明のゴキブ
リ忌避剤を設置せずに、実施例4と同様の実験を行っ
た。得られた結果を表5に示す。
【表5】 表5の結果から、本発明のゴキブリ忌避剤の優れた効果
が実証された。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然精油を含浸せしめた、アクリル/酢
    酸ビニル共重合体を、不織布に内包せしめたゴキブリ忌
    避剤であって、前記アクリル/酢酸ビニル共重合体が、
    アクリルモノマーと酢酸ビニルモノマーとを、アクリル
    /酢酸ビニル=5/95〜15/85の重量比で重合さ
    せて成る共重合体であり、該共重合体に含浸せしめた天
    然精油の量が前記忌避剤の5〜30重量%であると共
    に、前記不織布の目付け量が100〜150g/m2
    あることを特徴とするゴキブリ忌避剤。
  2. 【請求項2】 天然精油がヒノキ精油である請求項1に
    記載のゴキブリ忌避剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0848607A (ja) * 1994-08-05 1996-02-20 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd ゴキブリ忌避剤
JP2015157780A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 エステー株式会社 防虫剤

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0848607A (ja) * 1994-08-05 1996-02-20 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd ゴキブリ忌避剤
JP2015157780A (ja) * 2014-02-24 2015-09-03 エステー株式会社 防虫剤

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