JPH0670952A - 回収可能なペッサリー - Google Patents
回収可能なペッサリーInfo
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Abstract
し、袋(2)の開口側両端部(8)(10)に使用後にペッサリー
を除去するための回収紐を設ける。
Description
しその含有する薬理的活性物質が実質的に放出され終わ
った時点で回収できるペッサリーに関する発明である。
ふつう薬理的活性物質を含む高分子固形物を内臓してい
る。この活性物質は制御速度で徐々に、または持続的
に、放出され長時間に亙って処方量が体内に留まるよう
工夫されている。これらのうち子宮内使用のための商品
名プロペス(PROPESS)と名付けられたペッサリーはプ
ロスタグランジンを含んでいる。プロスタグランジンは
分娩予定日または予定日近くの妊娠子宮で重要な役割を
はたす。すなわち子宮頸平滑筋繊維の構造的変化を誘発
する。その結果、子宮頸は柔らかくなり変形して熟した
状態になる。分娩直前の数時間にはプロスタグランジン
の持続的放出が必要である。さて、これらペッサリーは
産婦人科医により比較的簡単に挿入できるが、体内に入
れたものを見つけて掴むのは難しいため回収が問題とな
る。
器具では、除去のため紐をつけた製品がすでに知られて
いる。タンポンの製造法はイギリス特許第606523号、同
第620586号、同第2200285号、米国特許第3815601号の各
明細書から明かである。一般に、これら製品は体液を吸
収する性質を賦与された吸収材と回収のための紐から成
っている。これらは活性物質を含んでいない。紐はふつ
う器具に直接付けられている。しかし本件で扱う徐放性
器具に関するかぎりこのような構造は必ずしも適当では
ない。というのは薬理的活性物質を含む高分子固形物の
多くは、物理的強度または硬さが充分でなく除去用の紐
をつなぎ止めることができないからである。子宮内避妊
器具も知られており、たとえば国際特許公開番号第82-0
2489号の明細書などで製法が公表されている。これら器
具には(全身的作用のない)殺精子剤などの活性物質を
入れることもできるが、回収紐をつけることは性交の邪
魔になるので実際には不可能である。本発明の目的は上
述の問題の解決をはかり、より簡単かつ確実に回収でき
るペッサリーを提供することにある。
回収手段を取り付けられるだけの強度を持つネットの使
用に関わる発明である。具体的には、本発明は次のよう
な部分からなる膣内または直腸内用の回収可能なペッサ
リーを提供する。すなわち、人体から徐放出可能で薬理
的活性物質を含む固形物と、生物学的に認容される材料
から作られ固形物を包み込む保持ネットと、使用後ペッ
サリーを膣腔または直腸腔から除去するための保持ネッ
トにつけた細長い回収手段からなる。固形物の本質はそ
れほど重要でないが、本発明は普通の回収具を保持する
だけの強度のない固形物に特に適している。固形物はふ
つう高分子であるが、浸出用ガラスなど徐放出を可能と
する構造のものなら何でもよい。
あるいは腐食性の徐放出系と異なり)生体系により分解
されないので、体内で分散せず、必要なだけの薬理的活
性物質が放出された後で除去しなければならない。この
ような非生物分解性の高分子固形物は当該分野では多く
のものが知られており、ふつう大量の水性液体を吸収し
て体積を何倍にも増やす水膨張性高分子からなる。たと
えば橋かけ構造をもつポリエチレングリコールからなる
徐放性高分子材は非膨張時に比べ1.2倍から5倍、ふつう
1.5から3倍に(重量単位)膨れあがる。このような膨張
性ヒドロゲルの代表的な製品はイギリス特許第2047093
号と同第204794号の明細書に述べられている。
物質の性質と要求される薬理的効果によって異なる。プ
ロスタグランジンの場合、ふつう比較的短い期間、たと
えば1から10時間の持続が求められる。しかし本発明の
回収可能なペッサリーはもっと応用範囲が広く、膣また
は直腸壁から吸収されて全身に運ばれるような薬剤の投
与一般に有用である。このような場合、活性物質の性質
と要求される薬理的効果によっては数日、数週、ときに
は数カ月も持続する徐放出が必要になるかも知れない。
活性物質の放出調節には、その物質自体の性質によっ
て、高分子固形物内部から外表面に至るまでの拡散ある
いはその物質の体液に対する溶解性を利用する方法が使
われる。放出速度は、高分子固形物の形、厚さおよび架
橋の程度、活性物質の性質、高分子自体の性質など色々
な因子によって決まる。
に、たとえば適当な薬理的反応が得られたときに、ペッ
サリーを除去することによって調節できる。保持ネット
は、高分子固形物がもともと強度に欠けていても、固形
物をしっかり掴み細長い回収具を固定する足場を提供す
る。保持ネットは固形物に埋め込んでもよいが、固形物
を包み込む袋のような形にした方がよい。保持ネットの
材料としては、生物学的に認容された多孔材、たとえば
網(ニット、織物、不織布、合成ネット、膨張成形多孔
フィルム)が使われる。
保持するための袋は高分子材の当初の大きさに合う一方
で高分子材の膨潤とともに延伸するものでなければなら
ない。この目的のためにはニットが特に適している。あ
るいは、袋の素材自体に適当な延伸性または弾力性をも
たせるのもよい。袋はシームレスに作ることが特に望ま
しく、たとえば円編みを使うのがよい。これは継目その
他の出っ張りによる患者体内の刺激症状を防ぐためであ
る。ふつう袋には高分子固形物を挿入するためのスリッ
トまたはスロットなどの開口部をつける。ふつう、回収
可能なペッサリーは全長25〜35cm、袋は長さ1から15cm
(座剤には5〜15cm、膣内ペッサリーには4〜10cmとす
るのが望ましい)幅 0.3〜1cmである。
は、高分子材を入れる袋部分と続けて1本のテープに編
むなど、袋と一体成形されている。あるいは、1本のニ
ットチューブの1端を(超音波または熱により)密閉
し、固形物をこの中に詰めてからチューブの中途に閉じ
目をいれて袋とし、長く残した開放端(こちらを閉じて
もよい)を回収具とする。第2の具体化例では、細長い
回収具と袋は別々になっており(ふつうタンポン回収に
使われる紐の形で)、袋の成形中に回収具が組み込まれ
る。回収紐は両端を長く残し、袋の開放端から側面、閉
鎖端と廻して袋を1巻きさせるのがよい。袋に口布をつ
けるのもよい。こうするとネットが破れたり擦り切れた
りするのを防げるし、ペッサリーが何かの拍子に外れる
のも防止できる。細長い回収具は生物学的に認容できる
材料、たとえば綿との混紡もできるポリエステルなど合
成または自然高分子などから作られる。
品を多少図式化して示す。図1は第1例の試作品の側面
図、図2は図1の製品が膨潤したときの側面図である。
図3は回収具を一体成形した第2例の試作品の側面図、
図4は図3の製品が膨潤したときの側面図である。図
1、2に示した製品は袋2とその頸部4、徐放性膨潤性
高分子固形物6、ペッサリーを除去するための回収紐の
両端部8,10と中央部12から成る。
湿)長30mm(48mm)、実質幅9mm(15mm)、厚さ0.8〜1.
1mm(1.9mm)で、架橋ポリエチレングリコールから成
る。体液に接触して膨潤したとき、この材料は最大で約
325%エキスパンションする(すなわち、水重量に換算し
て自身の325%にあたる体液を取り込む)。この高分子材
は薬理的活性物質(プロスタグランジンPGE2など)
の放出を拡散により制御するが、熟練するにつれて応用
できる活性物質の数も増える訳であり、本発明の適用範
囲は特定の活性物質に限られない。袋2はネットになっ
ており、素材としてダクロンまたはジオレンを1本どり
リリパット編機にかけてニット糸としたものが使われて
いる。シームレスの袋は円編みで製作される。ニット製
品のため袋には強い弾力性があり、高分子固形物6に原
形でも膨潤時でもぴったりと合う。袋の1端は閉じられ
ており、もう一方は開放口16となっていて、製造時ここ
から高分子材を詰める。開放口は口布4補強されている
が、この口布は高密度の同じポリエステル糸を編んで作
られている。
鎖端に沿って付けられた中央部12から成る。紐は継目や
接着剤の使用を避けるため、袋の製造時に縫いつける。
袋に紐を縫いつけるには、この紐をミシンにかける2本
の縫い糸の一方として使えばよい。先ず袋の一方の側面
に縫いつけ、続いて管状ネットの端に沿って縫いつけて
(その結果この端が閉じられる)、反対側の面を開放口
に向かって縫い進む。ついではみ出た部分を切り落とし
管を裏返すと、紐が袋の内側に縫いつけられた形にな
る。高分子固形物6をネット状袋2に詰め終わったら、
回収紐を結んで14開放口を閉じる。紐の開放端はそれぞ
れ結んでもよいし(図に示さない)、一方を短く切って
1本の紐だけを回収紐としてもよい。ペッサリーは非膨
潤状態で体内に挿入し、回収紐を体外にたらしておく。
除去するには、回収紐の開放端をおだやかに引っ張って
膨潤したペッサリーを引き抜くだけでよい。
具とした第2の具体例である。テープはダクロンのニッ
ト糸を2重床ロッシェルフレームにかけて一体成形する
が、袋部22と閉鎖端24を含む。高分子固形物6は長軸に
平行に開けられたスロット26から詰める。スロットはテ
ープ横断軸に平行、あるいは長軸と斜めになるように開
けてもよい。またスロットは袋の閉鎖端24に隣合わせて
作るのが望ましいが、原理的には高分子材が効果的に保
留されるならば袋のどこに開けてもよい。さらに高分子
材が何かの拍子でスロットのところに移動し外れる、と
いうような事故の起こらない部位に設けるべきである。
テープ、袋、閉鎖端、スロットは適当なプログラムを用
いれば編み機で一体成形できる。袋部分は、高分子材に
当初も膨潤時もぴったりと合わせるため延伸性を持たせ
る。体内への挿入は、上述したように、医療専門家によ
り行なわれるが、使用後回収紐を引っ張って除去でき
る。また、上述の具体例はサイズを少々変えるだけで座
薬挿入にも適用できる。典型的な座薬は端が丸みを帯び
た円柱形をしており、乾(および湿)サイズは長さ40mm
(60mm)、直径10mm(16mm)、膨潤度は約220%である。
膨潤性高分子固形物を袋内に収容してペッサリーとした
ので、薬理的活性作用により体内への処方を接続的に施
すことができ、また袋端に紐を有しているので、簡単か
つ確実に回収することができる。
である。
Claims (8)
- 【請求項1】 人体から徐放出可能で薬理的活性物質を
含む固形物(6)と、生物学的に認容される材料から作
られ固形物を包み込む保持ネット(22)と、使用後ペッ
サリーを膣腔または直腸腔から除去するための保持ネッ
トにつけた細長い回収手段からなる膣内または直腸内用
の回収可能なペッサリー。 - 【請求項2】 固形物が非生物分解性、非腐食性のた
め、使用時体内で分散しないものである請求項1記載の
ペッサリー。 - 【請求項3】 水膨潤性ヒドロゲルを固形物として使用
した請求項1または2記載のペッサリー。 - 【請求項4】 薬理的活性物質が全身的に吸収され得る
ものである請求項1、2または3記載のペッサリー。 - 【請求項5】 保持ネットは固形物を包み込む袋(22)
を含んでいる請求項1ないし4の何れかの項に記載のペ
ッサリー。 - 【請求項6】 固形物のいかなる膨潤にも対応できるだ
けの大きさの袋を持っている請求項6記載のペッサリ
ー。 - 【請求項7】 保持ネットは固形物挿入口となるスロッ
ト(26)付き中空テープ、回収具は細長い延長部(20)
から成る請求項5または6記載のペッサリー。 - 【請求項8】 中空テープが編成により一体に成形され
ている請求項7記載のペッサリー。
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JP2010099440A (ja) * | 2008-10-21 | 2010-05-06 | Yoshio Abe | 女性用安全避妊具。 |
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KR20160088998A (ko) * | 2015-01-16 | 2016-07-27 | 이화여자대학교 산학협력단 | 골반장기탈출증 치료용 페서리 |
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1992
- 1992-07-16 JP JP4210708A patent/JP2909477B2/ja not_active Expired - Fee Related
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