JPH0665395A - 摩擦材の製造方法 - Google Patents

摩擦材の製造方法

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JPH0665395A
JPH0665395A JP4224087A JP22408792A JPH0665395A JP H0665395 A JPH0665395 A JP H0665395A JP 4224087 A JP4224087 A JP 4224087A JP 22408792 A JP22408792 A JP 22408792A JP H0665395 A JPH0665395 A JP H0665395A
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JP
Japan
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resin coating
friction
organic
friction material
coating agent
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Withdrawn
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JP4224087A
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English (en)
Inventor
Masahiro Hieda
正博 桧枝
Keisuke Morita
啓介 森田
Hiroshi Sasaki
博 佐々木
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性、耐久性に優れ、安定した摩擦係数
を有し、軽量かつ高強度な摩擦材を容易に製造する。 【構成】 ガラスファイバー補強フェノール樹脂基板の
表面に、無機及び/又は有機質フィラー含有レゾール型
フェノール樹脂系コーティング剤を付着させて150〜
200℃で焼き付ける。無機及び/又は有機質フィラー
含有量は10重量%以下とする。 【効果】 基材とコーティング層との接着性、密着性に
優れ、剥離の問題がない。従来品に比べて軽量で、発錆
の恐れがない。耐摩耗性、耐久性、機械的強度、耐熱性
等に優れ、摩擦係数が安定かつ良好である。加工も容易
で、極めて容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摩擦材の製造方法に係
り、特に、機械、家電機器等の耐摩耗材料、自動車等の
摩擦機器を有する装置の部材等において、回転又は摺動
運動の制御材等として広く使用される特殊な構造を有す
る摩擦材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の摩擦材は、一般に、摩擦
性能を奏するフィラーやファイバーを含む組成物を抄造
又はロール、プレス成形によりシート状にし、これを基
材となる金属板材に接着し、得られたシート状の摩擦材
を打ち抜きや切り出し法で、所望のフェージング素材の
形に加工して製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の摩擦材の製
造方法は、シート状の摩擦材を打ち抜きや切り出し法で
フェージング素材の形に加工して製造するため、材料歩
留りが悪いものであった。しかも、摩擦材自体について
も、フィラーやファイバーの添加、混合状態が均一でな
く、安定した性状の摩擦材を得ることが難しかった。
【0004】また、基材が金属板材であるため、重く、
発錆の問題があることから防錆処理も必要となる。更
に、この金属基材に有機質摩擦材料をコーティングして
付着させる場合には、この両者間の接着力を保つために
金属基材表面のブラスト処理等が必要であり、製造工程
が多く、工業的に不利であった。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決し、耐摩
耗性、耐久性に優れ、かつ、安定した摩擦係数を有し、
容易に製造することができ、しかも、軽量で高強度な摩
擦材の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の摩擦材の製造方
法は、FRPよりなる基材に、有機質樹脂コーティング
剤を付着させた後焼き付けることにより、基材表面に有
機質樹脂コーティング層が形成された摩擦材を製造する
方法であって、前記FRPはガラスファイバー強化フェ
ノール樹脂であり、前記有機質樹脂コーティング剤は、
レゾール型フェノール樹脂系コーティング剤に、無機質
フィラー及び/又は有機質フィラーを該レゾール型フェ
ノール樹脂系コーティング剤に対して10重量%以下分
散させてなり、該コーティング剤を前記基材に付着させ
た後、150〜200℃の温度で焼き付けることを特徴
とする。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明において、基材を構成するFRP
は、ガラスファイバー強化フェノール樹脂である。この
ようなFRP基材は、例えば、ガラスファイバークロス
を複数枚積層したものに、フェノール樹脂を含浸させて
加熱硬化させることにより容易に製造することができ
る。なお、ガラスファイバークロスの積層に際しては、
クロスの織目の方向を積層毎に少しずつずらして積層す
るのが好ましく、このようにしてクロスの織目の方向を
変えることにより、FRP基材の強度はより一層高めら
れる。
【0009】本発明において、このようなFRP基材表
面に有機質樹脂コーティング層を形成するための、有機
質樹脂コーティング剤は、レゾール型フェノール樹脂系
コーティング剤に無機質フィラー及び/又は有機質フィ
ラーを分散させてなるものである。
【0010】ここで、レゾール型フェノール樹脂系コー
ティング剤に用いるレゾール型フェノール樹脂は、ホル
マリンをアルカリ触媒で反応させて得られるレゾール樹
脂の各種メチロールフェノール混合物であり、熱硬化に
より黄褐色の樹脂となる。
【0011】また、無機質フィラーとしては、アルミナ
微粒子、マグネシア微粒子、グラファイト微粒子(これ
らは主に摩擦調整材として機能する。)、チタン酸カリ
ウム(K2 TiO2 )ファイバー、ガラスファイバー、
カーボンファイバー(これらは主に補強材として機能す
る。)等を用いることができ、有機質フィラーとして
は、ポリ塩化ビニル(PVC)フィラーを用いることが
できる。これらのフィラーは、1種を単独で用いても良
く、2種以上を併用しても良い。
【0012】これら無機質フィラー及び/又は有機質フ
ィラーの配合量は、多過ぎると形成されるコーティング
層の表面強度が若干小さくなる傾向がある。従って、レ
ゾール型フェノール樹脂系コーティング剤に対する無機
質フィラー及び/又は有機質フィラーの配合量は10重
量%以下、特に4〜8重量%とするのが好ましい。
【0013】なお、フィラーの大きさは、フィラーが微
粒子である場合には、直径70μm以下程度であること
が好ましく、また、ファイバーである場合には、繊維径
2〜50μm、繊維長さ10〜500μm程度のものが
好ましい。
【0014】無機質フィラー及び/又は有機質フィラー
を配合したレゾール型フェノール樹脂系コーティング剤
を、前記FRP基材に付着させる方法としては特に制限
はないが、スプレーによる吹き付け、又は、ディッピン
グ等によるコーティング方法を採用することができる。
【0015】コーティング処理後は、150〜200℃
で10〜30分程度焼き付けて、FRP基材表面上に、
耐摩耗性、耐油性、耐熱性の良好な有機質樹脂コーティ
ング層を形成する。
【0016】本発明において、FRP基材表面上に形成
される有機質樹脂コーティング層の厚さは、20〜30
0μm程度とするのが好ましい。この厚さが20μm未
満では摩擦材としての強度が不十分であり、300μm
を超えると、コーティング層の表面に必要以上の弾性が
生じ、好ましくない。コーティング層の最適な厚さは3
0〜100μmである。
【0017】
【作用】本発明においては、均一な摩擦特性と高い強度
を有する摩擦材を得るために、基材に直接、摩擦調整
材、即ち、研掃材、潤滑材、補強材等の機能性フィラー
を適当な量配合してなる特殊組成の有機質樹脂コーティ
ング層を設け、このコーティング層と基材とを焼き付け
により一体化する。
【0018】このコーティング法としては、従来の通常
の方法を採用することが可能で、基材との密着性が非常
に良好なコーティング層を形成することができ、剥離な
どの現象を引き起こすことはない。また、コーティング
層の焼き付け処理による固化工程も簡単に行なうことが
できる。
【0019】特に、本発明では、基材がFRPであるた
め軽く、発錆の問題もなく、とりわけ、ガラスファイバ
ーが高耐熱性のフェノール樹脂で固化されたGFRPで
あるため、高強度で耐熱性に優れる上に、コーティング
剤のレゾール型フェノール樹脂との接着性に優れ、クラ
ックや剥離の問題もない。
【0020】一方、コーティング層を構成するレゾール
型フェノール樹脂は、容易に三次元構造をとり、各種フ
ィラーを配合して熱硬化させると、各種フィラーを強固
に樹脂内に取り込むと共に、より一層高い接着力を得る
ことができる。しかして、このようなレゾール型フェノ
ール樹脂を主体とするコーティング層内には、摩擦調整
材、補強材等として機能する無機質フィラー及び/又は
有機質フィラーがランダムに配向しているため、あらゆ
る方向からの応力に対して十分な強度を示し、この点か
らも、摩擦材に部分的なクラックや剥離が生じることも
ない。
【0021】また、このように、コーティング層の強
度、耐摩耗性等に優れることから、コーティング層の厚
さを薄くすることができ、焼き付け処理もより一層容易
となる。
【0022】本発明の方法においては、予め所定形状に
成形したFRP基板を用いて有機質樹脂コーティング層
を形成すれば良く、これにより、製造後の加工を不要と
することができる。また、製造後所定形状に加工を行な
う場合であっても、金属基材を用いる従来の方法に比べ
て、著しく容易に加工することができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
【0024】実施例1 各々直径50mmの円形に切断したガラスファイバーク
ロス5枚を、積層毎に織目の方向が15°ずつずれるよ
うに積層し、この積層体にフェノール樹脂を含浸させて
150〜170℃で熱間プレス成形して、厚さ1.6m
mのFRP基板を製造した。
【0025】次に、摩擦調整材として、無機質フィラー
のアルミナ、マグネシア及びグラファイト微粒子を、補
強材としてチタン酸カリウム(K2 TiO2 )ファイバ
ー、カーボンファイバーを、有機質フィラーとしてポリ
塩化ビニル(PVC)微粒子を用い、レゾール型フェノ
ール樹脂(スミトモデュレス・PR175)系コーティ
ング剤と混合して、表1に示す配合の3種類のコーティ
ング剤No. A〜Cを調整した。フィラーの添加量は、表
1に示す如く、レゾール型フェノール樹脂系コーティン
グ剤に対して10重量%を超えない範囲とした。
【0026】なお、アルミナ微粒子としては平均粒径1
0μmのものを、マグネシア微粒子としては平均粒径4
0μmのものを、グラファイト微粒子としては平均粒径
40μmのものを、PVC微粒子としては平均粒径50
μmのものを、K2 TiO2ファイバーとしては平均繊
維径30μm、平均繊維長さ150μmのものを、カー
ボンファイバーとしては平均繊維径11μm、平均繊維
長さ100μmのものを用いた。
【0027】
【表1】
【0028】得られたコーティング剤No. A〜Cを、各
々、FRP基材にスプレー法によりコーティングして焼
き付け、表2に示す厚さのコーティング層を形成した。
なお、焼き付けは、150℃から200℃に30分かけ
て徐々に昇温し、200℃で30分間保持して行なっ
た。
【0029】得られた摩擦材について、摩耗量(S45
Cを相手材として1000サイクル摺動テストした時の
摩耗量)及び摩擦係数を調べ、結果を表2に示した。
【0030】なお、比較のため、従来品として、金属基
板に厚さ500μmの摩耗素材を接着した表2,No. 4
の摩擦材についても、同様にして摩耗量及び摩擦係数を
調べ、結果を表2に示した。
【0031】
【表2】
【0032】表2より、本発明の方法によれば、コーテ
ィング層の厚さを薄くして、耐摩耗性に優れた摩擦材を
製造することができることが明らかである。
【0033】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の摩擦材の製
造方法によれば、基材に、耐摩耗性、耐油性、耐熱性等
に優れたコーティング層を直接に焼き付けて一体化した
積層型摩擦材であって、 基材とコーティング層との接着性、密着性に優れ、
剥離の問題がない。 従来品に比べて軽量で、発錆の恐れがない。 耐摩耗性、耐久性、機械的強度、耐熱性等に優れ、
摩擦係数が安定かつ良好である。 加工が容易である。 といった優れた効果を奏する摩擦材を、極めて容易に製
造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/42 101 C08J 7/04 K C09K 3/14 A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FRPよりなる基材に、有機質樹脂コー
    ティング剤を付着させた後焼き付けることにより、基材
    表面に有機質樹脂コーティング層が形成された摩擦材を
    製造する方法であって、 前記FRPはガラスファイバー強化フェノール樹脂であ
    り、前記有機質樹脂コーティング剤は、レゾール型フェ
    ノール樹脂系コーティング剤に、無機質フィラー及び/
    又は有機質フィラーを該レゾール型フェノール樹脂系コ
    ーティング剤に対して10重量%以下分散させてなり、
    該コーティング剤を前記基材に付着させた後、150〜
    200℃の温度で焼き付けることを特徴とする摩擦材の
    製造方法。
JP4224087A 1992-08-24 1992-08-24 摩擦材の製造方法 Withdrawn JPH0665395A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012525457A (ja) * 2009-04-29 2012-10-22 フェデラル−モグル ニュルンベルク ゲーエムベーハー エンジンピストンのコーティングのための耐摩耗性減摩ラッカー

Cited By (4)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012525457A (ja) * 2009-04-29 2012-10-22 フェデラル−モグル ニュルンベルク ゲーエムベーハー エンジンピストンのコーティングのための耐摩耗性減摩ラッカー
EP2424946B1 (de) 2009-04-29 2016-04-13 Federal-Mogul Nürnberg GmbH VERSCHLEIßFESTER GLEITLACK FÜR DIE BESCHICHTUNG VON MOTORKOLBEN
US9441182B2 (en) 2009-04-29 2016-09-13 Federal-Mogul Nurnberg Gmbh Wear-resistant antifriction lacquer for coating engine pistons
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