JPH066826Y2 - 気泡発生機能付浴槽装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は強制循環水流による気泡発生機能を持った浴
槽装置に関するものである。

［従来の技術］ 浴槽と、浴槽水をわきあげる熱交換器と、浴槽水を強制
循環させる循環ポンプ用いる浴槽装置が知られている。
そして循環ポンプの吐出水量が大のものは浴槽への吐出
循環口にノズルを取付け、かつノズル周辺に空気孔を設
け、強制循環時ノズルから吐出する水流によって空気孔
から空気を巻込み、浴槽内に気泡まじりの水流を噴出す
るものである。

［考案が解決しようとする課題］ 気泡発生機能が作動する為にはノズルと空気孔の位置関
係が重要で、良好に気泡が発生するように設定した吐出
循環口であっても、この吐出循環口をそのまま使って強
制循環による浴槽水のわきあげが行なわれ追い焚きが行
なわれている。

浴槽水をわきあげる為には気泡発生時よりも少ないもの
の一定の循環水量が必要であり、追い焚き時もノズルか
ら吐出する流速はかなり早いので、ノズル周辺に開口す
る空気孔にも水流の影響があらわれて、追い焚き時の流
速でも空気孔から空気を巻込むものであり、また空気を
巻込んでも気泡発生時と比べて流速が遅いから細かい気
泡にはならず、大きな泡となってボコボコ浮上って極め
て不快である。

また、追い焚きの時の水流が弱いといっても吐出循環口
のノズルから吐出する熱交換器で高温となった水流は浴
槽内の遠くまで届くので、入浴しながら追い焚きするこ
とは入浴者にとって極めて不快である。

［課題を解決するための手段］ この考案は追い焚き時は空気に代わって浴槽水を空気孔
から巻込み流入させるもので、浴槽１と、熱交換器２
と、循環ポンプ３とを循環パイプ４で連結し、かつ浴槽
１へ水流を吐出する循環口５内にノズル６とノズル６周
辺に開口する空気孔７を設け、循環ポンプ３作動時にノ
ズル６から吐出する水流に空気パイプ１０の空気を空気
孔７から巻込む浴槽装置に於て、循環ポンプ３に向う浴
槽水を吸い込む吸引パイプ１１を設け、該吸引パイプ１
１の端を空気パイプ１０に接続すると共に、該空気パイ
プ１０に流路切換弁１２を設け、該流路切換弁１２は気
泡発生時に空気パイプ１０に空気を送り、追い焚き時に
空気パイプ１０を吸引パイプ１１へ連通し、ノズル６か
ら吐出する水流は空気に代って吸引パイプ１１の水を空
気孔７から巻込むようにしたものである。

［作用］ 叙上の構成であるこの考案は浴槽１内に水を入れて循環
ポンプ３を作動すると、浴槽１の水は循環パイプ４によ
って熱交換器２・循環ポンプ３・吐出循環口５の強制循
環路を形成し、高温度となった浴槽１の水が浴槽１内に
吐出して浴槽１のわきあげや追い焚きができる。

ところで吐出循環口５内にノズル６が取付けられてお
り、かつノズル６の近傍に設けた空気孔７に空気パイプ
１０が取付けられているから、循環ポンプ２を高速回転
してノズル６から吐出する水流が早くなると空気孔７付
近が強い負圧力となって空気パイプ１０から空気を吸い
込み、吐出水流に巻込んで細かい気泡となって浴槽１内
に噴出するものであり、気泡発生浴槽として利用してい
る。

この考案は循環ポンプ３に向う浴槽水を吸い込む吸引パ
イプ１１を設け、該吸引パイプ１１の端を空気パイプ１
０に接続し、この空気パイプ１０に流路切換弁１２を設
けたものであり、該流路切換弁１２は追い焚き時に吸引
パイプ１１と空気パイプ１０とが連通するようにすれ
ば、ノズル６からの流速によって空気孔７が負圧力にな
ると、浴槽１内の水が吸引パイプ１１・空気パイプ１０
を介して吐出循環口５に流れ、空気の吸入が行なわれな
いので、追い焚き中は浴槽１へ空気が流れこまない。

従って吐出循環口５の空気孔７からは温度の低い浴槽水
が流入するので、高温度の循環水と、ぬるい浴槽水とが
混合して、湯温を下げるものである。

［実施例］ 図に示す構造によってこの考案を説明すると、１は浴
槽、２は風呂釜用の熱交換器、３は循環ポンプであり、
浴槽１・熱交換器２・循環ポンプ３・浴槽１は循環パイ
プ４で接続している。

５は浴槽１の吐出循環口、８は吸入循環口であり、浴槽
水は循環ポンプ３運転時に吸入循環口８から熱交換器２
に送られて高温の湯となって吐出循環口５から浴槽１に
戻される。

６は吐出循環口５内に設けたノズル、７はノズル６の近
傍に開口した空気孔、１０は空気孔７に取付けた空気パ
イプである。１１は循環ポンプ３に向う浴槽水を吸い込
む吸引パイプ、９は吸入循環口に設けた吸引口であり、
該吸引パイプ１１の一端は吸引口９に接続され、他端は
空気パイプ１０に接続している。

１２は空気パイプ１０に取付けた流路切換弁であり、第
１図の実施例は三方弁で構成する流路切換弁１２を示し
ており、空気パイプ１０と吸引パイプ１１は三方弁部で
接続し、空気孔７は空気パイプ１０の空気を吸い込む先
端と吸引パイプ１１とを選択して接続する。第２図の実
施例は空気パイプ１０と吸引パイプ１１との接続部を浴
槽１の水位以上とし、該接続部より空気パイプ１０の先
端側に開閉弁で構成する流路切換弁１２を取付けてお
り、開閉弁閉路時は吸引口９・吸引パイプ１１・空気パ
イプ１０から空気孔７への浴槽水の流路を作る。

［効果］ 以上のようにこの考案では気泡発生機能付の強制循環浴
槽装置に於て、追い焚き時に空気の流入を止める流路切
換弁１２を取付け、かつ追い焚き時は空気に代ってぬる
い浴槽水が空気孔７に流れるように、循環パイプ３に向
う浴槽水を吸い込む吸引パイプ１１を設けて空気孔７に
連通させたから、追い焚き時に吐出循環路５から空気が
入らなくなり、気泡にならない空気がゴボゴボと浮き上
がるようなことはなくなった。

また追い焚き時に浴槽１内に噴出する高温水はぬるい浴
槽水と混合してから浴槽１に噴出するようになり、従来
品の様に高温度の循環水が浴槽１内の遠くまで届く不快
な状況は解消し、使い勝手が格段に向上したものであ
る。

更に、吸引パイプ１１から空気パイプ１０を通って吐出
循環口５に至る水流は循環ポンプ３を通過した水流では
なく、循環ポンプ３で得た水流にプラスした水流であ
り、吐出水量が増加して追い焚き性能が向上した。

尚気泡発生機能使用時は従来のものと全く変りない構成
となり、気泡発生能力の劣化もなく実用性の高い考案で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案品の断面図、第２図は浴槽装置の配管
図である。 １……浴槽、２……熱交換器、３……循環ポンプ、４…
…循環パイプ、５……吐出循環口、６……ノズル、７…
…空気孔、１０……空気パイプ、１１……吸引パイプ、
１２……流路切換弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽１と、熱交換器２と、循環ポンプ３と
   を循環パイプ４で連結し、かつ浴槽１へ水流を吐出する
   循環口５内にノズル６とノズル６周辺に開口する空気孔
   ７を設け、循環ポンプ３作動時にノズル６から吐出する
   水流に空気パイプ１０の空気を空気孔７から巻込む浴槽
   装置に於て、循環ポンプ３に向う浴槽水を吸い込む吸引
   パイプ１１を設け、該吸引パイプ１１の端を空気パイプ
   １０に接続すると共に、該空気パイプ１０に流路切換弁
   １２を設け、該流路切換弁１２は気泡発生時に空気パイ
   プ１０に空気を送り、追い焚き時に空気パイプ１０を吸
   引パイプ１１へ連通し、ノズル６から吐出する水流は空
   気に代って吸引パイプ１１の水を空気孔７から巻込むこ
   とを特徴とする気泡発生機能付浴槽装置。